JP2007298858A - マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び露光用マスクの製造方法、並びに、マスクブランク、及び露光用マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】基板全体を平均的に洗浄する必要が無く、狙った部分のみをより高い清浄度にするのに適した工程を有するマスクブランク用基板の製造方法等を提供する。
【解決手段】マスクブランク用基板の表面に存在する異物3を液体1で覆う工程と、
前記異物3を覆う液体1を固体化させる工程と、
前記異物3を覆う液体を固体化させた固体化体1’を基板2表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】マスクブランク用基板の表面に存在する異物3を液体1で覆う工程と、
前記異物3を覆う液体1を固体化させる工程と、
前記異物3を覆う液体を固体化させた固体化体1’を基板2表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明はマスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び露光用マスクの製造方法、並びに、これらの製造方法を用いて製造された、マスクブランク及び露光マスク等に関する。
半導体LSIや液晶パネルなどを製造するにあたっては、露光マスクを用いて露光対象物(被転写体)に微細パターンが転写される。この露光マスクにおけるマスクブランク用基板の洗浄は、一般に、ディップ(浸漬)洗浄や、スピン洗浄などで行われる(特許文献1)。
ディップ(浸漬)洗浄では、超音波を印加しつつ洗浄を行うことがある。また、スピン洗浄では、ノズルから純水又は薬液を高速で射出させることによる洗浄を伴うことがある(特許文献2)。
特開平6−69178号公報
特開2002−131889号公報
ディップ(浸漬)洗浄では、超音波を印加しつつ洗浄を行うことがある。また、スピン洗浄では、ノズルから純水又は薬液を高速で射出させることによる洗浄を伴うことがある(特許文献2)。
しかしながら、上述したマスクブランク用基板の洗浄方法には、以下の課題がある。
マスクブランク用基板上の付着物の洗浄は、洗浄のメカニズムを詳細に分析すると、(1)付着物の移動、(2)付着物の囲い込み、(3)付着物の目的の場所への移動、の3工程から成り立っている。
(1)付着物の移動では、薬液の化学的な移動圧力作用、ブラシやスポンジなどの物理的な移動圧力作用、超音波やメガヘルツ超音波(メガソニック)によるキャビテーション効果、ノズルから射出される流体や液滴の衝突圧力作用、により基板上を移動させる事が行われる。
(2)付着物の囲い込みでは、界面活性剤やキレート剤による化学的な囲い込みが行われる。
(3)付着物の目的の場所への移動は、多くの場合、液体の層流による基板の外への追い出しとなる。
このような、湿式処理は基板全体を平均的に洗浄することには適しているが、狙った部分をより高い清浄度にすることには、向いていない。その主な原因は、(1)付着物の移動工程では、付着異物の種類(有機物、無機物、金属)により薬液を使い分ける必要があり、全ての種類の異物を移動できる薬液を選択するのは困難である。また、ブラシやスポンジなどのスクラブ体自体が汚染されることによるスクラブ体からもたらされる付着物の発生がある。また、超音波や・メガヘルツ超音波(メガソニック)を用いた洗浄や、ノズルから射出される流体を用いた洗浄(例えば、純水又は薬液などの液体とエア又はN2などの気体とを混合した2流体をノズルから高速で射出させる2流体ジェット洗浄など)の物理的作用だけでは移動できない強固に付着した異物も存在する。
(2)付着物の囲い込み工程では、不十分な囲い込みに起因して、付着物の別の場所への再付着がある。また、リンス工程が不十分であると界面活性剤やキレート剤の残留が発生する。
(3)の不完全な付着物の追い出し工程では、液体の表面張力により、囲い込んだ付着物が必ず基板上を移動するため、付着物を基板の外(即ち目的の場所)への移動させる途中で乾燥が完了してしまうことにより、付着物の別の場所への再付着がある。スピン洗浄に見られるスピンによる遠心分離乾燥は、スピン中心からの距離により、その効果が大きく変わり基板外側の方が乾燥が早いことが、付着物が基板の外へ移動できなくなる事態を起きやすくしている。通常、最終リンスに用いられる超純水はその粘性により、基板との境界面での流速は遅く、十分な異物の追い出しが難しい。
上記(1)〜(3)の原因により、基板表面への付着異物の残留や付着異物の別の場所への再付着が発生する。
このような付着異物があると、付着異物上に膜が成膜されることにより係る箇所においてマスクブランクの膜欠陥(膜の光学特性の欠陥や、膜の凸欠陥)となったり、露光用マスクを作製する際に、付着異物がその上の膜と共に剥がれ落ちたり、膜が除去されるべき箇所に付着異物が残存するなどして膜欠陥となり、いずれにせよ、マスクブランクやマスクの欠陥となり、ひいては、被転写体において転写パターン欠陥となる。
マスクブランク用基板上の付着物の洗浄は、洗浄のメカニズムを詳細に分析すると、(1)付着物の移動、(2)付着物の囲い込み、(3)付着物の目的の場所への移動、の3工程から成り立っている。
(1)付着物の移動では、薬液の化学的な移動圧力作用、ブラシやスポンジなどの物理的な移動圧力作用、超音波やメガヘルツ超音波(メガソニック)によるキャビテーション効果、ノズルから射出される流体や液滴の衝突圧力作用、により基板上を移動させる事が行われる。
(2)付着物の囲い込みでは、界面活性剤やキレート剤による化学的な囲い込みが行われる。
(3)付着物の目的の場所への移動は、多くの場合、液体の層流による基板の外への追い出しとなる。
このような、湿式処理は基板全体を平均的に洗浄することには適しているが、狙った部分をより高い清浄度にすることには、向いていない。その主な原因は、(1)付着物の移動工程では、付着異物の種類(有機物、無機物、金属)により薬液を使い分ける必要があり、全ての種類の異物を移動できる薬液を選択するのは困難である。また、ブラシやスポンジなどのスクラブ体自体が汚染されることによるスクラブ体からもたらされる付着物の発生がある。また、超音波や・メガヘルツ超音波(メガソニック)を用いた洗浄や、ノズルから射出される流体を用いた洗浄(例えば、純水又は薬液などの液体とエア又はN2などの気体とを混合した2流体をノズルから高速で射出させる2流体ジェット洗浄など)の物理的作用だけでは移動できない強固に付着した異物も存在する。
(2)付着物の囲い込み工程では、不十分な囲い込みに起因して、付着物の別の場所への再付着がある。また、リンス工程が不十分であると界面活性剤やキレート剤の残留が発生する。
(3)の不完全な付着物の追い出し工程では、液体の表面張力により、囲い込んだ付着物が必ず基板上を移動するため、付着物を基板の外(即ち目的の場所)への移動させる途中で乾燥が完了してしまうことにより、付着物の別の場所への再付着がある。スピン洗浄に見られるスピンによる遠心分離乾燥は、スピン中心からの距離により、その効果が大きく変わり基板外側の方が乾燥が早いことが、付着物が基板の外へ移動できなくなる事態を起きやすくしている。通常、最終リンスに用いられる超純水はその粘性により、基板との境界面での流速は遅く、十分な異物の追い出しが難しい。
上記(1)〜(3)の原因により、基板表面への付着異物の残留や付着異物の別の場所への再付着が発生する。
このような付着異物があると、付着異物上に膜が成膜されることにより係る箇所においてマスクブランクの膜欠陥(膜の光学特性の欠陥や、膜の凸欠陥)となったり、露光用マスクを作製する際に、付着異物がその上の膜と共に剥がれ落ちたり、膜が除去されるべき箇所に付着異物が残存するなどして膜欠陥となり、いずれにせよ、マスクブランクやマスクの欠陥となり、ひいては、被転写体において転写パターン欠陥となる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、第一の目的は、マスクブランク用基板の主表面に付着物のないマスクブランク用基板、マスクブランク及びそれらの製造方法を提供することにある。第二の目的は、転写パターン欠陥の発生しない露光用マスク及びその製造方法を提供することにある。
本発明方法は、以下の構成を有する。
(構成1)マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
(構成2)マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物に、液体を固体化させた固体化体を接触させて、表面に付着している異物の付着力を低減させる工程を有することを特徴とする構成1に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成3)マスクブランク用基板の主表面を精密研磨した後、前記主表面の欠陥検査を行い主表面上に存在する異物に基づく欠陥を特定し、前記特定された異物に基づく欠陥に対して、構成1又は2に記載の工程を適用することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
(構成4)前記異物を覆う液体として純水を使用することを特徴とする構成1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成5)前記異物を覆う液体として低融点金属又は低融点金属からなる合金を溶解した液体を使用することを特徴とする構成1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成6)構成1乃至5の何れかのマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたことを特徴とするマスクブランク。
(構成7)構成6のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクを使用してマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して製造されたことを特徴とする露光用マスク。
(構成8)マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜が形成されたマスクブランクを準備する工程と、
前記マスクブランクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体をマスクブランク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物をマスクブランク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成9)マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンが形成された露光用マスクを準備する工程と、
前記露光用マスクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を露光用マスク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を露光用マスク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
(構成1)マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
(構成2)マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物に、液体を固体化させた固体化体を接触させて、表面に付着している異物の付着力を低減させる工程を有することを特徴とする構成1に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成3)マスクブランク用基板の主表面を精密研磨した後、前記主表面の欠陥検査を行い主表面上に存在する異物に基づく欠陥を特定し、前記特定された異物に基づく欠陥に対して、構成1又は2に記載の工程を適用することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
(構成4)前記異物を覆う液体として純水を使用することを特徴とする構成1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成5)前記異物を覆う液体として低融点金属又は低融点金属からなる合金を溶解した液体を使用することを特徴とする構成1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成6)構成1乃至5の何れかのマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたことを特徴とするマスクブランク。
(構成7)構成6のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクを使用してマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して製造されたことを特徴とする露光用マスク。
(構成8)マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜が形成されたマスクブランクを準備する工程と、
前記マスクブランクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体をマスクブランク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物をマスクブランク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成9)マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンが形成された露光用マスクを準備する工程と、
前記露光用マスクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を露光用マスク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を露光用マスク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
本発明によれば、基板やマスクブランクや露光マスクの表面上の異物のある箇所のみを液体の固体化(凍結など)を利用して局所洗浄することが可能となる。したがって、狙った部分のみをより高い清浄度にするのに適する。
また、基板、マスクブランク又は露光マスクの全体を平均的に洗浄する必要が無く、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面上の異物のない箇所(きれいな箇所)は洗浄を行わずに保全できるので、上記(1)〜(3)の原因による、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面への付着異物の残留や付着異物の別の場所への再付着が発生することがない。
また、基板、マスクブランク又は露光マスクの全体を平均的に洗浄する必要が無く、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面上の異物のない箇所(きれいな箇所)は洗浄を行わずに保全できるので、上記(1)〜(3)の原因による、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面への付着異物の残留や付着異物の別の場所への再付着が発生することがない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のマスクブランク用基板の製造方法は、
マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とする(構成1)。
ここで、基板表面に存在する異物を液体で覆う工程においては、少なくとも基板表面に存在する異物及びその周囲を液体で覆う。その際、好ましくは、一例を図1(1)に示すように、基板2の表面に存在する異物3及びその周囲のみを液体1で覆い囲い込む(局所的に囲い込む)ことが望ましい。異物及びその周囲のみを液体で覆うには、通常、異物及び/又はその周囲への液体の滴下や、異物及び/又はその周囲における固体化体の液体化、などによって、行われる。
本発明のマスクブランク用基板の製造方法は、
マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とする(構成1)。
ここで、基板表面に存在する異物を液体で覆う工程においては、少なくとも基板表面に存在する異物及びその周囲を液体で覆う。その際、好ましくは、一例を図1(1)に示すように、基板2の表面に存在する異物3及びその周囲のみを液体1で覆い囲い込む(局所的に囲い込む)ことが望ましい。異物及びその周囲のみを液体で覆うには、通常、異物及び/又はその周囲への液体の滴下や、異物及び/又はその周囲における固体化体の液体化、などによって、行われる。
異物を覆う液体を固体化させる工程において、異物を覆う液体を固体化させる手段は、液体によって異なる。
異物を覆う液体が超純水等の場合(構成4)は、超純水等を凍結させることによって固体化させる。
このとき、異物を覆う超純水等に、超純水等を凍結させて得られる凍結体を、接触させることによって、異物を覆う超純水等を凍結させることが好ましい。例えば、一例を図2に示すように、異物3を覆う超純水等1に、超純水等を凍結させて得られる凍結体100を、接触させることによって、異物を覆う超純水等を凍結させることが好ましい。この理由は、凍結体100によって異物3を覆う超純水等1の局所冷却が可能であると共に、凍結体100と超純水等1との接触面から超純水等1の氷への相変化が進行していき、凍結体100と超純水等の凍結体1’とが強固に接合されるためである。この凍結体100は、後述する、超純水等の凍結体1’の引き剥がし用治具としても利用される。この凍結体100の形態は、楕円柱形状、円柱形状、角柱形状とすることができ、後述する図7に示すように略球形状とすることができる。この凍結体100は、耐冷却性のある型(例えばポリプロピレン製の型)を用い、この型に、純水等を注ぎ、例えば、ペルチェモジュールなどの局所冷却スポット14’を挿入して凍結させるか、あるいは、−20℃程度の冷蔵庫内で約15時間程度放置して凍結(冷凍)させることによって得られる。
超純水等を凍結させて得られる凍結体100の替わりに、マイナス温度に冷却された冷却体を、異物3を覆う超純水等1に、接触させることによって液体を凍結させることも可能である。
異物を覆う液体を固体化させる手段は、液体が低融点金属又は低融点金属からなる合金等が溶解(融解)した液体である場合(構成5)は、自然冷却等によって固体化(固化)させる。
異物を覆う液体を固体化させる工程においては、液体を固体化させた固体化体によって、付着物の強い囲い込みが行われる。また、基板と異物との隙間や界面では、液体の浸み込み作用や、液体の体積膨張作用によって、基板と異物との付着力を低減させる作用が働く。
異物を覆う液体が超純水等の場合(構成4)は、超純水等を凍結させることによって固体化させる。
このとき、異物を覆う超純水等に、超純水等を凍結させて得られる凍結体を、接触させることによって、異物を覆う超純水等を凍結させることが好ましい。例えば、一例を図2に示すように、異物3を覆う超純水等1に、超純水等を凍結させて得られる凍結体100を、接触させることによって、異物を覆う超純水等を凍結させることが好ましい。この理由は、凍結体100によって異物3を覆う超純水等1の局所冷却が可能であると共に、凍結体100と超純水等1との接触面から超純水等1の氷への相変化が進行していき、凍結体100と超純水等の凍結体1’とが強固に接合されるためである。この凍結体100は、後述する、超純水等の凍結体1’の引き剥がし用治具としても利用される。この凍結体100の形態は、楕円柱形状、円柱形状、角柱形状とすることができ、後述する図7に示すように略球形状とすることができる。この凍結体100は、耐冷却性のある型(例えばポリプロピレン製の型)を用い、この型に、純水等を注ぎ、例えば、ペルチェモジュールなどの局所冷却スポット14’を挿入して凍結させるか、あるいは、−20℃程度の冷蔵庫内で約15時間程度放置して凍結(冷凍)させることによって得られる。
超純水等を凍結させて得られる凍結体100の替わりに、マイナス温度に冷却された冷却体を、異物3を覆う超純水等1に、接触させることによって液体を凍結させることも可能である。
異物を覆う液体を固体化させる手段は、液体が低融点金属又は低融点金属からなる合金等が溶解(融解)した液体である場合(構成5)は、自然冷却等によって固体化(固化)させる。
異物を覆う液体を固体化させる工程においては、液体を固体化させた固体化体によって、付着物の強い囲い込みが行われる。また、基板と異物との隙間や界面では、液体の浸み込み作用や、液体の体積膨張作用によって、基板と異物との付着力を低減させる作用が働く。
本発明は、前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程を有する。
この工程では、一例を図1(2)に示すように、異物3を覆う液体を固体化させた固体化体1’を基板2表面から取り除くことによって、固体化体1’と一緒に異物3を基板2表面から取り除く。このとき、異物3は固体化体1’によって強く囲い込まれ保持されている。この工程により、異物3は、基板へ再付着する可能性のない場所(目的の場所)へ確実に移動される。
ここで、異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く手段としては、前記固体化体に接合された引き剥がし用治具を用いる手段などが挙げられる。
具体的には、例えば、上記した異物を覆う液体を固体化させる工程において、前記異物を覆う液体に、引き剥がし用治具を接触又は挿入し、その後前記液体を固体化させて、前記固体化体と前記引き剥がし用治具とを互いに接合(固着)させ、この引き剥がし用治具によって、前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く(引き剥す)。上述した凍結体100は、超純水等の凍結体1’の引き剥がし用治具の一例であり、異物3を覆う超純水等1の局所冷却用治具としても利用される。引き剥がし用治具の他の例としては、棒状体や針金などが挙げられ、これらの引き剥がし用治具における異物を覆う液体との接合部の形態は、異物を覆う液体を固体化させた固体化体と引き剥がし用治具とを互いに接合(固着)させるのに適した形態とすることができる。
異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く(取り去る、除去する、剥離する、引き剥がす、などの態様がある)他の手段としては、凍結体等の異物を含む固体化体への接触、吸引手段による異物を含む固体化体の吸引、吸着手段による異物を含む固体化体の吸着や、これらの組み合わせ手段などが挙げられる。
この工程では、一例を図1(2)に示すように、異物3を覆う液体を固体化させた固体化体1’を基板2表面から取り除くことによって、固体化体1’と一緒に異物3を基板2表面から取り除く。このとき、異物3は固体化体1’によって強く囲い込まれ保持されている。この工程により、異物3は、基板へ再付着する可能性のない場所(目的の場所)へ確実に移動される。
ここで、異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く手段としては、前記固体化体に接合された引き剥がし用治具を用いる手段などが挙げられる。
具体的には、例えば、上記した異物を覆う液体を固体化させる工程において、前記異物を覆う液体に、引き剥がし用治具を接触又は挿入し、その後前記液体を固体化させて、前記固体化体と前記引き剥がし用治具とを互いに接合(固着)させ、この引き剥がし用治具によって、前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く(引き剥す)。上述した凍結体100は、超純水等の凍結体1’の引き剥がし用治具の一例であり、異物3を覆う超純水等1の局所冷却用治具としても利用される。引き剥がし用治具の他の例としては、棒状体や針金などが挙げられ、これらの引き剥がし用治具における異物を覆う液体との接合部の形態は、異物を覆う液体を固体化させた固体化体と引き剥がし用治具とを互いに接合(固着)させるのに適した形態とすることができる。
異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除く(取り去る、除去する、剥離する、引き剥がす、などの態様がある)他の手段としては、凍結体等の異物を含む固体化体への接触、吸引手段による異物を含む固体化体の吸引、吸着手段による異物を含む固体化体の吸着や、これらの組み合わせ手段などが挙げられる。
本発明においては、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物に、液体を固体化させた固体化体を接触させて、表面に付着している異物の付着力を低減させる工程を、有することができる(構成2)。
構成2に係る工程は、マスクブランク用基板の表面に存在する異物が、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物(付着異物)である場合に、特に通常の洗浄では除去できない程度に強く基板表面に付着している異物である場合に、有用である。
構成2に係る工程は、上記構成1に係る工程における「マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程」と同時、あるいはこの工程の前工程又はこの工程の後であって異物を覆う液体が固体化するまでの間、に行うことが好ましい。
構成2に係る工程において、基板表面に付着している異物(付着異物)に、固体化体を接触させる力(物理的な移動圧力作用)は、異物の基板表面への付着力よりも大きな力を異物に作用させることが好ましく、これによって、表面に付着している異物の付着力を低減させ、好ましくは、付着箇所から異物を移動させたり、異物を表面から掻き剥がす(掻き落とす)ことが望ましい。
構成2に係る工程においては、付着異物に対する固体化体の接触は、図3に示すように、通常基板表面に平行方向に固体化体を振動させ(基板表面と平行な平面内において固体化体の先端平面を円運動させる場合を含む)で行う。
付着異物に対する固体化体の接触は、固体化体が超純水等の凍結体である場合は、この凍結体はガラス表面との接触によりガラス表面に傷を付ける虞がないので、図3(a)に示すように、基板表面に凍結体200を接触させつつ行うことができる。
付着異物に対する固体化体の接触は、図3(b)に示すように、基板表面に凍結体又は固体化体200を接触させずに行うこともできる。この場合、固体化体が超純水等の凍結体であれば、この凍結体が万一ガラス表面と接触しても、ガラス表面に傷を付ける虞がない。
凍結体又は固体化体200の形態は、楕円柱形状、円柱形状、角柱形状とすることができ、後述する図7に示すように略球形状とすることができる。
構成2に係る工程は、マスクブランク用基板の表面に存在する異物が、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物(付着異物)である場合に、特に通常の洗浄では除去できない程度に強く基板表面に付着している異物である場合に、有用である。
構成2に係る工程は、上記構成1に係る工程における「マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程」と同時、あるいはこの工程の前工程又はこの工程の後であって異物を覆う液体が固体化するまでの間、に行うことが好ましい。
構成2に係る工程において、基板表面に付着している異物(付着異物)に、固体化体を接触させる力(物理的な移動圧力作用)は、異物の基板表面への付着力よりも大きな力を異物に作用させることが好ましく、これによって、表面に付着している異物の付着力を低減させ、好ましくは、付着箇所から異物を移動させたり、異物を表面から掻き剥がす(掻き落とす)ことが望ましい。
構成2に係る工程においては、付着異物に対する固体化体の接触は、図3に示すように、通常基板表面に平行方向に固体化体を振動させ(基板表面と平行な平面内において固体化体の先端平面を円運動させる場合を含む)で行う。
付着異物に対する固体化体の接触は、固体化体が超純水等の凍結体である場合は、この凍結体はガラス表面との接触によりガラス表面に傷を付ける虞がないので、図3(a)に示すように、基板表面に凍結体200を接触させつつ行うことができる。
付着異物に対する固体化体の接触は、図3(b)に示すように、基板表面に凍結体又は固体化体200を接触させずに行うこともできる。この場合、固体化体が超純水等の凍結体であれば、この凍結体が万一ガラス表面と接触しても、ガラス表面に傷を付ける虞がない。
凍結体又は固体化体200の形態は、楕円柱形状、円柱形状、角柱形状とすることができ、後述する図7に示すように略球形状とすることができる。
本発明における各工程、特に構成2に係る工程、を行う環境(雰囲気)は、清浄な空気が循環された雰囲気、具体的にはクリーンルーム内で行うことが、大気中の塵や埃による影響、例えば図3に示す凍結体又は固体化体200と基板との間に塵や埃が介在されることによる超微小な凹欠陥(キズなど)の発生、を防止することができるので好ましい。クリーンルームのクラスは、1000以下が好ましい。
また、本発明における各工程、を行う温度は、凍結体を用いる場合においては、凍結体の強度及び耐久性の観点から、10℃〜25℃とすることが好ましい。
また、本発明における各工程、を行う温度は、凍結体を用いる場合においては、凍結体の強度及び耐久性の観点から、10℃〜25℃とすることが好ましい。
本発明は、マスクブランク用基板の製造工程における最終検査工程後の局所洗浄方法として特に適する(構成3)。通常、これ以前の工程では、通常の洗浄によって基板全体を平均的に洗浄することが必要だからである。但し、これ以前の工程における通常の洗浄では落とせない強固な局所異物の局所洗浄に、本発明を適用することは有用である。
また、本発明は、マスクブランクやマスクの局所洗浄方法として特に適する(構成8、構成9)。
更に、本発明は、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたマスクブランクや、前記薄膜上にレジスト膜を形成したレジスト膜付きマスクブランク、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンが形成されたマスク、の局所洗浄方法としても適用可能である。
また、本発明は、マスクブランクやマスクの局所洗浄方法として特に適する(構成8、構成9)。
更に、本発明は、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたマスクブランクや、前記薄膜上にレジスト膜を形成したレジスト膜付きマスクブランク、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンが形成されたマスク、の局所洗浄方法としても適用可能である。
本発明においては、異物を覆う液体として使用する純水としては、純水、超純水などが挙げられる(構成4)。高い清浄度が必要な場合は、超純水を用いることが好ましい。
本発明においては、異物を覆う液体や、図2や図3等に示す凍結体100や200等として、純水や超純水に、凝固点を下げる物質(例えばゼラチンなど)を添加したものを使用することができる。これにより、異物を覆う液体が室温程度で凍結しやすくなると共に、室温程度では図2や図3等に示す凍結体100や200等が溶けにくくなる。
本発明においては、異物を覆う液体や、図2や図3等に示す凍結体100や200等として、純水や超純水に、凝固点を下げる物質(例えばゼラチンなど)を添加したものを使用することができる。これにより、異物を覆う液体が室温程度で凍結しやすくなると共に、室温程度では図2や図3等に示す凍結体100や200等が溶けにくくなる。
本発明において、異物を覆う液体として使用する低融点金属又は低融点金属からなる合金としては、錫、インジウム、これらの合金などが挙げられる(構成5)。
本発明は、マスクブランク用基板の表面に存在する異物が、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物である場合に、適用できる。
本発明は、マスクブランク用基板の表面に存在する異物が、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着していない異物である場合についても、適用できる。
本発明は、マスクブランク用基板の主表面に存在する付着異物の局所洗浄に適用できる他、マスクブランク用基板の端面(側面、面取り面)に存在する付着異物の局所洗浄に適用できる。
本発明は、マスクブランク用基板の表面に存在する異物が、マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着していない異物である場合についても、適用できる。
本発明は、マスクブランク用基板の主表面に存在する付着異物の局所洗浄に適用できる他、マスクブランク用基板の端面(側面、面取り面)に存在する付着異物の局所洗浄に適用できる。
本発明において、基板の材料は特に限定されない。合成石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスや、超低膨張ガラスなどのガラス材料や、ガラスセラミックス、セラミックス、弗化カルシウムなとでも構わない。
本発明のマスクブランクは、上述した本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたことを特徴とする(構成6)。
例えば、上述した本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上に、薄膜としての遮光膜を形成してフォトマスクブランクを製造し、または薄膜としてのハーフトーン膜を形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造し、または薄膜としてハーフトーン膜、遮光膜を順次形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造する。これらのフォトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、透過型マスクブランクである。このほか、上述した本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上に、薄膜としての多層反射膜、吸収体膜を形成して、反射型マスクブランクを製造する。更に、透過型または反射型マスクブランクの薄膜上にレジスト膜を形成して、レジスト膜付きのマスクブランクを製造してもよい。
例えば、上述した本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上に、薄膜としての遮光膜を形成してフォトマスクブランクを製造し、または薄膜としてのハーフトーン膜を形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造し、または薄膜としてハーフトーン膜、遮光膜を順次形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造する。これらのフォトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、透過型マスクブランクである。このほか、上述した本発明に係るマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上に、薄膜としての多層反射膜、吸収体膜を形成して、反射型マスクブランクを製造する。更に、透過型または反射型マスクブランクの薄膜上にレジスト膜を形成して、レジスト膜付きのマスクブランクを製造してもよい。
本発明の露光用マスクは、上述した本発明に係るマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクを使用してマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して製造されたことを特徴とする(構成7)。
例えば、上述のように製造された透過型マスクブランク、反射型マスクブランクまたはレジスト膜付きマスクブランクに露光・現像処理してレジストパターンを形成する。次に、このレジストパターンをマスクにして上記薄膜をエッチング処理し、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して露光マスクを製造する。
例えば、上述のように製造された透過型マスクブランク、反射型マスクブランクまたはレジスト膜付きマスクブランクに露光・現像処理してレジストパターンを形成する。次に、このレジストパターンをマスクにして上記薄膜をエッチング処理し、マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して露光マスクを製造する。
本発明は、大型マスクブランク用基板、大型マスクブランク、大型マスクの洗浄に特に適する。
これは、大型ガラス基板のディップ洗浄や超音波・メガソニック洗浄では、基板の洗浄槽へのロード・アンロードの時間、基板の浸浸時間、基板の引き上げ時間、基板の乾燥時間など一連の洗浄動作の個々動作において、小型基板(6インチなど)に比べ、時間がかかるため、トータルの洗浄時間が長くなる。同様に、大型ガラス基板のスピン洗浄やブラシ洗浄では、基板のスピンチャックへのロード・アンロードの時間が小型基板に比べ時間がかかり、小型基板に比べ基板の回転が遅いため、スピン洗浄やブラシ洗浄の時間が小型基板に比べ時間がかかるため、トータルの洗浄時間が長くなる。これらの理由から、大型ガラス基板等の通常の洗浄は時間もコストもかかるのであるが、通常の洗浄に替えて本発明を適用することにより、洗浄時間の短縮やコストの低減を図れるからである。
本発明において、大型マスクブランク用基板、大型マスクブランク、大型マスクとしては、LCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどのFPDデバイスを製造するための大型マスクブランク用基板、マスクブランク及びマスクが挙げられる。
これは、大型ガラス基板のディップ洗浄や超音波・メガソニック洗浄では、基板の洗浄槽へのロード・アンロードの時間、基板の浸浸時間、基板の引き上げ時間、基板の乾燥時間など一連の洗浄動作の個々動作において、小型基板(6インチなど)に比べ、時間がかかるため、トータルの洗浄時間が長くなる。同様に、大型ガラス基板のスピン洗浄やブラシ洗浄では、基板のスピンチャックへのロード・アンロードの時間が小型基板に比べ時間がかかり、小型基板に比べ基板の回転が遅いため、スピン洗浄やブラシ洗浄の時間が小型基板に比べ時間がかかるため、トータルの洗浄時間が長くなる。これらの理由から、大型ガラス基板等の通常の洗浄は時間もコストもかかるのであるが、通常の洗浄に替えて本発明を適用することにより、洗浄時間の短縮やコストの低減を図れるからである。
本発明において、大型マスクブランク用基板、大型マスクブランク、大型マスクとしては、LCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどのFPDデバイスを製造するための大型マスクブランク用基板、マスクブランク及びマスクが挙げられる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
(マスクブランク用ガラス基板の製造及び検査)
合成石英ガラス基板の端面加工と面取り加工、両面ラッピング装置によって研削加工を終えたガラス基板の表面を両面研磨装置にセットし、粗研磨工程、精密研磨工程、洗浄工程を経て、高い平滑性を有するマスクブランク用ガラス基板を得た。
得られたマスクブランク用ガラス基板の主表面を欠陥検査装置で凸欠陥や凹欠陥がないか検査した。欠陥検査装置によって得られた欠陥情報は、欠陥の種類(凸欠陥、凹欠陥)、欠陥の大きさ、欠陥の位置情報等が保存される。
欠陥検査した結果、高さ約40nm、大きさ約6μmの微小な付着異物に基づく凸欠陥を発見した。この微小な付着異物に基づく凸欠陥は、マスクブランク用ガラス基板を再度洗浄しても除去されず、ガラス基板表面に比較的強固に付着した異物であることを確認した。このようなマスクブランク用ガラス基板上の微小な付着異物に基づく凸欠陥は、付着異物上に膜が成膜されることにより係る箇所においてマスクブランクの膜欠陥(膜の光学特性の欠陥や、膜の凸欠陥)となったり、露光用マスクを作製する際に、付着異物がその上の膜と共に剥がれ落ちたり、膜が除去されるべき箇所に付着異物が残存するなどして膜欠陥となり、いずれにせよ、マスクブランクやマスクの欠陥となり、ひいては、被転写体において転写パターン欠陥となる。
(実施例1)
(マスクブランク用ガラス基板の製造及び検査)
合成石英ガラス基板の端面加工と面取り加工、両面ラッピング装置によって研削加工を終えたガラス基板の表面を両面研磨装置にセットし、粗研磨工程、精密研磨工程、洗浄工程を経て、高い平滑性を有するマスクブランク用ガラス基板を得た。
得られたマスクブランク用ガラス基板の主表面を欠陥検査装置で凸欠陥や凹欠陥がないか検査した。欠陥検査装置によって得られた欠陥情報は、欠陥の種類(凸欠陥、凹欠陥)、欠陥の大きさ、欠陥の位置情報等が保存される。
欠陥検査した結果、高さ約40nm、大きさ約6μmの微小な付着異物に基づく凸欠陥を発見した。この微小な付着異物に基づく凸欠陥は、マスクブランク用ガラス基板を再度洗浄しても除去されず、ガラス基板表面に比較的強固に付着した異物であることを確認した。このようなマスクブランク用ガラス基板上の微小な付着異物に基づく凸欠陥は、付着異物上に膜が成膜されることにより係る箇所においてマスクブランクの膜欠陥(膜の光学特性の欠陥や、膜の凸欠陥)となったり、露光用マスクを作製する際に、付着異物がその上の膜と共に剥がれ落ちたり、膜が除去されるべき箇所に付着異物が残存するなどして膜欠陥となり、いずれにせよ、マスクブランクやマスクの欠陥となり、ひいては、被転写体において転写パターン欠陥となる。
(凍結体の準備)
次に、以下のように凍結体を準備した。
図4に示すように、ペルチェモジュール11を用いた凍結体製造ユニット10と、冷却制御用の電源(図示せず)を準備した。凍結体製造ユニット10は、ペルチェモジュール11の冷却面(アルミ製)12にアルミ製の局所冷却スポット14(径:3mm、長さ:50mm、の円柱体(アルミ製))を取り付け、冷却面12及び局所冷却スポット14を覆うように発泡ウレタン製の断熱材13を取り付けたものである。ペルチェモジュール11の冷却面12とは反対側の面には、ヒートシンク15を介して、排気ファン16が取り付けられており、排気ファン16から排気熱が放出される。
図5(1)〜(3)に示すように、局所冷却スポット14の先端は、凍結体の付着力を高めるため、円周部分14a及び十字体部分14bを除く部分14cに溝加工を施してある。
超純水を5mlを準備し、この超純水の温度は環境温度と同じ21℃とした。また、局所冷却スポットはペルチェモジュールに電流を流し−20℃とした。
図6に示すように、局所冷却スポット14の先端に、超純水を0.03ml垂らし、数秒間放置することで、氷への相変化をさせ、その後、再び超純水を0.03ml垂らす工程、を数回繰り返し、先端形状が丸みを帯びた半球状(略球形状)の凍結体20(直径約6mmφ)を得た。この半球状の凍結体20の温度は、局所冷却スポット同じ−20℃である。
次に、以下のように凍結体を準備した。
図4に示すように、ペルチェモジュール11を用いた凍結体製造ユニット10と、冷却制御用の電源(図示せず)を準備した。凍結体製造ユニット10は、ペルチェモジュール11の冷却面(アルミ製)12にアルミ製の局所冷却スポット14(径:3mm、長さ:50mm、の円柱体(アルミ製))を取り付け、冷却面12及び局所冷却スポット14を覆うように発泡ウレタン製の断熱材13を取り付けたものである。ペルチェモジュール11の冷却面12とは反対側の面には、ヒートシンク15を介して、排気ファン16が取り付けられており、排気ファン16から排気熱が放出される。
図5(1)〜(3)に示すように、局所冷却スポット14の先端は、凍結体の付着力を高めるため、円周部分14a及び十字体部分14bを除く部分14cに溝加工を施してある。
超純水を5mlを準備し、この超純水の温度は環境温度と同じ21℃とした。また、局所冷却スポットはペルチェモジュールに電流を流し−20℃とした。
図6に示すように、局所冷却スポット14の先端に、超純水を0.03ml垂らし、数秒間放置することで、氷への相変化をさせ、その後、再び超純水を0.03ml垂らす工程、を数回繰り返し、先端形状が丸みを帯びた半球状(略球形状)の凍結体20(直径約6mmφ)を得た。この半球状の凍結体20の温度は、局所冷却スポット同じ−20℃である。
(局所洗浄)
図7に示すように、上記で準備した半球状の凍結体20を用い、この半球状の凍結体20をガラス基板40上の上記微小な付着異物50に近づける(図4(1))。
その後、半球状の凍結体20とガラス基板40との接触直前に、半球状の凍結体20の表面に超純水を0.03ml垂らし、超純水を半球状の凍結体20の表面を伝わらせて、微小な付着異物50を含むガラス基板40上に超純水30を接触させる。超純水30の氷への相変化中(超純水30が凍結する前)に、半球状の凍結体20の先端部分に1平方cm当たり最大0.5gの荷重を加え半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させる(図4(2))。
その後、超純水30の氷への相変化中(超純水30が凍結する前)に、半球状の凍結体20の先端に1平方cm当たり最大0.5gの荷重を加えた状態で、半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させつつ図示A方向に相対移動させ、半球状の凍結体20の先端による物理的な移動圧力作用によってガラス基板40上の上記微小な付着異物50を移動させる(基板表面への付着状態を解除させる)(図4(3))。
その後、超純水30(凸欠陥の周辺)を3分間冷却凍結し、半球状の凍結体20と超純水30の凍結体とを一体的に凍結させた凍結体を得た(図4(4))。 その後、半球状の凍結体20と超純水30の凍結体とを一体的に凍結させた凍結体を、基板表面法線方向(図示B方向)に引き離し、基板から分離した(図4(5))。これにより、超純水30の凍結体中の異物50を基板から分離した。
最後に、基板表面全体を清浄なクリーンルーム内に放置し、乾燥させることでマスクブランク用ガラス基板を得た。
尚、上述の半球状の凍結体の形成工程、凍結体による局所洗浄工程、乾燥工程は、クラス1000のクリーンルーム内で、雰囲気温度、基板温度ともに21℃の環境下で行った。
再び、上述の欠陥検査装置によりガラス基板表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
なお、実施例1における好ましい基板温度、雰囲気の温度は、10℃〜25℃である。
図7に示すように、上記で準備した半球状の凍結体20を用い、この半球状の凍結体20をガラス基板40上の上記微小な付着異物50に近づける(図4(1))。
その後、半球状の凍結体20とガラス基板40との接触直前に、半球状の凍結体20の表面に超純水を0.03ml垂らし、超純水を半球状の凍結体20の表面を伝わらせて、微小な付着異物50を含むガラス基板40上に超純水30を接触させる。超純水30の氷への相変化中(超純水30が凍結する前)に、半球状の凍結体20の先端部分に1平方cm当たり最大0.5gの荷重を加え半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させる(図4(2))。
その後、超純水30の氷への相変化中(超純水30が凍結する前)に、半球状の凍結体20の先端に1平方cm当たり最大0.5gの荷重を加えた状態で、半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させつつ図示A方向に相対移動させ、半球状の凍結体20の先端による物理的な移動圧力作用によってガラス基板40上の上記微小な付着異物50を移動させる(基板表面への付着状態を解除させる)(図4(3))。
その後、超純水30(凸欠陥の周辺)を3分間冷却凍結し、半球状の凍結体20と超純水30の凍結体とを一体的に凍結させた凍結体を得た(図4(4))。 その後、半球状の凍結体20と超純水30の凍結体とを一体的に凍結させた凍結体を、基板表面法線方向(図示B方向)に引き離し、基板から分離した(図4(5))。これにより、超純水30の凍結体中の異物50を基板から分離した。
最後に、基板表面全体を清浄なクリーンルーム内に放置し、乾燥させることでマスクブランク用ガラス基板を得た。
尚、上述の半球状の凍結体の形成工程、凍結体による局所洗浄工程、乾燥工程は、クラス1000のクリーンルーム内で、雰囲気温度、基板温度ともに21℃の環境下で行った。
再び、上述の欠陥検査装置によりガラス基板表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
なお、実施例1における好ましい基板温度、雰囲気の温度は、10℃〜25℃である。
(実施例2)
実施例1の「局所洗浄」工程において、「半球状の凍結体20の表面に超純水を0.03ml接触させる」工程に替えて、半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させ、半球状の凍結体20の先端のみを溶かすことによって、微小な付着異物50を覆う超純水30を得た(図4(2)参照)。その他の工程は実施例1と同様とした。
上述の欠陥検査装置によりガラス基板表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
なお、実施例2のように基板に接触させた凍結体の先端を溶かして局所洗浄を行う場合においては、基板に接触させた凍結体の先端のみが溶けて局所洗浄できるような基板温度、雰囲気の温度を設定することが凍結体の強度及び、局所洗浄位置の制御の点から好ましい。好ましい基板温度、雰囲気の温度は、10℃〜25℃である。
実施例1の「局所洗浄」工程において、「半球状の凍結体20の表面に超純水を0.03ml接触させる」工程に替えて、半球状の凍結体20の先端とガラス基板40の表面とを接触させ、半球状の凍結体20の先端のみを溶かすことによって、微小な付着異物50を覆う超純水30を得た(図4(2)参照)。その他の工程は実施例1と同様とした。
上述の欠陥検査装置によりガラス基板表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
なお、実施例2のように基板に接触させた凍結体の先端を溶かして局所洗浄を行う場合においては、基板に接触させた凍結体の先端のみが溶けて局所洗浄できるような基板温度、雰囲気の温度を設定することが凍結体の強度及び、局所洗浄位置の制御の点から好ましい。好ましい基板温度、雰囲気の温度は、10℃〜25℃である。
上記実施例1、2によって得られたガラス基板40の主表面にクロムを含む遮光膜と、クロムと酸素を含む反射防止膜を積層させてマスクパターンとなる遮光性膜を形成してマスクブランクを得た。得られたマスクブランクの遮光性膜上にレジスト膜を形成し、レジスト膜に描画、現像処理を施してレジストパターンを形成した後、該レジストパターシをマスクとして遮光性膜をエッチング処理することにより露光用マスクを作製した。得られた露光用マスクの欠陥検査を行ったところ、マスクパターン欠陥もなく良好であった。
(実施例3)
主表面が精密研磨された高い平滑性を有するマスクブランク用ガラス基板を準備し、該ガラス基板の主表面上に、クロムを含む遮光膜と、クロムと酸素を含む反射防止膜を積層させてマスクパターンとなる遮光性膜を形成してマスクブランクを得た。
得られたマスクブランクの主表面を欠陥検査装置で凸欠陥や凹欠陥がないか検査した。欠陥検査装置によって得られた欠陥情報は、欠陥の種類(凸欠陥、凹欠陥)、欠陥の大きさ、欠陥の位置情報等が保存される。
欠陥検査した結果、高さ約45nm、大きさ約7μmの微小な付着異物に基づく凸欠陥を発見した。
上記凸欠陥に対して上記実施例1と同様の方法により凍結体を接触させることで、マスクブランク表面の凸欠陥を除去した。
再び、上述の欠陥検査装置によりマスクブランク表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
上記得られたマスクブランクの遮光性膜上にレジスト膜を形成し、レジスト膜に描画、現像処理を施してレジストパターンを形成した後、該レジストパターンをマスクとして遮光性膜をエッチング処理することにより露光用マスクを作製した。得られた露光用マスクの欠陥検査を行ったところ、マスクパターン欠陥もなく良好であった。
主表面が精密研磨された高い平滑性を有するマスクブランク用ガラス基板を準備し、該ガラス基板の主表面上に、クロムを含む遮光膜と、クロムと酸素を含む反射防止膜を積層させてマスクパターンとなる遮光性膜を形成してマスクブランクを得た。
得られたマスクブランクの主表面を欠陥検査装置で凸欠陥や凹欠陥がないか検査した。欠陥検査装置によって得られた欠陥情報は、欠陥の種類(凸欠陥、凹欠陥)、欠陥の大きさ、欠陥の位置情報等が保存される。
欠陥検査した結果、高さ約45nm、大きさ約7μmの微小な付着異物に基づく凸欠陥を発見した。
上記凸欠陥に対して上記実施例1と同様の方法により凍結体を接触させることで、マスクブランク表面の凸欠陥を除去した。
再び、上述の欠陥検査装置によりマスクブランク表面の欠陥を検査したが、凸欠陥、凹欠陥ともに確認されなかった。また、上述の凸欠陥が形成されていた領域、及びその周辺領域について原子間力顕微鏡(AFM)で表面を観察したところ、凍結体の接触によるキズもなく良好であった。
上記得られたマスクブランクの遮光性膜上にレジスト膜を形成し、レジスト膜に描画、現像処理を施してレジストパターンを形成した後、該レジストパターンをマスクとして遮光性膜をエッチング処理することにより露光用マスクを作製した。得られた露光用マスクの欠陥検査を行ったところ、マスクパターン欠陥もなく良好であった。
以上、好ましい実施例を掲げて本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
本発明は、例えば、エアーブロー等では落ちない(飛ばせない)程度の強さで、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面に付着した異物の局所的な除去方法としても有用である。
本発明は、例えば、エアーブロー等では落ちない(飛ばせない)程度の強さで、基板、マスクブランク又は露光マスクの表面に付着した異物の局所的な除去方法としても有用である。
1 液体
2 基板
3 異物
2 基板
3 異物
Claims (9)
- マスクブランク用基板の表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を基板表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を基板表面から取り除く工程と、
を有することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。 - マスクブランク用基板の表面に存在し、その表面に付着している異物に、液体を固体化させた固体化体を接触させて、表面に付着している異物の付着力を低減させる工程を有することを特徴とする請求項1に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
- マスクブランク用基板の主表面を精密研磨した後、前記主表面の欠陥検査を行い主表面上に存在する異物に基づく欠陥を特定し、前記特定された異物に基づく欠陥に対して、請求項1又は2に記載の工程を適用することを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
- 前記異物を覆う液体として純水を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
- 前記異物を覆う液体として低融点金属又は低融点金属からなる合金を溶解した液体を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
- 請求項1乃至5の何れかのマスクブランク用基板の製造方法によって得られたマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜を形成して製造されたことを特徴とするマスクブランク。
- 請求項6のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクを使用してマスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンを形成して製造されたことを特徴とする露光用マスク。
- マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンとなる薄膜が形成されたマスクブランクを準備する工程と、
前記マスクブランクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体をマスクブランク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物をマスクブランク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とするマスクブランクの製造方法。 - マスクブランク用基板の主表面上にマスクパターンが形成された露光用マスクを準備する工程と、
前記露光用マスクの表面に存在する異物を液体で覆う工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させる工程と、
前記異物を覆う液体を固体化させた固体化体を露光用マスク表面から取り除くことによって前記固体化体と一緒に前記異物を露光用マスク表面から取り除く工程と、を有することを特徴とする露光用マスクの製造方法。
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