JP2007245402A - インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法 - Google Patents
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】 流路に複数のヒータを配置したインクジェット記録ヘッドにおいて、ヒータを配した基板と、ノズル材との密着を向上する。
【解決手段】 ヒータ以外でノズル材が密着する部分において、ヒータ上の保護膜層をリフトオフで格子状にパターニングして残すことにより、リフトオフによる保護膜の逆テーパー形状により、上層のノズル材との密着性を向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ヒータ以外でノズル材が密着する部分において、ヒータ上の保護膜層をリフトオフで格子状にパターニングして残すことにより、リフトオフによる保護膜の逆テーパー形状により、上層のノズル材との密着性を向上する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェットヘッドに関するものである。
近年、数多くの記録装置が使用されるようになり、これらの記録装置に対して、高速記録、高解像度、高画像品質、低騒音などが要求されている。このような要求に応える記録装置として、インクジェット装置をあげることができる。インクジェット式は、記録ヘッドの吐出口からインク(記録液)滴を吐出飛翔させ、これを被記録材に付着させて記録するように構成されている。このインクジェット記録装置では、記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うために非接触で印字が可能でありこのために非常に安定した記録画像を得ることができる。
このようなインクジェットヘッドの中でも、熱エネルギーを利用して記録液(インク)を吐出するインクジェットヘッドは、複数の吐出口を高密度に配列することができるために高解像度の記録をすることが可能である他、コンパクト化も容易であることなどの利点を有している。
この熱エネルギーを利用する従来のインクジェットヘッドは、シリコン等の基体上に複数の発熱抵抗体を列状に配すことで、高密度化を達成し、また、複数の発熱抵抗体に対して共通の蓄熱層や電気絶縁層を有した基板を用いる構成が一般的である。
図7は、このような構成のインクジェットヘッドの複数の発熱素子が列状になったノズル列である。図8は、図7における1発熱素子の模式的図であり、図9は図8のB−B‘断面の模式図である。
図7、8、9において、103は蓄熱層及び電気絶縁層であり、104は発熱抵抗体(ヒータ)、107はヒータに電力を供給するための電極配線、102は電気絶縁層、101は耐キャビテーション用保護膜である。以上のように構成されるヒータボード上に液路及び吐出口を形成するためのノズル材100が作られ、インクジェットヘッドが構成される。
105はインクチャンバーであり、109は吐出口である。107に通電し発生した熱エネルギーがインクチャンバー105に伝わりインクが発泡し、気泡によって押し出されたインクが吐出口109より吐出する。
耐キャビテーション用保護膜101は、通常ドライエッチングなどで所望にパターニングできるTaなどの金属膜であり、ヒータ近傍部のみに付けることが一般的である。図7は、ヒータボード基板上120にパターニングされた保護膜の一例である。121はインクの供給口であり、104はヒータで列状に配されている。101が保護膜であり、ヒータ近傍と、その外枠にのみ、パターニングされているのが分かる。外枠の部分は、ノズル材が付かない箇所である。
従来例としては、例えば特許文献1と特許文献2をあげることが出来る。
特開平7−89075号公報
特開平7−89073号公報
しかしながら、ヒータのあるヒータボード基板とノズル材は、接着層により密着するが、インクを吐出を繰り返すことにより、密着が劣化することが問題になっている。また、ノズル列を長くすることによっても、応力が大きくなることなどから、密着が劣化することが分かっている。この原因としては、SiNなどの電気絶縁層102と、ノズル材または接着層の密着性が悪いことが考えられている。
その一方、最近では印字速度向上から高周波数で駆動することによって、発泡が終了した後に残る熱量が基板上から逃げきらずに、インクの発泡を繰り返すことにより、基板が蓄熱され、リボイルなど吐出状態が著しく劣化したり、保護膜上での熱化学反応を促進させ、インクの組成物が炭化し付着するコゲによる吐出劣化、さらには保護膜の酸化による強度劣化や消泡時のキヤビテーションによる機械的破壊促進など、ヒータの耐久性を著しく劣化させる原因となっていた。その解決策として、保護膜を機械的に強度が高く化学的に安定している、Taの合金や、Ir、Ptなどの貴金属、またはその合金などに変える手段が考えられている。しかしながら、このような金属は、ドライエッチング法では、パターニングすることが大変困難であり、現状では生産上不可能に近い。そのため、ノズルの密着部にも、このような金属があり、さらに上記の密着の劣化を促進させてしまっていた。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ヒータ以外でノズル材が密着する部分において、ヒータ上の保護膜層をエッジが凹凸であるギザギザ形状にすることにより、上層のノズル材との密着性を向上することができる。また、パターニングをリフトオフという手法をとることにより、リフトオフによる保護膜の逆テーパー形状によって密着性をさらに上げるだけでなく、パターニングの困難な金属にも有効であり、上記のような金属の成膜も可能となり、ヒータの長寿命化を実現することができる。
本発明は、請求項1に記載の発明においては、
インクを吐出するための複数の発熱抵抗体が列状に配されたインクジェットヘッドにおいて、基板上に該発熱抵抗体と複数の保護層が積層された基板と、樹脂組成物のノズル材による液流路とを有し、
該ノズル材が密着する部分の該保護層は、少なくとも1辺以上の凹凸形状をもったエッジを有するようパターニングされていることを特徴とするものである。
インクを吐出するための複数の発熱抵抗体が列状に配されたインクジェットヘッドにおいて、基板上に該発熱抵抗体と複数の保護層が積層された基板と、樹脂組成物のノズル材による液流路とを有し、
該ノズル材が密着する部分の該保護層は、少なくとも1辺以上の凹凸形状をもったエッジを有するようパターニングされていることを特徴とするものである。
また、請求項2または10に記載の発明においては、
前記パターニングはリフトオフによって形成されていることを特徴とするものである。
前記パターニングはリフトオフによって形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明においては、
前記パターニングは格子形状でであることを特徴とするものである。
前記パターニングは格子形状でであることを特徴とするものである。
また、請求項4または11に記載の発明においては、
前記保護層は金属薄膜であることを特徴とするものである。
前記保護層は金属薄膜であることを特徴とするものである。
また、請求項5または12に記載の発明においては、
前記保護層はTaまたその合金であることを特徴とするものである。
前記保護層はTaまたその合金であることを特徴とするものである。
また、請求項6または13に記載の発明においては、
前記保護層は、Ir、Ptなどの貴金属またはその合金であることを特徴とするものである。
前記保護層は、Ir、Ptなどの貴金属またはその合金であることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明においては、
前記保護層は、耐インク性があり、発熱抵抗体上のインクに接する保護膜と同じであることを特徴とするものである。
前記保護層は、耐インク性があり、発熱抵抗体上のインクに接する保護膜と同じであることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明においては、
前記保護層は、発熱抵抗体上と、ノズル材が密着する部分とを同時にパターニングすることを特徴とするものである。
前記保護層は、発熱抵抗体上と、ノズル材が密着する部分とを同時にパターニングすることを特徴とするものである。
また、請求項9または14に記載の発明においては、
前記パターンの抜き面積は数百μm2以下であることを特徴とするものである。
前記パターンの抜き面積は数百μm2以下であることを特徴とするものである。
また、請求項15に記載の発明においては、
前記ノズル材は、溶剤に溶解された状態で塗布されることを特徴とするものである。
前記ノズル材は、溶剤に溶解された状態で塗布されることを特徴とするものである。
以上の説明から明らかなように、本発明により、ヒータ以外でノズル材が密着する部分において、ヒータ上の保護膜層をリフトオフで格子状にパターニングして残すことにより、リフトオフによる保護膜の逆テーパー形状やエッジの凹凸ギザギザ形状により、上層のノズル材との密着性を向上することができる。
また、リフトオフという手法をとることにより、パターニングの困難な金属にも有効であり、上記のような金属の成膜も可能となり、保護膜劣化を防ぎ、ヒータの長寿命化を実現する。
さらには、吐出するインク滴のサイズ小さくしても、この発明の構成を取ることにより、耐久性を従来に比べ数倍〜10倍程度上げることが可能になり、超高画質の印字が実現できるといった効果も有する。
また、耐久性を上げることによるランニングコストの低減だけでなく、吐出するインク滴のサイズ小さくしても、耐久性の観点からヒータ数を増やす必要もなく、素子間の解像度もむやみに上げる必要もなく、基板の大きさ、駆動用ICのコストダウンにもつながる。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<装置本体の概略説明>
図10は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図10において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
図10は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図10において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
図11はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドIJHに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録が行われる。
図1は、本発明におけるヒータボード基板上120にパターニングされた保護膜の一例である。121はインクの供給口であり、104はヒータで列状に配されている。101が保護膜であり、ヒータ近傍と、その外枠、ノズル材の付く部分においては、図1に示すような格子形状となっている。外枠の部分は、従来同様ノズル材が付かない箇所である。
図2は、図1における発熱素子が列状になったノズル列を拡大したものである。104発熱抵抗体(ヒータ)である。109は吐出口(オリフィス)、110はノズルフィルタ、111はノズル壁である。これらが複数並べられることによって、ノズル列を形成しており、カラープリンタなどでは、このノズル列を複数備える構成が好ましい。インクはノズルフィルタ側から流れ込み、ヒータ104上に流れ、ヒータ104を通電し熱エネルギーを発生させることにより、ヒータ104上のインクが発泡し、吐出口109よりインクが吐出する。
図3は、図2における1発熱素子の模式的図であり、図5は図3のA−A‘断面、図4はB−B‘断面の模式図である。
図4、5において、103は蓄熱層及び電気絶縁層であり、104は発熱抵抗体(ヒータ)、107はヒータに電力を供給するための電極配線、102は電気絶縁層、101は耐キャビテーション用保護膜である。以上のように構成されるヒータボード上に液路及び吐出口を形成するためのノズル材100が作られ、インクジェットヘッドが構成される。
本実施例では、蓄熱層及び電気絶縁層103はSiOで厚さは2.8μm程度が好ましい。また発熱抵抗体104は、TaSiNまたTaNなどで、厚さは300〜500Å、電極配線はAlで2000〜6000Å、電気絶縁層はSiNなどで2000〜8000Å、耐キャビテーション用保護膜はTaやTa合金であれば2000〜5000Åが好ましく、Ir、Ptなどの貴金属あるいはその合金においては、熱伝導性が高いことから、それよりも薄くすることが好ましい。ノズル材は、樹脂材料であり、インク液滴の大きさに伴って、20〜80μm程度で変更することが好ましい。
105はインクチャンバーであり、109は吐出口である。107に通電し発生した熱エネルギーがインクチャンバー105に伝わりインクが発泡し、気泡によって押し出されたインクが吐出口109より吐出する。
まず図4において、保護膜101は、請求項に記載されているように、リフトオフ法でパターニングする。その概要を示したものが、図6である。
図6において、まず電気絶縁層102を成膜するところまでは、従来と同じである(a)。次に、保護膜をパターニングするための犠牲層122−1、122−2を成膜しパターニングする(b)。犠牲層122はAlなど、ドライエッチなどによるパターニングしやすい膜が良い。次に耐キャビテーション用保護膜101を成膜する。このとき、犠牲層の2層があるなどにより、テーパー角がついているのが本発明の特徴である(c)。次に犠牲層を混酸などを使ってウェットエッチングする。このときに上層についた耐キャビテーション保護膜も取り去られる。このリフトオフ法を利用することにより、上記のようなドライエッチングが困難な金属もパターニングすることが可能である(d)。
また、保護膜101には、123のテーパー形状が形成される。この上に樹脂のノズル材をスピンコートなどで成膜すると図4、5になる。
図12は図4のノズル材が成膜されるリフトオフ断面を詳細に示したものである。請求項15にあるように、ノズル材をスピンコートノズルによってつける場合、保護膜101のテーパー部にノズル材が入り込むことによって、密着性が向上する。図13のように、DFノズルの場合では、124のような空隙が発生するため、効果が低い。
また図3において、保護膜101はリフトオフによるパターニングにより、平面的にも凹凸のあるギザギザ形状となる。この間にもノズル材は入り込み、平面の応力にも密着強度が上がることが分かる。
しかしながらリフトオフの手法は、犠牲層を混酸などを使ってウェットエッチングする際に、抜くパターンの面積が大きい場合、一度剥離した膜が再び、密着するなどの不具合も実験的に分かってきている。そのため、請求項9に示されるように、抜くパターンの面積を数百μm2以下とすることで、リフトオフの問題も解決することができる。
100 ノズル材
101 耐キャビテーション用保護膜
102 電気絶縁層
103 蓄熱層及び電気絶縁層
104 発熱抵抗体(ヒータ)
105 インクチャンバー
106 保護膜除去部分
107 電極配線
108 熱抵抗の高い層
109 吐出口
110 ノズルフィルタ
111 ノズル壁
120 ヒータボード基板
121 インク供給口
122 リフトオフ用犠牲層
123 逆テーパー部
124 空隙
101 耐キャビテーション用保護膜
102 電気絶縁層
103 蓄熱層及び電気絶縁層
104 発熱抵抗体(ヒータ)
105 インクチャンバー
106 保護膜除去部分
107 電極配線
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109 吐出口
110 ノズルフィルタ
111 ノズル壁
120 ヒータボード基板
121 インク供給口
122 リフトオフ用犠牲層
123 逆テーパー部
124 空隙
Claims (15)
- インクを吐出するための複数の発熱抵抗体が列状に配されたインクジェットヘッドにおいて、基板上に該発熱抵抗体と複数の保護層が積層された基板と、樹脂組成物のノズル材による液流路とを有し、
該ノズル材が密着する部分の該保護層は、少なくとも1辺以上の凹凸形状をもったエッジを有するようパターニングされていることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 請求項1の構成において、前記パターニングはリフトオフによって形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項1の構成において、前記パターニングは格子形状でであることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項1の構成において、前記保護層は金属薄膜であることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項4の構成において、前記保護層はTaまたその合金であることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項4の構成において、前記保護層は、
貴金属またはその合金であることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 請求項1の構成において、前記保護層は、耐インク性があり、発熱抵抗体上のインクに接する保護膜と同じであることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項5の構成において、前記保護層は、発熱抵抗体上と、ノズル材が密着する部分とを同時にパターニングすることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項1の構成において、前記パターンの抜き面積は数百μm2以下であることを特徴とするインクジェットヘッド。
- インクを吐出するための複数の発熱抵抗体が列状に配されたインクジェットヘッドにおいて、基板上に該発熱抵抗体と複数の保護層が積層された基板と、樹脂組成物のノズル材による液流路とを有し、
該ノズル材が密着する部分の該保護層は、リフトオフによって、少なくとも1辺以上の凹凸形状をもったエッジを有するようパターニングすることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。 - 請求項10の構成において、前記保護層は金属薄膜であることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
- 請求項11の構成において、前記保護層はTaまたその合金であることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
- 請求項11の構成において、前記保護層は、貴金属またはその合金であることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
- 請求項10の構成において、前記パターンの抜き面積は数百μm2以下であることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
- 請求項10の構成において、前記ノズル材は、溶剤に溶解された状態で塗布されることを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
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JP2006069293A Withdrawn JP2007245402A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007245402A (ja) |
-
2006
- 2006-03-14 JP JP2006069293A patent/JP2007245402A/ja not_active Withdrawn
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