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JP2008004200A - マスター記録媒体の製造方法及び、製造されたマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

マスター記録媒体の製造方法及び、製造されたマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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JP2008004200A JP2006174289A JP2006174289A JP2008004200A JP 2008004200 A JP2008004200 A JP 2008004200A JP 2006174289 A JP2006174289 A JP 2006174289A JP 2006174289 A JP2006174289 A JP 2006174289A JP 2008004200 A JP2008004200 A JP 2008004200A
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彦龍 車
年哉 ▲高▼橋
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Abstract


【課題】 製造時における形状変化の少ない微細形状のスタンパーを低コストで得る。
【解決手段】 表面に凹凸パターンが形成された光により記録再生される円盤状の記録媒体を製造するために用いられるスタンパーの製造方法において、金属板の表面に凹凸パターンを形成し金属原盤を作製する表面加工工程と、前記金属原盤の凹凸パターンの形成された面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の形成された金属原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりスタンパーを形成する金属基板形成工程と、前記スタンパーを前記金属原盤より剥離する剥離工程と、により製造されることを特徴とするスタンパーの製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マスター記録媒体の製造方法及び、製造されたマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法に関するものであり、特に、剥離性が高く、製造コストの低いマスター記録媒体の製造方法及び、製造されたマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
記録媒体としては、ハードディスクに代表される磁気記録媒体が存在しており、このような磁気記録媒体においては、高密度化、情報の高速処理の要求は高く、多くの情報を記録することができる大容量で、安価で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せる、いわゆる高速アクセスが可能な高密度磁気記録媒体が望まれている。これらの高密度磁気記録媒体は、情報記録領域が狭トラックで構成されており、狭いトラック幅において正確に磁気ヘッドを走査させて高いS/Nで信号を再生するために、いわゆるトラッキングサーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッキングサーボを行うために、セクターサーボ方式が広く採用されている。
セクターサーボ方式とは、磁気ディスク等の磁気記録媒体のデータ面に、一定角度等で正しく配列されたサーボフィールドに、トラック位置決めのためのサーボ信号や、そのトラックのアドレス情報信号、再生クロック信号等のサーボ情報を記録しておき、磁気ヘッドが、このサーボフィールドを走査してサーボ情報を読み取り自らの位置を確認しつつ修正する方式である。
サーボ情報は、磁気記録媒体の製造時にプリフォーマットとして予め磁気記録媒体に記録する必要があり、現在は専用のサーボ記録装置を用いてプリフォーマットが行われている。現在用いられているサーボ記録装置は、例えばトラックピッチの75%程度のヘッド幅を有する磁気ヘッドを備え、磁気ヘッドを磁気ディスクに近接させた状態で、磁気ディスクを回転させつつ、1/2トラック毎に磁気ディスクの外周から内周に移動させつつサーボ信号を記録する。そのため、1枚の磁気ディスクのプリフォーマット記録に長時間を要し、生産効率の点で問題があり、コストアップの要因となっている。
このため、プリフォーマットを正確にかつ効率的に行う方法として、サーボ情報に対応したパターンが形成されているマスター記録媒体の情報を磁気記録媒体に磁気転写する方法が開示されている。
この磁気転写は、転写用磁気ディスク等の磁気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に応じて凹凸パターンからなる転写パターンを有するマスター記録媒体を用い、このマスター記録媒体と磁気記録媒体とを密着させた状態で、記録用磁界を印加することにより、マスター記録媒体の凹凸パターンにより記録されている情報(例えばサーボ情報)に対応する磁気パターンを磁気記録媒体に磁気的に転写するものである。この方法では、マスター記録媒体と磁気記録媒体との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行うことができ、正確なプリフォーマット情報の記録が可能であり、しかも記録に要する時間も極めて短時間であるという利点を有している。磁気転写の方法としては、転写される磁化情報が、磁気記録媒体に垂直磁化により記録される垂直磁気記録の磁気転写と、磁気記録媒体に平行な面内磁化により記録される面内磁気記録の磁気転写の2種類が存在している。
このような磁気転写を行うためには、凹凸パターンの形成されたマスターディスクであるマスター記録媒体を用いる。特許文献1、2には、このマスター記録媒体の製造方法が開示されている。このハードディスクに代表される磁気記録媒体においても、高密度化の要求が高く、記録容量が増加するに伴い、マスター記録媒体に形成される凹凸パターンの形状も小さなものとなる。
特開2004−265558号公報 特開2006−59597号公報
ところで、磁気転写に用いられるマスター記録媒体は、原盤に形成されたNi電鋳層を剥離することにより作製されるが、Ni電鋳層に形成される凹凸パターンの形状が小さくなるに従って、原盤からNi電鋳層を剥離する際の剥離性が悪くなる傾向にある。特に、パターンの幅が狭くなるほど、また、パターンの線幅に対する深さ(アスペクト比)が大きくなるほど、剥離性が悪くなる傾向にある。このように剥離性が低下すると、原盤に記録されている凹凸パターンがマスター記録媒体となるNi電鋳層に正確に転写されないため、これにより製造される磁気記録媒体の品質が低下することとなる。従って、高密度化のために、いくら原盤に小さなパターンを形成することができても、そのパターンを正確にNi電鋳層に転写することができなければ、高密度な磁気記録媒体を得ることができないのである。
また、磁気転写に用いられるマスター記録媒体は原盤と密着しており、原盤から剥離する際に変形する場合があり、このような変形が不可逆的なものである場合には、マスター記録媒体としての機能が失われてしまう。
この変形は、電鋳時のメッキ液の温度、印加電流変化方法、メッキ液の濃度等に対して依存するものであるが、これらは工程管理を行うことで低減することが可能である。一方、原盤を電鋳することにより形成されるマスター記録媒体となるNi電鋳層を剥離する工程は、設備の自動化が困難であり、人手による剥離の方が精度は高いのが現状である。従って、変形の主な原因は、この剥離の際のNi電鋳層に作用する力によって生じる歪によるものである。
特に、金属からなる原盤にNi電鋳層を形成する場合においては、金属からなる原盤とNi電鋳層との剥離性を高めるために、原盤表面を事前に酸化処理することが一般的に行われる。この酸化処理の方法としては、薬液(例えば、過マンガン酸カリウムパウダーの純水希釈液)に浸漬する方法や酸素プラズマによるアッシング処理などがあげられる。
しかしながら、微細で緻密な形状を有するものの場合、このような方法で剥離性を高めようとすると、原盤の表面の平坦性が悪くなり、また、形状が凹凸パターンである場合、凹部の表面の酸化を十分に行うことができず、酸化処理が不十分な領域において、原盤とNi電鋳層との剥離が困難となり、Ni電鋳層が剥離により不可逆的に変形してしまう場合がある。
このようにマスター記録媒体が変形してしまうと、磁気転写の際に磁気記録媒体に情報が正確に転写されなくなり、特に高密度化に対応した微細な凹凸パターンの場合においては、その傾向が顕著となり、製品の均一性を低下させ、歩留まりを低下させることとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、磁気転写のためのマスター記録媒体をNi電鋳等のメッキ法で作製する場合において、原盤からのマスター記録媒体を剥離する際、微細な凹凸パターンであっても剥離性が高く、平坦性も高いマスター記録媒体の製造方法及び、このマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、金属板の表面に凹凸パターンを形成し金属原盤を作製する表面加工工程と、前記金属原盤の凹凸パターンの形成された面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の形成された金属原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記金属原盤より剥離する剥離工程と、により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項1に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記金属原盤に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、前記単分子層の除去された金属原盤の凹凸パターンの形成されている面に、単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の形成された金属原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記金属原盤より剥離する剥離工程と、を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項1に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、非導電性材料又は半導体材料の表面に凹凸パターンを形成し非導電性原盤を作製する表面加工工程と、前記非導電性原盤の凹凸パターンの形成された面に導電体層を形成する導電体層形成工程と、前記導電体層の上に単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項4に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記非導電性原盤の導電体層の表面に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、前記単分子層の除去された非導電性原盤の導電体層の表面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項4に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、非導電性材料又は半導体材料の表面に凹凸パターンを形成し非導電性原盤を作製する表面加工工程と、前記非導電性原盤の凹凸パターンの形成された面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の上に導電体層を形成する導電体層形成工程と、前記導電体層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、導電体層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記導電体層形成工程と前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項7に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項9に記載の発明は、前記剥離工程終了後、前記非導電性原盤に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、前記単分子層の除去された非導電性原盤の凹凸パターンの形成されている面に、単分子層を形成する単分子層形成工程と、前記単分子層の上に導電体層を形成する導電体層形成工程と、前記導電体層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、導電体層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項7に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、前記非導電性原盤は、Si、SiO、SiC、Alからなる材料により構成されていることを特徴とする請求項4から9のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項11に記載の発明は、前記導電体層は、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、無電解メッキにより形成されることを特徴とする請求項4から10のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項12に記載の発明は、前記金属基板形成工程において、マスター記録媒体は、Ni、Cu、Au、Ta、Cr又は金属単体、Fe又はNiを含む合金の電鋳により形成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項13に記載の発明は、前記単分子層は、炭素を構成材料に含む材料であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項14に記載の発明は、前記剥離工程において剥離されたマスター記録媒体に、保護膜を形成し、前記保護膜を形成したマスター記録媒体を所定の型で打ち抜き、前記型で打ち抜いた後のマスター記録媒体に付着している保護膜を除去し、前記保護膜の除去されたマスター記録媒体の凹凸パターンの形成されている面に、軟磁性体からなる磁性層を形成し、前記磁性層の上に、保護層を形成したことを特徴とする請求項1から13に記載のマスター記録媒体の製造方法である。
請求項15に記載の発明は、請求項1から14に記載のマスター記録媒体と磁気記録媒体とを密着させる工程と、密着させた前記マスター記録媒体と前記磁気記録媒体に磁界を印加することにより、前記マスター記録媒体に記録されている凹凸パターンからなる情報を前記磁気記録媒体に磁気転写する磁気転写工程と、により磁気転写が行われることを特徴とする磁気転写方法である。
請求項16に記載の発明は、請求項1から14に記載のマスター記録媒体と磁気記録媒体とを密着させる工程と、密着させた前記マスター記録媒体と前記磁気記録媒体に磁界を印加することにより、前記マスター記録媒体に記録されている凹凸パターンからなる情報を前記磁気記録媒体に磁気転写する磁気転写工程と、により製造されることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。
尚、本明細書中では、非導電性原盤を構成する材料は、非導電性材料のほか半導体材料も含むものである。
以上のように、本発明におけるマスター記録媒体の製造方法では、剥離性が高く、形状の変形が少なく、低い製造コストで大量に製造することができる。このように製造されたマスター記録媒体は、微細な凹凸パターンを有していても変形等が生じていないため、磁気転写を行う際に、微細なパターンであっても正確に磁気転写することができるため、高密度記録に対応した磁気記録媒体、磁気記録再生装置を大量にかつ高い均一性で製造することができる効果がある。
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。
〔マスターディスク〕
本発明における第1の実施の形態における磁気転写に用いられるマスター記録媒体であるマスターディスクの製造方法について説明する。本実施の形態では、原盤として金属原盤を用いマスターディスクの製造を行うものである。
図1は本実施の形態における電鋳によるマスター記録媒体の製造の流れを示すフローチャートであり、図2は本実施の形態における製造方法の工程図である。
最初に、ステップ102(S102)に示す表面加工工程を行う。具体的には、図2(a)に示す表面に凹凸パターンの形成された金属材料からなる原盤となる金属原盤72を作製する。金属原盤72の凹凸パターンの形成には、所定の凹凸パターンの形成されたSi基板にNi電鋳を行うことにより表面に凹凸パターンの形成された金属原盤72を作製方法や、金属板の表面に切削等の加工により凹凸パターンを形成する方法がある。このような方法により、図2(a)に示すように原盤となる金属原盤72を作製する。
次に、図1のステップ104(S104)の単分子層形成工程を行う。具体的には、図2(b)に示すように、金属原盤72上の凹凸の形成された面に、単分子層73を2〜3〔nm〕形成する。単分子層73の形成は、いわゆるディップコートにより行われる。単分子層73を構成する材料としては、ヘキサデカンチオール(CH(CH15SH)、オクタンチオール(CH(CHSH、C17SH)、ブタンチオール(CH(CHSH)等炭素を含有する材料が挙げられる。
次に、図1のステップ106(S106)における金属層形成工程を行う。具体的には、図2(c)に示すように、Ni電鋳を行うことにより、金属原盤72に形成された単分子層73上に、金属層であるNi電鋳層74を形成する。単分子層73は、絶縁性を有しないため、この表面に直接Ni電鋳を施すことができる。
図3にNi電鋳を行うための電鋳装置1を示す。この電鋳装置1は、メッキ液2が入っている電鋳槽4と、電鋳槽4よりオーバーフローしたメッキ液2を受けるドレーン槽6と、陽極となるNiペレット8が充填されており電鋳槽4よりオーバーフローしたメッキ液2を受けるアノード室10と、金属原盤72を保持する陰極12により構成されている。
電鋳槽4には、メッキ液供給配管14によりメッキ液2が供給されるようになっている。電鋳槽4よりドレーン槽6にオーバーフローしたメッキ液2は、ドレーン槽排水配管16により回収されるようになっている。また、電鋳槽4よりアノード室10にオーバーフローしたメッキ液2は、アノード室排水管18より回収される構成となっている。
電鋳槽4とアノード室10とは、隔壁板20により区切られている。また、電鋳槽4側の隔壁板20の表面には、電極遮断板22が陰極12と対向するように固定されている。この電極遮断板22は、電鋳した膜厚が面内で均一になるように、電極の所定部分を覆うように形成されているものである。
以上の構成からなる電鋳装置1において、陰極12に金属原盤72を保持させ、陰極12を負電極に接続し、アノード室10を正電極に接続して通電することにより、Ni電鋳層74の電鋳が行われる。
尚、電鋳の際に電流密度と時間を制御することにより、Ni電鋳層74に内部応力を低減させることができ、電鋳された後のNi電鋳層74の表面の平坦度を高めるとともに、表面粗さを非常に小さくすることが可能である。
次に、図1におけるステップ108(S108)の剥離工程を行う。具体的には、図2(e)に示すように、原盤である金属原盤72と、Ni電鋳層74とを剥離する。金属原盤72とNi電鋳層74との間には、単分子層73が形成されているが、この単分子層73が設けられることにより、金属原盤72からNi電鋳層74を剥離する際の剥離性が高くなり、金属原盤72よりNi電鋳層74を極めて良好な状態で剥離することができる。
以上の工程により、Ni電鋳層74からなるマスターディスクが作製される。尚、金属層形成工程においては、電鋳の際の溶液を変えることにより、Ni以外にFeCo、Cr等の金属材料の電鋳を行うことが可能である。また、本実施の形態では、ステップ106における金属層形成工程は、電気メッキによる電鋳法について説明したが、無電解メッキであってもよく、この場合であっても剥離性を高めることができる。
このようにして、金属層であるNi電鋳層74からなるマスターディスクが作製される。
マスターディスクは、Ni電鋳層74のみであってもよいが、本実施の形態では、Ni電鋳層74に保護膜を形成した後、0.85インチ、1インチ、1.8インチ、2.5インチ、3.25インチのハードディスクに対応した所定の型(本実施の形態では、2.5インチに対応した型を使用した)で打ち抜き、保護膜を除去し、図5(b)に示すように、Ni電鋳層74であるNi電鋳ディスク47の凹凸パターンの形成されている面に軟磁性体からなる磁性層48を成膜した後、保護層49を形成することによりマスターディスク46を作製した。
磁性層48を構成する材料は、保磁力Hcが48kA/m(≒600Oe)以下の軟磁性材料により構成されていることが好ましい。具体的には、Co、Co合金(CoNi、CoNiZr、CoNbTaZr等)、Fe、Fe合金(FeCo、FeCoNi、FeNiMo、FeAlSi、FeAl、FeTaN)、Ni、Ni合金(NiFe)等が挙げられる。特に好ましいのは、磁気特性からFeCo、FeCoNiである。又、磁性層48の厚さは、40nm〜320nmの範囲が好ましく、特に、100nm〜300nmの範囲が更に好ましい。磁性層48は、上記材料のターゲットを用いスパッタリング等により行われる。
保護層49はダイヤモンドライクカーボン(DLC)等からなる膜である。後述するように、マスターディスク46は、転写用磁気ディスク40と密着させるが、密着させた際に磁性層48が傷つきやすく、マスターディスク46として使用できなくなってしまうことを防止するために設けるものである。更に、保護層49上に潤滑剤層を設けてもよい。潤滑剤層は、転写用磁気ディスク40との接触の際に生じる摩擦による傷の発生などを防止し、耐久性を向上させる効果があるからである。
本実施の形態では、図20に示す(保護層不図示)ように、マスターディスク46に形成される凹凸パターンは、長さP:30〜300nm、長さL:30〜300nmのパターンが形成されており、形成される突起状のパターンの高さ(深さ)tは、30〜200nmの範囲が好ましい。
〔転写用磁気ディスク〕
次に、磁気転写に用いられる磁気記録媒体である転写用磁気ディスクについて説明する。
図4(a)に示すように、最初に磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40の初期磁化を行うが、まず、これに用いられる転写用磁気ディスク40について説明する。
転写用磁気ディスク40は円盤状の基板の表面の片面或いは、両面に面内磁化膜からなる磁性層が形成されたものであり、高密度ハードディスク等が挙げられる。
円盤状の基板は、ガラスやAl(アルミニウム)等の材料から構成されており、この基板上に非磁性層を形成した後、磁性層を形成する。
非磁性層は、後に形成する磁性層の面内方向の磁気異方性を大きくする等の理由により設けられる。非磁性層に用いられる材料は、Ti(チタン)、Cr(クロム)、CrTi、CoCr、CrTa、CrMo、NiAl、Ru(ルテニウム)、Pd(パラジウム)等が好ましい。非磁性層は、スパッタリング法により上記材料を成膜することにより形成される。非磁性層の厚さは、10nm〜150nmであることが好ましく、20nm〜80nmであることが更に好ましい。
磁性層は、面内磁化膜により形成されており、磁性層に情報が記録される。磁性層に用いられる材料は、Co(コバルト)、Co合金(CoPtCr、CoCr、CoPtCrTa、CoPtCrNbTa、CoCrB、CoNi等)、Fe、Fe合金(FeCo、FePt、FeCoNi等)等が好ましい。これらの材料は、磁束密度が大きく、成膜条件や組成を調整することにより面内の磁気異方性を有している。磁性層は、スパッタリング法により上記材料を成膜することにより形成される。磁性層の厚さは、10nm〜500nmであることが好ましく、20nm〜200nmであることが更に好ましい。
尚、必要に応じて、基板と非磁性層との間に、軟磁性層を設ける場合がある。磁性層の面内磁化状態を安定させ、記録再生時の感度を向上させるためである。軟磁性層の厚さは、50nm〜2000nmであることが好ましく、80nm〜400nmであることが更に好ましい。
本実施の形態では、転写用磁気ディスクの基板として、外形2.5インチの円盤状のガラス基板を用い、スパッタリング装置のチャンバー内にガラス基板を設置し、1.33×10−5Pa(1.0×10−7Torr)まで減圧した後、チャンバー内にAr(アルゴン)ガスを導入し、CrTiターゲットを用い、基板温度が200℃の条件の下で放電させることによりスパッタリング成膜をおこなう。これによりCrTiからなる非磁性層を60nm成膜する。
この後、上記と同様にArガスを導入し、同じチャンバー内にあるCoCrPtターゲットを用い、同じく基板温度が200℃の条件の下で放電させることによりスパッタリング成膜をおこなう。これによりCoCrPtからなる磁性層を25nm成膜する。
以上のプロセスにより、ガラス基板に、非磁性層と磁性層が成膜された転写用磁気ディスク40を作製した。
〔転写用磁気ディスクの初期磁化〕
次に、形成した転写用磁気ディスク40の初期磁化を行う。図4(a)に示すように、転写用磁気ディスク40の初期磁化(直流磁化)は、磁界印加手段30により行う。磁界印加手段30は、電磁石により矢印の方向に初期化磁界Hiを発生させることができるものであり、コア32による転写用磁気ディスク40の半径方向に延びるギャップ31を有している。このギャップ31より漏れる初期化磁界Hiにより、図5(a)に示すように、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mをトラック方向(円周方向)の一方向に初期磁化を行う。具体的には、この初期磁化は、転写用磁気ディスク40の保磁力Hc以上の強度の磁界をギャップ31に発生させ、転写用磁気ディスク40を回転させることにより、転写用磁気ディスク40の全トラックの初期磁化を行う。初期化磁界Hiは転写用磁気ディスク40のトラックと略平行に矢印の方向に印加する。尚、初期磁化は、転写用磁気ディスク40を回転させるのではなく、磁界印加手段30を転写用磁気ディスク40に対し相対的に回転させることにより行ってもよい。
〔密着工程〕
次に、図4(b)に示すように密着工程において、上記工程により作製したマスターディスク46の凹凸パターンの形成されている面と、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mの形成されている面とを所定の押圧力で密着させる。
転写用磁気ディスク40には、マスターディスク46に密着させる前に、グライドヘッド、研磨体等により、表面の微少突起又は付着塵埃を除去するクリーニング処理(バーニッシング等)が必要に応じて施される。
尚、密着工程では、図4(b)に示すように、転写用磁気ディスク40の片面にマスターディスク46を密着させる場合と、両面に磁性層40Mが形成された転写用磁気ディスク40について、両面からマスターディスク46を密着させる場合とがある。後者の場合では、両面を同時転写することができる利点がある。
〔磁気転写工程〕
次に、図4(c)に基づき磁気転写工程を説明する。
上記密着工程により転写用磁気ディスク40とマスターディスク46とを密着させたものについて、磁界印加手段30により初期磁化の向きと反対方向に磁界を発生させる。磁界を発生させることにより生じた磁束はコア32内において矢印の向きに生じ、ギャップ31より漏れた記録用磁界Hdの磁束が転写用磁気ディスク40とマスターディスク46に進入することにより磁気転写が行われる。
図6は、磁気転写に用いられる磁気転写装置について、更に詳細に示したものである。磁気転写装置100は、コア32にコイル33が巻きつけられた電磁石34からなる磁界印加手段30を有するものであり、このコイル33に電流を流すことによりギャップ31に磁界が発生する構造になっている。発生する磁界の向きは、コイル33に流す電流の向きによって変えることができる。従って、磁気転写を行う場合には、磁界印加手段30のコイル33に、初期磁化したときにコイル33に流した電流の向きと逆向きの電流を流す。尚、図7では、磁界印加手段30は、密着させた転写用磁気ディスク40とマスターディスク46を介し上下に設けられており、上下に設けられた磁界印加手段30により、ギャップ31に同じ方向に磁界を発生させることができる構成のものである。
磁気転写は、転写用磁気ディスク40及びマスターディスク46を密着させたものを回転させつつ、磁界印加手段30によって記録用磁界Hdを印加し、マスターディスク46に形成されている凹凸パターンからなる情報を転写用磁気ディスク40の磁性層40Mに磁気転写するため、不図示の回転手段が設けられている。尚、この構成以外にも、磁界印加手段30を回転させる機構を設け、転写用磁気ディスク40及びマスターディスク46に対し、相対的に回転させる手法であってもよい。
磁気転写工程における、転写用磁気ディスク40とマスターディスク46に磁界が印加されている時の断面の様子を図5(b)に示す。
図5(b)に示すように、Ni電鋳層74であるNi電鋳ディスク47の表面に凹凸パターンが形成され、その上に磁性層48及び保護層49が形成されたマスターディスク46と転写用磁気ディスク40とが密着した状態では、マスターディスク46の凸領域は、マスターディスク46の磁性層48が保護層49を介し、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mと接触している。
このため、記録用磁界Hdを印加すると、マスターディスク46の凸領域、即ち、マスターディスク46の磁性層48が保護層49を介し、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mと接触している領域では、磁束はマスターディスク46の磁性層48を貫くこととなる。これは、マスターディスク46に形成された磁性層48が軟磁性材料に形成されているためである。一方、マスターディスク46の凹領域、即ち、マスターディスク46の磁性層48が保護層49を介し、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mが接触していない領域では、磁束はマスターディスク46の磁性層48、及び転写用磁気ディスク40の磁性層40Mを貫くこととなる。
従って、記録用磁界Hdを印加することにより生じた磁束は、マスターディスク46の凹領域に対応する転写用磁気ディスク40の磁性層40Mに進入し、この領域の磁化向きを記録用磁界Hdと同一の磁化向きに反転させる。一方、マスターディスク46の凸領域では、磁束は転写用磁気ディスク40の磁性層40Mへは殆ど進入しないため、この領域において磁化向きは反転することなく、初期磁化された向きを保っている。
これにより、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mに、マスターディスク46に設けられた凹凸パターンによる情報が、面内の磁気パターンとして記録される。
この後、転写用磁気ディスク40をマスターディスク46から取り外す。これにより、図5(c)に示すように、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mには、サーボ信号等の磁気パターンが情報として記録されたものが作製される。
尚、マスターディスク46に形成された凹凸パターンは、ポジパターンと反対のネガパターンであってもよい。この場合、初期化磁界Hiの方向及び記録用磁界Hdの方向を各々逆方向にすることにより、転写用磁気ディスク40の磁性層40Mに、同様の磁化パターンを磁気転写することができるからである。
尚、本実施の形態では、磁界印加手段30は、電磁石の場合について説明したが、同様に磁界が発生する永久磁石を用いても良い。
以上の磁気転写方法により転写用磁気ディスク40に磁気転写を行うことにより、サーボ情報の記録された磁気記録媒体が作製される。また、この作製された磁気記録媒体を回転系に取り付け、によりこの磁気記録媒体に情報の記録や再生を行うためのMRヘッド等の磁気ヘッドを備えることにより磁気記録再生装置を作製することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、Si等からなる非導電性原盤を用いてマスター記録媒体であるマスターディスクを製造する方法である。尚、前述したように、本明細書中において非導電性原盤を構成する材料は、非導電性材料のみならず半導体材料を含むものである。
図7は本実施の形態における電鋳によるマスターディスクの製造の流れを示すフローチャートであり、図8は本実施の形態における製造方法の工程図である。
最初に、ステップ202(S202)に示す表面加工工程を行う。具体的には、図8(a)に示すものを作製するため、表面が平滑なSi基板90上に、ポジ型のフォトレジストをスピンコーター等により塗布し、プリベーク後に、Si基板90を回転させながら、記録する信号に対応して変調したレーザ光(或いは電子ビーム)をフォトレジストに照射し、フォトレジストの略全面に所定のパターンを露光する。その後、露光したSi基板90を現像液に浸漬することにより、フォトレジストの露光された部分が除去され、図8(a)に示すようにSi基板90上の所定の領域にフォトレジスト層91が形成されたものが作製される。尚、Si基板90以外にガラス、石英、アルミナ(Al)、SiCの基板を用いることも可能である。
次に、Si基板90上のフォトレジスト層91が形成されている面について、RIE(リアクティブイオンエッチング)を行う。具体的には、フォトレジスト層91の形成されたSi基板90をRIE装置の減圧チャンバー内に設置し、真空ポンプ等により減圧チャンバー内を減圧した後、CF等の反応性ガスを導入し、RF電界を印加することによりプラズマを発生させてSi基板90のエッチングを行う。CF等の反応性ガスを導入したRIEでは、Siはエッチングされるもののフォトレジストはエッチングされ難いため、Si基板90において、フォトレジスト層91の形成されていない領域のSiのみがエッチングされる。この後、フォトレジスト層91を有機溶剤等により除去することにより、図8(b)に示すように原盤となるSi原盤92が作製される。
次に、図7のステップ204(S204)の導電体層形成工程を行う。具体的には、図8(c)に示すように、Si原盤92上の凹凸の形成された面に、導電体層93を形成する。導電体層93の形成方法は、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、無電解メッキ法により行われる。本実施の形態では、導電体層93を構成する材料としてFeCoを用いたが、Ni等の材料であっても良い。
次に、図7のステップ206(S206)の単分子層形成工程を行う。具体的には、図8(d)に示すように、Si原盤92の導電体層93が形成されている面に、単分子層94を2〜3〔nm〕形成する。単分子層94の形成は、いわゆるディップコートにより行われる。単分子層94を構成する材料としては、ヘキサデカンチオール(CH(CH15SH)、オクタンチオール(CH(CHSH、C17SH)、ブタンチオール(CH(CHSH)等炭素を含有する材料が挙げられる。
次に、図7のステップ208(S208)における金属層形成工程を行う。具体的には、図8(e)に示すように、Ni電鋳を行うことにより、Si原盤92に形成された単分子層94上に、マスターディスクであるNi電鋳層95を形成する。単分子層94は、絶縁性を有しないため、この表面に直接Ni電鋳を施すことができる。電鋳方法は、第1の実施の形態と同様の方法により行う。
次に、図7におけるステップ210(S210)の剥離工程を行う。具体的には、図8(f)に示すように、原盤であるSi原盤92と、マスターディスクであるNi電鋳層95とを剥離する。Ni電鋳層95と導電体層93の間には、単分子層94が形成されているが、この単分子層94が設けられることにより、Si原盤92からNi電鋳層95を剥離する際の剥離性が高くなり、Si原盤92からNi電鋳層95を極めて良好な状態で剥離することができる。
以上の工程により、Ni電鋳層95からなるマスターディスクが形成される。尚、金属層形成工程では、電鋳の際の溶液を変えることにより、Ni以外にFeCo、Cr等の電鋳を行うことが可能である。また、本実施の形態では、ステップ208における金属層形成工程は、電気メッキによる電鋳法について説明したが、無電解メッキであってもよく、この場合であっても剥離性を高めることができる。
このように作製されたNi電鋳層95からなるマスターディスクは、凹凸パターンの形成されている面に、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第3の実施の形態〕
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、Si等からなる非導電性原盤を用いてマスター記録媒体であるマスターディスクを製造する方法である。
図9は本実施の形態における電鋳によるマスターディスクの作製の流れを示すフローチャートであり、図10は本実施の形態における製造方法の工程図である。
最初に、ステップ302(S302)に示す表面加工工程を行う。具体的には、図10(a)に示すものを作製するために、表面が平滑なSi基板50上に、ポジ型のフォトレジストをスピンコーター等により塗布し、プリベーク後に、Si基板50を回転させながら、記録する信号に対応して変調したレーザ光(或いは電子ビーム)をフォトレジストに照射し、フォトレジストの略全面に所定のパターンを露光する。その後、露光したSi基板50を現像液に浸漬することにより、フォトレジストの露光された部分が除去され、図10(a)に示すようにSi基板50上の所定の領域にフォトレジスト層51が形成されたものが作製される。尚、Si基板50以外にガラス、石英、アルミナ(Al)、SiCの基板を用いることも可能である。
次に、Si基板50上のフォトレジスト層51が形成されている面について、RIE(リアクティブイオンエッチング)を行う。具体的には、フォトレジスト層51の形成されたSi基板50をRIE装置の減圧チャンバー内に設置し、真空ポンプ等により減圧チャンバー内を減圧した後、CF等の反応性ガスを導入し、RF電界を印加することによりプラズマを発生させてSi基板50のエッチングを行う。CF等の反応性ガスを導入したRIEでは、Siはエッチングされるもののフォトレジストはエッチングされ難いため、Si基板50において、フォトレジスト層51の形成されていない領域のSiのみがエッチングされる。この後、フォトレジスト層51を有機溶剤等により除去することにより、図10(b)に示すように原盤となるSi原盤52が作製される。
次に、図9のステップ304(S304)の単分子層形成工程を行う。具体的には、図10(c)に示すように、Si原盤52上の凹凸の形成された面に、単分子層53を2〜3〔nm〕形成する。単分子層53の形成は、いわゆるディップコートにより行われる。単分子層53を構成する材料としては、ヘキサデカンチオール(CH(CH15SH)、オクタンチオール(CH(CHSH、C17SH)、ブタンチオール(CH(CHSH)等炭素を含有する材料が挙げられる。
次に、図9のステップ306(S306)の導電体層形成工程を行う。具体的には、図10(d)に示すように、Si原盤52の凹凸が形成されている面の単分子層53の形成されたものの上に、導電体層54を形成する。導電体層54の形成方法は、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、無電解メッキ法により行われる。本実施の形態では、導電体層54を構成する材料としてNiを用いたが、FeCo等の材料であっても良い。
このように、単分子層53上に導電体層54を形成することにより、効率的な電鋳を行うことができるとともに、マスターディスクの表面をマスターディスクとは異なる材料からなる膜でコートする場合や、同じ材料であっても異なる形成方法によりマスターディスクの表面のコートを行う場合において、原盤の形状をそのまま転写することができるため、微細な形状であっても均一性の高いマスターディスクを作製することができる。
次に、図9のステップ308(S308)における金属層形成工程を行う。具体的には、図10(e)に示すように、Ni電鋳を行うことにより、導電体層54上に金属層であるNi電鋳層55を形成する。電鋳方法は、第1の実施の形態と同様の方法により行う。
次に、図9におけるステップ310(S310)の剥離工程を行う。具体的には、図10(f)に示すように、原盤であるSi原盤52と、導電体層54及びNi電鋳層55とを剥離する。Si原盤52と導電体層54の間には、単分子層53が形成されているが、この単分子層53が設けられることにより、Si原盤52から導電体層54及びNi電鋳層55を剥離する際の剥離性が高くなり、Si原盤52から導電体層54及びNi電鋳層55とを非常に良好な状態で剥離することができる。
以上の工程により、導電体層54及びNi電鋳層55からなるマスターディスクが作製される。尚、金属層形成工程では、電鋳の際の溶液を変えることにより、Ni以外にFeCo、Cr等の電鋳を行うことが可能である。また、本実施の形態では、ステップ308における金属層形成工程は、電気メッキによる電鋳法について説明したが、無電解メッキであってもよく、この場合であっても剥離性を高めることができる。
このように形成された導電体層54及びNi電鋳層55からなるマスターディスクは、凹凸パターンの形成されている面に、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第4の実施の形態〕
本実施の形態は、第1の実施の形態において作製した金属原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図2、図11に基づき説明する。図11は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
ステップ102(S102)の表面加工工程、ステップ104(S104)の単分子層形成工程、ステップ106(S106)の金属層形成工程、ステップ108(S108)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第1の実施の形態と同様である。
この後、図2(d)に示されるNi電鋳層74からなるマスターディスクを剥離した後の単分子層73の付着している金属原盤72を用いて、再び図11のステップ106の金属層の形成をおこなう。形成される単分子層73は比較的強固なものであり、電鋳を行った程度では殆ど破壊されることはないため、マスターディスクを高スループット、低コストで作製する場合には有利となるからである。具体的には、図2(c)に示すようにNi電鋳を行い、ステップ108の剥離を行うことによりマスターディスクを作製する。
このように、図11に示すステップ106からステップ108の工程を繰り返すことにより、新たに金属原盤72を作製することなく、同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも極めて有利である。
このように作製されたNi電鋳層74からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第5の実施の形態〕
本実施の形態は、第2の実施の形態において作製したSi原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図8、図12に基づき説明する。図12は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
ステップ202(S202)の表面加工工程、ステップ204(S204)の導電体層形成工程、ステップ206(S206)の単分子層形成工程、ステップ208(S208)の金属層形成工程、ステップ210(S210)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第2の実施の形態と同様である。
この後、図8(f)に示されるNi電鋳層95からなるマスターディスクを剥離した後の導電体層93上に単分子層94の付着しているSi原盤92を用いて、再び図12のステップ208の金属層の形成をおこなう。形成される単分子層94は比較的強固なものであり、電鋳を行った程度では殆ど破壊されることはないため、マスターディスクを高スループット、低コストで作製する場合には有利となるからである。具体的には、図8(e)に示すようにNi電鋳を行い、ステップ210の剥離を行うことによりマスターディスクを作製する。
このように、図12に示すステップ208からステップ210の工程を繰り返すことにより、新たにSi原盤92を作製することなく、同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも極めて有利である。
このように作製されたNi電鋳層95からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第6の実施の形態〕
本実施の形態は、第3の実施の形態において作製したSi原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図10、図13に基づき説明する。図13は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
ステップ302(S302)の表面加工工程、ステップ304(S304)の単分子層形成工程、ステップ306(S306)の導電体層形成工程、ステップ308(S308)の金属層形成工程、ステップ310(S310)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第3の実施の形態と同様である。
この後、図10(f)に示される導電体層54及びNi電鋳層55からなるマスターディスクを剥離した後の単分子層53の付着しているSi原盤52を用いて、再び図13のステップ306の導電体層54を図10(d)に示すように形成した後、ステップ308の金属層の形成をおこなう。形成される単分子層53は比較的強固なものであり、電鋳を行った程度では殆ど破壊されることはないため、マスターディスクを高スループット、低コストで作製する場合には有利となるからである。具体的には、図10(e)に示すようにNi電鋳を行い、ステップ310の剥離を行うことにより、マスターディスクを作製する。
このように、図13に示すステップ306からステップ310の工程を繰り返すことにより、新たにSi原盤52を作製することなく、同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも極めて有利である。
このように形成された導電体層54及びNi電鋳層55からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第7の実施の形態〕
本実施の形態は、第1の実施の形態において作製した金属原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図2、図14、図15に基づき説明する。図14は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
図14に示すステップ102(S102)の表面加工工程、ステップ104(S104)の単分子層形成工程、ステップ106(S106)の金属層形成工程、ステップ108(S108)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第1の実施の形態と同様である。
この後、図14に示すステップ110(S110)の単分子層除去工程において、図2(d)においてNi電鋳層74からなるマスターディスクを剥離した後の図15(a)に示される金属原盤72に付着している単分子層73の除去を行う。これは金属原盤72に形成された単分子層73が、剥離工程の際に何らかの原因で、破壊や変形等している可能性が皆無であるとは言えないため、特に精度の高いマスターディスクを作製する場合には、これを回避する必要があるからである。
具体的には、酸素プラズマによるアッシングにより行う。これにより、図15(b)に示すように、金属原盤72から単分子層73を完全に除去することができる。
この後、図14のステップ104に移行し、図2(b)に示されるように再び単分子層73を形成した後にNi電鋳を行い、ステップ108の剥離を行うことにより、マスターディスクを作製する。このように、ステップ104からステップ110の工程を繰り返すことにより、新たに金属原盤72を作製することなく、精度の高い同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも有利である。
このように作製されたNi電鋳層74からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第8の実施の形態〕
本実施の形態は、第2の実施の形態において作製したSi原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図8、図16、図17に基づき説明する。図16は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
図16に示すステップ202(S202)の表面加工工程、ステップ204(S204)の導電体層形成工程、ステップ206(S206)の単分子層形成工程、ステップ208(S208)の金属層形成工程、ステップ210(S210)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第2の実施の形態と同様である。
この後、図16に示すステップ212(S212)の単分子層除去工程において、図8(f)においてNi電鋳層95からなるマスターディスクを剥離した後の図17(a)に示されるSi原盤92の凹凸が形成されている面の導電体層93上に付着している単分子層94の除去を行う。これはSi原盤92に形成された単分子層94が、剥離工程の際に何らかの原因で、破壊や変形等している可能性が皆無であるとは言えないため、特に精度の高いマスターディスクを作製する場合には、これを回避する必要があるからである。
具体的には、酸素プラズマによるアッシングにより行う。これにより、図17(b)に示すように、Si原盤92の導電体層93から単分子層94を完全に除去することができる。
この後、図16のステップ206に移行し、図8(d)に示されるように再び単分子層94を形成した後にNi電鋳を行い、ステップ210の剥離を行うことにより、マスターディスクを作製する。このように、ステップ206からステップ212の工程を繰り返すことにより、新たにSi原盤92を新たに作製することなく、精度の高い同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも有利である。
このように作製されたNi電鋳層95からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
〔第9の実施の形態〕
本実施の形態は、第3の実施の形態において作製したSi原盤を用い、複数のマスター記録媒体であるマスターディスクを作製するものである。
本実施の形態について図10、図18、図19に基づき説明する。図18は、本実施の形態におけるマスターディスクの作製の流れを示す。
図18に示すステップ302(S302)の表面加工工程、ステップ304(S304)の単分子層形成工程、ステップ306(S306)の導電体層形成工程、ステップ308(S308)の金属層形成工程、ステップ310(S310)の剥離工程を順次行う。具体的な方法は、第3の実施の形態と同様である。
この後、図18に示すステップ312(S312)の単分子層除去工程において、図10(f)において導電体層54とNi電鋳層55からなるマスターディスクを剥離した後の図19(a)に示されるSi原盤52の凹凸が形成されている面に付着している単分子層53の除去を行う。これはSi原盤52に形成された単分子層53が、剥離工程の際に何らかの原因で、破壊や変形等している可能性が皆無であるとは言えないため、特に精度の高いマスターディスクを作製する場合には、これを回避する必要があるからである。
具体的には、酸素プラズマによるアッシングにより行う。これにより、図19(b)に示すように、Si原盤52から単分子層53を完全に除去することができる。
この後、図18のステップ304に移行し、図10(c)に示されるように再び単分子層53の形成した後に導電体層の形成及びNi電鋳を行い、ステップ310の剥離を行うことにより、マスターディスクを作製する。このように、ステップ304からステップ312の工程を繰り返すことにより、新たにSi原盤52を新たに作製することなく、精度の高い同一形状のマスターディスクを大量に低コストで製造することができ、コスト的にも時間的にも有利である。
このように形成された導電体層54及びNi電鋳層55からなるマスターディスクは、第1の実施の形態に示したように必要に応じて磁性層、保護層を形成することにより、磁気転写におけるマスターディスク46として使用することができ、磁気記録媒体である転写用磁気ディスク40にサーボパターンを磁気転写する際に用いられる。よって、これにより磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を製造することができる。
尚、実施の形態の説明においては、原盤作製の際に例としてポジ型のレジストを用いた作製方法について説明したが、ネガ型のレジストであっても反転パターンの露光を行うことにより同様に原盤の作製が可能である。
以上、本発明によるマスター記録媒体の製造方法及び、これにより製造されたマスター記録媒体を用いた磁気転写方法、磁気記録媒体の製造方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行うことが可能である。
第1の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第1の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の工程図 本発明において用いられる電鋳装置の概要図 第1の実施の形態に係る磁気転写方法の工程図 第1の実施の形態に係る磁気転写の説明図 本発明において用いられる磁気転写装置の概略図 第2の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第2の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の工程図 第3の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第3の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の工程図 第4の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第5の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第6の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第7の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第7の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の説明図 第8の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第8の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の説明図 第9の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法のフローチャート 第9の実施の形態に係るマスターディスクの製造方法の説明図 本発明により製造されるマスターディスクの斜視図
符号の説明
72…金属原盤、73…単分子層、74…Ni電鋳層(マスターディスク)

Claims (16)

  1. 表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、
    金属板の表面に凹凸パターンを形成し金属原盤を作製する表面加工工程と、
    前記金属原盤の凹凸パターンの形成された面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の形成された金属原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記金属原盤より剥離する剥離工程と、
    により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法。
  2. 前記剥離工程終了後、前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項1に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  3. 前記剥離工程終了後、前記金属原盤に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、
    前記単分子層の除去された金属原盤の凹凸パターンの形成されている面に、単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の形成された金属原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記金属原盤より剥離する剥離工程と、
    を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項1に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  4. 表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、
    非導電性材料又は半導体材料の表面に凹凸パターンを形成し非導電性原盤を作製する表面加工工程と、
    前記非導電性原盤の凹凸パターンの形成された面に導電体層を形成する導電体層形成工程と、
    前記導電体層の上に単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、
    により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法。
  5. 前記剥離工程終了後、前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項4に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  6. 前記剥離工程終了後、前記非導電性原盤の導電体層の表面に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、
    前記単分子層の除去された非導電性原盤の導電体層の表面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、単分子層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、
    を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項4に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  7. 表面に凹凸パターンが形成された磁気転写に用いられるマスター記録媒体の製造方法において、
    非導電性材料又は半導体材料の表面に凹凸パターンを形成し非導電性原盤を作製する表面加工工程と、
    前記非導電性原盤の凹凸パターンの形成された面に単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の上に導電体層を形成する導電体層形成工程と、
    前記導電体層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、導電体層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、
    により製造されることを特徴とするマスター記録媒体の製造方法。
  8. 前記剥離工程終了後、前記導電体層形成工程と前記金属基板形成工程と前記剥離工程とを繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項7に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  9. 前記剥離工程終了後、前記非導電性原盤に付着している単分子層を除去する単分子層除去工程と、
    前記単分子層の除去された非導電性原盤の凹凸パターンの形成されている面に、単分子層を形成する単分子層形成工程と、
    前記単分子層の上に導電体層を形成する導電体層形成工程と、
    前記導電体層の形成された非導電性原盤をメッキ液に浸漬させ、導電体層の形成されている面にメッキによりマスター記録媒体を形成する金属基板形成工程と、
    前記マスター記録媒体を前記非導電性原盤より剥離する剥離工程と、
    を繰り返すことにより、同一形状のマスター記録媒体を複数作製することを特徴とする請求項7に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  10. 前記非導電性原盤は、Si、SiO、SiC、Alからなる材料により構成されていることを特徴とする請求項4から9のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法。
  11. 前記導電体層は、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、無電解メッキにより形成されることを特徴とする請求項4から10のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法。
  12. 前記金属基板形成工程において、マスター記録媒体は、Ni、Cu、Au、Ta、Cr又は金属単体、Fe又はNiを含む合金の電鋳により形成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法。
  13. 前記単分子層は、炭素を構成材料に含む材料であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のマスター記録媒体の製造方法。
  14. 前記剥離工程において剥離されたマスター記録媒体に、保護膜を形成し、前記保護膜を形成したマスター記録媒体を所定の型で打ち抜き、前記型で打ち抜いた後のマスター記録媒体に付着している保護膜を除去し、前記保護膜の除去されたマスター記録媒体の凹凸パターンの形成されている面に、軟磁性体からなる磁性層を形成し、前記磁性層の上に、保護層を形成したことを特徴とする請求項1から13に記載のマスター記録媒体の製造方法。
  15. 請求項1から14に記載のマスター記録媒体と磁気記録媒体とを密着させる工程と、
    密着させた前記マスター記録媒体と前記磁気記録媒体に磁界を印加することにより、前記マスター記録媒体に記録されている凹凸パターンからなる情報を前記磁気記録媒体に磁気転写する磁気転写工程と、
    により磁気転写が行われることを特徴とする磁気転写方法。
  16. 請求項1から14に記載のマスター記録媒体と磁気記録媒体とを密着させる工程と、
    密着させた前記マスター記録媒体と前記磁気記録媒体に磁界を印加することにより、前記マスター記録媒体に記録されている凹凸パターンからなる情報を前記磁気記録媒体に磁気転写する磁気転写工程と、
    により製造されることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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