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JP2007314742A - 接着剤組成物、その積層体、およびフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

接着剤組成物、その積層体、およびフレキシブルプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】 フレキシブルプリント配線板用の接着剤に要求されている電気絶縁性、半田耐熱性、接着性などの一般の要求特性を満足しながら、ハロゲン元素や重金属元素を実質的に含まずに難燃性を付与し、且つ室温以上の温度における屈曲性を改良するフレキシブルプリント配線板の接着剤を提供することである。
【解決手段】
ガラス転移温度が30℃以上で、エポキシ樹脂と反応する水酸基又は/およびカルボキシル基又は/およびアミノ基を有し、その総和が2〜60mgKOH/gである樹脂(A)、リン含有エポキシ樹脂(Bp)又は/およびエポキシ樹脂に対する反応性を有するリン化合物とエポキシ樹脂との混合物(Bm)およびエポキシ樹脂硬化剤(C)を含み、全固形物中の有機分に占めるリンの含有率が1〜10重量%である接着剤組成物の技術である。

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板用の金属張積層板やカバーレイフィルム用の接着剤に関し、特にフレキシブルプリント配線板に要求される電気絶縁性、接着性、半田耐熱性、室温以上の温度での屈曲性を満足すると共に、ハロゲンやアンチモンを含まずに難燃性を発現する、高性能且つ環境対応の接着剤組成物、さらに接着剤を含む積層体およびフレキシブルプリント配線板に関する。
フレキシブルプリント配線板はポリエステルフィルムやポリイミドフィルムと銅箔を接着剤で貼り合わせた銅張フィルムからエッチング法で回路を形成し、更に回路は接着剤でポリイミドフィルムなどを積層して保護される。この構成からわかるようにフレキシブルプリント配線板の性能は、接着剤層の性能に依存するところが大である。例えば接着剤に半田耐熱性を付与するために高耐熱性の熱硬化性樹脂を使用すると屈曲性や接着性が阻害される。そのために熱硬化性樹脂と零度以下のガラス転移点を有するゴム成分を併用することが一般に行われている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら近年、フレキシブルプリント配線板は、電子機器の発展とともに高性能化が要求されている。例えば半導体チップを直接フレキシブルプリント配線板に搭載するために、従来以上に高い耐熱性が要求され、あるいはハードディスクドライブから要求される屈曲性も室温環境のみならず、機器からの発熱や車載環境に耐えるように80℃以上における屈曲性が要求されるようになってきた。これらに対応して、ゴム成分を耐熱性樹脂で変性する試みがなされている(例えば、特許文献2参照。)。また安全上の観点から接着剤層に難燃性を付与するためにハロゲン化合物とアンチモン化合物が用いられているが、環境問題、健康上の問題からハロゲン不使用化/重金属不使用化が要求されている。そのためにリン化合物が種々検討されているが(例えば、特許文献3参照。)、リン化合物のブリードアウトの問題やリン化合物の加水分解生成物に起因するとされる銅マイグレーションが問題になっている。
特開2005−154512 特開2002−69270 特開2001−339132
フレキシブルプリント配線板の接着剤に要求されている電気絶縁性、半田耐熱性、接着性などの一般の要求特性は満足しながら、且つ上述の近年フレキシブルプリント配線板に要求されているハロゲン不使用、アンチモンなどの重金属不使用で難燃性を付与すること、室温以上の温度における屈曲性を改良することが本発明で解決しようとする課題である。
上記の課題を解決するために、(1)水酸基又は/およびカルボキシル基又は/およびアミノ基を含み、水酸基価、酸価およびアミン価の総和が、2〜60mgKOH/gの範囲にある樹脂であって、そのガラス転移温度が30℃以上の樹脂(A)、リン原子を含有するエポキシ樹脂(Bp)又は/およびエポキシ樹脂に対する反応性を有するリン化合物とエポキシ樹脂との混合物(Bm)、およびエポキシ樹脂硬化剤(C)を含み、全固形物中の有機分に占めるリンの含有率が、1〜10重量%であることを特徴とする接着剤組成物、(2)接着剤組成物が硬化していることを特徴とする(1)の接着剤組成物、(3)(1)の接着剤組成物が合成樹脂フィルム又は合成樹脂板、又は金属箔又は金属板に積層されている状態であることを特徴とする接着剤組成物の積層体、(4)(2)の接着剤組成物の硬化物が合成樹脂フィルム又は合成樹脂板、又は金属箔又は金属板に積層されている状態であることを特徴とする硬化した接着剤組成物の積層体、(5)(4)の硬化した接着剤組成物の積層体構造を少なくとも一部分含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板を提供する。
更に本発明について説明する。本発明においては、水酸基又は/およびカルボキシル基又は/およびアミノ基を含み、水酸基価、酸価、およびアミン価の総和が、2〜60mgKOH/gの範囲にある樹脂であって、そのガラス転移温度が30℃以上の樹脂(A)を用いる。水酸基やカルボキシル基やアミノ基はエポキシ化合物と反応し、可撓性を担う樹脂部分と、主として耐熱性を担うエポキシ樹脂硬化物部分が化学結合によって一体化し全体が強固な樹脂層を形成する。それによって優れた熱的性質、力学的性質、化学的性質を発揮する。水酸基、カルボキシル基およびアミノ基の総和が2mgKOH/g樹脂未満であるとエポキシ化合物による樹脂の架橋の程度が低くなり、半田耐熱性が不足する。逆に60mgKOH/g樹脂を越えると接着剤組成物のポットライフやコーティング物のシェルフライフが低下する他、架橋の程度が高くなり、固くて脆い構造となり、接着性や屈曲性が悪くなる。
また本発明ではガラス転移温度が30℃以上の樹脂を用いる。接着剤層のガラス転移温度は、樹脂(A)のエポキシ化合物による架橋の密度や架橋部の構造によって左右されることは勿論であるが、架橋密度や架橋部の構造が同じであっても樹脂(A)部分の特性が回路の屈曲性に反映されることがわかった。つまり、樹脂(A)のガラス転移温度以上では繰り返し屈曲によって形成される金属表面の微小なクラックの成長を阻止できるだけの接着剤層の硬さが不足し、回路の繰り返し屈曲性が悪くなるのである。室温以上の温度において高い屈曲性を付与するためには、樹脂(A)のガラス転移温度は30℃以上、好ましくは80℃以上、更に好ましくは100℃以上が必要であり、室温以下のガラス転移温度を有するゴム成分を含むことは好ましくない。
本発明に用いる樹脂(A)は水酸基又は/およびカルボキシル基又は/およびアミノ基を含有する、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂などを挙げることが出来、これらのうち水酸基価、酸価、アミン価の総和(水酸基価、酸価、アミン価の少なくとも1つ以外が0でもよい)が2〜60mgKOH/gで、且つガラス転移温度が30℃以上の樹脂である。中でもリン原子や窒素原子を含む樹脂が難燃性付与の観点から望ましく、リン含有ジオールを共重合したポリエステル樹脂やポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、あるいはポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい。全固形物中の有機分に対する樹脂(A)成分の割合は5重量%〜95重量%である。5重量%未満では、接着性や屈曲性を満足出来ず、95重量%を越えると耐熱性が不足する。
本発明に用いられるリン原子を含むエポキシ樹脂(Bp)とは、通常のエポキシ樹脂に対する反応性を有するリン化合物をエポキシ樹脂と反応させて得られたリン原子が化学結合しているエポキシ樹脂である。具体的には、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドもしくはその誘導体とエポキシ樹脂との反応物、1,4−シクロオクチレンホスフィンオキサイドや1,5−シクロオクチレンホスフィンオキサイドとエポキシ樹脂との反応物、n−ブチル−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキサイドやトリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキサイドとエポキシ樹脂との反応物などを挙げることが出来る。またリン原子の結合したエポキシ樹脂を別途作製して、それを用いる代わりにエポキシ樹脂に対する反応性を有する上記の様なリン化合物とエポキシ樹脂の混合物(Bm)を直接用いても良い。全固形物中の有機分に対するエポキシ樹脂の割合は5〜80重量%である。5重量%未満では、半田耐熱性を満足出来ず、80重量%を越えると接着性、屈曲性が悪くなり不都合である。全固形物中の有機分に対する、リン原子の含有率は1〜10重量%であり、1重量%未満では充分な難燃性が発現せず、10重量%を超えると接着性などの特性を阻害し不都合である。全固形物中の有機分に占めるリン原子の含有率は、2〜5重量%が好ましい。エポキシ樹脂の使用量と全固形物中に占めるリン原子の含有率を調整するためにリン原子を含まぬエポキシ樹脂を併用することは何ら差し支えない。
本発明で使用出来るエポキシ樹脂はポリフェノール化合物、例えば、ビスフェノールAおよびそのアルキル置換体、ビスフェノールFおよびそのアルキル置換体、ビスフェノールSおよびそのアルキル置換体、各種ノボラック樹脂、フルオレン骨格を有するフェノール類などのグリシジルエーテル化物、その他に脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、などが挙げられる。
本発明に用いられるエポキシ樹脂硬化剤(C)として、酸無水物、フェノール類、アミン類、イソシアネート類、ブロックイソシアネート類などがあり、中でも本発明に用いる樹脂(A)と反応できる酸無水物系、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、アルキレングリコール無水トリメリット酸エステルなどが好ましい。またアミン類、例えば、ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族アミン、エチレンジアミンなどの脂肪族アミン類、ジシアンジアミド、ジフェニルメタンジイソシアネートなど窒素原子を含む硬化剤も難燃性付与の観点から望ましい。またこれらの硬化剤を混合して使用することもできる。これらの硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基の当量数に対して通常0.1〜2、好ましくは0.2〜1.5である。
また硬化触媒あるいは硬化促進剤として、置換イミダゾール類、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなど、3級アミン類、ホスフィン類、ルイス酸錯体などを併用することもできる。これらはエポキシ樹脂100重量部に対して通常0.01〜3重量部使用する。
本発明の接着剤組成物には、必要に応じて他の有機物、無機物、金属などを添加して使用することができる。例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、アルミン酸カルシウムなどの無機難燃剤、シリカ、アルミナ、タルク、ガラスビーズなどの無機充填剤、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機補強繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維などの有機補強繊維、黒鉛、ケッチェンブラック、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、炭素繊維、金属繊維などの導電剤、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などのカップリング剤、リン系接着性改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チキソトロピー付与剤、帯電防止剤、消泡剤、滑剤などを配合することができる。
本発明の接着剤組成物は、樹脂(A)、リン原子を含有するエポキシ樹脂(Bp)又は/およびエポキシ樹脂に対する反応性を有するリン化合物とエポキシ樹脂との混合物(Bm)、エポキシ樹脂硬化剤(C)、他の添加剤を溶剤に溶解又は均一に分散させた接着剤溶液又は/および分散液として使用する。溶媒としてはメチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングライコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルセロソルブなどのアルコール系溶剤、ジメチルホルムアマイド、ジメチルアセトアマイド、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶剤およびこれらの2種以上の混合溶媒が使用できる。接着剤溶液又は分散液(ワニス)の固形分濃度は通常5重量%〜90重量%である。所望する乾燥後の接着剤層の厚さやコーティング適性、乾燥設備、生産性などを勘案して適宜選択できる。
接着剤溶液又は分散液(ワニス)を合成樹脂フィルム、金属箔などにコーティングし、溶剤を乾燥させ、その上に他のフィルム、金属箔、紙などを貼り合わせて使用できる。コーティングは既存のコーターを適用できるが、特にコンマコーター、リーバースロールコーターが好ましい。乾燥はコーターの乾燥ゾーンで行い、通常40〜180℃で1分〜30分加熱し溶剤を除去し、接着剤層を形成する。乾燥後の接着剤層の厚さは、通常5〜50μmである。この段階では熱可塑性を保持しており(B−ステージ)、引き続き他の基材と重ね、ロールラミネーター又は平板ヒートプレス機により貼り合わせることができる。貼り合わせる両方の基材にコーティングすることもできる。プレス条件は通常、50〜200℃、0.1〜5MPaで、10秒〜30分である。さらに50〜150℃で1時間〜24時間加熱し、後硬化を行うこともできる。
本発明の接着剤組成物は、フレキシブルプリント配線板用基板、カバーレイフィルム、ボンディングシート、導電ペーストのバインダーなどのフレキシブルプリント配線板関連材料用の接着剤として適する。フレキシブルプリント配線板用基板は電気絶縁性フィルム/接着剤層/金属箔の3層積層体が基本構造であり、接着剤層の厚さは通常5〜30μmである。カバーレイフィルムは電気絶縁性フィルム/接着剤層/離型性フィルム(又は離型紙)の3層積層体である。接着剤層の厚さは通常20〜90μmであるが、回路の厚さにより適宜選択する。ドライフィルムタイプのカバーレイに適用する場合は、離型性フィルム/接着剤層/離型性フィルム(又は離型紙)の3層積層体であり、接着剤層が絶縁性フィルムの機能も兼ねるため、接着剤層の厚さは若干厚めで通常30〜100μmであるが回路の厚さにより適宜選択する。ボンディングシートは通常、離型性フィルム/接着剤層/離型性フィルム(又は離型紙)の3層積層体であり、接着剤層の厚さは、通常20〜50μmである。また、金属箔/接着剤層/離型性フィルム(又は離型紙)の3層積層体はビルドアップ多層配線板用の材料として、金属箔/接着剤層の2層積層体は2層プリント配線基板としても適用できる。
上記の電気絶縁性フィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアリーレンエステルフィルム、ポリアラミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムなどが挙げられる。フィルムの厚さは通常12.5μm〜100μmであるが、補強板として用いられる場合はさらに厚手のものも使用される。さらに補強板としてエポキシ樹脂板、フェノール樹脂板、メラミン樹脂板なども使用される。上記の金属箔としては、電解銅箔、圧延銅箔、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔などが挙げられる。金属箔の厚さは通常9μm〜70μmであるが、補強板として使用される場合はさらに厚手のものが使用される。離型性フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテン系フィルムやポリエステルフィルムにシリコーン系又は/およびフッ素系の離型剤を塗布したものなどが挙げられる。離型紙としてはポリエチレンコート紙、ポリエチレンコート紙にさらにシリコーン系又は/およびフッ素系離型剤をコートしたものなどを挙げることができる。
本発明の効果は、フレキシブルプリント配線板材料用接着剤に要求される基本特性(電気絶縁性、接着性、半田耐熱性など)を満たしながら、さらに、ハロゲンや重金属類などの環境に悪影響を与える物質を含まず、かつリン化合物の染み出しや分解物による銅マイグレーションを抑制して難燃性を発現すること、および室温以上の温度における屈曲性を改良することを実現した点に示される。
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。実施例を記載する前に評価方法について記す。
(1)樹脂の水酸基価、酸価、アミン価 酸価は所定量の樹脂をクロロホルムに溶解し、水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定。水酸基価は所定量の樹脂をクロロホルムに溶解し、所定量の無水酢酸を添加して、水酸基を酢酸エステルに変換後、残存する酸を水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定する。無水酢酸の酸当量−残存酸当量より計算で求める。アミン価は所定量の樹脂をクロロホルムに溶解し、塩酸のエタノール溶液で滴定し、当量KOHに換算する。
(2)樹脂のガラス転移温度 示差走査熱量計(DSC)を用い、20℃/分で測定。
(3)評価用試料の作製 接着剤組成物の溶液又は/および分散液を調整する。但し実施例1〜3においては、溶媒としてメチルエチルケトン/トルエン/ジメチルホルムアマイド=40/40/20(重量比)を用い、固形分濃度46重量%に、比較例1〜2においては、溶媒としてメチルエチルケトン/トルエン=80/20(重量比)を用い、固形分濃度46重量%に調整して使用する。本溶液又は/および分散液を35μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル(株)製 F2−WS箔の処理面に塗工し、150℃で5分間熱風乾燥後、25μmのポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製 カプトン100H)をロールラミネーションする。さらに160℃、3MPaで30分間、熱プレス後、120℃で12時間、硬化を行い、銅張フィルムを作製する。なお接着剤層の厚さは15μmである。
(4)半田耐熱性 25mm×25mmサイズの銅張フィルムを40℃、90%RHで24時間、調湿後、直ちに260℃の噴流半田浴に20秒間浮かべ、膨れ、剥がれなどを観察し、膨れ、剥がれなどがないとき、OK(良)とする。他はNG(不良)とする。
(5)接着強度 1cm幅の試料を、5cm/分で銅箔を引っ張り、180度剥離する。
(6)耐折強度 1cm幅の試料を用い、MIT試験機(JIS P8115)を用い、屈曲半径 0.8mm、荷重 5N、50℃で、クラックが発生するまでの回数を記録する。
(7)難燃性 5mm幅の全面エッチングした試料を垂直に保ち、下部からタバコ用ライターの炎で着火後、ライターの炎を離し、延焼程度を観察する。5秒以内で消火する場合をOK(良)とし、他はNG(不良)とする。
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン226、官能基数総和21mgKOH/g、ガラス転移温度65℃)60g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製jER154)40g、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド 35g、テトラヒドロ無水フタル酸 6g、触媒としてトリフェニルホスフィン 0.02g、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.7gを含む接着剤溶液を用い、前記の方法で銅張フィルムを作製した。評価結果を表1に記す。
ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績(株)バイロンUR−8200、官能基数総和6mgKOH/g、ガラス転移温度 73℃)固形分として50g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER154)33g、n−ブチル−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキサイド 35g、テトラヒドロ無水フタル酸 10g、トリフェニルホスフィン 0.02g、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.7gを含む接着剤溶液を用い、前記の方法で銅張フィルムを作製した。評価結果を表1に記す。
温度計、攪拌機、還流式冷却管および蒸留管を具備した反応容器に、ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)バイロン885)100g、トルエン70gを仕込み溶解後、トルエン20gを蒸留させ、トルエン/水の共沸により反応系を脱水した。60℃まで冷却後、メチルエチルケトン50gおよび含リンポリオール(旭電化工業(株)製FC−450)15gを加えた。この溶液にヘキサメチレンジイソシアネート8g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレート0.4gを加え、80℃で3時間反応させた後、トルエン93.5gおよびメチルエチルケトン93.5gを加え、固形分濃度を30重量%に調整し、含リンポリエステルウレタン樹脂の溶液を作製した。本含リンポリエステルウレタン樹脂(官能基数総和40mgKOH/g、ガラス転移温度60℃)固形分として60g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER154)50g、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド 30g、テトラヒドロ無水フタル酸 6g、トリフェニルホスフィン0.02g、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.7gを含む接着剤溶液を用い、前記の方法で銅張フィルムを作製した。評価結果を表1に記す。
比較例1
ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績(株)バイロンUR−3500、官能基数総和45mgKOH/g、ガラス転移温度10℃)固形分として50g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER154)25g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER871)25g、テトラヒドロ無水フタル酸 6g、触媒として、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.7gを含む接着剤溶液を用い、前記の方法で銅張フィルムを作製した。評価結果を表1に記す。
比較例2
ニトリルブタジエンゴム(NBR)(日本ゼオン(株)ニポール1072J、官能基数総和39mgKOH/g、ガラス転移温度 −35℃)40g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER154)30g、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)jER871)30g、テトラヒドロ無水フタル酸 6g、触媒として2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.7gを含む接着剤溶液を用い、前記の方法で銅張フィルムを作製した。評価結果を表1に記す。
Figure 2007314742

Claims (5)

  1. 水酸基又は/およびカルボキシル基又は/およびアミノ基を含み、水酸基価、酸価およびアミン価の総和が、2〜60mgKOH/gの範囲にある樹脂であって、そのガラス転移温度が30℃以上の樹脂(A)、リン原子を含有するエポキシ樹脂(Bp)又は/およびエポキシ樹脂に対する反応性を有するリン化合物とエポキシ樹脂との混合物(Bm)、およびエポキシ樹脂硬化剤(C)を含み、全固形物中の有機分に占めるリンの含有率が、1〜10重量%であることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 接着剤組成物が硬化していることを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 接着剤組成物が合成樹脂フィルム又は合成樹脂板、又は金属箔又は金属板に積層されている状態であることを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物の積層体。
  4. 接着剤組成物の硬化物が合成樹脂フィルム又は合成樹脂板、又は金属箔又は金属板に積層されている状態であることを特徴とする請求項2記載の硬化している接着剤組成物の積層体。
  5. 請求項4記載の積層体構造を少なくとも一部分含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
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