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JP2007230222A - 目封止ハニカム構造体の製造方法及び目封止ハニカム構造体製造装置 - Google Patents

目封止ハニカム構造体の製造方法及び目封止ハニカム構造体製造装置 Download PDF

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結輝人 市川
Akio Enomoto
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Abstract

【課題】セルの開口端を目封止する目封止部材の深さが均一な目封止ハニカム構造体を容易に製造することが出来る手段を提供すること。
【解決手段】目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を得た後に、ベルト41の上面に目封止材料であるセラミックスラリー13を供給し、一の辺45が直線であるブレード44を用いて、そのブレード44の一の辺45がベルト41の上面と平行になるように、ベルト41を動かしてブレード44を通過させることにより、ベルト41の上面に供給されたセラミックスラリー13を平準化し、その平準化されたセラミックスラリー13に目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17aを押し当てて、セル15aの一方の開口からセル15aの中へセラミックスラリー13を充填する工程を有する目封止ハニカム構造体の製造方法の提供による。
【選択図】図4

Description

本発明は、セルの開口端を目封止する目封止部材の深さが均一な目封止ハニカム構造体を容易に製造することが出来る、目封止ハニカム構造体の製造方法と、そのような目封止ハニカム構造体を効率よく作製することが出来る、目封止ハニカム構造体製造装置に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミック製の目封止ハニカム構造体が採用されている。特に、近時では、目封止ハニカム構造体は、ディーゼル機関から排出されるパティキュレートマター(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)としての需要が盛んである。
図9に示されるように、目封止ハニカム構造体21は、流体の流路となる複数のセル24を区画形成する多孔質の隔壁22を有する筒状のハニカム構造体23において、所定のセル24の一方の開口端を目封止するとともに残余のセル24の他方の開口端を目封止する目封止部材26とを備えたものである。目封止ハニカム構造体21においては、目封止部材26が、目封止ハニカム構造体21の流体の入口側の端面Bにおけるセル24の開口端と、流体の出口側の端面Cにおけるセル24の開口端を、互い違いに目封止している。例えば目封止ハニカム構造体21をDPFとして使用し、被処理ガスG1を入口側の端面Bからセル24に導入すると、ダストやパティキュレートは、隔壁22において捕捉され、多孔質の隔壁22を透過して隣接するセル24に流入した処理済ガスG2は、被処理ガスG1中のダストやパティキュレートと分離して、出口側の端面Cから排出される。
上記のような目封止ハニカム構造体21は、押出し成形によって、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する筒状の未焼成のハニカム構造体を得た後に、以下に示す目封止工程を経ることで作製することが出来る。目封止工程では、先ず、未焼成のハニカム構造体の一方の端面にマスクを貼着する。マスクの貼着は、粘着シートを未焼成のハニカム構造体の一方の端面に貼着し、画像処理を利用したレーザ加工により、その粘着シートの目封止すべきセルに対応する部分のみを孔開けすることによって行う。そして、マスクが貼着された未焼成のハニカム構造体の一方の端面を、容器に貯めた目封止材料(セラミックスラリー)の中に浸漬し、目封止すべきセルに目封止材料を充填する。未焼成のハニカム構造体の他方の端面についても、同様にして、目封止すべきセルに目封止材料を充填する。そして、目封止材料を充填した未焼成のハニカム構造体を乾燥し、焼成すれば、目封止ハニカム構造体21が得られる。尚、目封止ハニカム構造体については、例えば、特許文献1を参照することが出来る。
特開2001−300922号公報
しかしながら、このような目封止ハニカム構造体を、上記目封止工程を経て作製した場合には、目封止部材の深さが、不均一になり易いという問題があった。目封止部材の深さとは、目封止ハニカム構造体の軸方向における目封止部材の長さのことを指す。このような問題が起こる理由の1つとして、容器内で目封止材料であるセラミックスラリーを平準化し難いことが挙げられる。又、目封止材料であるセラミックスラリーが平準化されたとしても、容器に貯めたセラミックスラリーの中に浸漬したときに、セラミックスラリーがハニカム構造体の外周側へ逃げてしまう(換言すれば、ハニカム構造体を圧入するに従ってハニカム構造体の端面と容器の底との間に挟まれたスラリーがハニカム構造体の端面に押されて構造体の外側へ動いてしまう)ことによって、ハニカム構造体の外周側の目封止部材の深さが浅くなり易い。そして、目封止部材の深さにばらつきがあると、目封止部材の深いところでは、例えばDPFとして使用した場合に濾過面積が減るから、同じ量の被処理ガスを通じると、それだけ圧損が上昇してしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、セルの開口端を目封止する目封止部材の深さが均一な目封止ハニカム構造体を、容易に製造することが出来る手段を提供することを課題とする。研究が重ねられた結果、容器内で目封止材料を平準化する必要がない以下に示す手段によって、上記課題が解決されることが見出された。
即ち、先ず、本発明によれば、流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体と、セルの一方の開口端を目封止する目封止部材と、を備えた目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、目封止されていないハニカム構造体を得た後に、平面の上に目封止材料を供給し、一の辺が直線である平準化部材を用いて、その平準化部材の一の辺が平面と平行になるように、平準化部材を移動させるか又は平面を動かして平準化部材を通過させることにより、平面の上で目封止材料を平準化し、その平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てて、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填して、セルの一方の開口端に目封止部材を形成する工程を有する目封止ハニカム構造体の製造方法が提供される(本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法、又は単に本発明に係る第1の製造方法、ともいう)。
又、本発明によれば、流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体と、セルの一方の開口端を目封止する目封止部材と、を備えた目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、目封止されていないハニカム構造体を得た後に、平面の上にその平面に平行に、スリット開口を有する目封止材料供給器を配設し、その目封止材料供給器を移動させながら又は平面を動かしながら、目封止材料供給器のスリット開口から平面の上に目封止材料を供給することにより、平面の上で目封止材料を平準化し、その平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てて、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填して、セルの一方の開口端に目封止部材を形成する工程を有する目封止ハニカム構造体の製造方法が提供される(本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法、又は単に本発明に係る第2の製造方法、ともいう)。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法というときには、第1の製造方法と第2の製造方法の両方を指す。本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、第1の製造方法も第2の製造方法も、ともに、ハニカム構造体と、セルの一方の開口端を目封止する目封止部材と、を備えた目封止ハニカム構造体を製造する方法、換言すれば、ハニカム構造体のセルの一方の開口端が目封止部材によって目封止された目封止ハニカム構造体を製造する方法であり、ハニカム構造体に目封止を施す目封止工程に特徴を有する製造方法である。又、目封止する対象は、未焼成のハニカム構造体(乾燥体)であっても焼成済みのハニカム構造体であってもよい。即ち、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法にかかる目封止工程は、目封止を施す対象であるハニカム構造体を、焼成する前に行ってもよく、焼成後に行って目封止した後に再焼成してもよい。再焼成せずに目封止材が生のままでは、強度や耐熱性が発現しない場合がある。コージェライト原料で構成されている目封止材は、焼成しないとコージェライトとしての特性を発現しない。それ故に、目封止材を再焼成することが好ましい。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、目封止を施す対象であるハニカム構造体に対して、目封止しないセルをマスクする工程を要件としていないが、目封止工程で目封止するセルを限定する場合には、目封止されていないハニカム構造体を得た後であって、目封止工程を行う前に、目封止を施す対象であるハニカム構造体に対して、目封止しないセルのマスクを行う。この場合において、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、マスクする手段を制限するものではない。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法において、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填して、セルの一方の開口端に目封止部材を形成すると表現するが、これは、目封止材料が(それを含むハニカム構造体全体に対して)乾燥及び焼成を施されることによって、セルの一方の開口端において、目封止材料が目封止部材になることを意味する。本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、目封止材料を含むハニカム構造体全体に対する、乾燥及び焼成の具体的条件を制限するものではない。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法においては、平面の上に目封止材料を供給するに際し、目封止材料に振動を加えることが好ましい。
換言すれば、目封止材料に振動を加えながら、平面の上に目封止材料を供給することが好ましい。振動の周波数は、好ましくは20〜800Hzであり、より好ましくは200〜250Hzである。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法においては、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填するに際し、平面の上で平準化された目封止材料に振動を加えることが好ましい。
換言すれば、平面の上で平準化された目封止材料に振動を加えながら、平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てて、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填することが好ましい。振動の周波数は、好ましくは20〜800Hzであり、より好ましくは200〜250Hzである。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法においては、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填するに際し、目封止されていないハニカム構造体の端面側の外周に筒状治具を被せて、目封止されていないハニカム構造体の端面を筒状治具で囲うことが好ましい。
上記のように筒状治具を用いる場合には、予め筒状治具の先端をハニカム構造体の端面より先に突出させておき、筒状治具の先端がハニカム構造体の端面にくるように筒状治具をスライドさせながら(戻しながら)、平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てることが好ましい。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法においては、目封止材料を平準化する際の平面が水平な平面であり、且つ、平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当てる際の、又は、平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てる際の、平面が鉛直な平面であることが好ましい。そして、この場合において、目封止されていない筒状のハニカム構造体を、その端面(ハニカム構造体の端面)が水平方向を向くように保持し、その(保持された)ハニカム構造体の両方の端面側において、それぞれ(鉛直な)平面の上で目封止材料を平準化し、その平面の上で平準化された目封止材料を、目封止されていないハニカム構造体の両方の端面に、同時に押し当てることが好ましい。
ハニカム構造体の端面が水平方向を向くように(ハニカム構造体を)保持するとは、筒状のハニカム構造体の軸方向が水平方向に一致するように保持することを意味する。端面が向いている方向が水平方向であるから、ハニカム構造体を横臥させた状態に等しい。一方、ハニカム構造体の端面が鉛直方向を向くような状態は、端面が向いている方向が鉛直方向であるから、ハニカム構造体を立てた状態であり、このとき、筒状のハニカム構造体の軸方向は鉛直方向に等しい。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法においては、目封止材料が、造孔材を含むセラミックスラリーであることが好ましい。特に限定されるものではないが、発泡樹脂、グラファイト、小麦粉、澱粉、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、シラスバルーン、フライアッシュバルーン等を、造孔材として採用することが出来る。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法では、目封止材料が造孔材を含むセラミックスラリーである場合において、セラミックスラリーの粘度が、50〜1500dPa・sであることが好ましい。より好ましくは、セラミックスラリーの粘度は、100〜1000dPa・sであり、特に好ましくは、セラミックスラリーの粘度は、200〜1000dPa・sである。粘度が低すぎるとセルの中に目封止材を充填してもセルの中に保持することが困難となり、粘度が高すぎるとセルの中へ目封止材料を充填し難くなる。保持のし易さや充填のし易さはセルの断面の大きさや、目封止すべき深さによるので、これらの設計仕様に従って、適宜、適正な粘度を選択することとなる。
次に、本発明によれば、流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体に対して、セルの一方の開口端を目封止部材によって目封止して、目封止ハニカム構造体を得る装置であって、平面を有するベルトが水平に移動する部分と鉛直に移動する部分を備えるベルトコンベアと、ベルトの平面の上に、目封止部材となる目封止材料を供給する目封止材料供給器と、供給された目封止材料を、ベルトが水平に移動する部分において、平準化する平準化手段と、ベルトが鉛直に移動する部分において、筒状のハニカム構造体のセルの開口端が現れる一方の端面が、ベルトの平面と対面するように、ハニカム構造体を配設し固定するハニカム構造体固定手段と、平準化された目封止材料を、ベルトが鉛直に移動する部分において、目封止材料が供給されたベルトの平面とは反対側から押圧し、固定されたハニカム構造体の一方の端面においてセルの中へ目封止材料を充填する押圧手段と、を具備する目封止ハニカム構造体製造装置が提供される。
本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置において、目封止材料を平準化する平準化手段として、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法で示した4つの手段を挙げることが出来る。即ち、(1)平面の上に目封止材料を供給し一の辺が直線である平準化部材を用いてその平準化部材の一の辺が平面と平行になるように平準化部材を移動させる手段、(2)平面の上に目封止材料を供給し一の辺が直線である平準化部材を用いてその平準化部材の一の辺が平面と平行になるように平面を動かして平準化部材を通過させる手段、(3)平面の上にその平面に平行にスリット開口を有する目封止材料供給器を配設しその目封止材料供給器を移動させながら目封止材料供給器のスリット開口から平面の上に目封止材料を供給する手段、(4)平面の上にその平面に平行にスリット開口を有する目封止材料供給器を配設し平面を動かしながら目封止材料供給器のスリット開口から平面の上に目封止材料を供給する手段、の4つである。(1)と(2)は、本発明に係る第1の製造方法における平準化手段であり、(3)と(4)は、本発明に係る第2の製造方法における平準化手段である。又、特に好ましいベルトコンベアとして、ステンレスベルトコンベアやスチール(ステンレススチールを含む)ベルトコンベアを例示することが出来る。
本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置においては、ベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分に、ベルトの平面の上に供給された目封止材料に振動を加える加振手段を備えることが好ましい。
ベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分に備わる加振手段は、ベルトコンベアのベルトに振動を加え得るものであればよい。ベルトを介して、その上に供給された目封止材料に振動を加えることが出来るからである。この加振手段としては、タービン式のバイブレータを振動源とするものが例示される。具体的には、バネ等の弾性部材を介して支持された押台をベルトに接するように配設し、その押台にバイブレータを取り付けたものを、加振手段として挙げることが出来る。
本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置においては、目封止材料供給器に、目封止材料に振動を加える加振手段を備えることが好ましい。
目封止材料供給器に備わる加振手段は、ベルトの平面の上に供給される前の目封止材料に振動を加えるものである。この加振手段としては、目封止材料供給器に、直接、取り付け可能なタービン式のバイブレータを例示することが出来る。
本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置の基本形態は、上記ベルトコンベア、上記目封止材料供給器、上記平準化手段、上記ハニカム構造体固定手段、及び上記押圧手段は、それぞれ1つ備わるものである。但し、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置においては、上記ベルトコンベア、上記目封止材料供給器、上記平準化手段、及び上記押圧手段が、1組追加されて備わり、追加されたベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分において、固定された筒状のハニカム構造体のセルの開口端が現れる他方の端面が、ベルトの平面と対面するように、追加されたベルトコンベアが配設され、追加されたベルトコンベアのベルトの平面の上に追加された目封止材料供給器によって供給されるとともにベルトの平面の上で追加された平準化手段によって平準化された目封止材料を、追加されたベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分において、目封止材料が供給されたベルトの平面とは反対側から、追加された押圧手段によって、元の押圧手段と同時に押圧し、固定されたハニカム構造体の一方の端面と他方の端面との両側から、同時に、セルの中へ目封止材料を充填し得るものであることが好ましい。
又、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置においては、(ベルトコンベア等の数に関わらず、)ベルトコンベアのベルトがループ状であることが好ましい。ループ状であるとは、ベルトの平面が連続し循環して形成されていて、ベルトが移動して、水平に移動する部分から鉛直に移動する部分に移り、やがてベルトが水平に移動する部分に戻る態様を意味する。
本発明に係る第1の製造方法では、平面の上に目封止材料を供給し、一の辺が直線である平準化部材を用いて、その平準化部材の一の辺が平面と平行になるように、平準化部材を移動させるか又は平面を動かして平準化部材を通過させることにより、平面の上の目封止材料を平準化するので、容器内で目封止材料を平準化する必要がなく、平面の上の目封止材料の厚さを均一にすることが出来る。又、平面に対し平準化部材を位置決めし、平準化部材と平面との隙間寸法を調整することにより、平面の上の目封止材料の厚さを容易に調整することが可能であり、目封止部材の深さを簡便に調整することが出来る。
本発明に係る第2の製造方法では、平面の上にその平面に平行に、スリット開口を有する目封止材料供給器を配設し、その目封止材料供給器を移動させながら又は平面を動かしながら、目封止材料供給器のスリット開口から平面の上に目封止材料を供給することにより、平面の上に平準化された目封止材料を得るので、容器内で目封止材料を平準化する必要がなく、平面の上の目封止材料の厚さを均一にすることが出来る。又、目封止材料供給器のスリット開口の幅を調整することにより、平面の上の目封止材料の厚さを容易に調整することが可能であり、目封止部材の深さを簡便に調整することが出来る。
従来の製造方法(目封止工程)では、目封止材料(セラミックスラリー)を容器に貯留して、セルへの充填を行うため、充填した後に、容器内に目封止材料が残留し、容器の洗浄に手間を要していたが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法(第1の製造方法及び第2の製造方法)では、容器内で目封止材料を平準化する必要がないから、容器の洗浄の手間を軽減することが出来る。又、目封止材料を供給する平面を、ベルトコンベアのベルトで構成すること等によって、目封止材料の再利用が容易になり、実質的に使用し消耗する目封止材料の量の低減を図ることが可能である。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、その好ましい態様において、目封止材料が、造孔材を含むセラミックスラリーであるので、目封止材料を乾燥し焼成する際に、引け欠陥(目封止部材の端面に凹部が形成される欠陥)の発生が抑制され、容易に目封止部材を平準化することが出来る。これは、セラミックスラリーに造孔材を加えると、セラミックスラリーに含まれる水分が造孔材によって自由に動くことを阻害されハニカム構造体に吸収され難くなり、乾燥工程において、セラミックスラリーに含まれる水分がハニカム構造体に急減に吸収され、目封止部材となるセラミックスラリーの体積が減少する、という現象が抑制されるからである。この効果は、造孔材が発泡性樹脂の場合において良好に得られる。又、目封止部材が多孔質になるので、目封止ハニカム構造体の圧力損失が、より軽減される。
目封止材料が造孔材を含むセラミックスラリーである場合に、そのセラミックスラリーの粘度が高粘性であるため、ハニカム構造体の外周側で目封止材料が移動し難くなり、目封止深さのばらつきが防止出来る。又、高粘性のセラミックスラリー(目封止材料)の採用によって、平面を鉛直にしたり、逆さまにした状態で、目封止工程を行うことが可能になる。更に、セラミックスラリーの粘度が、特に好ましくは200dPa・s以上であり高粘性であるので、セラミックスラリーを乾燥する際に、引け欠陥が、より発生し難い。尚、粘度が50dPa・s未満であると、目封止材がセル通路内に保持し難くなるおそれがあり、100dPa・s未満であると、目封止部材に引け欠陥が起こり易くなるおそれがあるので、粘度は50dPa・s以上であることが好ましく、100dPa・s以上であることが、より好ましい。又、セル構造や目封止深さによっては、粘度が1500dPa・sを超えると、セルへ充填し難くなるおそれがあるので、1500dPa・s以下であることが好ましい。
以上のように本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法によれば、目封止部材の深さを均一にすることが出来るので、得られた目封止ハニカム構造体を、例えばDPFとして使用した場合に、濾過面積がセル毎に均一になり、部分的に圧損が上昇するといった問題が生じない。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、その好ましい態様において、目封止材料を平準化する際の平面が、水平な平面であり、且つ、平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当てる際の、又は、平準化された目封止材料を目封止されていないハニカム構造体の端面に押し当てる際の、平面が、鉛直な平面である。このような態様では、目封止されていない筒状のハニカム構造体を、端面が水平方向を向くように保持することによって、容易に、ハニカム構造体の両方の端面に、平準化された目封止材料を、同時に押し当てることが出来る。即ち、ハニカム構造体を横臥させた状態(ハニカム構造体の端面が水平方向を向くような状態)で搬送し、目封止材料の圧入時に、両端面における同時圧入が可能となり、加えて、乾燥を1回で処理することが可能となる。従って、従来の2工程を1工程で済ませられ、高効率である。又、乾燥が1回で済むことから省エネルギーでもある。更に、このような連続生産方法を実現するための設備(本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置)がシンプルとなる。ハニカム構造体を立てた状態(ハニカム構造体の端面が鉛直方向を向くような状態)で目封止材料を圧入する従来方法では、ハニカム構造体の片方の端面毎に目封止材料を圧入し2工程を行う必要があり、加えて、その都度の乾燥が必要であることから、生産工程が長くなるとともに、乾燥にかかるエネルギーも多くなるが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法によれば、このような問題を改善出来る。
本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置は、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の実施に好適な装置であり、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置を用いた本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の実施を通じて、上記効果が得られる。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明に係る要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明に係る実施形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。
最初に、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法について説明する。図1は、製造対象である目封止ハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。又、図2は、図1に示される目封止ハニカム構造体を中心軸を含む平面で切断した断面の一例を示す図(断面図)である。図1に示される目封止ハニカム構造体1は、流体の流路となる複数のセル5が多孔質の隔壁4によって区画形成されたハニカム構造を有する筒状のハニカム構造体2であり、このハニカム構造体2において、セル5のうちの、所定のセル5aの一方の開口端6aが目封止部材3で目封止され、且つ、残余のセル5bの他方の開口端6bが目封止部材3で目封止されたものである。本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法によって得られた目封止ハニカム構造体1は、ハニカム構造体2の端面において、目封止部材3の端面が平坦であり、且つ、目封止部材3の深さDが所望の値に調整されているものである(図2を参照)。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法では、目封止ハニカム構造体1を作製するために、先ず、図3に示されるような未焼成のハニカム構造体を得る。図3に示される未焼成のハニカム構造体12は、流体の流路となる複数のセル15が多孔質の隔壁14によって区画形成されたハニカム構造を有する筒状の構造体である。このような未焼成のハニカム構造12は、セラミックを含む成形原料を押出し成形し乾燥させて得ることが出来る。セラミックを含む成形原料は、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素、窒化珪素、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム等のセラミックの粉末に、バインダや分散媒等を加えて混練したものを好適に採用することが可能である。押出し成形の方法は、特に制限はなく、例えば、真空押出し成形機を用いた押出し成形等の従来公知の方法を用いることが出来る。
次に、乾燥した未焼成のハニカム構造体12に対し、図6に示されるように、目封止しないセルにマスクを施す。具体的には、未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17aに、所定のセル15a以外の(残余の)セル15bの開口端を覆うマスク19を配設する。マスク19は、所定のセル15aのみにセラミックスラリーを導入するためのものであり、従来のマスク手段を好適に用いることが出来る。例えば、未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17aに粘着シートを貼着し、画像処理によって、所定のセル15aに対応する所定の部位に孔を空けて形成したマスク19を挙げることが出来る。
次に、目封止材料をセルに充填する目封止工程を行う。図4は、目封止工程を示す図であり、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの中へ目封止材料を充填する様子を、未焼成のハニカム構造体12の側方(周面が見える側)から、未焼成のハニカム構造体12を透視して、表した図である。尚、理解容易とするため、図4において、未焼成のハニカム構造体12は、セルの数を減じて表してある。
図4に示される実施形態では、例えばステンレスやスチール等の金属製のベルト41がローラ42の矢印S2方向への回転によって矢印S1方向へ移動する、ベルトコンベアが使用され、そのベルトコンベアのベルト41の上面が、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給される平面として構成されている。目封止が施される未焼成のハニカム構造体12は、ベルト41を挟んで押台47と対面する位置に配設される。
目封止材料であるセラミックスラリー13は、ベルト41の上面(平面)に、(全体を図示されない目封止材料供給器の)ノズル43から供給され、平準化部材によって平準化される。ノズル43からベルト41の上面に供給されるセラミックスラリー13の量は、セル15aに充填するのに必要な量よりも多い量である。セラミックスラリー13の平準化は、平準化部材として一の辺45が直線であるブレード44を使用し、一の辺45がベルト41の上面(平面)と平行になるように、ベルト41を動かして、固定されたブレード44を通過させることによって、より厳密には、ローラ42とブレード44とで形成されたスリット状の空間46を通過させることによって行う。セラミックスラリー13の厚さは、ブレード44の位置を矢印S4方向に動かして、空間46の高さを調節することで変更することが可能である。このセラミックスラリー13の厚さによって、(焼成されて多少変動するが)のちの目封止部材3の深さD(図2を参照)を決定することが出来る。
セラミックスラリー13をベルト41の上面で平準化したら、その平準化されたセラミックスラリー13が押台47に位置したところでベルト41の移動を一旦止め、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を、例えばハニカム構造体搬送手段の一部である外径チャックで把持して矢印S3方向へ押圧し、未焼成のハニカム構造体12の端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当て、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの一方の開口からセル15aの中へセラミックスラリー13を充填する。この充填されたセラミックスラリー13が、のちに乾燥及び焼成を施されることによって、目封止部材3になる。
上記目封止工程においては、セラミックスラリー13の平準化に際し、ブレード44を固定してベルト41を動かしたが、ベルト41を止めてブレード44を、その一の辺45がベルト41の上面(平面)と平行になるように移動させてもよく、ベルト41を動かしつつ、ブレード44を移動させてもよい。
又、上記目封止工程においては、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの一方の開口からセル15aの中へセラミックスラリー13を充填するに際し、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を押圧して、未焼成のハニカム構造体12の端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てたが、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を静止させたまま、押台47を、図4中の下側から上側へ押圧してベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当ててもよく、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を押圧しつつ、押台47を、図4中の下側から上側へ押圧してベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当ててもよい。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法に用いられる目封止材料(セラミックスラリー)については、特に制限はないが、セラミック例えばコージェライトの粉末に、バインダや分散媒等を加えて混練したものを好適に用いることが出来る。セラミックの粉末の種類については特に制限はなく、例えば、上述した未焼成のハニカム構造体12を押出し成形する成形原料に含まれるセラミックの粉末と同様のものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。尚、使用されずベルト41の上面に残ったセラミックスラリー13は、容易にベルト41から取り除くことが可能であり、取り除いたセラミックスラリー13は、目封止材料として再利用出来る。
一方の端面17a側における目封止工程を終えたら、次に、セラミックスラリー13を乾燥させる。この乾燥によって、これ以降の乾燥及び焼成の工程において、セラミックスラリー13は、その形状が変形しない程度に硬化する。セラミックスラリー13を乾燥させる手段としては、特に制限はないが、例えば、目封止材料を充填した未焼成のハニカム構造体12を、その一方の端面17a側を下に向けた状態でホットプレートの上に載置して乾燥させる方法や、熱風を吹きつけて乾燥させる熱風乾燥、あるいはマイクロ波乾燥、を採用することが出来る。
次に、未焼成のハニカム構造体12の他方の端面において、同様にして、残余のセル15bの他方の開口端にセラミックスラリーを充填する。そして、その後、乾燥させ、焼成すると、目封止ハニカム構造体1が得られる。焼成する手段については特に制限はなく、従来公知の焼成方法、条件に準じて行うことが出来る。尚、マスク19は、焼成する際に焼成と同時に消失させるか、又は、焼成前に取り除いておく。
以上のようにして得られた目封止ハニカム構造体1は、その隔壁4の内表面及び/又はその隔壁の内部の気孔に触媒を担持させることにより、触媒装置として利用出来る。又、目封止ハニカム構造体1をDPFとして用いる場合においても、隔壁4に捕捉された堆積物(粒子状物質)の燃焼を促進させるような機能を有する触媒を担持させることが好ましい。触媒としては、例えば、貴金属系のPt、Pd、Rh等や、非金属系のペロブスカイト型触媒等を好適例として挙げることが出来る。触媒を担持させる手段は、従来公知の触媒担持方法を採用出来る。
続いて、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法について説明する。製造対象は、上記した第1の製造方法と同様に、図1及び図2に示される目封止ハニカム構造体1として説明する。第2の製造方法は、目封止材料をセルに充填する目封止工程が第1の製造方法と異なるが、その他は、同様の工程又は公知の工程により行われる。以下の第2の製造方法についての記載では、第1の製造方法と重複する工程や条件については、記載を省略する。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法では、目封止ハニカム構造体1を作製するために、最初に、未焼成のハニカム構造体を得る(図3を参照)。次いで、乾燥した未焼成のハニカム構造体12に対し、目封止しないセルにマスクを施す(図6を参照)。
そして、目封止材料をセルに充填する目封止工程を行う。図5は、目封止工程を示す図であり、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの中へ目封止材料を充填する様子を、未焼成のハニカム構造体12の側方(周面が見える側)から、未焼成のハニカム構造体12を透視して、表した図である。尚、理解容易とするため、図5において、未焼成のハニカム構造体12は、セルの数を減じて表してある。
図5に示される実施形態では、ベルト41がローラ42の矢印S2方向への回転によって矢印S1方向へ移動する、ベルトコンベアが使用され、そのベルトコンベアのベルト41の上面が、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給される平面として構成されている。ベルト41の上面には、その面に平行に、堰53aと容器53bで構成される目封止材料供給器53が固定されて配設される。目封止材料供給器53は、堰53aによって開口の大きさが変わり得るスリット開口56を有する。目封止が施される未焼成のハニカム構造体12は、ベルト41を挟んで押台47と対面する位置に配設される。
ここで、一定速度で移動するベルト41の上面(平面)に、目封止材料供給器53のスリット開口56から目封止材料であるセラミックスラリー13を時間あたり一定の量を吐出すれば、セラミックスラリー13はベルト41の上面に平準化された状態で供給される。スリット開口56からベルト41の上面に吐出(供給)されるセラミックスラリー13の量は、セル15aに充填するのに必要な量よりも多い量である。セラミックスラリー13の厚さは、目封止材料供給器53を構成する堰53aの位置を矢印S5方向に動かして、スリット開口56の高さを調節することで変更することが可能である。このセラミックスラリー13の厚さによって、(焼成されて多少変動するが)のちの目封止部材3の深さD(図2を参照)を決定することが出来る。
ベルト41の上面で平準化されたセラミックスラリー13を得た後、第1の製造方法と同様にして、その平準化されたセラミックスラリー13が押台47に位置したところでベルト41の移動を一旦止め、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を、例えばハニカム構造体搬送手段の一部である外径チャックで把持して矢印S3方向へ押圧し、未焼成のハニカム構造体12の端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当て、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの一方の開口からセル15aの中へセラミックスラリー13を充填する。この充填されたセラミックスラリー13が、のちに乾燥及び焼成を施されることによって、目封止部材3になる。
上記目封止工程においては、セラミックスラリー13の平準化に際し、目封止材料供給器53を固定してベルト41を動かしたが、ベルト41を止めてスリット開口56を有する目封止材料供給器53を、ベルト41の上面(平面)に密着させつつ、その面と平行に移動させてもよく、ベルト41を動かしつつ、目封止材料供給器53を移動させてもよい。
又、上記目封止工程においては、未焼成のハニカム構造体12のセル15aの一方の開口からセル15aの中へセラミックスラリー13を充填するに際し、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を押圧して、未焼成のハニカム構造体12の端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てたが、未焼成のハニカム構造体12を静止させたまま、押台47を、図5中の下側から上側へ押圧してベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当ててもよく、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を押圧しつつ、押台47を、図5中の下側から上側へ押圧してベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当ててもよい。
一方の端面17a側における目封止工程を終えたら、次に、セラミックスラリー13を乾燥させる。そして、未焼成のハニカム構造体12の他方の端面において、同様にして、残余のセル15bの他方の開口端にセラミックスラリーを充填する。その後、乾燥させ、焼成すると、目封止ハニカム構造体1が得られる。
続いて、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法において、目封止材料に振動を加えながら目封止材料を供給し、平面の上で目封止材料を平準化し、その平準化された目封止材料に振動を加えながらハニカム構造体のセルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填する方法について説明する。尚、以下、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法として説明するが、封止材料に振動を加えながら目封止材料を供給すること、及び、平準化された目封止材料に振動を加えながらセルの中へ目封止材料を充填することは、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法においても適用可能である。
図10は、目封止工程を示す図であり、未焼成のハニカム構造体12のセルの中へ目封止材料を充填する様子を、未焼成のハニカム構造体12の側方(周面が見える側)から表した図である。図10に示される実施形態では、ベルト41がローラ102の回転によって矢印S1方向へ移動する、ループ状のベルトコンベアが使用され、そのベルトコンベアのベルト41の上面が、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給される平面として構成されている。ベルト41の上面には、堰63aと、バイブレータ94が取り付けられた容器63bと、で構成される目封止材料供給器63が配設され、その目封止材料供給器63は、堰63aによって開口の大きさが変わり得るスリット開口を有している。目封止が施される未焼成のハニカム構造体12は、ベルト41を挟んで押台107と対面する位置に配設される。バネ95を介して支持された押台107には、バイブレータ93が取り付けられており、その押台107はベルト41に接するように配設される。
一定速度で移動するベルト41の上面(平面)に、目封止材料供給器63のスリット開口から、目封止材料であるセラミックスラリー13を、バイブレータ94によって、例えば250Hzで振動させながら、時間あたり一定の量を吐出すれば、セラミックスラリー13はベルト41の上面に平準化された状態で供給される。セラミックスラリー13は、振動することによって粘性が下がり、平準化されるに好ましい(一定の厚さを保持するに好ましい)粘度となる。
ベルト41の上面で平準化されたセラミックスラリー13を得た後、その平準化されたセラミックスラリー13が押台107に位置したところでベルト41の移動を一旦止め、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を、例えばハニカム構造体搬送手段の一部である外径チャックで把持して矢印S3方向へ押圧し、未焼成のハニカム構造体12の、マスク19が配設された端面を、平準化されたセラミックスラリー13へ押し当て、且つ、バイブレータ93によって、押台107及びベルト41を介して、平準化されたセラミックスラリー13を振動させながら、未焼成のハニカム構造体12のセルの一方の開口からセルの中へセラミックスラリー13を充填する。この充填されたセラミックスラリー13は、のちに乾燥及び焼成を施されることによって、目封止部材3になる。
ハニカム構造体12を押圧し、その端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てるだけでは、セラミックスラリー13がハニカム構造体12の外側(周囲)へ逃げるおそれがあり、そうなると目封止部材の厚さが不均一になり得るが、ハニカム端面がスラリーに接した後、セラミックスラリー13を振動させて微速で押圧すれば、その振動によってセラミックスラリー13が自らセルに入り込んでいくので、セラミックスラリー13がハニカム構造体12の外側(周囲)への逃げが少なく、目封止部材の厚さは均一になる。
続いて、本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法において、目封止されていないハニカム構造体の端面側の外周に筒状治具を被せて、目封止されていないハニカム構造体の端面を筒状治具で囲いながら、セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填する方法について説明する。以下の説明は、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法によるが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法においても適用可能である。
図11は、目封止工程を示す図である、図11は、既述の図10に相当する図であり、図11に示される目封止工程においては、目封止材料を充填するに際し、筒状治具8を用いるところが、図10とは異なる。目封止されていないハニカム構造体の端面を筒状治具で囲う様子は、別途、図14に示す。図11に示される目封止工程では、図14に示されるように、目封止されていないハニカム構造体12の端面側の外周に筒状治具8を被せて、目封止されていないハニカム構造体の端面を筒状治具8で囲い、予め、筒状治具8の先端をハニカム構造体12の端面より先に突出させておき(図14に示される状態)、筒状治具8の先端がハニカム構造体12の端面にくるように筒状治具8を(図14において上へ)スライドさせながら、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を矢印S3方向へ押圧し、未焼成のハニカム構造体12の、マスク19が配設された端面を、平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てる。
目封止されていないハニカム構造体12の端面は筒状治具8で囲われているから、ハニカム構造体12を押圧し、その端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てても、セラミックスラリー13はハニカム構造体12の外側(周囲)へ逃げられず(遮断され)、目封止部材の厚さは均一となる。
以上、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法及び第2の製造法について、それぞれ一の実施形態を示して説明したが、続いて、以下に、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置の実施形態について説明するとともに、それを用いた場合における、本発明に係る第1の製造方法の他の実施形態について説明する。但し、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置は、第1の製造方法とは目封止工程が異なる本発明に係る第2の製造方法の実施に際しても、使用することが可能である。
図7は、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置の一の実施形態を示す側面図である。図7に示される目封止ハニカム構造体製造装置は、平面を有するベルト41が(図示されるように)水平に移動する部分と鉛直に移動する部分を備えるベルトコンベアと、ベルト41の平面の上に目封止部材となる目封止材料を供給する目封止材料供給器と、供給された目封止材料をベルト41が水平に移動する部分において平準化する平準化手段と、ベルト41が鉛直に移動する部分において筒状のハニカム構造体12のセルの開口端が現れる一方の端面17aがベルト41の平面と対面するようにハニカム構造体12を配設し固定するハニカム構造体固定手段と、平準化された目封止材料をベルト41が鉛直に移動する部分において目封止材料が供給されたベルト41の平面とは反対側から押圧し固定されたハニカム構造体12の一方の端面17aにおいてセルの中へ目封止材料を充填する押圧手段と、を具備している。ベルトコンベアは、ベルト41がローラ72の回転によって矢印S1方向へ移動するものであり、目封止材料はセラミックスラリー13であり、ベルトコンベアのベルト41の上面が、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給される平面として構成されている。目封止材料供給器は、図7には示されていない。平準化手段は、ベルト41の平面の上に目封止材料を供給し一の辺が直線であるブレード74(平準化部材)を用いてそのブレード74の一の辺が平面と平行になるようにブレード74を移動させる手段である。押圧手段は、押台77と、その駆動源であるシリンダ78で構成される。ハニカム構造体固定手段は、図7には示されていないが、例えば受台と上部からの押さえでハニカム構造体を把持して固定する手段が採用出来る。
この図7は、本発明に係る第1の製造方法の他の実施形態における目封止工程を示す図にもなっており、図7では、未焼成のハニカム構造体12のセルの中へ目封止材料を充填する様子が、未焼成のハニカム構造体12の側方(周面が見える側)から表わされている。図7に示される本発明に係る第1の製造方法の実施形態では、未焼成のハニカム構造体12を水平に横置きにして目封止を行うところが、既述の図4に示される実施形態とは異なる。又、図7に示される実施形態では、未焼成のハニカム構造体12のセルの一方の開口からセルの中へセラミックスラリー13を充填するに際し、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を固定し静止させたまま、押台77を、図7中の左側から右側へ(矢印S6方向へ)押圧して、ベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当てるところが、図4に示される実施形態とは異なる。その他は、図4に示される実施形態と同様である。具体的には、次のようにして、ハニカム構造体12のセルの中へ目封止材料が充填される。先ず、目封止が施される未焼成のハニカム構造体12は、ベルト41を挟んで押台77と対面する位置に配設され固定される。一方、セラミックスラリー13は、ベルト41の上面(平面)に供給され、ブレード74によって平準化される。セラミックスラリー13をベルト41の上面で平準化したら、その平準化されたセラミックスラリー13が押台77に位置したところでベルト41の移動を一旦止め、目封止されていない未焼成のハニカム構造体12を、固定し静止させたまま、シリンダ78の駆動力によって押台77を押圧して、ベルト41の上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の端面に押し当て、未焼成のハニカム構造体12のセルの一方の開口からセルの中へセラミックスラリー13を充填する。
図8は、本発明に係る目封止ハニカム構造体製造装置の他の実施形態を示す側面図である。図8に示される実施形態では、ベルトコンベア、目封止材料供給器、平準化手段、及び押圧手段が、1組追加され合わせて2組備わっている。ベルトコンベアはループ状のものであり、各組のベルトコンベアは、ベルト41a,41bがそれぞれ5つのローラ72の回転によって矢印S1方向へ移動するものである。未焼成のハニカム構造体12を挟んだ両側には、各組に、押台77aとシリンダ78a及び押台77bとシリンダ78bが備わり、目封止が施される未焼成のハニカム構造体12は、ベルト41a,41bを挟んで、押台77a,77bと対面する位置に配設される。各組のベルトコンベアのベルト41a,41bの上面は、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給される平面として構成され、各組の図示されない目封止材料供給器のノズル43から、各組のベルト41a,41bの上面(平面)に、目封止材料であるセラミックスラリー13が供給され、各組において平準化部材としてのブレード74によって平準化される。尚、V受け付ウオーキングビーム81は、ハニカム構造体搬送手段の一部である。
この図8は、本発明に係る第1の製造方法の更に他の実施形態における目封止工程を示す図にもなっており、図8では、上記した図7に示される実施形態、即ち、未焼成のハニカム構造体12を水平に横置きにして目封止を行う実施形態を、未焼成のハニカム構造体12の両方の端面で行う態様として、未焼成のハニカム構造体12の側方(周面が見える側)から表している。具体的には、次のようにして、ハニカム構造体12の両方の端面において、同時に、セルの中へ目封止材料が充填される。先ず、ベルトコンベアの各組において、セラミックスラリー13をベルト41a,41bの上面で平準化したら、その平準化されたセラミックスラリー13が押台77a,77bに位置したところでベルト41a,41bの移動を一旦止める。そして、V受け付ウオーキングビーム81で搬送され、図示されていない受台と上部からの押さえで固定された目封止されていない未焼成のハニカム構造体12に対して、図8における左側のシリンダ78aの駆動力によって押台77aを押圧して、ベルト41aの上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17aに押し当て、未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17a側のセルの一方の開口からセルの中へセラミックスラリー13を充填する。そして、この動作と同時に、同じように、図8における右側のシリンダ78bの駆動力によって押台77bを押圧して、ベルト41bの上の平準化されたセラミックスラリー13を目封止されていない未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17bに押し当て、未焼成のハニカム構造体12の一方の端面17b側のセルの一方の開口からセルの中へセラミックスラリー13を充填する。以上の目封止工程によって、1つの未焼成のハニカム構造体に対し、同時に、両方の端面のセルに目封止材料(セラミックスラリー13)を充填することが可能である。
尚、図8に示される実施形態では、ループ状のベルトコンベアが使用されるので、各組において、目封止材料除去部材としてのブレード85によって、ベルト41a,41bからセラミックスラリー13が取り除かれ、更に、ノズル43から新たにセラミックスラリー13が供給される前に、水洗浄を行った後に、エアナイフ84によってベルト41a,41bの洗浄及び水切りが施される。水洗浄で生じた排水は、排水受槽87に収容される。ブレード85によって取り除かれたセラミックスラリー13は、回収箱86に収容され、再度、目封止材料として利用される。
図12は、図8に示される実施形態において、ベルトの平面の上に供給された目封止材料に振動を加える加振手段を加えた実施形態を示す側面図である。加振手段は、ベルトコンベアのベルト41a,41bが鉛直に移動する部分に設けられており、シリンダ78a,78bと、押台117a,117bとの間に、バネ95a,95bと支持台118a,118bとを設け、押台117a,117bにバイブレータ93a,93bを取り付けたものとして構成される。本実施形態によれば、バイブレータ93a,93bによって、押台117a,117b及びベルト41a,41bを介して、平準化されたセラミックスラリー13を振動させることが出来、セラミックスラリー13を振動させながら、未焼成のハニカム構造体12のセルの中へセラミックスラリー13を充填することが可能である。セラミックスラリー13を振動させれば、その振動によってセラミックスラリー13が自らセルに入り込んでいくので、ひけの発生が少なく、平準化後の保形性が高い、高粘性のスラリーを採用出来、目封止部材の品質を高める。
図13は、図12に示される実施形態において、目封止されていないハニカム構造体12の端面側の外周に筒状治具8(図14を参照)を被せ、目封止されていないハニカム構造体12の端面を筒状治具8で囲いながら、セルの中へ目封止材料を充填する様子を表した図である。目封止されていないハニカム構造体12の端面を筒状治具8で囲うと、ハニカム構造体12を押圧し、その端面を平準化されたセラミックスラリー13へ押し当てても、セラミックスラリー13はハニカム構造体12の外側(周囲)へ逃げることはないから、目封止部材の厚さは均一となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)原料として、タルク、カオリン、アルミナを主原料とするコージェライト化原料に、水とバインダーを調合し、分散混合、混練した成形原料を、土練機により円柱状に押出して、それを押出し成形機により押出し成形してハニカム成形体を得た。そして、得られたハニカム成形体を乾燥させた後に、所定長さに切断して、ハニカム乾燥体を得た。
次に、得られたハニカム乾燥体の両端面の複数のセル(セル群)を、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法に基づく目封止工程によって、交互に目封止し、その後、焼成して、ハニカム焼成体を得た。そして、得られたハニカム焼成体の外周壁及び最外周から約1〜3セル分の隔壁を研削除去した後、セラミックコート材を外周に塗布し、水分除去のために200℃以下で低温乾燥した。このようにして、ハニカム焼成体に新たに外周壁を形成して、コージェライト質のハニカム構造体を得た。
尚、焼成前にハニカム焼成体の(元の)外周壁を除去してから、焼成して、セラミックコート材を塗布してもよいし、焼成前にセラミックコート材を塗布し、その後、焼成してもよい。又、セラミックコート材を塗布した後に、低温乾燥するのが一般的であるが、セラミックコート材を強固にする等の目的で、高温熱処理してもよい。
以上の方法によって、例えば、セルの断面形状が四角形、隔壁厚さが0.3mm、基準セル密度が300cpsi(46.5個/cm)、新たに外周壁を形成した(外周コートした)後の外形が円柱状(外径:191mm、長さ:203mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した。従来の目封止方法(目封止工程)では、目封止深さが10±5mmの精度であったが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法(に基づく目封止工程)によって、10±3mmの精度を得ることが出来た。
(実施例2,3)実施例1と同様な手段によって、セルの断面形状が四角形、隔壁厚さが0.3mm、基準セル密度が200cpsi(31個/cm)、外周コートした後の外形が円柱状(外径:229mm、長さ:305mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した(実施例2)。又、実施例1と同様な手段によって、セルの断面形状が四角形、隔壁厚さが0.3mm、基準セル密度が200cpsi(31個/cm)、外周コートした後の外形が円柱状(外径:460mm、長さ:500mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した(実施例3)。実施例2,3における目封止深さの精度は、実施例1と同じく10±3mmとすることが出来た。尚、これらのハニカム構造体の特性は、気孔率が45〜70%、平均細孔径が5〜30μm、40〜800℃での軸方向の平均熱膨張係数が約0.1〜1.0×10−6/℃であった。
(実施例4,5,6)実施例1と同様な手段によって、セルの断面形状が八角形と四角形の組合わせ、隔壁厚さが0.41mm、基準セル密度が300cpsi(46.5個/cm)、外周コートした後の外形が円柱状(外径:191mm、長さ:203mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した(実施例4)。又、実施例1と同様な手段によって、セルの断面形状が八角形と四角形の組合わせ、隔壁厚さが0.41mm、基準セル密度が300cpsi(46.5個/cm)、外周コートした後の外形が円柱状(外径:229mm、長さ:305mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した(実施例5)。更に、実施例1と同様な手段によって、セルの断面形状が八角形と四角形の組合わせ、隔壁厚さが0.41mm、基準セル密度が300cpsi(46.5個/cm)、外周コートした後の外形が円柱状(外径:460mm、長さ:500mm)、目封止深さ10mm、のハニカム構造体を製造した(実施例6)。実施例4,5,6における目封止深さの精度は、実施例1と同じく10±3mmとすることが出来た。
(実施例7)外周加工を施さず、一体成形で作製した以外は、実施例1と同様な手段によって、外形が円柱状(外径:144mm、長さ:152mm)、目封止深さ3mmのハニカム構造体を製造した。従来の目封止方法(目封止工程)では、目封止深さが3±2mmの精度であったが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法(に基づく目封止工程)によって、3±1mmの精度を得ることが出来た。これにより、目封止深さを、更に浅く1〜2mmにまですることが可能となった。このハニカム構造体の外周部では、セルが外壁と接して、不完全セルを形成しており、これら不完全セルにまで交互に目封止した。垂直にして目封止する場合には、従来方法では、目封止深さの精度は、水平にする場合よりも悪化するが、本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法(に基づく目封止工程)によれば、垂直にしても悪化することがない。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法は、触媒装置用の担体又はDPF等のフィルタとして用いられる目封止ハニカム構造体を作製する手段として好適に利用される。
本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法によって作製される目封止ハニカム構造体の一例を示す斜視図である。 図1に示される目封止ハニカム構造体を、中心軸を含む平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態における、未焼成のハニカム構造体を示す斜視図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法の一の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法の一の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態における、マスクを付けたハニカム構造体を示す断面図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法の他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法の更に他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 従来の目封止ハニカム構造体の構造を示す断面図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法の他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第2の製造方法の更に他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法の更に他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の第1の製造方法の更に他の実施形態を示す図であり、目封止工程を表した図である。 本発明に係る目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態における、目封止されていないハニカム構造体の端面を筒状治具で囲う様子を表した斜視図である。
符号の説明
1 目封止ハニカム構造体、2 ハニカム構造体、3 目封止部材、4 隔壁、5 セル、5a 所定のセル、5b 残余のセル、6a 一方の開口端、6b 他方の開口端、7a 一方の端面、7b 他方の端面、12 未焼成のハニカム構造体、13 セラミックスラリー、14 隔壁、15 セル、15a 所定のセル、15b 残余のセル、16a 一方の開口端、16b 他方の開口端、17a 一方の端面、17b 他方の端面、19 マスク、21 目封止ハニカム構造体、22 隔壁、23 ハニカム構造体、24 セル、26 目封止部材、G1 被処理ガス、G2 処理済ガス。

Claims (14)

  1. 流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体と、前記セルの一方の開口端を目封止する目封止部材と、を備えた目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、
    目封止されていないハニカム構造体を得た後に、
    平面の上に目封止材料を供給し、一の辺が直線である平準化部材を用いて、その平準化部材の一の辺が前記平面と平行になるように、前記平準化部材を移動させるか又は前記平面を動かして前記平準化部材を通過させることにより、前記平面の上で前記目封止材料を平準化し、
    その平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていない前記ハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていない前記ハニカム構造体の端面に押し当てて、前記セルの一方の開口からセルの中へ前記目封止材料を充填して、
    前記セルの一方の開口端に前記目封止部材を形成する工程を有する目封止ハニカム構造体の製造方法。
  2. 流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体と、前記セルの一方の開口端を目封止する目封止部材と、を備えた目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、
    目封止されていないハニカム構造体を得た後に、
    平面の上にその平面に平行に、スリット開口を有する目封止材料供給器を配設し、その目封止材料供給器を移動させながら又は前記平面を動かしながら、目封止材料供給器の前記スリット開口から前記平面の上に目封止材料を供給することにより、前記平面の上で前記目封止材料を平準化し、
    その平面の上で平準化された目封止材料に目封止されていない前記ハニカム構造体の端面を押し当て、又は、その平面の上で平準化された目封止材料を目封止されていない前記ハニカム構造体の端面に押し当てて、前記セルの一方の開口からセルの中へ前記目封止材料を充填して、
    前記セルの一方の開口端に前記目封止部材を形成する工程を有する目封止ハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記平面の上に目封止材料を供給するに際し、目封止材料に振動を加える請求項1又は2に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填するに際し、平面の上で平準化された目封止材料に振動を加える請求項1〜3の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記セルの一方の開口からセルの中へ目封止材料を充填するに際し、目封止されていないハニカム構造体の前記端面側の外周に筒状治具を被せて、目封止されていないハニカム構造体の端面を前記筒状治具で囲う請求項1〜4の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  6. 目封止材料を平準化する際の前記平面が水平な平面であり、且つ、
    平準化された目封止材料に目封止されていないハニカム構造体の端面を押し当てる際の、又は、平準化された目封止材料を目封止されていない前記ハニカム構造体の端面に押し当てる際の、前記平面が鉛直な平面である請求項1〜5の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  7. 目封止されていない筒状の前記ハニカム構造体を、その端面が水平方向を向くように保持し、そのハニカム構造体の両方の端面側において、それぞれ前記平面の上で目封止材料を平準化し、その平面の上で平準化された目封止材料を、前記目封止されていないハニカム構造体の両方の端面に、同時に押し当てる請求項6に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記目封止材料が、造孔材を含むセラミックスラリーである請求項1〜7の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  9. 前記セラミックスラリーの粘度が、50〜1500dPa・sである請求項8に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  10. 流体の流路となる複数のセルが多孔質の隔壁によって区画形成された筒状のハニカム構造体に対して、前記セルの一方の開口端を目封止部材によって目封止して、目封止ハニカム構造体を得る装置であって、
    平面を有するベルトが水平に移動する部分と鉛直に移動する部分を備えるベルトコンベアと、
    前記ベルトの平面の上に、前記目封止部材となる目封止材料を供給する目封止材料供給器と、
    供給された前記目封止材料を、前記ベルトが水平に移動する部分において、平準化する平準化手段と、
    前記ベルトが鉛直に移動する部分において、前記筒状のハニカム構造体のセルの開口端が現れる一方の端面が、前記ベルトの平面と対面するように、前記ハニカム構造体を配設し固定するハニカム構造体固定手段と、
    前記平準化された目封止材料を、前記ベルトが鉛直に移動する部分において、前記目封止材料が供給された前記ベルトの平面とは反対側から押圧し、前記固定されたハニカム構造体の前記一方の端面においてセルの中へ前記目封止材料を充填する押圧手段と、
    を具備する目封止ハニカム構造体製造装置。
  11. 前記ベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分に、ベルトの平面の上に供給された前記目封止材料に振動を加える加振手段を備える請求項10に記載の目封止ハニカム構造体製造装置。
  12. 前記目封止材料供給器に、前記目封止材料に振動を加える加振手段を備える請求項10又は11に記載の目封止ハニカム構造体製造装置。
  13. 前記ベルトコンベア、前記目封止材料供給器、前記平準化手段、及び前記押圧手段が、1組追加されて備わり、
    追加されたベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分において、前記固定された筒状のハニカム構造体のセルの開口端が現れる他方の端面が、ベルトの平面と対面するように、追加されたベルトコンベアが配設され、
    追加されたベルトコンベアのベルトの平面の上に追加された目封止材料供給器によって供給されるとともに前記ベルトの平面の上で追加された平準化手段によって平準化された目封止材料を、追加されたベルトコンベアのベルトが鉛直に移動する部分において、前記目封止材料が供給されたベルトの平面とは反対側から、追加された押圧手段によって、元の押圧手段と同時に押圧し、
    前記固定されたハニカム構造体の一方の端面と他方の端面との両側から、同時に、セルの中へ前記目封止材料を充填し得る請求項10〜12の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体製造装置。
  14. 前記ベルトコンベアのベルトがループ状である請求項10〜13の何れか一項に記載の目封止ハニカム構造体製造装置。
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