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JP2007516289A - 心血管および筋疾患治療のための5−ht2受容体調節物質、それらの薬学的組成物およびそれらの使用 - Google Patents

心血管および筋疾患治療のための5−ht2受容体調節物質、それらの薬学的組成物およびそれらの使用 Download PDF

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JP2007516289A
JP2007516289A JP2006547259A JP2006547259A JP2007516289A JP 2007516289 A JP2007516289 A JP 2007516289A JP 2006547259 A JP2006547259 A JP 2006547259A JP 2006547259 A JP2006547259 A JP 2006547259A JP 2007516289 A JP2007516289 A JP 2007516289A
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JP2006547259A
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エリック ブッシュ
ラリー メルビン
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ミオゲン インコーポレイティッド
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Abstract

本発明は、5-HT2受容体によって仲介される状態の治療のための、特定の化合物、その製剤、および方法を提供する。これらの化合物は5-HT2受容体、特に心血管系の受容体によって仲介されるシグナルの調節を提供する。したがって、これらの化合物は、筋萎縮、心肥大、心不全、および原発性肺高血圧などであるが、それらに限定されるわけではない、心血管疾患を治療するために、単独または他の薬物との組み合わせで用いることができる。

Description

I. 発明の分野
本発明は、セロトニン受容体(5-HT2R)によって仲介される心血管疾患、特に筋萎縮、心不全、心肥大、および原発性肺高血圧(PPH)の治療のための化合物、薬学的組成物および方法に関する。
発明の背景
本出願は2003年12月23日提出の米国特許仮出願第60/531,854号に対する優先権の恩典を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
II. 関連技術の説明
筋萎縮とは、疾患または使用不足による筋組織の萎縮または減少を意味する。一般の集団における筋萎縮の大部分は廃用が原因である。坐業の人々および活動が低下した高齢者は筋緊張を失い、著しい萎縮を生じることがある。この型の萎縮は精力的な運動によって戻すことができる。寝たきりの人々は著しい筋萎縮を起こしうる。宇宙飛行士は重力による地球の引力を受けず、ほんの数日の無重力状態の後に、筋緊張低下および骨からのカルシウム減少を起こすことがある。
廃用ではなく疾患による筋萎縮は一般に、筋に供給する神経への損傷、および筋自体の疾患による二つのタイプのいずれかである。
筋を制御する神経を冒す疾患の例は、灰白髄炎、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病)、およびギラン・バレー症候群である。主に筋を冒す疾患の例には、筋ジストロフィー、先天性筋緊張症、および筋緊張性ジストロフィー、ならびに他の先天性、炎症性、または代謝性筋障害(筋疾患)が含まれる。
筋萎縮の一般的原因には下記が含まれる:加齢性筋萎縮、脳血管障害(卒中)、脊髄損傷、末梢神経損傷(末梢神経障害)、他の損傷、長期不動、骨関節炎、関節リウマチ、長期コルチコステロイド療法、糖尿病(糖尿病性神経障害)、熱傷、灰白髄炎、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病)、ギラン・バレー症候群、筋ジストロフィー、先天性筋緊張症、筋緊張性ジストロフィー、筋障害、癌関連カヘキシー、AIDS関連カヘキシー。
心血管疾患、特に心不全は、世界中の罹患率・死亡率の主因の一つである。米国だけで、300万人が現在心筋症を有しており、さらに400,000人が毎年診断されていると推定される。拡張型心筋症(DCM)は「うっ血性心筋症」とも呼ばれ、心筋症の最も一般的な形であり、推定罹患率は100,000人あたりほぼ40人である(Durand et al., 1995)。DCMには他の原因もあるが、家族性拡張型心筋症が「特発性」DCMの約20%を占めることが明らかにされている。DCM症例のほぼ半分は特発性で、残りは公知の疾患プロセスに関連している。例えば、重篤な心筋損傷は癌化学療法で用いられる特定の薬物(例えば、ドキソルビシンおよびダウノルビシン)、または慢性アルコール乱用によって引き起こされることがある。周産期心筋症は、感染の後遺症に関連する疾患と同様、DCMのもう一つの特発型である。まとめると、DCMを含む心筋症は重大な公衆衛生問題である。
冠動脈疾患、心筋梗塞、うっ血性心不全、PPH、および心肥大を含む心疾患およびその症状は明らかに、今日の米国における主要な健康上のリスクである。これらの疾患を患っている患者を診断、治療および支援するためのコストは数十億ドルに上る。心疾患の特に重度の二つの症状は心筋梗塞と心肥大である。心筋梗塞に関しては、典型的にはアテローム性動脈硬化の結果、冠動脈で急性の血小板性冠動脈閉塞が起こり、心筋細胞死を引き起こす。心臓の筋の細胞である心筋細胞は高度に分化しており、一般には細胞分裂することができないため、これらは一般に急性心筋梗塞の間に死滅すると瘢痕組織で置き換えられる。瘢痕組織は収縮性ではなく、心機能に貢献することができず、心収縮中に拡大することにより、または心室のサイズおよび有効半径を増大させる、例えば、肥大することにより、心機能における有害な役割を果たすことが多い。
心肥大に関しては、一つの仮説はこれを異常発生に似た疾患とみなし、したがって心臓における発生シグナルが肥大性疾患に寄与しうるかどうかという疑問が持ち上がる。心肥大は、高血圧、機械的負荷、心筋梗塞、心不整脈、内分泌障害、および心収縮タンパク質遺伝子における遺伝子突然変異から生じるものを含む、実質的にすべての型の心疾患に対する心臓の適応反応である。肥大反応は最初は心拍出量を増強する代償メカニズムであるが、持続性の肥大はDCM、心不全、および突然死を引き起こしうる。米国において、毎年およそ50万人が心不全の診断を受け、死亡率は50%に迫っている。
心肥大の原因および影響は詳細に報告されているが、基本的な分子メカニズムは解明されていない。これらのメカニズムを理解することが、心疾患の予防および治療における主な問題であり、心肥大および心不全を特異的に標的とする新しい薬物を設計する際の治療様式として重要であると思われる。病的心肥大は典型的に、心損傷が非常に重度になって心不全を引き起こすまで、いかなる症状も示さないため、心筋症の症状は心不全に関連するものである。これらの症状には、息切れ、労作による疲労、息切れせずに横臥不能(起坐呼吸)、発作性夜間呼吸困難、心寸法肥大、および/または下肢腫脹が含まれる。患者は高血圧、過剰心音、心雑音、肺および全身塞栓、胸痛、肺うっ血、および動悸を呈することも多い。加えて、DCMは駆出率(すなわち、内因性収縮期機能およびリモデリング)低下を引き起こす。この疾患はさらに、心室拡張および心筋収縮性低下による収縮期機能の肉眼的損傷によって特徴づけられ、これは多くの患者で拡張型心不全をきたす。罹患心は筋細胞/心筋機能不全の結果として心房/心室リモデリングも起こり、これは「DCM表現型」に寄与する。疾患が進行するにつれて、症状も進む。DCM患者は、心室頻脈および心室細動を含む、生命を脅かす不整脈の発生率も非常に高い。これらの患者において、失神(眩暈)の発症は突然死の前兆と見なされる。
拡張型心筋症の診断は典型的に、拡大心房/心室、特に拡大心室の所見に依存する。拡大は一般に胸部X線で観察可能であるが、心エコー図を用いてより正確に評価される。DCMは急性心筋症、心臓弁膜症、冠動脈疾患、および高血圧性心疾患と識別するのが難しいことが多い。いったん拡張型心筋症の診断が下されれば、戻すことができる可能性がある原因を特定して治療し、さらなる心損傷を予防するために、あらゆる努力をする。例えば、冠動脈疾患および心臓弁膜症は除外しなければならない。貧血、異常頻脈、栄養不足、アルコール症、甲状腺疾患および/または他の問題に取り組んで管理する必要がある。
前述のとおり、薬物による治療はいまだに、心不全の症状を軽減または除去するための第一のメカニズムである。利尿薬は軽度から中等度心不全の治療の第一線を構成する。残念なことに、多くの一般に用いられる利尿薬(例えば、チアジド)は多くの有害作用を有する。例えば、特定の利尿薬は血清コレステロールおよびトリグリセリド増大させることがある。さらに、利尿薬は一般に、重度の心不全を患っている患者に対しては無効である。
利尿薬が無効である場合、血管拡張物質を用いてもよい;アンギオテンシン変換(ACE)阻害剤(例えば、エナロプリルおよびリシノプリル)は症状の軽減を提供するだけでなく、死亡率も低下させるとの報告がある(Young et al., 1989)。しかし、ここでも、ACE阻害剤は特定の疾患状態(例えば、腎動脈狭窄)の患者でそれらが禁忌となる有害作用を伴う。同様に、変力作用薬療法(すなわち、心筋収縮の力を増強することにより心拍出量を改善する薬物)は、胃腸問題および中枢神経系の機能不全を含む一連の有害反応を伴う。
したがって、現在用いられる薬物は特定の患者集団において重度の欠点を有する。DCM患者の予後は様々で、心室機能不全の程度に依存し、死亡の大多数は診断から5年以内に起こる。したがって、新しく、安全で有効な薬物が入手可能になれば、確実に、現在利用できる薬物療法を用いることができないか、またはそれらの療法で十分な軽減が得られない患者のためになると思われる。
発明の概要
本発明は、式Iの活性化合物、すべての異性体、位置異性体、ジアステレオマーおよび鏡像異性体、ならびにその薬学的に許容される塩、およびすべての水和物、およびすべての結晶多形を提供する:
Figure 2007516289
(式中、R1はH、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9、およびNR8R9であってもよく;かつR2はH、C1-6-アルキル、およびC1-6-シクロアルキルであってもよい。R3はフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾールおよびピロールであり、かつR3のいずれも一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよく;R4およびR5は独立にHであり、かつR4およびR5は両方が同時にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキルであることはできず;R4およびR5はまた独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロチオフェン、およびテトラヒドロフラン、3-メチル-2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアミンおよび2-フェニル-キノリン-4-イルアミンを除く芳香環または非芳香環であってもよい)。特定の態様において、芳香環は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。さらなる態様において、非芳香環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
一つの態様において、R1がHである場合、R2はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9またはNR8R9である。もう一つの態様において、R1がHであり、かつR2もH、C1-6-アルキルまたはC1-6-シクロアルキルである場合;R4はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9およびNR8R9のいずれかである。
特定の態様において、XおよびYは存在せず、R4およびR5は一緒になってフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール、N-メチルピロール、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ジヒドロチオフェンおよびジヒドロフラン、芳香環、または非芳香環から選択される環を形成してもよい。他の態様において、芳香環は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。さらなる態様において、非芳香環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
様々な態様において、R6およびR7は存在しないか、Hであってもよく、または独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾールおよびピラゾールであり、かつR6またはR7は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
特定の態様において、R4およびR5は環を形成し、R6およびR7は一緒になってシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ヘキサヒドロピリジン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロフランおよびテトラヒドロフランから選択される環をさらに形成してもよく、かつそれぞれの環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
他の態様において、R8、R9およびR10は独立にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、C1-6-アルキル-SO2およびCO-C1-6-アルキルであり;ここでアルキルは直鎖でも分枝鎖でもよい。さらなる態様において、Xは存在しない、O、SおよびNR10である。
もう一つの態様において、本発明を他の治療様式との組み合わせで用いることが構想される。したがって、前述の治療法に加えて、より「標準的」な心臓薬物治療を患者に提供することもできる。他の治療法の例には、いわゆる「ベータ遮断薬」、降圧剤、強心剤、抗血栓薬、血管拡張剤、ホルモンアンタゴニスト、イオントロープ、利尿薬、エンドセリンアンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、ACE阻害剤、アンギオテンシン2型アンタゴニストおよびサイトカイン遮断薬/阻害剤、ならびにHDAC阻害剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
製剤および治療法の議論において、式Iの化合物への言及は、薬学的に許容される塩、ならびにこれらの化合物を含む薬学的組成物も含むことを意味することが理解されると思われる。同様に、被検者に式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または製剤の有効量を投与する段階を含む治療も提供される。
「存在しない(null)」なる用語は、示された置換がないことを意味する。
「心血管疾患」には、病的肥大、慢性および急性心不全が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
発明の詳細な説明
I. 本発明
現行の治療法の限界を考慮して、また本発明に従い、発明者らは本明細書において5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT2)受容体に結合し、それにより誘導されるシグナリングを調節する化合物を記載する。これらの化合物は、心保護的であるだけでなく、非心筋細胞の成長を調節する能力を有する。これらの受容体は、様々な心血管および筋肉状態への細胞カスケードにおいて重要であることがすでに知られている、いくつかの重要なシグナリング経路の出発点である。したがって本発明に従い、発明者らは本明細書において化合物、製剤、および5-HT2受容体の発現および機能を調節する段階を含む治療法を記載する。
II. 組成物
A. 薬物化合物
本発明は式Iの活性化合物を提供する:
Figure 2007516289
すべての異性体、位置異性体、ジアステレオマーおよび鏡像異性体、ならびにその薬学的に許容される塩、およびすべての水和物、およびすべての結晶多形が含まれる。式Iの置換基は以下のとおりに定義することができる:R1はH、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9、およびNR8R9であってもよく;かつR2はH、C1-6-アルキル、およびC1-6-シクロアルキルであってもよい。R3はフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾールおよびピロールであり、かつR3のいずれも一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよく;R4およびR5は独立にHであり、かつR4およびR5は両方が同時にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキルであることはできず;R4およびR5はまた独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロチオフェン、およびテトラヒドロフラン、芳香環または非芳香環であってもよい。特定の態様において、芳香環は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。さらなる態様において、非芳香環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
一つの態様において、R1がHである場合、R2はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9またはNR8R9である。もう一つの態様において、R1がHであり、かつR2もH、C1-6-アルキルまたはC1-6-シクロアルキルである場合;R4はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-0、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9およびNR8R9のいずれかである。
特定の態様において、XおよびYは存在せず、R4およびR5は一緒になってフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール、N-メチルピロール、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ジヒドロチオフェンおよびジヒドロフラン、芳香環、または非芳香環から選択される環を形成してもよい。他の態様において、芳香環は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。さらなる態様において、非芳香環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
様々な態様において、R6およびR7は存在しないか、Hであってもよく、または独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾールおよびピラゾールであり、かつR6またはR7は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
特定の態様において、R4およびR5は環を形成し、R6およびR7は一緒になってシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ヘキサヒドロピリジン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロフランおよびテトラヒドロフランからなる群より選択され選択される環をさらに形成してもよく、かつそれぞれの環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい。
他の態様において、R8、R9およびR10は独立にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、C1-6-アルキル-SO2およびCO-C1-6-アルキルであり;ここでアルキルは直鎖でも分枝鎖でもよい。さらなる態様において、Xは存在しない、O、SおよびNR10である。
製剤および治療法の議論において、式Iの化合物への言及は、薬学的に許容される塩、ならびにこれらの化合物を含む薬学的組成物も含むことを意味することが理解されると思われる。同様に、被検者に式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または製剤の有効量を投与する段階を含む治療も提供される。
B. 調製および合成法
本発明の化合物は当業者であれば下記の方法に従い、もしくはこれらの方法の変法を通して、またはいくつかの場合にはこれらの方法に当業者には容易に公知の他の方法を加えて、調製することができる。下記の方法は実例であって、本発明の方法を調製するために当業者が容易に用いる、または適合させることができる他の方法を限定または除外するものではない。当業者であれば、多くの出発原料および中間体は、様々な商業的供給元から容易に入手可能であるか、または文献に報告されている方法を通して公知である、または当業者には容易に公知の合成法を通して入手できることも知ることになる。
置換2-アリールおよび2-ヘテロアリール-4-アミノキノリンは、Strekowski et al., Heterocycles, 29:539-545, 1989;Strekowski et al., J. Org. Chem., 62:4193-4196, 1997;Strekowski et al., J. Heterocyclic Chem., 26:923-928, 1989;Phosphorous, Sulfur and Silicon and the Related Elements, 166:303-314, 2000;Acta Chimica Scandinavica, Series B: Organic Chemistry and Biochemistry, B42:309-313, 1988;およびTet. Lett., 233-238, 1966の方法により調製することができる。置換2-アリールおよび2-ヘテロアリール-4-アミノキノリンのさらなる例として、以下の生成物の調製を例示する。
Figure 2007516289
置換チエノ[2,3-b]ピリジンは、Thompson et al.、米国特許第5,093,493号;Gewald et al., Monatshefte fur Chemie, 110:1189-1196, 1979;Heteroatom Chemistry, 7:29-33, 1966;J. Heterocyclic Chem., 39:877-883, 2002;Phosphorous, Sulfur and Silicon and the Related Elements, 155:215-233, 1999の方法により調製することができる。置換チエノ[2,3-b]ピリジンのさらなる例として、以下の生成物の調製を例示する。
Figure 2007516289
III. 製剤
本発明の特定の態様において、製剤を即時放出による送達のために調製し、企図される他の態様には定時放出、遅延放出、および持続放出が含まれるが、それらに限定されるわけではない。製剤は固体または液体剤形の経口懸濁剤でありうる。さらなる態様において、製剤を非経口送達のために調製する、または坐剤として用いる、または皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、舌下、経皮、もしくは鼻咽頭送達のために製剤しうることが企図される。
活性成分を含む薬学的組成物は、経口使用に適した剤形、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁剤、分散性散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、またはシロップもしくはエリキシル剤であってもよい。経口使用が意図される組成物は、薬学的組成物の製造のために当技術分野において公知のいかなる方法によっても調製することができ、そのような組成物は薬学的にエレガントで美味な製剤を提供するために、甘味料、着香料、着色料および保存剤からなる群より選択される一つまたは複数の物質を含んでいてもよい。錠剤は活性成分を、錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物で含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;顆粒化および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン、またはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア、および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってもよい。錠剤はコーティングされていなくてもよく、または胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それにより長期の持続作用を提供するための、公知の技術によってコーティングされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの遅延材料を用いてもよい。これらは、制御放出用の浸透圧治療錠を形成するために、米国特許第4,256,108号;第4,166,452号;および第4,265,874号に記載の技術によりコーティングされていてもよい(以下、参照により本明細書に組み入れられる)。
経口使用用の製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されているゼラチン硬カプセル剤、または活性成分が水もしくは油媒質、例えば、落花生油、流動パラフィン、もしくはオリーブ油と混合されているゼラチン軟カプセル剤として提供されてもよい。
水性懸濁剤は活性材料を、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤との混合物で含む。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル-ピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムであり;分散または湿潤剤は天然のホスファチド、例えば、レシチン、または酸化アルキレンと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、または酸化エチレンと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン-オキシセタノール、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレイン酸エステルなどの酸化エチレンと脂肪酸およびヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物、または酸化エチレンと脂肪酸およびヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレイン酸エステルであってもよい。水性懸濁剤は、一つまたは複数の保存剤、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn-プロピル、一つまたは複数の着色料、一つまたは複数の着香料、およびスクロース、サッカリンまたはアスパルテームなどの一つまたは複数の甘味料も含んでいてもよい。
油性懸濁剤は、活性成分を植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または流動パラフィンなどの鉱油中に懸濁させることにより製剤してもよい。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば、蜜蝋、固形パラフィン、またはセチルアルコールを含んでいてもよい。前述のものなどの甘味料、および着香料を加えて、美味な経口製剤を提供することもできる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加により保存することもできる。
水の添加による水性懸濁剤の調製に適した分散性散剤および顆粒剤は、活性成分を分散または湿潤剤、懸濁化剤および一つまたは複数の保存剤との混合物で提供する。適当な分散または湿潤剤および懸濁化剤は、すでに前述したものにより例示している。追加の賦形剤、例えば、甘味、着香および着色料も存在してもよい。
本発明の薬学的組成物は、水中油乳剤の剤形でもよい。油相は植物油、例えば、オリーブ油もしくは落花生油、または鉱油、例えば、流動パラフィンあるいはこれらの混合物であってもよい。適当な乳化剤は、天然ホスファチド、例えば、ダイズ、レシチン、ならびに脂肪酸およびヘキシトール無水物由来のエステルまたは部分エステル、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、ならびにこの部分エステルの酸化エチレンとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステルであってもよい。乳剤は甘味および着香料も含んでいてもよい。
シロップおよびエリキシル剤は甘味料、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に製剤してもよい。そのような製剤は粘滑剤、保存剤ならびに着香および着色料も含んでいてもよい。薬学的組成物は滅菌注射用水性または油性懸濁剤の剤形であってもよい。この懸濁剤は、適当な分散または湿潤剤および前述の懸濁化剤を用いて公知の技術に従い製剤してもよい。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用液剤または懸濁剤、例えば、1,3-ブタンジオール中の液剤であってもよい。用いることができる許容される媒体および溶媒には、水、リンガー液、および等張塩化ナトリウム溶液が含まれる。加えて、滅菌固定油が溶媒または懸濁媒として通常用いられる。このために、合成モノまたはジグリセリドを含む、いかなる無刺激固定油も用いることができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は注射剤の調製において有用である。
式Iの化合物は、薬物の直腸内投与のために坐剤の形で投与してもよい。これらの組成物は、薬物を、通常の温度では固体であるが、直腸内の温度では液体であり、したがって直腸内で融解して薬物を放出することになる、適当な非刺激性賦形剤と混合することにより調製することができる。そのような材料はカカオ脂およびポリエチレングリコールである。
局所使用のために、式Iの化合物を含むクリーム、軟膏、ゼリー、ゲル、表皮液剤または懸濁剤などを用いる。この適用のために、局所適用は洗口剤および含嗽薬を含むことになる。
製剤は、ナノ粒子、リポソーム、顆粒剤、吸入剤、点鼻薬、または静脈内混合物で投与してもよい。
剤形を生成するための任意の製剤中の活性成分の量は変動し、特定の治療および投与様式に依存することになる。前述の製剤はすべて、心血管疾患を患っている患者を治療することが企図される。患者のための特定の投与は年齢、体重、全般的健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排出速度、薬物組み合わせ、および治療を受けている特定の疾患の重症度を含む様々な因子に依存することになる。
IV. 心血管疾患
A. 心不全および肥大
冠動脈疾患、心筋梗塞、うっ血性心不全、および心肥大を含む心疾患およびその症状は明らかに、今日の米国における主要な健康上のリスクである。これらの疾患を患っている患者を診断、治療および支援するためのコストは数十億ドルに上る。心疾患の特に重度の症状は心肥大である。心肥大に関しては、一つの仮説はこれを異常発生に似た疾患とみなし、したがって心臓における発生シグナルが肥大性疾患に寄与しうるかどうかという疑問が持ち上がる。心肥大は、高血圧、機械的負荷、心筋梗塞、心不整脈、内分泌障害、および心収縮タンパク質遺伝子における遺伝子突然変異から生じるものを含む、実質的にすべての型の心疾患に対する心臓の適応反応である。肥大反応は最初は心拍出量を増強する代償メカニズムであるが、持続性の肥大はDCM、心不全、および突然死を引き起こしうる。米国において、毎年およそ50万人が心不全の診断を受け、死亡率は50%に迫っている。
心肥大の原因および影響は詳細に報告されているが、基本的な分子メカニズムは完全には解明されていない。これらのメカニズムを理解することが、心疾患の予防および治療における主な問題であり、心肥大および心不全を特異的に標的とする新しい薬物を設計する際の治療様式として重要であると思われる。心肥大の症状は最初は心不全の症状と似ており、息切れ、労作による疲労、息切れせずに横臥不能(起坐呼吸)、発作性夜間呼吸困難、心寸法肥大、および/または下肢腫脹が含まれる。患者は高血圧、過剰心音、心雑音、肺および全身塞栓、胸痛、肺うっ血、および動悸を呈することも多い。加えて、DCMは駆出率(すなわち、内因性収縮期機能およびリモデリング)低下を引き起こす。この疾患はさらに、心室拡張および心筋収縮性低下による収縮期機能の肉眼的損傷によって特徴づけられ、これは多くの患者で拡張型心不全をきたす。罹患心は筋細胞/心筋機能不全の結果として心房/心室リモデリングも起こり、これは「DCM表現型」に寄与する。疾患が進行するにつれて、症状も進む。DCM患者は、心室頻脈および心室細動を含む、生命を脅かす不整脈の発生率も非常に高い。これらの患者において、失神(眩暈)の発症は突然死の前兆と見なされる。
心肥大の診断は典型的に、拡大心房/心室、特に拡大心室の所見に依存する。拡大は一般に胸部X線で観察可能であるが、心エコー図を用いてより正確に評価される。DCMは急性心筋症、心臓弁膜症、冠動脈疾患、および高血圧性心疾患と識別するのが難しいことが多い。いったん拡張型心筋症の診断が下されれば、戻すことができる可能性がある原因を特定して治療し、さらなる心損傷を予防するために、あらゆる努力をする。例えば、冠動脈疾患および心臓弁膜症は除外しなければならない。貧血、異常頻脈、栄養不足、アルコール症、甲状腺疾患および/または他の問題に取り組んで管理する必要がある。
前述のとおり、薬物による治療はいまだに、心不全の症状を軽減または除去するための第一のメカニズムである。利尿薬は軽度から中等度心不全の治療の第一線を構成する。残念なことに、多くの一般に用いられる利尿薬(例えば、チアジド)は多くの有害作用を有する。例えば、特定の利尿薬は血清コレステロールおよびトリグリセリド増大させることがある。さらに、利尿薬は一般に、重度の心不全を患っている患者に対しては無効である。
利尿薬が無効である場合、血管拡張物質を用いてもよい;アンギオテンシン変換(ACE)阻害剤(例えば、エナロプリルおよびリシノプリル)は症状の軽減を提供するだけでなく、死亡率も低下させるとの報告がある(Young et al., 1989)。しかし、ここでも、ACE阻害剤は特定の疾患状態(例えば、腎動脈狭窄)の患者でそれらが禁忌となる有害作用を伴う。同様に、変力作用薬療法(すなわち、心筋収縮の力を増強することにより心拍出量を改善する薬物)は、胃腸問題および中枢神経系の機能不全を含む一連の有害反応を伴う。
したがって、現在用いられる薬物は特定の患者集団において重度の欠点を有する。新しく、安全で有効な薬物が入手可能になれば、確実に、現在利用できる薬物療法を用いることができないか、またはそれらの療法で十分な軽減が得られない患者のためになると思われる。DCM患者の予後は様々で、心室機能不全の程度に依存し、死亡の大多数は診断から5年以内に起こる。
MEF-2、MCIP、カルシニューリン、NF-AT3、およびヒストンデアセチラーゼ(HDAC)はすべて、最近、心疾患、心不全、および肥大の発生および進行に密接に関与しているとされているタンパク質および遺伝子である。これらの遺伝子および/またはタンパク質のいずれかまたはすべての操作、調節および/または阻害は、心不全および肥大の治療において大いに見込みがある。これらの遺伝子はすべて、最終的には心不全および肥大の両方につながる様々なカスケードに関与している。したがって、まず第一にこれらの遺伝子を阻害する、またはおそらくはこれらの遺伝子の活性化を防止する方法があったならば、心疾患の治療において著しい飛躍となると考えられる。セロトニン受容体の5-HT2サブタイプはこれらのカスケードすべてに間接的に関与しており、したがって心不全および肥大に関連する転写および翻訳経路を阻害するための治療上のボトルネックとなりうるため、これらは標的となる可能性がある。
B. 原発性肺高血圧
肺高血圧は、肺動脈圧上昇および肺血管抵抗性、ならびに血管内腔の狭窄を引き起こす血管リモデリングによって特徴づけられる疾患である。肺高血圧は原発性、すなわち原因が不明もしくは特定されていないか、または低酸素症もしくは先天性心シャントなどの公知の原因の二次的なものでありうる。「原発性肺高血圧」(PPH)なる用語は一般に、小さい肺動脈の動脈圧上昇がみられる状態を意味する。肺高血圧は一般に、全身高血圧とは独立に、かつ無関係に起こる。インビトロ試験から、Ca(++)濃度の変化が肺高血圧に関連する肺組織損傷に関与していると結論されている。(Farruck et al., 1992)。本明細書において用いられる肺高血圧を有する被検者は、安静時の右心室収縮期または肺動脈収縮期血圧が少なくとも20mmHgである被検者である。肺高血圧は、当業者には周知の通常の方法を用いて測定する。
肺高血圧は急性または慢性のいずれかでありうる。急性肺高血圧は、一般に肺血管の平滑筋の収縮に寄与しうる、可逆的である可能性のある現象であることが多く、これは低酸素症(高山病の場合など)、アシドーシス、炎症、または肺塞栓症などの状態により誘発されることがある。慢性肺高血圧は肺脈管構造の大きい構造変化によって特徴づけられ、これは肺血管の断面積減少を引き起こす。これは、例えば、慢性低酸素症、血栓塞栓症、または不明の原因(特発性または原発性肺高血圧)によって起こる。
様々な病因の可能性があるにもかかわらず、原発性肺高血圧の症例は認識可能なものが多い。およそ65%は女性で、青年が罹患することが最も多いが、小児および50歳を越えた患者にも発生している。診断時からの平均余命は短く、約3から5年であるが、診断過程の性質を考慮して、自発的寛解および長期生存が時折報告されることが予想される。しかし、一般に、進行は失神および右心不全を介して避けることができず、死亡は突然であることが多い。PPHの診断を受けた個人の少なくとも6%でこの障害の家族歴が知られている。この疾患は家族性(症例の少なくとも6%で二人以上の親戚の罹患が特定されている(家族性PPH;MIM 178600)または散発性のいずれかに分類することができる。
V. 心血管疾患の治療法
A. 心不全および肥大の治療法
いくつかの型の心不全は治癒可能で、貧血または甲状腺中毒症などの原発疾患を治療することにより治療する。心臓弁欠損などの解剖学的問題が原因の型も治癒可能である。これらの欠損は外科的に修正することができる。しかし、心不全の最も一般的な型、すなわち心筋損傷によるものに対しては、治癒法は知られていない。これらの疾患の症状を治療することは有用で、いくつかの疾患治療が成功している。治療は、生活様式の変化および薬物療法を通して患者の生活の質および余命の改善を試みている。患者は心疾患のリスクファクターを制御することにより心不全の影響を最小限に抑えることができるが、生活様式を変えても、ほとんどの心不全患者は医薬品を服用しなければならず、その多くは複数の薬物投与を受ける。
いくつかのタイプの薬物が心不全の治療において有用であることが証明されている:利尿薬は体液量を減らす助けとなり、体液貯留および高血圧の患者のために有用であり;ジギタリスは心臓の収縮力を高めて、循環の改善を助けるために用いることができる。最近の試験結果より、ACE阻害剤の使用がより強調されている(Manoria and Manoria, 2003)。いくつかの大規模試験は、ACE阻害剤が心不全患者の生存を改善し、心ポンピング活性の低下を遅らせる、またはおそらくは防止することを明らかにした(総説については、De Feo et al., 2003;DiBianco, 2003参照)。
ACE阻害剤を服用することができない患者は硝酸化合物および/またはヒドララジンと呼ばれる薬物を服用してもよく、これらはそれぞれ血管の緊張を弛緩させて血流を改善する(Ahmed, 2003)。
心不全はほとんど常に生命を脅かす。薬物療法および生活様式変更でその症状を制御できない場合、心臓移植が唯一の治療選択肢であると考えられる。しかし、移植候補者は適当な供与心が見つかるまで数ヶ月または数年待たなければならないことが多い。最近の試験により、移植候補者の一部はこの待機期間に薬物治療および他の療法を通して改善し、移植リストから除外しうることが示されている(Conte et al., 1998)。
改善されない移植候補者は、心臓に取り付けた機械ポンプが必要になることもある。この機械は左心室補助装置(LVAD)と呼ばれるが、心臓の血液ポンピング活性の一部または実質的にすべてを代わりに行う。しかし、現行のLVADは心不全の永久的解決法ではなく、移植までの橋渡しと考えられる。
最後の代替法として、心筋形成術と呼ばれる重度心不全のための実験的手術法が可能である(Dumcius et al., 2003)。この方法は背中の筋肉の一端を解離し、心臓の周りに巻き付け、次いで筋肉を心臓に縫合する段階を含む。植え込んだ電気刺激器が背筋の収縮を起こし、血液を心臓からポンピングする。今日まで、これらの治療で心不全を治癒することが明らかにされたものはないが、少なくとも、この疾患の患者の生活の質を改善し、余命を延ばすことはできる。
心不全と同様、肥大に対しても公知の治癒法はない。心血管障害における心肥大の現行の内科的管理には、少なくとも二つの薬物の使用が含まれる:レニン-アンギオテンシン系の阻害剤、およびβ-アドレナリン受容体遮断薬である(Bristow, 1999)。心不全における病的肥大の治療薬には、アンギオテンシンII変換酵素(ACE)阻害剤およびβ-アドレナリン受容体遮断薬が含まれる(Eichhorn & Bristow, 1996)。心肥大の治療用に開示されている他の医薬品には、アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト(米国特許第5,604,251号)および神経ペプチドYアンタゴニスト(PCT国際公開公報第98/33791号)が含まれる。
薬理学的治療の補助として非薬理学的治療が主に用いられる。非薬理学的治療の一つの手段は、食事中のナトリウムの減量を含む。加えて、非薬理学的治療は、陰性変力作用薬(例えば、特定のカルシウムチャンネル遮断薬およびジソピラミドのような抗不整脈薬)、心臓毒(例えば、アンフェタミン)、および血漿増量剤(例えば、非ステロイド性抗炎症薬およびグルココルチコイド)を含む特定の沈殿薬の除去も伴う。
前述の議論から明らかであるとおり、心不全および肥大に対する有効な治療アプローチが非常に必要とされている。本発明の一つの態様において、式Iの化合物を用いた心肥大、PPH、または心不全の治療法が提供される。本出願のために、治療は、運動能力低下、血液拍出量減少、左心室拡張終期圧上昇、肺毛細管楔入圧上昇、心拍出量減少、心指数、肺動脈圧上昇、左心室収縮終期および拡張終期寸法増大、ならびに左心室壁ストレス、壁張力および壁圧増大、右心室収縮期圧上昇、および肺動脈収縮期圧上昇などの、心不全、PPH、または心肥大の一つまたは複数の症状を軽減する段階を含む。加えて、式Iの化合物の使用は心肥大、心不全、またはPPHおよびそれらの随伴症状が生じるのを予防すると考えられる。
B. PPHの治療
プロスタサイクリン(フロランとしても知られている)などの特定のプロスタグランジンエンドペルオキシドの非経口投与による肺高血圧の治療も公知で、米国特許第4,883,812号の主題である。プロスタサイクリンは吸入により投与されており、吸入により肺高血圧を治療するために用いられる(Siobal et al., 2003)。肺高血圧を発生するリスクが高い被検者を、肺高血圧のリスクを低下させるために、予防的に治療してもよい。肺高血圧のリスクが異常に高い被検者は、低酸素状態に慢性的に曝されている被検者、持続的血管狭窄を有する被検者、多発性肺塞栓を有する被検者、心肥大を有する被検者および/または肺高血圧の家族歴を有する被検者である。これらの治療は、心不全および肥大の治療と同様、十分ではなく、したがって心損傷につながる転写および翻訳カスケードを停止する、これらの疾患の治療法を見いだすことが必要とされている。
C. 併用療法
もう一つの態様において、式Iの化合物を他の治療様式との組み合わせで用いることが構想される。したがって、前述の治療法に加えて、より「標準的」な心臓薬物療法を患者に提供することもできる。他の治療法の例には、いわゆる「ベータ遮断薬」、降圧剤、強心剤、抗血栓薬、血管拡張剤、ホルモンアンタゴニスト、変力作用薬、利尿薬、エンドセリンアンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、ACE阻害剤、アンギオテンシン2型アンタゴニストおよびサイトカイン遮断薬/阻害剤、HDAC阻害剤、またはTRPチャンネル阻害剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
組み合わせは、心細胞を両方の薬剤を含む単一の組成物または薬理学的製剤と接触させる、または細胞を、一つの組成物が発現コンストラクトを含み、他の組成物が薬剤を含む、二つの別々の組成物または製剤と接触させることにより達成することができる。または、式Iの化合物を用いる治療法は、数分から数週間の間隔で他の薬剤の投与の前または後に行ってもよい。他の薬剤および発現コンストラクトを別々に細胞に適用する態様において、一般には薬剤と発現コンストラクトが細胞に対して有益な併用効果を発揮できるよう、それぞれの送達時点の間に著しい期間が経たないよう確保する。そのような場合、典型的には細胞を両方の様式と、互いに約12〜24時間以内、より好ましくは互いに約6〜12時間以内に接触させることになり、遅延時間が約12時間だけであることが最も好ましい。しかし、いくつかの場合に、治療の期間を著しく延長することが望ましいこともあり、その場合、それぞれの投与の間に数日(2、3、4、5、6または7日)から数週間(1、2、3、4、5、6、7または8週間)が経過する。
式Iの化合物、または他の薬剤いずれかの複数回投与が望ましいことも考えられる。これに関して、様々な組み合わせを用いてもよい。例示のために、式Iの化合物が「A」であり他の薬剤が「B」である場合、合計3および4回投与に基づき、下記の順序が典型例である。
Figure 2007516289
他の組み合わせも同様に企図される。
D. 補助治療薬
治療薬および投与法、用量などは当業者には周知であり(例えば、「Physicians Desk Reference」、Goodman & Gilman's 「The Pharmacological Basis of Therapeutics」、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、および「The Merck Index, Thirteenth Edition」を参照されたく、これらは関連部分が参照により本明細書に組み入れられる)、本明細書の開示に照らして本発明と組み合わせてもよい。用量の変更は、治療中の被検者の状態に応じて必然的に行われると思われる。投与の責任者は、いかなる場合にも、個々の被検者に適した用量を決定することになり、そのような個々の決定は当業者の技術範囲内である。
本発明において用いうる治療薬の非限定例には、抗高リポタンパク質血薬、抗アテローム性動脈硬化薬、抗血栓/線維素溶解薬、血液凝固薬、抗不整脈薬、降圧剤、昇圧剤、うっ血性心不全治療薬、抗狭心症薬、抗菌剤またはその組み合わせが含まれる。
加えて、本実施例においてβ-遮断薬を用いたように(下記参照)、新しい一連の心臓治療標的遺伝子を開発するために下記のいずれをも用いうることに留意されるべきである。これらの遺伝子の多くは重なっていることが予想されるが、新しい遺伝子標的を開発することができると思われる。
1. 抗高リポタンパク質血薬
特定の態様において、本明細書において「抗高リポタンパク質血薬」として知られる、一つまたは複数の血中脂質および/またはリポタンパク質の濃度を下げる薬剤の投与を、特にアテローム性動脈硬化症および血管組織の肥厚または閉塞の治療において、本発明の心血管療法と組み合わせてもよい。特定の局面において、抗高リポタンパク質血薬はアリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体、樹脂/胆汁酸捕捉剤、HMG CoAレダクターゼ阻害剤、ニコチン酸誘導体、甲状腺ホルモンもしくは甲状腺ホルモン類縁体、その他の薬剤またはその組み合わせを含みうる。
a. アリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体
アリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体の非限定例には、ベクロブラート、エンザフィブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート(アトロミド-S)、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル(ロビド)、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、およびテオフィブラートが含まれる。
b. 樹脂/胆汁酸捕捉剤
樹脂/胆汁酸捕捉剤の非限定例には、コレスチラミン(コリバー、クエストラン)、コレスチポール(コレスチド)およびポリデキシドが含まれる。
c. HMG CoAレダクターゼ阻害剤
HMG CoAレダクターゼ阻害剤の非限定例には、ロバスタチン(メバコール)、プラバスタチン(プラボコール)、またはシムバスタチン(ゾコール)が含まれる。
d. ニコチン酸誘導体
ニコチン酸誘導体の非限定例には、ニコチン酸エステル、アセピモクス、ヒセリトロール、ニコクロネート、ニコモルおよびオキシニアク酸が含まれる。
e. 甲状腺ホルモンおよび類縁体
甲状腺ホルモンおよびその類縁体の非限定例には、エトロキセート、チロプロプ酸およびチロキシンが含まれる。
f. その他の抗高リポタンパク質血薬
その他の抗高リポタンパク質血薬の非限定例には、アシフラン、アザコステロール、ベンフルオレックス、b-ベンザルブチルアミド、カルニチン、硫酸コンドロイチン、クロメストロン、デキストラン、デキストラン硫酸ナトリウム、5,8,11,14,17-エイコサペンタエン酸、エリタデニン、フラザボール、メグルトール、メリナミド、ミタトリエンジオール、オルニチン、g-オリザノール、パンテチン、テトラ酢酸ペンタエリスリトール、a-フェニルブチルアミド、ピロザディル、プロブコール(ロレルコ)、b-シトステロール、スルトシル酸-ピペラジン塩、チアデノール、トリパラノールおよびキセンブシンが含まれる。
2. 抗アテローム性動脈硬化薬
抗アテローム性動脈硬化薬の非限定例には、ピリジノールカルバメートが含まれる。
3. 抗血栓/線維素溶解薬
特定の態様において、血栓の除去または予防を助ける薬剤の投与を、特にアテローム性動脈硬化症および血管系(例えば、動脈)閉塞の治療において、調節物質の投与と組み合わせてもよい。抗血栓および/または線維素溶解薬の非限定例には、抗凝血薬、抗凝血薬アンタゴニスト、抗血小板薬、血栓溶解薬、血栓溶解薬アンタゴニストまたはその組み合わせが含まれる。
特定の局面において、例えば、アスピリンおよびワファリン(クマジン)などの経口投与することができる抗血栓薬が好ましい。
a. 抗凝血薬
抗凝血薬の非限定例には、アセノクマロール、アンクロッド、アニシンジオン、ブロミンジオン、クロリンジオン、クメタロール、シクロクマロール、デキストラン硫酸ナトリウム、ジクマロール、ジフェナジオン、エチルビスクマセタート、エチリデンジクマロール、フルインジオン、ヘパリン、ヒルジン、リアポレートナトリウム、オキサジジオン、ポリ硫酸ペントサン、フェニンジオン、フェンプロクモン、フォスビチン、ピコタミド、チオクロマロールおよびワルファリンが含まれる。
b. 抗血小板薬
抗血小板薬の非限定例には、アスピリン、デキストラン、ジピリダモール(ペルサンチン)、ヘパリン、スルフィンピラノン(アンツラン)およびチクロピジン(チクリド)が含まれる。
c. 血栓溶解薬
血栓溶解薬の非限定例には、組織プラスミノーゲン活性化物質(アクチバーゼ)、プラスミン、プロウロキナーゼ、ウロキナーゼ(アボキナーゼ)ストレプトキナーゼ(ストレプターゼ)、アニストレプラーゼ/APSAC(エミナーゼ)が含まれる。
4. 血液凝固薬
患者が出血を患っているか、または出血の可能性が高い特定の態様において、血液凝固を促進しうる薬剤を用いてもよい。血液凝固促進薬の非限定例には、血栓溶解薬アンタゴニストおよび抗凝血薬アンタゴニストが含まれる。
a. 抗凝血薬アンタゴニスト
抗凝血薬アンタゴニストの非限定例には、プロタミンおよびビタミンK1が含まれる。
b. 血栓溶解薬アンタゴニストおよび抗血栓薬
血栓溶解薬アンタゴニストの非限定例には、アミノカプロン酸(アミカール)およびトラネキサム酸(アムスタット)が含まれる。抗血栓薬の非限定例には、アナグレリド、アルガトロバン、シルスタゾル、ダルトロバン、デフィブロチド、エノキサパリン、フラキシパリン、インドブフェン、ラモパラン、オザグレル、ピコタミド、プラフィブリド、テデルパリン、チクロピジンおよびトリフルサルが含まれる。
5. 抗不整脈薬
抗不整脈薬の非限定例には、第I群抗不整脈薬(ナトリウムチャンネル遮断薬)、第II群抗不整脈薬(ベータアドレナリン受容体遮断薬)、第II群抗不整脈薬(再分極延長薬)、第IV群抗不整脈薬(カルシウムチャンネル遮断薬)、およびその他の抗不整脈薬が含まれる。
a. ナトリウムチャンネル遮断薬
ナトリウムチャンネル遮断薬の非限定例には、第IA群、第IB群および第IC群抗不整脈薬が含まれる。第IA群抗不整脈薬の非限定例には、ジスピラミド(ノルペース)、プロカインアミド(プロネスチル)およびキニジン(キニデックス)が含まれる。第IB群抗不整脈薬の非限定例には、リドカイン(キシロカイン)、トカイニド(トノカード)およびメキシレチン(メキシチル)が含まれる。第IC群抗不整脈薬の非限定例には、エンカイニド(エンカイド)およびフレカイニド(テムボコール)が含まれる。
b. ベータ受容体遮断薬
ベータ受容体遮断薬は他にもb-アドレナリン受容体遮断薬、b-アドレナリン受容体アンタゴニストまたは第II群抗不整脈薬として知られており、その非限定例には、アセブトロール(セクトラール)、アルプレノロール、アモスラロール、アロチノロール、アテノロール、ベフノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロール、ブニトロロール、ブプラノロール、塩酸ブチドリン、ブトフィロロール、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、セタモロール、クロラノロール、ジレバロール、エパノロール、エスモロール(ブレビブロック)、インデノロール、ラベタロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、モプロロール、ナドロール、ナドキソロール、ニフェナロール、ニプラジロール、オキシプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プラクトロール、プロネタロール、プロパノロール(インデラル)、ソタロール(ベータペース)、スルフィナロール、タリノロール、テルタトロール、チモロール、トリプロロールおよびキシビノロールが含まれる。特定の局面において、ベータ受容体遮断薬はアリールオキシプロパノールアミン誘導体を含む。アリールオキシプロパノールアミン誘導体の非限定例には、アセブトロール、アルプレノロール、アロチノロール、アテノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブニトロロール、ブトフィロロール、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、セタモロール、エパノロール、インデノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、モプロロール、ナドロール、ニプラジロール、オキシプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、タリノロール、テルタトロール、チモロールおよびトリプロロールが含まれる。
c. 再分極延長薬
再分極を延長する薬剤が第III群抗不整脈薬としても知られており、その非限定例には、アミオダロン(コルダロン)およびソタロール(ベータペース)が含まれる。
d. カルシウムチャンネル遮断薬/アンタゴニスト
カルシウムチャンネル遮断薬は他にも第IV群抗不整脈薬として知られており、その非限定例には、アリールアルキルアミン(例えば、ベプリジル、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、プレニルアミン、テロジリン、ベラパミル)、ジヒドロピリジン誘導体(フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン)、ピペラジン誘導体(例えば、シンナリジン、フルナリジン、リドフラジン)またはベンシクラン、エタフェノン、マグネシウム、ミベフラジルまたはペルヘキシリンなどのその他のカルシウムチャンネル遮断薬が含まれる。特定の態様において、カルシウムチャンネル遮断薬は長期作用ジヒドロピリジン(アムロジピン)カルシウムアンタゴニストを含む。
e. その他の抗不整脈薬
その他の抗不整脈薬の非限定例には、アデノシン(アデノカード)、ジゴキシン(ラノキシン)、アセカイニド、アジュマリン、アモプロキサン、アプリンジン、ブレチリウムトシラート、ブナフチン、ブトベンジン、カポベン酸、シフェンリン、ジソピラニド、ヒドロキニジン、インデカイニド、臭化イパトロピウム、リドカイン、ロラジュミン、ロルカイニド、メオベンチン、モリシジン、ピルメノール、プラジュマリン、プロパフェノン、ピリノリン、ポリガラクツロン酸キニジン、硫酸キニジンおよびビクイジルが含まれる。
6. 降圧剤
降圧剤の非限定例には、交感神経遮断薬、アルファ/ベータ受容体遮断薬、アルファ受容体遮断薬、抗アンギオテンシンII薬、ベータ受容体遮断薬、カルシウムチャンネル遮断薬、血管拡張薬およびその他の降圧剤が含まれる。
a. アルファ受容体遮断薬
アルファ受容体遮断薬の非限定例はa-アドレナリン受容体遮断薬、またはa-アドレナリン受容体アンタゴニストとしても知られており、その非限定例には、アモスラロール、アロチノロール、ダピプラゾール、ドキサゾシン、エルゴロイドメシラート、フェンスピリド、インドラミン、ラベタロール、ニセルゴリン、プラゾシン、テラゾシン、トラゾリン、トリマゾシンおよびヨヒンビンが含まれる。特定の態様において、アルファ受容体遮断薬はキナゾリン誘導体を含んでいてもよい。キナゾリン誘導体の非限定例には、アルフゾシン、ブナゾシン、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシンおよびトリマゾシンが含まれる。
b. アルファ/ベータ受容体遮断薬
特定の態様において、降圧剤はアルファおよびベータ両方のアドレナリン受容体アンタゴニストである。アルファ/ベータ受容体遮断薬の非限定例には、ラベタロール(ノルモジン、トランデート)が含まれる。
c. 抗アンギオテンシンII薬
抗アンギオテンシンII薬の非限定例には、 アンギオテンシン変換酵素阻害剤およびアンギオテンシンII受容体アンタゴニストが含まれる。アンギオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)の非限定例には、アラセプリル、エナラプリル(バソテック)、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、リシノプリル、モベルトプリル、ペリンドプリル、キナプリルおよびラミプリルが含まれる。アンギオテンシンII受容体遮断薬はアンギオテンシンII受容体アンタゴニスト、ANG受容体遮断薬またはANG-IIの1型受容体遮断薬(ARBS)としても知られており、その非限定例には、アンギオカンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタンおよびバルサルタンが含まれる。
d. 交感神経遮断薬
交感神経遮断薬の非限定例には、中枢作用性交感神経遮断薬または末梢作用性交感神経遮断薬が含まれる。中枢作用性交感神経遮断薬は中枢神経系(CNS)交感神経遮断薬としても知られており、その非限定例には、クロニジン(カタプレス)、グアナベンズ(ワイテンシン)、グアンファシン(テネックス)およびメチルドーパ(アルドメット)が含まれる。末梢作用性交感神経遮断薬の非限定例には、神経節遮断薬、アドレナリン作動性ニューロン遮断薬、β-アドレナリン受容体遮断薬またはアルファ1-アドレナリン受容体遮断薬が含まれる。神経節遮断薬の非限定例には、メカミラミン(インバーシン)およびトリメタファン(アルフォナード)が含まれる。アドレナリン作動性ニューロン遮断薬の非限定例には、グアネチジン(イスメリン)およびレセルピン(セルパシル)が含まれる。β-アドレナリン受容体遮断薬の非限定例には、アセニトロール(セクトラール)、アテノロール(テノルミン)、ベタキソロール(ケルロン)、カルテオロール(カルトロール)、ラベタロール(ノルモジン、トランデート)、メトプロロール(ロプレッサー)、ナダノール(コルガード)、ペンブトロール(レバトール)、ピンドロール(ビスケン)、プロプラノロール(インデラル)およびチモロール(ブロカドレン)が含まれる。アルファ-1-アドレナリン受容体遮断薬の非限定例には、プラゾシン(ミニプレス)、ドキサゾシン(カルジュラ)およびテラゾシン(ハイトリン)が含まれる。
e. 血管拡張薬
特定の態様において、心血管治療薬は血管拡張薬(例えば、脳血管拡張薬、冠血管拡張薬または末梢血管拡張薬)を含んでいてもよい。特定の好ましい態様において、血管拡張薬は冠血管拡張薬を含む。冠血管拡張薬の非限定例には、アモトリフェン、ベンダゾール、ベンフロジルヘミスクシネート、ベンジオダロン、クロラシジン、クロモナール、クロベンフロール、クロニトラート、ジラゼップ、ジピリダモール、ドロプレニラミン、エフロキセート、四硝酸エリスリチル、エタフェノン、フェンジリン、フロレジル、ガングレフェン、ヘレストロールビス(b-ジエチルアミノエチルエーテル)、ヘキソベンジン、イトラミントシラート、ケリン、リドフラニン、六硝酸マンニトール、メジバジン、ニコルグリセリン、四硝酸ペンタエリスリトール、ペントリニトロール、ペルヘキシリン、ピメフィリン、トラピジル、トリクロミル、トリメタジジン、リン酸トロールニトラートおよびビスナジンが含まれる。
特定の局面において、血管拡張薬は長期療法血管拡張薬または高血圧緊急血管拡張薬を含みうる。長期療法血管拡張薬の非限定例には、ヒドララジン(アプレゾリン)およびミノキシジル(ロニテン)が含まれる。高血圧緊急血管拡張薬の非限定例には、ニトロプルシド(ニプリド)、ジアゾキシド(ハイパースタットIV)、ヒドララジン(アプレゾリン)、ミノキシジル(ロニテン)およびベラパミルが含まれる。
f. その他の降圧剤
その他の降圧剤の非限定例には、アジュマリン、gアミノ酪酸、ブフェニオド、シクレタイニン、シクロシドミン、タンニン酸アクリプテナミン、フェノルドパム、フロセキナン、ケタンセリン、メブタメート、メカミラミン、メチルドーパ、メチル4-ピリジルケトンチオセミカルバゾン、ムゾリミン、パルギリン、ペムピジン、イナシジル、ピペロキサン、プリマペロン、プロトベラトリン、ラウバシン、レスシメトール、リルメニデン、サララシン、ニトロルシドナトリウム、チクリナフェン、トリメタファンカンシラート、チロシナーゼおよびウラピジルが含まれる。
特定の局面において、降圧剤はアリールエタノールアミン誘導体、ベンゾチアジアジン誘導体、N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体、ジヒドロピリジン誘導体、グアニジン誘導体、ヒドラジン/フタラジン、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム化合物、レセルピン誘導体またはサフロンアミド誘導体を含みうる。
アリールエタノールアミン誘導体。アリールエタノールアミン誘導体の非限定例には、アモスラロール、ブフラロール、ジレバロール、ラベタロール、プロネタロール、ソタロールおよびスルフィナロールが含まれる。
ベンゾチアジアジン誘導体。ベンゾチアジアジン誘導体の非限定例には、アルチジド、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ブチアジド、クロロチアジド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、シクロチアジド、ジアゾキシド、エピチアジド、エチアジド、フェンキゾン、ヒドロクロロチジド、ヒドロフルメチジド、メチクロチアジド、メチクラン、メトラゾン、パラフルチジド、ポリチジド、テトラクロルメチアジドおよびトリクロルメチアジドが含まれる。
N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体。N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体の非限定例には、アラセプリル、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、リシノプリル、モベルチプリル、ペリンドプリル、キナプリルおよびラミプリルが含まれる。
ジヒドロピリジン誘導体。ジヒドロピリジン誘導体の非限定例には、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニソルジピンおよびニトレンジピンが含まれる。
グアニジン誘導体。グアニジン誘導体の非限定例には、ベタニジン、デブリソキン、グアナベンズ、グアナクリン、グアナドレル、グアナゾジン、グアネチジン、グアンファシン、グアノクロル、グアノキサベンズおよびグアノキサンが含まれる。
ヒドラジン/フタラジン。ヒドラジン/フタラジンの非限定例には、ブドララジン、カドララジン、ジヒドララジン、エンドララジン、ヒドラカルバジン、ヒドララジン、フェニプラジン、ピルドララジンおよびトドララジンが含まれる。
イミダゾール誘導体。イミダゾール誘導体の非限定例には、クロニジン、ロフェキシジン、フェントラミン、チアメニジンおよびトロニジンが含まれる。
4級アンモニウム化合物。4級アンモニウム化合物の非限定例には、臭化アザメトニウム、塩化クロリソンダミン、ヘキサメトニウム、ビス(メチル硫酸)ペンタシニウム、臭化ペンタメトニウム、酒石酸ペントリニウム、塩化フェナクトロピニウムおよびトリメチジニウムメトサルフェートが含まれる。
レセルピン誘導体。レセルピン誘導体の非限定例には、ビエタセルピン、デセルピジン、レシナミン、レセルピンおよびシロシンゴピンが含まれる。
サフロンアミド誘導体。サフロンアミド誘導体の非限定例には、アンブシド、クロパミド、フロセミド、インダパミド、キネタゾン、トリパミドおよびキシパミドが含まれる。
7. 昇圧剤
昇圧剤は一般に、外科処置中に起こりうるショック中の血圧を高めるために用いられる。昇圧剤は抗低血圧薬としても知られており、その非限定例には、メチル硫酸アメジニウム、アンギオテンシンアミド、ジメトフリン、ドパミン、エチフェルミン、エチレフリン、ゲペフリン、メタラミノール、ミドドリン、ノルエピネフリン、フォレドリンおよびシネフリンが含まれる。
8. うっ血性心不全治療薬
うっ血性心不全治療薬の非限定例には、抗アンギオテンシンII薬、後負荷-前負荷軽減治療薬、利尿薬および変力作用薬が含まれる。
a. 後負荷-前負荷軽減
特定の態様において、アンギオテンシンアンタゴニストに耐容できない動物患者を併用療法で治療してもよい。そのような治療法はヒドララジン(アプレゾリン)および二硝酸イソソルビド(イソルジル、ソルビトレート)の投与を組み合わせてもよい。
b. 利尿薬
利尿薬の非限定例には、チアジドまたはベンゾチアジアジン誘導体(例えば、アルチアジド、ベンドロフルメタジド、ベンズチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ブチアジド、クロロチアジド、クロロチアジド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、エピチアジド、エチアジド、エチアジド、フェンキゾン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチクロチアジド、メチクラン、メトラゾン、パラフルチジド、ポリチジド、テトラクロロメチアジド、トリクロルメチアジド)、有機水銀化合物(例えば、クロルメロドリン、メラルリド、メルカンファミド、メルカプトメリンナトリウム、メルクマリル酸、マーキュマチリンソジウム、塩化第一水銀、マーサリル)、プテリジン(例えば、フルテレン、トリアムテレン)、プリン(例えば、アセフィリン、7-モルホリノメチルテオフィリン、パモブロム、プロテオブロミン、テオブロミン)、アルドステロンアンタゴニストを含むステロイド(例えば、カンレノン、オレアンドリン、スピロノラクトン)、スルホンアミド誘導体(例えば、アセタゾールアミド、アンブシド、アゾセミド、ブメタニド、ブタゾールアミド、クロラミノフェナミド、クロフェナミド、クロパミド、クロレキソロン、ジフェニルメタン-4,4'-ジスルホンアミド、ジスルファミド、エトキシゾラミド、フロセミド、インダパミド、メフルシド、メタゾラミド、ピレタニド、キネタゾン、トラセミド、トリパミド、キシパミド)、ウラシル(例えば、アミノメトラジン、アミソメトラジン)、カリウム保持性アンタゴニスト(例えば、アミロリド、トリアムテレン)またはアミノジン、類縁体ブチン、クロラザニル、エタクリン酸、エトゾリン、ヒドラカルバジン、イソソルビド、マンニトール、メトカルコン、ムゾリミン、ペルヘキシリン、チクルナフェンおよび尿素などのその他の利尿薬が含まれる。
c. 変力作用薬
陽性変力作用薬は強心薬としても知られており、その非限定例には、アセフィリン、アセチルジゴキシン、2-アミノ-4-ピコリン、アムリノン、ベンフロジルヘミスクシネート、ブクラデシン、セルベロシン、カンフォタミド、コンバラトキシン、シマリン、デノパミン、デスラノシド、ジギタリン、ジギタリス、ジギトキシン、ジゴキシン、ドブタミン、ドーパミン、ドペキサミン、エノキシモン、エリトロフレイン、フェナルコミン、ギタリン、ギトキシン、グリコシアミン、ヘプタミノール、ヒドラスチニン、イボパミン、ラナトシド、メタミバム、ミルリノン、ネリフォリン、オレアンドリン、ウアバイン、オキシフェドリン、プレナルテロール、プロシラリジン、レシブフォゲニン、シラレン、シラレニン、ストルファンチン、スルマゾール、テオブロミンおよびキサモテロールが含まれる。
特定の局面において、変力作用薬は強心配糖体、ベータ-アドレナリン受容体アゴニストまたはホスホジエステラーゼ阻害剤である。強心配糖体の非限定例には、ジゴキシン(ラノキシン)およびジギトキシン(クリストジギン)が含まれる。β-アドレナリン受容体アゴニストの非限定例には、アルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、クロルプレナリン、デノパミン、ジオキセテドリン、ドブタミン(ドブトレックス)、ドーパミン(イントロピン)、ドペキサミン、エフェドリン、エタフェドリン、エチルノルエピネフリン、フェノテロール、フォルモテロール、ヘキソプレナリン、イボパミン、イソエタリン、イソプロテレノール、マブテロール、メタプロテレノール、メトキシフェナミン、オキシフェドリン、ピルブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、プロトキロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、ソテレノール、テルブタリン、トレトキノロール、ツロブテロールおよびキサモテロールが含まれる。ホスホジエステラーゼ阻害剤の非限定例には、アムリノン(イノコール)が含まれる。
d. 抗狭心症薬
抗狭心症薬は有機硝酸化合物、カルシウムチャンネル遮断薬、ベータ受容体遮断薬およびその組み合わせを含みうる。有機硝酸化合物はニトロ血管拡張薬としても知られており、その非限定例には、ニトログリセリン(ニトロ-bid、ニトロスタット)、二硝酸イソソルビド(イソルジル、ソルビトレート)および硝酸アミル(アスピロール、バポロール)が含まれる。
E. 外科的治療薬
特定の局面において、二次的治療はあるタイプの手術を含み、これは、例えば、予防、診断または病期評価、治癒、および待機的手術を含みうる。手術、特に治癒的手術は、本発明および一つまたは複数の他の薬剤などの他の治療法と組み合わせて用いてもよい。
血管および心血管疾患および障害に対するそのような外科的治療は当業者には周知で、生物に手術を実施すること、人工心血管を提供すること、血管形成術、冠動脈灌流、カテーテル切除、被検者に植え込み可能な電気除細動器を提供すること、機械的循環支援、またはその組み合わせを含みうるが、それらに限定されるわけではない。本発明において用いうる機械的循環支援の非限定例には、大動脈内バルーンカウンターパルセイション、左心室補助装置またはその組み合わせが含まれる。
VI. 引用文献
下記の引用文献は、それらが本明細書に示すものの補足となる例示的方法または他の詳細を提供する程度まで、特に参照により本明細書に組み入れられる。
米国特許第4,265,874号。
米国特許第4,256,108号。
米国特許第4,166,452号。
米国特許第5,093,493号
Figure 2007516289

Claims (22)

  1. 式Iを有する化合物:
    Figure 2007516289
    およびその薬学的に許容される塩
    (式中:
    R1はH、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9、およびNR8R9であり;
    R2はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキルであり;
    R1がHである場合、R2はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9またはNR8R9であり;
    R1がHであり、かつR2がH、C1-6-アルキルまたはC1-6-シクロアルキルである場合、R4はH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、OH、C1-6-アルキル-O、SH、C1-6-アルキル-S、CH2-NR8R9およびNR8R9であり;
    R3はフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾールおよびピロールであり、かつR3のいずれも一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよく;
    R4およびR5は独立にHであり、かつR4およびR5は両方が同時にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキルであることはできず;
    R4およびR5は独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロチオフェン、およびテトラヒドロフラン;ならびに一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい芳香環;ならびに一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい非芳香環であり;
    XおよびYが存在しない場合、R4およびR5は一緒になってフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール、N-メチルピロール、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ジヒドロチオフェンおよびジヒドロフラン、ならびに一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい芳香環、ならびに一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい非芳香環から選択される環を形成してもよく;
    R6およびR7は存在しないか、Hであり、または独立に、しかし同時ではなく、フェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾールおよびピラゾールであり、かつR6またはR7はいずれも一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよく;
    またはR4およびR5が環を形成する場合、R6およびR7は一緒になってシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ヘキサヒドロピリジン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロフランおよびテトラヒドロフランから選択される環を形成してもよく、かつそれぞれの環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよく;
    R8、R9およびR10は独立にH、C1-6-アルキル、C1-6-シクロアルキル、C1-6-アルキル-SO2およびCO-C1-6-アルキルであり;
    アルキルは直鎖でも分枝鎖でもよく;
    Xは存在しない、O、SおよびNR10であり;
    すべての異性体、位置異性体、ジアステレオマーおよび鏡像異性体をさらに含み;
    すべての水和物をさらに含み;かつ
    すべての結晶多形をさらに含み;
    3-メチル-2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアミンおよび2-フェニル-キノリン-4-イルアミンを除外する)。
  2. R1がCH2-NR8R9およびNR8R9である、請求項1記載の化合物。
  3. R2がH、C1-6-アルキルまたはC1-6-シクロアルキルである、請求項2記載の化合物。
  4. R3がフェニル、ピリジン、チオフェンまたはフランであり、R3はいずれも一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい、請求項3記載の化合物。
  5. XおよびYは存在せず、R4およびR5は一緒になって環を形成し、ここで環はフェニル、チオフェンまたはフランであり、かつ環は一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい、請求項4記載の化合物。
  6. R6およびR7がHである、請求項5記載の化合物。
  7. 環が一つまたは複数のハロゲン、NO2、CN、CF3、C1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよいフェニルである、請求項6記載の化合物。
  8. R1がNH2である、請求項7記載の化合物。
  9. R6およびR7が一緒になって環を形成し、ここで環はシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロピリジン、ヘキサヒドロピリジン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロフランおよびテトラヒドロフランから選択され、かつそれぞれの環は一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよい、請求項5記載の化合物。
  10. R4およびR5で形成される環がチオフェンである、請求項9記載の化合物。
  11. R6およびR7で形成される環が一つまたは複数のC1-6-アルキル、C0-6-アルキル-S、C0-6-アルキル-O、C0-6-アルキル-NH、(C1-6-アルキル)2-N、C1-6-アルキル-SO、C1-6-アルキル-SO2、SO2NH-C0-6-アルキル、SO2N(C1-6-アルキル)2、NHSO2-C1-6-アルキル、CONH-C0-6-アルキル、NHCO-C1-6-アルキルおよびCOO-C0-6-アルキルで置換されていてもよいシクロヘキセニルである、請求項10記載の化合物。
  12. R1がNH2である、請求項11記載の化合物。
  13. 5-HT2受容体によって仲介される状態を治療するための薬学的組成物であって、この状態を軽減するのに有効な量の、少なくとも一つの請求項1記載の式Iの化合物またはその生理的に許容される塩もしくは溶媒和物を、少なくとも一つの生理的に許容される担体または賦形剤と共に含む組成物。
  14. 化合物が3-メチル-2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアミンである、請求項13記載の薬学的組成物。
  15. 化合物が2-フェニル-キノリン-4-イルアミンである、請求項13記載の薬学的組成物。
  16. 3-メチル-2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアミンおよび2-フェニル-キノリン-4-イルアミンを除外する、請求項13記載の薬学的組成物。
  17. 5-HT2受容体によって仲介される状態の治療法であって、患者にこの状態を軽減するのに有効な量の請求項1記載の式Iの化合物またはその生理的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与する段階を含む方法。
  18. 化合物が3-メチル-2-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イルアミンである、請求項17記載の方法。
  19. 化合物が2-フェニル-キノリン-4-イルアミンである、請求項17記載の方法。
  20. 5-HT2受容体によって仲介される状態が心血管疾患または筋疾患からなる、請求項17記載の方法。
  21. 筋疾患が筋萎縮からなる、請求項20記載の方法。
  22. 心血管疾患が心不全、心肥大、または原発性肺高血圧からなる、請求項20記載の方法。
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