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JP2008027565A - 光ピックアップ - Google Patents

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Abstract

【課題】その中心が光ディスク中心軸から光ピックアップ送り軸方向に延びる中心線からオフセットされた対物レンズを備えた構成であっても、安定したトラッキング制御を実現する。
【解決手段】光ディスクの半径方向に移動可能な光ピックアップであって、ビームを出射する光源21と、光源21からのビームを、MB及びSB1・2の3ビームに分割するための第2の回折格子23と、3ビームを光ディスクに集光する第2の対物レンズ25と、3ビームの反射光からプッシュプル信号を検出する光検出器28とを有する第2の光学系2を備え、第2の対物レンズ25は、中心線L1からオフセットされたオフセット位置に配置され、第2の回折格子23は、通過する光ビームに位相差を与える格子構造面を有し、この格子構造面が、SB1・2の反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップに関するものであり、より詳しくは、光ディスク等の光記録媒体に対し、光学的に情報を記録または再生する光ピックアップに関するものである。
近年、光ディスクは、多量の情報信号を高密度で記録することができるため、オーディオ、ビデオ、コンピュータ等の多くの分野において利用が進められている。最近は、BD(Blu-ray Disc)、DVD、CDなどの複数の光ディスクに対し、情報を記録再生する記録再生機器がある。
この記録再生機器においては、装置自体が大きいため、複数の光ディスクに対する情報の記録再生は、装置内にBDに対応した光ピックアップとDVD/CDに対応した光ピックアップとをそれぞれ独立して構成させることにより実現する。
一方、ノートパソコン等の電子機器に組み込まれる場合には、薄型、小型の光ディスクドライブが必要であるため、上述したような、BDに対応した光ピックアップとDVD/CDに対応した光ピックアップとが独立した光学系の配置は非常に困難であるという問題がある。この問題を解決するために、例えば、対物レンズを2つ備えた構成で、複数の光ディスクに対応させた光ピックアップが、例えば特許文献1に開示されている。
図26を用いて、特許文献1に開示された光ピックアップについて説明する。図26は、特許文献1に開示された光ピックアップの構成を示す概略図である。なお、同図に示された符号69は、カバー層が互いに異なる2つの光ディスクを示す。
図26に示されるように、光源61から出射した光は、コリメータレンズ62で平行光にされた後、ビームスプリッタ63により2つのビームに分けられる。該2つのビームのうち一方のビームは、ビームスプリッタ63で反射されたビームであり、1/4波長板65を透過し、対物レンズ67を介して光ディスク69に集光される。
一方、ビームスプリッタ63にて分けられた2つのビームのうち他方のビームは、ビームスプリッタ63を透過したビームであり、ミラー64で反射され、1/4波長板66を透過し、対物レンズ68を介して光ディスク69に集光される。ここで、対物レンズ67と対物レンズ68とは、互いに開口数(NA)が異なり、カバー層の厚みが互いに異なる光ディスクに集光することができる。光ディスク69からの反射光は、集光レンズ70で集光され光検出器71に集光される。
また、従来の光ピックアップにおいて、ビームスポットを光ディスクのディスク溝(トラック)に追従するためのトラッキング制御には、DPP(Differential push-pull)法が一般的に用いられている。DPP法については、例えば特許文献2に開示されている。このDPP法は、光源から光ディスクまでの光路に回折格子を設置し、0次回折光をメインビーム、±1次回折光をサブビームとして、3ビームを用いるトラッキング方式である。
図27は、光ディスク上に照射されている0次回折光のスポットおよび±1次回折光のスポットの状態を示す図である。DPP法では、0次回折光を構成するメインビーム(以後、MBと略記する)のスポットは、情報が記録されるべきトラックまたは再生されるべき情報が記録されているトラックの幅方向中央に位置するように、トラッキング制御される。このとき、+1次回折光を構成する第1サブビーム(以後、SB1と略記する)のスポットおよび−1次回折光を構成する第2サブビーム(以後、SB2と略記する)のスポットは、MBのスポットが位置するトラックに対して、両側に配置される(MBに対し点対称になるように配置される)。そして、SB1・2のスポットはそれぞれ、MBのあるトラックに対して、2分の1トラックピッチ分だけずれた位置に配置される。
光ディスクに照射されたMB、SB1およびSB2は、反射されて光検出器に受光される。図28は、光検出器による検出信号に基づいて、DPP法によりトラッキング信号を算出する回路の概略構成を示す図である。
図28に示されるように、光検出器は、3つの受光部1・2・3を備えたものである。受光部1は、MBを受光するものであり、受光部1・3はそれぞれ、SB1・2を受光するものである。受光部2は、装着される光ディスクに形成されるトラックが延びる方向(以下、トラック方向と記す)に平行な分割線と、トラック方向に直交する方向に延びる分割線とにより分割された4つの受光素子を有するものである。受光部1・3はそれぞれ、トラック方向に対し垂直方向に延びる分割線により分割された2つの受光素子を有するものである。
受光部2にて検出されるMBの受光信号と減算器とによって、MBのプッシュプル信号MPP(Main Push Pull)が得られる。受光部1にて検出されるSB1の受光信号と減算器とによって、SB1のプッシュプル信号SPP1(Sub Push Pull-1)が得られる。受光部3にて検出されるSB2の受光信号と減算器とによって、SB2のプッシュプル信号SPP2(Sub Push Pull-2)が得られる。そして、プッシュプル信号SPP1およびプッシュプル信号SPP2と加算器とによって、加算信号SPP(=SPP1+SPP2)が得られる。DPP信号は、加算信号SPPを増幅器によってさらに増幅した信号と前述のMPPとに基づいて減算器で演算される。すなわち、DPP信号は、次の式によって与えられる。
DPP=MPP−k(SPP1+SPP2)
ここで、増幅器における増幅率であるkは、0次回折光と±1次回折光との光強度の違いを補正するために用いられる係数であり、各回折光の光強度比が、0次回折光の光強度:+1次回折光の光強度:−1次回折光の光強度=a:b:bであるとき、k=a/(2b)で与えられる。
前述のように、SB1のスポットおよびSB2のスポットは、MBのスポットが位置するトラックに対して、両側に配置される(MBに対し点対称になるように配置される)。そして、SB1・2のスポットはそれぞれ、2分の1トラックピッチ分だけずれた位置に配置される。このため、プッシュプル信号SPP1およびSPP2の位相は、プッシュプル信号MPPの位相に対して180度ずれた位相になる。
図29は、DPP法により検出されたプッシュプル信号の1例を示す波形図である。同図に示されるように、プッシュプル信号SPP1とプッシュプル信号SPP2との光強度が等しいので、プッシュプル信号SPP1とプッシュプル信号SPP2とは互いに重複した波形になっている。また、プッシュプル信号MPPとプッシュプル信号SPPとは位相が180度ずれた逆位相であるので、プッシュプル信号MPPとプッシュプル信号SPPとの振幅の絶対値を加えた信号が、DPP信号として得られる。
特許2626205号公報(平成9年(1997)4月11日登録) 特開平7−93764号公報(平成7年(1995)4月7日公開)
しかしながら、特許文献1記載の対物レンズを2つ備えた光ピックアップにおいて、トラッキング制御としてDPP法を採用した場合、以下の問題が生じる。
特許文献1記載の対物レンズを2つ備えた光ピックアップにおいては、2つの対物レンズのうち一方の対物レンズは、その中心が光ディスク中心軸から光ピックアップ送り軸方向に延びる中心線上に乗るように配置されている(以下、一方の対物レンズを第1の対物レンズと記す)。その一方で、他方の対物レンズは、中心線からオフセットした(はずれた)位置になるように配置されている(以下、他方の対物レンズを第2の対物レンズと記す)。このため、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットから得られたDPP信号は、光ディスクの内周から外周にわたって、振幅が安定せず変化してしまう。このため、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットでのトラッキング制御が不安定になるといった問題がある。以下、この問題について、図30〜図32に基づいて説明する。
図30は、上記第2の対物レンズにて集光されたスポットを光ディスクの内周から外周(半径方向)へ移動させたときに検出されるDPP信号の振幅変化を示すグラフである。なお、横軸は、光ディスクの半径方向における半径位置を示す。また、図30は、光ディスクのトラックピッチとして、0.74μm、メインビームとサブビームとの間隔を15μmの場合における結果を示している。また、ディスク半径位置40mmで回折格子の回転調整を行うことで、MBとSB1・2とが逆位相となるように調整されている。図30に示された、DPP振幅比は、各半径位置でのDPP振幅をディスク半径位置40mmでのDPP振幅で割った値を示している。
図30に示されるように、DPP信号の振幅比(DPP振幅比)は、光ディスクの半径位置の変化に依存して、変化が大きくなっている。特に、半径位置32mm付近または55mm付近では、DPPの信号振幅がほとんど得られない。このため、光ディスクの半径位置よってはトラッキング制御が行えない場合がある。
この理由について、図32に基づいて以下に説明する。図32(a)及び(b)は、第2の対物レンズにより集光される、光ディスク上のMB及びSB1・2のスポットの配置を示す模式図である。
図32(a)及び(b)に示すように、SB1・2のスポットの位置は、光ディスクの曲率半径の影響を受けやすくなり、光ディスクの内周から外周(半径方向)の半径位置によっては、SB1・2のスポットが、MBのスポットが配置されたトラックに対し両側に2分の1トラックピッチ分だけずれた位置に配置されない。
図31は、第2の対物レンズにより集光される、光ディスク上のMB及びSB1・2のスポットから得られる信号を示す波形図である。図31に示されるように、半径位置により、MPPとSPP1及びSPP2との位相が変化している。すなわち、逆位相であったMPPとSPPとの位相関係が変化することが分かる。その結果、第2の対物レンズにより集光される、光ディスク上のMB及びSB1・2のスポットから得られるDPP信号は、安定せず振幅低下を招くことが分かる。
この問題は、2つの対物レンズを備えた構成に限定されず、その中心が光ディスク中心軸から光ピックアップ送り軸方向に延びる中心線からオフセットされた対物レンズを備えた光ピックアップ全般に招来するものである。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、その中心が光ディスク中心軸から光ピックアップ送り軸方向に延びる中心線からオフセットされた対物レンズを備えた構成であっても、安定したトラッキング制御が可能な光ピックアップを提供することにある。
本発明の光ピックアップは、上記の課題を解決するために、光記録媒体の半径方向に移動可能な光ピックアップであって、第1の波長を有する第1のビームを出射する第1の光源と、上記第1のビームを上記光記録媒体に集光する第1の集光素子と、光記録媒体から反射した第1のビーム反射光からプッシュプル信号を検出する第1の光検出器とを有する第1の光学系と、第2の波長を有する第2のビームを出射する第2の光源と、上記第2のビームを上記光記録媒体に集光する第2の集光素子と、光記録媒体から反射した第2のビーム反射光からプッシュプル信号を検出する第2の光検出器とを有する第2の光学系とを備え、上記第1の集光素子は、光記録媒体の中心軸から光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線を引いたとき、この中心線上に配置されている一方、上記第2の集光素子は、上記中心線からオフセットされたオフセット位置に配置されているとともに、上記第1の光学系及び第2の光学系の少なくとも何れか一方には、ビームが光記録媒体に集光される光路中に、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割する回折素子が設けられ、上記回折素子は、通過するビームに位相差を与える位相シフト領域を有することを特徴としている。また、本発明の光ピックアップでは、上記位相シフト領域が、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されていることが好ましい。
本発明の光ピックアップは、上記第1の集光素子は、光記録媒体の中心軸から光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線を引いたとき、この中心線上に配置されている一方、上記第2の集光素子は、上記中心線からオフセットされたオフセット位置に配置されている。従来、このような第1の集光素子及び第2の集光素子を備えた光ピックアップでは、オフセット位置に配置された集光素子にて集光されるメインビーム及びサブビームのスポットから得られたトラッキング誤差信号の振幅が、光記録媒体の内周から外周にわたって安定せず変化してしまい、トラッキング制御が不安定になるといった問題があった。この問題は、サブビームのスポットの位置が、光記録媒体の曲率半径の影響を受けやすくなり、光ピックアップが光記録媒体の内周から外周へ半径方向に移動する半径位置で、メインビームのスポットとサブビームのスポットとの位置関係が安定せず、メインビームの反射光におけるプッシュプル信号とサブビームの反射光におけるプッシュプル信号とが、光記録媒体の内周から外周にわたって、常に逆位相の関係にならないことに起因する。
上記の構成によれば、上記第1の光学系及び第2の光学系の少なくとも何れか一方には、ビームが光記録媒体に集光される光路中に、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割する回折素子が設けられ、上記回折素子は、通過する光ビームに位相差を与える位相シフト領域を有し、該位相シフト領域が、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されているので、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号は、光記録媒体の内周から外周にわたって、常に略0になり安定する。
それゆえ、上記の構成によれば、オフセット位置に配置された集光素子にて集光されるメインビーム及びサブビームのスポットから得られたトラッキング誤差信号の振幅が光記録媒体の内周から外周にわたって変化せず、安定したトラッキング制御を実現することができる。
上記では、オフセット位置に配置された第2の集光素子を含む第2の光学系に、位相シフト領域を有する回折素子が設けられた構成について、説明してきた。しかしながら、本発明の光ピックアップは、中心線上に配置された第1の集光素子を含む第1の光学系に回折素子が設けられた構成であってもよい。第1の光学系に回折素子が設けられた場合、第1の集光素子を中心線上に位置するよう位置調整する際に、調整許容量を増大させることができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第1の光学系は、第1の光源と第1の光検出器とが一体となった光集積ユニットを備えたことが好ましい。また、本発明の光ピックアップでは、上記第2の光学系は、第2の光源と第2の光検出器とが一体となったホログラムレーザユニットを備えたことが好ましい。これにより、光ピックアップを小型化することができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第2の光学系では、上記第2の光源から出射された第2のビームの1ビームのみが、上記光記録媒体に集光するようになっていることが好ましい。
上記の構成によれば、オフセット位置に配置された第2の集光素子を有する第2の光学系においては、上記第2の光源から出射された第2のビームの1ビームのみが、上記記録媒体に集光するようになっている。すなわち、上記の構成によれば、第2の光学系は、ビームが光記録媒体に集光される光路中に、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割する回折素子(3ビーム生成用の回折素子)が設けられていない構成になっている。さらに換言すると、上記の構成によれば、第2の光学系に対して、1ビーム法によるトラッキング制御を採用している。それゆえ、第2の光学系においては、記録媒体からの反射光は1ビーム(メインビーム)のみであり、サブビームの反射光は発生しない。従って、トラッキング誤差信号の振幅が光記録媒体の内周から外周にわたって変化せず、安定したトラッキング制御を実現することができる。
本発明の光ピックアップでは、さらに、第2の集光素子の光記録媒体の半径方向のシフト量を検出するためのホログラム素子が設けられていることが好ましい。これにより、1ビーム法によるトラッキング制御の際に、受光素子の分割を増やすことなく、シフト量を検出できる。
本発明の光ピックアップでは、球面収差信号を検出するための分割線が設けられていることが好ましい。これにより、光記録媒体のカバーガラス厚誤差によって発生する球面収差量を受光素子で検出できるため、短時間で球面収差を補正することができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第1の波長は、上記第2の波長よりも短波長になっていることが好ましい。
一般的に、光源から出射されるビームの波長が短いほど、そのビームにより記録再生するための光記録媒体のトラックピッチは狭くなる。光記録媒体のトラックピッチが狭くなることは、トラッキング誤差信号検出に大きな影響を与えることになる。上記の構成によれば、上記第1の波長は、上記第2の波長よりも短波長になっている、すなわち、相対的に波長が短いビームを出射する光源を含む光学系として、光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線上に配置された第1の集光素子を含む第1の光学系を採用しているので、(相対的に波長が短いビームを出射する光源を含む光学系として)上記オフセット位置に配置された第2の集光素子を採用した場合と比較して、トラッキング制御を安定にすることができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第1の光検出器は、球面収差収誤差信号を検出する球面収差収誤差信号検出部を備えていることが好ましい。
BDでは、相対的に高い開口数の集光素子を使用するため、光記録媒体のカバーガラス厚さ誤差に起因する球面収差の影響が大きくなる。それゆえ、第1の光源としてBDを出射する光源を使用する場合、球面収差を補正する必要がある。上記の構成によれば、第1の光検出器は、球面収差収誤差信号を検出する球面収差収誤差信号検出部を備えているので、短時間で球面収差を補正することができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第1の光検出器は、上記球面収差収誤差信号検出部にて検出された球面収差誤差信号に基づいて、球面収差を補正する球面収差補正部を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記球面収差収誤差信号検出部にて検出された球面収差誤差信号に基づいて、球面収差を補正する球面収差補正部を備えているので、光記録媒体毎のカバーガラス厚のばらつきや1枚の光記録媒体内で発生するばらつきに起因する球面収差を補正することが可能となる。
本発明の光ピックアップでは、上記第1の光学系及び上記第2の光学系には、ただ1つの光検出器が設けられ、該光検出器が、第1の光学系及び第2の光学系における光記録媒体からの反射光を受光するようになっていることが好ましい。この構成により、光ピックアップをさらに小型化することができる。
本発明の光ピックアップでは、第3の波長を有する第3のビームを出射する第3の光源と、第3の光源からの第3のビームを、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割するための第3の回折素子と、光記録媒体からの3ビームの反射光を受光し、3ビームのそれぞれの反射光からプッシュプル信号を検出する第3の光検出器とを有する第3の光学系をさらに備え、上記第2の光学系と上記第3の光学系とには、上記第2の集光素子が、ただ1つ設けられ、第3の回折素子にて分割された3ビームを光記録媒体に集光するようになっているとともに、上記第3の回折素子は、通過する光ビームに位相差を与える位相シフト領域を有し、該位相シフト領域が、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されていることが好ましい。
上記第3の回折素子は、通過する光ビームに位相差を与える位相シフト領域を有し、該位相シフト領域が、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されているので、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号は、光記録媒体の内周から外周にわたって、常に略0になり安定する。それゆえ、上記の構成によれば、第2の集光素子にて集光されるメインビーム及びサブビームのスポットから得られたトラッキング誤差信号の振幅が光記録媒体の内周から外周にわたって変化せず、安定したトラッキング制御を実現することができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第3の光学系は、第3の光源と第3の回折格子と第3の光検出器が一体となったホログラムレーザユニットを備えていることが好ましい。これにより、光ピックアップを小型化することができる。
このように、上記の構成によれば、第1の光学系、第2の光学系、または第3の光学系によるトラッキング制御に、位相シフトDPP法を採用している。
このような位相シフトDPP法を採用したときにおける、回折素子の位相シフト領域としては、以下の構成が好ましい。
すなわち、本発明の光ピックアップでは、上記回折素子は、第1の格子パターンが形成された第1の領域と、第1の格子パターンの格子溝に対し1/2ピッチだけずれた格子溝を有する第2の格子パターンが形成された第2の領域とに分割されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記回折素子は、第2の領域に第1の格子パターンの格子溝に対し1/2ピッチだけずれた格子溝を有する第2の格子パターンが形成された構成になっている。すなわち、第1の領域と第2の領域とでは、パターン溝であるランドとグルーブとが反転した領域となっている。このような構成とすることによって、第1の領域と第2の領域とでは、位相差が180°異なった領域が形成できる。したがって、位相差を付加しない領域を第2の領域とした場合、位相差が180度付加された領域は第1の領域(位相シフト領域)となる。
上記第1、第2、または第3の光源から出射したビームが、回折素子によりメインビーム及び2つのサブビームに分割されるとき、0次回折光であるメインビームは、位相を変化させることなく、回折素子を通過する。一方、±1次回折光である2つのサブビームは、回折素子の位相シフト領域によって回折されるので、それぞれ±180°の位相差が付加されることになる。つまり、回折素子の位相シフト領域によって回折された2つのサブビームでは、第1の格子パターンである第1の領域で回折された場合と、第2の格子パターンである第2の領域で回折された場合とで、位相差が180°異なることになる。このため、このような2つのサブビームの反射光からプッシュプル信号を検出すると、プッシュプル信号の振幅が略0になる。それゆえ、上記の構成によれば、第2の集光素子にて集光されるメインビーム及び2つのサブビームのスポットから得られたトラッキング誤差信号の振幅が、光記録媒体の内周から外周にわたって変化せず、安定したトラッキング制御を実現することができる。
本発明の光ピックアップでは、上記第2の光源は、波長が互いに異なるビームを出射する2波長レーザであることが好ましい。これにより、光ピックアップをさらに小型化することができる。
本発明の光ピックアップは、以上のように、第1の波長を有する第1のビームを出射する第1の光源と、上記第1のビームを上記光記録媒体に集光する第1の集光素子と、光記録媒体から反射した第1のビーム反射光からプッシュプル信号を検出する第1の光検出器とを有する第1の光学系と、第2の波長を有する第2のビームを出射する第2の光源と、上記第2のビームを上記光記録媒体に集光する第2の集光素子と、光記録媒体から反射した第2のビーム反射光からプッシュプル信号を検出する第2の光検出器とを有する第2の光学系とを備え、上記第1の集光素子は、光記録媒体の中心軸から光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線を引いたとき、この中心線上に配置されている一方、上記第2の集光素子は、上記中心線からオフセットされたオフセット位置に配置されているとともに、上記第1の光学系及び第2の光学系の少なくとも何れか一方には、ビームが光記録媒体に集光される光路中に、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割する回折素子が設けられ、上記回折素子は、通過するビームに位相差を与える位相シフト領域を有する構成である。
それゆえ、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号は、光記録媒体の内周から外周にわたって、常に略0になり安定する。このため、オフセット位置に配置された集光素子にて集光されるメインビーム及びサブビームのスポットから得られたトラッキング誤差信号の振幅が、光記録媒体の内周から外周にわたって変化せず、安定したトラッキング制御を実現することができる。
また、中心線上に配置された第1の集光素子を含む第1の光学系に回折素子が設けられた場合、第1の集光素子を中心線上に位置するよう位置調整する際に、調整許容量を増大させることができる。
また、本発明の光ピックアップは、上記第2の光学系では、上記第2の光源から出射された第2のビームの1ビームのみが、上記光記録媒体に集光するようになっている構成である。
このように、第2の光学系に対し1ビーム法によるトラッキング制御を行う構成であるので、内周から外周にわたりトラッキング誤差信号の振幅変化はないことから、安定したトラッキング制御が実現できる。
〔実施の形態1〕
本実施の形態の光ピックアップ(本光ピックアップと記す)は、BD(Blu-ray Disc)、DVD、CDなどの複数の光ディスク(光記録媒体)に対し、ビームを照射することにより、情報を書き込んだり、読み出したりすることができる光情報記録再生装置に組み込まれるものである。具体的には、複数の対物レンズと複数の光源とを有する光ピックアップにおいて、正確なトラッキング制御が可能な光ピックアップである。
本発明の実施の一形態について、図1〜図7に基づいて説明すると、以下の通りである。図1は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)が組み込まれた光情報記録装置(以下、本光情報記録再生装置と記す)の概略構成を示す平面図である。
本光情報記録再生装置は、図1に示すように、光記録媒体の半径方向(X方向)に本光ピックアップを移動させるための移動手段(図示せず)と、光記録媒体を回転させるためのスピンドルモータ4とを備えている。なお、図1では、スピンドルモータ4の回転軸Pを、互いに直交する一点鎖線L1・L2の交点で示している。このL1は光記録媒体の回転軸を通り、かつX方向に延びる中心線である。なお、以下の図面では、光ピックアップが移動可能な光記録媒体の半径方向をX軸方向とし、X軸方向に垂直な焦点方向(フォーカス方向)をY軸方向とし、X軸方向とY軸方向とに垂直な光記録媒体のトラック方向をZ軸方向としている。
また、対物レンズホルダ102には、第1の対物レンズ15と第2の対物レンズ25とが取り付けられている。第1の対物レンズ15は、第1の光ディスク(第1の光記録媒体)に集光するためのものである。第2の対物レンズ25は、第2の光ディスク(第2の光記録媒体)に集光するためのものである。なお、第1の光ディスク及び第2の光ディスクは、カバー層が互いに異なる光ディスクである。図1に示されるように、第1の対物レンズ15は、Y軸方向から見て、その中心が中心線L1上に乗るように配置されている一方、第2の対物レンズ25は、その中心が中心線L1からオフセットされた(はずれた)位置になるように配置されている。また、第1の対物レンズ15及び第2の対物レンズ25は、同一のXZ平面内に取り付けられている。
第1の対物レンズ15及び第2の対物レンズ25の位置関係は、以下のように換言することができる。すなわち、該位置関係は、第1の対物レンズ15の中心を通りかつX軸方向に平行な直線を引いたとき、該直線がスピンドルモータ4の回転軸(光記録媒体の回転軸)と交わる一方、第2の対物レンズ25の中心を通りかつX軸方向に平行な直線を引いたとき、該直線がスピンドルモータ4の回転軸(光記録媒体の回転軸)と交わらないような位置関係である。
上記のような、対物レンズを2つ備えた光ピックアップにおいては、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットから得られたDPP信号の振幅が、光ディスクの内周から外周にわたって安定せず変化してしまい、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットのトラッキング制御が不安定になるといった問題があった。
本光ピックアップにおいては、第2の対物レンズを含む第2の光学系によるトラッキング制御に、位相シフトDPP法を採用することで、上記の問題を解決している。以下、本光ピックアップの具体的な構成について、説明する。
本光ピックアップは、第1の対物レンズ15を含む第1の光学系1と、第2の対物レンズ25を含む第2の光学系2と、共通光学系10とを備えている。本光ピックアップでは、第1の光学系1から出射したビームと第2の光学系2から出射したビームとは、共通光学系10に入射するようになっている。
第1の光学系1は、光源(第1の光源)11と、コリメータレンズ12と、第1の回折格子(第1の回折素子)13と、偏光ビームスプリッタ14と、第1の対物レンズ(第1の集光素子)15と、集光レンズ16と、シリンドリカルレンズ17と、光検出器(第1の光検出器)18とを備えている。
図1に示されるように、光源11から出射したビームは、コリメータレンズ12により平行光になる。そして、このビームは、第1の回折格子13により第1の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)と、トラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。第1の回折格子13にて分割された3ビームは、偏光ビームスプリッタ14を通過し、共通光学系10へ入射する。
共通光学系10は、ダイクロイックプリズム100と1/4波長板101とを備えたものである。第1の光学系1における偏光ビームスプリッタ14を通過し、共通光学系10へ入射した上記3ビームは、ダイクロイックプリズム100を通過し、1/4波長板101により直線偏光から円偏光に変換される。そして、立上げミラー(図示せず)によって反射し、第1の対物レンズ15を介して第1の光ディスクに集光される。なお、ダイクロイックプリズム100は、後述する第2の光学系2からのビームを、第1の光学系1からのビームと同一の光軸の方向に導くためのものである。
第1の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第1の光学系1へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第1の対物レンズ15を介して、共通光学系10の1/4波長板101で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム100を透過した後、第1の光学系1へ入射する。第1の光学系1にて、戻り光は、偏光ビームスプリッタ14によって、出射光軸(光源11から出射したビームの光軸)とは異なる光軸の光路に曲げられる。そして、集光レンズ16、及びシリンドリカルレンズ17を経て、光検出器18に集光される。なお、集光レンズ16は、戻り光を光検出器18に集光するためのレンズであり、シリンドリカルレンズ17は、戻り光に非点収差を発生させるためのものである。本光ピックアップでは、第1の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器18にて検出することにより、第1の光ディスク記録再生時のフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、及び再生信号が得られるようになっている。
なお、本光ピックアップでは、光源11として波長405nm程度のビームを出射する短波長光源を採用し、第1の対物レンズ15としてNA0.85程度の高NA対物レンズを採用している。これにより、第1の光ディスクのトラック上の情報を、高密度で記録再生することが可能になっている。しかしながら、光源11、及び第1の対物レンズ15は、この構成に限定されるものではない。
また、このように光源11として短波長光源を採用し、第1の対物レンズ15として高NA対物レンズを採用した場合、第1の光ディスクのカバー層の厚み誤差により大きな球面収差が発生することになる。そこで、本光ピックアップでは、このカバー層の厚み誤差で生じる球面収差を補正するために、コリメータレンズ12を光軸方向に位置調整するコリメータレンズ駆動機構(図示せず)が設けられている構成になっていてもよい。あるいは、本光ピックアップは、コリメートレンズ12と第1の対物レンズ15との間に、2枚のレンズ群で構成されるビームエキスパンダ(図示せず)が配置された構成であってもよい。ビームエキスパンダが配置された構成では、2枚のレンズ群の間隔を調整するビームエキスパンダ駆動機構(図示せず)により、カバー層の厚み誤差で生じる球面収差を補正するようになっている。
次に、本光ピックアップにおける、第2の光学系2について説明する。第2の光学系2は、図1に示されるように、光源(第2の光源)21と、コリメータレンズ22と、第2の回折格子(第2の回折素子)23と、偏光ビームスプリッタ24と、第2の対物レンズ(第2の集光素子)25と、集光レンズ26と、シリンドリカルレンズ27と、光検出器(第2の光検出器)28とを備えている。
光源21から出射したビームは、コリメータレンズ22により平行光になる。そして、このビームは、第2の回折格子23により第2の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)と、トラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。第2の回折格子23にて分割された3ビームは、偏光ビームスプリッタ24を通過し、共通光学系10へ入射する。そして、第2の回折格子23にて分割された3ビームは、共通光学系10のダイクロイックプリズム100により、その光軸が第1の光学系1からのビームと同一の光軸になるように反射され、1/4波長板101にて直線偏光から円偏光に変換された後、第2の対物レンズ25を介して第2の光ディスクに集光される。
第2の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第2の光学系2へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ25を介して、共通光学系10の1/4波長板101で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム100を反射した後、第2の光学系2へ入射する。第2の光学系2にて、戻り光は、偏光ビームスプリッタ24によって、出射光軸(光源21から出射したビームの光軸)とは異なる光軸の光路に曲げられる。そして、集光レンズ26、及びシリンドリカルレンズ27を経て、光検出器28に集光される。なお、集光レンズ26は、戻り光を光検出器28に集光するためのレンズであり、シリンドリカルレンズ27は、戻り光に非点収差を発生させるためのものである。本光ピックアップでは、第2の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器28にて検出することにより、第2の光ディスク記録再生時のフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、及び再生信号が得られるようになっている。なお、図示していないが、光検出器28には、第2の光ディスクにて反射される戻り光を受光するための第2の受光素子が設けられている。
ここで、本光ピックアップでは、第1の光学系1の光源11から出射したビームの波長は、第2の光学系2の光源21から出射されるビームの波長よりも短くなっている。そして、共通光学系10のダイクロイックプリズム100は、光源11からの出射される相対的に短波長であるビームに対して透過する一方、光源21から出射される相対的に長波長であるビームに対しては反射する構成になっている。
また、上述のように、第1の対物レンズ15は、対物レンズホルダ102に取り付けられている。さらに、この対物レンズホルダ102には、光源21からの出射光(すなわち、第2の光学系2からの出射光)を集光するための第2の対物レンズ25も取り付けられている。
第1の対物レンズ15は、その中心が光ディスク(第1及び第2の光ディスク)の回転軸を通り、かつX方向(光ピックアップの光ディスク半径方向への送り軸の方向)に延びる中心線(図1に示された中心線L1)上に乗るように配置されている。一方、第2の対物レンズ25は、その中心が中心線(図1に示された中心線L1)からオフセットされた(はずれた)位置になるように配置されている。すなわち、第2の対物レンズ25は、その中心が第1の対物レンズ15中心からZ軸方向(光ディスクのTan.方向)にオフセットした位置になるように配置されている。
本光ピックアップでは、上記第2の対物レンズ25を含む第2の光学系2によるトラッキング誤差信号検出に位相シフトDPP法を採用しており、第2の回折格子23の格子面は、第2の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されている。このような格子面により、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットの安定したトラッキング制御を実現している。以下、図2及び図3に基づき、本光ピックアップにおける3ビーム生成用回折格子である、第1の回折格子13及び第2の回折格子23の格子面について詳細に説明する。
図2は、第1の光学系1の光源11から出射されるビームを3ビームに回折するための第1の回折格子13の格子面を示す平面図である。図2に示されるように、第1の回折格子13は、格子面(格子構造面)が形成されたホログラムパターン111を有している。このホログラムパターン111は、光源11から出射されコリメータレンズ12により平行光になった有効光束110が入射するのに十分な面積になっている。すなわち、ホログラムパターン111は、有効光束110の光束径を直径とした円を十分に含むような構成になっている。
また、ホログラムパターン111には、X軸方向に延びた複数の格子溝が形成されており、格子溝同士の間隔が一定になっている。すなわち、ホログラムパターン111におけるX軸方向に延びた格子溝は、周期的な間隔で形成されている。この構成により、光源11から出射されコリメータレンズ12により平行光になったビームを、0次光(MB)と±1次光(SB1・2)との3ビームに分割することが可能になる。
次に、第2の光学系2における第2の回折格子23について説明する。上述のように、第2の対物レンズ25を含む第2の光学系2によるトラッキング誤差信号検出に位相シフトDPP法を採用している。図3は、第2の光学系2の光源21から出射されるビームを3ビームに回折するための第2の回折格子23の格子面の一例を示す平面図である。
なお、図3は、位相シフトDPP法として、例えば特開2001−250250号公報に開示されている位相シフトDPP法を採用した場合における第2の回折格子23の格子面を示しているが、第2の回折格子23の格子面(位相シフト領域)は、図3に示された構成に限定されるものではない。この格子面は、位相シフトDPP法を採用することにより、第2の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるような格子面であればよい。
図3に示されるように、第2の回折格子23のホログラムパターンは、第1のパターンである第1の領域121及び第1のパターンである第1の領域122の2つの領域で形成されている。上記第1の格子パターンである第1の領域121は、図3に示すように、第2の回折格子23の格子溝が半径方向(X軸方向)に対して垂直なZ軸方向に形成されている。一方、第2の格子パターンである第2の領域122は、第2の回折格子23の格子溝ピッチは第1の領域121と同じであるが、格子溝が1/2ピッチだけずれた構成となっている。すなわち、第1の領域121と第2の領域122とでは、パターン溝であるランド部とグルーブ部とが反転した領域となっている。このような構成とすることによって、第1の領域121と第2の領域122とでは、位相差が180°異なった領域が形成できる。したがって、位相差を付加しない領域を第1の領域121とした場合、位相差が180度付加された領域は第2の領域122(位相シフト領域)となる。
光源21から出射したビーム(有効光束120)が、第2の回折格子23により主ビーム(MB)及び副ビーム(SB1・2)に分割されるとき、0次回折光である主ビーム(MB)は、位相を変化させることなく、第2の回折格子23を通過する。一方、±1次回折光である副ビーム(SB1・2)は、第1の回折格子23によって回折されるので、それぞれ±180°の位相差が付加されることになる。つまり、第2の回折格子23によって回折された副ビーム(SB1・2)では、第1の格子パターンである第1の領域121で回折された場合と、第2の格子パターンである第2の領域122で回折された場合とで、位相差が180°異なることになる。それゆえ、第2の領域122で回折された光には、位相差が付加されていないとすれば、第1の領域121で回折された光には、位相差が180°付加されることになる。
このように、第2の回折格子23にて回折される±1次回折光(SB1・2)に関して、第1の領域121で回折された場合と第2の領域122で回折された場合とで、位相差が180°異なるように、ホログラムパターンを設計することで、光検出器28にて検出されるSB1・2のプッシュプル信号の振幅が略0になる。そして、対物レンズシフトやディスクチルトで発生するオフセットに対して、一般的なDPP法と同様にキャンセル可能になる。
また、第2の回折格子23の格子溝ピッチは、光検出器28上に所定の間隔をもって形成された受光素子に戻り光が入射するように設計されている。
以下、本光ピックアップにより得られるトラッキング誤差信号について説明する。図4は、第1の光ディスクにて集光されたMB,SB1・2のスポットから得られるプッシュプル信号を示す波形図である。このプッシュプル信号は、第1の光学系1の光検出器18により検出される。図4(a)は、第1の光ディスクの中心から半径方向(X軸方向)の線上の位置(以下、半径位置と記す)40mmにおける信号出力を示し、図4(b)は、半径位置25mmにおける信号出力を示す。なお、第1の回折格子13は、半径位置40mmで回転調整が行われている。それゆえ、第1の光ディスクの半径位置40mmでは、MBのスポットが配置されたトラックに対し両側に2分の1トラックピッチ分だけずれた位置に配置されており、MBのスポットとSB1・2のスポットとで、得られるプッシュプル信号が互いに逆位相の関係になっている。
ここで、図4(a)及び(b)では、0次光であるMBのスポットから得られた出力プッシュプル信号をMPPとし、SB1のスポットから得られたプッシュプル信号をSPP1とし、SB2のスポットから得られたプッシュプル信号をSPP2とし、SPP1とSPP2との和信号をSPPとし、トラッキング誤差信号であるDPP信号をDPPとして示している。
第1の対物レンズ15はその中心が第1の光ディスクの回転軸を通り、かつX方向に延びる中心線(図1に示された中心線L1)上に乗るように配置されているので、図4(a)及び(b)から分かるように、DPP信号は、光ディスクの半径位置に依らず、振幅変化が見られない。
また、図5は、本光ピックアップを第1の光ディスクの内周から外周へ半径方向(X軸方向)に移動したときに得られる、DPPの振幅変化を示すグラフである。図5に示されるように、DPPの信号振幅は、第1の光ディスクの内周から外周にわたって変化が見らない。これにより、第1の光ディスクの内周から外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることがわかる。
図6は、第2の光ディスクにて集光されたMB,SB1・2のスポットから得られるプッシュプル信号を示す波形図である。このプッシュプル信号は、第2の光学系2の光検出器28により検出される。図6(a)は、第2の光ディスクの半径位置40mmにおける信号出力を示し、図6(b)は、半径位置25mmにおける信号出力を示す。なお、第2の回折格子23は、半径位置40mmで回転調整が行われている。それゆえ、第2の光ディスクの半径位置40mmでは、MBのスポットが配置されたトラックに対し両側に2分の1トラックピッチ分だけずれた位置に配置されている。
ここで、図6(a)及び(b)では、0次光であるMBのスポットから得られた出力プッシュプル信号をMPPとし、SB1のスポットから得られたプッシュプル信号をSPP1とし、SB2のスポットから得られたプッシュプル信号をSPP2とし、SPP1とSPP2との和信号をSPPとし、トラッキング誤差信号であるDPP信号をDPPとして示している。
本光ピックアップでは、第2の回折格子23を備えた第2の光学系2によるトラッキング誤差信号検出に位相シフトDPP法を採用することで、SPP1及びSPP2の信号振幅を略0にすることが可能になっている。
第2の対物レンズ25は、その中心が第2の光ディスクの回転軸を通り、かつX方向に延びる中心線(図1に示された中心線L1)からオフセットした位置になるように配置されている。第2の対物レンズ25のこのような配置にもかかわらず、図6(a)及び(b)に示されるように、DPP信号は、光ディスクの半径位置に依らず、振幅変化が見られない。
また、図7は、本光ピックアップを第2の光ディスクの内周から外周へ半径方向(X軸方向)に移動したときに得られる、DPPの振幅変化を示すグラフである。図7に示されるように、DPPの信号振幅は、第2の光ディスクの内周から外周にわたって変化が見らない。これにより、第2の光ディスクの内周から外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることがわかる。
以上のように、光ディスクの中心軸から半径方向に延びた中心線から外れたオフセット位置に配置された対物レンズを有する第2の光学系において、トラッキング誤差信号として、位相シフトDPP法によって検出するため、光ピックアップを光ディスクの内周から外周に送っても、トラッキング誤差信号であるDPP信号の信号振幅に変化が見られないため、安定したトラッキング制御を行うことができるという効果を有する。
したがって、本光ピックアップにおいては、対物レンズを2つ有し、2つの異なる波長の光源からの出射光をそれぞれ独立に集光する光ピックアップにおいても、いずれの光学系から得られるトラッキング誤差信号は、光ディスクの内外周でDPP信号幅の変化が発生しないことから、安定したトラッキング制御が可能となる。
また、本光ピックアップにおいて、光ディスクからの反射光を光検出器にて受光する際、第1の対物レンズ15(第1の集光素子)により集光されたスポットからの反射光は、第1の光学系1の第1の光検出器18にて受光するようになっている。しかしながら、本光ピックアップでは、第1の対物レンズ15により集光されたスポットからの反射光を第2の光学系の第2の光検出器28で受光するようになっていてもよい。また、逆に、第1の対物レンズ25(第2の集光素子)により集光されたスポットからの反射光を第1の光学系の第1の光検出器18で受光するようになっていてもよい。
このような本光ピックアップの構成は、偏光ビームスプリッタ100の反射特性、透過特性を最適化することにより実現することができる。これにより、集光レンズ、シリンドリカルレンズ、受光素子などの部品点数を削減することができ、光ピックアップの低コスト化及び小型化を実現することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について、図8〜図10に基づいて説明すると、以下の通りである。図8は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第2の対物レンズと第1の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態1における図1と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、図8に示されるように、上記実施の形態1の光ピックアップにおける第2の光学系2の構成に替えて、第2の光学系2’とすることで、安定したトラッキング制御を実現している。すなわち、本光ピックアップは、光源(第2の光源)21’とホログラム素子23’と光検出器(第2の光検出器)28’とが一体となったホログラムレーザユニット20’を用いている点で実施の形態1と異なる。
図8に示されるように、ホログラム素子23’の光源21’側の面には、ホログラムパターン24’が形成されている一方、光源21’と反対側の面には、ホログラムパターン25’が形成されている。第2の光学系2’においては、光源21’から出射したビームは、ホログラムパターン(第2の回折素子)24’により、第2の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)とトラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。ホログラムパターン24’にて分割された3ビームは、コリメータレンズ22’と通過し、共通光学系10へ入射する。
ホログラムパターン24’にて分割された3ビームは、共通光学系10のダイクロイックプリズム100により、その光軸が第1の光学系1からのビームと同一の光軸になるように反射され、1/4波長板101にて直線偏光から円偏光に変換された後、第2の対物レンズ25を介して第2の光ディスクに集光される。
第2の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第2の光学系2’へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ25を介して、共通光学系10の1/4波長板101で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム100を反射した後、第2の光学系2’へ入射する。第2の光学系2’にて、戻り光は、コリメータレンズ22’を通過後、ホログラムレーザユニット20’のホログラム素子23’に形成されたホログラムパターン25’にて回折し、光検出器28’に導かれる。光検出器28’では、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号が検出される。
なお、図8では示されていないが、ホログラム素子23’に形成されたホログラムパターン24’は、上記実施の形態1と同様に、第2の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されている。具体的なホログラムパターン24’の構成としては、例えば上記実施の形態1にて説明した図3に示された構成が挙げられる。
以下、本光ピックアップにおける、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号の生成動作について、図9、及び図10に基づいて説明する。図9は、ホログラム素子23’に形成されたホログラムパターン25’を示す平面図である。図9に示されるように、ホログラムパターン25’は、3つの領域25’a,25’b,25’cに分割されている。
図10は、光検出器28’の受光部形状と受光状態を示した説明図である。なお、図10では、ホログラムパターン25’の3つの領域25’a,25’b,及び25’cと、これら領域で回折される光を受光する受光部とを対応付けて示している。
図10に示されるように、領域25’aにて回折されたビーム(3ビーム)は、受光部(第2の受光素子)28’a及び28’bで受光されるようになっている。また、領域25’bにて回折されたビーム(3ビーム)は、受光部(第2の受光素子)28’c、28’e及び28’gで受光されるようになっている。また、領域25’cにて回折されたビーム(3ビーム)は、受光部(第2の受光素子)28’d、28’f及び28’hで受光されるようになっている。ここで、受光部28’a〜28’hにて出力される信号をSa〜Shと表す。
第2の光ディスク記録再生時における、RF信号(RF)は、以下の演算式により検出することができる。
RF=Sa+Sb+Sc+Sd
また、第2の光ディスク記録再生時における、トラッキング誤差信号(TES2)は、位相シフトDPP法を用いて、以下の演算式で検出される。
TES2=(Sc−Sd)−α{(Se−Sf)+(Sg−Sh)}
ここで、αは、対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
第2の光ディスク記録再生時における、フォーカス誤差信号(FES)は、ナイフエッジ法を用いて、以下の演算式により検出することができる。
FES=Sa−Sb
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、上記実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源21’から出射され、対物レンズ25で集光される光学系においても、上記実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
さらに、本光ピックアップでは、第2の光学系として、光学部品が一体となったホログラムレーザユニットを用いているため、光ピックアップを小型化することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図11に基づいて説明すると、以下の通りである。図11は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の概略構成を示す図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本光ピックアップは、第2の光学系2と共通光学系10’への光路中に、さらに第3の光学系3を備えた点で上記実施の形態1と異なる。この第3の光学系3は、第2の対物レンズ35により、第3の光ディスクにビームを集光するものである。本光ピックアップでは、第2の光学系2も同様に、第2の対物レンズ35により、第2の光ディスクにビームを集光する。すなわち、本光ピックアップでは、第2の光学系2及び第3の光学系3において、共通の集光手段としての第2の対物レンズ35が設けられている。
図11に示されるように、第1の対物レンズ15及び第2の対物レンズ35は、対物レンズホルダ102に取り付けられている。第1の光ディスクに集光するためのものである。第2の対物レンズ35は、第2の光ディスク及び第3の光ディスクに集光するためのものである。なお、第1の光ディスク、第2の光ディスク及び第3の光ディスクは、カバー層が互いに異なる光ディスクである。なお、第1の対物レンズ15と第2の対物レンズ35との位置関係は、図11に示されるような位置関係になっている。すなわち、第1の対物レンズ15は、Y軸方向から見て、その中心が中心線L1上に乗るように配置されている一方、第2の対物レンズ35は、その中心が中心線L1からオフセットされた(はずれた)位置になるように配置されている。
第3の光学系3は、光源31と、コリメータレンズ32と、第3の回折格子33と、偏光ビームスプリッタ34と、第2の対物レンズ35と、集光レンズ36と、シリンドリカルレンズ37と、光検出器38とを備えている。
図11に示されるように、第3の光学系3において、光源31から出射したビームはコリメータレンズ32により平行光になる。そして、このビームは、第3の回折格子33により第3の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)と、トラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。第3の回折格子33にて分割された3ビームは、偏光ビームスプリッタ34を透過し、共通光学系10’へ入射する。
本光ピックアップにおいては、共通光学系10’は、ダイクロイックプリズム104と別のダイクロイックプリズム105と、1/4波長板106とを備えた構成になっている。共通光学系10’に入射してきた上記3ビームは、まずダイクロイックプリズム105へ入射することになる。ダイクロイックプリズム105は、第3の光学系3からのビームを第2の光学系2からのビームと同一の光軸の方向に導くためのものである。また、ダイクロイックプリズム105は、第2の光学系2からのビームをそのまま透過し、ダイクロイックプリズム104へ導くようになっている。
共通光学系10’のダイクロイックプリズム105により、第2の光学系2からのビームと同一の光軸の方向に反射した上記3ビームは、再びダイクロイックプリズム104により、その光軸が第1の光学系1からのビームと同一の光軸になるように反射され、1/4波長板101にて直線偏光から円偏光に変換される。そして、第2の対物レンズ35を介して第3の光ディスクに集光される。ここで、第2の対物レンズ35は、互いにカバー層の厚さが異なる第2の光ディスク及び第3の光ディスクにそれぞれ集光可能になるように設計されている。
第3の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第3の光学系3へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ35を介して、共通光学系10’の1/4波長板106で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム104・105を反射した後、第3の光学系3へ入射する。第3の光学系3にて、戻り光は、偏光ビームスプリッタ34によって、出射光軸(光源31から出射したビームの光軸)とは異なる光軸の光路に曲げられる。そして、集光レンズ36、及びシリンドリカルレンズ37を経て、光検出器38に集光される。なお、集光レンズ36は、戻り光を光検出器38に集光するためのレンズであり、シリンドリカルレンズ37は、戻り光に非点収差を発生させるためのものである。本光ピックアップでは、第3の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器38にて検出することにより、第3の光ディスク記録再生時のフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、及び再生信号が得られるようになっている。
ここで、本光ピックアップでは、第3の光学系3の光源31から出射したビームの波長は、第1の光学系1の光源、及び第2の光学系2の光源21から出射されるビームの波長と異なっている。また、第3の光学系3の第3の回折格子33の格子面は、第3の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるような格子面であればよい。例えば、第3の回折格子33の格子面のホログラムパターンとしては、例えば図3に示された第2の回折格子23の格子面と同様のパターンが挙げられる。また、第3の回折格子33の格子溝ピッチは、上記実施の形態1と同様に、光検出器38上に所定の間隔をもって形成された受光素子に戻り光が入射するように設計されている。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源21または光源31から出射され、対物レンズ35によって光ディスクに集光する光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
〔実施の形態4〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図12に基づいて説明すると、以下の通りである。図12は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第2の対物レンズと第1の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態3における図11と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、第2及び第3の光学系がともに、光源と回折格子と光検出器とが一体となったホログラムレーザユニットを備えた点で、上記の実施の形態3と異なる。
図12に示されるように、本光ピックアップは、第1の対物レンズ15を含む第1の光学系1と、第2の対物レンズ35を含む第2の光学系2’及び第3の光学系3’と、共通光学系10’とを備えている。第2の光学系2’及び第3の光学系3’はそれぞれ、共通の第2の対物レンズ35により、第2の光ディスク及び第3の光ディスクに集光するようになっている。
なお、本光ピックアップにおいては、第1の光学系1は図1に示されたものと同様であり、第2の光学系2’は図8に示されたものと同様であり、共通光学系10’は図11に示されたものと同様であるので、説明を省略する。以下、本光ピックアップの特徴である第3の光学系3’について説明する。
図12に示されるように、第3の光学系3’は、光源71と光検出器72とホログラム素子73とが一体となったホログラムレーザユニット70と、コリメータレンズ74とを備えている。
図12に示されるように、ホログラム素子73の光源71側の面には、ホログラムパターン73aが形成されている一方、光源71と反対側の面には、ホログラムパターン73bが形成されている。第3の光学系3’においては、光源71から出射したビームは、ホログラムパターン73aにより、第3の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)とトラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。ホログラムパターン73aにて分割された3ビームは、コリメータレンズ74と通過し、共通光学系10’へ入射する。共通光学系10’へ入射した上記3ビームが第3の光ディスクに集光するまでの光路、及び第3の光ディスクにて集光されたビームが戻り光になって第3の光学系3’に入射するまでの光路は、図11のものと同様であるので、説明を省略する。
第3の光学系3’に入射した戻り光は、コリメータレンズ74と通過後、ホログラムレーザユニット70のホログラム素子73に形成されたホログラムパターン73bにて回折し、光検出器72に導かれる。光検出器72では、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号が検出される。
なお、図12では示されていないが、ホログラム素子73に形成されたホログラムパターン73aは、上記実施の形態1と同様に、第3の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されている。具体的なホログラムパターン73aの構成としては、例えば上記実施の形態1にて説明した図3に示された構成が挙げられる。また、ホログラム素子73に形成されたホログラムパターン73bは、図9と同様であり、本光ピックアップにおける、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号の生成動作についても、図10と同様であるので、説明を省略する。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源21’または光源71から出射され、対物レンズ35で集光される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
さらに、本光ピックアップでは、第2及び第3の光学系として、光学部品が集積されたホログラムレーザユニットを用いているため、光ピックアップを小型化することができる。
〔実施の形態5〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図13に基づいて説明すると、以下の通りである。図13は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第2の対物レンズと第1の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態3における図11と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、図1に示された第2の光学系2に替えて、異なる波長のビームを1つのパッケージから出射可能な光源を備えた第2の光学系を備えたことで、安定したトラッキング制御を実現している。
図13に示されるように、第2の光学系2’’は、光源41と、コリメータレンズ42と、第2の回折格子43と、偏光ビームスプリッタ44と、第2の対物レンズ35と、補正用回折格子45と、集光レンズ46と、シリンドリカルレンズ47と、光検出器48とを備えている。
光源41から出射したビームは、コリメータレンズ42により平行光になる。そして、このビームは、第2の回折格子43により第2及び第3の光ディスクの記録再生に用いられる0次光(MB)と、トラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光(SB1・2)との3ビームに分割される。第2の回折格子43にて分割された3ビームは、偏光ビームスプリッタ44を通過し、ダイクロイックプリズム104へ入射する。
そして、上記3ビームは、ダイクロイックプリズム104にて、その光軸が第1の光学系1からのビームと同一の光軸になるように反射され、1/4波長板106にて直線偏光から円偏光に変換された後、第2の対物レンズ35を介して第2及び第3の光ディスクに集光される。ここで、対物レンズ35は、光源41から出射される互いに波長が異なる2つのビームが、互いにカバー層の厚さが異なる第2の光ディスク及び第3の光ディスクにそれぞれ集光可能になるように設計されている。
第2及び第3の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第2の光学系2’’へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ35を介して、1/4波長板106で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム104を反射した後、第2の光学系2’’へ入射する。第2の光学系2’’にて、戻り光は、偏光ビームスプリッタ44によって、出射光軸(光源41から出射したビームの光軸)とは異なる光軸の光路に曲げられる。そして、集光レンズ46、及びシリンドリカルレンズ47を経て、光検出器28に集光される。なお、集光レンズ46は、戻り光を光検出器48に集光するためのレンズであり、シリンドリカルレンズ47は、戻り光に非点収差を発生させるためのものである。本光ピックアップでは、第2及び第3の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器48にて検出することにより、第2及び第3の光ディスク記録再生時のフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、及び再生信号が得られるようになっている。
また、本光ピックアップにおいては、第2の光学系2’’の光源41は互いに異なる波長を有する2つのビームを出射するようになっている。それゆえ、光源41においては、互いに異なる波長を有する2つのビームの発光点位置に差が生じる(2つのビームが同一位置で発光するのではなく、異なる位置で発光する)。そのため、戻り光を検出する光検出器48においても、2つのビーム間で集光位置が異なり、波長の違いによる光軸のずれが生じる。このような光軸のずれを補正するために、補正用回折格子45が、偏光ビームスプリッタ44と集光レンズ46との間に配置されている。この補正用回折格子45によって、互いに異なる2つの波長を有するビームは、光検出器48上のほぼ同じ位置に集光される。
ここで、第2の光学系2’’の第2の回折格子43の格子面は、第2及び第3の光ディスクに集光されるSBのスポットから得られるプッシュプル信号の振幅が略0になるような格子面であればよい。例えば、第2の回折格子43の格子面のホログラムパターンとしては、例えば図3に示された第2の回折格子23の格子面と同様のパターンが挙げられる。また、第2の回折格子43の格子溝ピッチは、上記実施の形態1と同様に、光検出器48上に所定の間隔をもって形成された受光素子に戻り光が入射するように設計されている。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源41から出射され、対物レンズ35で集光される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能である。
〔実施の形態6〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図14に基づいて説明すると、以下の通りである。図14は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜5の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第1の対物レンズと第2の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態1における図1と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態において、光源81とホログラム素子83と光検出器82とが一体となったホログラムレーザユニット80を用いている点が実施の形態5とは異なる。ここで光源81は、異なる2つの波長の光が出射できる2波長レーザである。
光源81から出射した光はホログラム素子83の片面に形成された回折格子83aによって記録再生に用いる0次光とトラッキング誤差信号生成に用いられる±1次光に分けられ、ダイクロイックプリズム104でもう一方の光源から出射された光と同一光軸に導かれる。その後、1/4波長板106と対物レンズ35を介して光ディスクに集光される。そして、光ディスクからの反射光は再び対物レンズ35とダイクロイックプリズム104で反射され、ホログラムレーザユニット80のホログラム素子83に形成されているホログラム面83b、83cで回折され光検出器82に導かれ、サーボ信号、RF信号が検出される。ここでホログラム素子83b、83cは、第2の波長、第3の波長のいずれかの光のみ回折する構成になっている。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源81から出射され、対物レンズ35で集光される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能である。
〔実施の形態7〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図15〜図18(a)及び(b)に基づいて説明すると、以下の通りである。図15は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜6の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第1の対物レンズと第2の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態3における図11と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、図1に示された第1の光学系1に替えて、光学部材が集積化された光集積ユニットを備えた第1の光学系を備えた点で、上記の実施の形態1と異なる。さらに、本光ピックアップでは、第2の光学系として、異なる波長のビームを1つのパッケージから出射可能な光源を備えた構成(図3に示された第2の光学系2’’)を採用している。しかしながら、本光ピックアップの第2の光学系は、この構成に限定されるものではない。
なお、本光ピックアップにおける第2の光学系は、図13に示された第2の光学系2’’と機能が同一であるので、ここでは説明を省略する。以下、本光ピックアップの特徴的構成である第1の光学系について説明する。
図15に示されるように、第1の光学系1’は、光集積ユニット200と、コリメータレンズ12とを備えている。
光集積ユニット200から出射したビーム(後述の第2の偏光ホログラム素子53aにより分割された3ビーム(MB及びSB1・2))は、コリメータレンズ12により平行光にされた後、ダイクロイックプリズム104を透過し、1/4波長板106により直線偏光から円偏光に変換される。そして、対物レンズ15を介して、第1の光ディスクに集光される。
第1の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第1の光学系1’へ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第1の対物レンズ15を介して、1/4波長板106で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム104を透過した後、第1の光学系1’へ入射する。第1の光学系1’にて、戻り光は、光集積ユニット200に搭載された光検出器上54に集光される。本光ピックアップでは、第1の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器54にて検出することにより、第1の光ディスク記録再生時のフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、球面収差信号及び再生信号が得られるようになっている。
次に、第1の光学系1’に備えられた光集積ユニット200の構造について、詳細に説明する。光集積ユニット200は、光源51、光検出器54、偏光ビームスプリッタ52、偏光回折素子53、及び保持部材55で構成される。保持部材55には、光源51が搭載されている。さらに、保持部材55には、光源51から出射されたビームを第1の光ディスクへ導くためのビーム出射口55aが設けられている。また、保持部材55は、光源51を挿入可能な構成になっており、偏光ビームスプリッタ52を固定可能な形状になっている。
なお、以下の説明において、説明の便宜上、偏光ビームスプリッタ52における光源51から出射されたビームが入射する面を、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面とし、偏光ビームスプリッタ52における戻り光が入射する面を、偏光ビームスプリッタ52の戻り光入射面とする。
偏光ビームスプリッタ52は、図15に示されるように、保持部材55上に配置されている。そして、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面が、ビーム出射口55aを覆うように保持部材55上に配置されている。また、偏光ビームスプリッタ52の戻り光入射面には、偏光回折素子53が設けられており、光源51から出射するビームの光軸上に配置されている。また、光検出器54は、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面に設けられている。光集積ユニット200では、光源51から出射するビームの光路と、光検出器54にて受光される戻り光の光路とが確保されるように、光源51のビーム出射部及び光検出器54の受光部が配置されている。
次に、光集積ユニット200の内部でのビームの通過経路を説明する。
光源51は、P偏光の直線偏光としてビームを放射するものである。光源51からP偏光の直線偏光として放射されたビームは、偏光ビームスプリッタ52を透過して、偏光回折素子53に入射する。
偏光回折素子53の互いに対向する面にはそれぞれ、第2のホログラム領域を有する第2の偏光回折素子53aと、第1のホログラム領域を有する第1の偏光回折素子53bとが形成されている。
第2の偏光回折素子53a及び第1の偏光回折素子53bは、ビームの光軸上に配置されており、第1の偏光回折素子53bは、第2の偏光回折素子53aよりも光源51側に配置された構成となっている。
第2の偏光回折素子53aはP偏光を回折させてS偏光を透過させる第2のホログラム領域を備えている。また、第1の偏光回折素子53bは、S偏光を回折させてP偏光を透過させる第1のホログラム領域を備えている。これら偏光の回折は、各偏光回折素子のホログラム領域に形成された溝構造(格子)により行われ、回折角度は、上記溝構造(格子)のピッチ(以下、格子ピッチと記す)により規定される。なお、第2の偏光回折素子53a及び第1の偏光回折素子53bにおける、ホログラム領域の詳細なホログラムパターンについては、後述する。
このため、偏光ビームスプリッタ52を透過したP偏光のビームは、第1の偏光回折素子53bをそのまま透過し、第2の偏光回折素子53aに入射する。また、第2の偏光回折素子53bには、トラッキング誤差信号(TES)を検出するための3ビーム生成用のホログラムパターンが形成されている。3ビームを用いたTES検出方法としては3ビーム法、差動プッシュプル(DPP)法、位相シフトDPP法等が採用される。
第2の偏光回折素子53aでは、P偏光は回折し、S偏光はそのまま透過する。具体的には、第2の偏光回折素子53aは、入射したP偏光を、0次回折光(MB)と、±1次回折光(SB1・2)とに回折する。すなわち、第1の偏光回折素子54bを出射したP偏光のビームは、第2の偏光回折素子53aに入射し、0次回折光(MB)と、±1次回折光(SB1・2)とに回折されて、該第2の偏光回折素子53aを出射する。
このように光集積ユニット200から出射したビーム(3ビーム)は、上述したように、1/4波長板106にて直線偏光(P偏光)から円偏光に変換された後、第1の光ディスクに集光される。そして、第1の光ディスクにて反射した戻り光は、再び1/4波長板106にて円偏光から直線偏光(S偏光)となって、再び光集積ユニットに入射する。すなわち、本光ピックアップは、光集積ユニット200から出射されたビーム(3ビーム)はP偏光の直線偏光になる一方、光集積ユニット200に入射する戻り光(3ビーム)はS偏光の直線偏光になるような構成になっている。
したがって、S偏光の戻り光は、第2の偏光ホログラム素子53aを透過し、第1の偏光ホログラム素子53bに入射する。そして、第1の偏光回折素子53bに入射すると、S偏光の戻り光は、回折され0次回折光(非回折光)と±1次回折光(回折光)とに分離されて、偏光ビームスプリッタ52に入射する。そして、0次回折光(非回折光)と1次回折光(回折光)に分離された戻り光は、偏光ビームスプリッタ52で反射して光検出器54に入射する。
次に、図16を用いて、第2の偏光ホログラム素子53aに形成されるホログラムパターンを説明する。格子ピッチは、光検出器54上で3ビームが十分分離されるように設計されている。
第2の偏光ホログラム素子53aのホログラムパターンは、第1のパターンである第1の領域31a及び第2のパターンである第2の領域31bの2つの領域で形成されている。上記第1の格子パターンである第1の領域31aは、図16に示すように、第2の偏光ホログラム素子53aの格子溝が半径方向(X軸方向)に形成されている。一方、第2の格子パターンである第2の領域31bは、第2の偏光ホログラム素子53aの格子溝ピッチは第1の領域31aと同じであるが、格子溝が1/2ピッチだけずれた構成となっている。すなわち、第1の領域31aと第2の領域31bとでは、パターン溝である凸部のランドと凹部のグルーブとが反転した領域となっている。このような構成とすることによって、第1の領域31aと第2の領域31bとでは、位相差が180°異なった領域が形成できる。したがって、位相差を付加しない領域を第1の領域31aとした場合、位相差が180度付加された領域は第2の領域31b(位相シフト領域)となる。
このような周期構造を有するホログラムパターンにすることで、光検出器54にて検出されるSB1・2のプッシュプル信号の振幅が略0になる。そして、対物レンズシフトやディスクチルトに対してオフセットがキャンセル可能になる。サブビームのプッシュプル信号振幅がほぼ0となり、対物レンズシフトやディスクチルトに対してオフセットがキャンセル可能になる。
次に、図17を用いて、第1の偏光ホログラム素子53bに形成されるホログラムパターンを説明する。図17は、第1の偏光回折素子53bのホログラムパターンを示した模式図である。
図17に示すように、第1の偏光回折素子53bのホログラムパターンは、3つの領域123、124、125で構成される。具体的には、トラッキング方向に対応するX方向の境界線126によって2分割された一方の半円領域125と、他方の半円領域がさらに円弧状の境界線によって分割された内周領域123と外周領域124とである。
第1の偏光回折素子53bの各領域における格子ピッチは、領域124が一番小さく(回折角が最大)、領域123が一番大きく(回折角が最小)、領域125はこれらの中間の数値となっている。球面収差を補正するために用いられる球面収差誤差信号(SAES)は、領域123と領域124と(球面収差収誤差信号検出部)からの±1次回折光の少なくとも1つを用いて検出できる。また、焦点位置ずれを補正するために用いられる焦点誤差信号(FES)は、領域125からの±1次回折光の少なくとも1つを用いたナイフエッジ法によって検出できる。
また、第2の偏光ホログラム素子53aと第1の偏光ホログラム素子53bはマスク精度で正確な位置決めをして一体的に作成することが可能である。したがって、所定のサーボ信号が得られるように第1の偏光ホログラム素子53bの位置調整を行うと同時に第2の偏光ホログラム素子53aの位置調整が完了する。したがって、光集積ユニット200の組立調整が容易になる共に、調整精度が高いという効果が得られる。
次に、図18(a)及び図18(b)を用いて、第1の偏光回折素子53bの分割パターンと光検出器54の受光部パターンの関係を説明する。
図18(a)は、光ディスクのカバー層の厚みに対して第1の対物レンズ15による集光ビームに球面収差が発生しないようにコリメータレンズ12の光軸方向の位置調整がなされている状態で記録層上に合焦状態に集光している場合の、光検出器54での光ビームを示している。さらに第1の偏光ホログラム素子53bの3つの領域123〜125と1次回折光の進行方向の関係も示している。実際には第1の偏光ホログラム素子53bの中心位置は受光部54a〜54dの中心位置に対応する位置に設置されるが、説明のためy方向にずらして図示している。
光検出器54は54a〜54nの14個の受光部で構成されている。往路光学系において第2の偏光ホログラム素子53aで形成された3つの光ビームは、光ディスクで反射して復路光学系において第1の偏光ホログラム素子53bにより非回折光(0次回折光)と回折光(+1次回折光)に分離される。そして、光検出器54は、RF信号やサーボ信号の検出を検出できる。具体的には、第1の偏光ホログラム素子54bの3つの非回折光(0次回折光)と、9つの+1次回折光の合計12個のビームが形成される。そのうち、非回折光(0次回折光)はプッシュプル法によるTES検出ができるように、ある程度の大きさを持った光ビームとなるように設計される。したがって、光検出器54は非回折光の集光点に対して若干手前側または奥側にずれた位置に設置される。ここでは奥側にずれるように配置している。このように、ある程度の大きさを持った光ビームが受光部54a〜54dの境界部に集光されるので、これらの4つの受光部の出力が等しくなるように調整することで、非回折光と受光素子13の位置調整が可能である。
図18(b)は、図18(a)の状態から第1の対物レンズ15が光ディスクに近づいた場合の、光検出器54上での光ビームを示している。光ビームが大きくなるが受光部からのはみ出しは発生していない。
図18を用いて、サーボ信号生成の動作を説明する。受光部54a〜54nの出力信号をSa〜Snと表す。
RF信号(RF)は非回折光を用いて検出する。
RF=Sa+Sb+Sc+Sd
DPD法によるトラッキング誤差信号(TES1)、Sa〜Sdの位相比較を行うことにより検出される。
位相シフトDPP法によるトラッキング誤差信号(TES2)は以下の演算式で検出される。
TES2={(Sa+Sb)−(Sc+Sd)}
−α{(Se−Sf)+(Sg−Sh)}
ここで、αは対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
フォーカス誤差信号(FES)はダブルナイフエッジ法を用いて検出する。
FES=(Sm−Sn)−{(Sk+Si)−(Sl+Sj)}
球面収差誤差信号(SAES)は内外周に分離した光ビームからの検出信号を用いて検出される。
SAES=(Sk−Sl)−β(Sm−Sn)
ここで、βはSAESのオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源41から出射され、対物レンズ35から出射される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
〔実施の形態8〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図19に基づいて説明すると、以下の通りである。図19は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜7の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。さらに、本実施形態においても、第1の対物レンズと第1の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態3における図11と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、第1の光学系として光源とホログラム素子と光検出器とが一体となったホログラムレーザユニットを用いている点で実施の形態7と異なる。
なお、本光ピックアップにおいては、第1の光学系は図15に示されたものと同様であるので、説明を省略する。第1の光学系は図14に示されたものと同様であるので、説明を省略する。
この構成においても、対物レンズ15側から出射される光学系においては、実施の形態1と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源81から出射され、対物レンズ35で集光される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能である。
〔実施の形態9〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図20〜図22に基づいて説明すると、以下の通りである。図20は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜8の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
上記の実施の形態では、オフセット位置に配置された第2の対物レンズを含む第2の光学系に対し、位相シフトDPP法を採用した構成であった。これに対し、本実施形態では、第1の光学系に対し、位相シフトDPP法を採用している。なお、第1の光学系に備えられた第1の対物レンズは、光ディスクの中心軸から光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線上に配置されている(オフセット位置に配置されていない)。
本光ピックアップでは、第2の光学系に対し、位相シフトDPP法を採用する代わりに、1ビーム法を採用した構成になっている。図20に示されるように、第2の光学系2Aには、光源11から第2の対物レンズ25に到る往路に3ビーム生成用の回折格子が設けられていない。この点が、受光素子の前にホログラム素子(3ビーム生成用回折格子)が設けられた上記実施の形態1〜8の構成と異なる点である。
また、図20に示された第1の光学系1Aは、第1の対物レンズ15を備えている点を除いて、図1に示された第2の光学系2と同様であるため、説明を省略する。
なお、本光ピックアップにおいては、第1の光学系に対し通常のDPP法を採用した構成であってもよい。すなわち、図20に示された第2の回折格子23は、位相シフト領域を有さない3ビーム生成用の回折格子を備えた構成(例えば図2に示された構成)であってもよい。しかしながら、第1の対物レンズ15の位置調整の際に、Z軸方向の調整許容量が増大するとの観点から、第1の光学系に対し位相シフトDPP法を採用することが好ましい。
上述のように、対物レンズを2つ備えた光ピックアップにおいては、オフセット位置に配置された第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットから得られたDPP信号の振幅が、光ディスクの内周から外周にわたって安定せず変化してしまい、第2の対物レンズにて集光されるMB及びSB1・2のスポットのトラッキング制御が不安定になるといった問題があった。
本ピックアップにおいては、第2の対物レンズを含む第2の光学系によるトラッキング制御にSB1・2を用いない1ビーム法を採用することで上記問題を解決している。そして、第1の対物レンズを含む第1の光学系によるトラッキング制御に、位相シフトDPP法を採用することで、第1の対物レンズ位置調整時におけるZ軸方向の調整許容量の拡大を図っている。以下、本光ピックアップの構成について、さらに詳細に説明する。
本光ピックアップは、第1の対物レンズ15を含む第1の光学系1Aと、第2の対物レンズ25を含む第2の光学系2Bと、共通光学系40とを備えている。本光ピックアップでは、第1の光学系1Aから出射したビームと第2の光学系2Bから出射したビームとは、共通光学系40に入射するようになっている。
第2の光学系2Aは、第1の回折格子13に替えてホログラム素子19を備えている点を除いて、図1に示された第1の光学系1と同様の構成になっている。すなわち、第2の光学系2Aは、光源11と、コリメータレンズ12と、偏光ビームスプリッタ14と、第2の対物レンズ25と、ホログラム素子19と、集光レンズ16と、シリンドリカルレンズ17と、光検出器18’とを備えている。本光ピックアップでは、ホログラム素子19が、第2の対物レンズの光記録媒体の半径方向のシフト量を検出するためのホログラム素子となっている。
図20に示されるように、光源11から出射したビームは、コリメータレンズ12により平行光になる。そして、偏光ビームスプリッタ14と透過し、共通光学系40へ入射する。共通光学系40に入射した光は、ダイクロイックプリズム100により第1光学系1からのビームと同一光軸になるように透過し、1/4波長板101にて直線偏光から円偏光に変換された後、第2の対物レンズ25を介して第2の光ディスクに集光される。
第2の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第2の光学系2Aへ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ25を介して、共通光学系40の1/4波長板101で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム100を透過した後、第2の光学系2Aへ入射する。第2の光学系2Aにて、戻り光は、偏光ビームスプリッタ14で反射し、ホログラム素子19にて回折され、集光レンズ16、シリンドリカルレンズ17を介して、光検出器18’に導かれる。光検出器18’では、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号が検出される。
以下、本光ピックアップにおける、フォーカス誤差信号、ラジアル誤差信号、及び再生信号の生成動作について、図21から図22に基づいて説明する。図21は、ホログラム素子19に形成されたホログラムパターンを示す図である。図21に示されるように、ホログラムパターン19’は、5つの領域19’a〜19’eに分割されている。5つの領域19’a〜19’eのうち、領域19’b〜19’eが、第2の対物レンズの光記録媒体の半径方向のシフト量を検出するシフト信号検出に必要な領域になっている。
すなわち、図21に示されるように、ホログラムパターン19’は、ラジアル方向(Z方向)に平行に延びる2つの分割線により分割されており、該2つの分割線間にある領域(2つの分割線により形成された領域)が領域19’aとなっている。そして、分割により、領域19a’の外側に形成された2つの領域は、Z方向に垂直な(図21ではY方向)分割線により分割され、4つの領域19’b〜19’eになっている。なお、4つの領域19’b〜19’eに分割するZ方向に垂直な分割線は、領域19a’を通過していない。このように分割された5つの領域19’a〜19’eのうち、第2の対物レンズの光記録媒体の半径方向のシフト量を検出するシフト信号検出に必要な領域になっている。
図22は、光検出器18’の受光部形状と受光状態を示した説明図である。図22に示されるように、ホログラム素子19のホログラムパターン19’にて回折された戻り光のうち、0次光(非回折光)(すなわち、ホログラム素子19’を通過する戻り光)は、受光部18’a〜18’dで受光されるようになっている。また、領域19’b及び19’eで回折された戻り光のうち±1次光はそれぞれ、受光部18’e及び18’hで受光されるようになっている。そして、領域19’c及び19’dで回折された戻り光のうち±1次光はそれぞれ、受光部18’f及び18’gで受光されるようになっている。ここで、受光部18’a〜19’hにて出力される信号をSa〜Shと表す。
第2の光ディスクの記録再生時における、RF信号(RF)は、以下の演算式により検出することができる。
RF=Sa+Sb+Sc+Sd
また、第2の光ディスクの記録再生時における、トラッキング誤差信号(TES3)は、以下の演算式により検出することができる。
TES3={(Sa+Sb)―(Sc+Sd)}―γ{(Se−Sf)+(Sg−Sh)}
ここで、γは、対物レンズシフトによるオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
第2の光ディスクの記録再生時における、フォーカス誤差信号(FES)は、非点収差法を用いて、以下の演算式により検出することができる。
FES=(Sa+Sc)−(Sb+Sd)
本光ピックアップにおいては、第2の光学系は、SB1・2のビームを生成せず、MBのみを生成する構成になっている。このため、トラッキング誤差信号は、図4の実施の形態1に示されているMPPと同様の信号が得られる。そして、このMPPは、SPPの影響がないため、信号振幅にも変化が表れない。
また、対物レンズシフトに対応する信号は、受光部18’e〜18’hで生成しており、対物レンズシフトの影響もキャンセルすることが可能である。したがって、第2の対物レンズ25側から戻り光が出射される光学系(第2の光学系)においては、光ディスクの内周から外周にわたって安定なトラッキング制御が可能となる。
また、光源11から出射され、第1の対物レンズ15で集光される光学系(第1の光学系)においても、上記実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
さらに、オフセット位置に配置された第2の対物レンズを含む第2の光学系に対し1ビーム法を採用するとともに、中心軸上に配置された第1の対物レンズを含む第1の光学系に対し位相シフトDPPを採用している。それゆえ、いずれの光学系のトラッキング制御法も、Z軸方向において位置誤差に対する影響が小さい。従って、光ピックアップを記録再生装置のメカニズム(光ディスクの半径方向に送る機構部)に搭載する際に、調整許容量を緩和することができる。
〔実施の形態10〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図23〜図25に基づいて説明すると、以下の通りである。図23は、本実施形態の光ピックアップ(以下、本光ピックアップと記す)の光路を示す系統図である。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜9の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態においては、第1の対物レンズと第2の対物レンズとの位置関係は、上記実施の形態9の図20と同様であるので、説明を省略する。
本光ピックアップは、図20に示された第2の光学系2Aに替えて、光学部材が集積化された光集積ユニットを備えた点で、上記の実施の形態9と異なる。さらに、本光ピックアップでは、第1の光学系として、異なる波長のビームを1つのパッケージから出射可能な光源を備えた構成(図14に示された第1の光学系)を採用している。しかしながら、本光ピックアップにおける第1の光学系は、この構成に限定されるものではない。
なお、本光ピックアップにおける第1の光学系1Bは、図14に示されるような、光源81とホログラム素子83と光検出器82とが一体となったホログラムレーザユニット80を備えた構成になっている。それゆえ、第1の光学系1Bは、実施の形態6で説明したホログラムレーザユニット80を備えた光学系と機能が同一であるので、ここでは説明を省略する。以下、本光ピックアップの特徴的構成である第2の光学系2Bについて説明する。
図23に示されるように、第2の光学系2Bは、光集積ユニット50’と、コリメータレンズ12とを備えている。
光集積ユニット50’から出射したビームは、コリメータレンズ12により平行光にされた後、ダイクロイックプリズム104を透過し、1/4波長板106により直線偏光から円偏光に変換される。そして、第2の対物レンズ25を介して、第2の光ディスクに集光される。
第2の光ディスクにて集光されたビームは、反射し、第2の光学系2Bへ戻る戻り光となる。この戻り光は、再び第2の対物レンズ25を介して、1/4波長板106で円偏光から直線偏光に変換される。そして、ダイクロイックプリズム104を透過した後、第2の光学系2Bへ入射する。第2の光学系2Bにて、戻り光は、光集積ユニット50’に搭載された光検出器上54’に集光される。本光ピックアップでは、第2の光ディスクにて反射される戻り光を光検出器54’にて検出することにより、第2の光ディスクの記録再生時におけるフォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、球面収差信号及び再生信号が得られるようになっている。
次に、第2の光学系2Bに備えられた光集積ユニット50’の構造について、詳細に説明する。光集積ユニット50’は、光源51、光検出器54’、偏光ビームスプリッタ52、ホログラム素子56、及び保持部材55で構成される。保持部材55には、光源51が搭載されている。さらに、保持部材55には、光源51から出射されたビームを第1の光ディスクへ導くためのビーム出射口55aが設けられている。また、保持部材55は、光源51を挿入可能な構成になっており、偏光ビームスプリッタ52を固定可能な形状になっている。
なお、以下の説明において、説明の便宜上、偏光ビームスプリッタ52における光源51から出射されたビームが入射する面を、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面とし、偏光ビームスプリッタ52における戻り光が入射する面を、偏光ビームスプリッタ52の戻り光入射面とする。
偏光ビームスプリッタ52は、図23に示されるように、保持部材55上に配置されている。そして、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面が、ビーム出射口55aを覆うように保持部材55上に配置されている。また、偏光ビームスプリッタ52の戻り光入射面には、ホログラム素子56が設けられており、光源51から出射するビームの光軸上に配置されている。また、光検出器54は、偏光ビームスプリッタ52のビーム入射面に設けられている。光集積ユニット50’では、光源51から出射するビームの光路と、光検出器54’にて受光される戻り光の光路とが確保されるように、光源51のビーム出射部及び光検出器54’の受光部が配置されている。
次に、光集積ユニット50’の内部でのビームの通過経路を説明する。
光源51は、P偏光の直線偏光としてビームを放射するものである。光源51からP偏光の直線偏光として放射されたビームは、偏光ビームスプリッタ52を透過する。
なお、ホログラム素子56のホログラム領域の詳細なホログラムパターンについては、後述する。
このように光集積ユニット50’から出射したビームは、上述したように、1/4波長板106にて直線偏光から円偏光に変換された後、第2の光ディスクに集光される。そして、第2の光ディスクにて反射した戻り光は、再び1/4波長板106にて円偏光から直線偏光となって、再び光集積ユニット50’に入射する。
そして、ホログラム素子56に入射すると、戻り光は、回折され0次回折光(非回折光)と±1次回折光(回折光)とに分離されて、偏光ビームスプリッタ52に入射する。そして、0次回折光(非回折光)と1次回折光(回折光)に分離された戻り光は、偏光ビームスプリッタ52で反射して光検出器54’に入射する。
次に、図24を用いて、ホログラム素子56に形成されるホログラムパターンを説明する。
図24に示すように、ホログラム素子56のホログラムパターンは、7つの領域56a〜56gで構成される。
球面収差を補正するために用いられる球面収差誤差信号(SAES)は、領域56aと領域56bと(球面収差収誤差信号検出部)からの±1次回折光の少なくとも1つを用いて検出できる。また、焦点位置ずれを補正するために用いられる焦点誤差信号(FES)は、領域56cからの±1次回折光の少なくとも1つを用いたナイフエッジ法によって検出できる。
次に、図25を用いて、ホログラム素子56の分割パターンと光検出器54’の受光部パターンの関係を説明する。
図25は、光ディスクのカバー層の厚みに対して第2の対物レンズ25による集光ビームに球面収差が発生しないようにコリメータレンズ12の光軸方向の位置調整がなされている状態で記録層上に合焦状態に集光している場合の、光検出器54’での光ビームを示している。実際にはホログラム素子56の中心位置は受光部54’a〜54’dの中心位置に対応する位置に設置されるが、説明のためY方向にずらして図示している。
光検出器54’は54’a〜54’nの14個の受光部で構成されている。第2の光ディスクで反射して復路光学系においてホログラム素子56により非回折光(0次回折光)と回折光(+1次回折光)に分離される。そして、光検出器54’は、RF信号やサーボ信号の検出を検出できる。非回折光(0次回折光)はプッシュプル法によるTES検出ができるように、ある程度の大きさを持った光ビームとなるように設計される。したがって、光検出器54は非回折光の集光点に対して若干手前側または奥側にずれた位置に設置される。ここでは奥側にずれるように配置している。このように、ある程度の大きさを持った光ビームが受光部54’a〜54’dの境界部に集光されるので、これらの4つの受光部の出力が等しくなるように調整することで、非回折光と受光素子13の位置調整が可能である。また、領域56’d〜56’gで回折される光は、実施の形態9と同様に受光されるため省略する。
図25を用いて、サーボ信号生成の動作を説明する。受光部54’a〜54’nの出力信号をSa〜Snと表す。
RF信号(RF)は非回折光を用いて検出する。
RF=Sa+Sb+Sc+Sd
DPD法によるトラッキング誤差信号(TES1)、Sa〜Sdの位相比較を行うことにより検出される。
位相シフトDPP法によるトラッキング誤差信号(TES2)は以下の演算式で検出される。
TES2={(Sa+Sb)−(Sc+Sd)}
−α{(Se−Sf)+(Sg−Sh)}
ここで、αは対物レンズシフトや光ディスクチルトによるオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
フォーカス誤差信号(FES)はダブルナイフエッジ法を用いて検出する。
FES=(Sm−Sn)−{(Sk+Si)−(Sl+Sj)}
球面収差誤差信号(SAES)は内外周に分離した光ビームからの検出信号を用いて検出される。
SAES=(Sk−Sl)−β(Sm−Sn)
ここで、βはSAESのオフセットをキャンセルするのに最適な係数に設定される。
この構成においても、対物レンズ25側から出射される光学系においては、実施の形態9と同様の波形が得られるため、光ディスクの内外周にわたって安定したトラッキング制御が可能となる。また、光源41’から出射され、対物レンズ35から出射される光学系においても、実施の形態1と同様の波形が得られるため、内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能であることを示している。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、複数の対物レンズを有する光学系においても、光ディスクの内外周にわたって安定なトラッキング制御が可能とする光ピックアップに適用することができる。
実施の形態1の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 第1の光学系の光源から出射されるビームを3ビームに回折するための第1の回折格子の格子面を示す平面図である。 位相シフトDPP法を採用した場合における第2の回折格子の格子面を示す平面図である。 (a)は、第1の光ディスクの半径位置40mmにおける信号出力を示し、(b)は、半径位置25mmにおける信号出力を示す図である。 図1の光ピックアップを第1の光ディスクの内周から外周へ半径方向に移動したときに得られる、DPPの振幅変化を示すグラフである。 第2の光ディスクにて集光されたMB,SB1・2のスポットから得られるプッシュプル信号を示す波形図であり、(a)は、第2の光ディスクの半径位置40mmにおける信号出力を示し、(b)は、半径位置25mmにおける信号出力を示す。 図1の本光ピックアップを第2の光ディスクの内周から外周へ半径方向(X軸方向)に移動したときに得られる、DPPの振幅変化を示すグラフである。 実施の形態2の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 図8に光ピックアップにおけるホログラム素子に形成されたホログラムパターンを示す平面図である。 図9のホログラムを用いたときの光検出器の受光部形状と演算を説明する説明図である。 実施の形態3の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 実施の形態4の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 実施の形態5の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 実施の形態6の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 実施の形態7の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 図15の光ピックアップに用いる第2の偏光ホログラム素子のホログラムパターンを説明する説明図である。 図15の光ピックアップに用いる第1の偏光ホログラム素子のホログラムパターンを説明する説明図である。 (a)は、光ディスクのカバー層の厚みに対して第1の対物レンズによる集光ビームに球面収差が発生しないようにコリメータレンズの光軸方向の位置調整がなされている状態で記録層上に合焦状態に集光している場合の、光検出器での光ビームを示す図であり、(b)は、(a)の状態から第1の対物レンズが光ディスクに近づいた場合の、光検出器上での光ビームを示す図である。 実施の形態8の光ピックアップが組み込まれた光情報記録装置の概略構成を示す平面図である。 実施の形態9の光ピックアップの光路を示す系統図である。 図20の光ピックアップに用いるホログラム素子のホログラムパターンを説明する説明図である。 図21のホログラムを用いたときの光検出器の受光部形状と演算を説明する説明図である。 実施の形態10の光ピックアップの光路を示す系統図である。 図23の光ピックアップに用いるホログラム素子のホログラムパターンを説明する説明図である。 図24のホログラムを用いたときの光検出器の受光部形状と演算を説明する説明図である。 従来の光ピックアップの構成を示す概略図である。 光ディスク上に照射されている0次回折光のスポットおよび±1次回折光のスポットの状態を示す図である。 光検出器による検出信号に基づいて、DPP法によりトラッキング信号を算出する回路の概略構成を示す図である。 DPP法により検出されたプッシュプル信号の1例を示す波形図である。 従来の光ピックアップにおける第2の対物レンズにて集光されたスポットを光ディスクの内周から外周(半径方向)へ移動させたときに検出されるDPP信号の振幅変化を示すグラフである。 第2の対物レンズにより集光される、光ディスク上のMB及びSB1・2のスポットから得られる信号を示す波形図である。 (a)及び(b)は、第2の対物レンズにより集光される、光ディスク上のMB及びSB1・2のスポットの配置を示す模式図である。
符号の説明
1,1’ 第1の光学系
2,2’,2’’ 第2の光学系
3 第3の光学系
11 光源(第1の光源)
13 第1の回折格子(第1の回折素子)
15 第1の対物レンズ(第1の集光素子)
18 光検出器(第1の光検出器)
21 光源(第2の光源)
23 第2の回折格子(第2の回折素子)
25,35 第2の対物レンズ(第2の集光素子)
28 光検出器(第2の光検出器)
31 光源(第3の光源)
33 第3の回折格子(第3の回折素子)
38 光検出器(第3の光検出器)

Claims (15)

  1. 光記録媒体の半径方向に移動可能な光ピックアップであって、
    第1の波長を有する第1のビームを出射する第1の光源と、
    上記第1のビームを上記光記録媒体に集光する第1の集光素子と、
    光記録媒体から反射した第1のビームの反射光からプッシュプル信号を検出する第1の光検出器とを有する第1の光学系と、
    第2の波長を有する第2のビームを出射する第2の光源と、
    上記第2のビームを上記光記録媒体に集光する第2の集光素子と、
    光記録媒体から反射した第2のビームの反射光からプッシュプル信号を検出する第2の光検出器とを有する第2の光学系とを備え、
    上記第1の集光素子は、光記録媒体の中心軸から光ピックアップが移動する半径方向に延びる中心線を引いたとき、この中心線上に配置されている一方、上記第2の集光素子は、上記中心線からオフセットされたオフセット位置に配置されているとともに、
    上記第1の光学系及び第2の光学系の少なくとも何れか一方には、ビームが光記録媒体に集光される光路中に、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割する回折素子が設けられ、
    上記回折素子は、通過するビームに位相差を与える位相シフト領域を有することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 上記位相シフト領域は、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 上記第1の光学系は、第1の光源と第1の光検出器とが一体となった光集積ユニットを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ。
  4. 上記第2の光学系は、第2の光源と第2の光検出器とが一体となったホログラムレーザユニットを備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  5. 上記第2の光学系では、上記第2の光源から出射された第2のビームの1ビームのみが、上記光記録媒体に集光するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  6. さらに、前記第2の集光素子の光記録媒体の半径方向のシフト量を検出するためのホログラム素子が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ。
  7. 前記ホログラム素子には、球面収差信号を検出するための分割線が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光ピックアップ。
  8. 上記第1の波長は、上記第2の波長よりも短波長になっていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  9. 上記第1の光検出器は、球面収差収誤差信号を検出する球面収差収誤差信号検出部を備えたことを特徴する請求項1〜8の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  10. 上記第1の光検出器は、上記球面収差収誤差信号検出部にて検出された球面収差誤差信号に基づいて、球面収差を補正する球面収差補正部を備えたことを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ。
  11. 上記第1の光学系及び上記第2の光学系には、ただ1つの光検出器が設けられ、該光検出器が、第1の光学系及び第2の光学系における光記録媒体からの反射光を受光するようになっていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  12. 第3の波長を有する第3のビームを出射する第3の光源と、
    第3の光源からの第3のビームを、メインビームと少なくとも1つのサブビームとに分割するための第3の回折素子と、
    光記録媒体からの反射光からプッシュプル信号を検出する第3の光検出器とを有する第3の光学系をさらに備え、
    上記第2の光学系と上記第3の光学系とには、上記第2の集光素子が、ただ1つ設けられ、第3の回折素子にて分割されたビームを光記録媒体に集光するようになっているとともに、
    上記第3の回折素子は、通過するビームに位相差を与える位相シフト領域を有し、該位相シフト領域が、サブビームの反射光におけるプッシュプル信号の振幅が略0になるように設計されていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  13. 上記第3の光学系は、第3の光源と第3の回折素子と第3の光検出器が一体となったホログラムレーザユニットを備えたことを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ。
  14. 上記回折素子は、
    第1の格子パターンが形成された第1の領域と、
    第1の格子パターンの格子溝に対し1/2ピッチだけずれた格子溝を有する第2の格子パターンが形成された第2の領域とに分割されていることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の光ピックアップ。
  15. 上記第2の光源は、波長が互いに異なるビームを出射する2波長レーザであることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の光ピックアップ。
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