JP2008016399A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムにおいて、空気圧縮機の制御が異常となった場合においても燃料電池に流入する空気流量を所定の量に制御する。
【解決手段】空気圧縮機14の回転数制御の異常によって、燃料電池11への供給空気流量の制御ができなくなったときには、空気圧縮機14の回転数を一定回転数に固定し、空気圧縮機14の吸い込み流量の一部をバイパス管25から空気排気管23に分流して燃料電池11への流入空気量が所定の量となるように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】空気圧縮機14の回転数制御の異常によって、燃料電池11への供給空気流量の制御ができなくなったときには、空気圧縮機14の回転数を一定回転数に固定し、空気圧縮機14の吸い込み流量の一部をバイパス管25から空気排気管23に分流して燃料電池11への流入空気量が所定の量となるように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムの酸化剤の流量制御に関する。
燃料電池では、燃料には水素、酸化剤としては酸素を含む空気が用いられ、水素は燃料側電極の触媒の作用によって水素イオンと電子に別れ、水素イオンは電解質膜を通して酸化剤極に移動し、酸化剤側電極の触媒の作用で水素イオンと外部の負荷を回ってきた電子と酸素が結合して水が生成される。反応生成物の水は酸化剤としての空気と共に燃料電池の外部に排出されるが、生成された水の一部は、電解質膜を湿度雰囲気に保つため、加湿モジュールによって燃料電池入口に再循環するシステムが多く用いられている。
このような、燃料電池システムにおいては、酸化剤としての空気を燃料電池システムに供給するために空気圧縮機が用いられ、空気圧縮機は、燃料ガスの供給量又は発電量に基づいて必要空気量を算出し、この必要空気流量となるように空気圧縮機の回転速度をフィードフォワード制御することによって制御されていた(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1には、空気流量センサの測定値によって空気圧縮機の回転数をフィードバック制御で制御する方法が開示されている。フィードフォワード制御、フィードバック制御は制御の方法は異なるものの、空気圧縮機の回転数を制御して燃料電池に供給する空気流量を制御している点では同様である。
一方、特許文献2には、空気圧縮機で圧縮した空気を燃料電池に供給し、圧力の高い排出空気をガス膨張機によって膨張させて、温度低下した空気を空調システムの冷却空気として使用する系統を持つ燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは燃料電池をバイパスする管路を設けて、燃料電池への供給空気流量が少ないときには、バイパス管路によって空調システムに必要な圧縮空気流量を流し、空調システムのために供給する圧縮空気量を一定とするシステムが提案されている。
また、特許文献3には、空気圧縮機出口と空気排気管との間を接続するバイパス管路を設け、燃料電池起動時に燃料電池停止中に酸素側極から空気側極に透過、滞留する水素を希釈して大気に放出する方法が開示されている。
一方、燃料電池に供給される空気流量が燃料ガスの供給量又は発電量に基づく必要空気量よりも多くなった場合には、加湿モジュールによって燃料電池入口に燃料電池での反応生成水を再循環させても燃料電池に流入する空気中の湿分が不足し膜電極アセンブリの加湿不足を引き起こすという問題がある。膜電極アセンブリが加湿不足となると燃料電池性能の低下による発電量の不足となる場合があるという問題がる。
上記特許文献1に記載された従来技術では、空気センサの故障の場合の空気流量の制御方法については開示があるが、空気圧縮機自体の回転数制御が異常となった場合の制御方法については開示が無い。また、特許文献2及び3に記載の従来技術にも空気圧縮機自体の制御が異常となった場合の制御方法については開示が無い。
本発明は、空気圧縮機の制御が異常となった場合においても燃料電池に流入する空気流量を所定の量に制御することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記酸化剤ガスを圧縮する圧縮機と、前記圧縮機によって圧縮される酸化剤ガスの流量を測定する酸化剤ガス流量測定手段と、前記圧縮機と前記燃料電池とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記燃料電池に供給する酸化剤ガス供給流路と、前記燃料電池に接続され、反応後の酸化剤ガスを前記燃料電池から大気に排気する酸化剤ガス排気流路と、前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記酸化剤ガス排気流路にバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパス弁と、前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する制御部と、を含む燃料電池システムであって、前記制御部は、前記圧縮機を制御することによって前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する第1の酸化剤ガス供給流量制御手段と、前記第1の制御手段に異常が発生した際に、前記バイパス弁によって前記バイパス流路を通過する酸化剤ガスの流量と前記燃料電池に供給される酸化剤ガスの流量との割合を調整して前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する第2の酸化剤ガス供給流量制御手段と、を備えていることを、特徴とする。また、前記制御部は、前記酸化剤ガス流量測定手段によって測定した測定酸化剤ガス流量から、前記制御部によって計算された指令酸化剤ガス供給流量を差し引いた酸化剤ガス流量差が所定値よりも大きい場合に、前記第2の酸化剤ガス供給流量制御手段によって、酸化剤ガス供給流量制御を行うこと、としても好適であるし、前記制御部は、更に、前記酸化剤ガス流量測定手段によって測定した測定酸化剤ガス流量から、前記制御部によって計算された指令酸化剤ガス供給流量を差し引いた酸化剤ガス流量差が所定値よりも小さい場合に、前記燃料電池の電気出力を制限する出力制限手段、を有することとしても好適である。
本発明は、空気圧縮機の制御が異常となった場合においても燃料電池に流入する空気流量を所定の量に制御することができるという効果を奏する。
本発明の好適な実施形態について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の燃料電池システムに係る実施形態を示す概略系統図である。図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは酸化剤ガスとして酸素を含む空気を用い、燃料ガスとして水素を用いている。酸化剤ガスである空気は大気から吸気流量計18と空気フィルタを介して空気吸込み管路19から空気圧縮機14に吸込まれ、空気圧縮機14によって加圧された吐出空気は圧縮機吐出管路20から燃料電池の空気供給管路21に供給される。空気供給系統に入った空気は、加湿モジュール37において燃料電池11での反応で生成された水分を付加され、湿り空気となって空気供給管路21から燃料電池11に供給される。燃料電池11の酸化剤極である空気側電極12から燃料電池内に入った空気は、水素系統から供給された水素と反応して発電して酸素が減少し、反応の結果の生成水が水蒸気あるいは水滴として空気中に増えてくる。湿分の増加した空気は燃料電池11の空気排気管路23に排出される。排気された湿分を多く含む空気は、加湿モジュール37でその湿分の一部を供給空気への付加湿分とするために除去される。湿分量が減少した排出空気は排気管路23によって下流に流れて行く。一方、空気供給管路21と空気排気管路23との間には、燃料電池11をバイパスして空気圧縮機14の吐出空気の一部を空気供給管路21から空気排気管路23に流すバイパス管路25が設けられている。バイパス管路25には空気流量計22とバイパス空気流量を調節することができるバイパス弁27が取り付けられている。空気排気管路23からの排気はこのバイパス管路25を通ってきたバイパス空気と合流した後、大気放出管路24からサイレンサ53を通って大気放出口55から大気に放出される。
燃料ガスである水素ガスは水素ガスタンク41に貯留されている。水素は、発電量等に基づいて水素ガスタンク41から水素供給管路43によって燃料電池の燃料側電極である水素側電極13に供給される。燃料電池11に供給された水素の一部は空気側電極12に供給された酸化剤である空気中の酸素と反応して消費されるが、消費されなかった水素は水素側電極13から排出された後、水素循環管路45に設けられモータ48によって駆動される水素循環ポンプ47によって再度加圧されて燃料電池11の水素側電極13に供給される。そして発電によって消費された水素分は水素ガスタンク41から水素供給管路43によって補充される。補充される水素ガスの量は水素ガス供給調節弁44によって調節される。水素系統は循環系統となっているので、長時間運転していると循環している水素ガスに中に反応などによって発生する不純物や当初から水素ガス中に入っていた不純物が濃縮されてくる。そこで、このような不純物がある程度濃縮されてきた場合には、所定量の水素ガスを水素排気管路46から外気に放出する。この場合は、高濃度の水素ガスを直接大気に放出することがないように、混合器49によって排気空気と混合して、その濃度を下げてから大気に排出するようになっている。
本実施形態の燃料電池システム10においては、空気圧縮機14はスクロール型である。スクロール型の空気圧縮機14は容積型の空気圧縮機の一種であり、回転数を調整することによって吐出空気流量を調整することが出来るものである。空気圧縮機14はモータ16によって駆動され、空気圧縮機14の回転数は回転数センサ17によって検出されている。空気圧縮機14は必要圧力で所定流量の空気を燃料電池11の空気側電極12に供給できれば、スクロール式にかぎらずスクリュー式などでもよいし、遠心式のブロワのようなものであってもよい。
各計器、センサ、調節弁、燃料電池、空気圧縮機や循環ポンプのモータなどは、すべて制御部61に接続されており、各計器からの計測値は制御部61に入力され、制御部61は各調節弁の開度指令、モータの回転数指令を出力して燃料電池システム10全体の制御を行う。制御部61はCPUや記憶部を含みソフトウェアによって全体の制御を行うようになっていても良いし、電気回路を組み合わせて制御を行うようになっていても良い。また、制御部61には車両の走行状態や必要要求付加など車両からのテータが入力されるようになっていても良い。
以上述べた本実施形態の燃料電池システム10の、動作について図2を参照しながら説明する。図2は本発明の動作を示したフローチャートである。通常の空気流量の制御においては、図2のステップS101に示すように、燃料ガスの供給量又は発電量に基づいて燃料電池11の必要空気量である指令空気流量Q1を算出し、これに従って空気圧縮機14の回転数を制御して空気流量を制御する。必要空気流量である指令空気流量Q1は、図示しない車両からの出力要求や、水素供給量、水素供給弁44の開度などによって制御部61によって算出される。空気圧縮機14の回転数は回転数センサ17によって検出され、その回転数信号データが制御部61に入力される。制御部61は内部で計算した指令空気流量Q1にもとづいて、空気圧縮機14の回転数をモータ16の制御によって制御する。一方、実吸込み空気流量Qmは空気吸い込み口に設置された吸気流量計18によって計測される。吸気流量計18はベルマウス状の絞り機構の差圧に基づいて流量を測定することであってもよいし、流速を測定し、流速と断面積から流量を計算するようにしたものでもよい。いずれの形式の吸気流量計18も内部に圧力センサと温度センサを備え、流量計算において、圧力と温度の補正ができるようになっている。制御部61は、この吸気流量計18によって測定される実吸い込み空気流量Qmによって空気圧縮機14の回転数をフィードバック制御し、空気圧縮機14の回転数から決まる吐出空気流量の特性と実際の吸込み空気流量との調整を行って、燃料電池11に最適な空気供給量となるようモータ16の制御をおこなっている。
ところが、運転中に空気圧縮機14の回転数制御に異常が生じた場合、上記のように空気圧縮機の回転数を制御することによって空気流量の制御をすることができなくなる。空気圧縮機14の回転数制御異常は、例えば、回転数センサ17に異常が生じて正確に空気圧縮機14の回転数が測定できなくなるときや、空気圧縮機14のモータ16の回転数制御回路に異常が生じた場合、例えば、インバータ制御によって回転数制御を行っているモータのインバータ回路に異常が生じた場合などがある。このような場合には、制御部で計算している必要空気流量、すなわち、指令空気流量Q1と、実際に吸気流量計18によって計測した実吸い込み空気流量Qmの間に大きな差異が生じることとなる。
図2のステップS102に示すように、実吸込み空気流量Qmのほうが、指令空気流量Q1に比べて測定誤差、制御誤差を超えて異常に少ない場合には、図2のステップS151に示すように、制御部61は、空気圧縮機14は指令空気流量に応じた空気量を供給できない圧縮機異常状態にあると判断し、図2のステップS152に示すように、燃料電池の運転モードを吸込み空気流量に応じた出力に制限する出力制限運転モードにする。出力制限運転モードとなると、例えば、制御部61は実際の吸込み空気流量Qmに応じた水素量を最大水素供給可能量とするように水素ガス流量調節弁の制御を行い、燃料電池11の出力を前記最大水素供給可能量に応じた出力に制限する。
図2のステップS102において、実吸込み空気流量Qmのほうが、指令空気流量Q1に比べて測定誤差、制御誤差を超えて異常に少なくなっていない場合には、制御部61は、図2のステップS103に示すように、実吸込み空気流量Qmのほうが、指令空気流量Q1に比べて測定誤差、制御誤差を超えて異常に多くなくなっていないかどうかを判断する。そして、実吸込み空気流量Qmのほうが、指令空気流量Q1に比べて測定誤差、制御誤差を超えて異常に多くなくなっていない場合には、吸込み空気流量と指令空気流量の差異は測定誤差あるいは制御許容値の中にあることとなるので、制御部61は、図2のステップS104に示すように、圧縮機回転数制御による空気流量制御は正常と判断し、図2のステップS101に戻って空気圧縮機14の回転数制御による空気流量制御を続ける。
一方、図2のステップS103において、実吸込み空気流量Qmのほうが、指令空気流量Q1に比べて測定誤差、制御誤差を超えて異常に多くなくなっている場合には、吸込み空気流量と指令空気流量の差異は測定誤差あるいは制御許容値を超えているので、制御部61は、図2のステップS105に示すように、圧縮機回転数制御による空気流量制御異常と判断する。この状態は、燃料電池11に必要以上の空気が供給されており、このまま燃料電池11の運転を継続すれば、空気流量過剰によって膜電極アセンブリの加湿不足による出力低下が発生するおそれがある。一方、空気圧縮機14は回転制御ができない異常状態となっており、回転数を下げて空気流量を低減することができない。そこで、制御部61は、図2のステップS106に示すように、空気圧縮機14の回転数をその状態の回転数に固定する。これは、圧縮機の回転数が変化しないようにして、他の方法による空気流量の制御と制御干渉が生じないようにするためである。空気圧縮機14の回転数が固定されると、空気圧縮機14からの空気吐出量は、燃料電池の必要空気流量よりも多い流量で略一定となる。なお、空気圧縮機14の回転数はその状態の回転数ではなく、例えば、最大回転数など、他の回転数であってもよい。
次に、制御部61は、通常運転では全閉となっているバイパス弁27の開度を調整して空気供給管路21から燃料電池11をバイパスして空気排気管路23に流れる空気流量を調整し、空気供給管路21から燃料電池11に供給される空気流量を制御する。バイパス管25にはバイパス空気流量を測定する空気流量計22が取り付けられている。制御部61は吸込み吸気流量計18によって測定された実吸い込み空気流量Qmからバイパス管路の空気流量計22によって測定されたバイパス空気流量Qbを差し引いた空気流量Qfが燃料電池11の必要空気流量、すなわち指令空気流量Q1となるようにバイパス弁27の弁開度を調整する。なお、燃料電池11に供給される空気圧力は空気圧力調節弁26によって調整される。このように空気圧縮機吐出空気量の一部をバイパス管25によって分流することによって燃料電池11に流入する空気流量を出力要求や、水素供給量、水素供給弁44の開度などによって制御部61によって算出される指令空気流量Q1に適合させることができ、膜電極アセンブリの加湿不足による燃料電池11の性能低下等を引き起こさないようにすることができるという効果を奏する。
図2のステップS108に示すように、制御部61は、上記の方法によって燃料電池11に供給される空気量、すなわち、空気圧縮機14の吸気流量計18によって測定される実吸込み流量Qmからバイパス管25に設置された空気流量計22によって測定されるバイパス空気流量Qbを差し引いた空気流量Qfと、制御部61によって算出される指令空気流量Q1との差異、(Qf−Q1)の絶対値が所定の許容範囲Qt1より小さいで場合には、バイパス空気流量Qbの調整による制御は正常と判断する。そして、図2のステップS109に示すように、空気圧縮機入り口の吸気流量計18による実吸い込み空気流量Qmと指令空気流量Q1との差異、(Qm−Q1)の絶対値が所定の許容範囲Qt2より小さくなっているかどうかを確認する。この、(Qm−Q1)の絶対値が所定の許容範囲Qt2より小さくなっている場合には、制御部61は、図2のステップS110に示すように、空気圧縮機14の回転数制御による空気流量制御異常が解消されているものと判断して、図2のステップS101に戻り、空気圧縮機14の回転数制御による燃料電池11への供給空気流量制御に戻る。
一方、制御部61は、図2のステップS108に示すように、(Qf−Q1)の絶対値が所定の許容範囲Qt1より大きい場合には、図2のステップS121に示すように、バイパス空気流量Qbの調整による制御は異常と判断し、図2のステップS122に示すように、燃料電池11の運転を停止する停止処理を行う。
以上、説明した実施形態では、燃料電池11へ流入する空気流量Qfは、吸気流量計18によって測定した実吸い込み空気流量Qmからバイパス管25に設けた空気流量計22で測定したバイパス空気流量Qbを差し引いた流量として制御する場合について述べたが、燃料電池11への空気供給管21の途中に空気流量計を設置して、直接、燃料電池11に流入する空気流量を測定し、この流量が指令空気流量Q1となるようにしてもよい。
以上説明した、本実施形態によると、空気圧縮機14の回転数制御によって燃料電池11への適合空気流量の供給ができなくなった場合であっても、燃料電池11に過剰な空気が流入して、膜電極アセンブリの加湿不足による燃料電池11の性能低下を引き起こすことなく連続した運転を行うことができるという効果を奏する。
10 燃料電池システム、11 燃料電池、12 空気側電極、13 水素側電極、14 空気圧縮機、18 吸気流量計、19 空気吸込み管路、20 圧縮機吐出管路、21 空気供給管路、22 空気流量計、23 空気排気管路、24 大気放出管路、25 バイパス管路、26 空気圧力調節弁、27 バイパス弁、37 加湿モジュール、41 水素ガスタンク、43 水素供給管路、44 水素ガス供給調節弁、45 水素循環管路、46 水素排気管路、47 水素循環ポンプ、48 モータ、49 混合器、53 サイレンサ、55 大気放出口、61 制御部、Q1 指令空気流量、Qb バイパス空気流量、Qf 燃料電池供給空気流量、Qm 実吸い込み空気流量、Qt1,Qt2 流量許容範囲。
Claims (3)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
前記酸化剤ガスを圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機によって圧縮される酸化剤ガスの流量を測定する酸化剤ガス流量測定手段と、
前記圧縮機と前記燃料電池とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記燃料電池に供給する酸化剤ガス供給流路と、
前記燃料電池に接続され、反応後の酸化剤ガスを前記燃料電池から大気に排気する酸化剤ガス排気流路と、
前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤ガス排気流路とを接続し、前記圧縮機によって圧縮した酸化剤ガスを前記酸化剤ガス排気流路にバイパスするバイパス流路と、
前記バイパス流路に設けられたバイパス弁と、
前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する制御部と、
を含む燃料電池システムであって、
前記制御部は、前記圧縮機を制御することによって前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する第1の酸化剤ガス供給流量制御手段と、
前記第1の制御手段に異常が発生した際に、前記バイパス弁によって前記バイパス流路を通過する酸化剤ガスの流量と前記燃料電池に供給される酸化剤ガスの流量との割合を調整して前記燃料電池への酸化剤ガスの供給流量を制御する第2の酸化剤ガス供給流量制御手段と、
を備えていることを、特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、前記酸化剤ガス流量測定手段によって測定した測定酸化剤ガス流量から、前記制御部によって計算された指令酸化剤ガス供給流量を差し引いた酸化剤ガス流量差が所定値よりも大きい場合に、前記第2の酸化剤ガス供給流量制御手段によって、酸化剤ガス供給流量制御を行うこと、
を特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記制御部は、更に、前記酸化剤ガス流量測定手段によって測定した測定酸化剤ガス流量から、前記制御部によって計算された指令酸化剤ガス供給流量を差し引いた酸化剤ガス流量差が所定値よりも小さい場合に、前記燃料電池の電気出力を制限する出力制限手段、を有することを特徴とする燃料電池システム。
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