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JP2007230796A - セラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉 - Google Patents

セラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミックス素地成形体または焼成体にクラックを発生させることなく乾燥または冷却でき、かつ製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減できるセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉を提供する。
【解決手段】セラミックス原料を用いて成形する成形工程と、成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した成形体を焼成する焼成工程と、焼成体を冷却する冷却工程とを経て製造されるセラミックスの製造方法であって、前記乾燥工程または/および冷却工程では、常圧過熱水蒸気を用いて、成形体を乾燥または焼成体を冷却させることを特徴とするセラミックスの製造方法である。また、本発明のセラミックス焼成炉1は、セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための常圧過熱水蒸気発生手段2、または/および焼成体を冷却するための常圧過熱水蒸気発生手段2を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、常圧過熱水蒸気を利用したセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉に関するものである。
一般に、各種セラミックス製品は、セラミックス原料を用いて成形する成形工程と、成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した成形体を焼成する焼成工程と、焼成体を冷却する冷却工程とを経て製造される。これらの工程のうち、乾燥工程または冷却工程は、自然乾燥や自然冷却によることもあるが、時間短縮を図る目的で加熱手段や冷却手段を用いることがある。
しかし、乾燥工程におけるセラミックス素地成形体や冷却工程における焼成体は、内外に急激な温度差が生じると、表面にクラックが発生するという問題があり、従来の加熱手段や冷却手段による方法のみでは、十分な製造時間の短縮を達成することができなかった。
他方、常圧過熱水蒸気を用いた技術が種々提案されているが、この常圧過熱水蒸気は、処理対象物の表面に凝縮水を付着させるため表面硬化が生じにくいという利点がある。また、遠赤外線放射能を有するため内部まで伝熱が浸透し表面にクラックが発生しずらいという利点もある。さらに、処理時間を短縮でき、発生装置も簡素な構造であるため低廉で消費エネルギーも低減できるという利点もある。
そして、このような常圧過熱水蒸気をセラミックスの製造に利用したものとしては、特開2005−221135号の焼成炉があるが、これは常圧過熱水蒸気をセラミックスの焼成に用いるものであり、乾燥や冷却に用いるものではない。
特開2005−221135号公報
そこで、本願発明者は、常圧過熱水蒸気をセラミックスの乾燥工程または冷却工程に利用することを想起したものであり、すなわち、本発明の課題は、セラミックス素地成形体または焼成体にクラックを発生させることなく乾燥または冷却でき、かつ製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減できるセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉を提供することにある。
上記課題を解決するものは、セラミックス原料を用いて成形する成形工程と、成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した成形体を焼成する焼成工程と、焼成体を冷却する冷却工程とを経て製造されるセラミックスの製造方法であって、前記乾燥工程または/および冷却工程では、常圧過熱水蒸気を用いて、成形体を乾燥または焼成体を冷却させることを特徴とするセラミックスの製造方法である。
前記乾燥工程では、常圧過熱水蒸気に加え、マイクロ波加熱を用いて成形体を乾燥するものであることが好ましい。前記焼成工程では、マイクロ波加熱および外部加熱を用いて成形体を焼成するものであることが好ましい。
また、上記課題を解決するものは、セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための常圧過熱水蒸気発生手段、または/および焼成体を冷却するための常圧過熱水蒸気発生手段を備えていることを特徴とするセラミックス焼成炉である。
前記成形体の乾燥は、常圧過熱水蒸気手段に加え、マイクロ波加熱手段を用いるものであることが好ましい。前記成形体の焼成は、マイクロ波加熱手段および外部加熱手段を用いるものであることが好ましい。
さらに、上記課題を解決するものは、セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための乾燥帯域と、前記成形体を焼成するための焼成帯域と、焼成された焼成体を冷却するための冷却帯域とが連続的に構成されたたセラミックス焼成炉であって、前記乾燥帯域または/および前記冷却帯域には、常圧過熱水蒸気手段より常圧過熱水蒸気が吹き込まれるように構成されていることを特徴とするセラミックス焼成炉である。
前記乾燥帯域は、常圧過熱水蒸気の吹き込みに加え、マイクロ波加熱手段により乾燥されるように構成されていることが好ましい。前記焼成帯域には、マイクロ波加熱手段および外部加熱手段が設けられていることが好ましい。
請求項1に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体または焼成体にクラックを発生させることなく乾燥または冷却でき、かつ製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減できる。
請求項2に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体を外部から常圧過熱水蒸気によって乾燥させることに加え、内部からマイクロ波加熱によって乾燥できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な乾燥を短時間で行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記請求項1または2の効果に加え、焼成工程においても、セラミックス素地成形体を外部から外部過熱により焼成できると共に、内部からマイクロ波加熱できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な焼成を短時間で行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体または焼成体にクラックを発生させることなく乾燥または冷却でき、かつ製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体を外部から常圧過熱水蒸気によって乾燥させることに加え、内部からマイクロ波加熱によって乾燥できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な乾燥を短時間で行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、上記請求項5または6の効果に加え、焼成工程においても、セラミックス素地成形体を外部から外部過熱により焼成できると共に、内部からマイクロ波加熱できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な焼成を短時間で行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体または焼成体にクラックを発生させることなく乾燥または冷却でき、かつ製造時間を短縮することができると共に、製造コストを低減することができる。
請求項8に記載の発明によれば、セラミックス素地成形体を外部から常圧過熱水蒸気によって乾燥させることに加え、内部からマイクロ波加熱によって乾燥できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な乾燥を短時間で行うことができる。
請求項9に記載の発明によれば、上記請求項7または8の効果に加え、焼成工程においても、セラミックス素地成形体を外部から外部過熱により焼成できると共に、内部からマイクロ波加熱できるため、セラミックス素地成形体にクラックを発生させることなく、より理想的な焼成を短時間で行うことができる。
本発明のセラミックスの製造方法は、セラミックス原料を用いて成形する成形工程と、成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した成形体を焼成する焼成工程と、焼成体を冷却する冷却工程とを経て製造されるセラミックスの製造方法であって、前記乾燥工程または/および冷却工程では、常圧過熱水蒸気を用いて、成形体を乾燥または焼成体を冷却させることを特徴とするセラミックスの製造方法である。そして、図1に示したセラミックス焼成炉は、本発明のセラミックス焼成炉の一実施例の全体構成図であり、本発明の製造方法を実現するセラミックス焼成炉である。
この実施例のセラミックス焼成炉1は、マイクロ波焼成炉であって、セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥すると共に、焼成体を冷却するための常圧過熱水蒸気発生手段2と、導波管3を介して炉6内にマイクロ波を照射するためのマイクロ波発振器4と、炉6内を加熱するための外部加熱手段である電気加熱手段5とを備えている。以下、各構成について具体的に説明する。
このセラミックス焼成炉1は、セラミックス原料を用いて成形された成形体を焼成するものであるが、特に、石炭灰や熔融ガラスなどの廃棄物を主原料としたセラミックスの焼成に好適なものである。これら廃棄物を有効活用するセラミックスは、雑多な成分が混在することが多く、通常の焼成方法ではクラックが発生しやすく、焼成が極めて困難であった。このセラミックス焼成炉1は、成形体の内外に温度差を生じさせず、短時間で安定して緻密なセラミックスを焼成できるよう構成されたものである。
セラミックス焼成炉1は、導波管3を介して炉6内にマイクロ波を照射するためのマイクロ波発振器4を有しており、セラミックス原料を用いて成形された成形体10の乾燥時と焼成時にマイクロ波加熱を利用可能に構成されている。
また、セラミックス焼成炉1には、外部加熱手段である電気加熱手段5が設けられており、断熱材7で囲まれて形成された炉6内に複数設けられた電気発熱体8が配されて、炉6内に配置される成形体10を焼成時に外部より加熱可能に構成されている。
さらに、セラミックス焼成炉1は、ノズル9を介して炉6内に常圧過熱水蒸気を供給するための常圧過熱水蒸気発生手段2を有しており、セラミックス原料を用いて成形された成形体10の乾燥時と冷却時に常圧過熱水蒸気を利用可能に構成されている。
そして、上記のように構成されたセラミックス焼成炉1において、セラミックスを製造するには、まず、セラミックス原料を用いて成形された成形体10を炉6内に配置し、成形体10を乾燥する乾燥工程を行う。この乾燥工程は、常圧過熱水蒸気発生手段2よりノズル9を介して炉6内に常圧過熱水蒸気を供給して行う。この常圧過熱水蒸気の供給により、成形体10の外部より乾燥が促されるが、この常圧過熱水蒸気は、成形体の表面に凝縮水を付着させるため表面硬化が生じ難く、また、遠赤外線放射能を有するため内部まで伝熱が浸透し表面にクラックが発生しづらいという利点がある。さらに、乾燥時間を短縮できると共に消費エネルギーが少ないという利点がある。
すなわち、セラミックスの成形体の乾燥は常温雰囲気下による自然乾燥が多く、この乾燥時間が生産効率を低下させる要因の一つとなっていた。本発明のセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉では、乾燥工程において常圧過熱水蒸気を用いるため、成形体の表面にクラックを生じさせることなく、乾燥時間を著しく短縮できる。なお、常圧過熱水蒸気の温度としては、200〜6000℃程度が好適である。
セラミックス焼成炉1による乾燥工程では、常圧過熱水蒸気に加え、マイクロ波加熱(マイクロ波発振器4より導波管3を介して炉6内にマイクロ波を照射して加熱)を併用することが好ましい。これにより、成形体10の内部からの乾燥を促すことができ、成形体10の内外の温度差がより生じず、クラックの発生をより防止できると共に、乾燥時間をさらに短縮できる。
焼成工程では、マイクロ波加熱(マイクロ波発振器4より導波管3を介して炉6内にマイクロ波を照射して加熱)と外部加熱(電気加熱手段5による加熱)とが併用されて成形体10が焼成される。具体的には、まず、マイクロ波加熱により、成形体10にマイクロ波を照射すると、成形体10自体が発熱して熱が成形体10の内部側から外部側へと伝達し、外部加熱による場合に比して急速に昇温できる。その後、外部加熱手段(電気加熱手段5)により加熱すると、熱が成形体10の外部側から内部へと伝達し、ゆっくりと昇温して焼成体10として焼結される。焼成工程では、このような加熱手段の併用により、焼成時間を短縮できると共に消費エネルギーを低減できる。
さらに、焼成工程で、常圧過熱水蒸気発生手段2よりノズル9を介して炉6内に常圧過熱水蒸気を供給すると、水蒸気雰囲気下で無酸素状態となり、還元焼成が可能となる。
焼成体を冷却する冷却工程では、常圧過熱水蒸気を用いて冷却させる。この冷却工程では、常圧過熱水蒸気発生手段2よりノズル9を介して炉6内に常圧過熱水蒸気を供給する。この常圧過熱水蒸気の供給により、焼成体10の外部より冷却が促されるが、この常圧過熱水蒸気は、焼成体の表面に凝縮水を付着させると共に、遠赤外線放射能を有するため内部まで伝熱が浸透するため、急速に冷却しても表面にクラックが発生し難く、冷却時間を著しく短縮できるという利点がある。
すなわち、セラミックスの焼成体の冷却は通常自然冷却であるが、この冷却時間が長く、この時間は焼成体を焼成炉内に放置することも多く、生産効率を低下させる要因の一つとなっていた。本発明のセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉では、冷却工程において常圧過熱水蒸気を用いて、供給する常圧過熱水蒸気の温度まで急速に冷却することが可能であり冷却時間を著しく短縮できる。なお、常圧過熱水蒸気の温度としては、100〜450℃程度が好適である。
つぎに、図2に示した本発明のセラミックス焼成炉の他の実施例について説明する。図2は本発明のセラミックス焼成炉の他の実施例の全体構成図である。
この実施例のセラミックス焼成炉20と、前述したセラミックス焼成炉1との基本的な相違は、セラミックス焼成炉20が、いわゆる連続炉である点である。
具体的には、この実施例のセラミックス焼成炉20は、セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための乾燥帯域21と、成形体を焼成するための第1焼成帯域22と、第1焼成帯域22に連続して構成された第2焼成帯域23と、焼成体を冷却するための冷却帯域24とが連続的に構成されたセラミックス焼成炉であって、乾燥帯域21および冷却帯域24では、常圧過熱水蒸気手段25a,25bより常圧過熱水蒸気が吹き込まれるように構成されている。以下、各構成について詳述する。
セラミックス焼成炉20の炉内には、炉入口26から炉出口27に向けて成形体を搬送するための搬送手段28が設けられている。この搬送手段28は、搬送方向に対して直交する方向に複数配されたローラー29と、ローラー29を回転させるための駆動機構(図示しない)とを有し、ローラー29を回転させることにより、その上部に載置された成形体が炉入口26から炉出口27へ搬送されるように構成されている。
このセラミックス焼成炉20も、石炭灰や熔融ガラスなどの廃棄物を主原料としたセラミックスの焼成に好適なものとして構成されたものであり、従来、焼成困難であったそのようなセラミックスでも、短時間で安定して緻密に焼成できるように構築されている。
炉入口26から投入された成形体は、搬送手段28により搬送されて、まず、乾燥帯域21を通過する。この乾燥帯域21には、常圧過熱水蒸気発生手段25aが設けられており、ノズルを介して炉内に常圧過熱水蒸気が供給される。この常圧過熱水蒸気の供給により、成形体の外部より乾燥が促進されるが、この常圧過熱水蒸気は、成形体の表面に凝縮水を付着させるため表面硬化が生じ難く、また、遠赤外線放射能を有するため内部まで伝熱が浸透し表面にクラックが発生しづらいという利点があり、乾燥時間を短縮できる。なお、常圧過熱水蒸気の温度としては、400〜450℃程度が好適である。
なお、セラミックス焼成炉20の乾燥帯域21では、常圧過熱水蒸気に加え、マイクロ波加熱(マイクロ波発振器30aより導波管を介して炉内にマイクロ波を照射して加熱)を併用することが好ましい。これにより、成形体の内部からの乾燥を促進することができ、成形体の内外の温度差がより生じず、クラックの発生をより防止できると共に、乾燥時間をさらに短縮できる。
つぎに、成形体は第1焼成帯域22に至り、ここでは、まず、マイクロ波加熱(マイクロ波発振器30bより導波管を介して炉内にマイクロ波を照射して加熱)を行う。マイクロ波加熱により、成形体にマイクロ波を照射すると、成形体自体が発熱して熱が成形体の内部側から外部側へと伝達し、外部加熱による場合に比して急速に昇温する。この予備焼成により、焼成時間を短縮できると共に消費エネルギーを低減できる。
その後、成形体は第2焼成帯域23に移行し、ここでは、外部加熱手段(ガス加熱手段31)により本焼成が行われる。この外部加熱により、熱が成形体の外部側から内部へと伝達し、ゆっくりと昇温して焼成体として焼結される。焼成帯域(第1焼成帯域22および第2焼成帯域23)では、このような加熱手段の併用により、焼成時間を短縮できると共に消費エネルギーを低減できる。さらに、第2焼成帯域23では、常圧過熱水蒸気発生手段25bよりノズルを介して炉内に常圧過熱水蒸気が供給されると、蒸気雰囲気下で無酸素状態となり還元焼成が可能となる。
そして、焼成を終えた焼成体は、冷却帯域24に移行する。この冷却帯域24には、搬送方向に沿って連続的に設けられた急冷帯域24aと、徐冷帯域24bが設けられており、急冷帯域24aには、常圧過熱水蒸気発生手段25bよりノズルを介して炉内に常圧過熱水蒸気が供給されるように構成されている。この常圧過熱水蒸気の供給により、焼成体の外部より冷却が促されるが、この常圧過熱水蒸気は、焼成体の表面に凝縮水を付着させると共に、遠赤外線放射能を有するため内部まで伝熱が浸透するため、急速な冷却でも表面にクラックが発生しづらく、冷却時間を短縮できる。なお、常圧過熱水蒸気の温度としては、100〜450℃程度が好適であり、供給する常圧過熱水蒸気の温度まで急速に冷却することが可能となって冷却時間を著しく短縮できる。
急冷された焼成体は、徐冷帯域24bに至り、ここでは、常温雰囲気下で自然冷却される。
そして、以上の各帯域を通過して製造された焼成体は、炉出口27により炉外へ排出されるが、焼成困難な廃棄物を多量に含んだセラミックスであっても、本発明のセラミックスの製造方法およびセラミックス焼成炉によれば、成形体または焼成体にクラックを発生させることなく、短時間で緻密なセラミックスを低廉に製造することができる。
なお、本発明のセラミックス焼成炉の外部加熱手段としては、電気加熱手段またはガス加熱手段を例示したが、成形体の外部より加熱するものであればどのような加熱手段を用いたものも本発明の範疇に包含される。また、本発明のセラミックス焼成炉は、乾燥と冷却に常圧加熱水蒸気を利用するものであるが、乾燥と冷却のいずれかに常圧過熱水蒸気を利用するものも本発明の範疇に包含される。
本発明のセラミックス焼成炉の一実施例の全体構成図である。 本発明のセラミックス焼成炉の他の実施例の全体構成図である。
符号の説明
1 セラミックス焼成炉
2 常圧過熱水蒸気発生手段
3 導波管
4 マイクロ波発振器
5 電気加熱手段
6 炉
7 断熱材
8 電気発熱体
9 ノズル
10 成形体
20 セラミックス焼成炉
21 乾燥帯域
22 第1焼成帯域
23 第2焼成帯域
24 冷却帯域
25 常圧過熱水蒸気手段
26 炉入口
27 炉出口
28 搬送手段
29 ローラー
30 マイクロ波発振器
31 ガス加熱手段

Claims (9)

  1. セラミックス原料を用いて成形する成形工程と、成形体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した成形体を焼成する焼成工程と、焼成体を冷却する冷却工程とを経て製造されるセラミックスの製造方法であって、前記乾燥工程、または/および冷却工程では、常圧過熱水蒸気を用いて、成形体を乾燥、または/および焼成体を冷却させることを特徴とするセラミックスの製造方法。
  2. 前記乾燥工程では、常圧過熱水蒸気に加え、マイクロ波加熱を用いて成形体を乾燥するものである請求項1に記載のセラミックスの製造方法。
  3. 前記焼成工程では、マイクロ波加熱および外部加熱を用いて成形体を焼成するものである請求項1または2に記載のセラミックスの製造方法。
  4. セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための常圧過熱水蒸気発生手段、または/および焼成体を冷却するための常圧過熱水蒸気発生手段を備えていることを特徴とするセラミックス焼成炉。
  5. 前記成形体の乾燥は、常圧過熱水蒸気手段に加え、マイクロ波加熱手段を用いるものである請求項4に記載のセラミックス焼成炉。
  6. 前記成形体の焼成は、マイクロ波加熱手段および外部加熱手段を用いるものである請求項4または5に記載のセラミックス焼成炉。
  7. セラミックス原料を用いて成形された成形体を乾燥するための乾燥帯域と、前記成形体を焼成するための焼成帯域と、焼成された焼成体を冷却するための冷却帯域とが連続的に構成されたたセラミックス焼成炉であって、前記乾燥帯域または/および前記冷却帯域には、常圧過熱水蒸気手段より常圧過熱水蒸気が吹き込まれるように構成されていることを特徴とするセラミックス焼成炉。
  8. 前記乾燥帯域は、常圧過熱水蒸気の吹き込みに加え、マイクロ波加熱手段により乾燥されるように構成されている請求項7に記載のセラミックス焼成炉。
  9. 前記焼成帯域には、マイクロ波加熱手段および外部加熱手段が設けられている請求項7または8に記載のセラミックス焼成炉。
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