JP2007256577A - 異物検査装置及び露光装置並びに光露光用マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】異物の誤検出を回避することができる異物検査装置、及び当該異物検査装置を備える露光装置、並びに光露光用マスクを提供する。
【解決手段】第1照明系31aは検査光L1をレチクルRの上面に照射し、第2照明系31bは検査光L2をペリクルPの面上に照射する。レチクルRの上面に照射された検査光L1がレチクルRのガラス基板内に進入してガラス基板の底面形成されたパターンDPにより回折し、この回折された光が誤検出の原因になるのを防止すべく、第1照明系31aはレチクルRの上面に対して平行に検査光L1をする。
【選択図】図3
【解決手段】第1照明系31aは検査光L1をレチクルRの上面に照射し、第2照明系31bは検査光L2をペリクルPの面上に照射する。レチクルRの上面に照射された検査光L1がレチクルRのガラス基板内に進入してガラス基板の底面形成されたパターンDPにより回折し、この回折された光が誤検出の原因になるのを防止すべく、第1照明系31aはレチクルRの上面に対して平行に検査光L1をする。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体素子、液晶表示素子等のデバイスの製造に用いられる光露光用マスクの表面等の被検査面上における異物を検査する異物検査装置及び当該異物検査装置を備える露光装置、並びに光露光用マスクに関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像装置(CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)等)、薄膜磁気ヘッド等のデバイスの製造工程の一つであるリソグラフィ工程においては、露光装置を用いてマスクとしてのレチクルのパターンを、投影光学系を介して基板としてのフォトレジストが塗布されたウェハ(又はガラスプレート等)上に転写露光する処理が繰り返し行われる。レチクルのガラス面上、又はレチクルに張架されたペリクル面上に埃や塵等の異物が付着していると、レチクルに形成されたパターンとともに異物の形状が基板上に露光転写されて欠陥となる虞がある。このため、露光装置は、レチクルのパターンを基板上に露光転写する前に、レチクルのガラス基板及びペリクルの表面上の異物の有無、その大きさ、及び位置を検査する異物検査装置を備えている。
異物検査装置は、レチクルのガラス基板の表面及びペリクルの表面(以下、これらの面を総称する場合には被検査面という)に対して80°程度の入射角で検査光を照射し、被検査面上の異物によって生ずる散乱光を検出することで被検査面上の異物の有無、大きさ、及び位置を検査する。かかる検査を検査光に対してレチクルを移動させつつ行うことで、被検査面全体の異物の有無、大きさ、及び位置が検査される。尚、従来の異物検査装置の詳細については、例えば以下の特許文献1,2を参照されたい。
特開2001−159613号公報
特開2001−264262号公報
ところで、異物検査装置では、検査面に対して斜め方向から80°程度の入射角で検査光を照射しているため、レチクルのガラス基板の表面に照射された検査光の一部は被検査面からガラス基板の内部に進入し、レチクルに形成されているパターンを照射することになる。また、ガラス基板の端部は面取りが施されている場合があり、この面取りが施された端部からも検査光がガラス基板の内部に進入してレチクルのパターンを照射することになる。
ここで、レチクルに形成されたパターンは、照射される検査光を回折する程度に微細且つ密集して形成される場合がある。このため、かかるパターンに検査光が照射されると回折光が生じてしまい、この回折光が異物検査装置の受光系で受光されてしまうことが考えられる。受光系では、入射した光が、被検査面上の異物で散乱された光であるのか、又はパターンにより回折された光であるのかを区別することができないため、パターンにより回折された光によって異物が被検査面に付着していると誤検出される虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、異物の誤検出を回避することができる異物検査装置、及び当該異物検査装置を備える露光装置、並びに光露光用マスクを提供することを目的とする。
本発明は、実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
上記課題を解決するために、本発明の異物検査装置は、検査光(L1)を被検査面に照射する照明系(31a)と、前記被検査面に付着した異物(D)からの散乱光を受光する受光系(32a)と、当該受光系で受光された散乱光の光強度に応じた信号を出力する光電検出素子(33a)とを備える異物検査装置(DI)において、前記照明系は、前記被検査面に対して前記検査光が入射しないように、前記被検査面に対して前記検査光を平行に照射することを特徴としている。
この発明によると、照明系から射出されたの検査光は、被検査面に対して平行に照射される。
本発明の露光装置は、上記の異物検査装置を備えることを特徴としている。
本発明の光露光用マスクは、所定のパターン(DP)を被露光体(W)に転写するために用いられる光露光用マスク(R)であって、前記所定のパターンが形成されたパターン形成面と交差する端面(EP)の少なくとも一部に、遮光部材(50)が形成されていることを特徴としている。
この発明によると、端面に照射された光は、端面に形成された遮光部材によって遮光される。
上記課題を解決するために、本発明の異物検査装置は、検査光(L1)を被検査面に照射する照明系(31a)と、前記被検査面に付着した異物(D)からの散乱光を受光する受光系(32a)と、当該受光系で受光された散乱光の光強度に応じた信号を出力する光電検出素子(33a)とを備える異物検査装置(DI)において、前記照明系は、前記被検査面に対して前記検査光が入射しないように、前記被検査面に対して前記検査光を平行に照射することを特徴としている。
この発明によると、照明系から射出されたの検査光は、被検査面に対して平行に照射される。
本発明の露光装置は、上記の異物検査装置を備えることを特徴としている。
本発明の光露光用マスクは、所定のパターン(DP)を被露光体(W)に転写するために用いられる光露光用マスク(R)であって、前記所定のパターンが形成されたパターン形成面と交差する端面(EP)の少なくとも一部に、遮光部材(50)が形成されていることを特徴としている。
この発明によると、端面に照射された光は、端面に形成された遮光部材によって遮光される。
本発明によれば、照明系からの検査光を被検査面に対して平行に照射しているため、照射された検査光が被検査面から被検査対象の内部に進入することはない。このため、例えば進入した検査光が被検査対象に形成された微細なパターンによって回折され、これにより異物が誤検出されるといった事態を回避することができる。
また、本発明によれば、光露光用マスクの端面に遮光部材が形成されているため、光露光用マスクの端面に照射された光が端面から光露光用マスクの内部に進入するのを防止することができる。これにより、端面から進入した光が光露光用マスクに形成された微細なパターンによって回折され、これにより光露光用マスクに異物が付着していると誤検出される事態を回避することができる。
また、本発明によれば、光露光用マスクの端面に遮光部材が形成されているため、光露光用マスクの端面に照射された光が端面から光露光用マスクの内部に進入するのを防止することができる。これにより、端面から進入した光が光露光用マスクに形成された微細なパターンによって回折され、これにより光露光用マスクに異物が付着していると誤検出される事態を回避することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による異物検査装置及び露光装置並びに光露光用マスクについて詳細に説明する。尚、以下では、最初に露光装置の全体構成について簡単な説明を行い、次いで異物検査装置について詳細な説明を行う。
〔露光装置〕
図1は、本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す側面図である。図1においては、半導体素子を製造するための露光装置であって、投影光学系PLに対して光露光用マスクとしてのレチクルRと基板としてのウェハWとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンDPを逐次ウェハW上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露光装置を例に挙げる。
図1は、本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す側面図である。図1においては、半導体素子を製造するための露光装置であって、投影光学系PLに対して光露光用マスクとしてのレチクルRと基板としてのウェハWとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンDPを逐次ウェハW上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露光装置を例に挙げる。
尚、以下の説明においては、必要であれば図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1に示すXYZ直交座標系は、X軸及びY軸がウェハWの移動面に平行な面に含まれるよう設定され、Z軸が投影光学系PLの光軸AXに沿う方向に設定される。また、本実施形態ではレチクルR及びウェハWを同期移動させる方向(走査方向)がY方向に設定されているものとする。
図1に示す露光装置EXは、レチクルR上のX方向に延びるスリット状(矩形状又は円弧状)の照明領域を均一な照度を有する露光光ELで照明する照明光学系ILSと、レチクルRを保持するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターンDPの像をフォトレジストが塗布されたウェハW上に投影する投影光学系PLと、ウェハWを保持するウェハステージWSTと、これらを制御する主制御系MCとを含んで構成されている。また、露光装置EXは、レチクルRの表面上及びレチクルRに張架されたペリクルP(図2〜図4参照)の表面上における異物を検査する異物検査装置DIを備えている。
照明光学系ILSは、光源ユニット、オプティカル・インテグレータを含む照度均一化光学系、ビームスプリッタ、集光レンズ系、レチクルブラインド、及び結像レンズ系等(何れも不図示)を含んで構成されている。この照明光学系の構成等については、例えば特開平9−320956に開示されている。ここで、上記の光源ユニットとしては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、若しくはF2レーザ光源(波長157nm)、Kr2レーザ光源(波長146nm)、Ar2レーザ光源(波長126nm)等の紫外レーザ光源、銅蒸気レーザ光源、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザ等)の高調波発生装置、又は水銀ランプ(i線等)等を使用することができる。
レチクルステージRSTは、真空吸着又は静電吸着等によりレチクルRを保持するものであり、照明光学系の下方(−Z方向)に水平に配置されたレチクル支持台(定盤)11の上面上で走査方向(Y方向)に所定ストロークで移動可能に構成されている。また、このレチクルステージRSTは、レチクル支持台11に対してX方向、Y方向、及びZ軸回りの回転方向(θZ方向)にそれぞれ微小駆動可能に構成されている。
レチクルステージRST上の一端には移動鏡12が設けられており、レチクル支持台11上にはレーザ干渉計(以下、レチクル干渉計という)13が配置されている。レチクル干渉計13は、移動鏡12の鏡面にレーザ光を照射してその反射光を受光することにより、レチクルステージRSTのX方向、Y方向、及びZ軸回りの回転方向(θZ方向)の位置を検出する。レチクル干渉計13により検出されたレチクルステージRSTの位置情報は、露光装置EX全体の動作を統轄制御する主制御系MCに供給される。主制御系MCは、レチクルステージRSTを駆動するレチクル駆動装置14を介してレチクルステージRSTの動作を制御する。
投影光学系PLは、複数の屈折光学素子(レンズ素子)を含んで構成され、物体面(レチクルR)側と像面(ウェハW)側との両方がテレセントリックで所定の縮小倍率β(βは例えば1/4,1/5等)を有する屈折光学系が使用されている。この投影光学系PLの光軸AXの方向は、XY平面に直交するZ方向に設定されている。尚、投影光学系PLが備える複数のレンズ素子の硝材は、露光光ELの波長に応じて、例えば石英又は蛍石が用いられる。また、本実施形態では、レチクルRに形成されたパターンDPの倒立像をウェハW上に投影する投影光学系PLを例に挙げて説明するが、勿論パターンDPの正立像を投影するものであっても良い。
ウェハステージWSTは、投影光学系PLの下方(−Z方向)に配置されており、真空吸着又は静電吸着等によりウェハWを保持する。このウェハステージWSTは、ウェハ支持台(定盤)15の上面上で走査方向(Y方向)に所定ストロークで移動可能に構成されているとともに、X方向及びY方向にステップ移動可能に構成されており、更にZ方向へ微動(X軸回りの回転及びY軸回りの回転を含む)可能に構成されている。このウェハステージWSTによって、ウェハWをX方向及びY方向へ移動させることができ、またウェハWのZ方向の位置及び姿勢(X軸周りの回転及びY軸周りの回転)を調整することができる。
ウェハステージWST上の一端には移動鏡16が設けられており、ウェハステージWSTの外部にはレーザ光を移動鏡16の鏡面(反射面)に照射するレーザ干渉計(以下、ウェハ干渉計という)17が設けられている。このウェハ干渉計17は、移動鏡16の鏡面にレーザ光を照射してその反射光を受光することによりウェハステージWSTのX方向及びY方向の位置、並びに姿勢(X軸,Y軸,Z軸周りの回転θX,θY,θZ)を検出する。ウェハ干渉計17の検出結果は主制御系MCに供給される。主制御系MCは、ウェハ干渉計17の検出結果に基づいてウェハ駆動装置18を介してウェハステージWSTの位置及び姿勢を制御する。
また、本実施形態の露光装置EXは、送光系19a及び受光系19bから構成され、投影光学系PLに関してレチクルR上の照明領域と共役なウェハW上の露光スリット領域の内部及びその近傍に設定された複数の検出点でそれぞれウェハWの表面のZ方向(光軸AX方向)の位置を検出する多点AFセンサ19を投影光学系PLの側方に備える。多点AFセンサ19は、投影光学系PLの光軸AX方向におけるウェハWの表面位置及び姿勢(X軸,Y軸周りの回転θX,θY:レベリング)を検出するものである。
この多点AFセンサ19の検出結果は主制御系MCに供給される。主制御系MCは、多点AFセンサ19の検出結果に基づいてウェハ駆動装置18を介してウェハステージWSTの位置及び姿勢を制御する。具体的には、主制御系MCには予めウェハWの表面を合わせ込む基準となる基準面(以下、AF面という)が設定されており、主制御系MCは多点AFセンサ19の検出結果に基づいてウェハWの表面がAF面に一致するようウェハステージWSTの位置及び姿勢を制御する。
更に、本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLのY方向の側面に、ウェハW上に設定されたショット領域に付設されたアライメントマークを観察するための画像処理方式のオフ・アクシス方式のアライメントセンサ20が配置されている。アライメントセンサ20の観察結果(計測結果)は、主制御系MCに供給される。アライメントセンサ20の光学系の光軸は、投影光学系PLの光軸AXと平行とされている。かかるアライメントセンサ20の詳細な構成は、例えば特開平9−219354号公報及びこれに対応する米国特許第5,859,707号等に開示されている。主制御系MCは、アライメントセンサ20の計測結果を用いてEGA計測を行う。ここで、EGA計測とは、ウェハWに形成された代表的な数個のアライメントマークの計測結果を用いて所定の統計演算(EGA演算)を行い、ウェハW上に設定された全てのショット領域の配列を求める計測方法である。
また、本実施形態の露光装置EXは、上述したレチクルステージRSTの側方に、レチクルライブラリ21、レチクル搬送装置22、及び異物検査装置DIを備える。尚、図1では、これらがレチクルステージRSTの−Y方向に配置されている例を図示しているが、これらの配置位置は、レチクルステージRSTの+Y方向であっても良く、又はレチクルステージRSTの±X方向であっても良い。レチクルライブラリ21はZ方向に配列された複数の支持板(図示省略)を備えており、各支持板上にはレチクルRがそれぞれ載置されている。このレチクルライブラリ21は、スライド機構(図示省略)によってZ方向に移動自在に支持されている。レチクルライブラリ21のZ方向への移動は、主制御系MCによって制御される。
レチクル搬送系22は、主制御系MCの制御の下で、レチクルライブラリ21と異物検査装置DIとの間、又は異物検査装置DIとレチクルステージRSTとの間でレチクルRの搬送を行う。具体的には、レチクル搬送系22は、レチクルライブラリ21、異物検査装置DI、及びレチクルステージRST間で移動可能な搬送アームAR(図2〜図4参照)を備えており、このアーム上にレチクルRを載置して搬送する。また、レチクル搬送系22は、各レチクルRの側面に貼付されたバーコードを読み取る読み取り装置23を備えている。読み取り装置23で読み取られた情報は主制御系MCに供給される。
レチクルRに関する情報(形成されているパターンの種類、透過率、平坦度、ペリクル高さ(ガラス基板からペリクルの張架位置までの距離)等を示す情報)は、レチクルRに貼付されたバーコードと対応付けて予め主制御系MCに記憶されている。レチクルRに貼付されたバーコードが読み取り装置23で読み取られて主制御系MCに供給されることにより、主制御系MCはそのバーコードに対応付けられているレチクルRに関する情報を得ることができる。尚、使用するレチクルRが多い場合には、露光装置EXを管理するホストコンピュータ(図示省略)に、バーコードに対応付けられているレチクルRに関する情報を記憶させておき、読み取り装置23で読み取られたバーコードが主制御系MCに供給されたときに、主制御系MCがホストコンピュータからそのバーコードに対応付けられているレチクルRに関する情報を取得するのが望ましい。
異物検査装置DIは、レチクルRの表面上及びレチクルRに張架されたペリクルの表面上における異物を検査し、その検査結果を主制御系MCに出力する。詳細は後述するが、本実施形態の異物検査装置DIは、レチクルRの上面(パターンDPが形成されていない面)と、パターンDPが形成されている面に張架されたペリクルの表面との同時検査が可能である。次に、異物検査装置DIについて詳細に説明する。
〔異物検査装置〕
図2は本発明の一実施形態による異物検査装置を示す平面図であり、図3は同異物検査装置を示す正面図であり、図4は同異物検査装置を示す側面図である。図2〜図4に示す通り、本実施形態の異物検査装置DIは、フォーク状の搬送アームAR上に載置されたレチクルRのガラス基板の上面(パターンDPが形成されていない面)と、パターンDPが形成されている面に張架されたペリクルPの表面とにおける異物Dの有無、大きさ、及び位置を検査する。尚、詳細は後述するが、搬送アームARは、Y方向に移動可能である。
図2は本発明の一実施形態による異物検査装置を示す平面図であり、図3は同異物検査装置を示す正面図であり、図4は同異物検査装置を示す側面図である。図2〜図4に示す通り、本実施形態の異物検査装置DIは、フォーク状の搬送アームAR上に載置されたレチクルRのガラス基板の上面(パターンDPが形成されていない面)と、パターンDPが形成されている面に張架されたペリクルPの表面とにおける異物Dの有無、大きさ、及び位置を検査する。尚、詳細は後述するが、搬送アームARは、Y方向に移動可能である。
異物検査装置DIは、第1照明系31a及び第2照明系31b、第1受光系32a及び第2受光系32b、光電検出素子としての第1ラインセンサ33a及び第2ラインセンサ33b、並びに光電センサ34を含んで構成される。第1照明系31aは、−X側から+X方向に向けてシートビーム状に整形された検査用のレーザ光(以下、検査光という)L1をレチクルRの上面に照射する。ここで、レチクルRの上面とは、レチクルRの表面よりも上の空間(直上空間)を意味するものである。第2照明系31bは、−X側から+X方向に向けてシートビーム状に整形された検査光L2をペリクルPの面上に照射する。
ここで、第1照明系31aはレチクルRの上面に対して検査光L1を平行に照射する。レチクルRのガラス基板に対して斜め方向から検査光L1を照射すると、その一部がガラス基板の上面で屈折されてガラス基板の内部に進入し、レチクルRに形成されているパターンにより回折される。この回折された光が第1ラインセンサ33aで検出されると誤検出を招く。このため、誤検出を回避する観点から、第1照明系31aはレチクルRの上面に対して検査光L1を平行に照射する。即ち、この検査光L1は、レチクルRの上面からレチクル内部に入射しないように照射される。
これに対し、第2照明系31bは、ペリクルPの面に対して入射角が80°程度になるよう検査光L2を照射する。レチクルRに張架されたペリクルとパターンDPとの間には空気が存在するため、ペリクルPの面上に対して斜め方向から検査光L2を照射してもペリクルPの面での屈折は殆ど生じず、検査光L2がパターンDPで回折されることはほとんど無い。このため、第2照明系31bは、ペリクルPの面に対して入射角が80°程度になるよう検査光L2を照射する。
第1受光系32aは、第1照明系31aからの検査光L1がレチクルRの上面における異物Dに照射されて生ずる散乱光を受光する。第2受光系32bは、第2照明系31bからの検査光L2がペリクルPの面上における異物Dに照射されて生ずる散乱光を受光する。また、第1ラインセンサ33aは、第1受光系32aで受光された散乱光の光強度に応じた信号を出力する。第2ラインセンサ33bは、第2受光系32bで受光された散乱光の光強度に応じた信号を出力する。第1ラインセンサ33a及び第2ラインセンサ33bから出力される信号は主制御系MCに供給される。
尚、第1ラインセンサ33aは、第1受光系32aに関して、その受光面がレチクルRの上面内における検査光L1の照射面と共役となるように配置されている。同様に、第2ラインセンサ33bは、第2受光系32bに関して、その受光面がペリクルPの面内における検査光L2の照射面と共役となるように配置されている。光電センサ34は、第1照明系31aからの検査光L1を受光し、検査光L1の光量を検出する。尚、詳細は後述するが、光電センサ34は、レチクルRの上面に対する検査光L1の照射位置を検出するために設けられる。
第1照明系31aは、光源36a、コリメートレンズ37a、及びミラー38aを含んで構成される。光源36aは、例えば半導体レーザダイオードであり、所定の角度で発散するレーザ光を−Z方向に射出する。コリメートレンズ37aは、光源36aから射出されるレーザ光を平行光に変換する。ミラー38aは、コリメートレンズ37aを介したレーザ光を+X方向に偏向して検査光L1とする。このミラー38aは、レチクルRの上面に対する検査光L1の入射角が90°となるよう(検査光L1がレチクルRの上面に対して平行となるよう)コリメートレンズ37aを介したレーザ光を+X方向に偏向する。
同様に、第2照明系31bは、光源36b、コリメートレンズ37b、及びミラー38bを含んで構成される。光源36bは、例えば半導体レーザダイオードであり、所定の角度で発散するレーザ光を+Z方向に射出する。コリメートレンズ37bは、光源36bから射出されるレーザ光を平行光に変換する。ミラー38bは、コリメートレンズ37bを介したレーザ光を+X方向に偏向して検査光L2とする。このミラー38bは、ペリクルPの面に対する検査光L2の入射角が80°程度又はそれ以上になるようコリメートレンズ37bを介したレーザ光を+X方向に偏向する。
本実施形態の異物検査装置DIは、第1照明系31aをZ方向に移動させてレチクルRに対する検査光L1の位置(即ち、検査光L1の高さ位置)を可変する駆動装置39を備える。前述した通り、本実施形態では、第1照明系31aからの検査光L1をレチクルRの上面に対して平行に照射している訳であるが、レチクルRのガラス基板の厚みのばらつき等があるため、レチクルRの上面と検査光L1との相対的な高さ位置の関係が一定ではない。このため、レチクルRの上面に対する検査光L1の高さ位置を調整するために駆動装置39が設けられている。尚、駆動装置39は、図1に示す主制御系MCの下で第1照明系31aをZ方向に移動させる。
尚、駆動装置39によって検査光L1の高さ位置を調整する場合には、第1照明系31aをなす光源36a、コリメートレンズ37a、及びミラー38aを一体的にZ方向に移動可能に構成し、駆動装置39が第2照明系31bを一体的にZ方向に移動させてもよい。或いは、第1照明系31aをなすミラー38aのみをZ方向に移動可能に構成し、駆動装置39が第1照明系31aのミラー38aのみをZ方向に移動させてもよい。
図5は、レチクルRの上面に対する検査光L1の位置を検出する方法を説明するための図である。尚、図5は、図3に対応する正面図である。レチクルRの上面に対する検査光L1の位置を検出するためには、第1照明系31aと図2に示した光電センサ34とを用いる。光電センサ34は、第1照明系31aの移動に合わせてZ方向に移動可能に構成されている。例えば、第1照明系31a及び光電センサ34は、剛性の高い支持部材に取り付けられており、この支持部材をZ方向に移動させることにより第1照明系31aの移動に合わせて光電センサ34をZ方向に移動させることができる。
図5(a)に示す通り、第1照明系31aからの検査光L1がレチクルRに照射されていない場合には、検査光L1が直接光電センサ34で検出される。従って、この状態のときに光電センサ34の検出強度が最大となる。ここで、駆動装置39により第1照明系31aを−Z方向へ移動させるとともに、第1照明系31aの移動に合わせて光電センサ34も−Z方向へ移動させると、第1照明系31aからの検査光L1がレチクルRのガラス基板によって遮られるため、図5(b)に示す通り、第1照明系31aの移動に応じて光電センサ34の検出強度が変化する。尚、図5(b)においては、第1照明系31aの高さ位置(Z方向の位置)を横軸に取り、光電センサ34の検出強度を縦軸に取っている。
図5(b)を参照すると、第1照明系31a及び光電センサ34を−Z方向へ移動させていても、第1照明系31aからの検査光L1がレチクルRにより遮られていないときには、直接光電センサ34での検出強度は最大値(D1)のままである。これに対し、検査光L1がレチクルRにより遮られてくると、遮られた分だけ光電センサ34の検出強度は低下する。よって、光電センサ34の検出強度が低下する高さ位置(図中のZ1の位置)を求めればレチクルRの上面の位置を検出することができる。
尚、以上の制御は、光電センサ34の検出結果を用いて主制御系MCが行っても良く、又は光電センサ34の検出結果を用いて駆動装置39が行っても良い。また、上記の例では、第1照明系31aからの検査光L1を用いてレチクルRの上面の位置を検出する場合について説明したが、レチクルRの上面の位置を検出するための専用の光源を設け、この光源を用いて上記の同様の検出を行っても良い。
ここで、上述した方法によりレチクルRの上面の位置を検出し、この検出結果に基づいてレチクルRに対する検査光L1の照射位置を精確に位置合わせすれば、検査光L1がレチクルRのガラス基板内に進入して生ずる回折光による誤検出を回避することができる。しかしながら、レチクルRの上面の検出誤差、検査光L1の照射位置の位置合わせ誤差等により、上記の回折光による誤検出が引き起こされることも考えられる。そこで、レチクルRのガラス基板内への検査光L1の進入を防止する遮光部材を設けるのが望ましい。
図6は、レチクルRの端面に形成される遮光部材の一例を示す図である。このレチクルRは平面形状が矩形形状であり、その四辺に面取りM1,M2が施されている。図6に示す通り、遮光部材50は、面取りM1が施された部分を含むレチクルRのガラス基板の端面であって、検査光L1が照射される端面EPに形成されている。尚、レチクルRは、検査時に搬送アームARによってY方向に走査されるため、検査光L1は端面EPの+Y方向の端部から−Y方向の端部に亘って照射される。このため、遮光部材50はY方向関して端面EPのほぼ全体に形成されている。
これに対し、図6に示す通り、遮光部材50はZ方向に関しては端面EPの上部(+Z側)のみに形成されている。これは、遮光部材50は、面取りM1が施された部分M1を含む端面EPからの検査光L1の遮光を行えば良いからである。つまり、レチクルRの上面に付着した異物の検査を行う場合には、レチクルRの上面に検査光L1を照射する必要があるため、検査光L1の中心がレチクルRの上面よりも下方に配置されることは殆ど無い。また、図5を用いて説明したレチクルRの上面を検出する場合には、第1照明系31aを−Z方向に移動させているが、この場合にも検査光L1の中心がレチクルRの上面とほぼ同じ位置になる程度まで第1照明系31aの移動が行われるだけであり、それよりも検査光L1が下方に配置されることはない。
このため、遮光部材50のZ方向の幅は、検査光L1の断面径の半分程度であれば足りる。尚、図6に示す例は、あくまでも遮光部材50の一例であって、これに制限される訳ではない。よって、面取りM1が施された部分(更には、面取りM2が施された部分)を含む端面EPの全面を覆うよう遮光部材50を形成しても良い。また、ここでは、検査光L1が照射される端面EPに遮光部材50が形成されている場合を例に挙げて説明するが、4つの端面の全て、或いは検査光L1が照射される端面とこの端面と平行な端面の2つの端面に遮光部材50が形成されていても良い。
遮光部材50の材質についての制限は特に無いが、照射される検査光L1に対する反射率が高い材質を用いるのが望ましい。例えば、レチクルRへの形成が容易であり、且つ検査光L1に対する反射率が高いAl(アルミニウム)、Cr(クロム)等の金属を用いるのが好ましい。また、遮光部材50を形成する上で、面取りM1が施された部分を含む端面EPのみに遮光部材50を形成するのが困難であり、その一部がレチクルRのガラス基板の上面にはみ出すことも考えられる。異物検査装置DIは、5〜15μm程度の大きさの異物を検出することを目的としているため、レチクルRのガラス基板の上面にはみ出した遮光部材50の膜厚が数十nm程度であれば問題ない。また、この観点から、検査光L1が通る、レチクルの表面から上方d1(図6)の距離としては、1〜5μm程度が望ましい。
遮光部材50が形成されていないレチクルRに付着した異物の検査を行う場合には、図5を用いて説明した方法を用いてレチクルR(ガラス基板)の上面を検出し、検査光L1がレチクルRの上面ぎりぎりに照射されるよう位置調整を行う必要があった。これは、面取りM1が形成された部分及び端面EPから検査光L1がガラス基板内に進入するのを防止するためである。これに対し、検査光L1の照射位置に遮光部材50が形成されている場合には、遮光部材50によって面取りM1が形成された部分及び端面EPから検査光L1がガラス基板内に進入するのを防止できるため、検査光L1の中心をレチクルRの上面とほぼ同じ位置に配置して検査することができる。これにより、検査光L1の光強度の最も高い中心部分を異物検査に有効利用することができる。
上記構成において、レチクルRの上面及びペリクルPの面上における異物を検査する場合には、まず必要に応じてレチクルRに貼付されたバーコードの読み取りが行われてレチクルRに関する情報が取得される。次に、検査対象のレチクルRが搬送アームAR上に載置された状態で異物検査装置DI内に搬送される。レチクルRが搬送アームARにより検査開始位置までに搬送されると、レチクルRの上面の高さ位置の検出が行われる。具体的には、第1照明系31aから検査光L1が射出されている状態で第1照明系31a及び光電センサ34を−Z方向に移動させつつ光電センサ34の検出結果をモニタする。そして、光電センサ34の検出結果が変化する位置(Z位置)を求める。これにより、レチクルRの上面の高さ位置が求められる。
以上の処理が終了すると、第1照明系31aから検査光L1が射出されるとともに第2照明系31bから検査光L2が照射される。第1照明系31aからの検査光L1はレチクルRの上面上におけるX方向に延びた照射面に照射され、第2照明系31bからの検査光L2はペリクルPの面上におけるX方向に延びた照射面に照射される。ここで、レチクルRの上面上における照射面及びペリクルPの面上における照射面は、レチクルRのX方向の幅程度に設定されている。また、第1受光系32aに関して第1ラインセンサ33aの受光面はレチクルRの上面上における照射面と共役にされ、第2受光系32bに関して第2ラインセンサ33bの受光面はペリクルPの面上における照射面と共役にされている。
このため、レチクルRの上面上における照射面に存在する異物によって生じた散乱光が第1ラインセンサ33aで受光されると、第1ラインセンサ33aの受光位置(第1ラインセンサ33aの検出結果)によって異物のレチクルR上におけるX方向の位置が特定され、その信号強度から異物の大きさが特定される。同様に、ペリクルPの面上における照射面に存在する異物によって生じた散乱光が第2ラインセンサ33bで受光されると、第2ラインセンサ33bの受光位置(第2ラインセンサ33bの検出結果)によって異物のペリクルP上におけるX方向の位置が特定され、その信号強度から異物の大きさが特定される。
搬送アームARを+Y方向に一定速度で移動させると、レチクルRの上面及びペリクルPの面上が検査光L1,L2によってそれぞれ走査される。搬送アームARの位置と第1ラインセンサ33aの時間変化とを対応付けるとレチクルRの上面上の異物の分布を求めることができる。同様に、搬送アームARの位置と第2ラインセンサ33bの時間変化とを対応付けるとペリクルPの面上の異物の分布を求めることができる。このようにして、異物の検査が行われる。尚、異物の検査は搬送アームを+Y方向に移動させながら(往路で)行っても良く、−Y方向に移動させながら(復路で)行っても良い。或いは、往路と復路との両方で行い、各々の検査結果を総合して検査精度を高めるようにしても良い。
〔露光装置の動作〕
次に、本発明の一実施形態による露光装置EXの動作について簡単に説明する。露光処理が開始されると、レチクルライブラリ21から所定のレチクルRが取り出されレチクル搬送装置22によって搬送される。このとき、必要に応じてレチクルRに貼付されたバーコードが読み取り装置23で読み取られ、その情報が主制御系MCに供給される。主制御系MCは、この情報に基づいてレチクルRの検査を行う上で必要な制御信号を異物検査装置DIに対して出力する。
次に、本発明の一実施形態による露光装置EXの動作について簡単に説明する。露光処理が開始されると、レチクルライブラリ21から所定のレチクルRが取り出されレチクル搬送装置22によって搬送される。このとき、必要に応じてレチクルRに貼付されたバーコードが読み取り装置23で読み取られ、その情報が主制御系MCに供給される。主制御系MCは、この情報に基づいてレチクルRの検査を行う上で必要な制御信号を異物検査装置DIに対して出力する。
レチクルRが搬送装置22によって異物検査装置DIに搬送されると、異物検査装置DIにより前述したレチクルRの検査が行われる。検査を終えたレチクルRは搬送装置22によって搬送されてレチクルステージRST上に保持される。レチクルRが保持されると、不図示のレチクルアライメントセンサによりレチクルRとウェハステージWSTとの相対位置関係が調整される。
以上の処理を終えると、ウェハステージWSTが所定のローディングポジションに移動し、露光処理を行うべきウェハWがロードされてウェハステージWST上に保持される。ウェハWのロードが完了すると、ウェハステージWSTはアライメントセンサ20の下方(−Z方向)に移動して、EGA計測が行われる。このEGA計測では、ウェハWに形成された代表的な数個のアライメントマークの計測が行われ、統計演算によりウェハW上に設定された全てのショット領域の配列が求められる。
EGA計測が終了すると、ウェハW上に設定された各ショット領域に対する露光が行われる。この処理では、主制御系MCがウェハ駆動装置18を駆動し、最初に露光すべきショット領域が移動開始位置に配置されるようウェハステージWSTを移動させる。これと同時にレチクルステージRSTも移動開始に配置される。以上の配置が完了すると、主制御系MCはレチクルステージRST及びウェハステージWSTの移動を開始させ、レチクルステージRST及びウェハステージWSTが所定の速度に達してから整定時間(レチクルステージRST及びウェハステージWSTの加速により生じた振動を収めるために設けられる時間)経過後に露光光ELがレチクルRに照射されてショット領域の露光が開始される。1つのショット領域に対する露光処理が終了すると、主制御系MCはウェハステージWSTをX方向にステップ移動させ、次に露光すべきショット領域を移動開始位置に配置する。以下、同様にしてウェハW上のショット領域の全てに対する露光が行われる。
以上、本発明の一実施形態による露光装置及び異物検査装置について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置にも適用可能である。また、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウェハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置等にも本発明を適用することができる。
また、本発明は、ウェハステージが複数設けられるツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号及び6,590,634号)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441号)或いは米国特許6,208,407号に開示されている。更に、本発明を本願出願人が先に出願した特願2004−168481号のウェハステージに適用してもよい。
また、国際公開第99/49504号公報に開示されているような液浸法を用いる露光装置にも本発明を適用することができる。ここで、本発明は、投影光学系PLとウェハWとの間を局所的に液体で満たす液浸露光装置、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置の何れの露光装置にも適用可能である。
次に、デバイスの製造方法について説明する。図7は、マイクロデバイスとしての半導体素子を製造する製造工程の一部を示すフローチャートである。図7に示す通り、まず、ステップS11(設計ステップ)において、半導体素子の機能・性能設計を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS12(マスク製作ステップ)において、設計したパターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS13(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
次に、ステップS14(露光処理ステップ)において、ステップS11〜ステップS13で用意したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS15(デバイス組立ステップ)において、ステップS14で処理されたウェハを用いてデバイス組立を行う。このステップS15には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS16(検査ステップ)において、ステップS15で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図8は、図7のステップS14の詳細なフローの一例を示す図である。図8において、ステップS21(酸化ステップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においてはウェハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウェハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光工程)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)によってマスクのパターンをウェハに転写する。次に、ステップS27(現像工程)においては露光されたウェハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重にパターンが形成される。
以上説明したマイクロデバイス製造方法においては、露光工程(ステップS26)において前述した異物検査装置DIを用いて異物がレチクルRに付着しているか否かの検査が行われ、この検査が行われたレチクルRを用いてウェハに対するパターン転写が行われる。仮に、レチクルRに異物が付着されていると検査された場合には、その異物を事前に除去する等の対策をとることができるため、異物の形状がウェハ上に露光転写されて欠陥が生じるのを防ぐことができる。これにより、微細なデバイスを歩留まり良く効率的に生産することができる。
31a 第1照明系
31b 第2照明系
32a 第1受光系
32b 第2受光系
33a 第1ラインセンサ
33b 第2ラインセンサ
34 光電センサ
36a 光源
38a ミラー
39 駆動装置
50 遮光部材装置
AR 搬送アーム
D 異物
DI 異物検査装置
L1,L2 検査光
31b 第2照明系
32a 第1受光系
32b 第2受光系
33a 第1ラインセンサ
33b 第2ラインセンサ
34 光電センサ
36a 光源
38a ミラー
39 駆動装置
50 遮光部材装置
AR 搬送アーム
D 異物
DI 異物検査装置
L1,L2 検査光
Claims (12)
- 検査光を被検査面に照射する照明系と、前記被検査面に付着した異物からの散乱光を受光する受光系と、当該受光系で受光された散乱光の光強度に応じた信号を出力する光電検出素子とを備える異物検査装置において、
前記照明系は、前記被検査面に対して前記検査光が入射しないように、前記被検査面に対して前記検査光を平行に照射することを特徴とする異物検査装置。 - 前記照明系の少なくとも一部を移動させて前記被検査面に対する前記検査光の位置を可変する駆動装置を備えることを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記照明系は、前記検査光を射出する光源と、
前記光源からの前記検査光を、前記被検査面に向けて偏向する偏向部材と
を備えることを特徴とする請求項2記載の異物検査装置。 - 前記駆動装置は、前記偏向部材を移動させて前記被検査面に対する前記検査光の位置を可変することを特徴とする請求項3記載の異物検査装置。
- 前記駆動装置は、前記光源及び前記偏向部材を一体的に移動させて前記被検査面に対する前記検査光の位置を可変することを特徴とする請求項3記載の異物検査装置。
- 前記被検査面に対する前記検査光の位置を検出する位置検出装置を備えることを特徴とする請求項2から請求項5の何れか一項に記載の異物検査装置。
- 前記位置検出装置は、前記照明系の移動に合わせて移動し、前記照明系から前記被検査面に対して平行に照射される照明光を検出するセンサを備えており、当該センサの検出結果に基づいて前記被検査面に対する前記検査光の位置を検出することを特徴とする請求項6記載の異物検査装置。
- 前記駆動装置は、前記位置検出装置の検出結果に基づいて前記被検査面に対する前記検査光の位置を可変することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の位置検出装置。
- 請求項1から請求項8の何れか一項に記載の異物検査装置を備えることを特徴とする露光装置。
- 所定のパターンを被露光体に転写するために用いられる光露光用マスクであって、
前記所定のパターンが形成されたパターン形成面と交差する端面の少なくとも一部に、遮光部材が形成されていることを特徴とする光露光用マスク。 - 前記光露光用マスクは、前記パターン形成面と平行な面が請求項1から請求項7の何れか一項に記載の異物検査装置で検査される被検査面とされたガラス基板を備えていることを特徴とする請求項10記載の光露光用マスク。
- 前記遮光部材は、前記異物検査装置が備える照射系からの検査光が照射される部分に形成されていることを特徴とする請求項11記載の光露光用マスク。
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-03-23 JP JP2006080344A patent/JP2007256577A/ja not_active Withdrawn
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