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JP2008021219A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents

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JP2008021219A
JP2008021219A JP2006194057A JP2006194057A JP2008021219A JP 2008021219 A JP2008021219 A JP 2008021219A JP 2006194057 A JP2006194057 A JP 2006194057A JP 2006194057 A JP2006194057 A JP 2006194057A JP 2008021219 A JP2008021219 A JP 2008021219A
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渉 ▲高▼柳
Wataru Takayanagi
Kengo Masaoka
賢悟 正岡
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】画像の角付近に生じうる不自然なエッジ強調を抑制する。
【解決手段】二次元フィルタ等にて作成されたエッジ強調信号を用いてエッジ強調処理を実行する画像処理装置において、前記エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを、その対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて判断し、その判断結果に基づいて、エッジ強調信号に乗じるエッジ強調ゲインを決定する。対象画素の左上、左下、右上、右下の夫々について、画像の角の存在に対応する指標として角判定値を算出し、それらに基づいてエッジ強調ゲインを算出する。
【選択図】図8

Description

本発明は、入力画像に対してエッジ強調処理を施す画像処理装置及びそれに用いられる画像処理方法に関する。また、本発明は、その画像処理装置を備えた、撮像装置及び表示装置などの電気機器に関する。
画像の輪郭(エッジ)を強調するエッジ強調処理が古くから知られている(例えば、下記非特許文献1参照)。エッジ強調処理では、一般的に、所定のマトリクスサイズを有する二次元フィルタを用いてエッジ強調信号を作成し、そのエッジ強調信号をエッジ強調処理の対象信号(輝度信号など)に付加する。
末松良一(他1名)著,「画像処理工学」,初版,株式会社コロナ社,平成12年10月26日,p.100−103
通常、二次元フィルタを用いて作成されるエッジ強調信号に一定のゲインを乗じたものが、エッジ強調処理の対象信号に付加される。このような処理によって画像の輪郭が強調されるわけであるが、画像によっては、このような一律の処理により不自然なエッジ強調が施されてしまう場合もある。
そこで本発明は、不自然なエッジ強調の抑制に寄与する画像処理装置及び画像処理方法並びに電気機器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る第1の画像処理装置は、入力画像に対してエッジ強調処理を施す画像処理装置において、前記エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを、その対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて判断し、その判断結果に基づいて、その対象画素に対するエッジ強調度合いを決定することを特徴とする。
エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在する場合、その対象画素の画素信号に対して一律のエッジ強調を施すと、その部位に不自然なエッジ強調が付加されることがある。これを考慮し、画像の角の存在に応じてエッジ強調度合い(例えば、エッジ強調信号に乗じるエッジ強調ゲイン)を決定する。これにより、不自然なエッジ強調を抑制することが可能となる。尚、画像の角とは、例えば、画像の濃淡が水平方向にも垂直方向にも急峻に変化している画像部位である。
具体的には例えば、上記第1の画像処理装置は、前記対象画素の前記周辺画素の画素信号に基づいて算出した、前記対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分に基づいて、前記対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを判断する。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る第2の画像処理装置は、入力画像を形成する複数の画素の夫々を対象画素として取り扱い、各対象画素の画素信号に対するエッジ強調信号を生成するエッジ強調信号生成手段と、前記対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて、その対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分を算出し、算出した前記水平エッジ成分及び前記垂直エッジ成分の双方に基づいて、前記エッジ強調信号を前記対象画素の画素信号に反映させる度合いを表す強調信号寄与度を算出する寄与度算出手段と、前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度に基づいて、前記対象画素の画素信号にエッジ強調処理を施すエッジ強調手段と、を備えたことを特徴とする。
対象画素の周辺の水平エッジ成分と垂直エッジ成分の双方を用いることにより、対象画素の周辺に画像の角のようなものが存在しているかなどを評価することができる。そして、この評価結果を反映させた強調信号寄与度(例えば、エッジ強調ゲイン)と、エッジ強調信号と、基づいてエッジ強調処理を実施することにより、不自然なエッジ強調を抑制することが可能となる。
具体的には例えば、上記第2の画像処理装置において、前記エッジ強調手段は、前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度とから算出される信号に従って、前記対象画素の画素信号に前記エッジ強調処理を施す。
また具体的には例えば、上記第2の画像処理装置において、前記寄与度算出手段は、前記対象画素を含む所定の画像エリア内に複数の検出エリアを定義し、各検出エリア内の画素の画素信号に基づく評価値を、前記検出エリアごとに算出する評価値算出手段と、水平方向に互いに隣接する検出エリアに対応する評価値から、その隣接する検出エリア間のエッジ成分を前記水平エッジ成分として算出する一方で、垂直方向に互いに隣接する検出エリアに対応する評価値から、その隣接する検出エリア間のエッジ成分を前記垂直エッジ成分として算出するエッジ成分算出手段と、を備える。
これに代えて具体的には例えば、上記第2の画像処理装置において、前記寄与度算出手段は、前記対象画素を含む所定の画像エリア内に複数の検出エリアを定義し、前記対象画素から見て第1、第2、第3及び第4方向に位置する、互いに異なる検出エリアを、それぞれ第1検出エリア、第2検出エリア、第3検出エリア及び第4検出エリアとした場合、各検出エリア内の画素の画素信号に基づく評価値を、前記検出エリアごとに算出する評価値算出手段と、k=1、k=2、k=3及びk=4の夫々に関し、第k検出エリアに対応する評価値と第k検出エリアの水平方向に隣接する検出エリアの評価値との差分に応じた第k水平エッジ成分を前記水平エッジ成分として算出する一方で、第k検出エリアに対応する評価値と第k検出エリアの垂直方向に隣接する検出エリアの評価値との差分に応じた第k垂直エッジ成分を前記垂直エッジ成分として算出するエッジ成分算出手段と、第1水平エッジ成分と第1垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第2水平エッジ成分と第2垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第3水平エッジ成分と第3垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第4水平エッジ成分と第4垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、を比較して、それらの4つの候補寄与度から1つの候補寄与度を択一的に選択する選択手段と、を備え、前記選択手段によって選択した候補寄与度に基づいて、前記強調信号寄与度を算出する。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る第1の画像処理方法は、入力画像に対してエッジ強調処理を施す画像処理方法において、前記エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを、その対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて判断し、その判断結果に基づいて、その対象画素に対するエッジ強調度合いを決定することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る第2の画像処理方法は、入力画像を形成する複数の画素の夫々を対象画素として取り扱い、各対象画素の画素信号に対するエッジ強調信号を生成する第1ステップと、前記対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて、その対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分を算出し、算出した前記水平エッジ成分及び前記垂直エッジ成分の双方に基づいて、前記エッジ強調信号を前記対象画素の画素信号に反映させる度合いを表す強調信号寄与度を算出する第2ステップと、前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度に基づいて、前記対象画素の画素信号にエッジ強調処理を施す第3ステップと、を実行することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る電気機器は、上記第1又は第2の画像処理装置と、撮影によって得られた画像を前記入力画像として前記画像処理装置に出力する撮像部、及び、前記画像処理装置によるエッジ強調処理後の画像を表示する表示部の少なくとも一方と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、不自然なエッジ強調の抑制に寄与する。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。
<<第1実施形態>>
図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置1の概略的な全体構成ブロック図である。撮像装置1は、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラである。撮像装置1は、撮像部2と、画像処理部3と、表示部4と、記録媒体5と、を有して構成される。
撮像部2は、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等から成る撮像素子、光学系、増幅器及びA/D変換器などから構成され(全て不図示)、撮影によって得られた画像(以下、撮影画像という)を表す撮影画像データを、画像処理部3に送る。
画像処理部3は、撮影画像データに基づき、撮影画像を表す映像信号を生成する。映像信号は、撮影画像の輝度を表す輝度信号(Y)と、撮影画像の色を表す色差信号(U及びV)と、から構成される。画像処理部3は、生成した映像信号に、エッジ強調処理などを含む必要な映像処理を施し、その映像処理後の映像信号を表示部4に出力する。表示部4は、液晶ディスプレイパネルなどから成り、与えられた映像信号を画像として表示する。
また、画像処理部3は、映像処理後の映像信号を、必要に応じて圧縮してから、記録媒体5に送る。記録媒体5は、メモリカードなどから成り、与えられた映像信号を記録する。尚、図示していないが、撮像装置1には、更に、CPU(Central Processing Unit)、マイク、音声信号処理部、スピーカ、操作部などが、必要に応じて、搭載されうる。
上記の如く、画像処理部3は、エッジ強調処理を実施する機能を備える。このエッジ強調処理は、例えば、図2に示すようなエッジ強調処理部(エッジ強調処理装置)10によって実現される。図2はエッジ強調処理部10の内部ブロック図であり、エッジ強調処理部10は図1の画像処理部3に備えられる。エッジ強調処理部10は、エッジ強調信号生成部11と、エッジ強調ゲイン算出部(寄与度算出手段)12と、エッジ強調部13と、を有する。エッジ強調部13は、乗算器14と加算器15を有する。
画像処理部3にて生成された映像信号によって表される入力画像データがエッジ強調処理部10に与えられる。エッジ強調処理部10は、与えられた入力画像データに対してエッジ強調処理を施し、そのエッジ強調処理後の画像データを、出力画像データとして出力する。
入力画像データ又は出力画像データによって表される画像を形成する各画素の配列を図3に示す。各画素は、マトリクス状に配列されている。この配列を、画像の原点Xを基準としたM行N列の行列として捉え、各画素をP(m,n)で表す。ここで、mは、画像内における画素の垂直位置を表し、1〜Mの間の各整数をとる。nは、画像内における画素の水平位置を表し、1〜Nの間の各整数をとる。以下、入力画像データによって表される画像を入力画像と呼び、出力画像データによって表される画像を出力画像と呼ぶ。
本実施形態の説明では、エッジ強調処理の対象信号が、輝度を表す輝度信号であるとする。或る画素P(m,n)に関し、その画素P(m,n)の輝度信号の値が増加するに従って、その画素P(m,n)の輝度は増加するものとする。輝度信号の値を、以下、単に、輝度値と呼ぶ。説明の具体化のため、以下、輝度値が、0〜255の範囲内のデジタル値をとるものと仮定する。
図2のエッジ強調処理部10では、入力画像を形成する複数の画素P(m,n)の夫々が、エッジ強調処理の対象画素として取り扱われる。但し、エッジ強調信号生成部11にて用いられるエッジ強調フィルタのマトリクスサイズに応じて、入力画像の端部に位置する画素は、エッジ強調処理の対象画素とならない。
図2のエッジ強調信号生成部11は、対象画素ごとに、エッジ強調信号Eを生成する。エッジ強調信号生成部11は、例えば、図4に示すような、3×11のマトリクスサイズ(垂直方向に3画素、水平方向に11画素のマトリクスサイズ)を有するエッジ強調フィルタを用いて、エッジ強調信号Eを生成する。
図5は、図4のエッジ強調フィルタによる演算に使用される画像データのエリアを示している。図5では、各画素の輝度値として輝度値a(0)〜a(32)が表記されている。尚、図5では、輝度値a(16)が、エッジ強調処理の対象画素の輝度値である。
輝度値a(16)に対応する対象画素がP(m0,n0)であるとすると、
iを0以上10以下の各整数とした場合、輝度値a(i)は、画素P(m0−1,(n0−5)+i)の輝度値を表し、
iを11以上21以下の各整数とした場合、輝度値a(i)は、画素P(m0,(n0−5)+(i−11))の輝度値を表し、
iを22以上32以下の各整数とした場合、輝度値a(i)は、画素P(m0+1,(n0−5)+(i−22))の輝度値を表す。
ここで、m0は、1≦m0≦(M−1)の間の各整数をとり、n0は、5≦n0≦(N−5)の間の各整数をとる。
エッジ強調信号生成部11は、輝度値a(0)〜a(32)に対して、図4に示すエッジ強調フィルタを適用することにより、着目している対象画素に対するエッジ強調信号Eを算出する。エッジ強調信号Eは、下記式(1)によって表される。ここで、kiはフィルタ係数である。例えば、33個のフィルタ係数k0〜k32の内、k16のみが32であって、その他は全て−1とされる。
図2のエッジ強調ゲイン算出部12は、着目している対象画素に関し、エッジ強調信号Eに対するエッジ強調ゲインGを算出する。エッジ強調ゲイン(強調信号寄与度)Gは、エッジ強調部13におけるエッジ強調処理にて、エッジ強調信号Eを対象画素の輝度値に反映させる度合いを表す。エッジ強調ゲインGの算出法については後述する。
乗算器14は、エッジ強調信号Eとエッジ強調ゲインGの積を算出する。加算器15は、対象画素の輝度値に対して乗算器14にて算出された積(E×G)を加算し、その積が加算された輝度値をエッジ強調処理後の対象画素の輝度値として出力する。加算器15の出力値は、エッジ強調処理部10の出力画像データを形成する輝度値となる。各対象画素に対して上述のようなエッジ強調処理を施すことによって得られた出力画像では、周知の如く、画像の輪郭が強調される。
エッジ強調ゲイン算出部12は、対象画素の周辺画素の輝度値に基づいて、対象画素ごとに、適切なエッジ強調ゲインGを逐次算出するが、エッジ強調ゲイン算出部12の意義の理解を容易にするために、まず、乗算器14に与えられるエッジ強調ゲインGが常に一定であると仮定し、その場合に生じうる問題点について説明する。
図6は、入力画像内に存在しうる一部画像の濃淡を模式的に表したものである。入力画像内に、垂直方向に5画素及び水平方向に20画素の、長方形状の画像領域101が存在している場合を想定する。更に、同じ入力画像内に、画像領域101の四方を取り囲む四角枠状(ドーナツ状)の画像領域102と、その画像領域102の四方を取り囲む四角枠状(ドーナツ状)の画像領域103と、が存在しているものとする。画像領域102は、垂直方向に7画素及び水平方向に22画素の長方形状の画像領域から画像領域101を取り除いた画像領域に相当する。画像領域103は、垂直方向に9画素及び水平方向に24画素の長方形状の画像領域から画像領域101及び102を取り除いた画像領域に相当する。
そして、今、画像領域101内の各画素の輝度値が全てY1であり、画像領域102内の各画素の輝度値が全てY2であり、画像領域103内の各画素の輝度値が全てY3であるものとする。Y1=0であり、Y1<Y2<Y3、が成立するものとする。また、同じ入力画像内において、画像領域101、102及び103以外の画像領域の各画素の輝度値は、全て、255であるとする。
つまり、輝度に着目した場合、入力画像内に、画像領域101に対応する黒い四角形が存在し、その黒い四角形の周囲が白となっている。但し、画像領域101に対応する黒の画像領域と、白の画素領域との間には、画像領域102及び103に対応するグラデーション領域が存在する。グラデーション領域とは、濃淡が段階的に変化する領域を意味する。
図7(a)、(b)、(c)及び(d)は、図6に示す一部画像部位に、図4に示す3×11のエッジ強調フィルタを重ね合わせて表記した図である。今、輝度値a(16)に対応する対象画素を画像領域102内の画素とした状態で、エッジ強調フィルタの適用エリアを水平方向(紙面左方向)に移動させていく場合を考える。図7(a)〜(d)において、110は、エッジ強調フィルタの適用エリア、即ち、着目している対象画素についての輝度値a(0)〜a(32)に対応する画像エリアを表し、111は、着目している対象画素の位置を表す。
対象画素が図7(a)に示す位置にある場合、a(0)〜a(10)は全てY3、a(11)〜a(21)は全てY2、且つ、a(22)〜a(32)は全てY1、となる。つまり、エッジ強調フィルタ内には垂直方向のエッジ成分のみが存在し、そのエッジ成分に応じたエッジ強調信号Eが対象画素の輝度値に加算されて垂直方向の輪郭が適切に強調される。対象画素が図7(b)に示す位置にある場合も同様である。
しかし、対象画素が図7(c)に示す位置にある場合、a(0)〜a(10)は全てY3、且つ、a(11)〜a(21)は全てY2であるものの、a(22)〜a(32)に対応する画素の一部が水平方向のグラデーション領域に入る。このため、そのグラデーションの程度、エッジ強調フィルタのフィルタ係数などに応じて、対象画素のエッジ強調信号Eが、図7(a)及び(b)における場合と比較して過度に大きくなったり過度に小さくなったりしうる。この結果、乗算器14に与えられるエッジ強調ゲインGを一定とした場合、エッジ強調処理後の対象画素が、図7(a)及び(b)における場合と比較して不自然に黒くなったり不自然に白くなったりする問題が生じる。対象画素が図7(d)に示す位置にある場合も同様である。
このような問題の発生は、主として、エッジ強調フィルタの適用エリア内に画像の角112が含まれることに由来する(図7(a)参照)。輝度に着目した場合、「画像の角」とは、画像の濃淡が水平方向にも垂直方向にも急峻に変化している画像部位を意味する。
図2のエッジ強調ゲイン算出部12は、上記のような問題が生じることを考慮し、画像の角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いが抑制されるように、具体的には、画像の角の周辺画像部位に対するエッジ強調ゲインGが比較的低くなるように、エッジ強調ゲインGを動的に変更する。
図8に、図2のエッジ強調ゲイン算出部12の内部ブロック図の一例を示す。図8のエッジ強調ゲイン算出部12は、4つの候補ゲイン算出部21、22、23及び24と、ゲイン選択部(選択手段)25と、乗算器26と、を備える。
以下、説明の便宜上、特に記述しない限り、輝度値a(16)に対応する対象画素として1つの対象画素に着目し、その1つの対象画素についての動作を説明する。勿論、上述したように、入力画像を形成する各画素が対象画素となり、各対象画素の輝度値に対してエッジ強調処理が施されることにより、出力画像データが生成される。
候補ゲイン算出部21、22、23及び24には、夫々、入力画像データに含まれる輝度値a(0)〜a(32)が与えられる(図5参照)。着目した対象画素の輝度値は、上述したように、a(16)である。輝度値a(0)〜a(15)及びa(17)〜a(32)に対応する画素は、対象画素の周辺画素と呼べる。
候補ゲイン算出部21は、対象画素の左上に存在しうる画像の角に応じた候補ゲイン(候補寄与度)GAIN_aを算出する。対象画素の左上とは、対象画素を基準とした、輝度値a(0)〜a(4)に対応する画素の位置を表す。
同様に、候補ゲイン算出部22、23、24は、それぞれ、対象画素の左下に存在しうる画像の角に応じた候補ゲインGAIN_bを算出し、対象画素の右上に存在しうる画像の角に応じた候補ゲインGAIN_cを算出し、対象画素の右下に存在しうる画像の角に応じた候補ゲインGAIN_dを算出する。対象画素を基準として、対象画素の左下、右上、右下とは、それぞれ、輝度値a(22)〜a(26)に対応する画素の位置を表し、輝度値a(6)〜a(10)に対応する画素の位置を表し、輝度値a(28)〜a(32)に対応する画素の位置を表す。
候補ゲイン算出部21、22、23及び24の詳細な動作を説明する前に、各候補ゲイン算出部で共通して定義される事項などを説明する。まず、着目している対象画素を含む角検出用画像エリアを定義する。本実施形態では、エッジ強調フィルタと同じマトリクスサイズ(即ち、3×11)を有する角検出用画像エリアを定義する。エッジ強調処理部10を集積回路化した時におけるコストを考慮すれば、エッジ強調フィルタと角検出用画像エリアのマトリクスサイズを同じにした方が有利である。勿論、両者のマトリクスサイズを異ならせることは可能であり、両者のマトリクスサイズとも独立して任意に設定することが可能である。
角検出用画像エリアは、エッジ強調フィルタの適用エリアと同じく、輝度値a(0)〜a(32)に対応する3×11の画素から構成され、輝度値a(16)は、着目している対象画素の輝度値である。そして、角検出用画像エリアを、図9(a)に示す如く、6の検出エリアAREA(0)〜AREA(5)と、残部エリアと、に分割して考える。
検出エリアAREA(0)は、輝度値a(0)〜a(4)に対応する5つの画素から構成される。検出エリアAREA(1)は、輝度値a(11)〜a(15)に対応する5つの画素から構成される。検出エリアAREA(2)は、輝度値a(22)〜a(26)に対応する5つの画素から構成される。検出エリアAREA(3)は、輝度値a(6)〜a(10)に対応する5つの画素から構成される。検出エリアAREA(4)は、輝度値a(17)〜a(21)に対応する5つの画素から構成される。検出エリアAREA(5)は、輝度値a(28)〜a(32)に対応する5つの画素から構成される。残部エリアは、輝度値a(5)、a(16)及びa(27)に対応する3つの画素から構成される。
各候補ゲイン算出部(候補ゲイン算出部21など)は、下記の6つの等式から成る式(2)に従って、図9(b)に示すごとく、各検出エリアの輝度値の平均値Bave(j)を算出可能である(ここで、jは、0〜5の各整数)。
また、検出エリアAREA(0)、AREA(2)、AREA(3)及びAREA(5)における輝度値の平均偏差値を、図9(c)に示すごとく、夫々、Basc(0)、Basc(2)、Basc(3)及びBasc(5)と表記する。それらは、下記の4つの等式から成る式(3)に従って、算出される。
次に、候補ゲイン算出部21、22、23及び24の詳細な動作について説明する。図10は、候補ゲイン算出部21、22、23及び24の夫々として用いることが可能な候補ゲイン算出部の内部ブロック図である。
候補ゲイン算出部21、22、23及び24の機能は、互いに類似しており、候補ゲイン算出部21、22、23及び24の夫々の内部ブロック図は共通している。以下、説明の具体化のため、候補ゲイン算出部21、22、23及び24の内、対象画素の右下に対応する候補ゲイン算出部24の動作に特に注目して説明を行うこととする。即ち、図10の内部ブロック図が候補ゲイン算出部24の内部ブロック図であるとして、以下の説明を行う。各候補ゲイン算出部間に存在する、若干の相違点についての説明は後述する。
また、図6に示すような画像の黒い角を検出し、その黒い角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いを抑制するような機能を実現する場合を例示するものとする。
図10の候補ゲイン算出部は、平均値算出部(評価値算出部)31と、差分値算出部32と、エッジ値変換部33と、角判定値算出部34と、候補ゲイン変換部35と、を備える。尚、図10中の“*”は、何らかの整数を意図している。
平均値算出部(評価値算出部)31は、輝度値a(0)〜a(32)を参照し、上記式(2)に従って、評価値としての平均値Bave(j)を算出する(ここで、jは、0〜5の各整数)。
差分値算出部32は、下記式(4a)及び(4b)に従って、水平差分値DIF1及び垂直差分値DIF2を算出する。式(4a)にて表される水平差分値DIF1は、検出エリア(5)とそれに水平方向に隣接する検出エリア(2)との間における水平エッジ成分を表し、それは、両者間における水平方向のエッジらしさを表す。式(4b)にて表される垂直差分値DIF2は、検出エリア(5)とそれに垂直方向に隣接する検出エリア(4)との間における垂直エッジ成分を表し、それは、両者間における垂直方向のエッジらしさを表す。このため、差分値算出部32は、エッジ成分算出手段として機能する、とも言える。
エッジ値変換部33は、図11(a)及び(b)に示されるような関数又はテーブルデータに従って、水平差分値DIF1及び垂直差分値DIF2を、夫々、水平エッジ値EDGE_VALUE1及び垂直エッジ値EDGE_VALUE2に変換する。
水平差分値DIF1が0から増加するに従って水平エッジ値EDGE_VALUE1は0から増加してゆき(上限は1)、DIF1≧DIF_TH1において、水平エッジ値EDGE_VALUE1は1とされる。垂直差分値DIF2が0から増加するに従って垂直エッジ値EDGE_VALUE2は0から増加してゆき(上限は1)、DIF2≧DIF_TH2において、垂直エッジ値EDGE_VALUE2は1とされる。DIF_TH1及びDIF_TH2は、所定の閾値であり、0より大きく且つ255以下の間の値に設定される。
角判定値算出部34は、EDGE_VALUE1とEDGE_VALUE2の積を、角判定値COR_VALUEとして算出する。角判定値COR_VALUEは、0以上1以下の値となり、検出エリアAREA(5)を基準とした水平エッジ成分と垂直エッジ成分の双方が増加すれば増加するほど、その値は増加する。角判定値COR_VALUEを、検出エリアAREA(5)に画像の角が存在している確率と捉えることも可能である。
候補ゲイン変換部35は、図12に示されるような関数又はテーブルデータに従って、角判定値COR_VALUEを、候補ゲインに変換する。今は、図8の候補ゲイン算出部24の動作について説明しているため、角判定値COR_VALUEは、候補ゲインGAIN_dに変換される。
候補ゲイン(今の場合、候補ゲインGAIN_d)は、COR_VALUE=0の時にGAINREF1とされ、COR_VALUE=1の時にGAINREF2とされ、且つ、COR_VALUEが0から1に増加するに従ってGAINREF1からGAINREF2に向かって減少する。
GAINREF1は、エッジ強調を抑制しない通常ゲインであり、GAINREF2は、エッジ強調を最大限に抑制する最大抑制ゲインである。GAINREF1及びGAINREF2は、GAINREF1>GAINREF2、を成立させる、任意の値に設定される。図8のエッジ強調ゲイン算出部12が最終的にGAINREF1に対応するエッジ強調ゲインGを算出し、それを図2のエッジ強調部13に与えたならば、エッジ強調度合いは抑制されない。他方、GAINREF2に対応するエッジ強調ゲインGを図2のエッジ強調部13に与えたならば、エッジ強調度合いは最大限に抑制される。
上述のようにして、候補ゲイン算出部24は、候補ゲインGAIN_dを算出する。候補ゲイン算出部21、22及び23においても、同様にして、候補ゲインGAIN_a、GAIN_b及びGAIN_cが算出される。
但し、対象画像の左上に対応する候補ゲイン算出部21の場合は、下記式(5a)及び(5b)に従ってDIF1及びDIF2を算出し、それらの算出値に基づいて候補ゲインGAIN_aを算出する。
対象画像の左下に対応する候補ゲイン算出部22の場合は、下記式(6a)及び(6b)に従ってDIF1及びDIF2を算出し、それらの算出値に基づいて候補ゲインGAIN_bを算出する。
対象画像の右上に対応する候補ゲイン算出部23の場合は、下記式(7a)及び(7b)に従ってDIF1及びDIF2を算出し、それらの算出値に基づいて候補ゲインGAIN_cを算出する。
尚、候補ゲイン算出部21〜24を構成する各部の内、候補ゲイン算出部21〜24間で共通化できるものは、適宜、共通化される。例えば、図10の平均値算出部31は、図8のエッジ強調ゲイン算出部12内に1つ設ければ足りる。
図8のゲイン選択部25は、候補ゲイン算出部21〜24から算出される4つの候補ゲインGAIN_a、GAIN_b、GAIN_c、GAIN_dの内、最小の候補ゲインを選択し、選択した候補ゲインを選択ゲインSEL_GAINとして出力する。上述の候補ゲイン算出法から理解されるように、最小の候補ゲインに対応する検出エリア(例えば、図9(a)のAREA(5))には、画像の角が存在している可能性が高い。
このようにして、候補ゲイン算出部21、22、23及び24並びにゲイン選択部25は、画像の角を検出する。より具体的には、着目している対象画素が画像の角の周りに存在しているかを検出する。このため、画像の角の周りを検出していると考えることもできる。そして、その検出結果を選択ゲインSEL_GAINに反映させる。
図8の乗算器26は、ゲイン選択部25から出力される選択ゲインSEL_GAINと所定の係数Kとの積を算出する。乗算器26にて算出された積は、エッジ強調ゲインGとして、図2の乗算器14に与えられる。そして、図2のエッジ強調部13において、着目している対象画素の輝度値に、エッジ強調信号Eとエッジ強調ゲインGとの積が加算され、エッジ強調がなされる。
図7(a)〜(d)を示して説明したように、エッジ強調ゲインGを常に一定としていたならば、画像の角付近に不自然なエッジ強調が施されてしまう。しかしながら、本実施形態では、画像の角の存在に応じたエッジ強調ゲインGがエッジ強調処理の対象画素ごとに算出され、このエッジ強調ゲインGにより、画像の角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いが抑制される。このため、画像の角付近の不自然なエッジ強調が抑制され、良好な解像感及び鮮鋭感が得られる。
図13に、本実施形態の手法によるエッジ強調処理結果を示す。図13において、121は、入力画像である。122は、入力画像121の各画素に対応するエッジ強調信号Eを、濃淡画像として表現したものである。123は、エッジ強調ゲインGを一定とした場合における出力画像であり、124は、本実施形態の手法を用いた場合における出力画像である。
仮に、エッジ強調ゲインGを一定にした状態で、入力画像121に符号122にて表されるエッジ強調信号(濃淡画像)を重ね合わせると、出力画像123の如く、画像の角付近に不自然なエッジ強調が加わってしまう。一方、本実施形態の手法を用いた場合、画像の角付近の画素に対するエッジ強調ゲインGは比較的小さなゲインに設定されるため、出力画像124の如く、画像の角付近の不自然なエッジ強調は適切に抑制される。
尚、上記の式(3)にて表される平均偏差値Basc(0)、Basc(2)、Basc(3)及びBasc(5)を考慮して、エッジ強調ゲインGを決定するようにしてもよい。
例えば、Basc(0)≧Basc_TH、が成立する場合は、GAIN_aをSEL_GAINとして選択しないようにする、或いは、強制的にGAIN_a=GAINREF1、とする。
同様に、Basc(2)≧Basc_TH、が成立する場合は、GAIN_bをSEL_GAINとして選択しないようにする、或いは、強制的にGAIN_b=GAINREF1、とする。
同様に、Basc(3)≧Basc_TH、が成立する場合は、GAIN_cをSEL_GAINとして選択しないようにする、或いは、強制的にGAIN_c=GAINREF1、とする。
同様に、Basc(5)≧Basc_TH、が成立する場合は、GAIN_dをSEL_GAINとして選択しないようにする、或いは、強制的にGAIN_d=GAINREF1、とする。
Basc_THは、平均偏差値に対する所定の閾値である。平均偏差値が比較的大きい場合、その平均偏差値に対応する検出エリアの輝度値のばらつきは大きい。このような検出エリアには、画像の角が存在しているとは考えにくく、また、そのような検出エリア付近に多少の余計なエッジ強調が加わったとしても、生じうる視覚的な不自然さは少ない。このため、上記の如く、平均偏差値を考慮してエッジ強調ゲインGを決定するようにしても構わない。
ここで、「画像の角」についての説明を補足する。上述したように、輝度に着目した場合、「画像の角」とは、画像の濃淡が水平方向にも垂直方向にも急峻に変化している画像部位を意味する。画像の濃淡の水平方向における不連続点と画像の濃淡の垂直方向における不連続点との交点を、「画像の角」と表現することもできる。
本実施形態では、画像の角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いが抑制されるようにエッジ強調ゲインGを変化させる。ここで、エッジ強調度合いを抑制するとは、エッジ強調を抑制しない通常ゲインGAINREF1よりも、エッジ強調ゲインGを小さくすることに対応する(図12参照)。「画像の角」が画素P(m,n)にある場合、例えば、画素P(m−1,n−1)(並びにP(m−1,n−2)及びP(m−1,n−3)、・・・)に対するエッジ強調ゲインGが抑制される。従って、この場合、上記の「周辺画像部位」には、画素P(m−1,n−1)(並びにP(m−1,n−2)及びP(m−1,n−3)、・・・)が含まれる。尚、上述してきたエッジ強調ゲインGの算出法から明らかなように、上記の「周辺画像部位」の大きさ(「周辺画像部位」に含まれる画素数)は、図8の候補ゲイン算出部21等にて定義される上記の角検出用画像エリアのマトリクスサイズに応じて変化する。本実施形態において、角検出用画像エリアのマトリクスサイズは、図4に示すエッジ強調フィルタのそれと同じであるため、上記の「周辺画像部位」の大きさは、エッジ強調フィルタのマトリクスサイズに応じて変化する、とも言える。
また、上述の手法では、エッジ強調処理の対象画素の周辺に「画像の角」が存在しているか及び該角の急峻さを、対象画素の周辺画素の輝度値に基づく角判定値COR_VALUEという指標を以って判断し、その角判定値COR_VALUEに基づいて、その対象画素に対するエッジ強調度合い(エッジ強調ゲインG)を決定する。
これに代えて例えば、エッジ強調ゲイン算出部12にて、以下のような処理を実行するようにしてもよい。まず、Bave(0)〜Bave(5)の内の最小値MINを特定する。
最小値MINがBave(0)である場合、「式(5a)及び(5b)にて表されるDIF1及びDIF2が、共に、所定の差分閾値よりも大きい」という第1条件を満たすかを判断する。この第1条件が満たされる場合、AREA(0)に画像の角が存在していると判断し、満たされない場合、AREA(0)に画像の角が存在していないと判断する。尚、第1条件が満たされていても、Basc(0)≧Basc_TH、が成立する場合にあっては、AREA(0)に画像の角が存在していないと判断するようにしてもよい(この判断の付加は任意)。
最小値MINがBave(2)である場合、「式(6a)及び(6b)にて表されるDIF1及びDIF2が、共に、所定の差分閾値よりも大きい」という第2条件を満たすかを判断する。この第2条件が満たされる場合、AREA(2)に画像の角が存在していると判断する。尚、第2条件が満たされていても、Basc(2)≧Basc_TH、が成立する場合にあっては、AREA(2)に画像の角が存在していないと判断するようにしてもよい(この判断の付加は任意)。
最小値MINがBave(3)である場合、「式(7a)及び(7b)にて表されるDIF1及びDIF2が、共に、所定の差分閾値よりも大きい」という第3条件を満たすかを判断する。この第3条件が満たされる場合、AREA(3)に画像の角が存在していると判断する。尚、第3条件が満たされていても、Basc(3)≧Basc_TH、が成立する場合にあっては、AREA(3)に画像の角が存在していないと判断するようにしてもよい(この判断の付加は任意)。
最小値MINがBave(5)である場合、「式(4a)及び(4b)にて表されるDIF1及びDIF2が、共に、所定の差分閾値よりも大きい」という第4条件を満たすかを判断する。この第4条件が満たされる場合、AREA(5)に画像の角が存在していると判断する。尚、第4条件が満たされていても、Basc(5)≧Basc_TH、が成立する場合にあっては、AREA(5)に画像の角が存在していないと判断するようにしてもよい(この判断の付加は任意)。
尚、DIF1と比較される差分閾値とDIF2と比較される差分閾値は、同じであってもよいし異なっていても良い。
そして、AREA(0)、AREA(2)、AREA(2)又はAREA(5)に画像の角が存在していると判断された場合、エッジ強調ゲインGとして、所定の基準ゲインよりも小さなゲインを図2の乗算器14に与えるようする。そうでない場合は、エッジ強調ゲインGとして上記基準ゲインを図2の乗算器14に与えるようにする。この処理によっても、画像の角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いが抑制される。
<<第2実施形態>>
次に、図8のエッジ強調ゲイン算出部12で定義される、図9(a)に示されるような角検出用画像エリアの他の分割例を示す。この他の分割例を第2実施形態として説明する。第2実施形態は、角検出用画像エリアの分割の仕方が第1実施形態と異なるだけであり、その他の点において、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、角検出用画像エリアにて定義される検出エリア(ARER(0)など)が、図8の候補ゲイン算出部21、22、23、24間で、一部、異なる。図14(a)、(b)、(c)及び(d)は、夫々、候補ゲイン算出部21、22、23及び24にて定義される検出エリアを表す。
まず、ゲイン算出部21、22、23及び24の全てにおいて、共通して、
検出エリアAREA(0)は輝度値a(0)〜a(4)に対応する画素を含み、
検出エリアAREA(1)は輝度値a(11)〜a(15)に対応する画素を含み、
検出エリアAREA(2)は輝度値a(22)〜a(26)に対応する画素を含み、
検出エリアAREA(3)は輝度値a(6)〜a(10)に対応する画素を含み、
検出エリアAREA(4)は輝度値a(17)〜a(21)に対応する画素を含み、
検出エリアAREA(5)は輝度値a(28)〜a(32)に対応する画素を含む。
候補ゲイン算出部21及び22では、更に、検出エリアAREA(3)が輝度値a(5)に対応する画素を含むと共に検出エリアAREA(5)が輝度値a(27)に対応する画素を含む。候補ゲイン算出部23及び24では、更に、検出エリアAREA(0)が輝度値a(5)に対応する画素を含むと共に検出エリアAREA(2)が輝度値a(27)に対応する画素を含む。
このため、第2実施形態に係る候補ゲイン算出部21及び22では、下記の6つの等式から成る式(8)に従って、各検出エリアの輝度値の平均値Bave(j)を算出し、(jは、0〜5の各整数)、それらに基づいて候補ゲインGAIN_a及びGAIN_bを算出する。
一方、第2実施形態に係る候補ゲイン算出部23及び24では、下記の6つの等式から成る式(9)に従って、各検出エリアの輝度値の平均値Bave(j)を算出し(jは、0〜5の各整数)、それらに基づいて候補ゲインGAIN_c及びGAIN_dを算出する。
第1実施形態では、対象画素の垂直方向に隣接する2つの画素の輝度値a(5)及びa(27)が、候補ゲインの算出に当たって考慮されないが、第2実施形態では、これらの輝度値も候補ゲインの算出に考慮される。このため、より決め細やかな角検出が行われ、不自然なエッジ強調の抑制の適正化が図られる。
尚、第1及び第2実施形態にて示した、角検出用画像エリアの分割の手法はあくまで例示であり、他の分割の手法を採用することも可能である。
上述した各実施形態は、本発明の実施形態の例に過ぎず、本発明は、様々な変形例を含む。以下に、本発明に適用可能な変形例として、変形例1〜変形例4を例示する。各変形例に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[変形例1]
上述の各実施形態では、図6に示すような画像の黒い角を検出し、その黒い角の周辺画像部位に対するエッジ強調度合いを抑制する機能を説明した。しかしながら、それを画像の白い角に適用することも可能である。白い角に適用する場合は、勿論、上述の各式などは、適宜、変更されうる。
[変形例2]
また、エッジ強調処理を用いた輪郭補正は、輝度信号に対してだけでなく、色の境目を強調すべく色信号に対しても一般的に行われる。上述した各実施形態では、エッジ強調の対象信号として輝度信号(輝度値)を例示したが、各実施形態にて説明した手法を、色信号(例えば、色差信号)に対して適用することも可能である。つまり、各実施形態におけるエッジ強調の対象の画素信号を、輝度信号または色信号(例えば、色差信号)とすることが可能である。
[変形例3]
各実施形態では、図2のエッジ強調処理部10を搭載する電気機器として図1の撮像装置1を取り扱った。撮像装置1において、撮像部2は、撮影によって得られた画像をエッジ強調処理部10を含む画像処理部3に出力する。そして、エッジ強調処理部10によるエッジ強調処理が施された後の画像が表示部4にて表示される。但し、撮像装置1から、この表示部4を省略することも可能である。
また、エッジ強調処理部10は、撮像装置1以外の様々な電気機器に搭載可能である。例えば、エッジ強調処理部10を、液晶ディスプレイテレビ等の表示装置(不図示)に搭載することもできる。この場合、例えば、表示装置には、表示部4と同様の表示部とエッジ強調処理部10を含む画像処理部3とが搭載され、このエッジ強調処理部10には、放送による映像信号や記録媒体からの映像信号などが供給される。
[変形例4]
また、図1の撮像装置1は、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。特に、図1の画像処理部3の機能、及び/又は、図2のエッジ強調処理部10の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。
ソフトウェアを用いてエッジ強調処理部10の機能を実現する場合、図2、図8及び図10は、それらの機能ブロック図を表すことになる。また、エッジ強調処理部10にて実現される機能の全部または一部を、プログラムとして記述し、該プログラムをコンピュータ上で実行することによって、その機能の全部または一部を実現するようにしてもよい。
<<注記>>
各実施形態において、図2及び図8のエッジ強調ゲイン算出部12は、強度信号寄与度としてのエッジ強調ゲインGを算出する寄与度算出手段として機能する。図10の平均値算出部31は、評価値としての平均値Bave(j)を算出する評価値算出手段として機能する。図10の差分値算出部32は、水平エッジ成分及び垂直エッジ成分としての水平差分値DIF1及び垂直差分値DIF2を算出するエッジ成分算出手段として機能する。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の概略的な全体構成ブロック図である。 図1の画像処理部に搭載されるエッジ強調処理部の内部ブロック図である。 図2のエッジ強調処理部の入出力画像の画素配列を示す図である。 図2のエッジ強調信号生成部にて用いられるエッジ強調フィルタを示す図である。 図4のエッジ強調フィルタを用いた演算と、図2のエッジ強調ゲイン算出部の演算と、に使用されるデータを表す図である。 図2のエッジ強調ゲイン算出部の意義を説明するための図であり、図2のエッジ強調処理部への入力画像内に存在しうる一部画像部位の濃淡を模式的に表した図である。 図2のエッジ強調ゲイン算出部の意義を説明するための図である。 図2のエッジ強調ゲイン算出部の内部ブロック図である。 図8のエッジ強調ゲイン算出部にて定義される各検出エリア(a)、各検出エリアに対応して算出される平均値(b)及び平均偏差値(c)を模式的に示した図である。 図8の各候補ゲイン算出部の夫々として用いることが可能な候補ゲイン算出部の内部ブロック図である。 図10のエッジ値変換部の機能を説明するための図である。 図10の候補ゲイン変換部の機能を説明するための図である。 図2のエッジ強調処理部を用いたエッジ強調処理結果を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る、角検出用画像エリアの分割法を示す図である。
符号の説明
1 撮像装置
2 撮像部
3 画像処理部
4 表示部
5 記録媒体
10 エッジ強調処理部
11 エッジ強調信号生成部
12 エッジ強調ゲイン算出部
13 エッジ強調部
21、22、23、24 候補ゲイン算出部
25 ゲイン選択部
31 平均値算出部(評価値算出手段)
32 差分値算出部(エッジ成分算出手段)
33 エッジ値変換部
34 角判定値算出部
35 候補ゲイン変換部

Claims (9)

  1. 入力画像に対してエッジ強調処理を施す画像処理装置において、
    前記エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを、その対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて判断し、その判断結果に基づいて、その対象画素に対するエッジ強調度合いを決定する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記対象画素の前記周辺画素の画素信号に基づいて算出した、前記対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分に基づいて、前記対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 入力画像を形成する複数の画素の夫々を対象画素として取り扱い、各対象画素の画素信号に対するエッジ強調信号を生成するエッジ強調信号生成手段と、
    前記対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて、その対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分を算出し、算出した前記水平エッジ成分及び前記垂直エッジ成分の双方に基づいて、前記エッジ強調信号を前記対象画素の画素信号に反映させる度合いを表す強調信号寄与度を算出する寄与度算出手段と、
    前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度に基づいて、前記対象画素の画素信号にエッジ強調処理を施すエッジ強調手段と、を備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 前記エッジ強調手段は、前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度とから算出される信号に従って、前記対象画素の画素信号に前記エッジ強調処理を施す
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記寄与度算出手段は、
    前記対象画素を含む所定の画像エリア内に複数の検出エリアを定義し、
    各検出エリア内の画素の画素信号に基づく評価値を、前記検出エリアごとに算出する評価値算出手段と、
    水平方向に互いに隣接する検出エリアに対応する評価値から、その隣接する検出エリア間のエッジ成分を前記水平エッジ成分として算出する一方で、垂直方向に互いに隣接する検出エリアに対応する評価値から、その隣接する検出エリア間のエッジ成分を前記垂直エッジ成分として算出するエッジ成分算出手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記寄与度算出手段は、
    前記対象画素を含む所定の画像エリア内に複数の検出エリアを定義し、
    前記対象画素から見て第1、第2、第3及び第4方向に位置する、互いに異なる検出エリアを、それぞれ第1検出エリア、第2検出エリア、第3検出エリア及び第4検出エリアとした場合、
    各検出エリア内の画素の画素信号に基づく評価値を、前記検出エリアごとに算出する評価値算出手段と、
    k=1、k=2、k=3及びk=4の夫々に関し、第k検出エリアに対応する評価値と第k検出エリアの水平方向に隣接する検出エリアの評価値との差分に応じた第k水平エッジ成分を前記水平エッジ成分として算出する一方で、第k検出エリアに対応する評価値と第k検出エリアの垂直方向に隣接する検出エリアの評価値との差分に応じた第k垂直エッジ成分を前記垂直エッジ成分として算出するエッジ成分算出手段と、
    第1水平エッジ成分と第1垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第2水平エッジ成分と第2垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第3水平エッジ成分と第3垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、第4水平エッジ成分と第4垂直エッジ成分とに応じた候補寄与度と、を比較して、それらの4つの候補寄与度から1つの候補寄与度を択一的に選択する選択手段と、を備え、
    前記選択手段によって選択した候補寄与度に基づいて、前記強調信号寄与度を算出する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 入力画像に対してエッジ強調処理を施す画像処理方法において、
    前記エッジ強調処理の対象画素の周辺に画像の角が存在しているかを、その対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて判断し、その判断結果に基づいて、その対象画素に対するエッジ強調度合いを決定する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 入力画像を形成する複数の画素の夫々を対象画素として取り扱い、各対象画素の画素信号に対するエッジ強調信号を生成する第1ステップと、
    前記対象画素の周辺画素の画素信号に基づいて、その対象画素の周辺の水平エッジ成分及び垂直エッジ成分を算出し、算出した前記水平エッジ成分及び前記垂直エッジ成分の双方に基づいて、前記エッジ強調信号を前記対象画素の画素信号に反映させる度合いを表す強調信号寄与度を算出する第2ステップと、
    前記エッジ強調信号と前記強調信号寄与度に基づいて、前記対象画素の画素信号にエッジ強調処理を施す第3ステップと、を実行する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の画像処理装置と、
    撮影によって得られた画像を前記入力画像として前記画像処理装置に出力する撮像部、及び、前記画像処理装置によるエッジ強調処理後の画像を表示する表示部の少なくとも一方と、を備えた
    ことを特徴とする電気機器。
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