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JP2008054620A - 加工肉およびその製造方法 - Google Patents

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Hiroiku Takeda
浩郁 武田
Hiromi Kaneko
博実 金子
Koji Tsuji
浩司 辻
Hiroshi Nomata
洋 野俣
Tsunemi Kobayashi
恒美 小林
Takashi Yamada
孝志 山田
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Abstract

【課題】食肉に油脂を付加することができるとともに、生食したときに良好な食感が得られるようにした加工肉の製造方法を提供する。
【解決手段】食肉に、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物を注入する工程を有する加工肉の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工肉およびその製造方法に関する。
例えば、クジラ肉にあっては、「尾の身」と呼ばれる部位が、脂質含量が比較的高く、しかも脂肪が交雑している(いわゆる霜降り状になっている)ことから、生食用(刺身用)として珍重されている。
クジラ肉の可食部の約40%は脂肪含有量が少ない赤身肉であり、「尾の身」に比べて刺身肉としての価値は格段に低く、該赤身肉の高付加価値化が求められている。
従来より、畜肉の赤身肉に油脂を注入する方法が提案されている。例えば、下記特許文献1には、融点25℃以上の油脂を水中油滴型の分散液とした注入液を牛肉や豚肉に注入する方法が記載されている。
特開2002−142671号公報
しかしながら、従来の油脂を注入する方法は、加熱して食べる肉を対象とするものであり、刺身肉など生食用の食肉に適用した場合には、風味に違和感が生じるなど、良好な食感が得られない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、食肉に油脂を付加することができるとともに、生食したときに良好な食感が得られるようにした加工肉の製造方法、および該方法で得られる加工肉を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の加工肉の製造方法は、食肉に、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物を注入する工程を有することを特徴とする。
また本発明は、食肉内部に、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物が付加されていることを特徴とする加工肉を提供する。
本発明によれば、食肉に油脂を付加して脂肪含有量を増大させることができるとともに、注入する油脂として上記特定の組成を有する食用油脂混合物を用いることにより生食したときに良好な食感を有する加工肉が得られる。
<食肉>
本発明における食肉は、生食可能な食肉が好ましい。例えばクジラ肉、牛肉、馬肉、鹿肉、イノシシ肉、鶏肉等が挙げられる。特にクジラ肉が好ましい。
本発明は、特に脂肪の含有量が少ない部位の肉に有効である。例えば、クジラは赤身肉、牛、馬、鹿およびイノシシはもも肉、鶏はささ身が好ましい。
<食肉加工用注入液>
本発明で用いられる食肉加工用注入液(以下、単に注入液ということもある。)は、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物である。
20℃で液状である食用油脂としては、一般に広く出回っている食用調合油(サラダ油)が好ましい。サラダ油の原料は、主として菜種、大豆が挙げられる。またサラダ油に、サラダ油以外の他の植物油脂類(オリーブ油、ごま油、米ぬか油、サフラワー油、大豆油、とうもろこし油、菜種油、ひまわり油、綿実油)の1種または2種以上をさらに加えたものでもよい。
20℃で固体である食用油脂としては、一部の植物油脂類(ヤシ油、カカオバター)や動物脂(牛脂、ラード)、バター等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち特にラードが好ましい。
注入液を構成する食用油脂の種類および組成は、該注入液を注入する食肉に元来含まれている油脂と、口溶けが類似するように選択することが好ましい。
例えば、後述の実験例1、2に示されるように、示差走査熱量測定(DSC測定)で得られるDSC曲線の形状において、食肉に元来含まれている油脂と注入液とが類似していると、実際に食したときの口溶け感の差が小さい。
食肉としてクジラ肉を用いる場合は、クジラ肉に元来含まれている油脂として、本皮より安価なクジラの脂肪部位である「伝胴」と呼ばれる部位から抽出される油脂(以下、伝胴抽出油という。)を好ましく用いることができる。すなわち、クジラの伝胴抽出油のDSC曲線の形状と、注入液のDSC曲線の形状が類似していることが好ましい。図1、2のDSC曲線および表1の結果に示されるように、クジラ肉に適用する注入液としては、ラードとサラダ油を質量比(ラード:サラダ油)が25:75〜75:25の範囲となるように混合した混合物が好ましい。該質量比は40:60〜60:40がより好ましく、50:50が最も好ましい。
また、後述の実験例2、3に示されるように、粘度の温度依存性が、食肉に元来含まれている油脂と注入液とで類似していると、実際に食したときの口溶け感の差が小さい。
クジラ肉の場合、後述の表1および表2の結果に示されるように、ラード:サラダ油(質量比、以下同様。)が25:75〜75:25の混合物は、伝胴抽出油と粘度の温度依存性が類似しており、実際に食したときの口溶け感の差も小さい。特に50:50の混合物は、伝胴抽出油と粘度の温度依存性の類似性が高く、口溶け感の差がより小さい。
また、注入液は、食肉に注入する際の温度(以下、注入温度ということもある。)において、流動性を有することが好ましい。
該注入温度は30℃以下が好ましい。注入液の温度が30℃を越えると、注入液の注入により食肉の上昇による微生物の増加や、筋肉タンパク質の変性による変色等の悪影響が生じるおそれがある。
該注入温度の下限値は注入液の流動性が得られる温度であればよく、特に限定されない。注入液の組成にもよるが、例えば15℃以上が好ましい。
注入温度における注入液の粘度が低すぎると、肉の内部に注入された注入液が、注入後、肉の外部に流出しやすくなる。すなわち、注入された注入液の全量のうち、肉の内部に留まる注入液の量の割合(注入歩留まり)が低くなる。
例えば、後述の実験例5に示されるように、ラード:サラダ油が50:50の混合物を吐出量一定で注入する場合、17℃(粘度:120mPa・s、ただし結晶が生じているため測定値の信頼性は高くない。)で注入したときは注入によって肉の質量が117%に増加し、20℃(粘度:80.1mPa・s)で注入したときは110%に増加し、30℃(粘度:50.8mPa・s)で注入したときは104%に増加した。
したがって、良好な注入歩留まりを達成するうえで、注入温度における注入液の粘度は50mPa・s以上が好ましく、70mPa・s以上がより好ましく、80mPa・s以上が最も好ましい。
一方、注入温度における注入液の粘度が高すぎると、所望の量を注入するのに時間がかかり過ぎたり、注入圧力を高くしないと注入できない等の問題が生じるおそれがある。この点から注入温度における注入液の粘度は120mPa・s以下が好ましい。
したがって注入液は、30℃以下の温度範囲において、上記の好ましい粘度の値を示す温度を有することが好ましい。
後述の表2に示されるように、ラード:サラダ油が25:75〜75:25の混合物は、30℃以下の温度範囲において上記の好ましい粘度の値を有し、注入に好適な流動性を有する。注入時において好適な粘度が得られる点では、ラード:サラダ油の割合が25:75〜60:40がより好ましく、40:60〜60:40がさらに好ましく、50:50が最も好ましい。
注入液には、20℃で液状である食用油脂および20℃で固体である食用油脂のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加物を添加してもよい。例えば脂溶性の香料、着色料等が挙げられる。
注入液は、これに含まれる成分が均一に混合された液状であることが好ましい。該注入液を製造する方法としては、20℃で液状である食用油脂、20℃で固体である食用油脂、および必要に応じてその他の成分を、該20℃で固体である食用油脂の融点より高い混合温度で混合した後、注入温度まで徐々に冷却する方法が好ましい。この方法によれば、食用油脂の分離を防止しつつ均一な混合液を調製できる。または前記混合温度で混合した後、常温(20℃)まで徐々に冷却して均一な混合液を調製した後、注入に用いる際に、必要に応じて注入温度に温度調整してもよい。
注入液がラードとサラダ油の混合物である場合、前記混合温度は、60〜80℃程度が好ましい。そして該混合温度で混合した後、12〜24時間程度かけて注入温度または常温まで冷却することが好ましい。
<加工肉の製造方法>
本発明の方法により加工肉を製造するには、まず、食肉に注入液を注入する。具体的には細管状の針を肉に刺し、該針に設けられている孔から注入液を吐出させる。多数本の針を刺して、多数箇所に同時に注入することが好ましい。
注入時の食肉は凍結していないことが好ましい。注入時の食肉の温度は3〜10℃程度が好ましい。
針を刺す方向は、特に限定されないが、該針の進入方向が、肉の繊維に対して平行あるいは垂直となる方向が好ましい。
針の孔から注入液を吐出させる際の注入液の圧力(注入圧力)は、肉へのダメージを抑える点で0.3MPa以下が好ましく、0.2MPa以下がより好ましい。該注入圧力の下限値は、注入液を吐出できれる圧力であればよく、特に限定されない。一般的には0.1MPa以上が好ましい。
注入液の注入量は、注入圧力と注入時間によって制御でき、注入液の粘度(注入温度)によっても変わる。
注入液を注入した後は、速やかに冷却することが好ましく、速やかに冷凍することがより好ましい。これにより肉の内部に注入された注入液が時間の経過とともに、肉の外部に流出するのが防止される。
<加工肉>
こうして食肉の内部に注入液が注入された加工肉が得られる。肉の内部において、針の孔から吐出された注入液は、肉組織の脆弱な部分へ筋状に浸入する。したがって、赤身肉に注入液を注入すると、注入液が筋状に付加され、霜降り状の加工肉が得られる。
本発明によれば、クジラの赤身肉に注入液を注入して、「尾の身」と同様の外観を有する加工肉を得ることができる。例えば、クジラの赤身肉における脂質の含有率は概ね5質量%未満であり、「尾の身」における脂質の含有率は15〜17質量%程度である。本発明によれば、後述の実験例5に示すように、クジラの赤身肉に注入液を注入して脂質の含有率を17質量%程度とすることができる。
また、後述の実施例および比較例に示すように、肉の外観における脂肪の存在量の指標となる交雑率が、クジラの赤身肉ではほぼ0%であるのに対して、注入液を注入することにより該交雑率を「尾の身」と同程度にすることができる。
また、クジラ肉に注入する注入液は、ラード:サラダ油が25:75〜75:25、好ましくは40:60〜60:40、最も好ましくは50:50の混合物が好適である。該注入液はクジラの抽出油と類似の口溶け状態を有するため、該注入液が付加された加工肉は生食したときに違和感がなく、良好な食感が得られる。また該注入液は注入温度において良好な流動性を有しており、良好な製造効率および良好な注入歩留まりを達成するうえでも好ましい。
したがって、本発明をクジラの赤身肉に適用すると、外観だけでなく、生食したときの食感も「尾の身」と類似している加工肉を効率良く製造できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
クジラ肉の伝胴から煮取り法により抽出した伝胴抽出油と、ラードとサラダ油の混合物についてそれぞれ示差走査熱量測定(DSC測定)を行った。ラードとサラダ油の混合割合を、ラード:サラダ油の質量比で0:100〜100:0の範囲で変化させた。
示差走査熱量測定システムとしては、TAS100(Rigaku社製)および低温型DSC8131BL(Rigaku社製)を使用した。昇温速度:10℃/分、基準物質:α−アルミナ、容器の材質:アルミニウム、容器の形状:密封型とした。予め液体窒素により試料を−120℃で10分間保持した後、上記の昇温速度で−50℃〜50℃まで昇温したときのDSC曲線を得た。
得られたDSC曲線を図1および図2に示す。図1はラードとサラダ油の混合物のDSC曲線を示し、図2はラード:サラダ油=50:50の混合物と伝胴抽出油のDSC曲線を示す。
図1、2に示されるように、伝胴抽出油と比べて、DSC曲線の形状の類似性が高いのは、ラード:サラダ油=25:75〜75:25の混合物であり、特に50:50の混合物は非常に類似している。
(実験例2)
ラード:サラダ油=10:90〜90:10の各混合物の口溶けと、伝胴抽出油の口溶けの類似性について官能評価した。
評価は、無作為に選出した20歳台〜50歳台の7名(男4名、女3名)からなるパネラーに、ラードとサラダ油の混合物と伝胴抽出油をそれぞれ試食してもらい、両者の口溶けに差があるかどうかを以下の5段階で評価してもらった。7名のパネラー(A〜G)の評価結果と平均値を表1に示す。
1点:口溶けが全く異なる。
2点:口溶けの差を強く感じる。
3点:口溶けに差を感じる。
4点:口溶けの差をかすかに感じる。
5点:口溶けに殆ど差がない。
Figure 2008054620
表1の結果より、ラード:サラダ油=25:75〜75:25の混合物の平均点がやや高く、50:50の混合物の平均点が最も高かった。
実験例1および実験例2の結果より、DSC曲線の形状の類似性と、口溶けとは相関しており、DSC曲線の形状の類似性が高いと、ロ溶けの差が小さいことが認められる。
(実験例3)
ラード:サラダ油=0:100〜100:0の混合物と伝胴抽出油について、10℃〜60℃における粘度をB型粘度計を用いて測定した。B型粘度計は、DVL−BII型(東機産業株式会社製)を使用した。その結果を表2に示す。なお、表中の「−」は油脂の結晶化が生じたことを示しているが流動性は有しており、条件設定(油脂温度、注入圧力、注入時間など)により、混合物の注入は可能である。
Figure 2008054620
表2の結果より、ラード:サラダ油=25:75〜75:25の混合物は、温度変化による粘度変化の状態(粘度の温度依存性)が伝胴抽出油と類似しており、特に50:50の混合物は類似性が高い。
この実験例3および上記実験例2の結果より、粘度の温度依存性と、ロ溶けとは相関しており、粘度の温度依存性の類似性が高いと、口溶けの差が小さいことが認められる。
(実験例4)
針を用いて注入する際の注入圧力を0.2MPaで一定とするとき、注入液の温度(注入温度)と針の孔からの吐出量との関係を調べた。注入液はラード:サラダ油=50:50の混合物とし、針の孔の内径は1.0mmとした。結果を図3に示す。この図において、横軸は注入液の温度(注入温度)、縦軸は針1本当たりの吐出量(単位:mg/sec・本)を示す。
この図の結果より、注入圧力が同じである場合、注入温度が高いほど針の孔からの吐出量が多くなる。これは注入温度が高いほど注入液の粘度が低いためと考えられる。また注入温度17〜30℃で良好な吐出量が得られることがわかった。
(実験例5)
針を用いてクジラ赤身肉に注入する際の、針1本当たりの吐出量(注入量)を120mg/本で一定とするとき、注入液の温度(注入温度)と注入歩留まりとの関係を調べた。注入液はラード:サラダ油=50:50の混合物とし、注入圧力は0.2MPaとした。針1本当たりの吐出量(注入量)を一定にするために、注入温度17℃では注入時間を4秒、20℃では2秒、30℃では1秒とした。
注入前のクジラ肉の質量および注入直後の質量をそれぞれ測定した。注入による質量増加率として、注入前のクジラ肉の質量を100%とするときの、注入後の質量の割合(単位:%)を求めた。その結果を図4に示す。この図において、横軸は注入温度、縦軸は質量増加率を示す。
この図の結果より、注入量が一定でも、注入温度が高いほど注入による質量増加率が小さくなることがわかる。これは注入温度が高いほど注入液の粘度が低く、肉の内部に注入された注入液が、注入後、肉の外部に流出しやすいためと考えられる。
なお、本例において、脂質分析によって注入後における脂質含有率を測定したところ、注入温度17℃では脂質が17質量%、20℃では10質量%、30℃では6.5質量%であった。すなわち、注入温度17℃において、「尾の身」と同程度の脂質含有率が得られた。
(実施例1)
まず、注入液を調製した。すなわち、市販のラード(雪印社製、品名:ラード)と、市販のサラダ油(日清オイリオ製、品名:食用調合油)を質量比50:50で混合した。混合温度は65℃とし、充分に撹拌した後、15時間かけて17℃まで冷却した。
一方、食肉としては、8℃の冷蔵庫に保存しておいたクジラの赤身肉を用いた。このクジラ肉に、内径1mmの孔を有する針を用いて注入液を注入した。
具体的には、クジラ肉の上方から多数本の針を垂直に刺し、肉の内部に注入液を吐出した。針は、クジラ肉の繊維方向に対して垂直となるように刺した。針の数は、クジラ肉の上面において1cm当たり4本刺した。注入液の注入圧力は0.2MPaとし、注入時間は2秒とした。注入装置としては(株)ニッコー製インジェクター(NKI060410V1.0)を使用した。注入後、直ちに−20℃の冷凍庫内に入れ、冷凍した。
こうして得られた加工肉の断面の写真(デジタル画像)を図5(A)に示す。このデジタル画像を、「http://rsb.info.nih.gov/ij/」からダウンロードした画像処理ソフトウェア「ImageJ 1.34」を用い、「小島清嗣、岡本洋一編集:画像解析テキスト改訂第3版、羊土社、pp132−139(2006年)」を参考にして解析して、画像(6.25cm)中における、全画素数に占める脂肪部位の画素数の割合から交雑率を下式により求めた。図5(B)は脂肪部位の画素数を求めるために画像処理(二値化)した画像を示す写真である。
交雑率(単位:%)=(脂肪部位の画素数/全画素数)×100
その結果、図5の画像における交雑率は19.9%であった。
さらに、同じ加工肉の撮影部位が異なる8枚の画像について、同様にして交雑率を求めたところ、8枚の交雑率の平均値は22.6%、標準偏差は3.5であった。
(比較例1)
クジラの「尾の身」の断面の写真(デジタル画像)を図6(A)に示す。このデジタル画像について、実施例1と同様にして交雑率を求めたところ26.2%であった。図6(B)は脂肪部位の画素数を求めるために画像処理した画像を示す写真である。
また実施例1と同様にして、同じ「尾の身」の撮影部位が異なる5枚の画像について、同様にして交雑率を求めたところ、5枚の交雑率の平均値は24.0%、標準偏差は2.6であった。
(比較例2)
加工されていないクジラの赤身肉の断面の写真(デジタル画像)を図7に示す。このデジタル画像において、白く見えるのはスジであり、脂肪組織は見られない。したがって交雑率は0%である。
実験例で測定したDSC曲線を示す図である。 実験例で測定したDSC曲線を示す図である。 実験例で測定した注入温度と吐出量との関係を示すグラフである。 実験例で測定した注入温度と質量増加率との関係を示すグラフである。 (A)は実施例で得られた加工肉の断面写真であり、(B)は(A)の写真を画像処理した写真である。 (A)は比較例としてのクジラ尾の身の断面写真であり、(B)は(A)の写真を画像処理した写真である。 比較例としての未加工のクジラ赤身肉の断面写真である。

Claims (2)

  1. 食肉に、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物を注入する工程を有することを特徴とする加工肉の製造方法。
  2. 食肉の内部に、20℃で液状である食用油脂と20℃で固体である食用油脂の混合物が、付加されていることを特徴とする加工肉。

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