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JP2007235664A - 色変換行列作成装置、色変換行列作成方法、色変換行列作成プログラム、及び画像処理装置 - Google Patents

色変換行列作成装置、色変換行列作成方法、色変換行列作成プログラム、及び画像処理装置 Download PDF

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JP2007235664A JP2006055875A JP2006055875A JP2007235664A JP 2007235664 A JP2007235664 A JP 2007235664A JP 2006055875 A JP2006055875 A JP 2006055875A JP 2006055875 A JP2006055875 A JP 2006055875A JP 2007235664 A JP2007235664 A JP 2007235664A
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Satoko Motai
里子 馬渡
Hidekuni Moriya
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Abstract

【課題】色再現領域の外側に位置する画像データを、適切な色変換値に変換することが可能な色変換行列を作成する色変換行列作成装置を提供する。
【解決手段】色変換行列作成装置は、入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する。色変換行列選定手段は、入力された画像データに対応する色が色再現領域の外側に位置する場合、画像データに対して用いるべき複数の色変換行列を選定する。そして、色変換行列作成手段は、選定された複数の色変換行列を組み合わせて色変換行列を作成する。上記の色変換行列作成装置によれば、色相が変わったり、階調性が悪くなったりするなどの不具合が生じるような色変換行列を、適切に調整することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力された画像データを色変換する際に用いる色変換行列を作成する色変換行列作成装置、色変換行列作成方法、色変換行列作成プログラムの技術分野に関する。
従来から、4以上の色を用いて、画像を表示可能な画像表示装置が知られている。このような複数の色を表示可能な画像表示装置では、入力される画像データが3色であるため、画像データを例えば4色に色変換している。例えば、特許文献1には、色再現領域を複数の角錐の領域に分割し、各々の領域においてRGBCを計算する方法が記載されている。この場合、RGBCが属する領域は、計算されたRGBCに対する条件判定を行うことによって求める。
特開2000−338950号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、色再現領域の形状の違いにより、色変換後の色に対して違和感が生じてしまう場合があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、色再現領域の外側に位置する画像データを適切な色変換値に変換することが可能な色変換行列を作成する色変換行列作成装置、色変換行列作成方法、色変換行列作成プログラム、及び画像処理装置を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する色変換行列作成装置は、色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定手段と、前記色変換行列選定手段が選定した複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成手段と、を備える。
上記の色変換行列作成装置は、色変換行列選定手段及び色変換行列作成手段を有し、入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する。色変換行列選定手段は、色空間において、入力された画像データに対応する色が表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、画像データに対して用いるべき、複数の色変換行列を選定する。そして、色変換行列作成手段は、このように選定された複数の色変換行列を組み合わせて色変換行列を作成することができる。これにより、例えば固定された色変換行列を用いて色変換を行うことによって、色相が変わったり、階調性が悪くなったりするなどの不具合が生じた場合に、この色変換行列を適切に調整することによって、上記した不具合の発生を抑制することが可能となる。
上記の色変換行列作成装置の一態様では、前記色変換行列選定手段は、前記入力された画像データに対応する色の値と、当該入力された画像データを色変換して得られる色変換値との誤差が最小となるような色変換をするために用いる第1の色変換行列と、前記入力された画像データに対応する色の値と少なくとも色相が同じ色変換値が得られるような色変換をするために用いる第2の色変換行列と、を選定する。これらの色変換行列を用いることにより、階調性・色相・色再現領域の大きさなどを調整することが可能な色変換行列を作成することが可能となる。なお、第1の色変換行列を選定する場合において、誤差を比較する際には、標準色空間内における両色に対応する値同士を比較することができる。
上記の色変換行列作成装置の他の一態様では、前記色変換行列作成手段は、前記複数の色変換行列を重み付けて組み合わせることによって、前記色変換行列を作成する。この場合、色変換行列作成手段は、色変換において不具合が生じた色が、理想の色変換値に色変換されるように重み付けを行うことができる。
上記の色変換行列作成装置において好適には、前記色変換行列選定手段は、高彩度の緑及び中間調の緑に対応するそれぞれのデータが前記画像データとして入力された場合に、前記複数の色変換行列を選定し、前記色変換行列作成手段は、前記高彩度の緑及び前記中間調の緑の各々に対して、前記複数の色変換行列を組み合わせた色変換行列を作成することができる。
好適には、画像処理装置は、色変換行列作成装置によって作成された前記色変換行列をテーブルとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたテーブルを用いて、入力される画像データを、前記表示装置が用いる複数の色へと色変換する色変換手段と、を備える。これにより、画像処理装置は、色変換によって適切な色変換値を得ることができる。
本発明の他の観点では、入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する色変換行列作成方法は、色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定工程と、前記色変換行列選定工程で選定された複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成工程と、を備える。
本発明の更に他の観点では、入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列が作成されるようにコンピュータを機能させる色変換行列作成プログラムは、色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定手段、及び、前記色変換行列選定手段が選定した複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記した色変換行列作成方法及び色変換行列作成プログラム(記録媒体に記録されたプログラムを含む)によっても、適切な色変換値に色変換する色変換行列を作成することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下では、複数の色として4以上の色を用いて、画像を表示可能な画像表示装置を例に挙げて説明する。
[画像表示装置の構成]
図1は、本実施形態に係る画像表示装置100の概略構成を示すブロック図である。画像表示装置100は、外部から画像データと制御コマンドを取得して画像データに対して画像処理を行う画像処理部10と、画像処理部10で画像処理された画像データを表示する表示部20とを備える。なお、画像表示装置100は、4以上の色を用いて画像を表示可能に構成されている。具体的には、画像表示装置100は、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)、及びCyan(シアン)の4色(以下、単に「R」、「G」、「B」、「C」とも表記する。)を表示可能に構成されている。
画像処理部10は、I/F制御回路11と、色変換回路12と、VRAM13と、アドレス制御回路14と、テーブル格納メモリ15と、γ補正回路16と、を備える。I/F制御回路11は、外部(例えばカメラなど)から画像データと制御コマンドを取得し、画像データd1を色変換回路12に供給する。なお、外部から供給される画像データは、R、G、Bの3色で構成されている。
色変換回路12は、取得した画像データd1に対して、階調特性を変換するためのテーブル変換(1DLUT(1-Dimentional Look-Up-Table)変換)と、3色から4色に変換する処理を行う。この場合、色変換回路12は、テーブル格納メモリ15に記憶されたデータなどを参照して処理を行う。例えば、テーブル格納メモリ15には色変換行列が記憶されており、色変換回路12は、この色変換行列を用いて色変換を行う。この場合、テーブル格納メモリ15は、記憶手段として機能する。
色変換回路12で画像処理された画像データd2は、VRAM13に書き込まれる。VRAM13に書き込まれた画像データd2は、アドレス制御回路からの制御信号d21に基づいて、γ補正回路16によって画像データd3として読み出されると共に、表示部20内の走査線駆動回路22によってアドレスデータd4として読み出される。γ補正回路16は、テーブル格納メモリ15に記憶されたデータなどを参照して、取得した画像データd3に対してγ補正を行う。そして、γ補正回路16は、γ補正後の画像データd5を表示部20内のデータ線駆動回路21に供給する。このように、色変換回路12は色変換手段として動作し、画像処理部10は画像処理装置として機能する。
表示部20は、データ線駆動回路21と、走査線駆動回路22と、表示パネル23と、を備える。データ線駆動回路21は、960本のデータ線に対してデータ線駆動信号X1〜X960を供給する。走査線駆動回路22は、320本の走査線に対して走査線駆動信号Y1〜Y320を供給する。この場合、データ線駆動回路21と走査線駆動回路22は、同期して表示パネル23を駆動する。表示パネル23は、液晶(LCD)などによって構成され、走査線及びデータ線に電圧を印加されることによって、表示すべき文字や映像などの画像を表示する。表示部20は、表示装置として機能する。
[色変換方法]
次に、上記した画像処理部10の色変換回路12で行われる色変換方法について説明する。
図2は、色変換を具体的に説明するための図である。詳しくは、図2は色再現領域を多面体として表した図である。この多面体は、色に対応するベクトルによって構成され、N色の場合には、N(N−1)面体となる。この場合、R2、G2、B2、C2の4色であるため、色再現領域は12面体となる。なお、R2、G2、B2、C2は、画像データR1、G1、B1を1DLUT変換することによって得られるデータに対応する。
色変換は、三刺激値X、Y、ZをR2、G2、B2、C2によって表現するために行う。具体的には、1DLUT変換後の画像データR1、G1、B1に対して行列Mを乗算することによって(以下の式(1)参照)、色を表す三刺激値Xi、Yi、Ziを得る。
Figure 2007235664
図3は、色再現領域を示す多面体を分割した四角錐を示している。色変換の目的は、前述したように三刺激値X、Y、ZをR2、G2、B2、C2で表現することであるが、求めるべき変数の数が次元の数よりも多いため、色再現領域を示す多面体を分割することによって変数に対して拘束条件を与える。即ち、変数の数を下げることによって色変換の計算を行う。具体的には、図3(a)〜(h)は、図2に示した12面体を、M0〜M7の8個の領域に分割した図を示す。図示のように、8個の領域M0〜M7はいずれも四角錐となる。ここで、図3(a)の領域M0を代表して説明すると、領域M0を示す四角錐は「B2」、「R2」、「G2」の3つのベクトルによって表現され、「C2=0」という変数の拘束条件が与えられる。即ち、領域M0は、「R2、G2、B2」の要素のみで構成されている。出力される4色は(R2,G2,B2,C2)=(R2,G2,B2,0)となるため、4つの要素で表してはいるが使用している要素は3つとなり、入力の3色を一意に求めることができる。
次に、色変換処理について、図4乃至図9を用いて具体的に説明する。
図4は、R2、G2、B2、C2の色変換処理の方法を説明するための図である。色再現領域を示す多面体を分割して得られた四角錐を、3つのベクトルPn、Qn、Rnで表す(「Rn」は、色を示すRedと無関係である)。これらのベクトルPn、Qn、Rnは、それぞれXYZ成分の値を有する。R2、G2、B2、C2の算出をする際には、まず、ベクトルPn、Qn、RnのXYZ成分と、上記した三刺激値Xi、Yi、Ziを用いて、pn、qn、rnを求める(「rn」は、色を示すRedと無関係である)。具体的には、以下の式(2)で示す計算を行う。この場合、nは0〜7の整数である。
Figure 2007235664
そして、求めたpn、qn、rnが所定の条件(以下、「条件A」と呼ぶ。)を満たす場合には、各領域におけるR2、G2、B2、C2の設定に対応してpn、qn、rnからR2、G2、B2、C2を求める。詳しくは、条件Aは、以下の式(3)で表される。このような条件Aを用いることによって、pn、qn、rnが、分割されたnで示される四角錐の内側に位置するか否かを判定することができる。
Figure 2007235664
図5は、色変換値計算処理を示すフローチャートである。この処理は、入力された画像データに対する色変換値を計算する処理であり、色変換回路12が行う。
まず、ステップS401では、色変換回路12は画像データR1、G1、B1を入力する。そして、処理はステップS402に進む。ステップS402では、色変換回路12は、上記の式(1)を用いて三刺激値Xi、Yi、Ziを算出する。そして、処理はステップS403に進む。
ステップS403では、色変換回路12は、変数nを「0」にセットし、ステップS404の処理に進む。ステップS404では、色変換回路12は、上記の式(2)を用いてpn、qn、rnを計算し、ステップS405の処理に進む。ステップS405では、色変換回路12は、ステップS404で算出されたpn、qn、rnが式(3)で示される条件Aを満たしているか否かを判定する。即ち、ステップS405では、pn、qn、rnが分割された領域に位置するか否かを判定している。
pn、qn、rnが条件Aを満たしている場合(ステップS405;Yes)には、処理はステップS406に進む。この場合には、pn、qn、rnは、分割された領域に位置する。よって、ステップS406において、色変換回路12は、各領域におけるR2、G2、B2、C2の設定に対応してpn、qn、rnからR2、G2、B2、C2を求めて、これを出力する。そして、処理は当該フローを抜ける。
一方、pn、qn、rnが条件Aを満たしていない場合(ステップS405;No)には、処理はステップS407に進む。この場合には、pn、qn、rnが分割された領域に位置しない。ステップS407では、色変換回路12は、分割された全領域に対する処理が終了したか否かを行う。言い換えると、変数nが色数Nに一致するか否かを判定する。
全領域に対する処理が終了している場合(ステップS407;Yes)には、処理はステップS408に進む。この場合には、全領域に対する処理が終了しているにもかかわらず、全ての変数nにおいてpn、qn、rnが条件Aを満たしていないため、pn、qn、rnに対応する点は色再現領域内に位置しない。よって、ステップS408において、色変換回路12は、色再現領域の外側の点に対して色変換値を計算する処理(以下、この処理を「色域外計算処理」と呼ぶ。)を行う。そして、この色域外計算処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
全領域に対する処理が終了していない場合(ステップS407;No)には、処理はステップS409に進む。この場合には、現在の変数nで求められたpn、qn、rnに対応する点は色再現領域内に位置しないが、全領域に対する処理が終了していないため、変数nを変更して処理を行う。具体的には、ステップS409では、色変換回路12が、変数nに「1」を加算する処理を行う。そして、処理はステップS404に戻る。即ち、新しい変数nに設定して上記の処理を行う。
次に、前述した色域外計算処理について説明する。図6は、色域外計算処理の基本概念を説明するための図である。色域外計算処理は、符号150で示すように入力された画像データが色再現領域の外側に存在する場合に処理である。この場合、上記の式(2)に基づいてpn、qn、rnを求めるが、pn、qn、rnに対して判定する際に用いる条件(以下、ここで用いる条件を「条件B」と呼ぶ。)が異なる。この条件Bは、条件Aを緩和した条件となっている。具体的には、条件Bにおいては、pnは「1」よりも大きい値を有することができる(但し、pnは「0」未満の値を有することはできない)と共に、qn、rnは任意の値を有することができる。詳しくは、条件Bは、以下の式(4)で表される。
Figure 2007235664
図7は、色域外計算処理を示すフローチャートである。この処理は、図5に示す色変換処理におけるステップS408において、実行される。即ち、入力された画像データが色再現領域の外側に位置する場合に行われる。なお、色域外計算処理は、色変換回路12によって実行される。
ステップS501〜S504の処理は、前述したステップS401〜S404の処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS505では、色変換回路12は、ステップS504で算出されたpn、qn、rnが式(4)で示される条件Bを満たしているか否かを判定する。pn、qn、rnが条件Bを満たしている場合(ステップS505;Yes)には、処理はステップS506に進む。ステップS506では、色変換回路12は、算出されたpn、qn、rnを保存する。そして、処理はステップS508に進む。一方、pn、qn、rnが条件Bを満たしていない場合(ステップS505;No)には、処理はステップS507に進む。ステップS507では、色変換回路12は、算出されたpn、qn、rnを保存しない。そして、処理はステップS508に進む。ここで、条件Bの制限が緩和されているため、ステップS504〜S509の処理を繰り返し実行することにより、1つの入力された画像データに対して複数のpn、qn、rnが保存される。言い換えると、ステップS505における判定は、入力された画像データに対して複数の色変換値の候補を選定していることに相当する。
ステップS508では、色変換回路12は、分割された全領域に対する処理が終了したか否か判定する。言い換えると、変数nが色数Nに一致するか否かを判定する。全領域に対する処理が終了している場合(ステップS508;Yes)には、処理はステップS510に進む。
一方、全領域に対する処理が終了していない場合(ステップS508;No)には、処理はステップS509に進む。この場合には、現在の「n」において求められたpn、qn、rnは条件Bを満たしていないが、全領域に対する処理が終了していないため、次の「n」に設定して処理を行う。具体的には、ステップS509では、色変換回路12が、変数nに「1」を加算する処理を行う。そして、処理はステップS504に戻る。即ち、新しい変数nに設定して上記の処理を行う。
ステップS510では、色変換回路12は、出力値計算処理を行う。具体的には、出力値計算処理では、上記の判定によって選定された複数の色変換値の候補から、1つの色変換値を決定する処理に対応する。詳しくは、保存された複数のpn、qn、rnのうちの1つを決定する処理を行う。この出力値計算処理の詳細は後述する。以上の出力値計算処理が終了すると、処理はステップS511に進む。
ステップS511では、色変換回路12は、出力値計算処理によって選択されたpn、qn、rnからR2、G2、B2、C2を求めて、これを出力する。この色変換回路12から出力されるR2、G2、B2、C2は、後述するリミッタなどをかけていない値であり、三刺激値X、Y、Zを正確に再現する値である。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
次に、出力値計算処理について説明する。出力値計算処理では、前述したステップS504〜S509の処理によって保存された複数のpn、qn、rnに対して(正確にはpn、qn、rnに対応するR2、G2、B2、C2に対して)リミッタをかけ、複数のリミッタをかけられた値(以下、「リミッタ状態値」と呼ぶ。)のうちの1つを決定する。具体的には、複数のリミッタ状態値と元の入力された値との誤差を計算し、この誤差が最小となるリミッタ状態値を決定する。このようにして決定されたリミッタ状態値に基づいて、色変換値であるR2、G2、B2、C2が得られる。なお、「リミッタをかける」とは、「0」未満の値や「1」より大きい値を有しているR2、G2、B2、C2に対して、「0〜1」の範囲に制限をかける処理をいう。また、上記した誤差を比較する際には、標準色空間内における両色に対応する値同士を比較する。
図8は、出力値計算処理を具体的に説明するための図である。図8中の点160は、入力された画像データに対応する三刺激値Xi、Yi、Ziに対応する。この場合、前述したステップS504〜S509の処理によって、「n=0」で示される領域と「n=4」で示される領域に関して、R2、G2、B2、C2を求めて保存しているものとする。ここで、リミッタをかけることによって0〜1の範囲に値を制限すると、色再現領域の境界(即ち、色再現領域の最外郭面)の位置で色変換値が表される。そのため、点160に対応する値は、「n=0」で示される領域と「n=4」で示される領域に関して、それぞれ点161、162に対応する値へ移動する。そして、点160と点161との誤差、及び点160と点162との誤差を計算する。
図9は、上記の出力値計算処理を示すフローチャートである。この処理は、図7に示す色域外計算処理におけるステップS510において、色変換回路12によって実行される。
ステップS601では、色変換回路12は、保存された複数のpn、qn、rnからR2、G2、B2、C2を得て、このR2、G2、B2、C2に対してリミッタをかける。以下では、リミッタをかけた状態にあるR2、G2、B2、C2を「R21、G21、B21、C21」と表記する。ステップS601の処理が終了すると、処理はステップS602に進む。
ステップS602では、色変換回路12は、リミッタをかけた状態にあるR21、G21、B21、C21から三刺激値Xk、Yk、Zkを求める。そして、処理はステップS603に進む。
ステップS603では、色変換回路12は、リミッタをかけた状態にある三刺激値Xk、Yk、Zkと、リミッタをかけていない状態にある元の三刺激値Xi、Yi、Ziとの誤差を計算する。例えば、色変換回路12は、色差などに基づいて誤差を計算する。この場合、保存されたpn、qn、rnが複数存在するので、誤差も複数計算される。そして、処理はステップS604に進む。
ステップS604では、色変換回路12は、ステップS603で得られた複数の誤差のうち、最小となる誤差を選択する。そして、色変換回路12は、選択された誤差が得られたR2、G2、B2、C2を出力する。この場合、色変換回路12は、リミッタをかけた状態にあるR21、G21、B21、C21ではなく、リミッタをかけていない状態にあるR2、G2、B2、C2を出力する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。このような色変換によれば、複数の領域から候補が見つかり、変換結果を一意に決定することができるため、入力された画像データが色再現領域の外側に位置する場合にも、適切に色変換を行うことが可能となる。
このような色変換処理によって得られた色変換値は、入力された画像データに対応付けてテーブル格納メモリ15に記憶される。具体的には、画像処理部10は、上記した色変換値が得られる色変換行列をLUTとしてテーブル格納メモリ15に記憶しておき、このLUTに基づいて色変換を行う。
[色変換行列作成方法]
次に、本実施形態に係る色変換行列作成方法について説明する。
本実施形態では、上記した色変換行列を用いて色変換を行ったときに、階調性の悪さや色相のずれなどの不具合が生じる場合があるため、このような不具合が生じる色変換行列を調整する。具体的には、不具合が生じる色変換行列を調整し、新たな色変換行列を作成する。例えば、色再現領域の外側における緑(G)の色相で、階調性の悪さや色相のずれなどの不具合が発生する可能性が高い。
図10を用いて、緑の色相で上記した不具合が生じる理由について説明する。図10は、xy色度図を示す。一点鎖線がAdobeRGBの色再現領域を示し、破線が4色の色再現領域の一例を示す。AdobeRGBを入力として想定する標準色空間(以下、標準色空間として用いるAdobeRGBのことを「ターゲット」とも呼ぶ。)とすると、4色の色再現領域では、ハッチング領域180で示すように、ターゲットの色再現領域の緑の部分をカバーしきれていないことがわかる。つまり、4色の色再現領域では、再現されない色が生じるといえる。このようにターゲットの色再現領域の緑部分をカバーしきれていない場合においては、緑が黄緑に近い色で再現されたり、緑の色相で中間調の階調性が悪くなったりする場合がある。また、色再現領域を広げるために緑の色を黄緑の色相で設定する場合にも、同様の不具合が発生し得る。
図11は、Lab空間でAdobeRGBの色再現領域と4色の色再現領域の一例とを示した図である。縦軸にL(明度)を示し、横軸にそれぞれaとbの値を示しており、中心から外側に向かうほど彩度が高くなる。符号192、193で示す領域は、それぞれ4色の色再現領域とAdobeRGBの色再現領域とをab平面上に投影した領域を示す。矢印190で示すように、4色の色再現領域はターゲット(AdobeRGB)の緑の色相付近の領域を包含していないことがわかる。更に、4色の色再現領域においては、矢印191で示すように、緑の色相部分に関してシアンの色が明度の低い部分で高彩度であるため、その形が相似形とならないことがわかる。そのため、4色の色再現領域外の入力値を制限した場合には、ターゲットと相似形に色が再現されない可能性が高い。具体的には、ターゲットの色の緑の明度が高く彩度も高いので、高彩度の緑は、色の緑に近い色に変換される。一方、中間調の緑は、明度の低い場所で彩度の高くなっている色のシアンに近い色に変換される。
このように、色変換の実行により、色相や明度が極端に変わることや階調性が悪くなる可能性がある。つまり、このような状況において領域毎に固定された色変換行列を用いて色変換を行うと、色相が変わったり、階調性が悪くなったりするなどの不具合が生じ得る。したがって、本実施形態では、上記のような不具合が生じる色変換行列を調整し、新たな色変換行列を作成する。
なお、上記した高彩度の緑は、例えば、AdobeRGBの緑における最も高彩度(高階調)の緑であり、中間調の緑は、例えば、AdobeRGBの緑における中間彩度(中間階調)の緑である。
(色変換行列作成装置)
図12は、色変換行列を作成する処理を行う色変換行列作成装置50の概略構成を示した図である。色変換行列作成装置50は、CPU51と、メモリ52と、ROM53と、を備える。
色変換行列作成装置50には、色変換前の画像データがデータd51として入力される。CPU51は、前述した色変換処理(図5、図7、及び図9に示した処理)を実行することによって、入力された画像データの色変換値を求める。具体的には、入力された画像データが色再現領域の外側に位置する場合、入力された画像データとその色変換値との誤差が最小になるような色変換行列を求める。そして、CPU51は、求められた色変換行列を用いてLUTを作成する。
更に、CPU51は、このようにして作成した色変換行列による色変換によって上記したような不具合が生じた場合(即ち、色相が変わってしまったり、階調性が悪くなってしまった場合)、不具合が生じた色を調整するために、新たな色変換行列を作成する。具体的には、まず、CPU51は、誤差が最小になる色変換行列(LUT内の色変換行列)を選定すると共に、他の色変換行列も選定する。詳しくは、CPU51は、誤差が最小となるような色変換を行う色変換行列(以下、「第1の色変換行列」とも呼ぶ。)と、入力された画像データと少なくとも色相が同じ色変換値が得られるような変換を行う色変換行列(以下、「第2の色変換行列」とも呼ぶ。)を選定する。
そして、CPU51は、選定された色変換行列を組み合わせることによって、新たな色変換行列を作成する。具体的には、CPU51は、色変換に不具合が生じた色が、理想の色変換値に変換されるように重み付けを行う。そして、CPU51は、新たに作成された色変換行列を用いて、新たなLUTを作成する。CPU51は、このように作成されたLUTをデータd52として出力する。このようにして出力された色変換行列は前述した画像処理部10内のテーブル格納メモリ15に記憶され、色変換回路12が、記憶された色変換行列に基づいて色変換を行う。
ROM53には色変換行列選定プログラム及び色変換行列作成プログラムが記憶されており、CPU51は、ROM53に記憶されたこれらのプログラムを読み出して実行する。これにより、色変換行列作成装置50は、色変換行列選定手段50a及び色変換行列作成手段50bとして機能する。
なお、色変換行列作成装置50内に記憶された色変換行列選定プログラム及び色変換行列作成プログラムを実行することによって色変換行列を作成することに限定はされない。他の例では、コンピュータが、記録媒体(光ディスクなど)に記録された色変換行列選定プログラム及び色変換行列作成プログラムを読み出すことによって、色変換行列選定手段及び色変換行列作成手段として機能して、色変換行列を作成することができる。
(色変換行列作成処理)
図13は、上記した色変換行列作成装置50が行う色変換行列作成処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS701では、色変換行列作成装置50は、前述した色変換処理(図5、図7、及び図9に示した処理)を実行することによって、入力された画像データに対して用いる色変換行列を求め、求められた色変換行列を用いてLUTを作成する。色変換行列作成装置50は、入力された画像データが色再現領域の外側に位置する場合、入力された画像データとその色変換値との誤差が最小になるような色変換行列を求める。そして、処理はステップS702に進む。
ステップS702では、色変換行列作成装置50は、調整が必要な色が使用している色変換行列を選定すると共に、この色の周辺の色変換行列も選定する。色変換行列作成装置50は、まず、色変換によって色相が変わってしまったり、階調性が悪くなってしまった色に用いている色変換行列を選定する。ここで選定された色変換行列は、誤差が最小になる色変換行列であり、第1の色変換行列に対応する。次に、色変換行列作成装置50は、入力された画像データと少なくとも色相が同じ色変換値が得られるような変換を行う第2の色変換行列を選定する。以上の処理が終了すると、処理はステップS703に進む。
ステップS703では、色変換行列作成装置50は、選定された色変換行列を組み合わせることによって色変換行列を作成する。この場合、色変換行列作成装置50は、色変換に不具合が生じた色が理想の色変換値に変換されるように、第1の色変換行列と第2の色変換行列とを重み付けして色変換行列を作成する。以上の処理が終了すると、処理はステップS704に進む。
ステップS704では、色変換行列作成装置50は、ステップS703で新たに作成された色変換行列を用いて、新たなLUTを作成する。そして処理は当該フローを抜ける。
図14は、高彩度の緑及び中間調の緑に対して、第1の色変換行列と第2の色変換行列を用いて色変換した場合の状況を具体的に説明するための図である。
符号201aで示す点(黒丸)は、AdobeRGBの高彩度の緑の入力値を示している。このような入力に対して、誤差が最小となる第1の色変換行列を用いて色変換を行った場合、符号201bで示す色変換値(ハッチングされた丸)が得られる。この場合、誤差が最小となる色変換行列に対応する領域は、前述した図3に示す領域M5(G=C)である。一方、符号202aで示す点(黒丸)は、AdobeRGBの中間調の緑の入力値を示している。このような入力に対して、誤差が最小となる第1の色変換行列を用いて色変換を行った場合、符号202bで示す色変換値(ハッチングされた丸)が得られる。この場合、誤差が最小となる色変換行列に対応する領域は、前述した図3に示す領域M2(R=0)である。このように、高彩度の緑及び中間調の緑は、第1の色変換行列を用いて色変換を行うと、入力の色相とは異なる色相で再現されることがわかる。また、階調性に関しても、本来ならば色相は変化せずに彩度と明度が上昇するような色再現が行なわれるべきだが、高彩度の緑と中間調の緑で色相が変わり彩度の差もそれほどないため、階調性が悪くなるといえる。
ここで、色相が同じになるような第2の色変換行列を用いて色変換を行う、言い換えると、色変換行列に対応する領域を変更する。具体的には、高彩度の緑に対して、領域M5から領域M2に変更して色変換を行うと、符号201cで示す色変換値(白丸)が得られる。これにより、高彩度の緑は、色変換によって明度が著しく落ちることがわかる。一方、中間調の緑に対して、領域M2から領域M5に変更して色変換を行うと、符号202cで示す色変換値(白丸)が得られる。これにより、中間調の緑は、AdobeRGBの緑の色相と異なる色相で再現されていることがわかる。以上より、領域ごとに使用している色変換行列のみを用いた色変換によっては、違和感のない色を再現することができないといえる。
したがって、本実施形態では、領域ごとに使用している色変換行列を重み付けて組み合わせることによって色変換行列を作成する。この場合、重み付けの度合いによって階調性・色相・色再現領域の大きさなどが変化するので、これらを考慮して重み付けを行って色変換行列を作成する。例えば、色変換行列作成装置50は、高彩度の緑に対しては、緑の色度に依存して再現されて黄緑になっているため、色変換値が黄緑の色相から緑の色相に少し変化するような色変換行列を作成することができる。具体的には、領域M2に対応する色変換行列と、中間調の緑で使用した色変換行列(領域M5に対応する色変換行列)との重み付けによって、色変換行列は作成される。この場合、色変換行列作成装置50は、領域M2に対応する色変換行列の重みよりも、領域M5に対応する色変換行列の重みを大きくして、色変換行列を作成することができる。一方、中間調の緑に対しては、色変換行列作成装置50は、領域M5に対応する色変換行列と、高彩度の緑で使用していた変換行列(領域M2に対応する色変換行列)との重み付けによって、色変換行列を作成する。この場合には、色変換行列作成装置50は、領域M5に対応する色変換行列の重みを、領域M2に対応する色変換行列の重みよりも大きくして、色変換行列を作成することができる。
[実施例]
以下で、本発明に係る実施例について具体的に説明する。
(測色)
本実施例に係る表示パネル23が用いる4つの色RGBCのXYZ値を測定すると、以下のようになる。なお、白(W)は、RGBの色度を加算した値となる。
赤(R)=(0.3750,0.1925,0.0122)
緑(G)=(0.3112,0.5472,0.0183)
青(B)=(0.1736,0.0793,0.9616)
シアン(C)=(0.0424,0.1810,0.0561)
白(W)=(0.9021,1.0000,1.0482)
ここで、全点灯時(白)の輝度(Y)を「100」として正規化した値が三刺激値となる。この三刺激値から変換行列を作成する。式(5)は、RGBCが入力された時に三刺激値への変換を行う変換行列である。
Figure 2007235664
(色度)
以下の数式(5−1)、式(5−2)によって、色度であるxとyを計算する。
x=X/(X+Y+Z) 式(5−1)
y=Y/(X+Y+Z) 式(5−2)
これにより、RGBCの色度は、以下のようになる。
赤(R)=(0.647,0.332)
緑(G)=(0.355,0.624)
青(B)=(0.143,0.065)
シアン(C)=(0.152,0.645)
白(W)=(0.306,0.339)
図15は、本実施例に係る表示パネル23の色度をプロットしたxy色度図である。黒で塗りつぶされた四角形はRGBCの色度を示し、白抜きの四角形が白(W)の色度を示す。RGBCの色度を示す点を結ぶことによって得られる、一点鎖線で表された四角形210は、xy色度図で見たときの色再現領域を示す。破線で表された三角形211はAdobeRGBを示し、実線で表された三角形212がsRGBの色再現領域を示す。
(領域分け)
次に、XYZ空間上に色の三刺激値XYZを用いて、本実施例に係る表示パネル23の色再現領域を表現する。黒(正規化しているため「X=Y=Z=0」となる)から各色の三刺激値XYZまでを、各色ベクトルとする。黒から白の三刺激値XYZまで、各色のベクトルを組み合わせて色再現領域が最大の体積となるように色再現領域を構成する。これにより、前述した図2に示した色再現領域が得られる。
色再現領域は、4色であるため、4つのベクトル(4つの要素)で表現される。入力のXYZ値をRGBCの値で表そうとすると複数の組み合わせができるが、XYZを1つの組み合わせに決定するためにRGBCを3つの要素にする。この場合、色再現領域を複数の領域に分ける。領域分けは、4つの要素のうち1つが「0」、又は4つの要素のうち2つが同じ値になるように行う。このように領域分けを行うと、3つの要素で構成される8つの領域が得られる。具体的には、前述した図3に示した領域M0〜M7が得られる。
(色変換行列)
次に、各領域に対して用いる色変換行列を設定する。基本的には、式(5)の変換行列を用いて領域毎にRGBCに対応するXYZの点をいくつか計算することによって、XYZからRGBCへの色変換行列を近似値で求めることができる。式(6)は、求める色変換行列Mを示している。
Figure 2007235664
まず、「C=0」の領域M0(図3(a)参照)に対して設定する色変換行列を求める。ここで、領域M0の頂点を入力値として使用して、RGBCの値からXYZへの出力値を計算する。具体的には、使用する頂点は、原点(0 0 0 0)、Rのベクトルの大きさが1となる点(1 0 0 0)、RとGのベクトルが大きさ1で足し合わされている点(1 1 0 0)、及びRとBのベクトルが大きさ1で足しあわされている点(1 0 1 0)の4点である。これらを式(5)に代入すると、以下の式(7)〜式(10)が得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M0に対して用いる色変換行列をMとすると、式(6)の変換式は、数式(11)のように表現される。
Figure 2007235664
式(7)〜式(10)に示したRGBCの入力を1つの行列にまとめた行列をMRGBC0とすると、式(12)が得られる。そして、これに対応する出力XYZをMXYZ0とすると、式(13)が得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
このとき、MとMRGBCとMXYZ0は、以下の式(14)で示す関係を満たす。
Figure 2007235664
この式(14)に式(12)及び式(13)を代入すると、式(15)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
次に、同様の手順により、領域M1〜M7に対して設定する色変換行列M〜Mを求める。
領域M1においては、入力として用いる行列をMRGBC1は式(16)で表され、これを用いることによって式(17)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M2においては、入力として用いる行列をMRGBC2は式(18)で表され、これを用いることによって式(19)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M3においては、入力として用いる行列をMRGBC3は式(20)で表され、これを用いることによって式(21)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M4においては、入力として用いる行列をMRGBC4は式(22)で表され、これを用いることによって式(23)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M5においては、入力として用いる行列をMRGBC5は式(24)で表され、これを用いることによって式(25)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M6においては、入力として用いる行列をMRGBC6は式(26)で表され、これを用いることによって式(27)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
領域M7においては、入力として用いる行列をMRGBC7は式(28)で表され、これを用いることによって式(29)で示す色変換行列Mが得られる。
Figure 2007235664
Figure 2007235664
(色変換)
色変換は、入力値が領域分けした複数の領域M0〜M7の中のどの領域に存在しているかによって、それぞれ対応する色変換行列を選択することによって行う。ここで、色再現領域の外側に入力値がある場合には、領域の選択条件は「どの領域に存在しているか」ではなく「どの領域での誤差が少ないか」となる。即ち、入力値と色変換値との誤差が一番小さい色変換行列を選択する。色変換は前述した色変換行列M〜Mを使用し、RGBCの値(大きさ1のベクトルでの計算値)はデータの範囲外(範囲:0〜1)でもそのまま保持する。ただし、データ範囲外の値は表示パネル23では再現できないため、値の切り捨てを行うことによって再現する。
(調整)
色再現領域の外側に入力値がある場合には、上記した方法で作成された色変換行列によって色変換を行うと、入力値と色変換値との色相が異なって再現されたり、階調性が悪くなるなどの色の違和感が生じる可能性がある。したがって、本実施例では、このような違和感の発生が抑制されるように、新たな色変換行列を作成することによって色変換の調整を行う。
基本的には、色再現領域の外側に位置する入力値に対しては、領域M0〜M7毎の色変換行列M〜M(第1の色変換行列)が選定されるが、本実施例では、第1の色変換行列の他に、第2の色変換行列も選定する。第1の色変換行列は、入力値と色変換値との誤差が最小となるような変換を行う色変換行列であり、第2の色変換行列は、入力値が少なくとも色相が同じになる色変換値が得られるような色変換行列である。
このように色変換行列が選定された後、色変換に不具合が生じた色が理想の色変換値に変換されるように、第1の色変換行列と第2の色変換行列とを重み付けることによって、新たな色変換行列を作成する。この場合、重みは、それぞれの行列に対して係数として乗算する。なお、この重み付けの割合を調整することで各色に適した色変換行列を作成することができる。
一例として、色変換行列Mと色変換行列Mとを重み付けする場合を考える。ここで、色変換行列Mに対して用いる重み付け係数を「ω2」とし、色変換行列Mに対して用いる重み付け係数を「ω5」とすると、重み付けの度合いは「M:M=ω2:ω5」と表現することができる。
色変換行列Mと色変換行列Mとを重み付けした後の色変換行列M25は、以下のようにして求めることができる。
入力として用いる行列をMRGBC25とし、これに対応する出力XYZをMXYZ25とすると、式(30)が得られる。なお、式(30)中のMRGBC2、RGBC5は式(18)及び式(24)で示した通りである。
Figure 2007235664
ここで、上記したMXYZ25とMRGBC25を前述した式(14)に代入することによって、重み付け後の色変換行列M25は、式(31)で示すように表現される。
Figure 2007235664
(1)高彩度の緑の場合
以下では、高彩度の緑を調整する場合を説明する。
前述したように、高彩度の緑は、異なる色相に変換され、黒から緑への階調性が悪くなる傾向にある。したがって、このような不具合の発生を防止するために、新たな色変換行列を作成することによって、色変換の調整を行う。具体的には、誤差が最小になるような色変換を行う第1の色変換行列と、色相が同一になるような色変換を行う第2の色変換行列とを選定し、選定された色変換行列を組み合わせる。この場合、第1の色変換行列として領域M5に対応する色変換行列Mを選定し、第2の色変換行列として領域M2に対応する色変換行列Mを選定する。なお、第2の色変換行列として選定された色変換行列Mは、中間階調の緑を色変換する場合に、第1の色変換行列として選定される色変換行列である。
ここで、高彩度の緑の一例として、三刺激値(X,Y,Z)が(0.1856,0.6274,0.0707)である入力値を考える。これをLに値を変換する。(Xn,Yn,Zn)=(0.9505,1.0000,1.0891)とすると、「X/X」、「Y/Y」、及び「Z/Z」が全て「0.008856」よりも大きい場合、以下の式(32)によって、Lが得られる。
Figure 2007235664
上記した入力値を式(32)に代入することにより、(L,a,b)=(83.30,-137.97,90.84)が得られる。
なお、XYZを各領域の色変換行列を使用してRGBCに変換するが、RGBCからXYZ、及びXYZからRGBCへのそれぞれの計算は、白色のゲイン調整を行う。
(a)色変換行列Mのみを使用した場合
次に、高彩度の緑に対して色変換行列Mのみを用いて色変換を行った場合について説明する。この場合には、誤差が最小になる第1の色変換行列(色変換行列M)のみを用い、第2の色変換行列を用いないで色変換を行う。言い換えると、色変換行列Mと色変換行列Mとの重み付けの度合いを「ω2:ω5=0:1」とする。
色変換行列Mを用いて色変換を行った場合、色変換値(R,G,B,C)=(−0.3946,0.9046,0.0033,0.9046)が得られる。この場合、0以下の値は切り捨てられて「0」にされる。よって、色変換値(R,G,B,C)は、このような切り捨ての実行により、(0.0000,0.9046,0.0033,0.9046)となる。これを三刺激値(X,Y,Z)に変換すると、(0.3448,0.7091,0.0759)となる。そして、この三刺激値(X,Y,Z)をLに値を変換すると、式(32)を用いることによって、(L,a,b)=(87.44,-89.27,96.06)が得られる。この場合、色差ΔE94、明度差ΔL、彩度差ΔC、及び色相角差Δhは以下のようになる。
色差;ΔE94=11.66
明度差;ΔL=4.14
彩度差;ΔC=−34.06
色相角差;Δh=−13.74
以上より、色変換行列Mのみを用いて色変換を行った場合には、入力とは異なる色相に色変換されてしまうことがわかる。これは、「R」の負の情報が切り捨てられたためと考えられる。
(b)色変換行列M、及び色変換行列Mを使用した場合
次に、高彩度の緑に対して色変換行列M、及び色変換行列Mを用いて色変換を行った場合について説明する。この場合には、誤差が最小になる第1の色変換行列(色変換行列M)と、色相が同一になる第2の色変換行列(色変換行列M)とを用いる。
ここでは、色変換行列Mと色変換行列Mとの重み付けの度合いを「ω2:ω5=1:1」とした例について説明する。この場合、入力として用いる行列をMRGBC25は式(33)で表される。
Figure 2007235664
また、MRGBC25に対応するMXYZ25は、式(34)となる。
Figure 2007235664
これにより、上記した式(31)にMRGBC25、MXYZ25を代入することによって、式(35)に示す色変換行列M25が得られる。
Figure 2007235664
この色変換行列M25を用いて色変換を行った場合、色変換値(R,G,B,C)=(−0.3614,0.8506,−0.0037,1.0354)が得られる。この場合、0以下の値は切り捨てられて「0」にされ、1以上の値は切り捨てられて「1」にされる。よって、色変換値(R,G,B,C)は、このような切り捨ての実行により、(0.0000,0.8506,0.0000,1.0000)となる。これを三刺激値(X,Y,Z)に変換すると、(0.3305,0.6956,0.0771)となる。そして、この三刺激値(X,Y,Z)をLに値を変換すると、式(32)を用いることによって、(L,a,b)=(86.78,−91.44,94.47)が得られる。この場合、色差ΔE94、明度差ΔL、彩度差ΔC、及び色相角差Δhは以下のようになる。
色差;ΔE94=10.69
明度差;ΔL=3.48
彩度差;ΔC=−33.72
色相角差;Δh=−12.57
以上より、色変換行列M、及び色変換行列Mを用いて色変換を行った場合、色差、明度差、及び色相差が小さくなることがわかる。即ち、高彩度の緑が適切に色変換されていることがわかる。
(2)中間調の緑の場合
以下では、中間調の緑を調整する場合を説明する。
前述したように、中間調の緑も、色相や明度が変わったり階調性が悪くなる傾向にあるため、色変換の調整を行う。したがって、このような不具合の発生を防止するために、新たな色変換行列を作成することによって、色変換の調整を行う。具体的には、誤差が最小になるような色変換を行う第1の色変換行列と、色相が同一になるような色変換を行う第2の色変換行列とを選定し、選定された色変換行列を組み合わせる。この場合、第1の色変換行列として領域M2に対応する色変換行列Mを選定し、第2の色変換行列として領域M5に対応する色変換行列Mを選定する。なお、第2の色変換行列として選定された色変換行列Mは、高彩度の緑を色変換する場合に、第1の色変換行列として選定される色変換行列である。
ここで、中間調の緑の一例として、三刺激値(X,Y,Z)が(0.0928,0.3137,0.0353)である入力値を考える。これをLに値を変換すると、前述した式(32)より、(L,a,b)=(62.82,−109.51,72.10)となる。
なお、XYZを各領域の色変換行列を使用してRGBCに変換するが、RGBCからXYZ、及びXYZからRGBCへのそれぞれの計算は、白色のゲイン調整を行う。
(a)色変換行列Mのみを使用した場合
次に、中間調の緑に対して色変換行列Mのみを用いて色変換を行った場合について説明する。この場合には、誤差が最小になる第1の色変換行列(色変換行列M)のみを用い、第2の色変換行列を用いないで色変換を行う。言い換えると、色変換行列Mと色変換行列Mとの重み付けの度合いを「ω2:ω5=1:0」とする。
色変換行列Mを用いて色変換を行った場合、色変換値(R,G,B,C)=(0.0000,0.1320,−0.0401,1.2289)が得られる。この場合、0以下の値は切り捨てられて「0」にされ、1以上の値は切り捨てられて「1」にされる。よって、色変換値(R,G,B,C)は、このような切り捨ての実行により、(0.0000,0.1320,0.0000,1.0000)にされる。これを三刺激値(X,Y,Z)に変換すると、(0.0898,0.2725,0.0630)となる。そして、この三刺激値(X,Y,Z)をLに値を変換すると、式(32)を用いることによって、(L,a,b)=(59.21,−96.42,52.33)が得られる。この場合、色差ΔE94、明度差ΔL、彩度差ΔC、及び色相角差Δhは以下のようになる。
色差;ΔE94=11.66
明度差;ΔL=4.14
彩度差;ΔC=−34.06
色相角差;Δh=−13.74
以上より、色変換行列Mのみを用いて色変換を行った場合には、明度が下がると共に、高彩度の緑に対して色相が異なるので階調性が悪くなることがわかる。これは、「C」の1以上の情報が切り捨てられたためと考えられる。
(b)色変換行列M、及び色変換行列Mを使用した場合
次に、中間長の緑に対して色変換行列M、及び色変換行列Mを用いて色変換を行った場合について説明する。この場合には、誤差が最小になる第1の色変換行列(色変換行列M)と、色相が同一になる第2の色変換行列(色変換行列M)とを用いる。
ここでは、色変換行列Mと色変換行列Mとの重み付けの度合いを「ω2:ω5=1:0.2」とした例について説明する。この場合、入力として用いる行列をMRGBC25は式(36)で表される。
Figure 2007235664
また、MRGBC25に対応するMXYZ25は、式(37)となる。
Figure 2007235664
これにより、上記した式(31)にMRGBC25、MXYZ25を代入することによって、式(38)に示す色変換行列M25が得られる。
Figure 2007235664
この色変換行列M25を用いて色変換を行った場合、色変換値(R,G,B,C)=(−0.0949,0.2860,−0.0200,0.8555)が得られる。この場合、0以下の値は切り捨てられて「0」にされる。よって、色変換値(R,G,B,C)は、このような切り捨ての実行により、(0.0000,0.2860,0.0000,0.8555)にされる。これを三刺激値(X,Y,Z)に変換すると、(0.1348,0.3350,0.0573)となる。そして、この三刺激値(X,Y,Z)をLに値を変換すると、式(32)を用いることによって、(L,a,b)=(64.57,−86.53,63.97)が得られる。この場合、色差ΔE94、明度差ΔL、彩度差ΔC、及び色相角差Δhは以下のようになる。
色差;ΔE94=4.41
明度差;ΔL=1.75
彩度差;ΔC=−23.50
色相角差;Δh=−3.12
以上より、色変換行列M、及び色変換行列Mを用いて色変換を行った場合、色差、明度差、及び色相差が小さくなることがわかる。即ち、中間調の緑が適切に色変換されていることがわかる。
[変形例]
上記では、色変換行列を調整する際に2つの色変換行列を選定し、色変換行列を作成する実施例を示したが、2つ以上の色変換行列を選定し、これらに基づいて新たな色変換行列を作成することも可能である。
更に、上記では、中間調の緑と高彩度の緑に対して用いる色変換行列を調整する実施形態を示したが、緑以外の色において、色変換行列を用いた色変換によって不具合が生じた場合にも、同様の方法によって色変換行列を調整することができる。
[他の実施例]
上記の説明では、複数の色(着色領域)としてRGBCを挙げて説明したが、本発明の適用はこれには限定されず、他の4色の着色領域により1画素を構成した場合にも前述したような色変換を行うことができる。
この場合、4色の着色領域は、波長に応じて色相が変化する可視光領域(380〜780nm)のうち、青系の色相の着色領域(「第1着色領域」とも呼ぶ。)、赤系の色相の着色領域(「第2着色領域」とも呼ぶ。)と、青から黄までの色相の中で選択された2種の色相の着色領域(「第3着色領域」、「第4着色領域」とも呼ぶ。)からなる。ここで「系」との語を用いているが、例えば青系であれば純粋の青の色相に限定されるものでなく、青紫や青緑等を含むものである。赤系の色相であれば、赤に限定されるものでなく橙を含む。また、これら着色領域は単一の着色層で構成されても良いし、複数の異なる色相の着色層を重ねて構成されても良い。また、これら着色領域は色相で述べているが、当該色相は、彩度、明度を適宜変更し、色を設定し得るものである。
具体的な色相の範囲は、
・青系の色相の着色領域は、青紫から青緑であり、より好ましくは藍から青である。
・赤系の色相の着色領域は、橙から赤である。
・青から黄までの色相で選択される一方の着色領域は、青から緑であり、より好ましくは青緑から緑である。
・青から黄までの色相で選択される他方の着色領域は、緑から橙であり、より好ましくは緑から黄である。もしくは緑から黄緑である。
ここで、各着色領域は、同じ色相を用いることはない。例えば、青から黄までの色相で選択される2つの着色領域で緑系の色相を用いる場合は、他方は一方の緑に対して青系もしくは黄緑系の色相を用いる。
これにより、従来のRGBの着色領域よりも広範囲の色再現性を実現することができる。
また、上記では4色の着色領域による広範囲の色再現性を色相で述べたが、他の具体的な例として、以下に、着色領域を透過した光の波長で表現すると以下のようになる。
・青系の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが415〜500nmにある着色領域、好ましくは、435〜485nmにある着色領域である。
・赤系の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが600nm以上にある着色領域で、好ましくは、605nm以上にある着色領域である。
・青から黄までの色相で選択される一方の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが485〜535nmにある着色領域で、好ましくは、495〜520nmにある着色領域である。
・青から黄までの色相で選択される他方の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが500〜590nmにある着色領域、好ましくは510〜585nmにある着色領域、もしくは530〜565nmにある着色領域である。
なお、これら波長は、透過表示の場合は、照明装置からの照明光がカラーフィルタを通して得られた数値である。反射表示の場合は、外光を反射して得られた数値である。
さらに、他の具体的な例として、4色の着色領域をx、y色度図で表現すると以下のようになる。
・青系の着色領域は、x≦0.151、y≦0.200にある着色領域であり、好ましくは、0.134≦x≦0.151、0.034≦y≦0.200にある着色領域である。
・赤系の着色領域は、0.520≦x、y≦0.360にある着色領域であり、好ましくは、0.550≦x≦0.690、0.210≦y≦0.360にある着色領域である。
・青から黄までの色相で選択される一方の着色領域は、x≦0.200、0.210≦yにある着色領域であり、好ましくは、0.080≦x≦0.200、0.210≦y≦0.759にある着色領域である。
・青から黄までの色相で選択される他方の着色領域は、0.257≦x、0.450≦yにある着色領域であり、好ましくは、0.257≦x≦0.520、0.450≦y≦0.720にある着色領域である。
なお、これらのx、y色度図は、透過表示の場合は、照明装置からの照明光がカラーフィルタを通して得られた数値である。反射表示の場合は、外光を反射して得られた数値である。
これら4色の着色領域は、サブ画素に透過領域と反射領域を備えた場合、透過領域及び反射領域も上述した範囲で適用することができるものである。
なお、本例における4色の着色領域を用いた場合、バックライトにはRGBの光源としてLED、蛍光管、有機ELなどを用いても良い。または白色光源を用いても良い。なお、白色光源は青の発光体とYAG蛍光体により生成される白色光源でもよい。
但し、RGB光源としては、以下のものが好ましい。
・Bは波長のピークが435nm〜485nmにあるもの
・Gは波長のピークが520nm〜545nmにあるもの
・Rは波長のピークが610nm〜650nmにあるもの
そして、RGB光源の波長によって、上記CFを適切に選定すればより広範囲の色再現性を得ることができる。また、波長が例えば、450nmと565nmにピークがくるような、複数のピークを持つ光源を用いても良い。
上記の4色の着色領域の構成の例としては、具体的には以下のものがあげられる。
・色相が、赤、青、緑、シアン(青緑)の着色領域
・色相が、赤、青、緑、黄の着色領域
・色相が、赤、青、深緑、黄の着色領域
・色相が、赤、青、エメラルドグリーン、黄緑の着色領域
・色相が、赤、青、エメラルドグリーン、黄の着色領域
・色相が、赤、青、深緑、黄緑の着色領域
・色相が、赤、青緑、深緑、黄緑の着色領域
本発明の実施形態に係る画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。 色変換を具体的に説明するための図である。 色再現領域を示す多面体を分割した四角錐を示す図である。 R2、G2、B2、C2の算出方法を説明するための図である。 色変換値計算処理を示すフローチャートである。 色域外計算処理を説明するための図である。 色域外計算処理を示すフローチャートである。 出力値計算処理を説明するための図である。 出力値計算処理を示すフローチャートである。 xy色度図の一例を示す図である。 Lab空間でAdobeRGBの色再現領域と4色の色再現領域とを示した図である。 色変換行列作成装置の概略構成を示した図である。 色変換行列作成処理を示すフローチャートである。 第1の色変換行列と第2の色変換行列を用いて色変換した場合の状況を説明するための図である。 実施例に係る表示パネルの色度をプロットしたxy色度図を示す。
符号の説明
10 画像処理部、 12 色変換回路、 15 テーブル格納メモリ、 16 γ補正回路、 20 表示部、 23 表示パネル、 50 色変換行列作成装置、 100 画像表示装置

Claims (7)

  1. 入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する色変換行列作成装置であって、
    色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定手段と、
    前記色変換行列選定手段が選定した複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成手段と、を備えることを特徴とする色変換行列作成装置。
  2. 前記色変換行列選定手段は、
    前記入力された画像データに対応する色の値と、当該入力された画像データを色変換して得られる色変換値との誤差が最小となるような色変換をするために用いる第1の色変換行列と、
    前記入力された画像データに対応する色の値と少なくとも色相が同じ色変換値が得られるような色変換をするために用いる第2の色変換行列と、を選定することを特徴とする請求項1に記載の色変換行列作成装置。
  3. 前記色変換行列作成手段は、前記複数の色変換行列を重み付けて組み合わせることによって、前記色変換行列を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換行列作成装置。
  4. 前記色変換行列選定手段は、高彩度の緑及び中間調の緑に対応するそれぞれのデータが前記画像データとして入力された場合に、前記複数の色変換行列を選定し、
    前記色変換行列作成手段は、前記高彩度の緑及び前記中間調の緑の各々に対して、前記複数の色変換行列を組み合わせた色変換行列を作成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の色変換行列作成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の色変換行列作成装置によって作成された前記色変換行列をテーブルとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されたテーブルを用いて、入力される画像データを、前記表示装置が用いる複数の色へと色変換する色変換手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列を作成する色変換行列作成方法であって、
    色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定工程と、
    前記色変換行列選定工程で選定された複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成工程と、を備えることを特徴とする色変換行列作成方法。
  7. 入力された画像データを、画像を表示する表示装置が表示可能な色へと色変換するための色変換行列が作成されるようにコンピュータを機能させる色変換行列作成プログラムであって、
    色空間において、前記入力された画像データに対応する色が前記表示装置の表示可能な色再現領域の外側に位置する場合、当該画像データに対して用いる複数の色変換行列を選定する色変換行列選定手段、
    前記色変換行列選定手段が選定した複数の色変換行列を組み合わせて、色変換行列を作成する色変換行列作成手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする色変換行列作成プログラム。
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