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JP2007314774A - アクリル系樹脂発泡粒子、発泡性アクリル系樹脂粒子及びアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法 - Google Patents

アクリル系樹脂発泡粒子、発泡性アクリル系樹脂粒子及びアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来、アクリル系樹脂発泡粒子から粒子間の融着性に優れた肉厚の型内成形体を得ようとすると冷却時間が極端に長くなり、生産効率が悪いという問題があった。本発明はブロック成形体等の肉厚成形体であっても、発泡粒子相互の融着性に優れた型内成形体を短い冷却時間で製造することができ、成形サイクルを向上することができるアクリル系樹脂発泡粒子を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のアクリル系樹脂発泡粒子は、アクリル系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子であって、粒子表面に網目模様状の連続した凸条を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はアクリル系樹脂発泡粒子、発泡性アクリル系樹脂粒子及びアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法に関する。
模型を鋳型内に入れて溶湯金属を流し込み、鋳型内の模型を溶湯金属で置換しながら鋳物を鋳造するフルモールド鋳造法において、従来よりポリスチレン発泡粒子を金型内に充填して加熱成形して得た成形体よりなる模型が用いられている。特に船舶のスクリューやプレス金型などの大型鋳造物の模型は、例えば長さ2m又は1m、幅1m、厚み50cmの厚みの厚い成形体(以下、ブロック成形体と称することがある。)の複数を接着剤で繋ぎ合わせ、所望の大きさの直方体状の大型成形体に加工し、これをフライス盤等によって所望の形状に精密切削加工して製造されている。しかしながらポリスチレン系樹脂の発泡成形体よりなる模型を用いたフルモールド鋳造法では、鋳造時に溶湯金属と接したポリスチレン系樹脂発泡粒子成形体が熱分解して煤が発生し、鋳造物に巻き込まれて鋳造物にカーボン欠陥を生じ易いという問題があった。このような問題を解決し得るものとして、特許文献1〜特許文献3には溶湯金属と接した際に煤が殆ど生じることがなく、フルモールド鋳造における消失模型等として好適なポリメタクリル酸エステル系樹脂を基材樹脂とするアクリル系樹脂発泡粒子成形体が開示されている。
特開2001−233986号公報 特許第2730703号公報 特許第2632402号公報
しかしながら、従来のアクリル系樹脂発泡粒子成形体は、発泡剤を含有するアクリル系樹脂発泡性粒子を予備発泡させ、これを金型内に充填して加熱し、冷却する、いわゆる型内成形方法により得られるが、上記したようなブロック成形体を型内成形により得ようとすると、冷却時間が極端に長くなり、生産性に改善の余地があった。即ち、ブロック成形体をフライス盤やエンドミル等で加工してフルモールド鋳造に用いる模型を製造する際に、ブロック成形体における発泡粒子間の融着が十分でないと、切削時に発泡粒子が剥がれ落ちて正確な切削加工面が得られず、加工後にパテ等による補修が必要となり、模型の製造が煩雑となる。このため模型製造用のブロック成形体は、発泡粒子間の融着性に優れたものであることが要求される。上記特許文献1〜3に記載されている発泡粒子を用い、粒子相互の融着性に優れた成形体を得るためには、スチーム等によって金型内に充填した中心部の発泡粒子まで十分に加熱することが必要である。しかしながら中心部の発泡粒子までが十分に融着するような温度で加熱成形すると、得られた成形体の冷却に時間がかかり、製造効率が大きく低下するという問題があった。本発明は上記従来の問題を解決し得る発泡粒子を提供することを目的とする。
即ち本発明は、
(1)アクリル系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子であって、粒子表面に網目模様状の連続した凸条を有することを特徴とするアクリル系樹脂発泡粒子、
(2)凸条に囲まれた網目の平均サイズが4〜40μm/個である上記(1)に記載のアクリル系樹脂発泡粒子、
(3)基材樹脂がメタクリル酸エステルと芳香族ビニル化合物との共重合体である上記(1)又は(2)に記載のアクリル系樹脂発泡粒子、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のアクリル系樹脂発泡粒子を製造するための発泡剤を含有する発泡性アクリル系樹脂粒子であって、流動パラフィン及び/又は高級脂肪酸エステル及び/又はオレフィンを基材樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部添加してなることを特徴とする発泡性アクリル系樹脂粒子、
(5)沸点80℃以下の有機系物理発泡剤を発泡剤として含有する上記(4)に記載の発泡性アクリル系樹脂粒子、
(6)発泡剤がペンタンである上記(5)に記載の発泡性アクリル系樹脂粒子、
(7)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のアクリル系樹脂発泡粒子を型内に充填し、型内の発泡粒子を加熱し、相互に融着させ、冷却後に型内より取り出すことを特徴とするアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法、
(8)型内成形時における型内空間の最小寸法が少なくとも15cmであることを特徴とする上記(7)に記載のアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法、
を要旨とする。
本発明のアクリル系樹脂発泡粒子は、ブロック成形体等の肉厚成形体であっても、発泡粒子相互の融着性に優れた成形体を短い冷却時間で製造することができるため、成形サイクルを向上することができる。また本発明の発泡粒子は熱分解性が良好で、熱分解した際に煤の発生が少ない利点がある。このため本発明の発泡粒子によれば、切削加工性に優れ、フルモールド鋳造用の模型として好適な成形体を効率良く成形することができる。
本発明のアクリル系樹脂発泡粒子の基材樹脂はアクリル系樹脂である。本発明でいうアクリル系樹脂は、アクリル酸又は/及びその誘導体を重合することによりできる単独重合体又は共重合体のみならず、アクリル酸又は/及びその誘導体を主成分(50重量%以上含む意)とし、他のビニル系モノマーを副成分として得られる共重合体も包含する。アクリル酸又は/及びその誘導体としては、アクリル酸等のアクリル酸系モノマー;メタクリル酸等のメタクリル酸系モノマー;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル系モノマー;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル系モノマーが例示される。また、上記した副成分としての他のビニル系モノマーとしては、芳香族ビニル系モノマーが好ましい。芳香族ビニル系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,4,6−トリブロモスチレン、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。本発明の発泡粒子の基材樹脂は、メタクリル酸エステルを主成分(50重量%以上含有する意)とするアクリル系樹脂が、発泡粒子の成形が容易で、得られた成形体の耐熱性も良好であり好ましい。中でも、メタクリル酸エステル(特にメタクリル酸メチル)と芳香族ビニル系モノマーとの共重合体は高発泡化が容易であり、発泡粒子の成形も容易であるため好ましい。
上記基材樹脂は、重量平均分子量が6万〜30万のものが好ましい。重量平均分子量が6万未満では得られる発泡成形体の強度が低下する虞があり、重量平均分子量が30万を超えると、発泡性が低下して、50倍〜60倍という高発泡の発泡粒子を得ることが困難となるとともに、発泡粒子を成形する際の粒子相互の融着性が低下し、得られた成形体の強度が低下する虞がある。本発明の発泡粒子の基材樹脂としては、発泡粒子を得る際の発泡性がより優れ、また得られる発泡成形体の強度もより優れている、重量平均分子量8万〜20万のものが更に好ましい。尚、上記基材樹脂の重量平均分子量は、GPC法により測定した標準ポリスチレン換算値である。
図1は、本発明の発泡粒子表面に形成された網目模様状の連続した凸条を説明するための後述の実施例1で得られたアクリル系樹脂発泡粒子表面の電子顕微鏡写真(図5の一部切抜き)を示し、図1に示すように本発明の発泡粒子は表面に網目模様状の連続した凸条1を有している。発泡粒子表面の網目2の平均サイズは4〜40μm/個であることが好ましく、5〜30μm/個であることがより好ましい。網目2の平均サイズが40μm/個を超えると、発泡粒子を成形する際の冷却時間の短縮効果が小さくなる虞がある。網目2の平均サイズが4μm/個未満の場合では成形条件幅が狭くなり内部の融着度の高い発泡成形体を得られない虞がある。網目2の平均サイズは、発泡粒子表面を走査型電子顕微鏡により写真撮影し(拡大倍率500倍が好ましい)、得られた写真上に直線を引き(直線の初めと終わりはいずれも凸条上とし、直線上に凸条が少なくとも10個存在するようにする)、その直線と交わっている網目2の数を数え、直線の長さを網目2の数で除して、網目一個当たりの長さを求め、発泡粒子10個について同様の操作を行なって得た値の平均値として求められる。例えば、90μmの直線上に凸条が10個存在していた場合(直線の初めと終わりの凸条もカウント)、網目の数は9個存在することになり、この場合、90μmを9個で除すことになるので網目の平均サイズは10μm/個となる。
表面に網目模様状の連続した凸条1を有する本発明の発泡粒子は、流動パラフィン、高級脂肪酸エステル、及びオレフィンの群から選ばれた1種又は2種以上の混合物(総称して以下「網目形成剤」という)と発泡剤を含む発泡性アクリル系樹脂粒子を発泡させることにより得ることができる。上記した網目形成剤は、発泡粒子表面に網目模様状の凸条1を形成させるのみならず、それほど効果は高くないが、可塑剤としても作用し、発泡性アクリル系樹脂粒子の発泡性を高める効果を有する。流動パラフィンとしては、C(n<2m+2、mは炭素数)で示される分岐構造、環構造を有する脂環式炭化水素化合物またはそれらの混合物が挙げられる。流動パラフィンの平均炭素数は10〜40個であることが好ましく、特に好ましくは20〜35個である。平均炭素数が10個未満の流動パラフィンを用いた場合、発泡粒子表面の網目模様状の凸条1が形成され難く、発泡粒子の成形時間の短縮効果も得られない虞がある。平均炭素数が40個を超える流動パラフィンを用いた場合、得られる発泡粒子表面の網目サイズが小さくなって成形条件幅が狭くなり、成形体中心部の発泡粒子の融着性が良好な成形体が得られない虞がある。また、この知見より、使用する流動パラフィンの炭素数の調整により、得られる発泡粒子の網目の大きさを調整できる。一方、高級脂肪酸エステルとしては、ブタノール、ステアリルアルコール、グリセリン、ソルビトール等のアルコールとラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸とのエステルが挙げられる。アルコールとしてはグリセリンやソルビトール等の多価アルコールが好ましい。高級脂肪酸の炭素数は、10〜22個が好ましい。本発明では、特に、高級脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸を主成分(脂肪酸100重量%中の50重量%以上を意味する)とする高級脂肪酸とグリセリンとから得られるグリセリントリステアレートが好ましい。また、オレフィンとしては、炭素数が10〜40個のもの又はこれらの混合物を意味するが、炭素数が15〜35個のもの又はこれらの混合物が好ましい。オレフィンとしては特にα−オレフィンが好ましい。炭素数が少ないオレフィンを用いた場合、発泡粒子表面の網目模様状の凸条1が形成され難く、発泡粒子の成形時間の短縮効果も得られない虞がある。炭素数が多いオレフィンを用いた場合、得られる発泡粒子表面の網目サイズが小さくなって成形条件幅が狭くなり、成形体中心部の発泡粒子の融着性が良好な成形体が得られない虞がある。
網目形成剤の添加量は、発泡粒子の基材樹脂100重量部当たり、0.1〜3重量部が好ましく、特に0.3〜2重量%が好ましい。この範囲内であると、得られる発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を容易に形成することができる。網目形成剤の基材樹脂への添加割合が少なすぎると、網目模様状の凸条が形成されない虞があり、発泡効率も低下する方向に向かう。また、網目形成剤の基材樹脂への添加割合が多くなりすぎると、得られる発泡成形体の強度や耐熱性が低下し、製造コストも高くなる虞がある。流動パラフィン及び/又は高級脂肪酸エステル及び/又はオレフィンは、樹脂粒子の造粒工程等において添加しても良いが、アクリル系樹脂を重合する前に、予め原料モノマー中に添加しておくことが好ましい。尚、上記基材樹脂に対する網目形成剤の添加量は、アクリル系樹脂に網目形成剤を添加する場合は、アクリル系樹脂100重量部当たりに対する割合であり、アクリル系樹脂を懸濁重合により得る際に添加する場合は、重合に使用された全モノマー量100重量部当りに対する添加量である。
本発明者は、アクリル系樹脂を重合するに先立って、モノマー中に流動パラフィンを添加したものを重合し、発泡剤を含浸させ、これを予備発泡させて得られた発泡粒子を型内成形し、ブロック成形体を製造したところ、予期せぬことに、冷却時間が著しく短縮されることを見出した。成形体製造時の冷却は、成形型の内面に設置された面圧計により測定される面圧が、所定の圧力に低下したことをもって終了する方法が一般的であり、冷却の終了をもって型開きし、次いで成形体は型内から離型されるが、本発明の発泡粒子を用いると、冷却を開始してから所定圧力に到達するスピードが飛躍的に速くなり(冷却時間が飛躍的に短くなる)、離型された発泡成形体の内部の温度が従来の発泡粒子(網目模様状の連続した凸条のない発泡粒子)を用いた成形体よりも高温であっても、意外にも、離型された成形体は冷却不足による変形は発生しない。
本発明の発泡粒子は、発泡粒子の表面を電子顕微鏡写真により観察すると、発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を有しており、この発泡粒子より得られた成形体の表面を電子顕微鏡写真により観察しても発泡粒子表面に存在していた網目模様状の連続した凸条に起因すると見られる凸条が残存している。本発明発泡粒子を用いて成形体を製造する際に冷却時間が短くて済む理由は、発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条が成形時の未だ高温下にある成形体内部の膨張力を抑えるためではないかと推測される。
更に、予備発泡前の発泡性粒子の表面を同様に観察すると、発泡性粒子の表面にも微細な窪みが無数に形成され、発泡性粒子の断面を観察すると、表面から5μm内側の位置との間に少なくとも気泡の一部が存在し、各気泡は気泡を形成する内壁間の最大寸法が約1〜10μmである独立気泡又は表面に開口部を有する開放気泡(これら気泡を以下「表面気泡」という)が多数形成されている。これは、発泡性粒子表面に形成された窪みがある程度深いことを示唆している。
更に、従来から発泡性粒子には可塑剤としてキシレンが添加されており、この発泡性粒子は表面に窪みを有していたが、それを発泡させて得られる発泡粒子表面には、多少の凸部は形成されるものの、網目模様状の連続した凸条を形成させることができなかった。これを考察したところ、発泡性粒子の段階においてキシレン添加品では窪みは存在してはいたものの、流動パラフィン添加品に比べ表面の窪みの数が非常に少ない。また、キシレン品では発泡性粒子の断面を観察したところ、表面気泡はほとんど見られないことを見出した。この事実も、発泡性粒子表面に形成された窪みの数が、本発明で有用な発泡性粒子の表面に形成された窪み数と比べ、非常に少ないことを示唆している。
本発明者は、発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を形成させうる網目形成剤について更に研究を進め、添加される流動パラフィンの炭素数により窪みの数、延いては発泡粒子表面の網目の大きさをコントロールできることを確認し、更に、高級脂肪酸エステルとオレフィンも網目形成剤として機能することをつきとめた。その一方で、可塑剤として有用と考えられるD−リモネン、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等を添加しても発泡性粒子表面に形成される窪みの数はかなり増加するものの、表面気泡はほとんど観察されず、得られる発泡粒子表面にも網目模様状の連続した凸条を形成させることができないことを確認した。更に、流動パラフィンや高級脂肪酸エステルやオレフィンは、発泡性ポリスチレン樹脂粒子では、得られる発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を形成させる効果が無いことも確認した。
以上のことより、発泡性アクリル系樹脂粒子表面に形成された無数の窪みは、断面を観察したときに、表面と、表面から5μm内側の位置との間に少なくとも気泡の一部が存在し、各気泡は気泡を形成する内壁間の最大寸法が1〜10μmである独立気泡又は表面に開口部を有する開放気泡であることが本発明の効果を達成するために不可欠なものであると推定される。得られる発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を形成させる上で、発泡性アクリル系樹脂粒子に形成された表面気泡は、発泡性粒子表面上の任意の位置から弦長で50μm離れた任意の発泡性粒子表面の間に、5〜200個存在していることが好ましく、10〜150個存在していることがより好ましく、20〜100個存在していることが更に好ましい。表面気泡が少ないと、得られる発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を形成させることができない。また、表面気泡が多すぎても得られる発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を形成させることができないと予想される。このような表面気泡は、発泡性粒子断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍が好ましい)により観察できる。
図2は流動パラフィン添加の発泡性粒子(以下の実施例1のもの)の断面を撮影した拡大倍率200倍の電子顕微鏡写真であり、図3はその拡大倍率1000倍の電子顕微鏡写真であり、図4はその発泡性粒子の表面を撮影した拡大倍率3000倍の電子顕微鏡写真である。また、図5は実施例1で得られた発泡粒子表面を撮影した拡大倍率500倍の電子顕微鏡写真である。
一方、図6はキシレン添加の発泡性粒子(以下の比較例1のもの)の断面を撮影した拡大倍率200倍の電子顕微鏡写真であり、図7はその拡大倍率1000倍の電子顕微鏡写真であり、図8はその発泡性粒子の表面を撮影した拡大倍率3000倍の電子顕微鏡写真である。また図9は、比較例1で得られた発泡粒子表面を撮影した拡大倍率500倍の電子顕微鏡写真である。
これらの対比より、流動パラフィン添加の発泡性粒子は、キシレン添加の発泡性粒子に比べ、表面の窪みが小さいうえ、数もかなり多いこと及び表面気泡が数多く存在していることが分かる。因みに、両断面を観察すると、図2、図3、図6、図7共に内部に多数のボイド(気泡)が形成されているが、本発明の例を示す図2、図3のものの方がボイドの大きさが小さく、数も多い。発泡性粒子内部に形成されているボイドは大きさが小さく、数が多いと、得られる発泡粒子の平均気泡径を小さくする効果を与えている可能性がある。
流動パラフィンや高級脂肪酸エステルやオレフィンの添加が発泡性アクリル系樹脂粒子表面に従来よりも微細で多数の窪み及び多数の表面気泡を形成させる理由は必ずしも定かではないが、アクリル酸やその誘導体はスチレンモノマーに比べやや吸水しやすい傾向にあり、発泡性粒子を製造する際の懸濁重合過程において分散媒である水をアクリル酸やその誘導体が引き込み、内部のみならず表面にまで極めて微細な水滴が分散された状態で重合が完結し、最終的に乾燥によりその水が蒸発された結果であると推測され、この重合過程でアクリル酸やその誘導体に添加された流動パラフィンや高級脂肪酸エステルやオレフィンが水滴を均一微細化させ、重合が完結したときにも重合物表面にもその水滴が保持されているものと推測される。
尚、発泡性アクリル系樹脂粒子表面の窪みは、発泡性粒子表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍が好ましい)により観察することができる。電子顕微鏡写真により発泡性アクリル系樹脂粒子の表面を観察する場合は、ステアリン酸亜鉛やグリセリンエステルなどで被覆されていないものを撮影に用いる。前記有機物で被覆された発泡性アクリル系樹脂粒子を撮影に用いる場合は、界面活性剤水溶液(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.01%水溶液)中で発泡性アクリル系樹脂粒子を撹拌して洗浄後、水洗、脱水、乾燥させ、発泡性アクリル系樹脂粒子表面の被覆物を除去してから撮影に用いる。
本発明のアクリル系樹脂発泡粒子は、平均気泡径が30〜150μm/個であることが好ましく、特に40〜100μm/個であることが好ましい。平均気泡径が30μm/個未満であると、成形温度条件幅が狭くなり成形体内部において発泡粒子の融着度が低下したものとなる虞がある。また平均気泡径が150μm/個を超えると得られる発泡成形体の強度が低下する虞がある。平均気泡径は、得られたアクリル系樹脂発泡粒子の中心部を切断し、走査型電子顕微鏡にて切断面を撮影して得た写真上に直線(直線の初めと終わりはいずれも気泡壁上とし、直線上に気泡壁が少なくとも20個存在するようにする)を引き、直線と交わっている気泡数を数え、直線の長さを気泡数で除した値を1個当たりの気泡径とし、発泡粒子10個について同様の操作を行なって得た気泡径の平均値として求められる。
得られる発泡粒子の平均気泡径は、従来周知の気泡調節剤の種類及び添加量で調節することができる。また、使用される発泡剤の種類や量によっても得られる発泡粒子の平均気泡径は影響を受ける。基材樹脂と相溶性の低い発泡剤を使用するほど気泡径は小さくなる傾向にある。炭素数3〜5の炭化水素を発泡剤とする場合は、炭素数が少ないものほど発泡粒子の平均気泡径は小さくなる傾向にある。
発泡粒子の嵩密度が低いと発泡粒子を成形して得られる発泡成形体の強度が不足し、逆に嵩密度が高いと不経済であるため、本発明の発泡粒子の嵩密度は、10〜100kg/mであることが好ましい。また、発泡粒子の嵩密度が10〜100kg/mとなるように発泡粒子を製造すると、発泡粒子表面に網目模様状の連続した凸条を容易に形成させることができる。
本発明発泡粒子は、本発明の発泡性アクリル系樹脂粒子を加熱発泡させることにより得られる。発泡性アクリル系樹脂粒子は、従来から既知の例えば、撹拌装置の付いた密閉容器内に、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステル単量体などのアクリル系ビニルモノマー或いはアクリル系ビニルモノマーと他のビニルモノマーとを、可塑剤、重合開始剤と共に適当な懸濁剤の存在下で水性媒体中に分散させた後、重合反応を開始し、重合途中あるいは重合完了後に発泡剤を添加して発泡性アクリル系樹脂粒子とする等の方法で得ることができる。
上記重合開始剤としては、ビニルモノマーに可溶であり、10時間半減期温度が50〜120℃である、クメンヒドロキシパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、ラウロイルパーオキサイドなどの有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物等が用いられる。これらの重合開始剤は1種類または2種類以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の使用量は、ビニルモノマー100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましい。また懸濁剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどの親水性高分子や、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウムなどの難水溶性無機塩などを用いることができ、必要に応じて界面活性剤を併用しても良い。なお、難水溶性無機塩を使用する場合は、アルキルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸二ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤を併用することが好ましい。懸濁剤の使用量は、ビニルモノマー100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。前記の難水溶性無機塩とアニオン性界面活性剤を併用する場合は、ビニルモノマー100重量部に対して、難水溶性無機塩を0.05〜3重量部、アニオン性界面活性剤を0.0001〜0.5重量部用いることが好ましい。また上記発泡性アクリル系樹脂粒子を得る重合工程において、ビニルモノマー中には、ヘキサブロモシクロドデカンなどの難燃剤、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンなどの難燃助剤、メタクリル酸メチル系共重合体、ポリエチレンワックス、タルク、シリカ、エチレンビスステアリルアミド、シリコーンなどのセル調整剤、可塑剤、帯電防止剤、導電化剤、粒度分布調整剤、連鎖移動剤、重合禁止剤などの一般的に発泡性スチレン系樹脂粒子の製造に使用されている添加剤を添加したり、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム成分を添加しても良い。
発泡性アクリル系樹脂に含有される発泡剤としては、沸点が80℃以下の有機系物理発泡剤であることが好ましい。沸点が80℃以下の有機系物理発泡剤としては、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、シクロブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素化合物、メタノール、エタノールなどの低級アルコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル化合物のような沸点が80℃以下の有機化合物で、1種類あるいは2種類以上混合して用いることができる。特に、発泡剤として炭素数3〜6個の炭化水素化合物であることが好ましく、そのなかでもペンタンが得られる発泡粒子の平均気泡径が小さくなりすぎない点で最も好ましい。発泡性アクリル系樹脂粒子中の発泡剤含有量は、得ようとする発泡粒子の発泡倍率との関係で決定される。高い発泡倍率の発泡粒子を得る場合には発泡剤含有量を高め、低い発泡倍率の発泡粒子を得る場合には発泡剤含有量を減らすことになる。発泡性アクリル系樹脂粒子中の発泡剤含有量は、通常は、2〜15重量%含有であり、好ましくは3〜8重量%である。
発泡性アクリル系樹脂粒子は、平均直径が0.3〜2mmであることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.5mmである。平均直径は小さすぎると発泡効率が低下しやすく、大きすぎると得られる発泡粒子が大きくなって型内への充填性が低下しやすくなる。
上記発泡性アクリル系樹脂粒子を加熱発泡させる方法としては、例えば、撹拌装置の付いた円筒形の予備発泡機を用いて、スチームなどで加熱し発泡させる方法がある。本発明の発泡粒子から成形体を得るには、アクリル系樹脂発泡粒子を型内に充填し、型内の発泡粒子を加熱し、相互に融着させ、冷却後に型内より取り出す、いわゆる型内成形方法を採用すればよい。特に、本発明の発泡粒子を使用すると、型内成形時の冷却時間が飛躍的に少なく済む。このようなメリットは、厚みの薄い(厚み1cm〜15cm未満の)成形体を得る場合でもこのメリットを享受できることは当然であるが、より厚みの厚い(厚み15cm以上の)成形体を得る場合はこのメリットはいっそう大きなものとなる。得られる成形体としては、厚みが15cm〜100cmのものが適しており、20cm〜70cmのものが好ましい。また、大型の成形体としては、EPS土木工法に使用されるポリスチレン発泡成形体が長さ2m又は1m、幅1m、厚み50cmサイズであることから、これを製造するための成形装置が世の中に普及している。本発明では、このような成形装置及び本発明の発泡粒子を使用して長さ2m又は1m、幅1m、厚み50cmサイズの成形体を、中心部の発泡粒子まで融着を高めて製造しても成形工程後段の冷却時間はわずかな時間で済む。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
撹拌装置の付いた内容積が1mのオートクレーブに、脱イオン水430kg、懸濁剤として第3リン酸カルシウム(太平化学産業社製)0.4kg、界面活性剤としてドデシルジフェニルエーテルスルホン酸二ナトリウム(花王社製:ペレックスSSH 50%水溶液)70g、電解質として酢酸ナトリウム0.65kgを投入した。次いで、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.5kg(日本油脂社製:ナイパーBW、水希釈粉体品)及び、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート0.4kg(日本油脂社製:パーブチルE)、網目形成剤として流動パラフィン(松村石油研究所社製:モレスコホワイトP60 平均炭素数20個)3.1kg、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(日本油脂社製:ノフマーMSD)0.6kgを、メタクリル酸メチル233kg、スチレン56kg、α−メチルスチレン22kgに溶解させ、110rpmで撹拌しながらオートクレーブに投入した。オートクレーブ内を窒素置換した後、昇温を開始し、1時間半かけて80℃まで昇温した。80℃に昇温する途中、60℃に到達した時に、懸濁助剤として過硫酸カリウムの0.02%水溶液を0.8kg添加した。80℃に到達した後、更に115℃まで6時間かけて昇温し、そのまま115℃にて5時間保持した後、30℃まで約6時間かけて冷却した。80℃から115℃へ昇温する途中、110℃に到達した時に、発泡剤としてペンタン(n−ペンタン80%とイソペンタン20%の混合物)37kgを約60分かけてオートクレーブ内に添加した。発泡剤を添加後、撹拌速度を90rpmに下げた。冷却後、内容物を取り出し、硝酸を添加し発泡性アクリル系樹脂粒子の表面に付着した第3リン酸カルシウムを溶解させた後、遠心分離機で脱水・洗浄し、気流乾燥装置で表面に付着した水分を除去し、平均粒径が約0.8mmの発泡性アクリル系樹脂粒子を得た。得られた発泡性アクリル系樹脂粒子を篩いにかけて直径が0.5〜1.2mmの粒子を分取した。この発泡性アクリル系樹脂粒子100重量部に対して、帯電防止剤であるN,N―ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン0.015重量部を添加し、さらにステアリン酸亜鉛0.2重量部、グリセリンモノステアレート0.1重量部の混合物で被覆した。得られた発泡性アクリル系樹脂粒子12.5kgを加圧バッチ発泡機(ダイセン工業社製:DYH850)内で、発泡機内圧力が0.01MPa(ゲージ圧)になるようにスチームを供給し、そのスチーム圧力を約80秒間維持しつつ加熱して、嵩密度が約20kg/mのアクリル系樹脂の発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子を熟成サイロに入れ室温で1日熟成後、ブロック成形機(ダイセン工業社製:VS−2000−5VMC)を用いてブロック成形体の成形を行った。金型寸法は縦2.0m×横1.0m×厚さ0.5mとし、金型の2.0m×1.0m面の中央部に取り付けた面圧計により加熱制御と離型制御を行なった。金型内に充填されたアクリル系樹脂の発泡粒子の発泡圧力が、表1に示す最高面圧となるまで加熱用スチームを金型内に供給して加熱後、水冷を3秒間行ない、次いで金型のキャビティ内を−0.06MPa(ゲージ圧)まで減圧し、面圧計が0.00MPa(ゲージ圧)になるまで減圧状態を保持した後、金型を開きブロック成形体を取り出した。得られたブロック成形体を60℃で1日乾燥後、さらに室温で1日以上養生した後、各種測定を行った結果を表1に示す。また、実施例1で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図4(拡大倍率3000倍)及び図3(拡大倍率1000倍)並びに図5(拡大倍率500倍)に示す。
上記で説明された以外の表中における各種測定については次の通りである。
窪み密度:
ステアリン酸亜鉛やグリセリンモノステアレートで被覆していない発泡性アクリル系樹脂粒子の表面を、走査型電子顕微鏡(観察倍率3000倍)により撮影し、電子顕微鏡写真(倍率3000倍)上の、一辺20μmの正方形の内側に存在する窪みの個数を数え、これを1mm当たりの個数に換算して求めた。この測定においては、一辺20μmの正方形を形成する任意の接触している2辺上に位置する窪みの数はカウントし、同正方形を形成する残りの2辺上に位置する窪みの数はカウントしないこととした。同様に少なくとも異なる表面の5箇所について計測し、その相加平均値を窪み密度として求めた。
発泡性アクリル系樹脂粒子中の発泡剤含有量:
得られた発泡性アクリル系樹脂粒子をジメチルホルムアミドに溶解させ、ガスクロマトグラフィーにより、添加した発泡剤成分の含有量を測定し、各成分の含有量(重量%)を合計して求めた。
発泡性アクリル系樹脂粒子の基材樹脂の平均分子量:
得られた発泡性アクリル系樹脂粒子をテトラヒドロフランに溶解させ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンで校正して数平均分子量、重量平均分子量、およびZ平均分子量を求めた。
発泡粒子の嵩密度:
発泡粒子を1Lのメスシリンダー内に、1Lの標線位置まで充填し、その発泡粒子の重量:WP(g)を0.1gの位まで秤量し、この発泡粒子の重量WPから以下の式により発泡粒子の嵩密度(kg/m)を求めた。
(数1)
発泡粒子の嵩密度(kg/m
={WP(g)×0.001(kg/g)}/{1(L)×0.001(L/m)}
成形時の放冷(減圧冷却)時間:
ブロック成形体の成形工程において、スチーム加熱および水冷を行った後、金型キャビティの減圧開始から面圧が0.00MPa(ゲージ圧)に到達するまでに要した時間(分)を計測した。
寸法収縮率:
得られたブロック成形体の、金型の縦2.0mに沿った長さ(mm)を測定し、この測定値を成形品寸法とし、金型寸法(2.0m)に対する収縮率(%)を以下式より求めた。
(数2)
寸法収縮率(%)=(金型寸法−成形品寸法)÷金型寸法×100
ブロック成形体の内部融着率:
得られたブロック成形体をニクロム線により、厚さ方向に5cmずつ10枚の板にスライスした。表面側から数えて5枚目の板を割って破断面の100個以上の発泡粒子について、発泡粒子自体が破断している数と、発泡粒子と発泡粒子との界面で剥離した数とを、目視により計測し、測定した全発泡粒子数に対する、発泡粒子自体が破断した数の割合を内部融着率(%)とした。通常、この内部融着率は50%以上であれば許容範囲内である。
ブロック成形体の曲げ強さ:
JIS K 7221に準拠して3点曲げ試験を行なった。すなわち、ブロック成形体をニクロム線により、300mm×75mm×25mmの大きさの試験片に切り出し、3点曲げ試験(スパン200mm)を行って最大曲げ応力(MPa)を測定した。同様の試験を5点の試験片について行い、平均して曲げ強さ(MPa)を求めた。
実施例2
網目形成剤として流動パラフィン(松村石油研究所社:モレスコホワイトP150 平均炭素数25個)3.1kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表1にあわせて示す。また、実施例2で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図10(拡大倍率3000倍)及び図11(拡大倍率1000倍)並びに図12(拡大倍率500倍)に示す。
実施例3
網目形成剤として流動パラフィン(松村石油研究所社製:モレスコホワイトP350P 平均炭素数33個)3.1kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表1にあわせて示す。また、実施例3で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図13(拡大倍率3000倍)及び図14(拡大倍率1000倍)並びに図15(拡大倍率500倍)に示す。
実施例4
網目形成剤としてグリセリントリステアレート(日本油脂社製:極度硬化牛脂)3.7kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表2に示す。また、実施例4で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図16(拡大倍率3000倍)及び図17(拡大倍率1000倍)並びに図18(拡大倍率500倍)に示す。
実施例5
網目形成剤として、炭素数20〜28の混合物からなるα−オレフィン混合物(三菱化学社製:商品名「ダイアレン208」)3.1kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表2にあわせて示す。また、実施例5で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図19(拡大倍率3000倍)及び図20(拡大倍率1000倍)並びに図21(拡大倍率500倍)に示す。
実施例6
網目形成剤として、流動パラフィン(松村石油研究所社製:モレスコホワイトP60 平均炭素数20個)2.5kg、発泡助剤(可塑剤)としてシクロヘキサン0.9kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表2にあわせて示す。実施例6で得られた発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を図22(拡大倍率500倍)に示す。
比較例1
網目形成剤に代えて発泡助剤(可塑剤)であるキシレン3.7kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に示す。また、比較例1で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図8(拡大倍率3000倍)及び図7(拡大倍率1000倍)並びに図9(拡大倍率500倍)に示す。
比較例2
網目形成剤に代えて発泡助剤(可塑剤)であるとしてD−リモネン3.1kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に示す。また、比較例2で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図23(拡大倍率3000倍)及び図24(拡大倍率1000倍)並びに図25(拡大倍率500倍)に示す。
比較例3
網目形成剤に代えて発泡助剤(可塑剤)であるフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)3.1kgを用いた以外は実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に示す。また、比較例3で得られた発泡性アクリル系樹脂粒子の表面及び断面並びに発泡粒子の表面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図26(拡大倍率3000倍)及び図27(拡大倍率1000倍)並びに図28(拡大倍率500倍)に示す。
比較例4
撹拌装置の付いた内容積が1mのオートクレーブに、脱イオン水364kg、懸濁剤として第3リン酸カルシウム(太平化学産業社製)0.4kg、界面活性剤としてαオレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン社製:リポラン440 37%水溶液)50g、電解質として酢酸ナトリウム0.56kgを投入した。次いで、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.2kg(日本油脂社製:パーブチルO)及び、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート0.6kg(日本油脂社製:パーブチルE)、実施例1で網目形成剤として使用されたものと同じ流動パラフィン(松村石油研究所社製:モレスコホワイトP60 平均炭素数20個)3.6kg、気泡調整剤としてポリエチレンワックス(東洋ペトロライト社製:ポリワックス1000)0.4kgをスチレン370kgに溶解させ、110rpmで撹拌しながらオートクレーブに投入した。オートクレーブ内を窒素置換した後、昇温を開始し、1時間半かけて90℃まで昇温した。90℃に到達した後、更に100℃まで5時間かけて昇温し、さらに115℃まで1時間半かけて昇温し115℃にて5時間保持した後、30℃まで約6時間かけて冷却した。90℃から100℃へ昇温する途中、90℃に到達4時間目に、発泡剤としてペンタン(n−ペンタン80%とイソペンタン20%の混合物)10kg及びブタン(n−ブタン70%とイソブタン30%の混合物)21kgを約60分かけてオートクレーブ内に添加した。発泡剤を添加後、撹拌速度を90rpmに下げた。冷却後、内容物を取り出し、硝酸を添加し発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に付着した第3リン酸カルシウムを溶解させた後、遠心分離機で脱水・洗浄し、気流乾燥装置で表面に付着した水分を除去し、平均粒径が約0.8mmの発泡性スチレン樹脂粒子を得、実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に示す。また、比較例4で得られた発泡性スチレン樹脂粒子の表面及び断面を走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ、図29(拡大倍率3000倍)及び図30(拡大倍率1000倍)に示す。
また、実施例1〜6及び比較例1〜4について、成形時の放冷(減圧冷却)時間と成形体の内部融着率との関係を図31に示す。
実施例と比較例の結果より、次のことが理解される。網目形成剤として流動パラフィン又は高級脂肪酸エステル又はオレフィンを使用して得られた発泡性アクリル系樹脂粒子には、従来品(比較例1〜3)ではほとんど観察されない表面気泡が無数に形成されていることが判かる。また、これを発泡させて得られた発泡粒子は、表面に網目模様状の連続した凸条が形成されていることが判る。そして、その発泡粒子を使用して型内成形して厚みの厚いブロック成形体を、内部の融着が高くなるように十分に加熱して成形しても、従来品(比較例1〜3)と比較(内部融着率50%で比較)し、放冷(減圧冷却)時間が飛躍的に短縮されることが判る。
また、実施例1〜3より、網目形成剤として使用される流動パラフィンの炭素数により、得られる発泡粒子の網目の大きさを調整できることが理解される。
これに対し、比較例1〜3は、従来から発泡性アクリル系樹脂粒子に使用される可塑剤として有用な化合物を添加した例を示すものであるが、そのような化合物の添加では発泡性アクリル系樹脂粒子には、ほとんど表面気泡が形成されず、それより得られる発泡粒子の表面には網目模様状の連続した凸条が形成されないことが判る。そして、その発泡粒子を使用して型内成形して厚みの厚いブロック成形体を、内部の融着が高くなるように十分に加熱して成形すると、実施例1〜6と比較(内部融着率50%で比較)し、非常に長い放冷(減圧冷却)時間を必要とすることが判る。
また、比較例4より、本発明で網目形成剤として有用な流動パラフィンを発泡性ポリスチレン粒子に適用しても、本発明の効果が得られないことも判る。
本発明の発泡粒子の表面の網目模様状の連続した凸条を説明するための、発泡粒子表面の電子顕微鏡写真である。 実施例1の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率200倍)である。 実施例1の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例1の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 実施例1の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 比較例1の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率200倍)である。 比較例1の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 比較例1の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 比較例1の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 実施例2の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 実施例2の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例2の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 実施例3の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 実施例3の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例3の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 実施例4の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 実施例4の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例4の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 実施例5の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 実施例5の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例5の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 実施例6の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 比較例2の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 比較例2の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 比較例2の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 比較例3の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 比較例3の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 比較例3の発泡粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率500倍)である。 比較例4の発泡性粒子の表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率3000倍)である。 比較例4の発泡性粒子の断面の電子顕微鏡写真(拡大倍率1000倍)である。 実施例1〜6及び比較例1〜4を対象とした、成形時の放冷(減圧冷却)時間と成形体の内部融着率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 凸条
2 網目

Claims (8)

  1. アクリル系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子であって、粒子表面に網目模様状の連続した凸条を有することを特徴とするアクリル系樹脂発泡粒子。
  2. 凸条に囲まれた網目の平均サイズが4〜40μm/個である請求項1に記載のアクリル系樹脂発泡粒子。
  3. 基材樹脂がメタクリル酸エステル系モノマーと芳香族ビニル化合物との共重合体である請求項1又は2に記載のアクリル系樹脂発泡粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系樹脂発泡粒子を製造するための発泡剤を含有する発泡性アクリル系樹脂粒子であって、流動パラフィン及び/又は高級脂肪酸エステル及び/又はオレフィンを基材樹脂100重量部に対して0.1〜3重量部添加してなることを特徴とする発泡性アクリル系樹脂粒子。
  5. 沸点80℃以下の有機系物理発泡剤を発泡剤として含有する請求項4に記載の発泡性アクリル系樹脂粒子。
  6. 発泡剤がペンタンである請求項5記載の発泡性アクリル系樹脂粒子。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系樹脂発泡粒子を型内に充填し、型内の発泡粒子を加熱し、相互に融着させ、冷却後に型内より取り出すことを特徴とするアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法。
  8. 型内成形時における型内空間の最小寸法が少なくとも15cmであることを特徴とする請求項7に記載のアクリル系樹脂発泡粒子成形体の製造方法。
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