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JP2007299557A - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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JP2007299557A JP2006124652A JP2006124652A JP2007299557A JP 2007299557 A JP2007299557 A JP 2007299557A JP 2006124652 A JP2006124652 A JP 2006124652A JP 2006124652 A JP2006124652 A JP 2006124652A JP 2007299557 A JP2007299557 A JP 2007299557A
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Hirokazu Fujimaki
浩和 藤巻
Minoru Watanabe
実 渡辺
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】光電変換効率の向上に寄与する構造の色素増感太陽電池を提供すること。
【解決手段】本発明は、光電気変換層を有する第1の電極と、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、少なくとも前記第1の電極と前記第2の電極との間に充填された電解質とを有する色素増感太陽電池において、前記第1の電極を、前記第2の電極と対向する方向に重ねて配置された複数の第1電極層で構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は色素増感太陽電池に関する。特に、色素増感太陽電池の電極構造を主としたセル構造の改良に関するものである。
地球全体に降り注ぐ太陽光エネルギーは、全世界が消費する電力の10万倍とも言われる。我々は特別な工業活動を行わなくても、既に膨大なエネルギー資源に囲まれているのである。太陽電池は、この資源(太陽光)を、人類が利用し易い電気エネルギーに変換する為の装置で、50年の歴史がある。
現在生産されている太陽電池の90%以上はシリコン(Si)系太陽電池である。シリコン系太陽電池は、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSiの形態に分類される。これらは変換効率、コスト、加工性能が異なり、搭載製品、用途、設置場所等に応じて選択されている。Si系太陽電池の中では、単結晶Si太陽電池の変換効率が最も高く、実用レベルで20%に達する製品も製造されている。また、人工衛星用向け等の特殊用途においては、超高変換効率や優れた耐放射線劣化特性を有する化合物半導体が用いられる場合もある。
ところで、太陽電池をはじめとした再生可能エネルギーは、環境負荷がほとんどない理想的なエネルギー資源と言われているが、これまでのところ、普及はあまり進んでいない状況にある。大きな理由の1つは、発電コストが高いことにある。このような状況下にて市場をより活性化させ、自然と調和するエネルギー供給システム(社会)を実現していく為には、発電の低コスト化が必要である。そして、これには技術面での進歩が必須で、具体的には2方向からのアプローチがある。
第1は、太陽電池自体の高効率化を実現していくことにある。仮に、同じ製造コストでも発電効率が倍になれば、製品コストは半分になったことと同等である。第2は、材料、製造方法、あるいは構造自体を改良して、製品単価を下げる方法である。現在、主流のSi系太陽電池は、高純度のSi材料を必要とすること以外に、その製造工程にて高温/高真空が必要であることや、大面積基板へのSi材料の生成/加工においては、生産設備の巨大化等に伴い、製造コストを効果的に下げられない状況にある。この為Si系とは別の材料を用いて材料コストを下げ、さらには高温工程や真空工程も極力除外することにより、製造過程でのエネルギー消費も抑え、結果的にトータルコストを大幅に抑えた太陽電池も各種提案されている。この代表が湿式の色素増感型(グレッツェルセル)太陽電池と、乾式の有機薄膜太陽電池である。
色素増感型太陽電池は、構造が簡単で、構成材料としても資源的に豊富な材料を選択することができる。さらに製造工程でのエネルギー消費量が少ない点や、大掛かりな設備も不要な為、発電コストが現在主流のSi系太陽電池に比較して1/5以下に抑えられるとも試算されている。
以下、一般的な色素増感太陽電池の製造方法について説明する。まず、表面にFTOもしくはITOの導電性膜をコーティングしたガラス基板を準備する。次に、スクリーン印刷法、もしくは塗布法にて、TiOの微粒子を含んだペースト材を塗布する。
次に、アニール処理にて、このチタニアペースト材を焼結する。これによりペーストの溶剤である有機物が飛散して、かつチタニアの微粒子がネッキングして、電子の拡散路を形成する。
次に、Ru金属錯体(代表例:N719)を含んだアルコール溶液中に、この焼成処理を行った基板を半日程度浸漬して、この多孔質構造のTiO表面にRu金属錯体色素を吸着させる。さらに、エタノールで洗浄した後、暗所にて乾燥させる。
次に、対極としてピンホールが形成されたガラス基板上に導電性膜と薄いPtをスパッタし、この対極と上記TiO極板の周辺にハイミランフィルム(三井・ヂュポンケミカル)を形成した後、両極を接着する。
次に、上述のピンホールからヨウ素を含む電解溶液を注入して、両極間の隙間を電解溶液にて充填した後、ピンホールを塞ぐ。
その後、チタニア極へはマイナス電極配線を結線し、対極側からはプラス極配線を結線することにより平板状の色素太陽電池を構成する。
この太陽電池では、チタニアを形成した側から光を入射させ、チタニア表面に吸着した色素が光を吸収して、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらにこの電子は、ガラス上の導電性膜を流れて外部負荷を稼動させた後、陽極側に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
以上、述べた製造方法とメカニズムにより、安価で高効率の太陽電池が製造できるようになった。常圧、低温、豊富な資源を使用できるため、シリコン太陽電池に比較して、極めて安価な太陽電池を製造することが可能となっている。
しかしながら、現状での光電変換効率は、トップデータでも12%程度で、さらに実用化レベルの大面積セルとなると、その変換効率が半分以下になるなどの問題を抱えている。この効率低下の主原因は、ガラス基板上の透明導電性膜の内部抵抗に起因したエネルギー損失である。即ち、透明性を阻害せず、十分に抵抗の低い導電膜を形成することが難しいのである。
また、より安価で、薄膜、軽量化、さらには色素の選択によるカラフル化等の特長も備えているフィルム化型色素太陽電池も注目されているが、このフィルム型では、特に透明導電性膜のシート抵抗(10〜20Ω/□)が、ガラス基板上よりも高くなってしまう状況にある。その結果、大面積化への効率低下がより顕著となる。
このように、色素増感太陽電池を実用化する為には、大面積化に伴う内部抵抗の増加を抑えることが重要な課題である。バスバー電極やフィンガー電極等を適用すれば、ある程度の効率改善は可能だが、それでも2〜3割の効率低下が発生し、さらに高コスト化や開口率低下に伴う変換効率への影響が生じ、低コスト太陽電池としての特長を阻害してしまう。
そこで、透明導電性膜を厚膜化する方策が考えられるが、この場合、光透過率の低下や、ストレスによるクラック発生等の問題が発生し、抜本的な解決法としては難がある。
また、セル内部をストライプ状等の形状に分割し、その直近まで、金属パターンを形成する等の方法が取られているが、この方法では、コストが高くなることに加えて、光電気変換に寄与する実行面積(開口率)が低下してしまうなどの問題がある。
さらに、プラスチック型色素増感太陽電池では、チタニアの焼結温度をガラス基板程上げられないため、チタニア粒子間のネッキングが不十分となり、内部抵抗を増大させることになる。
ここで、特許文献1に示された発明においては、半導体層によって覆われた金属線状体又は金属網状体(タングステン等)を、色素増感型太陽電池の電極として用いている。
また、特許文献2及び3には、色素増感型太陽電池の多孔性半導体層に異なる色素を吸着させ、光吸収波長領域が広い太陽電池を供給することが開示されている。
特開2005−196982号公報 特開2003−249274号公報 特開2000−100483号公報
現在、色素増感太陽電池においては変換効率の向上のために種々の工夫が成されているが、変換効率の更なる向上が期待されている。従って、本発明の目的は、光電変換効率の向上に寄与する構造の色素増感太陽電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、光電気変換層を有する第1の電極と、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、少なくとも前記第1の電極と前記第2の電極との間に充填された電解質とを有する色素増感太陽電池において、前記第1の電極を、前記第2の電極と対向する方向に重ねて配置された複数の第1電極層で構成している。
以上のような本発明によれば、1つの第1電極層で吸収できなかった光を下層の第1電極層で吸収することが可能となり、光電変換効率(光吸収効率)が向上するという効果がある。すなわち、1段目の(アノード)電極を透過した光も効果的に光電変換させることができ、単位面積当りの変換効率が改善できる。通常、光電変換効率を向上させるために、色素が吸着した多孔質チタニアの光電気変換層を厚膜化するとクラックが発生し易いが、本発明においては三次元的に実効的な多孔質チタニア膜(光電変換層)を積層しているため、クラックの発生を伴うことなく、光電変換効率を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る色素増感太陽電池100の構造を示す断面説明図である。図2は、第1実施例に係る色素増感太陽電池100のアノード電極の配置を示す説明図であり、図1の側方から観察した様子を示す。図3は、第1実施例に係る色素増感太陽電池100の構造を示す内部平面図であり、上部の透明基板(116)を除去した状態を示す。
第1実施例に係る色素増感太陽電池100は、複数の第1アノード金属細線110aと、当該第1アノード電極細線110aの外周に形成された光電変換層としての多孔質チタニア膜112aとを含む第1アノード電極層(110a,112a)と;複数の第2アノード金属細線110bと、当該第2のアノード電極細線群110bの外周に形成された多孔質チタニア膜112bとを含む第2アノード電極層(110b,112b)と;第2のアノード電極層側(下側)に配置されるカソード電極板114と;少なくとも第1及び第2のアノード電極層とカソード電極板114との間に充填された電解液(ヨウ素)118と;アノード電極層に対してカソード電極板114の逆側(上側=光入射側)に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)116と;カソード電極板114,透明基板116と共に電解質118を封止する封止材料120とを備えている。
図1及び図2に示すように、第1のアノード電極層(110a,112a)と、第2のアノード電極層(110b,112b)とは、光の入射方向又はカソード電極114に対する方向に2段に重なった状態で配置されている。なお、第1及び第2のアノード電極層を構成する金属細線の本数は特に限定されない。また、アノード電極層の積層数も2層に限らず、必要に応じて3層以上とすることもできる。
次に、上記色素増感太陽電池100の製造方法について説明する。まず、直径100μm程度の金属細線上に10〜30nm程度のTiOの微粒子を含んだペースト材を塗布する。金属細線110a,110bとしては、タングステン細線、ステンレスにFTOをコーティングした細線、あるいは、表面にチタン層を有する金属の最表面層を酸化させた細線等を使用することができる。金属細線110a、110bの線径は100μm程度とし、またチタニアペーストの塗布直後の膜厚は約30μmとする。なお、金属細線110a,110bの両端部には、チタニアペーストが塗布されないようにする。あるいは、全面塗布後、以後の焼結処理後に除去してもよい。
次に、ペースト材によって異なるが、100℃〜500℃で、1時間程度のアニール処理を施し、チタニアペースト材を焼結して多孔質チタニア層112a、112bを形成する。これにより、ペーストの溶剤が飛散し、かつチタニアの微粒子がネッキングして、電子の拡散路を形成する。多孔質チタニア層112a、112bの膜厚は5〜15μm程度となる。
次に、Ru金属錯体(代表例:N719)を含んだアルコール溶液中に、この焼成処理を行った基板を半日程度浸漬して、この多孔質構造のTiO表面にRu金属錯体色素を吸着させる。そして、図3に示すように、金属細線上に多孔質チタニアを形成した構造物としてのユニットを多数並列に並べる。この時、構造体(アノード電極層)は、上述したように2段に配置する。
ここで、多孔質チタニア層112aと112bの表面に吸着させる色素は、同じもの(同一波長範囲の光を吸収するもの)を使用することができる。また、異なる周波数の光を吸収できるように、異なる色素を吸着することもできる。例えば、第1アノード電極層(112a)には短波長の光を吸収する色素を吸着させ、第2アノード電極層(112b)には長波長の光を吸収する色素を吸着させる。色素としては、N3色素、N719色素、ブラックダイ等を使用することができる。例えば、多孔質チタニア層112aには、N719色素を吸着させ、112bにはブラックダイを吸着させることができる。
このように、光吸収波長の異なった色素を組み合わせることにより、単一の色素に比べて、より広い波長域を吸収する太陽電池を構成することが可能となる。複数種類の色素を混合して同一チタニア層に吸着させた場合、電流リークが発生して光電変換効率が低下する。これに対して、本実施例では、異種の色素同士は分離されている為、このような問題は起こらない。
次に、この2段の集合体(アノード電極層)を、Ptをコートしたカソード電極板114(金属板)と、一部にピンホール(図示せず)が形成された透明基板116との間に挟みこむ。さらに、その周辺に封止材料120(光硬化タイプの液状シール剤(スリーボンド製31X-101))を形成した後、3000mJ/cm程度の紫外線を照射して封止する。
次に、透明基板116に形成されたピンホールからヨウ素を含む電解溶液118を注入して、両極(アノード、カソード)間の隙間を、この電解溶液118にて充填する。その後、ピンホールを塞ぎ、金属細線110a,110bにマイナス電極配線を結線し、カソード電極板114にはプラス極配線を結線することにより色素太陽電池が構成される。
尚、本実施例で示した透明基板(透光基板)116としては、ガラス基板の代わりに、プラスチックフィルム等を用いても構わない。但し、この場合も、電解溶液118への対腐食性が必要で、必要に応じて表面への耐腐食材料のコーティング等を行う。
上記のような構造の色素増感太陽電池100においては、透明基板116を透過した光は、第1のアノード電極層を構成する多孔質チタニア膜112aに吸着した色素により吸収され、電子が励起される。第1のアノード電極層で吸収されなかった光は、第2のアノード電極層を構成する多孔質チタニア膜112bの表面の色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子は、ガラス上の導電性膜を流れて外部負荷を稼動させた後、陽極側に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本実施例によれば、アノード側内部抵抗が大幅に低減するという効果がある。従来は、FTO、ITO等の透明導電性膜をコートしたガラス基板、あるいはPETフィルム等を用いていたが、本実施例では、金属細線を用いているため、実施例に示した100μm径でも、実用化セル(10cm□以上)においては、透明導電膜を用いた場合に比較して、内部抵抗を1桁以上低減できる。この結果、内部抵抗に起因したエネルギー損失が大幅に抑えられ、結果として変換効率の改善が期待できる。さらに、従来技術では大面積セルにて必須であったバスバー電極やフィンガー電極等の金属電極形成も、必ずしも必要でなくなる。この結果、余計な工程も不要で低コスト化でき、さらに開口率が100%の太陽電池セルを構成できるようになり、色素増感太陽電池の高性能化(高効率化)に寄与する。
また、光透過板(カラス基板、プラスチックフィルム)の導電性機能が不要で、低コスト化されるという効果がある。従来の色素増感太陽電池では、光透過に用いるガラス基板やプラスチックフィルム上に形成される透明導電性膜が高価であった。これに対して、本実施例では、ガラス基板やフィルムに対しては、安価な材料を用いることができ、廃材のプラスチックフィルムやガラスをリサイクルして活用することも可能である。これは、本実施例で示したガラス基板やプラスチックフィルムの役割は、光を透過させることと、電解液を閉じ込めるだけであり、高価な導電性膜形成ガラスやフィルムは不要となるからである。さらに、従来のフィルム型の光透過板では、チタニアペーストをフィルム上にて焼結処理する際に、焼結温度が律速(150℃以下)され、ネッキングが限定されることにより、多孔質チタニア自体の内部抵抗が十分下がらない。本実施例では、透明フィルム上へはチタニアを形成しないため、プラスチックの耐熱性は問題にならない。よって、本実施例はガラス型、フィルム型両方の色素増感太陽電池の高性能化と低コスト化に大きく寄与する。
また、チタニア膜等の色素吸着膜が金属細線の表面に形成されるため、単一平面に形成する場合と比較して、チタニア膜の表面積が増大し、変換効率が向上するという効果もある。
更に、本実施例においては、上層のアノード電極を透過した光も下層のアノード電極で効果的に光電変換させることができ、単位面積当りの変換効率が改善できる。通常、光電変換効率を向上させるために多孔質チタニアの光電気変換層を厚膜化するとクラックが発生し易いが、本実施例においては三次元的に実効的な多孔質チタニア膜を積層しているため、クラックの発生を伴うことなく、光電変換効率を向上させることが可能となる。
図4には、二本重ねたチタンワイヤーをアノード電極とした場合の色素増感太陽電池の特性を示す。図4に示されているように、本実施例による色素増感太陽電池の最大出力は、出力動作電圧が0.47V、かつ、出力動作電流が0.42mAの時に約0.2mWとなる。
図5は、本発明の第2実施例に係る色素増感太陽電池200の構造を示す断面説明図である。図6は、第2実施例に係る色素増感太陽電池200のアノード電極の配置を示す説明図である。図7は、第2実施例に係る色素増感太陽電池200の構造を示す内部平面図である。本実施例は上述した第1実施例の変形例であり、2段に配置されたアノード電極層が上下で平面的にずれている点が異なる。
第2実施例に係る色素増感太陽電池200は、複数の第1のアノード金属細線210aと、当該第1のアノード電極細線210aの外周に形成された多孔質チタニア膜212aとを含む第1アノード電極層と;複数の第2のアノード金属細線210bと、当該第2のアノード電極細線群210bの外周に形成された多孔質チタニア膜212bとを含む第2アノード電極層と;第2のアノード電極層側(下側)に配置されるカソード電極板214と;少なくとも第1及び第2のアノード電極層とカソード電極板214との間に充填された電解液(ヨウ素)218と;カソード電極板214と反対側に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)216と;カソード電極板214,透明基板216と共に電解質を封止する封止材料220とを備えている。
図5及び図6に示すように、第1のアノード電極層(210a,212a)と、第2のアノード電極層(210b,212b)とは、光の入射方向又はカソード電極214に対する方向に2段に重なった状態で配置されている。なお、第1及び第2のアノード電極層を構成する金属細線の本数は特に限定されない。また、アノード電極層の積層数も2層に限らず、必要に応じて3層以上とすることもできる。ここで、上記第1実施例と異なるのは、2段に配置されたアノード電極層が上下でずれていることである。このように、ずらして配置することにより、第1アノード電極層(上層)の隙間を通過した光を第2アノード電極層で吸収することが可能となる。
第1実施例の場合と同様に、多孔質チタニア層212a,212bの表面に吸着させる色素は、同じもの(同一波長範囲の光を吸収するもの)を使用することができる。また、異なる周波数の光を吸収できるように、異なる色素を吸着することもできる。例えば、第1アノード電極層(212a)には短波長の光を吸収する色素を吸着させ、第2アノード電極層(212b)には長波長の光を吸収する色素を吸着させる。
色素としては、N3色素、N719色素、ブラックダイ等を使用することができる。例えば、多孔質チタニア層112aには、N719色素を吸着させ、112bにはブラックダイを吸着させることができる。
このように、光吸収波長の異なった色素を組み合わせることにより、単一の色素に比べて、より広い波長域を吸収する太陽電池を構成することが可能となる。複数種類の色素を混合して同一チタニア層に吸着させた場合、電流リークが発生して光電変換効率が低下する。これに対して、本実施例では、異種の色素同士は分離されている為、このような問題は起こらない。
色素増感太陽電池としての製造方法については、上記第1実施例と同様の方法を採用することができ、重複した説明は省略する。また、第1実施例の効果に加え、更なる光電変換効率の向上が期待できる。
図8は、本発明の第3実施例に係る色素増感太陽電池300の構造を示す断面説明図である。図9は、第3実施例に係る色素増感太陽電池300のアノード電極の構造を示す平面図である。図10は、第3実施例に係る色素増感太陽電池300の構造を示す内部平面図である。
本実施例に係る色素増感太陽電池300を第1実施例に係る電池100と比べた場合、光電変換層を有するアノード電極層の構造が異なる。すなわち、第1実施例においては棒状の金属細線の外周表面に多孔質チタニア膜を形成しているのに対し、本実施例においては、金属細線をメッシュ(網目)状に成形している点が異なる。
第3実施例に係る色素増感太陽電池300は、第1のアノード金属メッシュ310aと、当該第1のアノード金属メッシュ310a上に形成された多孔質チタニア膜312aとを含む第1アノード電極層(310a,312a)と;第2のアノード金属メッシュ310bと、当該第2のアノード金属メッシュ310b上に形成された多孔質チタニア膜312bとを含む第2アノード電極層(310b,312b)と;第2のアノード電極層側(下側)に配置されるカソード電極板314と;少なくとも第1及び第2のアノード電極層とカソード電極板314との間に充填された電解液(ヨウ素)318と;カソード電極板314と反対側に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)316と;カソード電極板314,透明基板316と共に電解質318を封止する封止材料320とを備えている。
図8に示すように、第1のアノード電極層(310a,312a)と、第2のアノード電極層(310b,312b)とは、光の入射方向又はカソード電極314に対する方向に2段に重なった状態で配置されている。第1及び第2のアノード電極層を構成する金属メッシュの間隔は特に限定されない。また、アノード電極層の積層数も2層に限らず、必要に応じて3層以上とすることもできる。なお、金属メッシュ310a,310bの実際の組み方(編み方)は、図10に拡大して示すように、縦横方向に交互に織り込まれるようになる。
次に、上記色素増感太陽電池100の製造方法について説明する。まず、直径50μm程度で配線間のギャップが50μm程度の金属メッシュ310a,310b上に10〜30nm程度のTiOの微粒子を含んだペースト材を塗布する。金属メッシュ310a,310bとしては、タングステン細線、ステンレスにFTOをコートした細線、あるいは、表面にチタン層を有する金属の最表面層を酸化させた細線等を使用することができる。金属メッシュ310a,310bの外周部には、チタニアペーストが塗布されないようにする。あるいは、全面塗布後、以後の焼結処理後、この外周部のチタニア膜を除去してもよい。
次に、ペースト材によって異なるが、100℃〜500℃で、1時間程度のアニール処理を行い、チタニアペースト材を焼結して多孔質チタニア層312a,312bを形成する。これにより、ペーストの溶剤であるポリエチレングリコールが飛散し、かつチタニアの微粒子がネッキングして、電子の拡散路を形成する。多孔質チタニア層312a,312bの膜厚は5〜15μm程度となる。なお、これらの塗布+焼成処理を複数回行ってもよい。多孔質チタニア層312a,312bの膜厚がメッシュギャップに比べて厚い場合には、これらのギャップはチタニアによって完全に埋め込まれるが、多孔質チタニア層312a,312bの膜厚が薄い場合は、ギャップ部に微細な空孔が形成される。本実施例では、完全に埋め込まれても、空孔が発生してもよい。
次に、Ru金属錯体(代表例:N719)を含んだアルコール溶液中に、この焼成処理を行った基板を半日程度浸漬して、この多孔質構造のTiO表面にRu金属錯体色素を吸着させる。
多孔質チタニア層312a,312bの表面に吸着させる色素は、同じもの(同一波長範囲の光を吸収するもの)を使用することができる。また、異なる周波数の光を吸収できるように、異なる色素を吸着することもできる。例えば、第1アノード電極層(312a)には短波長の光を吸収する色素を吸着させ、第2アノード電極層(312b)には長波長の光を吸収する色素を吸着させる。色素としては、N3色素、N719色素、ブラックダイ等を使用することができる。例えば、多孔質チタニア層312aには、N719色素を吸着させ、312bにはブラックダイを吸着させることができる。
このように、光吸収波長の異なった色素を組み合わせることにより、単一の色素に比べて、より広い波長域を吸収する太陽電池を構成することが可能となる。複数種類の色素を混合して同一チタニア層に吸着させた場合、電流リークが発生して光電変換効率が低下する。これに対して、本実施例では、異種の色素同士は分離されている為、このような問題は起こらない。
次に、第1及び第2のアノード電極層を、Ptでコートされたカソード金属板314とピンホールが形成された透明基板316との間に挟みこむ。さらに、その周辺に光硬化タイプの液状シール剤(スリーボンド製31X-101)320を形成した後、3000mJ/cm程度の紫外線を照射して封止する。封止材として三井ディポン製のハフミランフィルムを金属プレート上に配置し、その上に金属メッシュ310a,310bを載せ、更にその上部に同じフィルムを配置し、120℃程度で溶融させてもよい。
次に、透明基板316に形成されたピンホールからヨウ素を含む電解溶液318を注入して、両極間の隙間を電解溶液318にて充填させた後、ピンホールを塞ぐ。その後、金属メッシュ310a,310bにマイナス電極配線を結線し、カソード電極板314にはプラス極配線を結線することにより色素太陽電池が構成される。
透明基板316としては、ガラス基板の他にプラスチックフィルム等を用いても構わない。但し、この場合には、電解溶液への対腐食性が必要であり、必要に応じて表面への耐腐食材料のコーティング等を行う。
上記のような構造の色素増感太陽電池300においては、透明基板316を透過した光は、第1のアノード電極層を構成する多孔質チタニア膜312aに吸着した色素により吸収され、電子が励起される。第1のアノード電極層で吸収されなかった光は、第2のアノード電極層を構成する多孔質チタニア膜312bの表面の色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子は、ガラス上の導電性膜を流れて外部負荷を稼動させた後、陽極側に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本実施例によれば、アノード電極層に金属メッシュ310a,310bを使用しているため、上述した第1実施例の効果の他に、チタニア膜等の色素吸着膜の表面積が更に増大し、変換効率が向上するという効果がある。
図11は、本発明の第4実施例に係る色素増感太陽電池400の構造を示す断面説明図である。図12は、第4実施例に係る色素増感太陽電池400の構造を示す内部平面図である。本実施例は上述した第3実施例の変形例であり、2段に配置されたアノード電極層が上下で平面的にずれている点が異なる。
第4実施例に係る色素増感太陽電池400は、第1のアノード金属メッシュ410aと、当該第1のアノード金属メッシュ410a上に形成された多孔質チタニア膜412aとを含む第1アノード電極層(410a,412a)と;第2のアノード金属メッシュ410bと、当該第2のアノード金属メッシュ410b上に形成された多孔質チタニア膜412bとを含む第2アノード電極層(410b,412b)と;第2のアノード電極層側(下側)に配置されるカソード電極板414と;少なくとも第1及び第2のアノード電極層とカソード電極板314との間に充填された電解液(ヨウ素)418と;カソード電極板414と反対側に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)416と;カソード電極板414,透明基板416と共に電解質418を封止する封止材料420とを備えている。
なお、基本的な構造、製造方法、使用する色素の選択などについては、上述した第3実施例と同様であり、重複した説明は省略する。また、金属メッシュ410a,410bの実際の組み方(編み方)は、第3実施例の場合と同様に、図10に拡大して示すように、縦横方向に交互に織り込まれるようになる。
本実施例においては、第1のアノード電極層を構成する金属メッシュ410aと、第2のアノード電極層を構成する金属メッシュ410bとが、光の入射方向又はカソード電極414に対する方向に2段に重なった状態で配置されている。そして、2段に配置されたアノード電極層が上下でずれている。このように、ずらして配置することにより、第1アノード電極層(上層)の隙間を通過した光を第2アノード電極層で吸収することが可能となる。なお、2枚の金属メッシュのずらす方向は、縦又は横方向、あるいは対角線方向とすることができる。
図13は、本発明の第5実施例に係る色素増感太陽電池500の構造を示す断面説明図である。図14は、第5実施例に係る色素増感太陽電池500の構造を示す内部平面図である。図15は、第5実施例に係る色素増感太陽電池500のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。
第5実施例に係る色素増感太陽電池500は、複数のアノード金属細線510と、当該アノード電極細線510の外周に形成された多孔質チタニア膜512とを含むアノード電極層(510,512)と;アノード電極層と対向して配置されるカソード電極用の複数の金属細線514と;少なくともアノード電極層とカソード電極との間に充填された電解液(ヨウ素)518と;アノード電極側(上側)とカソード電極側(下側)に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)516a,516bと;透明基板516a,516bと共に電解質518を封止する封止材料520とを備えている。
本実施例では、カソード電極(514)として、Pt等のレドックスメディエータへの還元反応が発生する触媒材料を表面に形成した金属細線514を用い、これを並べた構造としている。そして、アノード側電極細線510と、カソード側金属細線514とを平行な状態で平面状に敷き詰めている。図14及び図15に示すように、アノード側電極(510+512)は平面を隙間なく埋め尽くしているのに対し、カソード細線514は、スペースを空けて配置してもよい。金属細線514としては、白金によって覆われた銅線を使用することができる。
図15(A)に示すように、アノード電極用金属細線510とカソード電極用金属細線514とは、平面的にずらして交互に配置することができる。あるいは、図15(B)に示すように、アノード電極用金属細線510とカソード電極用金属細線514とを、上下に重ねて配置することもできる。
アノード電極用金属細線510としては、直径50μm程度のタングステン細線、ステンレスにFTOをコーティングした細線、あるいは、表面にチタン層を有する金属の最表面層を酸化させた細線等を使用することができる。多孔質チタニア層512の膜厚は10〜15μm程度とすることができる。なお、色素増感太陽電池としての全体の製造方法については、上記第1実施例と同様の方法を採用することができ、重複した説明は省略する。
上記のような構造の色素増感太陽電池500においては、透明基板516a、516bを透過した光は、アノード電極を構成する多孔質チタニア膜512に吸着した色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子はアノード電極用金属細線510を流れて外部負荷を稼動させた後、カソード電極用金属細線(対極)514に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本発明においては、上下両側に透明基板516a,516bが配置されているため、広い範囲からの光を取り入れることができ、光電変換効率が向上するメリットがある。また、全体として透明性を確保し易いため、建物の窓部への適用等も可能となる。また、両面の透明基板516a,516bをフレキシブルなプラスチックフィルムで構成することが可能であり、軽量で薄型のフィルム型太陽電池の構成も容易となる。
図16は、本発明の第6実施例に係る色素増感太陽電池600の構造を示す断面説明図である。図17は、第6実施例に係る色素増感太陽電池600の構造を示す内部平面図である。図18は、第6実施例に係る色素増感太陽電池600のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。なお、本実施例は第5実施例の変形例であり、第5実施例と異なる点は、2段のアノード電極層(610a,610b)の間にカソード電極層(614)が配置されている点にある。
第6実施例に係る色素増感太陽電池600は、複数の第1アノード金属細線610aと、当該第1のアノード電極細線610aの外周に形成された多孔質チタニア膜612aとを含む第1アノード電極層(610a,612a)と;複数の第2のアノード金属細線610bと、当該第2のアノード電極細線群610bの外周に形成された多孔質チタニア膜612bとを含む第2アノード電極層(610b,612b)と;第1アノード電極層(610a)と第2アノード電極層(610b)との間に配置されるカソード電極用の複数の金属細線614と;少なくともアノード電極層とカソード電極との間に充填された電解液(ヨウ素)618と;アノード電極側(上側)とカソード電極側(下側)に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)616a,616bと;透明基板616a,616bと共に電解質618を封止する封止材料620とを備えている。
本実施例では、カソード電極(614)として、Pt等のレドックスメディエータへの還元反応が発生する触媒材料を表面に形成した金属細線614を用い、これを平行に並べた構造としている。そして、アノード側電極細線610a、610bと、カソード側金属細線614とを平行な状態で平面状に敷き詰めている。図18に示すように、カソード金属細線614は、隣り合う2本のアノード側電極細線610a(610b)の間に挟まるように配置することができる。金属細線614としては、白金によって覆われた銅線を使用することができる。
アノード電極用金属細線610a、610bとしては、直径100μm程度のタングステン細線、ステンレスにFTOをコーティングした細線、あるいは、表面にチタン層を有する金属の最表面層を酸化させた細線等を使用することができる。金属細線610a、610bの線径は100μm程度とする。多孔質チタニア層612a,612bの膜厚は5〜15μm程度とすることができる。なお、色素増感太陽電池としての全体の製造方法については、上記第1実施例と同様の方法を採用することができ、重複した説明は省略する。
上記のような構造の色素増感太陽電池600においては、透明基板616a、616bを透過した光は、アノード電極を構成する多孔質チタニア膜612a,612bに吸着した色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子はアノード電極用金属細線610a、610bを流れて外部負荷を稼動させた後、カソード側金属細線614に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本発明においては、上下両側に透明基板616a,616bが配置されているため、広い範囲からの光を取り入れることができ、変換効率が向上するメリットがある。また、全体として透明性を確保し易いため、建物の窓部への適用等も可能となる。また、両面の透明基板616a,616bをフレキシブルなプラスチックフィルムで構成することが可能であり、軽量で薄型のフィルム型太陽電池の構成も容易となる。加えて、上述した第5実施例に比べた場合、2重のアノード電極層を採用することにより、更に変換効率が向上するという効果がある。
図19は、本発明の第7実施例に係る色素増感太陽電池700の構造を示す断面説明図である。図20は、第7実施例に係る色素増感太陽電池700の構造を示す内部平面図である。図21は、第7実施例に係る色素増感太陽電池700のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。なお、本実施例は上述した第5実施例の変形例であり、第5実施例と異なる点は、アノード電極層(710)とカソード電極層(714)の配置にある。すなわち、本実施例においては、アノード電極側金属細線710とカソード電極側金属細線714とが平面的に直交するように配置される。
第7実施例に係る色素増感太陽電池700は、複数のアノード金属細線710と、当該アノード電極細線710の外周に形成された多孔質チタニア膜712とを含むアノード電極層(710,712)と;アノード電極層と対向して配置されるカソード電極用の複数の金属細線714と;少なくともアノード電極層とカソード電極との間に充填された電解液(ヨウ素)718と;アノード電極側(上側)とカソード電極側(下側)に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)716a,716bと;透明基板716a,716bと共に電解質718を封止する封止材料720とを備えている。
本実施例では、カソード電極(714)として、Pt等のレドックスメディエータへの還元反応が発生する触媒材料を表面に形成した金属細線714を用い、これを並べた構造としている。そして、図20に示すように、アノード側電極細線710と、カソード側金属細線714とを直交するように平面状に敷き詰めている。金属細線714としては、白金によって覆われた銅線を使用することができる。
図21(A)に示すように、アノード電極用金属細線710とカソード電極用金属細線714とは、直交するように配置することができる。あるいは、図21(B)に示すように、2段のアノード電極用金属細線710a、710bとの間に直交するカソード電極用金属細線714を挟むように配置する構造とすることもできる。
アノード電極用金属細線710としては、直径50μm程度のタングステン細線、ステンレスにFTOをコーティングした細線、あるいは金属表面にチタンをコーティングして表面を酸化させた細線等を使用することができる。多孔質チタニア層713の膜厚は5〜15μm程度とすることができる。なお、色素増感太陽電池としての全体の製造方法については、上記第1実施例と同様の方法を採用することができ、重複した説明は省略する。
上記のような構造の色素増感太陽電池700においては、透明基板716a、716bを透過した光は、アノード電極を構成する多孔質チタニア膜712に吸着した色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子は、アノード電極用金属細線710を流れて外部負荷を稼動させた後、カソード電極用金属細線714に到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本発明においては、上下両側に透明基板716a,716bが配置されているため、広い範囲からの光を取り入れることができ、変換効率が向上するメリットがある。また、全体として透明性を確保し易いため、建物の窓部への適用等も可能となる。また、両面の透明基板716a,716bをフレキシブルなプラスチックフィルムで構成することが可能であり、軽量で薄型のフィルム型太陽電池の構成も容易となる。更に、セル外部へのアノード電極とカソード電極を、異なった方向(四角の異なる辺)から取り出すことができ、設計上の自由度が増すというメリットがある。
図22は、本発明の第8実施例に係る色素増感太陽電池800の構造を示す断面説明図である。図23は、第8実施例に係る色素増感太陽電池800のアノード電極の構造を示す平面図である。図24は、第8実施例に係る色素増感太陽電池800のカソード電極の構造を示す平面図である。本実施例は、上述した第3実施例及び第6実施例の技術的思想を結合させることによって構成される。すなわち、アノード電極に加えてカソード電極としても金属メッシュを採用するとともに、カソード電極を電解質内に配置し、表裏両面から入射する光を吸収して光電変換する構成となっている。
第8実施例に係る色素増感太陽電池800は、第1アノード金属メッシュ810aと、当該第1アノード金属メッシュ810a表面に形成された多孔質チタニア膜812aとを含む第1アノード電極層(810a,810b)と;第2アノード金属メッシュ810bと、当該第2アノード金属メッシュ810b表面に形成された多孔質チタニア膜812bとを含む第2アノード電極層(810b,812b)と;第1アノード電極層(810a,812a)と第2アノード電極層(810b,812b)との間に配置される第1カソード金属メッシュ814a;第2アノード電極層(810b,812b)の下方に配置される第2カソード金属メッシュ814bと;少なくともアノード電極層とカソード電極との間に充填された電解液(ヨウ素)818と;第1アノード電極側(上側)と第2カソード電極側(下側)に配置される透明基板(硝子又はプラスチック)816a,816bと;透明基板816a,816bと共に電解質818を封止する封止材料820とを備えている。
本実施例では、カソード電極(814a,814b)として、Pt等のレドックスメディエータへの還元反応が発生する触媒材料を表面に形成した金属メッシュを用いる。そして、アノード側電極メッシュ810a,810bと、カソード側金属メッシュ814a,814bとを平行な状態で交互に重ね合わせている。金属細線814a,814bとしては、白金によって覆われた銅線を使用することができる。
次に、上記色素増感太陽電池800の製造方法について説明する。まず、直径50μm程度で配線間のギャップが50μm程度の金属メッシュ810a,810b上に10〜30nm程度のTiOの微粒子を含んだペースト材を塗布する。金属メッシュ810a,810bとしては、タングステン細線、ステンレスにFTOをコートした細線、あるいは、表面にチタン層を有する金属の最表面層を酸化させた細線等を使用することができる。金属メッシュ810a,810bの外周部には、チタニアペーストが塗布されないようにする。あるいは、全面塗布後、以後の焼結処理後、この外周部のチタニア膜を除去してもよい。
次に、ペースト材によって異なるが、100℃〜500℃、1時間程度のアニール処理を行い、チタニアペースト材を焼結して多孔質チタニア層812a、812bを形成する。これにより、ペーストの溶剤であるポリエチレングリコールが飛散し、かつチタニアの微粒子がネッキングして、電子の拡散路を形成する。多孔質チタニア層812a,812bの膜厚は5〜15μm程度となる。なお、これらの塗布+焼成処理を複数回行ってもよい。また、本実施例では、メッシュギャップ部に微細な空孔が形成される場合を示している。
次に、Ru金属錯体(代表例:N719)を含んだアルコール溶液中に、この焼成処理を行った基板を半日程度浸漬して、この多孔質構造のTiO表面にRu金属錯体色素を吸着させる。
多孔質チタニア層812a,812bの表面に吸着させる色素は、同じもの(同一波長範囲の光を吸収するもの)を使用することができる。また、異なる周波数の光を吸収できるように、異なる色素を吸着することもできる。例えば、第1アノード電極層(812a)には短波長の光を吸収する色素を吸着させ、第2アノード電極層(812b)には長波長の光を吸収する色素を吸着させる。色素としては、N3色素、N719色素、ブラックダイ等を使用することができる。例えば、多孔質チタニア層812aには、N719色素を吸着させ、812bにはブラックダイを吸着させることができる。
このように、光吸収波長の異なった色素を組み合わせることにより、単一の色素に比べて、より広い波長域を吸収する太陽電池を構成することが可能となる。複数種類の色素を同一チタニア層に吸着させた場合、電流リークが発生して変換効率が低下することになる。これは、異なった色素が隣接することに起因して、すると推定されている。これに対して、本実施例では、異種の色素同士は分離されている為、このような問題は起こらない。
次に、第1、第2のアノード電極層(810a,810b)及び、第1、第2のカソード電極層814a,814bを、2枚の透明基板816a,816bの間に挟みこむ。さらに、その周辺に光硬化タイプの液状シール剤(スリーボンド製31X-101)820を形成した後、3000mJ/cm程度の紫外線を照射して封止する。
次に、透明基板816a,816bの一部にピンホールを形成させた後、そこからヨウ素を含む電解溶液818を注入して、両極間の隙間を電解溶液818にて充填させた後、ピンホールを塞ぐ。その後、金属メッシュ810a,810bにマイナス電極配線を結線し、カソード金属メッシュ814a,814bにはプラス極配線を結線することにより色素太陽電池が構成される。
透明基板816a,816bとしては、ガラス基板の他にプラスチックフィルム等を用いても構わない。但し、この場合には、電解溶液への対腐食性が必要であり、必要に応じて表面への耐腐食材料のコーティング等を行う。
上記のような構造の色素増感太陽電池800においては、透明基板816a、816bを透過した光は、アノード電極を構成する多孔質チタニア膜812a,812bに吸着した色素により吸収され、電子が励起される。色素の励起順位に対して、チタニアの伝導帯は0.2eV程度のエネルギー順位が低い為、この励起した電子は、チタニア側へ流れて行く。さらに、この電子は、アノード電極側電極メッシュ810a、810bを流れて外部負荷を稼動させた後、カソード側金属メッシュ814a、814bに到達する。その後、この電子は電解溶液中へヨウ素イオンとの還元反応にて引き渡され、このヨウ素は拡散して励起した色素へ電子を引き渡す酸化反応が起こる。以上のサイクルが繰り返されることにより、定常的な光照射に伴う、光起電力が発生する。
本発明においては、上述した第6実施例と同様に、上下両側に透明基板816a,816bが配置されているため、広い範囲からの光を取り入れることができ、変換効率が向上するメリットがある。また、全体として透明性を確保し易いため、建物の窓部への適用等も可能となる。また、両面の透明基板816a,816bをフレキシブルなプラスチックフィルムで構成することが可能であり、軽量で薄型のフィルム型太陽電池の構成も容易となる。
加えて、アノード電極及びカソード電極の双方にメッシュ形状を採用することにより、チタニア膜等の色素吸着膜の表面積が増大する他、両極間の距離が短くなるため、光電変換効率の更なる向上が期待できる。
なお、金属メッシュ810a,810bの実際の組み方(編み方)は、図10に拡大して示すように、縦横方向に交互に織り込まれるようになる。
上記各実施例に使用されるアノード電極用金属細線、金属メッシュについては、タングステン(W)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)等のような耐腐食性の高い材料の少なくともいずれか一つを含んだ構造とすることができる。耐腐食性を高めるため、アノード電極用金属細線や金属メッシュの表面へ緻密な酸化チタン(TiO)層を形成してもよい。また、アルミニウム(Al)を採用する場合は、Alが電解液(ヨウ素)によって腐食してしまうことを防止するために、Al補助電極の表面をタングステン、チタン、ニッケルによって被覆する。Alは抵抗率が低いために、単位面積当たりの光電変換効率の一層の改善が期待できる。
アノード電極にアルミニウム製メッシュを採用する場合、図25に示すように、縦横に交差して配置した(=メッシュ状に配置した)複数のAl金属細線を溶融することによって、金属メッシュ体を一体化して形成することが可能となる。
他方、カソード金属細線群やカソード金属メッシュ体の材料としては、例えば、Cu,SUS,W,Al等を採用し、これらを、触媒能を有する白金(Pt)やカーボン(C)によって覆う。なお、白金(Pt)によって覆う場合は、まず、カソード金属細線群やカソード金属メッシュ体に金(Au)をメッキし、その後、金メッキされたカソード金属細線群やカソード金属メッシュ体を白金(Pt)によって被覆する。触媒能(ヨウ素イオンを還元させる働き)を有する材料としては、塩化白金酸やPEDOT(導電性高分子のポリエチレン ディオキシジオフェン=Poly(3,4-ethylenedioxythiophene))を使用することができる。
図1は、本発明の第1実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図2は、第1実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極の配置を示す説明図である。 図3は、第1実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図4は、第1実施例に係る色素増感太陽電池の特性を示すグラフである。 図5は、本発明の第2実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図6は、第2実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極の配置を示す説明図である。 図7は、第2実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図8は、本発明の第3実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図9は、第3実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極の構造を示す平面図である。 図10は、第3実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図11は、本発明の第4実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図12は、第4実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図13は、本発明の第5実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図14は、第5実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図15は、第5実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。 図16は、本発明の第6実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図17は、第6実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図18は、第6実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。 図19は、本発明の第7実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図20は、第7実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す内部平面図である。 図21は、第7実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極及びカソード電極の配置を示す説明図である。 図22は、本発明の第8実施例に係る色素増感太陽電池の構造を示す断面説明図である。 図23は、第8実施例に係る色素増感太陽電池のアノード電極の構造を示す平面図である。 図24は、第8実施例に係る色素増感太陽電池のカソード電極の構造を示す平面図である。 図25は、本発明に係る色素増感太陽電池のメッシュ状電極の他の構造例を示す平面図である。

Claims (13)

  1. 光電気変換層を有する第1の電極と、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、少なくとも前記第1及び第2の電極の間に充填された電解質とを有する色素増感太陽電池において、
    前記第1の電極は、前記第2の電極と対向する方向に重ねて配置された複数の第1電極層を有することを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記複数の第1電極層の少なくとも1つは、複数の金属細線を平行に配列してなる金属細線群を有することを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記複数の第1電極層の少なくとも1つは、金属細線を網目状に成形してなる構造を有することを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記複数の第1電極層は、各々同一形状をなし、平面的にずらして配置される構成であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記光電気変換層は、前記複数の第1電極層毎に異なる波長の光を吸収する構成であることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の色素増感太陽電池。
  6. 透光性を有する基板が前記第1の電極側に配置され、
    前記第2の電極は、前記第1の電極に対して前記基板と反対側に配置されることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記第1の電極及び前記第2の電極は、透光性を有する2枚の基板の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記複数の第1電極層の各々は、複数の金属細線を平行に配列してなる金属細線群であり、
    前記第2の電極は、前記第1電極層を構成する金属細線群と平行に配置された複数の金属細線群からなることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記複数の第1電極層の各々は、複数の金属細線を平行に配列してなる金属細線群であり、
    前記第2の電極は、前記第1電極層を構成する金属細線群と平面的に直交する複数の金属細線群からなることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記第2の電極を構成する複数の金属細線群は、2つの前記第1電極層の間に配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載の色素増感太陽電池。
  11. 前記複数の第1電極層の各々は、金属細線を網目状に成形してなり、
    前記第2の電極は、金属細線を網目状に成形してなることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池。
  12. 前記第2の電極を構成する複数の金属細線群は、2つの前記第1電極層の間に配置されることを特徴とする請求項11に記載の色素増感太陽電池。
  13. 前記複数の第1電極層の各々を成す前記金属細線はチタン金属細線であり、
    前記第2の電極を成す前記金属細線は、白金によって覆われた銅線であることを特徴とする請求項11記載の色素増感太陽電池。
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