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JP2008010400A - 二次電池 - Google Patents

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JP2008010400A
JP2008010400A JP2007125331A JP2007125331A JP2008010400A JP 2008010400 A JP2008010400 A JP 2008010400A JP 2007125331 A JP2007125331 A JP 2007125331A JP 2007125331 A JP2007125331 A JP 2007125331A JP 2008010400 A JP2008010400 A JP 2008010400A
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Kiyomi Kouzuki
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】高出力で大電流での充放電を可能とする抵抗が小さく信頼性に優れた集電構造を有する二次電池を提供する。
【解決手段】正極板1および負極板2の少なくとも一方の一端に設けた集電体の露出部が多孔質絶縁層3から突出するように、正極板1と負極板2と多孔質絶縁層3とが配置された電極群4と、正極板1および負極板2に接続される正極集電部材10、負極集電部材11と、集電体の露出部の位置に設けた集電体の露出部の幅より小さい折れ曲がり防止部と、を少なくとも有する二次電池を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高出力化を図った二次電池に関し、特に低抵抗で大電流充放電に適した集電構造に関する。
近年、各種電気機器の小型・軽量化に伴い、その駆動電源となる二次電池が重要なキーデバイスの一つとして、その開発が進められている。その中でも、ニッケル水素蓄電池やリチウムイオン二次電池などの二次電池は、軽量、小型で高エネルギー密度であることから、携帯電話を始めとして民生用機器から電気自動車や電動工具の駆動用電源など各種用途に展開されている。最近では、特に、リチウムイオン二次電池が駆動用電源として注目され、高容量化・高出力化に向けて、開発が活発化している。
駆動用電源として用いられる電池には、大きな出力電流と大きな電池容量が要求され、電池構造、特に集電構造に工夫を加えた電池が提案されている。
例えば、大きな出力電流を得るために電極面積を大きくできる、正極集電体に正極合剤を塗布した正極板と負極集電体に負極合剤を塗布した負極板とをセパレータを介して対向させて捲回した電極群構成が用いられる。そして、この電極群を一方の電池端子を兼ねる円筒状の電池容器に収納し、電池容器の開口部は他方の電池端子を兼ねる封口板で封口することで二次電池が作製される。一般に、負極集電体は電池容器に、正極集電体は封口板に、それぞれ直接あるいは集電板、集電タブやリード板などの集電部材を介してできるだけ接続抵抗を小さくして電気的に接続されている。
また、二次電池を高容量化するためには、正極合剤および負極合剤の量を増加させるために各集電体の占める容積はできるだけ小さくすることが必要である。そのため、各集電体に、厚さが10数μm程度の薄い金属箔が用いられている。
さらに、各集電体と電池容器あるいは封口板との接続には、低抵抗でかつ正極板、負極板の全面に亘り均一に電流を流すとともに、電池内に占める接続部分の容積をできるだけ小さくする集電構造が必要である。
従来、このような要求を満たす集電構造として、図10と図11に示すようなタブレス構造を有する二次電池が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、図10に示すように二次電池は、正極板51の正極合剤未塗工部51aに正極集電部材60を溶接し、負極板52の負極合剤未塗工部52aに負極集電部材61を溶接して電池容器62に内装されている。そして、負極集電部材61を電池容器62の内底部に、正極集電部材60を封口板63に接続したタブレス構造を有するものである。
そのため、図11(a)に示す正極板51や図11(b)に示す負極板52には、幅方向の一端の長手方向にそれぞれ正極合剤未塗工部51aおよび負極合剤未塗工部52aを形成している。そして、正極板51と負極板52の各正極合剤未塗工部51a、負極合剤未塗工部52aは反対方向に配置して、例えば上下方向にずらしてセパレータ53を介して捲回し、セパレータ53から各正極合剤未塗工部51a、負極合剤未塗工部52aは突出させて電極群を構成している。ここで、正極合剤未塗工部とは正極板の正極集電体の露出部であり、負極合剤未塗工部とは負極板の負極集電体の露出部を意味する。
さらに、上記で構成された電極群を外周部から捲回軸心側に向けて順次折り曲げて各正極集電部材60、負極集電部材61と当接する面を形成し、この面に各正極集電部材60、負極集電部材61を溶接する構造である。
これにより、正極板51および負極板52における電流分布が均一になり、充放電特性が向上するとしている。
しかしながら、高容量化を実現するために集電体に薄い箔を用いた場合には、十分な機械的強度が得られない。そのため、特許文献1に開示されている各集電体の露出部端を順次折り曲げて集電部材と溶接する構造では、集電体は均一に折れ曲がらず、合剤塗工部に生じる歪により合剤の集電体からの剥離や破損が生じるという課題があった。
そこで、図12に示すように正極板71の正極合剤未塗工部71aおよび負極板72の負極合剤未塗工部72aを幅方向に沿って折り畳んで形成することで、機械的な強度を向上させた構成の集電構造が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、本明細書中においては、正極板と負極板とを独立して示す必要がない場合には、単に極板、合剤塗工部、合剤未塗工部(露出部)、集電体、集電部材のように記す場合がある。
特開2000−323117号公報 特開平4−324248号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部を折り畳んだ集電構造では、折り畳んで厚みを増した部分の機械的な強度は向上するが、合剤塗工部と合剤未塗工部の境界部の厚みは変わらない。そのため、境界部においては、依然として荷重に対して機械的な強度が弱く、合剤塗工部との境界で折れ曲がる。その結果、合剤塗工部に歪が発生し、集電体から剥離するなどの課題があった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、集電体の折れ曲がりを防止することにより合剤塗工部に生じる歪を回避して、集電体からの合剤塗工部の剥離を防止するものである。さらに、集電体と集電部材を溶接することで均一な接続を実現し、低抵抗で大電流の充放電に適した二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の二次電池は、正極板および負極板の少なくとも一方の一端に設けた集電体の露出部が多孔質絶縁層から突出するように、正極板と負極板と多孔質絶縁層とが配置された電極群と、正極板および負極板に接続される集電部材と、集電体の露出部の位置に設けた集電体の露出部の幅より小さい折れ曲がり防止部と、を少なくとも有する構成としたものである。
この構成により、電極群から突出させた集電体の露出部の強度を向上でき、集電部材の接続時に生じる荷重などによる不均一な折れ曲がりを防止して、信頼性の高いタブレス構造が得られる。
本発明の二次電池によれば、集電体からの合剤の剥離を防止するとともに、信頼性の高いタブレス構造を実現することにより大電流での充放電を実現した二次電池が得られる。
本発明の第1の発明は、正極板および負極板の少なくとも一方の一端に設けた集電体の露出部が多孔質絶縁層から突出するように、正極板と負極板と多孔質絶縁層とが配置された電極群と、正極板および負極板に接続される集電部材と、集電体の露出部の位置に設けた集電体の露出部の幅より小さい折れ曲がり防止部と、を少なくとも有する構造である。
これにより、集電部材と接続される集電体の露出部の荷重に対する機械的な強度を向上させ、集電部材と集電体とを均一に接続できるので低抵抗で大電流の充放電に適した二次電池が得られる。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、電極群の外周に嵌め込まれるリング体と捲回されている集電体の露出部の中間部に挿入される楔状のばね材とを用いる構成である。これにより、集電体の露出部の中間に挿入された楔状のばね材により集電体を集合させることにより機械的な強度を向上できる。
本発明の第3の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、電極群の集電体の露出部の外周に嵌め込まれる集電部材に設けたリブと、中間部に挿入される集電部材に設けたリブと、集電体の露出部の内周部に嵌め込まれる集電部材に設けたリブとで構成される。これにより、集電体の露出部の中間に挿入された集電部材に設けたリブで捲回された集電体を集合させることにより機械的な強度を向上できる。
本発明の第4の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、電極群の外周に嵌め込まれる収縮リング体を用い、収縮リング体の熱収縮により集電体の露出部を集合させる。これにより、集電体の露出部を形付けして補強し機械的な強度を向上できる。
本発明の第5の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、電極群の外周に装着された締結部材を用い、締結部材の締結により集電体の露出部を集合させる。これにより、集電体の露出部を形付けして補強し機械的な強度を向上できる。
本発明の第6の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、プッシュナット状リング体を電極群の外周に装着し、プッシュナット状リング体の内周に設けられた複数個の突出部で集電体の露出部を集合させる。これにより、集電体の露出部を形付けして補強し機械的な強度を向上できる。
本発明の第7の発明は、第1の発明において、折れ曲がり防止部として、正極板および負極板の集電体の露出部と、正極板および負極板の合剤塗工部との境界部に補強層を設けた構成を有する。このとき、補強層の厚みは、合剤塗工部の厚みと同等程度が好ましい。これにより、隣接する集電体の露出部間の隙間をなくし、互いの倒れや折れ曲がりを防止できる。
本発明の第8の発明は、第1の発明から第7の発明において、電極群に内径保持部材を設けた構成を有する。これにより、折れ曲がり防止部と内径保持部材とで補強壁を構成し、荷重による集電体の露出部が捲回軸心方向へ倒れこむことを防止する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、二次電池として、リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池を例に説明する。また、本発明は、本明細書に記載された基本的な特徴に基づく限り、以下に記載の内容に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における二次電池の概略断面図である。また、図2(a)は同実施の形態で用いる正極板の展開図で、同図(b)は同実施の形態で用いる負極板の展開図である。
図1において、円筒型の非水電解質二次電池(以下、「電池」と記す)は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体に正極合剤が塗工された正極板1と、例えば銅箔からなる負極集電体に負極合剤が塗工された負極板2と、正極板1と負極板2間に、例えば厚み25μmのポリプロピレン樹脂製の微多孔フィルムからなる多孔質絶縁層(以下、「セパレータ」と記す)3を配して渦巻き状に捲回された電極群4を備えている。
ここで、正極板1は、図2(a)に示すように正極集電体の幅方向の一端から長手方向に帯状に設けられた正極合剤未塗工部5aと正極合剤塗工部5bが設けられている。
また、負極板2は、図2(b)に示すように負極集電体の幅方向の一端から長手方向に帯状に設けられた負極合剤未塗工部6aと負極合剤塗工部6bが設けられている。なお、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aは、正極集電体および負極集電体が露出した、各集電体の露出部を示したものであり、理解を助けるために別の表現で表している。
このとき、電極群4は、少なくとも正極板1の正極合剤塗工部5bと負極板2の負極合剤塗工部6bの間に介在するセパレータ3を介して、その幅方向において正極合剤未塗工部5aと負極合剤未塗工部6aが互いに反対方向にセパレータ3の端縁から突出した状態で捲回されている。
そして、電極群4の捲回軸心の中心部には、例えば樹脂製の内径保持部材7を有し、捲回された電極群4の外周には、セパレータ3から突出した正極合剤未塗工部5aと負極合剤未塗工部6aの位置を規制するリング体8が嵌め込まれている。さらに、内径保持部材7とリング体8の間で捲回された正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの中間部には、少なくとも後述する正極集電部材および負極集電部材の下面位置に配した、例えば図3に示すU字やV字などの楔状の形状のばね材9を備えている。
ここで、ばね材9としては、弾性力と耐薬品性に優れたポリカーボネート樹脂などの樹脂製のばね材が好ましい。また、金属製のばね材9を用いる場合には、正極板の集電体が露出した正極合剤未塗工部にはアルミニウム製のばね材が、負極板の集電体が露出した負極合剤未塗工部には銅、ニッケル製のばね材が、正極板および負極板との反応性が低く、かつ高い導電性を有しているので好ましい。
なお、内径保持部材7、リング体8とばね材9の高さは、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの幅よりも小さいことが重要である。この理由は、高さが高いと、各集電部材と接続することができないためである。
そして、電極群4の正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの少なくともばね材9の配置された位置に正極集電部材10および負極集電部材11を溶接し電気的に接続する。ここで、集電体と集電部材の溶接には、例えばアーク溶接(TIG(Tungsten Inert Gas)溶接法)、レーザ溶接法または電子ビーム溶接法を用いることができる。さらに、正極集電部材10および負極集電部材11を備えた電極群4を電池容器12に内蔵し、負極集電部材11を電池容器の底部に、正極集電部材10を絶縁板13の間に設けて封口板14と接続する。そして、電池容器12に非水電解質を注入し、ガスケット15を介して封口板14をかしめる。
上記構成により、正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部がそれぞれ、内径保持部材7、リング体8およびばね材9で位置や高さを規制しながら位置が集合して、機械的な強度を向上させた二次電池が得られる。
本発明の実施の形態1によれば、正極合剤未塗工部で示す正極集電体および負極合剤未塗工部で示す負極集電体と、正極集電部材および負極集電部材との接続時に生じる折れ曲がりを防止し、均一な接続が得られる。また、内径保持部材、リング体およびばね材により電極群の高さを一定にすることができるため、均一な電池特性を有する二次電池を生産性よく実現できる。
ここで、正極集電体は、金属製の薄い箔からなるアルミニウムの箔や穿孔体などを用いることができる。また、正極集電部材は、アルミニウムなどが用いられる。
そして、正極合剤は、正極活物質、導電剤や結着剤からなる。具体的には、正極活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどの複合酸化物やそれらの変性体などを用いることができる。変性体として、アルミニウム、マグネシウムなどの元素を含有させることができる。また、コバルト、ニッケルおよびマンガン元素を混合して含有させることもできる。導電剤としては、正極電位下で安定な黒鉛・カーボンブラック・金属粉末などが用いられる。さらに、結着剤としては、正極電位下で安定なポリフッ化ビニリデン(PVDF)・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが用いられる。
一方、負極集電体は、金属製の薄い箔からなる銅箔や銅穿孔体などを用いることができる。また、負極集電部材は、ニッケル、銅や銅/ニッケルめっきなどが用いられる。
そして、負極合剤は、負極活物質、導電剤や結着剤からなる。具体的には、負極活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛、アルミニウムやそれを主体とする種々の合金、酸化スズなどの金属酸化物や金属窒化物を用いることができる。また、導電剤としては、負極電位下で安定な黒鉛・カーボンブラック・金属粉末などが用いられる。さらに、結着剤としては、負極電位下で安定なスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)・カルボキシメチルセルロース(CMC)などが用いられる。
また、非水電解質としては、非水電解液やポリマー材料に非水電解液を含ませたゲル電解質を用いられる。そして、非水電解液は非水溶媒、溶質や添加剤とからなる。溶質として、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)などのリチウム塩が用いられる。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類などを用いることが好ましいが、これらに限定されるものではない。なお、非水溶媒は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせてもよい。添加剤としては、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、ジフェニルエーテルなどが用いられる。
以下、本発明の実施の形態1における二次電池の作製方法について説明する。
まず、例えば正極活物質としてコバルト酸リチウムを、導電剤として黒鉛および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを用いてそれらを混練して正極合剤を作製し、アルミニウム箔などの正極集電体に塗工する。このとき、正極集電体の幅方向の一端で長手方向に正極合剤未塗工部5aを形成して正極板1を作製する。
つぎに、例えば負極活物質として天然黒鉛を、導電剤として黒鉛および結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)とを用いてそれらを混練して負極合剤を作製し、銅箔などの負極集電体に塗工する。このとき、負極集電体の幅方向の一端で長手方向に負極合剤未塗工部6aを形成して負極板2を作製する。
つぎに、上記正極板1と負極板2を、例えばポリオレフィなどの微多孔膜からなるセパレータを介して正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aが互いに反対方向において幅方向に突出させて捲回し、電極群4を形成する。
つぎに、以下で示す折れ曲がり防止部を形成する。つまり、電極群4から互いに反対方向に突出した正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの捲回軸心の中心部に、例えば樹脂製の内径保持部材7を挿入する。そして、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの外周部にリング体8を嵌め込む。さらに、内径保持部材7とリング体8の間の中間部で、少なくとも正極集電部材10および負極集電部材11が配置された下面にばね材9を挿入する。これらにより、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aで示される正極集電体および負極集電体が集合して集電体が補強されるとともに、高さなどが矯正される。
つぎに、集合した正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの折れ曲がり防止部で、アルミニウム板などの正極集電部材および銅板などの負極集電部材と、例えばTIG溶接により溶接して電気的に接続する。
つぎに、例えば鉄、ニッケルやステンレスなどからなる電池容器12に各集電部材を備えた電極群4を挿入し、電池容器12の底部に負極集電部材を、例えば抵抗溶接により溶接して電気的に接続する。同様に、正極端子を兼ねた封口板14と正極集電部材とを、例えばレーザ溶接により溶接して電気的に接続する。
つぎに、エチレンカーボネートなどの非水溶媒と六フッ化リン酸リチウム(LiPF)などの溶質からなる非水電解質を減圧下で電池容器12内に注入する。
つぎに、正極端子を兼ねた封口板14を電池容器12に挿入し、例えば樹脂製のガスケット15を介して封口板14と電池容器12の周縁をかしめて封口することにより、二次電池を作製できる。
(実施の形態2)
図4(a)は本発明の実施の形態2における折れ曲がり防止部を設けた電極群の状態を説明する断面図で、図4(b)は同実施の形態に用いる折れ曲がり防止部を備えた集電部材を示す断面図である。ここで、実施の形態2は実施の形態1と折れ曲がり防止部を集電部材と兼用した点で構成が異なるもので、他の構成は同様である。
すなわち、図4(b)に示すように、正極集電部材10および負極集電部材11は、電極群4の外周や中間部の位置に挿入される、例えば円錐状、円柱、球状のリブ16を備えている。このとき、リブ16が折れ曲がり防止部として機能するものである。そして、リブ16を電極群4の集電体の露出部の位置で嵌め合わせ、電極群4の正極合剤未塗工部5aと正極集電部材10および負極合剤未塗工部6aと負極集電部材11とを、例えばTIG溶接により溶接して電気的に接続する。つまり、正極集電体の露出部および負極集電体の露出部が、リブにより寄せ集められて折れ曲がりを防止できる。なお、正極集電部材および負極集電部材のリブ16は、電極群の捲回方向の円周に沿って形成されていても、放射状に形成されていてもよい。上記により、実施の形態1と同様に二次電池を作製できる。
なお、リブの高さは、正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部と正極集電部材および負極集電部材との均一な接続を実現するために、正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部の幅よりも小さくすることが重要である。すなわち、リブにより電極群の高さを規制し、均一な形状の電極群を得ることができる。
また、図4(a)では、電極群の内周部、中間部および外周部に嵌め合わされる位置にリブを形成した例で説明したが、これに限られず、集電体の露出部の折れ曲がりを防止できる位置であれば任意の位置にリブを設けてもよい。
また、実施の形態2の場合には、特に内径保持部材を設けなくてもよいが、設けてもよいことはいうまでもない。
本発明の実施の形態2によれば、正極合剤未塗工部で示す正極集電体および負極合剤未塗工部で示す負極集電体と、正極集電部材および負極集電部材との接続時に生じる折れ曲がりをリブにより防止して、均一な接続が得られる。また、リブにより電極群の高さを規制することができるため、均一な形状の電極群による電池特性の安定した二次電池を生産性よく実現できる。
(実施の形態3)
図5(a)は本発明の実施の形態3における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図で、図5(b)は図5(a)の部分拡大斜視図である。ここで、実施の形態3は実施の形態1と折れ曲がり防止部の構成が異なるもので、他の構成は同様である。
つまり、図5(a)に示すように、電極群4において突出した正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの外周に、例えば樹脂製の収縮リング体17を装着する。そして、収縮リング体17を加熱して収縮させて、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aを集合させて折れ曲がり防止部とするものである。
ここで、収縮リング体17としては、特に限定されないが、例えばフッ素樹脂、PFA、FEP、ポリオレフィンやポリ塩化ビニルなどを用いることができる。
なお、この場合、内径保持部材としては、加熱により収縮しないものが好ましく、反対に膨張する材料であればさらに好ましい。
本発明の実施の形態3によれば、正極合剤未塗工部で示す正極集電体および負極合剤未塗工部で示す負極集電体を収縮リング体の収縮により集合させて機械的な強度を向上させる。この結果、正極集電部材および負極集電部材との接続時に生じる折れ曲がりが防止され、均一な接続を実現できる。また、収縮リング体により電極群の高さを規制することができるため、均一な形状の電極群による電池特性の安定した二次電池を生産性よく実現できる。
(実施の形態4)
図6(a)は本発明の実施の形態4における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図で、図6(b)は図6(a)の部分拡大斜視図である。ここで、実施の形態4は実施の形態1と折れ曲がり防止部の構成が異なるもので、他の構成は同様である。
つまり、図6(a)に示すように、電極群4において突出した正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの外周に、例えば樹脂製の締結バンドなどからなる締結部材18を装着する。そして、締結部材18を締結することにより、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aを集合させて折れ曲がり防止部とするものである。
なお、締結部材18として、締結バンドの他に、糸や紐などを帯状に巻きつけてもよい。
本発明の実施の形態4によれば、正極合剤未塗工部で示す正極集電体および負極合剤未塗工部で示す負極集電体を、締結部材の締め付けにより集合させて機械的な強度を向上させる。この結果、正極集電部材および負極集電部材との接続時に生じる折れ曲がりが防止され、均一な接続を実現する。また、締結部材と内径保持部材により電極群の高さを規制できるため、均一な形状の電極群による電池特性の安定した二次電池を生産性よく実現できる。
(実施の形態5)
図7(a)は本発明の実施の形態5における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図で、図7(b)は図7(a)の部分拡大斜視図である。ここで、実施の形態5は実施の形態1と折れ曲がり防止部の構成が異なるもので、他の構成は同様である。
つまり、図7(a)に示すように、電極群4において突出した正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aの外周に、例えば樹脂製のプッシュナット状リング体19を装着する。そして、プッシュナット状リング体19の内周に設けた突出部20により、正極合剤未塗工部5aおよび負極合剤未塗工部6aを集合させて折れ曲がり防止部とするものである。
本発明の実施の形態5によれば、正極合剤未塗工部で示す正極集電体および負極合剤未塗工部で示す負極集電体を、プッシュナット状リング体19の内周の突出部20により集合させて機械的な強度を向上させる。この結果、正極集電部材および負極集電部材との接続時に生じる折れ曲がりが防止され、均一な接続を実現できる。また、プッシュナット状リング体19と内径保持部材7により電極群4の折れ曲がりによる高さのばらつきを矯正できるため、均一な形状の電極群による電池特性の安定した二次電池を生産性よく実現できる。
(実施の形態6)
図8(a)は本発明の実施の形態6における二次電池の正極板の展開図で、図8(b)は負極板の展開図である。図9は、同実施の形態における二次電池の構成を示す断面図である。ここで、実施の形態6は実施の形態1と正極板および負極板の構成が異なるもので、他の構成は同様である。
つまり、図8(a)に示すように、正極板1のうち正極合剤塗工部5bと正極合剤未塗工部5aとの間の少なくとも境界近傍に補強層21が設けられている。同様に、図8(b)に示すように、負極板2のうち負極合剤塗工部6bと負極合剤未塗工部6aとの間の少なくとも境界近傍に補強層21が設けられている。
ここで、補強層21は、まず、例えばアルミナなどの無機酸化物フィラーと結着剤と適量のN−メチル−2−ピロリドン(N−Methyl−2−Pyrrolidone、以下では「NMP」と記す)とを混練してスラリーを作製する。そして、そのスラリーを正極合剤塗工部5bと正極合剤未塗工部5aとの境界および負極合剤塗工部6bと負極合剤未塗工部6aとの境界に塗布して乾燥させることにより補強層21が形成される。このとき、補強層21の厚みは、正極合剤塗工部5bおよび負極合剤塗工部6bの厚み以下で形成することが好ましい。
本実施の形態6によれば、補強層21を設けることにより、集電体の露出部の機械的強度の低下を抑制できる。また、接合時における各正極合剤未塗工部5a、負極合剤未塗工部6aの折れ曲がりを防止できるため、二次電池の製造歩留まりをさらに向上させることができる。
以下に、本発明の各実施の形態における具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1は、上記実施の形態1を具体化した一例である。
(1)正極板の作製
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極板を、以下の方法で作製した。
まず、正極合剤として、コバルト酸リチウム粉末を85重量部、導電剤として炭素粉末を10重量部、および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(以下、「PVDF」と記す)のNMP溶液をPVDFが5重量部相当を混合した。
つぎに、得られた混合物を厚み15μmで幅56mmのアルミニウム箔の正極集電体の両面にドクターブレード法を用いて幅50mmの正極合剤塗工部に塗布し、乾燥した後、圧延して厚みが150μmで、幅6mmの正極合剤未塗工部を設けた正極板を得た。
(2)負極板の作製
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極板を、以下の方法で作製した。
まず、負極合剤として、人造黒鉛粉末を95重量部、および結着剤としてPVDFのNMP溶液をPVDFが5重量部相当を混合した。
つぎに、得られた混合物を厚み10μm、幅57mmの銅箔の負極集電体の両面にドクターブレード法を用いて幅52mmの負極合剤塗工部に塗布し、乾燥した後、負極合剤塗工部を圧延して厚みが140μmで、幅5mmの負極合剤未塗工部を設けた負極板を作製した。
(3)電池の作製
上記のようにして作製した正極板と負極板を、厚み25μmのポリプロピレン樹脂製微多孔フィルムよりなるセパレータを配して渦巻き状に捲回し、円筒状の電極群を得た。
そして、捲回された電極群の両端から突出した正極合剤未塗工部の正極集電体と負極合剤未塗工部の負極集電体の捲回軸心φ5mmの中心部に内径保持部材として、外径4.8mm、内径4.4mm、高さ3mmの筒を、外周に外径25.5mm、内径24mm、高さ3mmのリング体を装着した。また、電極群の内周と外周との中間部で、少なくとも正極集電部材および負極集電部材と接続する位置に厚み0.2mm、高さが3mmの楔状のばね材を装着した。さらに、上記で得られた電極群に装着したばね材の位置で外径25.5mm、厚み0.5mmの円盤状のアルミニウム板からなる正極集電部材をTIG溶接し、外径25.5mm、厚み0.3mmの円盤状の銅板からなる負極集電部材をTIG溶接した。このとき、TIG溶接の溶接条件としては、正極では電流値を100A、時間を100msec、負極では電流値を130A、時間を50msecで行った。
そして、得られた電極群を片側のみ開口した円筒型の電池容器(材質:鉄/Niめっき、直径26mm、高さ65mm)に挿入し、電池容器と電極群との間に絶縁板を配置して負極集電部材と電池容器とを抵抗溶接した後、正極集電部材と封口板とをレーザ溶接して電池容器を得た。
つぎに、非水溶媒として、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比1:1で混合し、これに溶質として、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)が1mol/Lになるように溶解させて調製し非水電解質を作製した。
つぎに、得られた電池容器を真空中で60℃に加熱して乾燥した後、調整した非水電解質を注入した。
そして、封口板をガスケットを介して電池容器でかしめて封止し、直径26mm、高さ65mmで設計容量2600mAhの円筒型の二次電池を作製した。これを、サンプル1とする。
(実施例2)
実施例2は、上記実施の形態2を具体化した一例である。
まず、外径25.5mm、厚み0.5mmの円盤状のアルミニウム板からなる正極集電部材と、外径25.5mm、厚み0.3mmの円盤状の銅板からなる負極集電部材に、直径2mm、深さ1mmの円錐状のリブを放射状に設けた。
そして、実施例1と同様の方法で作製した電極群の両端で、電極群の外周部と中間部と内周部に、正極集電部材と負極集電体のリブを介して嵌め込み、正極集電部材と正極合剤未塗工部および負極集電部材と負極合剤未塗工部を、TIG溶接した以外は実施例1と同様にして二次電池を作製した。これを、サンプル2とする。
(実施例3)
実施例3は、上記実施の形態3を具体化した一例である。
実施例1と同様の方法で作製した電極群の両端に正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部の外周にポリオレフィンからなる外径25.5mm、厚み0.1mmの収縮リング体を装着し、150℃で加熱して折れ曲がり防止部を形成した以外は実施例1と同様の方法で二次電池を作製した。これを、サンプル3とする。
(実施例4)
実施例4は、上記実施の形態4を具体化した一例である。
実施例1と同様の方法で作製した電極群の両端に正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部の外周にポリプロピレンからなる幅3mm、長さ80mmの締結部材を装着し、締結して折れ曲がり防止部を形成した以外は実施例1と同様の方法で二次電池を作製した。これを、サンプル4とする。
(実施例5)
実施例5は、上記実施の形態5を具体化した一例である。
実施例1と同様の方法で作製した電極群の両端に正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部の外周にポリプロピレンからなる外径25.5mmのプッシュナット状リング体を装着し、内周の突出部で折れ曲がり防止部を形成した以外は実施例1と同様の方法で二次電池を作製した。これを、サンプル5とする。
(実施例6)
実施例6は、上記実施の形態6を具体化した一例である。
(1)正極板、負極板の作製
まず、無機酸化物フィラーであるアルミナとポリアクリロニトリル変性ゴム結着剤とNMP溶液とを混練し、補強層用のスラリーを作製した。
つぎに、正極合剤塗工部に接する正極合剤未塗工部の一部分に、補強層用のスラリーを幅4mm、片面側当り厚み67.5μmで塗布した後、そのスラリーを乾燥させて補強層を形成した。このとき、補強層の厚みは、正極合剤塗工部の厚みとほぼ同じであった。同様の方法で、負極板にも、幅4mm、片面側当り厚み62μmの補強層を形成した。
(2)電池の作製
以上の方法で作製した正極板および負極板を用いた以外は実施例1と同様の方法で二次電池を作製した。これを、サンプル6とする。
(比較例1)
比較例1は、特許文献2を具体化した一例である。すなわち、捲回した正極合剤未塗工部および負極合剤未塗工部を幅方向に沿って折り畳んで形成した以外は実施例1と同様の方法で二次電池を作製した。これを、サンプルC1とする。
以上のように作製した各サンプルの二次電池を各50個準備し、以下に示す評価を行った。
以下に、サンプル1〜サンプル6とサンプルC1の評価結果を(表1)に示す。
Figure 2008010400
(極板の折れ曲がり状態の観察)
作製した二次電池の電池容器から電極群を取り出して、極板を視認により観察した。測定結果を(表1)の極板の状態の欄に示す。
(表1)に示すように、サンプル1〜サンプル6のいずれの二次電池も合剤部に歪が生じるほどの折れ曲がりはほとんど観察されなかった。このとき、極板に若干曲がっている部分が観察されたが、この曲がりは溶接時に集電部材を電極群の端面に当接させたことに起因するものと考えられる。そのため、サンプル6には補強層が設けられているので、極板の折れ曲がりは皆無であった。一方、サンプルC1では、合剤塗工部と未塗工部の境界で折れ曲がりが発生し、合剤の剥離や破損などが多数観察された。
(引張強度の測定)
各サンプルから5個ずつ抜き取って、JIS Z2241に基づいて溶接部における引張強度を測定した。具体的には、引張試験機の一方に電極群を保持し、引張試験機の他方に集電部材を保持する。この状態で、一定の速度で引張試験機の軸方向に電極群と集電部材とを引っ張る。そして、溶接部が破壊したときの荷重を、引張強度とした。測定結果を(表1)の引張強度の欄に示す。
(表1)に示すように、サンプル1〜サンプル6のいずれにおいても、引張強度は50N以上であった。一方、サンプルC1は、5個のうち3個の引張強度は10N以下であり、その溶接部が外れていた。
(電池の内部抵抗の測定)
サンプル1〜サンプル6とサンプルC1に対して、内部抵抗を測定した。具体的には、まず、各サンプルに対して、1250mAの定電流で4.2Vまで充電した後、1250mAの定電流で3.0Vまで放電する充放電サイクルを3回繰り返した。そして、1kHzの交流を各サンプルに印加して二次電池の内部抵抗を測定し、接続状態を評価した。測定結果を(表1)の内部抵抗の欄に示す。
(表1)に示すように、サンプル1とサンプル2においては、内部抵抗の平均値は5mΩであり、そのばらつきは10%程度であった。また、サンプル3〜サンプル6においては、内部抵抗の平均値は5.8mΩであり、そのばらつきは5%程度であった。
一方、サンプルC1においては、内部抵抗の平均値は11mΩであり、そのばらつきは20%であった。
また、各サンプルの内部抵抗測定値(R)から平均出力電流(I)を計算した。具体的には、電池を4.2Vまで充電した後、1.5Vまで放電した場合には、I=(4.2−1.5)/Rから計算される。その結果を(表1)の出力電流の欄に示す。
(表1)に示すように、サンプル1〜サンプル6を用いれば、大電流放電を行うことが可能であることがわかった。
なお、各実施例の二次電池では、電極群の捲回軸心の中心部に内径保持部材を挿入した例で説明したが、内径保持部材を除いても特に問題はなく同様の効果が得られた。
しかし、上記各実施例で説明した折れ曲がり防止部として内径保持部材のみで構成した二次電池においては、本発明の効果は得られず、集電体の折れ曲がりや合剤塗工部での剥離が発生していた。
以上、上記実施例では、円筒型の電池について述べたが、これに限られない。例えば、角型の電池やニッケル水素蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池などの二次電池についても本発明の効果を同様に得ることができる。
本発明は、折れ曲がり防止部により、各集電部材と各合剤未塗工部で示す各集電体とを均一で信頼性よく接続するとともに、各集電体から各合剤の剥離を未然に防ぐことができる。それにより、低抵抗の接続により大電流での充放電を実現し、今後、大きな需要が期待される高出力を必要とする電動工具や電気自動車などの駆動用電池として有用である。
本発明の実施の形態1における二次電池の概略断面図 (a)同実施の形態で用いる正極板の展開図(b)同実施の形態で用いる負極板の展開図 同実施の形態で用いるばね材の一例を示す斜視図 (a)本発明の実施の形態2における折れ曲がり防止部を設けた電極群の状態を説明する断面図(b)同実施の形態に用いる折れ曲がり防止部を備えた集電部材を示す断面図 (a)本発明の実施の形態3における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図(b)図5(a)の部分拡大斜視図 (a)本発明の実施の形態4における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図(b)図6(a)の部分拡大斜視図 (a)本発明の実施の形態5における二次電池の電極群の構成を説明する斜視図(b)図7(a)の部分拡大斜視図 (a)本発明の実施の形態6における二次電池の正極板の展開図(b)同実施の形態における負極板の展開図 同実施の形態における二次電池の構成を示す断面図 従来のタブレス方式による二次電池を説明する図 (a)図10の二次電池の正極板の展開図(b)図10の二次電池の負極板の展開図 (a)従来の二次電池の正極板の集電構造を説明する斜視図(b)従来の二次電池の負極板の集電構造を説明する斜視図
符号の説明
1 正極板
2 負極板
3 セパレータ(多孔質絶縁層)
4 電極群
5a 正極合剤未塗工部
5b 正極合剤塗工部
6a 負極合剤未塗工部
6b 負極合剤塗工部
7 内径保持部材
8 リング体
9 ばね材
10 正極集電部材
11 負極集電部材
12 電池容器
13 絶縁板
14 封口板
15 ガスケット
16 リブ
17 収縮リング体
18 締結部材
19 プッシュナット状リング体
20 突出部
21 補強層

Claims (8)

  1. 正極板および負極板の少なくとも一方の一端に設けた集電体の露出部が多孔質絶縁層から突出するように、前記正極板と前記負極板と前記多孔質絶縁層とが配置された電極群と、
    前記正極板および前記負極板に接続される集電部材と、
    前記集電体の露出部の位置に設けた前記集電体の露出部の幅より小さい折れ曲がり防止部と、
    を少なくとも有することを特徴とする二次電池。
  2. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記電極群の外周に嵌め込まれるリング体と捲回されている前記集電体の露出部の中間部に挿入される楔状のばね材とを用いたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記電極群の前記集電体の露出部の外周に嵌め込まれる前記集電部材に設けたリブと、前記集電体の露出部の中間部に挿入される前記集電部材に設けたリブと内周部に挿入される前記集電部材に設けたリブとで構成したことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  4. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記電極群の外周に嵌め込まれる収縮リング体を用い、前記収縮リング体の熱収縮により前記集電体の露出部を集合させることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  5. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記電極群の外周に装着された締結部材を用い、前記締結部材の締結により前記集電体の露出部を集合させることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  6. 前記折れ曲がり防止部として、
    プッシュナット状リング体を電極群の外周に装着し、前記プッシュナット状リング体の内周に設けられた複数個の突出部で前記集電体の露出部を集合させることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  7. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記正極板および前記負極板の前記集電体の露出部と、前記正極板および前記負極板の合剤塗工部との境界部に補強層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  8. 前記折れ曲がり防止部として、
    前記電極群に内径保持部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の二次電池。
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