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JP2007311595A - 基板処理方法及び装置、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

基板処理方法及び装置、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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JP2007311595A JP2006139810A JP2006139810A JP2007311595A JP 2007311595 A JP2007311595 A JP 2007311595A JP 2006139810 A JP2006139810 A JP 2006139810A JP 2006139810 A JP2006139810 A JP 2006139810A JP 2007311595 A JP2007311595 A JP 2007311595A
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Abstract

【課題】感光材料等を塗布した基板上に液浸法で露光を行う場合に、転写されたパターンの欠陥を減少させる。
【解決手段】基板P上に溶剤に溶かれたレジストを塗布するレジストコータ41において、基板Pが収納されているチャンバ42内の雰囲気中に溶剤容器61、バルブ62、及び給気管44を介してそのレジストの溶剤を拡散するか、コンプレッサー等を用いてその雰囲気の気圧を高めるか、又はその雰囲気の温度を下げるかして、その溶剤の揮発を抑制する雰囲気中で基板P上にそのレジストを塗布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に溶剤に溶かれた材料を塗布する基板処理技術、液体を介して露光ビームで基板を露光する露光技術、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス及び液晶表示デバイス等は、レチクル等のマスク上に形成されたパターンをレジストが塗布されたウエハ等の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程において、マスク上のパターンを投影光学系を介して基板上に転写するために、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型の露光装置(いわゆるステッパー)、及びステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパー)等の露光装置が使用されている。
この種の露光装置では、半導体デバイス等の高集積化によるパターンの微細化に伴って、年々より高い解像度(解像力)が要求されるようになり、それに応えるために露光光の短波長化及び投影光学系の開口数(NA)の増大(大NA化)が行われて来た。しかるに、露光光の短波長化及び大NA化は、投影光学系の解像度を向上させる反面、焦点深度の狭小化を招くため、このままでは焦点深度が狭くなり過ぎて、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。
そこで、実質的に露光波長を短くして、かつ空気中に比べて焦点深度を広くする方法として、液浸法を利用した露光装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水又は有機溶媒等の液体で満たして液浸領域を形成した状態で露光を行うものであり、これによって液体中での露光光の波長が空気中の1/n倍(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上できるとともに、焦点深度を約n倍に拡大することができる。
国際公開第99/49504号パンフレット
液浸法による露光時に、露光対象の基板上に凹凸があると、その凹凸がある部分を液浸領域とするときに微小な気泡が残る恐れがある。このような微小な気泡は小さいレンズのような作用をして、その基板上に転写されるライン・アンド・スペースパターンのピッチが円形領域で拡大するような欠陥が発生する恐れがある。その基板上の凹凸の一例は、その基板上にレジストを塗布する際に、そのレジストの溶剤が揮発してそのレジストが乾燥するときに、そのレジストのゲルが析出したものであることが考えられる。同様に、レジスト上にトップコートを塗布する際にも、そのトップコートの溶剤が揮発してそのトップコートが乾燥するときに、その表面に凹凸が生じると、液浸時にその部分に微小な気泡が残存して、転写されたパターンの欠陥が発生する恐れがある。
本発明はこのような事情に鑑み、感光材料等を塗布した基板上に液浸法で露光を行う場合に、転写されたパターンの欠陥を減少させることができる基板処理技術、露光技術、及びデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による基板処理方法は、基板(P)上に溶剤に溶かれた材料を塗布する基板処理方法において、その溶剤の揮発を抑制する雰囲気中でその基板上にその材料を塗布するものである。
また、本発明による基板処理装置は、基板(P)上に溶剤に溶かれた材料を塗布する基板処理装置において、その基板を保持する保持部材(43)と、その保持部材に保持されたその基板上にその溶剤に溶かれたその材料を塗布する塗布機構(48)と、そのその材料が塗布されたその基板を保持するその保持部材を覆う気密室(42)と、その気密室内の雰囲気をその溶剤の揮発を抑制する雰囲気にする溶剤管理装置(61,62)とを備えたものである。
これらの本発明によれば、その基板上に塗布された材料から溶剤が揮発しにくいため、その材料の乾燥が遅くなり、その材料の表面に凹凸が生じにくくなる。従って、液浸法で露光を行うときに、気泡が残りにくいため、転写されたパターンの欠陥が減少する。
次に、本発明による露光方法は、投影光学系(PL)の像面側に配置された基板(P)上に、その投影光学系と液体(1)とを介して露光光を照射することによってその基板を露光する露光方法において、その基板の露光前にその基板を本発明の基板処理方法で処理するものである。
また、本発明による露光装置は、投影光学系(PL)の像面側に配置された基板(P)上に、その投影光学系と液体とを介して露光光を照射することによってその基板を露光する露光装置において、その基板の露光前にその基板を処理するために、本発明の基板処理装置(41)を備えたものである。
また、本発明によるデバイス製造方法は、本発明の露光方法又は露光装置を用いるものである。
なお、以上の本発明の所定要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図面を参照して説明する。本例の露光システムは、露光装置と、その露光装置にレジストを塗布した基板を供給するレジストコータとを備えている。
図1は、本例のレジストコータ41を示し、この図1において、設置面F上に内部を気密状態とする箱状のチャンバ42が設置され、チャンバ42の底面上に開口42aを通して基板回転部43(保持部材)が収納されている。基板回転部43は、レジスト塗布対象の半導体ウエハ又はガラスプレート等の基板Pを吸着保持して、不図示の回転モータによって高速回転する。基板回転部43には基板Pを昇降するためのピン(不図示)が内蔵されている。
チャンバ42には基板搬入用の窓部42b及び基板搬出用の窓部42cが形成され、窓部42b及び42cはそれぞれシャッタ49A及び49Bで開閉される。窓部42b及び42cの外側にはそれぞれ基板Pを基板回転部43上に搬入するための搬送アーム60A、及びレジストの塗布された基板Pを基板回転部43から露光装置(不図示)に搬送するための搬送アーム60Bが配置されている。基板回転部43の上方には、チャンバ42の上面を通して、基板Pに溶剤に溶かれたレジスト(フォトレジスト等の感光材料)を滴下するためのノズル48が設置されている。ノズル48は、不図示の配管を介してレジストの供給装置(不図示)に連結されている。そのレジストは、一例として液浸法の露光に適した撥水性のレジストである。また、チャンバ42の上面に給気管44を介して除塵フィルタ46及び送風ファン機構47からのクリーンな空気が供給されており、供給された空気は、上面の全面に配置された吹き出し部45からダウンフロー方式でチャンバ42内を流れ、排気管65A,65B等を介して排気されている。
さらに、本例のレジストコータ41においては、給気管44の途中から、溶剤容器61及びバルブ62を介して、基板P上に塗布されるレジストの溶剤と同じ溶剤が気化した状態で供給(拡散)できるように構成されている。レジストの溶剤の一例は、ペグミア(PEGMEA:poly(ethylene glycol methyl ether acrylate))又はシンナーである。溶剤容器61及びバルブ62によって、チャンバ42内の雰囲気が溶剤が揮発しにくい状態になるように管理できる。
本例のレジストコータ41の動作は以下の通りである。
(A1)先ず、基板回転部43上に基板Pを保持した状態で、シャッタ49A,49Bを閉じバルブ62を開いて、チャンバ42内にクリーンな空気を供給するとともに、その空気にレジストの溶剤を拡散する。これによって、チャンバ42内にその溶剤の揮発を抑制する雰囲気が形成される。この状態で、ノズル48から基板P上に、その溶剤に溶かれたレジストを滴下した後、基板回転部43を回転して基板P上にレジストをスピンコートする。その後、シャッタ49Bを開いて、レジストが塗布された基板Pを搬送アーム60Bに受け渡し、搬送アーム60Bはその基板Pを不図示の露光装置に搬送する。この際に、基板P上のレジストからの溶剤の揮発を低減するために、基板Pを小型の容器内に格納し、その容器内の雰囲気にもその溶剤を拡散させておいてもよい。
この結果、基板P上に塗布されたレジストから溶剤が揮発しにくくなるため、そのレジストの乾燥が遅くなり、そのレジストの表面に凹凸が生じにくくなる。従って、液浸法で露光を行うときに、そのレジストの表面に気泡が残らないため、転写されたパターンの欠陥が減少する。
これに対して、基板P上にレジストを塗布する際に溶剤が揮発し易い雰囲気である場合には、その表面が乾燥して凹凸が生じ易くなり、液浸法で露光を行う際に図2(A)に示すように、基板P上のレジストPRの上面の液体1が供給された領域内に気泡67が残る恐れがある。なお、図2(A)では、説明の便宜上、レジストPRの上にトップコート66も塗布されている。
この場合、その気泡67の底面のレジストの領域に、図2(B)に示すように、ライン・アンド・スペースパターンの像68を転写するものとすると、気泡67のレンズ作用によって、円形の領域CA内でパターンピッチが広がるような欠陥が生じる恐れがある。本例のレジストの塗布方法によれば、溶剤が揮発しにくくなり、レジストの表面が平坦であるため、そのような欠陥の発生を抑制できる。
(A2)なお、基板P上のレジストPRの表面に保護用のトップコート66(図2(A)参照)を溶剤に溶いて塗布する場合には、そのトップコート66を塗布する雰囲気にもその溶剤を拡散して、その溶剤の揮発を抑制することが好ましい。トップコートの溶剤の一例は、アルコール、エーテル、ブタノール、又はシンナーである。さらに、レジスト層の底面に反射防止膜を施す場合には、その反射防止膜を塗布(形成)する際の雰囲気もその反射防止膜の溶剤を拡散しておくことが望ましい。これによって、液浸法で露光する際の欠陥の発生を抑制できる。
(A3)また、要は溶剤の揮発を抑制できればよいため、上記のようにチャンバ42内に溶剤を拡散する代わりに、又はその拡散と併用して、チャンバ42内の気圧を通常の1気圧に対して例えば10%程度高くしてもよい。これによって、溶剤の沸点が高くなるため、溶剤の揮発を抑制できる。このためには、図1の給気管44の送風ファン機構47にコンプレッサ機構63を付加してもよい。
さらに、溶剤の揮発を抑制するために、チャンバ42内の雰囲気の温度を例えば数度下げてもよい。このためには、一例として給気管44からチャンバ42内に供給する空気の温度を通常よりも下げるか、又はノズル48から滴下するレジスト(又はトップコート等)の温度を通常よりも低くしてもよい。
(A4)なお、溶剤の温度を下げるために、基板回転部43、ひいては基板Pの温度を下げてもよい。このためには、図1に点線で示すように、基板回転部43の底面に冷媒が流れる配管64を設置してもよい。又は、基板回転部43の底面にペルティエ素子のような吸熱素子を設置してもよい。これらによって、基板Pに塗布されたレジスト(溶剤)の温度を効率的に下げることができ、溶剤の揮発を低減できる。
(A5)また、本例のレジストコータ41において、溶剤容器61及びバルブ62がチャンバ42内の雰囲気に溶剤を拡散する拡散装置(溶剤管理装置)として作用しているため、簡単な構成でチャンバ42内に溶剤を拡散できる。
(A6)さらに、チャンバ42内の気圧を高めるコンプレッサ機構63を設けた場合、又はチャンバ42内の温度を下げる配管64を設けた場合には、それぞれ簡単な機構で基板P上のレジストの溶剤の揮発を抑制できる。
次に、本例の液浸法で露光を行う露光装置の一実施形態につき説明する。図3はその露光装置EXを示す概略構成図である。
図3において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージRSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージRSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTと、液浸法の適用のために基板P上に液体1を供給する液体供給機構10と、基板P上に供給された液体1を回収する液体回収機構20とを備えている。
露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体1により投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に(局所的に)液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側終端部の光学素子(例えば底面がほぼ平坦なレンズ又は平行平面板等)2と、その像面側に配置された基板P表面との間に液体1を満たす局所液浸方式を採用し、この投影光学系PLと基板Pとの間の液体1及び投影光学系PLを介してマスクMを通過した露光光ELを基板Pに照射することによって、マスクMのパターンを基板Pに転写露光する。
ここで、本例では、露光装置EXとして、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニング・ステッパー)を使用する場合を例にして説明する。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)に沿ってX軸を、その走査方向に垂直な方向(非走査方向)に沿ってY軸を取って説明する。また、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、本例の基板Pは、半導体ウエハ上に感光性材料であるレジスト(フォトレジスト)を塗布したものを含み、マスクMは、基板P上に縮小投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。基板Pには、図1のレジストコータ41によって溶剤が揮発しにくい環境下で撥水性のレジストが塗布され、必要に応じてそのレジストの底面に反射防止膜が形成され、そのレジスト上にトップコートが塗布されている。
先ず、照明光学系ILは、マスクステージRSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、この露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、又はArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本例においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
また、マスクステージRSTは、マスクMを支持するものであって、不図示のマスクベース上の投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージRSTはリニアモータ等のマスクステージ駆動装置RSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置RSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージRST上には移動鏡50が設けられ、移動鏡50に対向する位置にはレーザ干渉計51が設けられている。マスクステージRST(マスクM)の2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計51によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計51の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置RSTDを駆動することでマスクステージRSTに支持されているマスクMの移動又は位置決めを行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率β(βは例えば1/4,1/5等の縮小倍率)で基板P上に投影露光するものであって、基板P側(投影光学系PLの像面側)の終端部に設けられた光学素子2を含む複数の光学素子から構成されており、これら光学素子は鏡筒PKにより支持されている。なお、投影光学系PLは縮小系のみならず、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLの先端部の光学素子2は鏡筒PKに対して着脱(交換)可能に設けられており、光学素子2には液浸領域AR2の液体1が接触する。
本例において、液体1には純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線及びKrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。光学素子2は螢石(CaF2 )から形成されている。螢石は水との親和性が高いので、光学素子2の液体接触面2aのほぼ全面に液体1を密着させることができる。なお、光学素子2は水との親和性が高い石英であってもよい。
また、基板ステージPSTは、基板Pを支持するものであって、基板Pを基板ホルダ(不図示)を介して保持するZステージ52と、Zステージ52を支持するXYステージ53とを備え、ベース54上に2次元的に移動できるように気体軸受けを介して載置されている。基板ステージPSTはリニアモータ等の基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。Zステージ52を駆動することにより、Zステージ52に保持されている基板PのZ方向の位置(フォーカス位置)、及びθX、θY方向における位置が制御される。また、XYステージ53を駆動することにより、基板PのX方向、Y方向における位置(投影光学系PLの像面と実質的に平行な方向の位置)が制御される。
基板ステージPST(Zステージ52)上には移動鏡55が設けられ、移動鏡55に対向する位置にはレーザ干渉計56が設けられている。基板ステージPST上のZステージ52(基板P)の2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計56によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計56の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの移動又は位置決めを行う。
また、基板ステージPST(Zステージ52)上には、基板Pを囲むように環状のプレート部57が設けられている。プレート部57は基板ホルダに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さの平坦面57Aを有している。ここで、基板Pのエッジとプレート部57との間には0.1〜1mm程度の隙間があるが、液体1の表面張力によりその隙間に液体1が流れ込むことはほとんどなく、基板Pの周縁近傍を露光する場合にも、プレート部57により投影光学系PLの下に液体1を保持することができる。
液体供給機構10は、所定の液体1を基板P上に供給するものであって、液体1を送出可能な第1液体供給部11及び第2液体供給部12と、第1、第2液体供給部11,12のそれぞれにその一端部を接続する第1、第2供給管11A,12Aとを備えている。第1、第2液体供給部11,12のそれぞれは、液体1を収容するタンク及び加圧ポンプ等を備えている。
液体回収機構20は、基板P上に供給された液体1を回収するものであって、液体1を回収可能な液体回収部21と、液体回収部21にその一端部が接続された回収管22(第1〜第4回収管22A,22B,22C,22Dからなる。図4参照)とを備えている。回収管22(22A〜22D)の途中にはバルブ24(第1〜第4バルブ24A,24B,24C,24Dからなる。図4参照)が設けられている。液体回収部21は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、及び回収した液体1を収容するタンク等を備えている。
投影光学系PLの終端部の光学素子2の近傍には流路形成部材30が配置されている。流路形成部材30は、基板P(基板ステージPST)の上方において光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材である。流路形成部材30は、基板P(基板ステージPST)の上方に設けられ、その基板P表面に対向するように配置された第1供給口13と第2供給口14(図5参照)とを備えている。また、流路形成部材30は、その内部に供給流路82(82A,82B)を有している。供給流路82Aの一端部は第1供給口13に接続し、他端部は第1供給管11Aを介して第1液体供給部11に接続している。供給流路82Bの一端部は第2供給口14に接続し、他端部は第2供給管12Aを介して第2液体供給部12に接続している。更に、流路形成部材30は、基板P(基板ステージPST)の上方に設けられ、その基板P表面に対向するように配置された4つの回収口23(図6参照)を備えている。
図4は、流路形成部材30の概略斜視図である。図4に示すように、流路形成部材30は投影光学系PLの終端部の光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材であって、第1部材31と、第1部材31の上部に配置される第2部材32と、第2部材32の上部に配置される第3部材33とを備えている。第1〜第3部材31〜33のそれぞれは板状部材であってその中央部に投影光学系PL(光学素子2)を配置可能な穴部31A〜33Aを有している。
図5は、図4の第1〜第3部材31〜33のうち最下段に配置される第1部材31を示す斜視図である。図5において、第1部材31は、投影光学系PLの−X方向側に形成され、基板P上に液体1を供給する第1供給口13と、投影光学系PLの+X方向側に形成され、基板P上に液体1を供給する第2供給口14とを備えている。第1供給口13及び第2供給口14のそれぞれは第1部材31を貫通する貫通穴であって、平面視略円弧状に形成されている。更に、第1部材31は、投影光学系PLの−X方向、−Y方向、+X方向、及び+Y方向側に形成され、それぞれ基板P上の液体1を回収する第1回収口23A、第2回収口23B、第3回収口23C、及び第4回収口23Dを備えている。第1〜第4回収口23A〜23Dのそれぞれも第1部材31を貫通する貫通穴であって、平面視略円弧状に形成されており、投影光学系PLの周囲に沿って略等間隔に、かつ供給口13,14より投影光学系PLに対して外側に設けられている。供給口13,14の基板Pとの離間距離と、回収口23A〜23Dの基板Pとの離間距離とは、ほぼ同じに設けられている。つまり、供給口13,14の高さ位置と、回収口23A〜23Dの高さ位置とはほぼ同じに設けられている。
図3に戻り、流路形成部材30は、その内部に回収口23A〜23D(図5参照)に連通した回収流路84(84A,84B,84C,84D)を有している。なお、回収流路84B,84D(不図示)は、図5の非走査方向の回収口23B,23Dと図4の回収管22B,22Dとを連通させるための流路である。回収流路84A〜84Dの他端部は図4の回収管22A〜22Dを介して液体回収部21にそれぞれ連通している。本例において、流路形成部材30は液体供給機構10及び液体回収機構20それぞれの一部を構成している。
第1〜第4回収管22A〜22Dに設けられた第1〜第4バルブ24A〜24Dは、第1〜第4回収管22A〜22Dの流路のそれぞれを開閉するものであって、その動作は制御装置CONTに制御される。回収管22(22A〜22D)の流路が開放されている間、液体回収機構20は回収口23(23A〜23D)から液体1を吸引回収可能であり、バルブ24(24A〜24D)により回収管22(22A〜22D)の流路が閉塞されると、回収口23(23A〜23D)を介した液体1の吸引回収が停止される。
図3において、第1及び第2液体供給部11,12の液体供給動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、第1及び第2液体供給部11,12による基板P上に対する単位時間あたりの液体供給量をそれぞれ独立して制御可能である。第1及び第2液体供給部11,12から送出された液体1は、供給管11A,12A、及び流路形成部材30の供給流路82A,82Bを介して、基板Pの上方に設けられた供給口13,14(図5参照)より基板P上に供給される。
また、液体回収部21の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、液体回収部21による単位時間あたりの液体回収量を制御可能である。基板Pの上方に設けられた回収口23から回収された基板P上の液体1は、流路形成部材30の回収流路84及び回収管22を介して液体回収部21に回収される。流路形成部材30のうち回収口23より投影光学系PLに対して外側の下面(基板P側を向く面)には、液体1を捕捉する所定長さの液体トラップ面70が形成されている。トラップ面70は親液処理を施されている。回収口23の外側に流出した液体1は、トラップ面70で捕捉される。
図6は、流路形成部材30に形成された第1及び第2供給口13,14及び第1〜第4回収口23A〜23Dと、投影光学系PLの投影領域AR1との位置関係を示す平面図である。図6において、投影光学系PLの投影領域AR1はY方向(非走査方向)を長手方向とする矩形状に設定されている。液体1が満たされた液浸領域AR2は、投影領域AR1を含むように実質的に4つの回収口23A〜23Dで囲まれたほぼ円形の領域の内側に形成され、且つ走査露光時には基板P上の一部に(又は基板P上の一部を含むように)局所的に形成される。この場合、第1及び第2供給口13,14は走査方向(X方向)に関して投影領域AR1を挟むようにその両側に略円弧状のスリット状に形成されている。供給口13,14のY方向における長さは、少なくとも投影領域AR1のY方向における長さより長くなっている。液体供給機構10は、2つの供給口13,14より、投影領域AR1の両側で液体1を同時に供給可能である。
また、第1〜第4回収口23A〜23Dは、供給口13,14及び投影領域AR1を取り囲むように円弧状のスリット状に形成されている。複数(4つ)の回収口23A〜23Dのうち、回収口23A及び23CがX方向(走査方向)に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されており、回収口23B及び23DがY方向(非走査方向)に関して投影領域AR1を挟んでその両側に配置されている。回収口23A,23CのY方向における長さは、供給口13,14のY方向における長さより長くなっている。回収口23B,23Dのそれぞれも回収口23A,23Cとほぼ同じ長さに形成されている。回収口23A〜23Dはそれぞれ図4の回収管22A〜22Dを介して図3の液体回収部21に連通している。なお、本例において、回収口23の数は4つに限られず、投影領域AR1及び供給口13,14を取り囲むように配置されていれば、任意の複数設けることができる。
なお、上記実施形態で用いた流路形成部材30は、上述の構造に限られず、例えば、欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057589号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、国際公開第2005/029559号パンフレットに記載されているものも用いることができる。
また、本例では液体の供給口13,14と回収口23A〜23Dとは同じ流路形成部材30に設けられているが、供給口13,14と回収口23A〜23Dとは別の部材に設けてもよい。さらに、例えば国際公開第2005/122218号パンフレットに開示されているように、流路形成部材30の外側に液体回収用の第2の回収口(ノズル)を設けてもよい。また、供給口13,14は基板Pと対向するように配置されていなくてもよい。さらに、流路形成部材30はその下面が投影光学系PLの下端面(射出面)とほぼ同じ高さ(Z位置)に設定されているが、例えば流路形成部材30の下面を投影光学系PLの下端面よりも像面側(基板側)に設定してもよい。この場合、流路形成部材30の一部(下端部)を、露光光ELを遮らないように投影光学系PL(光学素子2)の下側まで潜り込ませて設けてもよい。
図7は、基板ステージPSTのZステージ52を上方から見た平面図である。平面視矩形状のZステージ52の互いに垂直な2つの縁部に移動鏡55が配置されている。そして、Zステージ52上のほぼ中央部に基板Pが保持され、その基板Pの周囲を囲むように基板Pの表面とほぼ同じ高さの平坦面57Aを有する環状のプレート部57がZステージ52と一体で設けられている。
プレート部57の平坦面57Aの2つのコーナーは幅広になっており、その一方の幅広部に、マスクM及び基板Pを所定位置に対してアライメントする際に使う基準マークFMが設けられている。基準マークFMは、マスクMの上方に設けられたマスクアライメント系90(図3参照)により、マスクM及び投影光学系PLを介して検出される。つまり、マスクアライメント系90は、所謂TTM(スルー・ザ・マスク)方式のアライメント系を構成している。なお不図示ではあるが、露光装置EXは、投影光学系PLに並ぶように設けられ、基板P上に形成されたアライメントマーク及び基準マークFMを検出可能なオフアクシス方式の基板アライメント系も備えている。
また、プレート部57の平坦面57Aのうち他方の幅広部には、光センサ部58が設けられている。光センサ部58は、投影光学系PLを通過した露光光ELを検出するものであって、投影光学系PLの像面側での露光光ELの照射量(照度)を検出する照度センサ、あるいは投影領域AR1の照度分布(照度むら)を検出する照度むらセンサにより構成されている。
図7に示すように、基板P上には複数のショット領域S1〜S20が設定されており、制御装置CONTは、基板P上に設定された複数のショット領域S1〜S20を順次露光する。本例において、制御装置CONTは、投影光学系PLの光軸AX(投影領域AR1)が図7の波線矢印59に沿って進むようにレーザ干渉計56の出力をモニタしつつ基板ステージPST(XYステージ53)を移動し、複数のショット領域S1〜S20を順次ステップ・アンド・スキャン方式で露光する。図3の露光装置EXによる走査露光時には、投影光学系PLの終端部直下の矩形状の投影領域AR1にマスクMの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、マスクMがX方向に速度Vで移動するのに同期して、XYステージ53を介して基板PがX方向に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、図7の基板P上の1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステップ移動によって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら各ショット領域に対する走査露光処理が順次行われる。
露光処理を行うに際し、制御装置CONTは液体供給機構10を駆動し、基板P上に対する液体供給動作を開始する。液体供給機構10の第1、第2液体供給部11,12のそれぞれから送出された液体1は、供給管11A,12Aを流通した後、流路形成部材30内部に形成された供給流路82A,82Bを介して基板P上に供給される。
基板P上に供給された液体1は、基板Pの動きに合わせて投影光学系PLの下を流れる。例えば、あるショット領域の露光中に基板Pが+X方向に移動しているときには、液体1は基板Pと同じ方向である+X方向に、ほぼ基板Pと同じ速度で、投影光学系PLの下を流れる。この状態で、照明光学系ILより射出されマスクMを通過した露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射され、これによりマスクMのパターンが投影光学系PL及び液浸領域AR2の液体1を介して基板Pに露光される。制御装置CONTは、露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに、すなわち基板Pの露光動作中に、液体供給機構10による基板P上への液体1の供給を行う。露光動作中に液体供給機構10による液体1の供給を継続することで液浸領域AR2は良好に形成される。一方、制御装置CONTは、露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに、すなわち基板Pの露光動作中に、図4の第1〜第4バルブ24A〜24Dのそれぞれを駆動して第1〜第4回収管22A〜22Dの流路を閉塞し、液体回収機構20による基板P上の液体1の回収を行わない。露光動作中に(露光光ELが投影光学系PLの像面側に照射されているときに)、液体回収機構20による液体1の回収を行わないようにすることで、液体1の回収動作に起因する音や振動を抑えた状態で露光処理することができる。
本例において、露光動作中、液体供給機構10は、供給口13,14より投影領域AR1の両側から基板P上への液体1の供給を同時に行う。これにより、供給口13,14から基板P上に供給された液体1は、投影光学系PLの終端部の光学素子2の下端面と基板Pとの間に良好に濡れ拡がり、液浸領域AR2を少なくとも投影領域AR1より広い範囲で形成する。
なお、投影領域AR1の走査方向両側から基板Pに対して液体1を供給する際、制御装置CONTは、液体供給機構10の第1及び第2液体供給部11,12の液体供給動作を制御し、走査方向に関して、投影領域AR1の手前から供給する単位時間あたりの液体供給量を、その反対側で供給する液体供給量よりも多く設定してもよい。この場合、例えば基板Pが+X方向に移動することにより、投影領域AR1に対して+X方向側に移動する液体量が増し、基板Pの外側に大量に流出する可能性がある。ところが、+X方向側に移動する液体1は流路形成部材30の+X側下面に設けられているトラップ面70で捕捉されるため、基板Pの周囲等に流出したり飛散したりする不都合を抑制できる。
露光動作中、液体回収機構20による液体1の回収動作は行われず、露光完了後、制御装置CONTはバルブ24を駆動して回収管22の流路を開放し、基板P上の液体1を回収する。制御装置CONTは、一例として、基板P上のある1つのショット領域の露光完了後であって、次のショット領域の露光開始までの一部の期間(ステッピング期間の少なくとも一部)において、液体回収機構20により基板P上の液体1の回収を行う。
制御装置CONTは、液体回収機構20による基板P上の液体1の回収動作中を含む、ある1つのショット領域の露光完了後であって次のショット領域の露光開始までの期間において、液体供給機構10による液体1の供給を継続する。これにより、液体1の供給及び供給停止を繰り返すことにより投影光学系PLと基板Pとの間で生じる液体1の振動(所謂ウォーターハンマー現象)の発生を防止することができる。このようにして、基板Pの全部のショット領域に液浸法で露光を行うことができる。本例の露光装置を用いた場合の動作は以下の通りである。
(A7)液浸法で図3の基板Pを露光するに際して、基板Pの露光前に基板Pの表面に図1のレジストコータ41を用いてレジストを塗布している。従って、そのレジストからの溶剤の揮発によるそのレジスト表面の凹凸が少ないため、そのレジスト表面の液浸領域AR2内に気泡が生じにくい。従って、そのレジスト層に転写されるパターンの欠陥を減少させることができ、半導体デバイス等の歩留りが向上する。
(A8)本例の露光装置EXには、基板Pの露光前に基板Pを処理するための図1のレジストコータ41が例えばインラインに配置されている。従って、製造される半導体デバイス等の歩留りが向上する。
なお、本例の液体1は水であるが水以外の液体であってもよい。例えば露光光ELの光源がF2レーザ(波長157nm)である場合、液体1としてはF2レーザ光を透過可能な例えばフッ素系オイル又は過フッ化ポリエーテル(PFPE)等のフッ素系流体であってもよい。また、液体1としては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。また、液体1としては、石英や蛍石よりも屈折率が高いもの(屈折率が1.6〜1.8程度)を使用してもよい。更に、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子2を形成してもよい。
また、半導体デバイス等のマイクロデバイスは、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ、デバイスの基材である基板を製造するステップ、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、並びに検査ステップ等を経て製造される。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
なお、上述の実施形態においては、転写用のパターンが形成されたマスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターンまたは反射パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。この電子マスクは、可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含むものである。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報(対応する米国特許第6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634号明細書)、特表2000−505958号公報(対応する米国特許第5,969,441号明細書)あるいは米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。この場合、複数の基板ステージのそれぞれに対して洗浄が実施される。
また、上述の実施形態の投影光学系は、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子のマスク側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。また、本発明は、投影光学系と基板との間の液浸領域をその周囲のエアーカーテンで保持する液浸型の露光装置にも適用することができる。
また、本発明は、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置にも適用できる。この場合も、光学部材と基板Pとの間の液体を介して基板Pに露光光が照射される。
さらに、例えば特表2004−519850号公報(対応する米国特許第6,611,316号明細書)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
このように本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
本発明の露光方法及びデバイス製造方法によれば、基板上に転写されるパターンの欠陥が減少するため、製造されるデバイスの歩留りが向上する。
本発明のレジストコータの実施形態の一例を示す断面図である。 (A)は基板P上の液体1中に気泡が残存する状態を示す拡大断面図、(B)はその気泡に起因するパターンの欠陥の一例を示す拡大平面図である。 本発明の露光装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 図3中の流路形成部材30を示す斜視図である。 図4の流路形成部材30のうちの第1部材31を示す斜視図である。 図3の液体供給口及び回収口の配置を示す平面図である。 図3の基板ステージPST及びその上の基板Pを示す平面図である。
符号の説明
1…液体、2…光学素子、10…液体供給機構、11…第1液体供給部、12…第2液体供給部、13,14…供給口、20…液体回収機構、21…液体回収部、23A〜23D…回収口、30…流路形成部材、AR1…投影領域、AR2…液浸領域、CONT…制御装置、EL…露光光、EX…露光装置、M…マスク、P…基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ、41…レジストコータ、42…チャンバー、43…基板回転部

Claims (12)

  1. 基板上に溶剤に溶かれた材料を塗布する基板処理方法において、
    前記溶剤の揮発を抑制する雰囲気中で前記基板上に前記材料を塗布することを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記材料は、感光材料又は感光材料上に塗布されるトップコートであることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記溶剤の揮発を抑制する雰囲気は、前記溶剤が拡散された雰囲気、気圧が1気圧よりも高い雰囲気、及び温度が通常よりも低い雰囲気のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理方法。
  4. 基板上に溶剤に溶かれた材料を塗布する基板処理装置において、
    前記基板を保持する保持部材と、
    前記保持部材に保持された前記基板上に前記溶剤に溶かれた前記材料を塗布する塗布機構と、
    前記前記材料が塗布された前記基板を保持する前記保持部材を覆う気密室と、
    前記気密室内の雰囲気を前記溶剤の揮発を抑制する雰囲気にする溶剤管理装置とを備えたことを特徴とする基板処理装置。
  5. 前記材料は、感光材料又は感光材料上に塗布されるトップコートであることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記溶剤管理装置は、前記気密室内に前記溶剤を拡散する拡散装置を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の基板処理装置。
  7. 前記溶剤管理装置は、前記気密室内の気圧を高める加圧装置を含むことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記溶剤管理装置は、前記気密室内の温度を下げる冷却装置を含むことを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記冷却装置は、前記保持部材を冷却することを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 投影光学系の像面側に配置された基板上に、前記投影光学系と液体とを介して露光光を照射することによって前記基板を露光する露光方法において、
    前記基板の露光前に前記基板を請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理方法で処理することを特徴とする露光方法。
  11. 投影光学系の像面側に配置された基板上に、前記投影光学系と液体とを介して露光光を照射することによって前記基板を露光する露光装置において、
    前記基板の露光前に前記基板を処理するために、請求項4から9のいずれか一項に記載の基板処理装置を備えたことを特徴とする露光装置。
  12. 請求項10に記載の露光方法を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013149884A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Dainippon Printing Co Ltd パターン構造体の製造方法とナノインプリントリソグラフィ方法およびインプリント装置

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