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JP2007247183A - 建物の庇 - Google Patents

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JP2007247183A JP2006069445A JP2006069445A JP2007247183A JP 2007247183 A JP2007247183 A JP 2007247183A JP 2006069445 A JP2006069445 A JP 2006069445A JP 2006069445 A JP2006069445 A JP 2006069445A JP 2007247183 A JP2007247183 A JP 2007247183A
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Toshiyuki Shibuya
俊之 渋谷
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Sekisui House Ltd
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Abstract

【課題】 排水溝を設けない簡易な納まりでありながら確実に雨水を処理でき、しかも薄くて軽快な外観デザインを形成することを可能とする建物の庇を提供する。
【解決手段】 建物の庇(1)を、平面視略矩形状をなす上部開放の箱型で、一の隅角部を最上部とし、それと対角に位置する隅角部を最下部とし、その他の隅角部を該最上部よりも低く、且つ該最下部よりも高く配置してなる水勾配を形成する底面部(15)を有する防水部材(7)と、防水部材(7)を、底面部(15)に形成される水勾配を保持して載置可能とする横架部材(8a)(8b)(8c)とを備え、防水部材(7)の水勾配によって最下部に集水される雨水を、最下部近傍に設けられる排水口(24)を介して排水処理するようにして構成した。
【選択図】 図5

Description

本発明は、住宅等の建物において、建物本体から突出して設けられる建物の庇に関する。
従来、建物の入り口や窓開口等の上方において、降雨の建物内への侵入を防いだり、採光・日照の調整等を行うために、建物の庇が建物本体から突出する形で設けられることがある。
ごく小さい庇であれば、庇上の雨水を垂れ流しにすることもあるが、一定以上の平面積を有するものにあっては、庇上の雨水を集水し、竪樋等に接続して排水処理を行うのが一般的である。この場合、例えば特許文献1に開示されるように、庇の上面において建物本体から軒先側にかけて片流れの水勾配を形成し、軒先縁端内側に一段下がった排水溝を設け、さらに排水溝内において一端から他端にかけて水勾配を形成することによって、排水溝内に流下する雨水を排水溝の下流側に集水し、排水口を介して排水を行うようにしたものが多く見られる(図7)。
特開平8−209800
しかしながら、上記特許文献1に記載される形態のものは、排水溝廻り等の納まりが複雑となり部材点数も多いため、コストが嵩む上に部材の加工性や施工性が悪く、防水性等の品質確保も困難であった。
さらに、排水溝を設けるために十分な懐寸法が必要となり、庇全体の厚みが重厚となって、玄関構え等の美感を損ねるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、排水溝を設けない簡易な納まりでありながら確実に雨水を処理でき、しかも薄くて軽快な外観デザインを形成することを可能とする建物の庇を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の建物の庇は、平面視略矩形状をなす上部開放の箱型で、一の隅角部を最上部とし、それと対角に位置する隅角部を最下部とし、その他の隅角部を該最上部よりも低く、且つ該最下部よりも高く配置してなる水勾配を形成する底面部を有する防水部材と、
該防水部材を、該底面部に形成される水勾配を保持して載置可能とする横架部材と、を備え、
該防水部材の水勾配によって該最下部に集水される雨水を、該最下部近傍に設けられる排水口を介して排水処理するようにしたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の建物の庇は、請求項1に記載の構成において、建物本体から突出される腕木を備え、
該腕木間に該横架部材を架設支持するようにしたことを要旨とする。
また、請求項3に記載の建物の庇は、請求項1乃至2の何れかに記載の構成において、該横架部材は、下端面が略水平で、上端面が、該防水部材の底面部に形成される水勾配に対応して、傾斜した形状とされたものであることを要旨とする。
また、請求項4に記載の建物の庇は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成において、該横架部材の下端面に、軒裏化粧板を直接固設させたことを要旨とする。
また、請求項5に記載の建物の庇は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成において、化粧カバーで周縁部を囲ったことを要旨とする。
また、請求項6に記載の建物の庇は、請求項1乃至5の何れかに記載の建物の庇を、住宅の玄関庇として用いたことを要旨とする。
本発明によれば、建物の庇を、平面視略矩形状をなす上部開放の箱型で、一の隅角部を最上部とし、それと対角に位置する隅角部を最下部とし、その他の隅角部を該最上部よりも低く、且つ該最下部よりも高く配置してなる水勾配を形成する底面部を有する防水部材と、該防水部材を、該底面部に形成される水勾配を保持して載置可能とする横架部材と、を備え、該防水部材の水勾配によって該最下部に集水される雨水を、該最下部近傍に設けられる排水口を介して排水処理するようにして構成したため、排水溝を設けない簡易な納まりでありながら確実に雨水を処理でき、しかも薄くて軽快な外観デザインを形成することが可能となる。
本発明に係る建物の庇は、防水部材と、防水部材を載置可能とするための横架部材とを備えて構成されるものである。
防水部材は、平面視略矩形状をなす上部開放の箱型で、所定の水勾配を有するように傾斜して配設される底面部と、その周縁に立設される立上り部とから構成される。底面部には、任意の一の隅角部を最上部とし、それと対角に位置する隅角部を最下部とし、その他の隅角部を該最上部よりも低く、且つ該最下部よりも高く配置してなる水勾配を形成するものとする。底面部に形成される水勾配は、好ましくは1/125〜1/50、より好ましくは1/100〜1/75となるように構成する。底面部は雨水が留まることなく流れるように平滑に構成するものとするが、必ずしも完全な矩形である必要は無く、本発明の目的が達せられる限り、種々の変形した形状とすることが可能である。
また、底面部の最下部近傍には排水口を設け、上記水勾配によって水上側から水下の最下部に集水される雨水を、排水処理可能に構成する。排水口には、集水される雨水を庇の外部に排水するための排水設備を接続する。排水設備としては、例えばドレンや目皿、及びそれに接続される排水管や竪樋等、公知のものを制限無く用いることができる。排水は、軒下に向けて行うこととする他、横引き式ドレン等を介して庇の側方に向けて行うこととしてもよい。
防水部材の素材としては、例えばメッキ鋼板、塩ビ鋼板、アルミ等の防水性の高いものを制限無く用いることができるが、特にガルバリウム鋼板は、剛性が高く、加工性や耐候性等にも優れ、また素地のまま使用できて安価であるため適している。
防水部材は、防水性の観点から、一体物で成形することが好ましい。立上り部は、防水部材の底面部に降雨した雨水が、底面部の縁から漏れるのを防止できる構造のものであれば、どのような形状であってもよい。
横架部材は、防水部材を上記所定の水勾配を保持して載置可能とする骨組を形成するためのものである。このため、横架部材は、防水部材の底面部に形成される水勾配に対応して、上端面を傾斜した形状に構成することが好ましい。
横架部材としては、例えばC型鋼、溝型鋼、角パイプ等公知の構造材を制限無く用いることができるが、特にC型鋼は、剛性・座屈防止等の点で溝型鋼よりも優れており、テーパー加工の容易さ等の点で角パイプよりも優れているため適している。横架部材の断面寸法は、横架部材の配列間隔や腕木のスパン等に応じて適宜設定されるが、横架部材を野縁と兼用し、横架部材に軒裏化粧板をビス等を介して直接固設する場合には、肉厚を1.0〜1.2mm程度とするのが好ましい。
また、横架部材と防水部材との間には、野地板等を設けることとしてもよい。野地板としては、軽量で安価である等の理由から合板が適しているが、その他必要より、防炎サイディングや耐火材等を用いることとしてもよい。
上記横架部材は、建物本体から略水平に張り出した状態で保持固定されるものとするが、この保持固定手段としては公知のものを制限無く用いることができる。保持固定手段の例としては、例えば、建物本体に一端を接合され、外壁から突出して設けられる一対の腕木を設ける。腕木は、腕木間に横架部材を架設して、庇全体の荷重を支持可能な剛性を有するものであれば、如何なる形状、大きさのものであってもよいが、化粧カバーによって被覆可能に構成することが好ましい。
また、キャンティ構造とする他、軒先を柱によって支持させる構造としてもよい。
軒裏の仕上げとして、横架部材の下方には、軒裏化粧板を設けることが好ましい。軒裏化粧板は、野縁又は既存の吊下金具を介して、横架部材に吊設することとしてもよいが、横架部材の下端面に直接軒裏化粧板を固設することとすれば、軒天内の懐寸法を小さくすることが可能となり、好ましい。
軒裏化粧板としては、コストや耐候性、あるいは横架部材・腕木の強度等との兼ね合いで、金属系、セラミック系、セメント系等のサイディング材の他、板金用鋼板、アルミ等の公知のものを制限無く用いることができる。
また、外観の美感向上のために、庇の周縁部(外側面)を化粧カバーで囲って構成することが好ましい。化粧カバーは、本発明の目的が達せられる限りにおいて、あらゆる形状や素材のものを用いることができるが、曲げ加工の容易さ、優れた意匠性等の点からは、例えばアルミ素材が適している。
本発明に係る建物の庇は、横架部材や腕木の断面寸法等を調整することによって、全体の大きさや形状について、適宜変更することができるものであるが、最大で幅寸法が2000〜3000mm程度、出寸法が1000mm〜1250mm程度の比較的小さい庇において、特に有効に用いることができる。施工性の点からは、施工荷重が二人で40kg以内となるように部材を構成することが好ましい。
また、庇が設けられる建物の種類や建物の部位等に制限は無いが、特にデザイン性が要求される用途、例えば、住宅の玄関庇として用いる場合には、きわめて高い効果が期待できる。
本発明の第1の実施例を図1〜図5に基づいて説明する。本実施例は、本発明に係る建物の庇の一実施形態を示すものであり、住宅の玄関に設けられるものである。図1は 本実施例に係る庇の使用態様を示す外観図、図2は庇の全体平面図、図3は図2におけるX〜X’断面図、図4は庇の要部斜視図、図5は庇の要部分解斜視図である。
図1〜図3に示すように、本実施例に係る庇(1)は、玄関(4)及び玄関ポーチ(4a)の上方に設けられるもので、軒下に垂設される竪樋(5)を介して、庇(1)上の雨水を建物の外部に排出するようになされたものである。
図2〜図3に示すように、本実施例に係る庇(1)は、平面視略矩形状をなして、建物本体(2)の外壁(3)から略水平に突出して設けられる。庇(1)は、防水部材(7)と、防水部材(7)を下方から支持する横架部材(8a)(8b)(8c)と、さらにそれらを保持固定すべく外壁(3)から突設される腕木(9a)(9b)と、庇(1)の周縁を囲うように設けられる化粧カバー(10)とを備えて構成されている。
防水部材(7)は、図4〜図5に示すように、幅寸法L:2000mm、出寸法L:1000mmの平面視矩形状で、所定の水勾配を有するように傾斜して配設される底面部(15)と、底面部(15)の外周縁に立設される立上り部(16)とから構成され、ガルバリウム鋼板によって一体的に成形されたものである。
底面部(15)には、図2に示すように、軒先側の隅角部(15a)を最上部とし、建物本体(2)側の隅角部(15c)を最下部として、隅角部(15a)から隅角部(15b)、隅角部(15b)から隅角部(15c)、隅角部(15d)から隅角部(15c)、隅角部(15a)から隅角部(15d)にかけての水勾配(18)(19)(20)(21)がそれぞれ1/100となるように、つまり隅角部(15c)を基準にすれば、隅角部(15d)が+10mm、隅角部(15b)が+20mm、隅角部(15a)が+30mmとなるようにして、水勾配が形成されている。隅角部(15a)から隅角部(15c)にかけての対角方向には、約1/79の水勾配(22)が形成されることとなる。
立上り部(16)の高さは、隅角部(15a)(15b)(15c)(15d)において、それぞれ20mm 、30mm、50mm、40mm、となるように構成されており、立上り部(16)の上縁が略水平を保つようになされている。
また、水下の隅角部(15c)近傍には排水口(24)が設けられており、図3に示すように、下方に排水管(25’)を接続されるドレン(25)を嵌装して、上記水勾配によって集水された雨水を排水処理可能としている。
横架部材(8a)(8b)(8c)には、図3〜図5に示すように、断面C型の鋼材が用いられ、長さ寸法(2000mm)及び厚さ寸法(1.2mm)が共通し、高さ寸法が異なる3種類の横架部材(8a)(8b)(8c)を、適宜の間隔を隔てて列置することにより、防水部材(7)を下方から支持する骨組が形成されている。横架部材(8a)(8c)は、開口部を内側に、背を外側に向けるようにして、それぞれ底面部(15)の長辺に沿って配設されるとともに、横架部材(8a)(8c)間の丁度中間の位置に、残りの横架部材(8b)が配設されている。
横架部材(8a)(8b)(8c)は、図5に示すように、下端面(30)を水平に、上端面(31)に所定のテーパーを設けて構成されており、横架部材(8a)(8b)(8c)の下端面(30)を揃えて配材したときに、上方に載置される防水部材(7)の底面部(15)が、所定の水勾配を形成するよう、傾斜した状態で保持されるようになされている。より具体的には、横架部材(8a)(8b)(8c)の高さ寸法は、それぞれH1a=105mm、H1b=85mm、H2a=100mm、H2b=80mm、H3a=95mm、H3b=75mm、というように、長さ方向に沿って徐々に部材高さを変化させて構成している。
横架部材(8a)(8b)(8c)は、図2〜図3に示すように、一対の腕木(9a)(9b)によって、それぞれ両端を支持固定される。横架部材(8a)(8b)(8c)と、腕木(9a)(9b)とは、アングルピースとボルト等の公知の手段を用いて連結される。
また、図3〜図5に示すように、横架部材(8a)(8b)(8c)と防水部材(7)との間には、防水部材(7)の強度や安定した水勾配を確保する等の目的で、底面部(15)と等しい面積を有する野地板(合板、厚さ9mm)(33)が介設されている。
腕木(9a)(9b)は、図2〜図3に示すように、鋼製(厚さ9mm)で側面視において略L字形をなし、一端を躯体鉄骨梁(35)のスチフナー(36)に固定されるとともに、外壁(3)を貫通して約1000mm突出して、横架部材(8a)が軒先位置、横架部材(8c)が建物本体(2)に近接する位置にくるよう、上記横架部材(8a)(8b)(8c)を所定の位置に架設している。
軒裏化粧板(35)は、図3〜図5に示すように、サイディング材を用いて矩形状に構成され、防水部材(7)と略等しい幅寸法、出寸法を有するものである。軒裏化粧板(35)は、横架部材(8a)(8b)(8c)に直接固定され、なおかつ略水平を保って支持されるようになされている。横架部材(8a)(8b)(8c)への固定方法として、予め横架部材(8a)(8b)(8c)の下端面(30)に下孔を開けておき、サイディング用木ビス(36)を用いて、下方から軒裏化粧板(35)を係止することとすれば、ビス頭を目立たないように処理することができる。
また、建物本体(2)との取り合い部には、図3に示すように、見切縁(37)が設けられている。
化粧カバー(10)は、図2に示すように、平面視コ字状で、アルミ素材等の軽量金属材で構成されている。化粧カバー(10)は、図3に示す断面形状を有するように曲げ加工成形されたものであり、図4〜図5に示す如く積層形成された防水部材(7)、野地板(33)、横架部材(8a)(8b)(8c)、軒裏化粧板(35)、及びこれらを左右側方において支持する腕木(9a)(9b)の、外側面を覆い隠すようになされている。化粧カバー(10)は、軒先においては横架部材(8a)、左右側方においては腕木(9a)(9b)に、ボルト等を介して固定されている。また、化粧カバー(10)上面部は、図3に示すように、防水部材(7)の立上り部(16)に当接して下方に折り返され、立上り部(16)上端とビス等を用いて係止されている。化粧カバー(10)と立上り部(16)との取り合いやビス頭廻りには必要に応じて、シーリング等の防水処理を施す。
なお、化粧カバー(10)上面部に、内側に向かって僅かな勾配を付け、上面部への降水を防水部材(7)の底面部(15)に導くように形成すれば、化粧カバー(10)外側面の雨垂れによる汚れを防止することができ好ましい。
庇(1)と外壁(3)との間にできる隙間には、図3に示すように、シーリング(45)が施され、庇(1)の内部に水が浸入しないようになされている。
また、図3に示すように、ドレン(25)と連通される排水管(25’)は、落し口(5’)を介して竪樋(5)に接続されており、竪樋(5)は建物本体(2)に金具等を用いて支持される。野地板(33)、軒裏化粧板(35)の適宜の位置には、排水管(5’)を貫通可能な開口が設けられる。
なお、本実施例では、図1に示すように、軒裏にダウンライト(47)を埋設し、玄関の美感をより向上させている。
次に、本実施例に係る庇の施工手順の概要について説明する。施工に際しては、まず腕木(9a)(9b)を所定の間隔を隔てて、躯体鉄骨梁(35)から外壁(3)を貫通して突設する。腕木(9a)(9b)間における所定の位置には、横架部材(8a)(8b)(8c)を架設し、それぞれ両端を腕木(9a)(9b)に固定して骨組を構成する。
横架部材(8a)(8b)(8c)の上方に、野地板(33)、次いで防水部材(7)を載置し、横架部材(8a)(8b)(8c)の下方に、軒裏化粧板(35)を取り付けるとともに、ドレン(25)及び竪樋(5)をセットする。
そして、最後に化粧カバー(10)を横架部材(8a)、及び腕木(9a)(9b)に固定して取り付け、さらに防水部材(7)を化粧カバー(10)に係止する。
これらの施工は、揚重機等を使うことなく、二人一組の手作業によって簡単に行うことができる。
以上、本実施例によれば、横架部材(8a)(8b)(8c)、及び腕木(9a)(9b)によって形成された骨組みの上に、防水部材(7)を載置するだけで、防水部材(7)に所定の角度の水勾配を与えることができるため、施工性がきわめて良いだけでなく、防水の納まりを簡略化できる。また、工場等で予め部材を加工しておくことで、品質管理も行い易い。
本実施例では、軒裏化粧板(35)を横架部材(8a)(8b)(8c)に直接固設させるようにしたため、施工の省力化、コストダウンを図れるとともに、庇(1)の厚みを一層薄くすることが可能となり、図1に示すように、庇(1)をシャープな外観デザインとすることができる。本実施例では、軒裏化粧板(35)下端面から防水部材(7)の立上り部(16)上縁部までの高さ(見付け高さ)を約150mmと非常に小さくすることができた。
本発明の第2の実施例を図6に基づいて説明する。本実施例は、本発明に係る建物の庇の他の実施形態を示すものであり、特に短期の荷重を受けるバルコニーと兼用して用いた例である。図6は、本実施例に係る庇の全体平面図である。
図6に示すように、本実施例に係る庇(1’)は、建物の入隅部に設けられるものであり、建物本体(2’)の開口部(48)に設けられる窓(49)を介して、建物内部から庇(1’)上に出入り自在に構成したものである。
図6に示すように、本実施例に係る庇(1’)は、平面視略矩形(約2000mm×1000mm)をなすもので、基本的な構成は前実施例と共通であるが、本実施例では、5本の横架部材(50a)〜(50e)が細かいピッチで腕木(9a’)(9b’)間に配材されるとともに、横架部材(50a)〜(50e)及び腕木(9a’)(9b’)の断面寸法が、バルコニーとしての使用に耐え得るものとなされている。野地板(図示せず)についても厚さ12mm程度の丈夫な合板等によって構成されている。
また、図6に示すように、防水部材(7’)には、隅角部(52c)を最上部とし、排水口(24’)が設けられる隅角部(52a)を最下部として、隅角部(52b)から隅角部(52a)、隅角部(52c)から隅角部(52b)、隅角部(52c)から隅角部(52d)、隅角部(52d)から隅角部(52a)にかけての水勾配(53)(54)(55)(56)がそれぞれ1/100、隅角部(52c)から隅角部(52a)への水勾配(57)が約1/80となるようにして水勾配が形成されている。
なお、本実施例では、図6に示すように、庇(1’)の外周に手摺(50)が立設され、庇(1’)と建物本体(2’)の外壁(3’)との取り合い部には、シーリング(45’)によって止水処理が施されている。
このように、横架部材(50a)〜(50e)や腕木(9a’)(9b’)の断面寸法、横架部材(50a)〜(50e)の配列間隔等を適宜調整することで、本発明に係る庇をバルコニーと兼用して用いることも可能である。また、最下部となる位置に設けられる排水口(24’)は、建物の形状等に応じて任意の隅角部に配設することができる。
本発明は、排水溝を設けない簡易な納まりでありながら確実に雨水を処理でき、しかも薄くて軽快な外観デザインを形成することを可能とする建物の庇を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
実施例1に係る建物の庇の使用態様を示す外観図である。 実施例1に係る建物の庇の全体平面図である。 図2におけるX〜X’断面図である。 実施例1に係る建物の庇の要部斜視図である。 実施例1に係る建物の庇の要部分解斜視図である。 実施例2に係る建物の庇の全体平面図である。 従来の庇を示す外観図である。
符号の説明
1、1’ 庇
2、2’ 建物本体
3、3’ 外壁
5 竪樋
7、7’ 防水部材
8a、8b、8c 横架部材
9a、9b 腕木
9a’、9b’ 腕木
10 化粧カバー
15 底面部
15a、15b、15c、15d 隅角部
16 立上り部
24、24’ 排水口
25 ドレン
25’ 排水管
33 野地板
35 軒裏化粧板
50a、50b、50c、50d、50e 横架部材
52a、52b、52c、52d 隅角部

Claims (6)

  1. 平面視略矩形状をなす上部開放の箱型で、一の隅角部を最上部とし、それと対角に位置する隅角部を最下部とし、その他の隅角部を該最上部よりも低く、且つ該最下部よりも高く配置してなる水勾配を形成する底面部を有する防水部材と、
    該防水部材を、該底面部に形成される水勾配を保持して載置可能とする横架部材と、を備え、
    該防水部材の水勾配によって該最下部に集水される雨水を、該最下部近傍に設けられる排水口を介して排水処理するようにした建物の庇。
  2. 建物本体から突出される腕木を備え、
    該腕木に該横架部材を架設支持させるようにした請求項1に記載の建物の庇。
  3. 該横架部材は、下端面が略水平で、上端面が、該防水部材の底面部に形成される水勾配に対応して、傾斜した形状とされたものである請求項1乃至2の何れかに記載の建物の庇。
  4. 該横架部材の下端面に、軒裏化粧板を直接固設させた請求項1乃至3の何れかに記載の建物の庇。
  5. 化粧カバーで周縁部を囲った請求項1乃至4の何れかに記載の建物の庇。
  6. 住宅の玄関庇として用いられる請求項1乃至5の何れかに記載の建物の庇。


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