JP2007242777A - プラズマエッチング装置及びプラズマエッチング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大口径の被処理体にゲート電極の形成を目的としてプラズマエッチングを行う際に、ゲート電極のCDシフトの面内均一性を確保するのが困難になってきている。
【解決手段】処理室内に被処理体と対抗する位置と、処理室の上隅部もしくは側面とから、それぞれ流量および組成の異なる処理ガスを導入する。
【選択図】図1
【解決手段】処理室内に被処理体と対抗する位置と、処理室の上隅部もしくは側面とから、それぞれ流量および組成の異なる処理ガスを導入する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウェハなど半導体基板の処理を行なうプラズマエッチング装置及びプラズマエッチング方法に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウェハなどの半導体基板を処理するために、反応性プラズマを利用したプラズマエッチング装置が使用されている。
プラズマエッチングの一例として、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのポリシリコン(Poly−Si)ゲート電極形成のためのエッチング(以下、ゲートエッチングと記す)処理について、図9を用いて説明する。図9(a)に示すように、エッチング処理前の被処理体1のシリコン(Si)基板2の表面上に、二酸化ケイ素(SiO2)膜3、ポリシリコン膜4及びフォトレジストマスク6が順次形成されている。ゲートエッチング処理は、ウェハ1を反応性プラズマに曝すことによって、フォトレジストマスク6に覆われていない領域のポリシリコン膜4を除去する工程であり、ゲートエッチング処理によって図9(b)に示すようにゲート電極7が形成される。
ゲート電極7のゲート幅9は、半導体デバイスの性能に強く影響するため、最重要寸法CD(Critical Dimension)として厳密に管理されている。また、ゲート幅9から、処理前のフォトレジストマスク幅8を引いた値はCDシフトと呼ばれ、エッチング処理の良否を表す重要な指標となっており、エッチングにおいてはその目標値が予め設定されている。
図10は、ゲートエッチングを行なうプラズマエッチング装置の従来例を示している。
図10(a)はプラズマエッチング装置の上面図を示し、図10(b)はプラズマエッチング装置の側断面図を示している。処理室壁20の上に、処理室蓋22及びシャワーヘッドプレート24が設置されている。図10(a)に示すように、理室壁20、処理室蓋22及びシャワーヘッドプレート24により構成される処理室26内に被処理体保持台28が設置されている。処理室壁20の上部に設けた導入管30から、処理ガス36が処理室蓋22とシャワーヘッドプレート24との間の空間32に導入され、シャワーヘッドプレート24に配置された複数の孔によって構成されたガス導入口34から処理室26内に処理ガス36が導入される。
図10(a)はプラズマエッチング装置の上面図を示し、図10(b)はプラズマエッチング装置の側断面図を示している。処理室壁20の上に、処理室蓋22及びシャワーヘッドプレート24が設置されている。図10(a)に示すように、理室壁20、処理室蓋22及びシャワーヘッドプレート24により構成される処理室26内に被処理体保持台28が設置されている。処理室壁20の上部に設けた導入管30から、処理ガス36が処理室蓋22とシャワーヘッドプレート24との間の空間32に導入され、シャワーヘッドプレート24に配置された複数の孔によって構成されたガス導入口34から処理室26内に処理ガス36が導入される。
処理室蓋22の上には高周波印加コイル150が設置されている。図10(a)に示すように、この高周波印加コイル150の一端に形成された高周波導入部152に接続された高周波電源154によって、高周波印加コイル150に、例えば周波数13.56MHzの高周波が印加され、その誘導結合作用によって、図10(b)に示すように、プラズマ38が生成される。このプラズマ38に被処理体1を曝すことによってプラズマエッチング処理が行われる。処理ガス36およびプラズマエッチング処理における反応で生成した揮発性物質は排気口40から排出される。排気口40の先には真空ポンプ(ここでは図示しない)が接続されており、真空ポンプによって処理室26内の圧力が0.5〜1Pa(パスカル)程度に減圧される。
以上説明したようなプラズマエッチング装置によってゲートエッチングが行われているが、昨今の被処理体1の大口径化に伴って、被処理体1の広い領域にわたるエッチレートの面内均一性や、前述したゲートエッチング処理でのCDシフトおよびゲート電極7の形状の面内均一性を確保することが難しくなってきている。また同時に、昨今の半導体デバイスの微細化に伴ってCDシフトの管理に対する要求が厳しくなってきている。
次にCDシフトに対する影響因子の1つであるゲート電極側面への反応生成物の付着・堆積について説明する。以前よりゲートエッチングにおいては塩素(Cl2)、臭化水素(HBr)、酸素(O2)など複数のガスが処理に用いられている。エッチング中は、これらのガスがプラズマ状態になってエッチャントが生成し、ポリシリコン膜4に対してエッチングを行なうが、その際に処理ガス36に含まれる塩素、臭化水素、酸素が解離して生成したCl(塩素)、H(水素)、Br(臭素)、O(酸素)のイオンやラジカルと、ポリシリコン膜4に由来するシリコンとが反応し、反応生成物が生じる。これらの反応生成物のうち、揮発性のものは排気口40から排出されるが、不揮発性のものは堆積性成分となりポリシリコン膜4やフォトレジストマスク6に付着・堆積する。
これらのうちゲート電極7の側壁に堆積する堆積性成分は、エッチング処理中において塩素などエッチャントのラジカルによる等方性エッチングに対する側壁の保護膜として働く。そのためゲート電極7の側壁に堆積する堆積性成分の量が少ない場合には、ラジカルによってゲート電極7の側壁への等方性エッチングが進み、エッチング処理後のゲート幅9が小さくなり、CDシフトが小さくなる場合が多い。一方、ゲート電極7の側壁に堆積する堆積性成分の量が多い場合には、それがエッチングに対するマスクとなり、エッチング処理後のゲート幅9が大きくなり、CDシフトが大きくなる場合が多い。
以上のように反応生成物の密度はゲート幅9に大きく影響するが、被処理体1の表面近傍における反応生成物密度が、被処理体1の面内で不均一になり、その結果CDシフトが被処理体1の面内で不均一になる場合がある。例えば、被処理体1の中心部では、その周りの領域にエッチングされるシリコンが存在するのに対し、被処理体1の外周部においては、その外周側にはエッチングされるシリコンが存在しない。そのため、エッチレートが被処理体1の面内で均一だったとしても、ポリシリコン膜4に由来するシリコンを含む反応生成物の密度が中心部で高く、外周部で低くなる。これもCDシフトの面内不均一の原因となり得る。
また、被処理体1の表面近傍における塩素や臭素のラジカルやイオンなどエッチャントの面内均一性が悪い場合にはエッチレートおよびCDシフトの面内不均一の原因となり得る。同様に、四フッ化炭素(CF4)など炭素を含むフロロカーボン系の処理ガスを用いた場合には、堆積性が強い炭素系の反応生成物が生成し、これが堆積性成分となりゲート電極7の側壁に堆積し、CDシフトを増大させる原因となり得る。そのため、これら炭素系の堆積性成分の密度の面内均一性が悪い場合には、CDシフトの面内不均一の原因となり得る。また、エッチング処理において生成する反応生成物は、酸素と化合することによって堆積性が増し、堆積性成分となりゲート電極7の側壁に堆積する。そのため、酸素の密度の面内均一性が悪い場合には、CDシフトの面内不均一の原因となり得る。
さらに、図10に示したようなプラズマエッチング装置においては、高周波印加コイル150の両端に、必ず高周波を印加するための高周波印加部152および152’が必要となる。そのため、高周波印加コイル150の形状は軸対称とならず、高周波印加コイル150によって生成されるプラズマ38の密度分布は、軸対称とならず、プラズマ38中で生成するエッチャントや堆積性成分の密度分布は偏りを持つことになる。
その結果、被処理体1に施すエッチング処理に偏りが生じ、図11に示すようにCDシフト分布に偏りが生じる。この場合ではCDシフト分布が軸対称とならず偏りが存在するため、X軸でのCDシフト分布170とY軸でのCDシフト分布171とが重ならず、また左右で非対称となっている。これを防ぐためには、軸対称なプラズマを生成できるプラズマ源が不可欠となる。またさらに、被処理体1の表面近傍における堆積性成分やエッチャントの面内均一性が悪く、CDシフトの面内差(最大値と最小値との差)が8nmとなっている。なお、前述したX軸とは、被処理体1の位置合わせのためのノッチと被処理体1の中心とを通る軸を指し、また、Y軸とは被処理体1の中心を通り、且つX軸と直交する軸を指すものとする。
以上説明したように、被処理体1の表面における堆積性成分やエッチャントの密度分布の不均一は、CDシフトの面内均一性を悪化させる原因となり得る。これを改善するために、被処理体であるウェハと対向する位置に設置されたシャワープレートと、ウェハのすぐ外周側に設置されたフォーカスリングとから、それぞれ異なる組成のガスを導入するドライエッチング装置が開示されている(特許文献1)。
また、被処理体であるウェハと対向する位置に設置されたシャワープレートと、処理室内に設置されたリング型形状のガス導入系とから、それぞれ異なる組成のガスを導入するドライエッチング装置が開示されている(特許文献2)。これにより、ウェハ近傍のエッチャントの密度分布を調節することができる。
特開2002−217171号公報
特開平9−115880号公報
特許文献1の装置によりウェハ近傍のエッチャントの濃度分布を調節することができるが弊害も存在する。この特許文献1に記載の装置においては、フォーカスリングに形成された複数のガス噴出孔から処理ガスを導入するが、ウェハ外周部の領域のうち、ガス噴出孔の近傍とガス噴出孔が無い領域の近傍とでドライエッチング処理結果(例えばCDシフト)に差が生じるという問題が起こりえる。ガス噴出孔の個数を増やすことにより、この問題は軽減されるが、ウェハとガス噴出孔との間の距離が非常に短いため、根本的な解決は難しい。
また、特許文献2に記載の装置においては、リング型形状のガス導入系を処理室内のプラズマの密度が高い領域に設置することになる。そのため、エッチング処理の間に生じた堆積物の付着量が処理室壁よりも多くなり、その堆積物がパーティクルとなりウェハ上に落下、付着した場合には半導体デバイスの量産歩留まりを悪化させる原因となりえる。堆積物の付着領域となることを防ぐためにはなるべく凹凸の少ない構造とすることが望ましい。
また、ドライエッチング装置においては、エッチング処理で壁面に堆積した堆積物を除去するために除去効果の高い六フッ化硫黄(SF6)などのガスを用いてプラズマを発生させる、いわゆるクリーニング処理を定期的に行っている。本従来例のようにリング型形状のガス導入系をプラズマの密度が高い領域に設置した場合には、そこに堆積した堆積物を除去するためにクリーニング処理の頻度を増やさなければならなくなる可能性もある。その場合には半導体デバイスの量産スループット(単位時間当たりに処理できる被処理体1の枚数)の低下を招くため望ましくない。
また、さらに従来例では、リング型形状のガス導入系を処理室内に設置するため既存のドライエッチング装置に対して、プラズマ密度分布が大きく変わる可能性がある。そのため、既存のエッチング装置からの置き換えを行った場合、プラズマエッチングの処理条件(例えば処理圧力や印加する高周波のパワーなど)を従来のものから大きく変える必要があり、エッチング装置の量産への適用の障害となる恐れがある。
上記問題点の解決は、複数のガス供給手段と複数のガスの流量を調節する流量調節手段とを用いて組成(各処理ガスの流量比)および流量が異なる複数の処理ガスを、それぞれ異なるガス導入口から略円筒形状の処理室に導入する手段を有するプラズマエッチング装置において、第1のガス導入口が前記被処理体と対向する位置に配置され、第2のガス導入口が前記処理室の上隅部または前記処理室の側面に周方向に均一な開口部を形成するように配置され、前記処理室内に軸対称性の良い処理ガスの流れが形成されることによって達成される。
本発明では、処理室内に軸対称なプラズマを生成し、かつ被処理体の表面近傍のラジカルの密度分布の制御を行えるので、被処理体の面内で均一性の良い処理が可能になり、且つ被処理体表面にパーティクルの付着が少ない処理を行うプラズマエッチング処理装置およびプラズマエッチング処理方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図5を用いて詳しく説明する。
図1は、本発明の実施例1を適用したUHF−ECR(Ultra High Frequency - Electron Cyclotron Resonance)方式のプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。
図1は、本発明の実施例1を適用したUHF−ECR(Ultra High Frequency - Electron Cyclotron Resonance)方式のプラズマエッチング装置の構成を示す断面図である。
アルミニウム合金やステンレス鋼などの金属で構成された略円筒形状の処理室壁20の上に絶縁体(実施例1では石英ガラスとする)によって構成された処理室蓋22を設置し、これにより構成される処理室26内に被処理体保持台28を設け、この上に被処理体1を保持する。被処理体保持台28は、周方向に複数形成されたアーム72によって処理室壁20に固定されている。処理室壁20は複数の部品で構成されており、詳細については後述する。
処理室26には中心側ガス系70−1と外周側ガス系70−2とから成る2系統の処理ガスが導入される。それぞれのガス系はガスシリンダなどガス供給手段(図示しない)と、それぞれのガスの流量を調節するための流量調節手段(図示しない)と、それぞれのガスを流したり止めたりするためのバルブ(図示しない)などから構成されており、所望のガスを所望の流量で流したり止めたりできる。
中心側ガス系70−1によって第1のガス導入管30−1に導かれた第1処理ガス36−1は、処理室蓋22と、絶縁体(実施例1では石英ガラスとする)によって構成されたシャワーヘッドプレート24との間の空間に導入される。被処理体1と対向する位置に設置されたシャワーヘッドプレート24の中央付近には、複数の孔で構成された中心側ガス導入口34−1が形成されており、ここから処理室26に第1処理ガス36−1が導入される。同様に、第2のガス導入管30−2に導かれた第2処理ガス36−2は、処理室26の上隅部から処理室26に導入されるが、詳細は後述する。
処理室26内には被処理体保持台28が設置されており、その上に被処理体1が保持されている。被処理体保持台28の内部には吸着用電極(図示しない)が埋設され、それに直流電圧を印加することによって被処理体1との間に静電気力を発生させ、被処理体1を被処理体保持台28に対して吸着させる。また、被処理体1は、プラズマ38からの輻射やプラズマ38で生成したイオンなどによって加熱されるが、その熱は被処理体保持台28の内部を循環する冷媒(図示しない)によって除去される。また、被処理体保持台28の内部には高周波電圧を印加するための高周波印加電極(図示しない)が埋設されており、そこに高周波を印加することによってバイアス電位を生じさせプラズマ38中に生成したイオンを被処理体1に引き込み、異方性エッチングを行なう。
第1処理ガス36−1、第2処理ガス36−2およびプラズマエッチング処理における反応で生成した揮発性物質は、周方向に複数形成されたアーム72間を経由し、排気口40から排出される。排気口40の先には真空ポンプ(図示しない)が接続されており、これによって処理室26内の圧力を1Pa(パスカル)程度に減圧している。さらに排気口40と真空ポンプとの間には圧力調節バルブ50が設置されており、その圧力調節バルブ50の開度を調節することによって処理室26内の圧力を調節している。
なお、被処理体1のエッチング処理の際には、エッチレート分布やCDシフト分布が被処理体1の面内で均一であることが望ましいのは言うまでも無いが、実際にはある程度の分布を持つことが多い。その場合にはエッチレート分布やCDシフト分布は、円形の被処理体1の中心を基準とした軸対称分布であることが望ましく、処理ガス36の流れを軸対称に近づけるために、アーム72は周方向に等間隔に配置され、排気口40は処理室26の中央軸付近に設置されている。図1でのC−C断面を図2に示す。被処理体保持台28は、角度にして90度おきに配置された4本のアーム72で処理室壁20に固定されている。これにより、軸対称性の良い処理ガスの流れを得ることができる。
処理室蓋22の上には、円形のアンテナ80が設置されており、このアンテナ80に接続したUHF電源82によって生成されたUHFをアンテナ80によって上方から導入し、絶縁体(実施例1では石英ガラス)で構成された処理室蓋22およびシャワーヘッドプレート24を通して処理室26内に導入する。また処理室壁20の周りには、リング状の複数の磁場形成コイル84が設置されており、これにより磁場が形成され、電磁波(ここではUHF波)と磁場とのECR作用によってプラズマ38を生成させる。ここで、円形のアンテナ80の中心軸と、リング状の磁場形成コイル84と、略円筒形状の処理室壁20とのそれぞれの中心軸を一致させることにより、軸対称性の良いプラズマ38を生成させることができる。
以上説明したように、実施例1においては、軸対称性の良い処理ガスの排気と、軸対称性の良いプラズマ38を生成させられる構成を実現している。これにより、エッチレートやCDシフト分布の面内均一性の良いプラズマエッチング処理を行うために有利な構成となっている。ここで、さらにこの構成に、第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2の軸対称性の良い導入を行なうことによって、エッチレートやCDシフト分布の面内均一性の良いプラズマエッチング処理を行うことができる。以下、第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2の軸対称性の良い導入を実現するための構成について、処理室壁20の側断面を拡大して示した図3および水平断面を示した図4を用いて詳細に説明する。
処理室壁20は処理室蓋22とシャワーヘッドプレート24とが設置されるリング130と、プラズマ38の密度が高い領域に接するアースリング132と、そのアースリング132とリング130の下に位置する処理室ベース136とから成る。これらの部品間の接触部には周方向に溝が形成されており、そこにOリング138−1〜6が設置されることにより、気密を保ち、処理室26を減圧に保持できるようになっている。
図3のAを通る水平面での断面図を図4(a)に示す。略円筒形状のリング130とシャワーヘッドプレート24の中心軸を一致させ、また、シャワーヘッドプレート24の中央部に中心側ガス導入口34−1が形成されている。これにより、中心側ガス導入口34−1から導入した第1処理ガス36−1の処理室26内の流れは軸対称となり、被処理体1のエッチング結果(エッチレートやCDシフト)の分布が軸対称となる。
第2のガス導入管30−2に導かれた第2処理ガス36−2は、断面形状が矩形であるガス導入溝74に導かれる。このガス導入溝74はリング130の周方向に全周に形成された形成された溝と、シャワーヘッドプレート24とによって囲まれた領域によって形成される。さらにそのガス導入溝74には、下方に貫通した孔135が周方向に複数形成されている。リング130とアースリング132との間には、高さがある寸法に保たれた隙間140が形成されており、外周側ガス導入口34−2を経由した第2処理ガス36−2は、この隙間140を通り、その後、シャワーヘッドプレート24とアースリング132との間の隙間によって形成された外周側ガス導入口34−2から、処理室26内に導入される。
被処理体1のエッチング処理におけるCDシフトをなるべく均一にするためには、各々の孔135に導入される第2処理ガス36−2の導入量の周方向の偏りを少なくすることが望ましく、そのためには各々の孔135上流での圧力の差が小さいことが必要である。そのためには、ガス導入溝74の寸法と、孔135の寸法と、隙間140の寸法と、外周側ガス導入口34−2の寸法には、細かな配慮が必要である。まず各々の孔135に入る処理ガスの導入量の周方向の偏りを少なくするためには、ガス導入溝74内をガスが周方向に流れるためのコンダクタンス(この値をCgとする)を、孔135のコンダクタンス(この値をChとする)に比べて、ずっと大きくすることが必要である。
もしそれが満たされない場合は、図4(b)に示すように、第2のガス導入管30−2から導入された第2処理ガス36−2が、第2処理ガスの流れを示す矢印 のようにガス導入溝74の中を通る間に、第2のガス導入管30−2に近い孔135や孔135’から多く流れ出てしまい、第2のガス導入管30−2から最も遠い孔135’’から導入される第2処理ガス36−2の量が少なくなってしまう。その結果、被処理体1のエッチング処理結果(エッチレートやCDシフト)に周方向の偏りが生じることになる。
これを防止するためには前述したように各々の孔135上流での圧力の差が小さいことが必要であるが、ここで各々の孔135の上流での圧力を求める方法について説明する。第2処理ガス36−2の流量を10sccm(standard cc/min)、処理室内の圧力を1Pa程度とすると、ガス導入溝74内は500〜1000Pa程度となり、mm(ミリメートル)オーダーの長さを持つガス導入溝74内のクヌッセン数(第2処理ガス36−2の分子の平均自由行程と、代表寸法との比)は0.1未満となり、ガス流れは粘性流となる。この場合、ガス導入溝74の高さをh(単位はm(メートル))、幅をw(単位はm(メートル))、hとwとで決まる係数をY、隣り合う外周側ガス導入口34−2の間の間隔をL(単位はm(メートル))、隣り合う外周側ガス導入口34−2の間のガス導入溝74内の平均圧力をP(単位はPa(パスカル))、第2処理ガス36−2の粘性係数をμ(単位はPa×s(パスカルと秒との積))とすると、Cg(単位はm3/s(立方メートル/秒))は式1で与えられる。
一方、孔135内のガス流れは、粘性流もしくは粘性流と分子流との間の中間の流れとなる。粘性流と分子流との間の中間流れの場合は、孔135の長さおよび内直径をそれぞれLLおよびD(単位はm(メートル))、第2処理ガス36−2の温度および分子量および粘性係数をそれぞれT(単位はK(ケルビン))およびM(単位はkg/mol(キログラム/モル))およびμ(単位はPa×s(パスカルと秒との積))、外周側ガス導入口34−2内の第2処理ガス36−2の圧力をPP、円周率をπ、一般気体定数をR(単位はJ/(mol×K)(ジュール/(モル×ケルビン)))とすると、Ch(単位はm3/s(立方メートル/秒))は式2で与えられる。
これらコンダクタンスCgおよびChと、導入する第2処理ガス36−2の量と、処理室26の圧力とを用いることによって、各々の孔135の上流での圧力を求められる。ただし、式1と式2との中には、圧力が変数として入っているため、この圧力は反復計算を施し、値を収束させることによって求められる。これらの計算の結果、前述した各寸法の値が適切か否かを判断できる。
実施例1においては、ガス導入溝74の高さhを0.005m、幅wを0.004m、隣り合う孔135の間の間隔Lを0.05m、第2処理ガス36−2の粘性係数μを1.5×10−5Pa×s、孔135の長さLLを0.01m、内直径Dを0.001m、温度Tを300K、第2処理ガス36−2の分子量Mを74g/molとすることによって、各々の孔135の上流での圧力の差を、圧力の絶対値の1%以内に抑えることができ、周方向の偏りを小さくすることができる。
さらに、各々の孔135の出口から出た第2処理ガス36−2は、リング130とアースリング132との間の隙間140を通り、外周側ガス導入口34−2から処理室26内に導入されるが、その隙間140の間隔や外周側ガス導入口34−2の高さ方向の間隔が広いほど外周側ガス導入口34−2から出る第2処理ガス36−2の導入量の周方向偏りは小さくなる。しかし一方、隙間140の間隔や外周側ガス導入口34−2の高さ方向の間隔が広すぎる場合は、プラズマ38で発生したイオンなどの荷電粒子が外周側ガス導入口34−2に入り込み、異常放電が起きる恐れがある。また、プラズマエッチング処理で発生した反応生成物が、外周側ガス導入口34−2から上流側へ入り込み、そこに堆積することによって、パーティクルの発生原因となる恐れもある。従って、隙間140および外周側ガス導入口34−2の高さ方向の間隔を適切な広さにしなければならない。実施例1においては、これらを0.001mとした。これにより外周側ガス導入口34−2から導入される第2処理ガス36−2の導入量の周方向の偏りを導入量の絶対値の0.1%以内にでき、また同時に異常放電や反応生成物の堆積を防止することができる。このように実施例1では、コンダクタンスが大きなガス導入溝74の下流に、ガス導入溝74のコンダクタンスよりも非常に小さいコンダクタンスを持つ孔135を設け、さらにその下流に孔135のコンダクタンスよりも非常に大きいコンダクタンスを持つ隙間140を設けることにより、軸対称性の良い第2処理ガス36−2の導入を実現した。
なお処理室壁20を構成する金属部品のうち、腐食性ガスと接する領域は、腐食性ガスによって腐食されやすくなる。また処理室壁20を構成する各部品のうち、プラズマ38に直接接触する領域は、プラズマ38で生成した塩素や臭素など腐食性のイオンやラジカルによって化学的なアタックを受ける。このとき、プラズマ38に直接接触する領域はプラズマ38によって直接加熱されるため温度が高くなるし、直接接触していない領域でも、熱伝導によって加熱され温度が高くなり、腐食性ガスやプラズマによる腐食性は増すことになる。そのため、処理室壁20を構成する各部品の腐食対策の必要性はさらに高くなり、その結果、構成する材料および表面処理に関して細かな配慮が必要である。実施例1においては、リング130および処理室ベース136を、耐腐食性が高いステンレス鋼によって構成することにより腐食を防止でき、その結果、被処理体1の重金属汚染を防止できる。
一方、アースリング132はプラズマ38の密度が高い領域と接するため、リング130および処理室ベース136よりも耐腐食性を強くする必要があり、また腐食されたとしても、被処理体1に重金属汚染を引き起こさない材料であることが必要である。そのため実施例1では、アースリング132を工業用アルミニウム合金で構成し、表面にアルマイト処理(陽極酸化処理)を施す。これにより耐プラズマ性が高く、かつステンレス鋼のように重金属成分を放出しないプラズマ処理装置を実現できる。
以上説明した構成を用いてプラズマエッチングを行う処理方法を、ゲートエッチングを例に取り、具体的に説明する。エッチング処理に臭化水素と塩素と酸素との混合ガスを用いる場合、第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2として、臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ50sccm、50sccm、5sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ10nmおよび2nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを小さくするか、外周部でのCDシフトを大きくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを小さくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を増やす(例えば60sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを促進することによって中心部でのCDシフトを小さくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を減らす(例えば3sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによっても、中心部でのCDシフトを小さくできる。
また、外周部でのCDシフトを大きくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の酸素を増やす(例えば7sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での酸素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによって、外周部でのCDシフトを大きくできる。また、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の塩素を減らす(例えば40sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での塩素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを弱めることによっても外周部でのCDシフトを大きくできる。
また、第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2として、臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ50sccm、50sccm、5sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ2nmおよび10nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを大きくするか、外周部でのCDシフトを小さくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを大きくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を減らす(例えば40sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを弱めることによって中心部でのCDシフトを大きくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を増やす(例えば7sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによっても、中心部でのCDシフトを大きくできる。
また、外周部でのCDシフトを小さくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の酸素を減らす(例えば3sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での酸素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによって、外周部でのCDシフトを小さくできる。また、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の塩素を増やす(例えば60sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での塩素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを促進することによっても外周部でのCDシフトを小さくできる。
以上のように、被処理体1と対向する位置に設けられた中心側ガス導入口34−1および処理室26の上隅部に形成された外周側ガス導入口34−2から、異なる組成の第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2をそれぞれ導入することによって、被処理体1の表面近傍での堆積成分やエッチャントの密度分布を調節することが可能となる。その結果、被処理体1のCDシフトの面内分布を制御でき、その面内均一性を向上させることができる。実施例1においては、図5に示すように、CDシフトの面内差(最大値と最小値との差)を4nmに抑えることができた。また、被処理体1表面のX軸でのCDシフト分布170’とY軸でのCDシフト分布171’とがほとんど重なり、また左右対称であるため、軸対称のCDシフト分布が得られたことがわかる。
また、実施例1においては、第1処理ガス36−1を導入するための中心側ガス導入口34−1の中心軸と、第2処理ガス36−2を導入するための外周側ガス導入口34−2の中心軸と、高周波を印加するためのアンテナ80の中心軸と、略円筒形状の処理室壁20の中心軸と、磁場形成コイル84の中心軸と、排気口40の中心軸とを一致させることにより、処理ガスの導入と排気とプラズマ38の発生源とを同軸に構成でき、その結果、軸対称のCDシフト分布を得られた。
また、外周側ガス導入口34−2を処理室26の上隅部に配置したことにより、凹凸の少ないガス導入口を実現でき、パーティクルの発生を防止できる。また、シャワーヘッドプレート24の下面つまりプラズマ38と接する領域では、エッチング処理中に生成した付着物が堆積する可能性があるが、外周側ガス導入口34−2を処理室26の上隅部に配置したことによりクリーニング処理に用いるガスがまんべんなくシャワーヘッドプレート24の下面に行き渡るため、クリーニング効果が高くなり、被処理体1表面への堆積物の落下・付着の防止やクリーニング時間の短縮が見込める。その結果、半導体量産の歩留まりの向上やスループットの向上が見込める。
また、実施例1に示した構造により、図10に示した従来の装置におけるプラズマ38と接する領域の形状を維持したまま、中心側導入口34−1と外周側ガス導入口34−2とから異なる組成の処理ガスを導入し、被処理体1の近傍での堆積成分やエッチャントの密度分布を調節することが可能となる。そのため、従来のプラズマエッチング装置におけるプラズマ38の密度分布と同等のものが得られるため、従来のプラズマエッチング装置からの置き換えを行った場合でも、プラズマエッチングの処理における処理ガス36の流量以外のパラメータを従来のものから大きく変える必要が無く、量産への適用が容易となる。
なお、実施例1においてはUHF−ECR方式のプラズマエッチング装置を例にとり説明したが、プラズマ38の生成方式はこれに限るものではない。例えばマイクロ波ECR方式など他の方式でも構わない。
本発明の実施例1においては、外周側ガス導入口34−2を処理室26の上隅部に形成していた。しかし、シャワーヘッドプレート24と被処理体1との間の距離が長い場合には、中央側および外周側のガス導入口からの処理ガスから生成したラジカルが、被処理体1に到達するまでに互いに混ざり合う可能性がある。そのため被処理体1近傍のエッチャントや堆積性成分の密度分布を制御する効果が弱まる恐れがあった。
本発明の実施例2は、この問題を鑑みて考案されたものであり、外周側ガス導入口34−2を処理室壁20の側面で、かつ中心側ガス導入口34−1と被処理体1との間の高さに配置する。これにより、シャワーヘッドプレート24と被処理体1との間の距離が長い場合においても、被処理体1近傍のエッチャントや堆積性成分の密度分布を有効に調節できる。
以下、本発明の実施例2について図6〜図8を用いて説明する。図6は本発明の実施例2を示すマイクロ波ECR方式のプラズマエッチング装置の構成を示した図であり、図7は外周側ガス導入口34−2の近傍を拡大して示した図である。実施例2を適用したプラズマエッチング装置の基本的な構造は、実施例1と同様であるが、プラズマ発生源を変更している。また、外周側ガス導入口34−2の位置も変えたため、処理室壁20を構成する機構を変更している。図8は、本発明の実施例2のプラズマエッチング装置の水平断面図であり、図7のDを通る水平断面図および図7のEを通る水平断面図である。
まず実施例2におけるプラズマ発生源について説明する。実施例2では電磁波60(実施例2ではマイクロ波)を処理室蓋22の上方に設置された導波管82を通して導入する。電磁波60は絶縁体(石英ガラスとする)で構成された処理室蓋22とシャワーヘッドプレート24を通して処理室26内に導入する。また処理室壁20の周りには、円周状の複数の磁場形成コイル84が設置されており、これにより磁場が形成され、電磁波60(ここではマイクロ波)と磁場とのECR作用によってプラズマ38を生成させる。ここで、導波管82の中心軸と、円周状の磁場形成コイル84と、略円筒形状の処理室壁20とのそれぞれの中心軸を一致させることにより、軸対称性の良いプラズマ38を生成させることができる。
次に外周側ガス導入口34−2を導入するための機構について説明する。処理室壁20は処理室蓋22とシャワーヘッドプレート24とが設置されるリング130と、プラズマ38の密度が高い領域に接するアースリング132と、アースリング132とリング130の下に接するリング134と、その下に位置する処理室ベース136とから成る。これらの部品間の接触部には周方向に溝が形成されており、そこにOリング138−1〜7が設置されることにより、気密を保ち、処理室26を減圧に保持できるようになっている。
第2のガス導入管30−2に導かれた第2処理ガス36−2は、断面形状が矩形であるガス導入溝74に導かれる。このガス導入溝74はリング134の周方向に全周に形成された溝と、処理室ベース136とによって囲まれた領域によって形成される。さらにそのガス導入溝74には、径方向に貫通した孔135が、周方向に複数形成されている。処理室ベース136とアースリング132との間には、径方向にある寸法に保たれた隙間140’が形成されており、孔135を経由した第2処理ガス36−2は、この隙間140’を通り、その出口である外周側ガス導入孔34−2から処理室26内に導入される。
被処理体1のエッチング処理におけるCDシフトをなるべく均一にするためには、各々の孔135に導入される第2処理ガス36−2の導入量の周方向の偏りを少なくすることが望ましく、そのためには各々の孔135の上流での圧力の差が小さいことが必要である。そのためには、ガス導入溝74の寸法と、孔135の寸法と、隙間140’の寸法とには、細かな配慮が必要である。
まず各々の孔135に入る処理ガスの導入量の周方向の偏りを少なくするためには、ガス導入溝74内をガスが周方向に流れるためのコンダクタンス(この値をCgとする)を、孔135のコンダクタンス(この値をChとする)に比べて、ずっと大きくすることが必要である。もしそれが満たされない場合は、各々の孔135の上流での圧力に差が生じ、その結果、上流での圧力が高い孔135において他の孔135よりも多い量の第2処理ガス36−2が導入されることになり、その結果、被処理体1のエッチング処理結果(例えばCDシフト)に周方向の偏りが生じることになる。
実施例1で説明したようにCgとChは、それぞれ式1と式2とで示される。実施例2においては、ガス導入溝74の高さhを0.005メートル、幅wを0.004メートル、隣り合う孔135の間の間隔Lを0.05メートル、第2処理ガス36−2の粘性係数μを1.5×10−5 Pa×s、孔135の長さLLを0.01メートル、内直径Dを0.001メートル、温度Tを300ケルビン、第2処理ガス36−2の分子量Mを74グラム/モルとすることによって、各々の孔135の上流での圧力の差を、圧力の絶対値の1%以内に抑えることができる。
また、各々の孔135の出口から出た第2処理ガス36−2は処理室ベース136とアースリング132との間の隙間140’を通り、外周側ガス導入孔34−2から処理室26内に導入されるが、その隙間140’の間隔が広いほど隙間140’出口から出る第2処理ガス36−2の周方向偏りは小さくなる。しかし、隙間140’の間隔が広すぎる場合は、プラズマ38で発生したイオンなどの荷電粒子が外周側ガス導入口34−2に入り込み、異常放電が起きる恐れがある。また、プラズマエッチング処理で生成した反応生成物が、外周側ガス導入口34−2から上流側へ入り込み、そこに堆積することによって、パーティクルの発生原因となる恐れもある。
従って、隙間140’の径方向の間隔を適切な広さにしなければならない。実施例2においては隙間140’の間隔を0.001メートルとした。これにより外周側ガス導入口34−2から導入される第2処理ガス36−2の導入量の周方向の偏りを導入量の絶対値の0.1%以内にでき、また同時に異常放電や反応生成物の堆積を防止することができる。
このように実施例2では、コンダクタンスが大きなガス導入溝74の下流に、ガス導入溝74のコンダクタンスよりも非常に小さいコンダクタンスを持つ孔135を設け、さらにその下流に孔135のコンダクタンスよりも非常に大きいコンダクタンスを持つ隙間140’を設けることにより、軸対称性の良い第2処理ガス36−2の導入を実現した。
以上説明した構成を用いてプラズマエッチングを行う場合の処理方法は実施例1で説明したものと同様である。これにより、中心側ガス導入口34−1および外周側ガス導入口34−2から、それぞれ異なる組成の第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2を導入することによって、被処理体1近傍のエッチャントや堆積成分の密度分布を調節でき、その結果、被処理体1のCDシフトの面内分布を制御できる。このとき、外周側ガス導入口34−2を処理室壁20の側面で、かつ中心側ガス導入口34−1と被処理体1との間の高さに配置することにより、シャワーヘッドプレート24と被処理体1との間の距離が長い場合においても、被処理体1のCDシフトの面内分布を有効に制御できる。また外周側ガス導入口34−2を、処理室ベース136とアースリング132との間に配置したことにより、凹凸の少ないガス導入口を実現でき、パーティクルの発生を防止できる。
また、実施例2においては、第1処理ガス36−1を導入するための中心側ガス導入口34−1の中心軸と、第2処理ガス36−2を導入するための外周側ガス導入口34−2の中心軸と、電磁波を印加するための導波管82の中心軸と、略円筒形状の処理室壁20の中心軸と、磁場形成コイル84の中心軸と、排気口40の中心軸とを一致させることにより、処理ガスの導入と排気とプラズマ38の発生源とを同軸に構成でき、その結果、軸対称のCDシフト分布を得られる。
また、外周側ガス導入口34−2を処理室ベース136とアースリング132との間に形成したことにより、凹凸の少ないガス導入口を実現でき、パーティクルの発生を防止できる。また、実施例2に示した構造により、図10に示した従来例の装置におけるプラズマ38と接する領域の形状を維持したまま、中心側導入口34−1と外周側ガス導入口34−2とから異なる組成の処理ガスを導入し、被処理体1の近傍での堆積成分やエッチャントの密度分布を調節することが可能となる。そのため、従来のプラズマエッチング装置におけるプラズマ38の密度分布と同等のものが得られるため、従来のプラズマエッチング装置からの置き換えを行った場合でも、プラズマエッチングの処理における処理ガス36の流量以外のパラメータを従来のものから大きく変える必要が無く、量産への適用が容易となる。
なお、実施例2においてはマイクロ波ECR方式のプラズマエッチング装置を例にとり説明したが、プラズマ38の生成方式はこれに限るものではない。例えばUHF−ECR方式など他の方式でも構わない。
本発明の実施例1および実施例で2、プラズマエッチング装置の構造およびプラズマエッチング装置を用いた処理方法を示した。これらの実施例においては、第2処理ガス36−2として塩素や臭化水素などハロゲンを含む処理ガスを使用していた。それに対し、ここでは、本発明の実施例3として、第2処理ガス36−2として腐食性の無い処理ガス(例えば酸素など)のみを導入することによって、ガス導入溝74および外周側ガス導入口34−2における腐食を回避し、プラズマエッチング装置の長期的な運用を考慮した処理方法について説明する。なお、実施例3におけるプラズマエッチング方法に用いる装置は、実施例1と実施例2で説明した構成のどちらでも構わないが、実施例1に示したプラズマエッチング装置を例に取り、以下説明する。
前述したように、処理室壁20を構成する部品の材質にステンレス鋼を用いることによって、第2処理ガス36−2に含まれるハロゲン系ガスによる腐食を防止することは可能である。しかしながら処理によっては処理室壁20をヒータなどで加熱することがあり、ステンレス鋼よりも熱伝導率が高いアルミニウム合金を使わざるを得ない場合がある。この場合でも、短期的にはアルマイト処理などで部品の腐食を防止できるが、ヒータやプラズマによる加熱の影響でハロゲン系ガスの腐食性が強まり、長期的な使用において腐食を完全に防止できない恐れがある。その場合は、半導体デバイスの量産歩留まりの低下を引き起こす恐れがある。
なお、第1処理ガス36−1と接する理室蓋22とシャワーヘッドプレート24は石英ガラスによって構成されているため、金属汚染の原因となる恐れは無い。さらに、プラズマエッチング装置にガスを供給するための第1のガス導入管30−1および第2のガス導入管30−2よりも上流側においてはプラズマ38からの加熱の影響が無いため腐食される恐れは無く、従って腐食の問題が生じる恐れがある領域は、第2処理ガス36−2と接するガス導入溝74や孔135と、それらの近傍である。
この問題は、第2処理ガス36−2として、腐食性の無い処理ガスのみを導入することによって回避できる。以下、本発明の第1の実施例で示したものと同じ構成のプラズマエッチング装置を用いた処理方法を、ゲートエッチングを例に取り、具体的に説明する。第1処理ガス36−1として臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ100sccm、100sccm、5sccm、第2処理ガス36−2として酸素を5sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ5nmおよび2nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを小さくするか、外周部でのCDシフトを大きくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを小さくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を増やす(例えば110sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを促進することによって中心部でのCDシフトを小さくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を減らす(例えば3sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによっても、中心部でのCDシフトを小さくできる。
また、外周部でのCDシフトを大きくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の酸素を増やす(例えば7sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での酸素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによって、外周部でのCDシフトを大きくできる。
また、第1処理ガス36−1として臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ100sccm、100sccm、5sccm、第2処理ガス36−2として酸素を5sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ2nmおよび5nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを大きくするか、外周部でのCDシフトを小さくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを大きくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を減らす(例えば90sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを弱めることによって中心部でのCDシフトを大きくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を増やす(例えば7sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによっても、中心部でのCDシフトを大きくできる。
また、外周部でのCDシフトを小さくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の酸素を減らす(例えば3sccmにする)ことによって被処理体1の外周部での酸素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによって、外周部でのCDシフトを小さくできる。
以上のように、被処理体1と対向する位置に設けられた中心側ガス導入口34−1および処理室壁20の側面に形成された外周側ガス導入口34−2から、異なる組成の第1処理ガス36−1および第2処理ガス36−2を導入することによって、被処理体1のCDシフトの面内分布を制御でき、その面内均一性を向上させることができる。また、第2のガス導入管30−2に、腐食性の無い処理ガス(実施例3では酸素)のみを導入することによって、ガス導入溝74および外周側ガス導入口34−2における腐食を回避でき、半導体デバイスの量産歩留まり低下を防止できる。
なお実施例3においては、第2のガス導入管30−2に導入するための腐食性の無い処理ガスとして酸素を使用したが、それに限るものではなく、例えば四フッ化炭素など炭素を含むフロロカーボン系の処理ガスを用いてもよい。例えば解離していない時の四フッ化炭素は非常に安定であり、金属部品などを腐食させる恐れは無い。一方、プラズマ38中では解離し、金属に対する腐食性を持つフッ素(F)ラジカルを発生させるが、ガス導入溝74および外周側ガス導入口34−2ではプラズマ38は発生しないため解離せず、その結果金属に対する腐食性は無い。このように腐食性の無い処理ガスとして、四フッ化炭素など炭素を含むフロロカーボン系の処理ガスを用いた場合には、前述したように堆積性が強い炭素系の反応生成物が生成し堆積性成分となり、ゲート電極7の側壁に堆積する。その結果ゲート電極7の側壁の保護膜となり、ゲートエッチングのCDシフトを大きくすることができる。
以下、具体的な処理方法を、ゲートエッチングを例に取り説明する。第1処理ガス36−1として臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ100sccm、100sccm、5sccm、第2処理ガス36−2として四フッ化炭素を50sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ5nmおよび2nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを小さくするか、外周部でのCDシフトを大きくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを小さくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を増やす(例えば110sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを促進することによって中央部でのCDシフトを小さくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を減らす(例えば3sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによっても、中央部でのCDシフトを小さくできる。
また、外周部でのCDシフトを大きくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の四フッ化炭素を増やす(例えば60sccmにする)ことによって、被処理体1の外周部での堆積性の炭素系反応生成物の量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによって、外周部でのCDシフトを大きくできる。
また、第1処理ガス36−1として臭化水素と塩素と酸素をそれぞれ100sccm、100sccm、5sccm、第2処理ガス36−2として四フッ化炭素を50sccm導入した場合に、被処理体1の中央部および外周部でのCDシフトがそれぞれ2nmおよび5nmだったとする。この場合には、中央部でのCDシフトを大きくするか、外周部でのCDシフトを小さくすることによって、被処理体1の面内CDシフト分布を均一に近づけることができる。
中央部でのCDシフトを大きくしたい場合には、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の塩素を減らす(例えば90sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での塩素ラジカルの量を減らし、ゲート電極7の側壁に対する等方性エッチングを弱めることによって中央部でのCDシフトを大きくできる。また、中心側ガス導入口34−1から導入する第1処理ガス36−1中の酸素を増やす(例えば7sccmにする)ことによって被処理体1の中央部での酸素ラジカルの量を増やし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を増やすことによっても、中央部でのCDシフトを大きくできる。
また、外周部でのCDシフトを小さくしたい場合には、外周側ガス導入口34−2から導入する第2処理ガス36−2の四フッ化炭素を減らす(例えば40sccmにする)ことによって堆積性の炭素系反応生成物の量を減らし、ゲート電極7の側壁に堆積する保護膜の堆積量を減らすことによって、被処理体1の外周部でのCDシフトを小さくできる。
なお本発明の実施例1〜3においては、エッチング処理中に中心側ガス導入口34−1および外周側ガス導入口34−2から処理ガス36を導入させていた。これは前述したように被処理体1のCDシフト分布を制御する目的のためであるが、パーティクルの発生を防止する効果もある。例えば、中心側ガス導入口34−1と外周側ガス導入口34−2のうち、片方(例えば外周側ガス導入口34−2)から処理ガスを導入しなかった場合には、エッチング処理中に生成した反応生成物が拡散により外周側ガス導入口34−2よりも上流側に輸送され、アースリング132のリング136側や、リング136のアースリング132側の表面に堆積物が付着する恐れがあり、被処理体1表面へのパーティクル付着の原因となり得る。これは、外周側ガス導入口34−2から外周側ガス導入口34−2を導入することによって、その上流への反応生成物の拡散を防ぐことができ、被処理体1表面へのパーティクル付着を防止できる。
従って、エッチング処理中には必ずそれぞれのガス導入口から処理ガスを導入することが望ましい。もし、片方のガス導入口(例えば外周側ガス導入口34−2)から処理ガスを導入しない場合に、被処理体1の均一なCDシフト分布が得られる場合は、そのガス導入口(この場合は外周側ガス導入口34−2)から、CDシフトに影響を与えにくい処理ガス(例えばアルゴンなど希ガス)を少量導入することによって、被処理体1のCDシフト分布を均一に保ちながら被処理体1表面へのパーティクル付着を防止できる。
1 被処理体
2 シリコン基板
3 二酸化ケイ素膜
4 ポリシリコン膜
5 反射防止膜
6 フォトレジストマスク
7 ゲート電極
9 ゲート幅
20 処理室側壁
22 処理室蓋
24 シャワーヘッドプレート
26 処理室
28 被処理体保持台
30−1 第1のガス導入管
30−2 第2のガス導入管
36−1 第1処理ガス
36−2 第2処理ガス
38 プラズマ
40 排気口
50 圧力調節バルブ
60 電磁波
70−1 中央側ガス系
70−2 外周側ガス系
72 アーム
74 ガス導入溝
130 リング
132 アースリング
134 リング
135 孔
136 処理室ベース
138 Oリング
140 隙間
150 高周波印加コイル
152 高周波導入部
154 高周波電源
170 X軸でのCDシフト分布
171 Y軸でのCDシフト分布
2 シリコン基板
3 二酸化ケイ素膜
4 ポリシリコン膜
5 反射防止膜
6 フォトレジストマスク
7 ゲート電極
9 ゲート幅
20 処理室側壁
22 処理室蓋
24 シャワーヘッドプレート
26 処理室
28 被処理体保持台
30−1 第1のガス導入管
30−2 第2のガス導入管
36−1 第1処理ガス
36−2 第2処理ガス
38 プラズマ
40 排気口
50 圧力調節バルブ
60 電磁波
70−1 中央側ガス系
70−2 外周側ガス系
72 アーム
74 ガス導入溝
130 リング
132 アースリング
134 リング
135 孔
136 処理室ベース
138 Oリング
140 隙間
150 高周波印加コイル
152 高周波導入部
154 高周波電源
170 X軸でのCDシフト分布
171 Y軸でのCDシフト分布
Claims (14)
- 被処理体にプラズマ処理を行うための略円筒形状の処理室と、前記被処理体を保持する前記被処理体保持台と、前記処理室に処理ガスを供給するための少なくとも2つのガス供給源と、前記処理ガスを前記処理室に導入する第1のガス導入口と、前記第1のガス導入口とは別に設けられ前記処理ガスを前記処理室に導入する第2のガス導入口と、前記処理室内を減圧にするための真空ポンプと、前記前記処理室内に電磁波を供給する電磁波供給手段とを有するプラズマエッチング装置において、
前記第1のガス導入口が前記被処理体と対向する位置に配置され、前記第2のガス導入口が前記処理室の上隅部または前記処理室の側面に周方向に均一な開口部を形成するように配置されて、前記処理室内に軸対称性の処理ガスの流れが形成されることを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記第2のガス導入口が、前記処理室の上隅部であり、且つ前記第1のガス導入口と前記被処理体との間の高さに配置されたことを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記第2のガス導入口が、前記処理室の側面であり、且つ前記第1のガス導入口と前記被処理体との間の高さに配置されたことを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記第2のガス導入孔は、前記略円筒形状の前記処理室の側壁内に、前記処理ガスを周方向の全周に導くガス導入溝と、前記ガス導入溝に接続された複数の孔と、前記複数の孔に接続された周方向に均一な開口部から構成されることを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項4に記載のプラズマエッチング装置において、
前記ガス導入溝の周方向流れのコンダクタンスを、前記複数の孔の流れのコンダクタンスよりも大きくしたことを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項5に記載のプラズマエッチング装置において、
前記複数の孔と前記周方向に均一な開口部との間に周方向に均一な隙間を形成し、前記隙間の流れのコンダクタンスを前記複数の孔の流れのコンダクタンスよりも大きくしたことを特徴とするエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記処理室の上部に円形のアンテナまたは導波管を設置し、前記円形のアンテナまたは導波管の中心軸と、リング状の磁場形成コイルの中心軸と、前記略円筒形状の処理室の壁の中心軸とを一致させることを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記第1のガス導入口および前記第2のガス導入口の両方から前記処理ガスを導入する制御部を備えていることを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項6に記載のプラズマエッチング装置において、
前記制御部は、前記第1のガス導入口および前記第2のガス導入口から、それぞれ組成もしくは流量もしくはそれら両方を独立に制御して導入することを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 請求項1に記載のプラズマエッチング装置において、
前記第2のガス導入口から、腐食性の無いガスを導入する制御部を備えていることを特徴とするプラズマエッチング装置。 - 被処理体にプラズマ処理を行うための略円筒形状の処理室と、前記被処理体を保持する前記被処理体保持台と、前記処理室に処理ガスを供給するための少なくとも2つのガス供給源と、前記処理ガスを前記処理室に導入する第1のガス導入口と、前記第1のガス導入口とは別に設けられ前記処理ガスを前記処理室に導入する第2のガス導入口と、前記処理室内を減圧にするための真空ポンプと、前記前記処理室内に電磁波を供給する電磁波供給手段とを有するプラズマエッチング装置を用いたプラズマエッチング方法において、
前記被処理体と対向する位置に配置された前記第1のガス導入口から前記ガスを導入し、前記処理室の上隅部または前記処理室の側面に周方向に均一な開口部を形成するように配置された前記第2のガス導入口から前記処理ガスを導入して、前記処理室内に軸対称性の処理ガスの流れを形成することを特徴とするプラズマエッチング方法。 - 請求項11に記載のプラズマエッチング方法において、
前記第1のガス導入口および前記第2のガス導入口の両方から前記処理ガスを導入することを特徴とするプラズマエッチング方法。 - 請求項11に記載のプラズマエッチング方法において、
前記第1のガス導入口および前記第2のガス導入口から、それぞれ組成もしくは流量もしくはそれら両方を独立に制御して導入することを特徴とするプラズマエッチング方法。 - 請求項11に記載のプラズマエッチング方法において、
前記第2のガス導入口から、腐食性の無いガスを導入することを特徴とするプラズマエッチング方法。
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- 2006-03-07 JP JP2006060934A patent/JP2007242777A/ja not_active Withdrawn
- 2006-08-10 US US11/501,814 patent/US20070209759A1/en not_active Abandoned
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