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JP2007275146A - フライヤー - Google Patents

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JP2007275146A
JP2007275146A JP2006102571A JP2006102571A JP2007275146A JP 2007275146 A JP2007275146 A JP 2007275146A JP 2006102571 A JP2006102571 A JP 2006102571A JP 2006102571 A JP2006102571 A JP 2006102571A JP 2007275146 A JP2007275146 A JP 2007275146A
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Takao Kimura
隆夫 木村
Haruo Tanaka
晴夫 田中
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Mermaid Co Ltd
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FULLHEART JAPAN KK
Mermaid Co Ltd
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Abstract

【課題】揚げカス等の異物を効果的に油と分離でき、油の劣化を防止することができるフライヤーを提供することを課題とする。
【解決手段】送油路における油ポンプ上流側の流路には、油吸込口の直下でありかつ水層が位置する貯槽の壁面を貫通して形成した揚げカス排出口に連通する揚げカス排出路と、この揚げカス排出路の接続部から上流側に冷却部とを設け、油ポンプにより油吸込口から油層の上部の油を吸引して冷却し、揚げカス排出路から油中に混在する揚げカス等の異物の一部を水層に排出するとともに、油ポンプを介して油を水層に戻し、油が水層内を浮上して油層下部に流入するように構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、揚げカス等の異物を自動回収することができて、調理油の透明性を維持するとともに調理油の劣化を防止して、調理油を長持ちさせるフライヤーに関するものである。
従来のフライヤーには、貯槽の内部で下から順に水と油低温部と油高温部とが層をなして貯留し、このうち貯留水と調理油とは同一貯槽内で互いの境界を接して貯留しており、油層中にはヒーターを配設して調理油を所定の温度に加熱することができるようにしたものがある(特許文献1〜3)。
このようなフライヤーでは、揚げ調理をした時に食材から離脱して油中に拡散する微細な揚げカスやコロイド状の揚げ物からの排出物、または食材から流出した水分等(以下、異物という。)を、貯槽の底へ自由落下させて、これら異物の混濁による調理油の劣化が少なくなるようにしている。
また、油層内の異物を含む調理油をポンプで吸引して送油管により水槽の底部に放出し、調理油が水層内を浮上する間に揚げカス等の異物を分離し、沈下させるようにして同じく調理油の寿命を延ばすようにしたものもある(特許文献4)。
この他に、揚げカス等の異物を含む調理油をフライヤーと別体に形成して油層と水層とに分離した貯槽の中で揚げカス等の異物を除去する揚滓除去装置を設け、ポンプによりフライヤーと揚滓除去装置との間を循環させて揚げカス等の異物を除去するようにしているものもある(特許文献5)。
特公昭58−22207号公報 特公昭55−40249号公報 実開昭60−09426号公報 実開平05−68440号公報 実公昭56−11860号公報
〔問題点〕
このような従来のフライヤーでは、調理時に生じる揚げカス等の異物により油が汚れ、異物に含まれる水分等による加水分解や高温の油と空気との接触による熱酸化等によって時間の経過とともに油の劣化が進行し、使用に耐えられなくなる。
このため、調理における油の使用量が多くなり、経費が高くなる。
本発明は、従来の技術における前記問題点に鑑みて成されたものであり、これを解決するため具体的に設定した技術的な課題は、揚げカス等の異物を効果的に油と分離でき、油の劣化を防止することができるフライヤーを提供することにある。
本発明における前記課題が効果的に解決されるフライヤーを特定するために、必要と認める事項の全てが網羅され、具体的に構成された、課題解決手段を以下に示す。
フライヤーに係る第1の課題解決手段は、調理用の油とこの油を浄化するための水とを上下2層にして貯留する貯槽と、この貯槽内で下方に貯留される水層と、この水層の上面に直接に油の下面を接する油水の境界の上方に貯留される油層と、この油層内に配設されたヒーターと、上記油層のヒーター配設位置より上部に位置する貯槽の壁面を貫通して形成した油吸込口から上記貯槽の低部近傍を貫通して水層の中まで配設した送油路と、この送油路に設けた油ポンプと、を有し、上記送油路における油ポンプ上流側の流路には、上記油吸込口の直下でありかつ上記水層が位置する貯槽の壁面を貫通して形成した揚げカス排出口に連通する揚げカス排出路と、この揚げカス排出路の接続部から上流側に冷却部とを設け、上記油ポンプにより上記油吸込口から上記油層の上部の油を吸引して冷却し、上記揚げカス排出路から油中に混在する揚げカス等の異物の一部を上記水層に排出するとともに、上記油ポンプを介して油を上記水層に戻し、油が水層内を浮上して油層下部に流入するようにしたことを特徴とするものである。
同上フライヤーに係る第2の課題解決手段は、上記送油路における油ポンプ上流側の流路の一部と揚げカス排出路とは、上記油吸込口と上記揚げカス排出口とを貯槽の外側で共に覆う縦長箱体を形成したことを特徴とする。
また、同上フライヤーに係る第3の課題解決手段は、上記送油路の終端部は、上記貯槽の底部を貫通して貯槽の最低部近傍まで突出し、下部を開放口とし、その上面には複数の油通孔を有し、終端を閉じた細長容器状に形成して、上記送油路の終端部における油中の揚げカス等の異物を上記開放口から貯槽の底部へ落下させると共に、油を上記油通孔から水層中へ放出させることを特徴とする。
また、同上フライヤーに係る第4の課題解決手段は、上記油層の上面近傍から油を吸引して上記水層に送油する油ポンプと、この油ポンプの上方に形成して油ポンプ内に貯まる水蒸気を貯蔵するガス貯めと、このガス貯め内の水蒸気を外部へ排気する内圧調整手段と、を備え、油ポンプ内で油から蒸発した水蒸気を上記ガス貯めに収集し、上記内圧調整手段により外部へ排気することを特徴とする。
フライヤーに係る第1の課題解決手段では、揚げカス排出路から揚げカス等の異物の一部を油と分離することができ、揚げカス等の異物が油に残留することを極力少なくして洗浄効果を高め、油の劣化を一層抑止することができる。
また、送油路に冷却部を設けたことにより、油吸込口から吸引された油を水層中へ戻すに際し、油の温度が低く抑えられているため、水との接触による突発的な沸騰を生じることが避けられ、油高温部から吸引しても油循環を効果的に行わせることができ、油の連続使用を容易にすることができる。
また、同上フライヤーに係る第2の課題解決手段では、送油管路の一部を、油吸込口と揚げカス排出口とを貯槽の外側で共に覆う縦長箱体としたから、外面側に冷却部を設けやすくなり、また冷却ファン等からの風により内部を通る油を効果的に冷却することができる。
また、同上フライヤーに係る第3の課題解決手段では、送油路の終端部を、貯槽の最低部近傍に突出して、終端部において油中の揚げカス等の異物を落下させるとともに、異物を落下させた油を油通孔から水層中へ小球あるいは糸状等の連続した細い状態の油にして放出させることができ、油層に戻るまでに冷却するとともに揚げカス等の異物を分離して、油の劣化を防止することができる。
また、同上フライヤーに係る第4の課題解決手段では、油ポンプ内で油から蒸発した水蒸気をガス貯めに収集し、内圧調整手段により外部へ排気できるから、高温の油から蒸発する水蒸気を油の高温部へ混入させることが防止でき、水蒸気の急な膨張による突沸現象を避けることができ、また、ガス貯めに貯まるガスの量を少なくすることができ、形成するガス貯めの容積を大きくする必要がなくなり、装置全体の占める体積を抑えることができる。
以下、本発明による最良の実施形態を具体的に説明する。
ただし、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるため具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、発明内容を限定するものではない。
〔構成〕
フライヤー1の実施形態は、図1〜5に示すように、調理用の油と、この油の下側に溜り、油中の揚げカス等の異物を取り込んで油を浄化するための水と、を上下2層(油層11と水層12)にして貯留する貯槽1aと、貯槽1aに近接した位置に着脱自在に設置した透明な材料で形成されている濾過水槽2aを備えた水循環経路2と、貯槽1aの外壁に取り付けられ、上端部の油吸込口3fから油高温部11bの油を吸い込み、下端部の開口(揚げカス排出口)3gから揚げカス等の異物を水層12側へ落とし、流路途中の油低温部11aと油高温部11bとの境界の近傍に相当する高さ位置で油ポンプ3bにより吸引した油を油循環系配管3cを介して貯槽外部に分岐し、また外面には冷却フィン3dを張り出して冷却ファン4からの風により強制冷却できるようにした箱型流路3aと、箱型流路3aから油を吸引して貯槽外部の油循環系配管3cを介して貯槽内の水層12へ流出する油循環経路3と、を箱状の筐体1bに収容してコンパクトにまとめ、筐体1bの一部を切り欠いて濾過水槽2a内を目視できるようにしたものである。
図2,4,5に示すように、貯槽1aの油層11(11a,11b)には油を加熱するためのヒーター5を設け、そのヒーター5の位置は油層11の中央部よりも僅かに上方に寄った位置に配設され、ヒーター5の加熱後にはヒーター5の配設位置よりも若干下側で高温部と低温部との2層になる(以後、この油の高温部を油高温部11bといい、油の低温部を油低温部11aということにする)。
この結果、貯槽1aの中では、下から順に水、油低温部11a、油高温部11bの3層が形成される。
このうち、油高温部11bは、細い金属棒または金網等により成形された揚げ物用バスケットに載せたフライ用衣つき食品等を沈めて適当温度で揚げる油揚げ部とする。
油低温部11aは、油高温部11bと水との間の温度緩衝部を形成するとともに、油高温部11bの油温の調整や劣化していない新規な油の供給元ともなる。
水層12は、食品の油揚げ作業の時に出る揚げカス等の異物を沈殿させる沈殿層の役割をして異物溜りを受け持つとともに、水を動かして油の洗浄や温度調整等の役目を担わせる。
貯槽1aの水層12と油低温部11aとの境界位置には水位センサー1cを設け、油と水との境界を常時把握し、水位の上がり過ぎや下がり過ぎの場合には警報ランプおよびブザーにより知らせることができるようにする。
水循環経路2は、図4に示すように、下側に凸な円錐または角錐に形成された底部の中央部に設けられた吸引口(吸水口)2bから吸引され、配管2cおよび遮断弁2dを介して濾過水槽2aに流入し、濾過水槽2aで浄化された水が水ポンプ2eにより濾過水槽2aの吸引口2fから吸引されて消泡水槽2gに流入し、消泡水槽2gで気泡を上方に浮かせ、気泡を除去された水は消泡水槽2gの流出口2hから流出して、貯槽1aの最下層に溜まる水層12の最上部に設けられた水供給口2iから水層12に戻される循環経路を形成する。
濾過水槽2aは、内部を2分するステンレス製の網目が0.7mmメッシュのフィルター2jを縦置きに設置し、水ポンプ2eにより貯槽1aから水を吸引して濾過水槽2aの非浄化水貯留部2kに流入させた時に、水がフィルター2jを透過して浄化水貯留部2l側に出るようにし、フィルター2jの非浄化水貯留部2kでは揚げカス等の異物が濾過されて底に沈下するように形成し、さらにフィルター2jの下流側の浄化水貯留部2lには貯槽1a内の水層12へ給水するための吸引口2fを設け、水循環経路2の配管により貯槽1aと濾過水槽2aと消泡水槽2gとの間を水が循環できるように接続する。
油循環経路3は、図5に示すように、貯槽1aの外壁に取り付けられた板金製の箱型流路3aと円管からなる油循環系配管3cと油排出ノズル3eと油ポンプ3bとからなり、箱型流路3aは貯槽1aに取り付けられた状態で上端部に穿設された油吸込口3fから油高温部11bの上面近傍から油を吸い込み、最下端の開口3gから揚げカス等の異物を水層12へ落とすことができるようにし、さらに箱型流路3aの中間位置の油高温部11bと油低温部11aとの境界に相当する高さ位置の下側に油循環系配管3cを接続して、油ポンプ3bにより吸い込んだ油が油循環系配管3cを介して外部へ排出され、油排出ノズル3eを介して水層12へ送出できるように形成する。そして、箱型流路3aの外面側には多数枚の冷却フィン3dを突設し、冷却ファン4からの風により強制冷却できるようにして、箱型流路3aの内部を通過する油が急速に冷却されるようにする。
水層12に突出した油排出ノズル3eは、図6に示すように、油循環経路3の終端となり、水層12の下端部に配管の長手方向を水平にして配置され、油排出ノズル3eの先端部には上面に油通孔として多数穿設された小孔3h,…,3hを有し、断面が半円状にされて下面側が開放され、先端を閉鎖した形状に形成されている油放出部材3iを固着して、通過する油が小孔(油通孔)3h,…,3hを介して小さく分割され、上方の油低温部11aへ小球あるいは連続状になって浮上するとともに油の中に含まれている微細な揚げカス等の異物を水中に落とせるように形成する。
また、図4に示すように、消泡水槽2gの上端に空気抜き用の配管7aを水側排気用配管継手7fを介して接続し、油ポンプ3bの上方に形成されたガス貯め3jの上端部に空気抜き用に調圧排気手段としての内圧調整継手7gを介して配管7bを接続し、油ポンプ3b側に寄った位置で合流継手7cにより両配管7a,7bを合流させ、合流継手7cの下流に接続した合流側配管7dの先端には調圧排気手段である内圧調整継手7eを設けて箱型流路3aの上端に接続し、消泡水槽2gの上部に溜まった空気と油ポンプ3bとの上部に溜まった水蒸気を両方とも排気するとともに消泡水槽2gの空気溜まりと油ポンプ3b側に設けられたガス貯め3jの圧力をほぼ一定になるように圧力調整する空気抜き経路7を形成する。
このように形成した空気抜き経路7では、油と水とを循環させる時、循環していない時に水循環経路2に貯まっていた空気が消泡水槽2gの上端部に溜まり、また油の中の水が蒸発して油ポンプ3bの上端部に溜まったものを、空気抜き用配管7aと、内圧調整継手7gを介して接続した空気抜き用配管7bとを、合流継手7cで合流し、その後に合流側配管7dの内圧が規定圧力以上に昇圧すると内圧調整継手7eから貯槽1aの油高温部11bの上方に排気される。
常に、規定圧力以上になると排気されるため、消泡水槽2gの上端部に貯まる空気の量と、油ポンプ3bの上端部に貯まる水蒸気の量とは、どちらも少量に抑えられ、水や油の循環時に空気や水蒸気を油高温部11bに混入させることが防止でき、空気や水蒸気の急な膨張による突沸事故を避けることができる。
貯槽1aの下端部に設けた水層12にある水は、水循環経路2の水ポンプ2eによる吸引力・送出力を受けて濾過水槽2aを含む水循環経路2により、貯槽1aと濾過水槽2aと消泡水槽2gとの間を循環し、水自身を浄化するとともに油を浄化する。
水の循環は、図4,7に示すように、貯槽1aの底部に設けた吸水口2bから水層12の中の水と揚げカス等の異物とを共に吸引し、水循環経路2の配管2cおよび遮断弁2dを介して濾過水槽2aへ流入し、濾過水槽2aに設けられたフィルター2jにより揚げカス等の異物を濾過し、異物を濾過して清浄になった水を濾過水槽2aの浄化水貯留側から吸引し、水ポンプ2eにより貯槽1aに戻される。貯槽1aに戻される時には、貯槽1aの背面側の側壁1dに垂直で側面が水平方向に向けて設けられた吸引口2fから隣り合う側面となる側の側壁1eに沿ってほぼ水平方向に向けて浄化された水を放出することにより、貯槽1a内の水を渦状に回転させる。水の回転に伴い、水と接触状態ですぐ上に位置する油低温部11aが時間遅れを伴い廻り出し、油低温部11aの上部の油高温部11bもさらに遅れて回り出す。
この時、水の勢いを強くすると、激しく油低温部11aを掻き混ぜ、油の中に含まれる揚げカス等の異物の微細なものまで水の中に振るい落として油を洗浄する。これでも油低温部11aの上部では、下部の掻き混ぜ状態が及ばずに比較的静穏な状態で回転し、油高温部11bでは油低温部11aの上部における回転力に従い比較的緩やかに回転してヒーター5からの熱を受けて加熱される。
油の循環は、図5,6に示すように、油の温度調節と洗浄とを目的として、箱型流路3aの上端部で油高温部11bの上部から油を吸引し、冷却ファン4からの風により強制冷却して温度を170℃から70〜80℃まで下げ、箱型流路3aの油低温部11aの上端部に相当する高さ位置から油循環系配管3cを介して外部へ排出し、油ポンプ3bにより水層12へ送出し、水層12に送出した油を油排出ノズル3eに固着された油放出部材3iから小さく分割して水中に放出することにより、油を小球状あるいは連続状にして水と接触させ、冷却すると共に油の中に含まれている微細な揚げカス等の異物を水の中に分離し易くし、異物を落としつつ水の中を浮上して油低温部11aに到達してから油層11の構成物として合体する。
〔作用効果〕
このように構成したフライヤーの実施形態では、フライを揚げない待機時には加熱状態をやや低温(待機温度)に維持し、例えば、図8に示すような、単相200Vヒーター電力3kWの場合とし、フライを揚げるための温度として設定温度170℃で揚げる場合には、待機温度として150℃位に下げて維持するように温度調節して待機する。
フライを揚げる直前に装置の前面パネル1fに設けられているスイッチ1gを押してフライを揚げる揚げ作業にすると、ヒーター5の温度が上昇して油温が待機温度から設定されたフライ用の油温(例えば170℃)になるように昇温を始める。ヒーター5は油高温部11bに配置されているため、油高温部11bのみ設定温度まで上昇するが、油低温部11aでは高温度の油が上昇して油高温部11bの油に合体し、温度が比較的低い油は下方へ下がって油低温部11aまで下がると油低温部11aの油と合体するため、常時、油高温部11bと油低温部11aとの2層が生じていて、油低温部11aに接触している水層12は過熱されることがなく、また、油高温部11bではフライ用の設定温度を維持することができる。
この時にも、水層12の水を回転させることによって、加熱の態様を自然対流熱伝達から強制対流熱伝達に変え、ヒーター5による熱交換性能を高めることができ、油は設定温度までヒーター温度の上昇に良く追随して昇温し、速やかに待機状態から揚げ作業の状態に復帰することができる。
このため、油温の立上げ及び復帰にかかる時間が短縮され、ヒーター5により加熱される油の温度追随性が良くなるため、ヒーターの上昇温度を抑えることができ、繰返し使用する場合でも油の劣化が防止できる。
油高温部11bに揚げるべき材料が投入されると、通常の揚げ作業が実行され、揚げられている時には多量の揚げカスが発生する。この発生する揚げカスは大きなものがその発生したときに速やかに下方へ落ち、油低温部11aを介して水層12へ降下し、作動している水ポンプ2eの作用により水循環経路2に従って濾過水槽2aに送られ、揚げカスが濾過されて、濾過後の水が再度水層12に戻される。他方、揚げカスの小さなものは油高温部11bの油とともに箱型流路3aの上端部で油高温部11bの上部の油と一緒に吸引され、箱型流路3a内で強制冷却されて温度を下げるとともに含まれている揚げカスを箱型流路3aの下端部に設けられた開口3gから水層12へ落とされ、温度を下げられた油は油低温部11aに相当する高さ位置から油循環系配管3cを介して外部へ排出し、作動している油ポンプ3bにより水層12へ送出されて、水層12内に配置された油排出ノズル3eの油放出部材3iから小さく分割されて水層12の中に放出されることにより、油が小球状あるいは連続状になって水と接触し、冷却すると共に油中に含まれている微細な揚げカス等の異物を水の中に分離し易くし、異物を落としつつ水の中を浮上して油低温部11aに到達してから油低温部11aの構成物として油低温部11aの油と合体する。
このようにして、水循環と油循環により揚げカスが効果的に濾過され、また、水層12に大きな渦を発生することにより水と接触している油が回転するようになり、水との接触が多くなって揉まれることにより油が洗浄され、油の劣化を防止する。さらに、水層12が渦状に回転することにより、水の上層にある油が緩やかに回転して、ヒーター表面部で昇温した油が油層11内全体の油に効率良く熱伝達し、油温を安定させ、油温の立上げおよび待機状態からの復帰にかかる時間が短縮される。
また、油循環により油を乳化させることなく油の洗浄効果を高め、揚げカスの溜りを防止できるとともに、油の温度を効果的に下げて冷却した油を水中に導入することができるようになり、安全性を高めつつ油循環を機能させることができて、水の中で油を分割して小球あるいは連続状として放出することができるようになって、油の洗浄効果を高めることができる。
これにより、油高温部11bの中央部よりも温度が低い貯槽1aの壁面近傍にある油を箱型流路3aに吸引して、箱型流路3aを通過するときにそこに取り付けた冷却フィン3dに冷却ファン4からの風を受けることにより冷却し、貯槽1aの最下層になる水層12に戻すようにすると、例えば、170℃の油を70〜80℃に低下させて水層12へ安全に引き込むことができ、箱型流路3aの下端部と油排出ノズル3eに固着された油放出部材3iとの2ヶ所から揚げカス等の異物を水中に分離することにより、より多く異物を除去できて、油の洗浄効果を高めることができる。
水の循環時に水層12の水が渦状に回転し、その回転力により油を回すことで、ヒーター5からの熱伝達量が増加して油を効果的に昇温し、ヒーター5の温度と油温との差が縮まるようになり、加熱時の温度追随性が向上してヒーターの加熱温度を油が劣化しにくい温度にすることができ、加熱温度の低下と油が洗浄されて異物の混入が少なくなったことの相乗効果で効果的に油の劣化を防止することができる。
このため、これまでは油の温度を、例えば図8に示す単相200Vヒーター電力3kWの場合で湯温170℃にする時には、ヒーター5の温度は215℃くらいに高くする必要があり、油劣化が促進される温度になって、加熱自体が油劣化の原因となっていたが、水を回すことにより、油も回り、熱交換効率が高くなってその温度差が縮まり、油温が170℃になった時でもヒーター温度は185℃を上回ることがなくなり、油劣化を極力抑えながら使用することができる。
〔別態様〕
このような実施の形態は、発明の趣旨を理解しやすくするため具体的に説明しているが、発明内容を限定するものではないから、特に説明されていない(意匠的な内容も含む)別の態様を制限するものではなく、適宜変更しても良い。このような意味で発明の趣旨に沿ういくつかの別態様を以下に示す。
例えば、貯槽1aの形状は特に有底角筒に限定することはなく、有底円筒であっても、他の回転体であっても製造または使用上に不都合がなければ適用可能である。
また、箱型流路3aの冷却フィン3dは流路の内側に突設して整流板を兼用したものを付加しても良い。
また、箱型流路3aは、断面矩形に限定する必要はなく、吸引後に異物を分離し易い形状であれば良く、断面積が一般の配管よりも大きくできていれば適当な形状に変えることができる。
加熱源としては、電力による加熱の場合を例示したが、ガス加熱にしても良い。
油層11の回転には、水ポンプ2eにより送出された水が貯槽1aの水層12内で回転することにより間接的に油層11を回転させる方法によったが、水層12の中に水中ポンプ2mを設けることにより水層12を直接回転させ、その水の回転力により油層11を回転させるようにしても良い。
また、油層11の回転には、貯槽1aの油層11の中に油中ポンプ(図示せず)を設けることにより油層11を直接回転させるようにしても良い。また、油層11を直接回転させるには、この他に、油ポンプ3bから送出させた油を一部分岐して油層11の下部に送り込み、水の場合と同様に油層11の下部を直接回転させるようにしても良い。さらに、油循環経路3に油層回転用の新たな専用ポンプ(図示せず)を設けた経路を追加して油層11の下部を直接回転させるようにしても良い。
本発明の実施形態に係るフライヤーを示す正面図である。 同上フライヤーを示す平面図である。 同上フライヤーを示す左側面図である。 同上フライヤーの水循環経路を筐体を外した状態で示す3面説明図で、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は背面図である。 同上フライヤーの油循環経路を筐体を外した状態で示す3面説明図で、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は左側面図である。 同上フライヤーの貯槽に配置された油排出ノズル3eに固着された油放出部材3iを拡大して示す取付け説明図で、(A)は正面図、(B)は平面図である。 同上フライヤーの貯槽内における水層の渦発生状況を示す平面説明図である。 同上フライヤーを用いて油の温度をフライ用に設定して昇温した時の実測温度を示すグラフである。 同上フライヤーの貯槽内における水層の水中ポンプにより生じた渦発生状況を示す平面説明図である。
符号の説明
1 フライヤー
1a 貯槽
1b 筐体
1d (背面側の)側壁
1e (側面側の)側壁
1f 前面パネル
1g スイッチ
2 水循環経路
2a 濾過水槽
2b (貯槽の)吸引口〔吸水口〕
2c 配管
2d 遮断弁
2e 水ポンプ
2f (濾過水槽の)吸引口
2g 消泡水槽
2h (消泡水槽の)流出口
2i 水供給口
2j フィルター
2k 非浄化水貯留部
2l 浄化水貯留部
3 油循環経路
3a 箱型流路
3b 油ポンプ
3c 油循環系配管
3d 冷却フィン 〔冷却部〕
3e 油排出ノズル
3f 油吸込口
3g 開口 〔揚げカス排出口〕
3h 小孔 〔油通孔〕
3i 油放出部材
3j ガス貯め
4 冷却ファン
5 ヒーター
7 空気抜き経路
7a、7b (空気抜き用)配管
7c 合流継手
7d 合流側配管
7e (水側)内圧調整継手 〔調圧排気手段〕
7f 水側排気用配管継手
7g (油側)内圧調整継手 〔調圧排気手段〕
11 油層
11a 油低温部
11b 油高温部
12 水層

Claims (4)

  1. 調理用の油とこの油を浄化するための水とを上下2層にして貯留する貯槽と、
    この貯槽内で下方に貯留される水層と、
    この水層の上面に直接に油の下面を接する油水の境界の上方に貯留される油層と、
    この油層内に配設されたヒーターと、
    上記油層のヒーター配設位置より上部に位置する貯槽の壁面を貫通して形成した油吸込口から上記貯槽の低部近傍を貫通して水層の中まで配設した送油路と、
    この送油路に設けた油ポンプと、を有し、
    上記送油路における油ポンプ上流側の流路には、上記油吸込口の直下でありかつ上記水層が位置する貯槽の壁面を貫通して形成した揚げカス排出口に連通する揚げカス排出路と、この揚げカス排出路の接続部から上流側に冷却部とを設け、
    上記油ポンプにより上記油吸込口から上記油層の上部の油を吸引して冷却し、上記揚げカス排出路から油中に混在する揚げカス等の異物の一部を上記水層に排出するとともに、上記油ポンプを介して油を上記水層に戻し、油が水層内を浮上して油層下部に流入するようにした
    ことを特徴とするフライヤー。
  2. 上記送油路における油ポンプ上流側の流路の一部と揚げカス排出路とは、上記油吸込口と上記揚げカス排出口とを貯槽の外側で共に覆う縦長箱体を形成した
    ことを特徴とするフライヤー。
  3. 上記送油路の終端部は、上記貯槽の底部を貫通して貯槽の最低部近傍まで突出し、下部を開放口とし、その上面には複数の油通孔を有し、終端を閉じた細長容器状に形成して、上記送油路の終端部における油中の揚げカス等の異物を上記開放口から貯槽の底部へ落下させると共に、油を上記油通孔から水層中へ放出させる
    ことを特徴とするフライヤー。
  4. 上記油層の上面近傍から油を吸引して上記水層に送油する油ポンプと、
    この油ポンプの上方に形成して油ポンプ内に貯まる水蒸気を貯蔵するガス貯めと、
    このガス貯め内の水蒸気を外部へ排気する内圧調整手段と、を備え、
    油ポンプ内で油から蒸発した水蒸気を上記ガス貯めに収集し、上記内圧調整手段により外部へ排気する
    ことを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
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