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JP2008005089A - 輪郭振動片、輪郭振動子 - Google Patents

輪郭振動片、輪郭振動子 Download PDF

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JP2008005089A
JP2008005089A JP2006170998A JP2006170998A JP2008005089A JP 2008005089 A JP2008005089 A JP 2008005089A JP 2006170998 A JP2006170998 A JP 2006170998A JP 2006170998 A JP2006170998 A JP 2006170998A JP 2008005089 A JP2008005089 A JP 2008005089A
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明法 山田
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Abstract

【課題】振動体の支持、固定に伴う振動特性の劣化の低減と、耐衝撃性を向上する輪郭振動片を実現する。
【解決手段】輪郭振動片10は、等方性材料からなる四角柱状の振動体20と、振動体20の対向する側面22,23それぞれに形成される第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31と、第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31に励振信号を入力し、側面22,23において平面的に対向する二つの励振電極41,42と、を備え、励振電極41と励振電極42及び第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31とが、平面視して振動体20の中央部において所定の面積の交差領域Lを有し、振動体20の長手方向中央部が、入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードにて輪郭振動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、輪郭振動片及び輪郭振動子に関する。詳しくは、柱状の振動体の中央部が輪郭振動をする輪郭振動片と、この輪郭振動片を搭載する輪郭振動子に関する。
携帯機器、情報通信機器、計測機器等の電子機器に用いられる高周波帯域の基準信号源としては、DTカット振動子、GTカット水晶振動子、ラーメモード振動子がよく知られている。
例えば、振動部と支持部とをエッチング法によって一体に形成された輪郭すべり水晶振動子において、支持部は振動部の対向する辺の中央部で屈曲部を介在して接続され、且つ、振動部の両端に設けられている輪郭すべり水晶振動子というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、振動部と接続部と支持部とを備えて構成され、振動部の上下面には極性が異なる少なくとも一対の電極が設けられており、振動部と屈曲部を有する接続部と支持部とが粒子法またはエッチング法により一体に形成されている輪郭水晶振動子というものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、表面及び裏面に励振電極が形成され、振動の節点を端部に有する四角形状の振動体本体部と、節点から外側方向に延びる接続部と、この接続部を介して振動本体部を支持する端子電極部(支持部)とで一体に形成されており、前記接続部が節点から端子電極部に向けて長く伸びているラーメモードの水晶振動子も知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、振動部と接続部と支持部とを備えて構成され、振動部の上面と下面に電極が配置される輪郭圧電結晶振動子において、振動部を囲むようにフレームを形成し、支持部のマウント部とフレームは接着されると同時に振動部とフレームとの間に段差を有する隙間を設けている輪郭圧電結晶振動子というものも知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平1−241210号公報(第3頁、図1,2) 特開2005−94727号公報(第5頁、図1) 特開2004−242256号公報(第4頁、図1,2) 特開2003−101362号公報(第3頁、図1)
上述した特許文献1や特許文献2では、振動部の輪郭部において振動変位が零となる節点部分に支持部を接続している。しかしながら、接続部の構造的な強度確保に必要な面積(断面積)を有する必要があることから節点以外の範囲にも接続領域を有することになり、振動を阻害(振動特性の劣化)してしまうという課題を有している。
このような課題を解決する方法として、特許文献2では接続部を延在してばね形状にすることを提案している。また、特許文献3では接続部をリング状に長く延在して、振動の阻害要因を低減することを提案している。このような特許文献2、特許文献3によれば、振動部の面積に対して接続部や支持部が大きくなることから小型化には不利な構造である。
さらに、特許文献4によれば、振動部を囲むようにフレームを形成し、支持部のマウント部とフレームは接着されると同時に振動部とフレームとの間に段差を有する隙間を設け、振動部をフレームから浮かせているため厚くなるという課題がある。また、振動部を囲むフレームの分だけ面積が大きくなる。
本発明の目的は、上述した課題を解決することを要旨とし、振動体の支持、固定に伴う振動特性の劣化の低減と、耐衝撃性を向上する輪郭振動片と輪郭振動子を実現することである。
本発明の輪郭振動片は、等方性材料からなる四角柱状の振動体と、前記振動体の側面に形成される圧電薄膜と、前記圧電薄膜に励振信号を入力し、前記圧電薄膜を挟んで平面的に対向する二つの励振電極と、を備え、前記二つの励振電極のうち一方の励振電極と他方の励振電極とが、平面視して前記振動体の長手方向中央部において所定の交差領域を有し、前記振動体の長手方向中央部が、入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードにて輪郭振動することを特徴とする。
この発明によれば、振動体の長手方向中央部に設けられる励振電極の交差領域に振動のエネルギが集中することにより、振動体の長手方向中央部に輪郭振動が励起される。従って、振動体の両端面部はほとんど振動しないことから、振動体の両端面部を支持することによる振動への影響がなく、振動特性の劣化を低減することができる。
また、詳しくは後述する実施の形態にて説明するが、この輪郭振動は、入力される特定の周波数の励振信号に対応した固有の振動モードを有し、正確で安定した振動特性を得ることができる。
また、前記圧電薄膜が、前記振動体の対向する二つの側面それぞれに設けられる第1圧電薄膜と第2圧電薄膜とからなり、前記第1圧電薄膜と前記第2圧電薄膜とが少なくとも前記交差領域において交差するように配設され、前記一方の励振電極が前記第1の圧電薄膜の表面に、前記他方の励振電極が前記第2の圧電薄膜の表面に設けられていることが好ましい。
このようにすれば、振動体を励振する圧電薄膜が、振動体の対向する側面の両方に設けられているため、振動体の長手方向中央部に振動エネルギを効率よく集中させ、振動効率を高めることができる。
また、前記圧電薄膜が、前記振動体の対向する二つの側面のうちの一方の側面に、且つ、少なくとも前記交差領域の範囲に配設され、前記圧電薄膜の表面に前記一方の励振電極が設けられるとともに、前記振動体の他方の側面に前記他方の励振電極が設けられていることが好ましい。
このようにすれば、圧電薄膜が振動体の一方の側面に設けられる構造であっても、振動体の中央部に振動エネルギをより効率よく集中させ、振動体の中央部において輪郭振動を励起することができる。
また、前記振動体の対向する二つの側面のうちの一方の側面に、前記一方の励振電極が設けられ、前記一方の励振電極の表面に、少なくとも前記交差領域の範囲に前記圧電薄膜が設けられるともに、前記圧電薄膜の表面に前記他方の励振電極が設けられていることが好ましい。
このような構造にすれば、上述した発明による構造と同様に、振動体の中央部において輪郭振動を励起することができる他、振動体の一方の側面に一方の励振電極と圧電薄膜と他方の励振薄膜を積層形成することから、製造し易いという効果を有する。
また、前記振動体が、長手方向中央部の輪郭振動領域と、長手方向端部の非振動領域と、を有していることが好ましい。
本発明では、振動体の長手方向中央部において輪郭振動が励起され、長手方向端面部では振動しない。詳しくは実施の形態にて説明するが、長手方向端面部にて振動体の固定、あるいは外部接続電極との接続を行うことで輪郭振動に影響を与えることなく固定することができる。
また、四角柱状の振動体の両端面部にて振動体を固定することにより、耐衝撃性を高めることができる。
さらに、前記一方の励振電極と前記他方の励振電極とが、前記振動体の長手方向端面それぞれに延在されていることが望ましい。
上述したように、振動体の長手方向端面は振動しない非振動領域であり、長手方向の両端面に各励振電極が延在されていることから、輪郭振動に影響を与えない両端面にて外部接続電極との接続を行うことができる。
また、本発明の輪郭振動子は、等方性材料からなる柱状の振動体と、前記振動体の側面に形成される圧電薄膜と、前記圧電薄膜に励振信号を入力する少なくとも二つの励振電極と、を備え、前記一対の励振電極のうちの一方の励振電極と他方の励振電極とが、平面視して前記振動体の中央部において所定の交差面積を有して交差され、前記振動体の長手方向中央部が入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードにて輪郭振動する輪郭振動片を、前記輪郭振動片の輪郭振動領域がパッケージの基台から離間された状態にて、前記振動体の長手方向端部において前記基台に固定されていることを特徴とする。
この発明によれば、輪郭振動が発生していない長手方向端面部において基台に固定しており、且つ、輪郭振動領域を基台から浮かしていることから、振動特性に影響を与えずに輪郭振動片をパッケージ内に固定し、小型で振動特性のよい輪郭振動子を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,2は実施形態1に係る輪郭振動片と輪郭振動のシミュレーション結果を示し、図3は実施形態2、図4は実施形態3に係る輪郭振動片、図5は、本発明による輪郭振動子を示している。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る輪郭振動片を示す斜視図である。図1において、輪郭振動片10は、四角柱状の振動体20の対向する側面22,23それぞれに第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31と、励振電極41,42とを形成して構成されている。
振動体20は、断面形状が四角形(例えば、正方形または長方形等を含む)の柱状部材であり、振動特性が等方性を有する材料からなる。等方性材料の代表例としてはSiO2,Si、ガラス、AlやCu等の金属があるが、本実施形態では非導電性材料を用いた場合を例示している。本実施形態では、振動体20は一例として、断面形状が一辺500μmの正方形、長さが5000μmとしている。この振動体20の長手方向中央部(以降、単に中央部と表すことがある)側面に第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31とが形成されている。
第1圧電薄膜30は、振動体20の対向する一方の側面22(以降、単に側面22と表すことがある)に形成される。また、第2圧電薄膜31は、側面22に対向する他方の側面23(以降、単に側面23と表すことがある)に形成される。第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31の材質としては圧電性材料であれば特に限定されないが、PZT(登録商標)、AlN、ZnO等を採用することができる。
第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31とは、振動体20中央部にて平面視して交差するように配設される。本実施形態では、第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31との交差領域Lは、振動体20の全長の1/3に設定されている。また、第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31は、同じ材質、同じ厚さで形成されることが好ましい。
なお、図1では、第1圧電薄膜30は交差領域Lから外側方向に一方の端部まで、第2圧電薄膜31は交差領域Lから外側方向に他方の端部までの範囲に形成されているが、交差領域Lの範囲のみに形成してもよい。これら第1圧電薄膜30と第2圧電薄膜31の表面には、それぞれ一方の励振電極41(以降、単に励振電極41と表す)と、他方の励振電極42(以降、単に励振電極42と表す)が形成されている。
励振電極41は第1圧電薄膜30の表面に形成され、振動体20の端面21にまで延在されている。一方、励振電極42は第2圧電薄膜31の表面に形成され、振動体20の端面24にまで延在されている。端面21に延在されている電極を引き出し電極41a、端面24に延在されている電極を引き出し電極42aとする。
続いて、本実施形態による輪郭振動片10の振動シミュレーションの結果について説明する。ここでは、図1に示す形状の輪郭振動片10ついて有限要素法により振動モードを解析した結果を示している。
図2は、振動体20のシミュレーション結果を示す斜視図である。本実施形態では、第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31に入力される励振信号の周波数が12.3MHzのとき、振動体20が共振し、図2に表すような輪郭振動が励起される。この際、振動体20の中央部V1に振動のエネルギが集中し最大振幅となる。本実施形態による輪郭振動の振動モードは、図2に表すように、振動体20の対向する稜線が伸張及び収縮するように振動する。
そして、第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31あるいは励振電極41,42の交差領域L(図1、参照)が主たる輪郭振動領域である。この交差領域Lの両端部に振動の節点S1,S2が現れる。節点S1,S2から振動体20の端部にかけても輪郭振動領域が存在するが、振動体20の両端部L1,L2領域に至るまでに振動は減衰し、端部L1,L2及び端面21,24は振動していない非振動領域である。従って、この非振動領域において振動体20を固定しても(図5も参照する)中央部の輪郭振動領域には影響を与えない。
従って、前述した実施形態1によれば、振動体20の長手方向中央部に設けられる励振電極41,42の交差領域L(第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31の交差領域でもある)に振動のエネルギが集中することにより、振動体20の長手方向中央部に輪郭振動が励起される。従って、振動体20の両側の端部L1,L2と端面21,24を含む非振動領域はほとんど振動しないことから、上述した振動体20の非振動領域を支持、固定することによる輪郭振動への影響がなく、振動特性の劣化を低減することができる。
また、この輪郭振動は、入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードを有し、正確で安定した振動特性を得ることができる。
また、振動体20の対向する二つの側面22,23それぞれに第1圧電薄膜30,第2圧電薄膜31が設けられているために、振動体20の中央部に振動エネルギをより効率よく集中させ、振動効率を高めることができる。
また、両端部にて振動体20を固定することにより、耐衝撃性を高めることができる。
さらに、励振電極41と励振電極42とが、それぞれ振動体20の端面21,24に延在されていることから、輪郭振動に影響を与えない両端面にて外部接続電極との接続を行うことができる。
(実施形態2)
続いて、本発明の実施形態2に係る輪郭振動片について図面を参照して説明する。実施形態2は、前述した実施形態1とは圧電薄膜及び励振電極の構成が異なることに特徴を有している。実施形態1と同じ機能部位には同じ符号を附して説明する。
図3は、実施形態2に係る輪郭振動片を示す斜視図である。図3において、輪郭振動片10は、四角柱状の振動体20の側面22に圧電薄膜30が形成され、圧電薄膜30の表面に励振電極41が形成され構成されている。一方、側面22に対向する側面23には励振電極42が形成されている。
圧電薄膜30は、振動体20の側面22の中央部近傍から端面21に至る範囲に形成され、圧電薄膜30の表面に形成される励振電極41は振動体20の端面21にまで延在されている。一方、励振電極42は振動体20の側面23の表面から振動体20の端面24にまで延在されている。端面21に延在されている電極を引き出し電極41a、端面24に延在されている電極を引き出し電極42aとする。
圧電薄膜30と励振電極41とは、振動体20の側面22の表面において同じ平面形状を有しながら積層形成されている。励振電極41(圧電薄膜30)は、励振電極42と振動体20の中央部において平面視して交差するように配設されており、交差領域Lが形成される。交差領域Lは、中央部において振動体20の全長の1/3に設定されている。
なお、図3では、圧電薄膜30は交差領域Lから端面21に至るまでの範囲に形成されているが、交差領域Lの範囲のみに形成してもよい。
上述した本実施形態のように構成された輪郭振動片10は、実施形態1において示した振動モード(図2、参照)を有する輪郭振動を励起されることがシミュレーションによって確認できた。
従って、上述した実施形態2によれば、圧電薄膜30が振動体20の一方の側面22だけに設けられる構造であっても、振動体20の中央部に振動エネルギを集中させ、振動体20の中央部において輪郭振動を励起することができる。
また、圧電薄膜が一方の側面22にのみ形成しているので、前述した実施形態1(図1、参照)よりも製造工程を簡素化することができる。
(実施形態3)
続いて、本発明の実施形態3に係る輪郭振動片について図面を参照して説明する。実施形態3は、圧電薄膜と励振電極とが一方の側面にのみ形成していることに特徴を有している。実施形態2と同じ機構部位には同じ符号を附して説明する。
図4は、実施形態3に係る輪郭振動片を示す斜視図である。図4において、輪郭振動片10は、四角柱状の振動体20の側面23に励振電極41、励振電極41の表面に圧電薄膜30、圧電薄膜30の表面に励振電極42が形成され構成されている。
励振電極41は、振動体20の側面23に中央部近傍から端面21に至るまで形成されている。圧電薄膜30は、この励振電極41の表面に中央部近傍から端面24に至るまで形成されている。つまり、圧電薄膜30は、励振電極41の表面と振動体20の側面23の表面にわたって形成される。そして、圧電薄膜30の表面には励振電極42が形成されている。
励振電極41は振動体20の端面21にまで延在され、また、励振電極42は端面24にまで延在されている。これら端面21,24に延在されている電極は、それぞれ引き出し電極41a,42aである。
圧電薄膜30と励振電極42とは、振動体20の側面23の表面において同じ平面形状を有しながら積層形成され、励振電極41は、励振電極42(圧電薄膜30)と振動体20の中央部において平面視して交差するように配設され交差領域Lが形成される。交差領域Lは、中央部において振動体20の全長の1/3に設定されている。
なお、図4では、圧電薄膜30は交差領域Lから端面24に至るまでの範囲に形成されているが、交差領域Lの範囲のみに形成してもよい。
また、励振電極41を振動体20の側面23の全体にわたって形成し、圧電薄膜30を交差領域Lに相当する範囲に配設してもよい。この場合、励振電極41と励振電極42との間に絶縁層を形成するか、圧電薄膜30が存在しない領域において、励振電極41と励振電極42とが平面的に離間するよう形成すればよい。
上述した本実施形態のように構成された輪郭振動片10は、実施形態1において示した振動モード(図2、参照)を有する輪郭振動を励起することがシミュレーションによって確認できた。
従って、上述した実施形態3によれば、振動体20のひとつの側面23に、励振電極41、圧電薄膜30、励振電極42を積層形成しているので、これらを一方向から順次形成すればよく製造し易いという効果を有する。
また、上述した実施形態2による構造と同様に、振動体の中央部において輪郭振動を励起することができる。
(輪郭振動子)
続いて、前述した実施形態1〜3による輪郭振動片をパッケージングした輪郭振動子について図面を参照して説明する。
図5は、輪郭振動子の構造を模式的に示す断面図である。図5において、輪郭振動子1は、基台50と蓋体60とからなるパッケージ内に輪郭振動片10が収容されて構成されている。なお、輪郭振動片10としては、前述した実施形態1〜3にて説明したもの総てについて応用可能であるが、図5では、実施形態1で示した輪郭振動片10(図1、参照)を例示して説明する。
輪郭振動片10は、基台50と蓋体60とから構成される空間内に装着される。基台50の内側表面には凹部51が穿設されており、この凹部51の両端部に輪郭振動片10の両端部が固定される。振動体20が基台50と接する範囲は、非振動領域としての端部L1,L2の範囲内である。
基台50の表面には電気的に独立した接続電極81,82が形成されている。接続電極81は基台50の側面に形成される外部接続電極83と接続され、接続電極82は基台50の他の側面に形成される外部接続電極84と接続されている。
そして、振動体20の端面21,24それぞれに設けられる引き出し電極41a,42aがそれぞれ接続電極81,82に導電性接着剤70にて接続されるとともに、輪郭振動片10が基台50に固定される。輪郭振動片10の輪郭振動領域(図2、参照)は、基台50の凹部51によって浮いた状態となり、輪郭振動片を基台50に固定しても輪郭振動には影響を与えない。
従って、上述した本発明による輪郭振動子1は、輪郭振動が発生していない長手方向端部の非振動領域において基台50に固定しており、しかも輪郭振動領域を基台50から浮かしていることから、振動特性に影響を与えずに輪郭振動片をパッケージ内に固定し、小型で振動特性のよい輪郭振動子を提供することができる。
なお、図5にて示した固定構造は、振動体20の側面23側を基台50に載置する構造としているが、凹部51を輪郭振動片10の挿入可能な大きさとし、側面23が凹部51の底面に接触しないように輪郭振動片10を凹部51内に挿入して、引き出し電極41a,42aと接続電極81,82それぞれを導電性接着剤70を用いて固定する構造を採用することができる。
このようにすれば、輪郭振動片10は、振動体20の端面21,24において基台50に固定されており、端面21,24は、最も振動しない領域であるため、パッケージングによる輪郭振動への影響をさらに抑制することができる。
また、輪郭振動子1をさらに薄型化することができる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態1〜実施形態3では、振動体20の材質として非導電性材料を例示して説明したが、金属等の導電性材料を採用することができる。
輪郭振動片が実施形態1(図1、参照)のような構成では、引き出し電極41a,42aと振動体20との間に絶縁層を形成すればよく、実施形態2(図3、参照)のような構成では、引き出し電極41aと振動体の間に絶縁層を形成し、励振電極42を振動体20自体と考えることで実現できる。
さらに、実施形態3(図4、参照)のような構造では、引き出し電極42aと振動体20の間に絶縁層を形成し、励振電極41aを振動体20自体とすればよい。
従って、本実施形態によれば、振動体の支持、固定に伴う振動特性の劣化の低減と、耐衝撃性を向上する輪郭振動片と輪郭振動子を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る輪郭振動片を示す斜視図。 本発明の実施形態1に係る振動体のシミュレーション結果を示す斜視図。 本発明の実施形態2に係る輪郭振動片を示す斜視図。 本発明の実施形態3に係る輪郭振動片を示す斜視図。 本発明の輪郭振動子の構造を模式的に示す断面図。
符号の説明
10…輪郭振動片、20…振動体、21,24…振動体の端面、22,23…振動体の側面、30…第1圧電薄膜、31…第2圧電薄膜、41,42…励振電極。

Claims (7)

  1. 等方性材料からなる四角柱状の振動体と、
    前記振動体の側面に形成される圧電薄膜と、
    前記圧電薄膜に励振信号を入力し、前記圧電薄膜を挟んで平面的に対向する二つの励振電極と、を備え、
    前記二つの励振電極のうち一方の励振電極と他方の励振電極とが、平面視して前記振動体の長手方向中央部において所定の交差領域を有し、
    前記振動体の長手方向中央部が、入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードにて輪郭振動することを特徴とする輪郭振動片。
  2. 請求項1に記載の輪郭振動片において、
    前記圧電薄膜が、前記振動体の対向する二つの側面それぞれに設けられる第1圧電薄膜と第2圧電薄膜とからなり、
    前記第1圧電薄膜と前記第2圧電薄膜とが少なくとも前記交差領域において交差するように配設され、
    前記一方の励振電極が前記第1の圧電薄膜の表面に、前記他方の励振電極が前記第2の圧電薄膜の表面に設けられていることを特徴とする輪郭振動片。
  3. 請求項1に記載の輪郭振動片において、
    前記圧電薄膜が、前記振動体の対向する二つの側面のうちの一方の側面に、且つ、少なくとも前記交差領域の範囲に配設され、
    前記圧電薄膜の表面に前記一方の励振電極が設けられるとともに、前記振動体の他方の側面に前記他方の励振電極が設けられていることを特徴とする輪郭振動片。
  4. 請求項1に記載の輪郭振動片において、
    前記振動体の対向する二つの側面のうちの一方の側面に、前記一方の励振電極が設けられ、
    前記一方の励振電極の表面に、少なくとも前記交差領域の範囲に前記圧電薄膜が設けられるともに、前記圧電薄膜の表面に前記他方の励振電極が設けられていることを特徴とする輪郭振動片。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の輪郭振動片において
    前記振動体が、長手方向中央部の輪郭振動領域と、長手方向端部の非振動領域と、を有していることを特徴とする輪郭振動片。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の輪郭振動片において、
    前記一方の励振電極と前記他方の励振電極とが、前記振動体の長手方向端面それぞれに延在されていることを特徴とする輪郭振動片。
  7. 等方性材料からなる柱状の振動体と、前記振動体の側面に形成される圧電薄膜と、
    前記圧電薄膜に励振信号を入力する少なくとも二つの励振電極と、を備え、前記一対の励振電極のうちの一方の励振電極と他方の励振電極とが、平面視して前記振動体の中央部において所定の交差面積を有して交差され、前記振動体の長手方向中央部が入力される特定の周波数の励振信号に対応した振動モードにて輪郭振動する輪郭振動片を、前記輪郭振動片の輪郭振動領域がパッケージの基台から離間された状態にて、前記振動体の長手方向端部において前記基台に固定されていることを特徴とする輪郭振動子。
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