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JP2007225398A - 熱型赤外線検出器および熱型赤外線センサ - Google Patents

熱型赤外線検出器および熱型赤外線センサ Download PDF

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JP2007225398A JP2006045722A JP2006045722A JP2007225398A JP 2007225398 A JP2007225398 A JP 2007225398A JP 2006045722 A JP2006045722 A JP 2006045722A JP 2006045722 A JP2006045722 A JP 2006045722A JP 2007225398 A JP2007225398 A JP 2007225398A
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Masafumi Ueno
雅史 上野
Yasuaki Ota
泰昭 太田
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Abstract

【課題】バイポーラトランジスタを利用するセンサ画素の断熱特性を向上させて、高感度な熱型赤外線センサを実現する。
【解決手段】センサ画素(102a,102b)内に、バイポーラトランジスタ(402)と、温度依存性を有する定電流源(401)とを配置する。定電流源は、バイポーラトランジスタのコレクタ−ベース間に配置される。バイポーラトランジスタ402のコレクタおよび定電流源401の一方電極が共通の支持脚により、その配線部が保持され、また、バイポーラトランジスタのエミッタ配線が別の支持脚により保持される。したがって、画素部の支持脚を2本に低減することができ、断熱特性が向上する。
【選択図】図4

Description

この発明は、入射赤外線による温度変化を検出する温度センサの構成要素にトランジスタを用いた熱型赤外線検出器およびこれを用いた熱型赤外線センサの構成に関する。
熱を有する物体からは、温度に応じた波長の赤外線が放出される。赤外線の有する波長に依存する熱効果を利用して、センサ素子の温度を上昇させ、その温度上昇によるセンサ素子の電気的性質の変化を検知することにより、赤外線の検知または赤外線放出物質のイメージの検出を行う。このようなセンサに対しては、できるだけ高感度かつ小型化が要求される。
熱型赤外線センサの感度を高くすることを図る構成が、特許文献1(特開平11−218442号公報)に示されている。この特許文献1に示される熱型赤外線センサは、赤外線照射により生じた温度変化により電気的な特性が変化し、この特性変化により赤外線を感知する検知部と、この検知部を基板空洞部に保持する支持脚部とで単位検出器(画素)が構成される。単位検出器が、行および列の二次元アレイ状に配設されて画素センサアレイが構成される。この検知部は、バイポーラトランジスタまたはMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で構成される。この単位検出器の検知面上方に、赤外線照射により熱を生じかつ該熱をトランジスタに供給する赤外線吸収体が設けられる。
トランジスタを含む検知部を、基板空洞部に保持することにより、検知部の断熱特性を改善する。また、赤外線吸収体を配置することにより、赤外線の吸収面積を大きくして、感度を高くすることを図る。また、この検知部のトランジスタを、絶縁膜上に形成される単結晶シリコン層に形成することにより、結晶の不完全性に起因するノイズを低減することを図る。また、半導体装置の製造工程で一般的に使用される材料を用いて検知部を形成することにより、赤外線センサの他の回路のトランジスタ素子の製造工程と同様の材料を用いて温度センサ部を形成して、製造工程を簡略化することを図る。
また、赤外線センサとして、赤外線照射により温度が上昇する感熱部をサーミスタに取り付け、この感熱部の温度によりサーミスタの抵抗を変化させて、温度を検出する抵抗ボローメータ型センサがある。このようなサーミスタ抵抗の温度依存性を表現するサーミスタ定数(B定数)を微細に調整可能とすることにより、温度センサの交換を容易とし、また出力電圧を大きくすることを図る構成が、特許文献2(特開平11−287713号公報)に示されている。
この特許文献2に示される構成においては、バイポーラトランジスタを等価的にサーミスタとして考え、このバイポーラトランジスタのベース電位を微調整することにより、サーミスタ定数を調整する。すなわち、温度検知用バイポーラトランジスタは、通常使用時と同様、コレクタ−ベース間電圧が逆方向にバイアスされかつエミッタ−ベース間電圧が順方向にバイアスされるように、ベース電位およびコレクタ電位が設定される。このバイポーラトランジスタのコレクタには、負荷抵抗を介して電源電圧が供給される。安定化電源からの電圧を可変抵抗分圧回路を用いて抵抗分圧して、バイポーラトランジスタのベースに供給する。この可変抵抗分圧回路の抵抗値をバイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧が順方向バイアス状態となる条件で微細に調整する。バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間の障壁高さが、コレクタ抵抗をサーミスタと考えた場合のサーミスタ定数に対応することを利用し、エミッタ−ベース間電圧を調整して、所望のサーミスタ定数を得ることを図る。
また、温度検出部(赤外線検出部)にMOSトランジスタを利用する熱型赤外線イメージセンサが、特許文献3(特開2003−101880号公報)に示される。この特許文献3に示される構成においては、1つの温度検出器を、複数の直列接続される半導体素子で構成する。これらの複数の半導体素子は、動作電圧が高くリーク電流が小さい1つのPN接合ダイオードと、動作電圧が低くリーク電流の大きいダイオード接続される複数のMOSトランジスタとを含む。この赤外線(温度)検出器が2次元アレイ状に配列されて熱型赤外線イメージセンサが構成される。赤外線検出器の非選択時においては、PN接合ダイオードにより、リーク電流を低減する。また、複数のダイオード接続されるMOSトランジスタにより、駆動電圧の上昇を抑制しつつ検出器電流の温度依存性を大きくすることにより、感度を高くすることを図る。
また、このようなトランジスタ素子およびダイオード素子の電流の温度依存性を表わす式は、非特許文献1(S.M.Sze, "Physics of Semiconductor Devices 2nd Edition", John Willey & amp; Sons. Inc. 1981 (エス、エム、ジー著「半導体デバイスの物理、第2版」、1981年)の318頁、および451頁から第452頁)に示されている。
特開平11−218442号公報 特開平11−287713号公報 特開2003−101880号公報 "S.M. Sze, "Physics of Semiconductor Devices 2nd Edition", John Willey & amp; Sons. Inc. 1981 (S.M.Sze著「半導体デバイスの物理」、第2版)、第318頁および451頁から第452頁
熱型赤外線センサにおいては、温度変化を高感度で検出するために、温度検知部(温度センサ)は、基板表面に形成される空洞部(凹部)に支持脚を用いて保持される。温度センサを基板とできるだけ熱的に分離する断熱構造を用いることにより、入射赤外線による温度変化を、正確に温度センサ部において生じさせる。
この支持脚は、一端が基板に連接され、他端が温度センサに結合される。この支持脚は、温度センサ部と信号線との間の配線を配置配線するためにも用いられる。
上述の特許文献1のように、バイポーラトランジスタを、温度検出素子として利用する場合、バイポーラトランジスタは、3端子素子であり、基本的に、各端子に対する配線を配線するため、支持脚として、3本以上が必要とされる。このため、温度センサ部と基板との間の断熱特性が悪くなり、赤外線センサとしての高感度化および画素サイズ縮小が困難であるという問題が生じる。この特許文献1においては、支持脚部に多層金属配線を形成して、各配線をトランジスタ素子の各端子に接続することにより、支持脚を2本または1本に低減する構成が示されている。しかしながら、多層配線構造を実現するために、製造工程数が増大するという問題が生じる。
また、特許文献2に示される構成においては、温度センサとしてバイポーラトランジスタを用いており、その増幅作用により、高感度な温度センサの実現が期待できる。しかしながら、この特許文献2の図6に示されるように、断熱用支持脚の数が3本以上必要とされ、端子数が2つである抵抗ボロメータまたはダイオード方式の温度センサのように支持脚が2本で済む構成に比べ、断熱特性が劣化し、同様、赤外線センサとしての高感度化および画素サイズ縮小が困難であるという問題が生じる。
この特許文献2においては、赤外線イメージセンサとして利用する場合には、画素に電流増幅用のバイポーラトランジスタと画素選択用のMOSトランジスタを設ける構成が示される。MOSトランジスタをオン状態として選択画素のコレクタをデータ線(水平信号線)に結合してバイポーラトランジスタによりデータ線を駆動する。従って、1画素に2トランジスタが配置される構成となり、画素サイズを低減することができなくなるという問題が生じる。
また、特許文献3に示される構成においては、ダイオード方式の温度センサとして、ダイオード接続されるMOSトランジスタが用いられている。しかしながら、単に、ダイオード素子の直列体を用いているため、十分な電流変化を生じさせるために、数多くのダイオード素子が必要とされ、画素サイズの縮小が困難であるという問題が生じる。また、この検出電流の増幅機能は有していないため、赤外線センサとしての高感度化が困難であるという問題が生じる。
それゆえ、この発明の目的は、高感度かつ小占有面積の熱型赤外線検出器およびこの熱型赤外線検出器を画素として利用する熱型赤外線センサを提供することである。
この発明に係る熱型赤外線検出器は、選択信号線と読出信号線との間に結合され、入射赤外線による温度変化を検出する熱型赤外線検出器であり、制御電極と、読出信号線に接続される第1の電極と、選択信号線に接続される第2の電極とを有するトランジスタ素子と、このトランジスタ素子の制御電極と読出信号線との間に結合され、温度依存性を有する電流を流す電流源を備える。
この発明に係る熱型赤外線センサは、複数の水平駆動線と、複数の垂直駆動線と、これらの水平駆動線および垂直駆動線の各交差部に対応するように、行および列の二次元アレイ状に配列される複数の画素を含む。各画素は、基板上に形成される凹部に配置されて入射赤外線による温度変化を検出するための温度センサと、この温度センサを凹部上に保持する第1および第2の支持脚と、温度センサに熱的に結合される赤外線吸収部とを含む。温度センサは、バイポーラトランジスタ素子と、このバイポーラトランジスタ素子のベースとコレクタとの間に接続され、温度依存性を有する電流を流す電流源を含む。
この画素は、さらに、第1の支持脚に配設され、バイポーラトランジスタ素子のコレクタおよび電流源の第1電極を対応の垂直駆動線に接続する第1の配線と、第2の支持脚に配設され、バイポーラトランジスタのエミッタを対応の水平駆動線に接続する第2の配線とを含む。
この発明に係る熱型赤外線センサは、さらに、複数の水平駆動線に結合され、画素行ごとに画素を選択状態とするバイアス電圧を供給する信号処理回路と、各垂直駆動線と電源との間に結合され、対応の垂直駆動線に対応の列の選択画素の検出電流に応じた電圧変化を生じさせる複数の負荷抵抗素子を備える。
この発明に係る熱型赤外線検知器に従えば、支持脚の数は2本であり、温度センサ部の断熱特性を熱型ボロメータまたはダイオード方式の赤外線センサと同程度に維持することができる。また、温度依存性を有する電流源をバイポーラトランジスタのベースに結合することにより、温度センサ部において、電流変化の増幅機能を持つことが可能となり、温度センサの温度変化係数を大きくすることができ、高感度でかつ占有面積の小さな熱型赤外線検知器を実現することができる。
また、この熱型赤外線検知器を画素として2次元アレイ状に配列することにより、高感度で占有面積の小さな熱型赤外線センサを実現することができる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う熱型赤外線センサの全体の構成を概略的に示す外観図である。図1において、熱型赤外線センサ100は、シリコン基板101表面に形成され、行および列の二次元アレイ状に配列される複数の画素102を含む画素アレイ103と、画素行それぞれに対応して配置され、対応の行の画素が接続される複数の水平駆動線(選択信号線)104と、画素列それぞれに対応して配置され、各々に対応の列の画素が接続される垂直駆動線(読出信号線)105と、水平駆動線104を順次所定のシーケンスで選択状態へ駆動する垂直信号処理回路106と、垂直駆動線105上に読出された画素の検出信号を外部へ出力する水平信号処理回路107を含む。
画素102は、内部構造は後に詳細に説明するが、温度センサを含み、入射赤外線による温度変化を検出し、検出温度に対応する電気信号を生成する。
垂直信号処理回路106が、水平駆動線104を順次選択状態へ駆動することにより、画素アレイ103において1つの水平駆動線104に接続される1行の画素が選択状態(通電状態)とされ、この選択行の画素からの検出電気信号(電流信号)が各対応の垂直駆動線105に出力される。
水平信号処理回路107は、サンプル/ホールド回路または選択スイッチを含み、垂直駆動線105上に現われた画素の検出電気信号(電流信号)を電圧信号に変換し、順次または並列に外部へ出力する。画素アレイ103において、複数行および複数列の画素102を配列することにより、この画素102の検出信号に従って、非測定対象物質から入射される赤外線による温度分布を検出することができ、赤外線イメージセンサなどを実現することができる。
なお、熱型赤外線温度検知器が、画素102として用いられており、図1においては、2行3列に配列される画素で構成される画素アレイを一例として示す。しかしながら、画素アレイの画素102の行および列の数(水平駆動線および垂直駆動線の数)は、このセンサの適用用途または要求される解像度に応じて適切な数に設定される。
図2は、図1に示す画素102の平面レイアウトを概略的に示す図である。図2においては、画素102において設けられる赤外線吸収構造は、図面を簡略化するために示していない。この赤外線吸収構造は、温度センサ部に熱的に結合され、入射赤外線を吸収して、吸収赤外線により熱を生成して温度センサ部に伝達する。この赤外線吸収構造を用いることにより、画素の赤外線照射面積を確保し、入射赤外線に応じた熱を生成する。
図2において、画素102は、矩形形状の額縁型の分離領域160により、その領域が規定される。この分離領域160は、図1に示すシリコン基板101に連接する層間絶縁膜を含む。
画素102は、入射赤外線による温度変化を検出する温度センサ部202と、この温度センサ202を保持する支持脚201aおよび201bを含む。この温度センサ部202と支持脚201aおよび201bの間および支持脚201aおよび201bと分離領域160の間にはエッチング孔が形成される。温度センサ部202は、その下部に形成される凹部領域(空洞部)表面に、支持脚201aおよび201bにより、フローティング状態(中空状態)で保持される。
この温度センサ部202を中空構造(下部に空洞部が設けられている構造)とすることにより、温度センサ部202における温度変化が、図1に示すシリコン基板101へ伝達されるのを防止し、温度センサ部202の断熱特性を改善する。温度センサ部202には、温度を検出する温度センサ204が設けられる。
第1の支持脚201aは、L字形状を有し、分離領域160にその一端が連接され、その他端が、温度センサ部202に結合される(層間絶縁膜が連接する)。第2の支持脚201bは、第1の支持脚201aと点対称な数字の7の字形状に形成され、その一端が、分離領域160に連接され、その他端が、温度センサ部202の第1の支持脚201aが結合する領域と対向する領域に結合される(層間絶縁膜が連接する)。
これらの支持脚201aおよび201bには、配線151aおよび154bが設けられ、それぞれ、温度センサ部202に含まれる温度センサ204を信号線(水平駆動線)104aおよび信号線(垂直駆動線)105bに結合する。この分離領域160上に、図1に示す水平駆動線を形成する信号線104a、104bが行延在方向に連続的に延在して配置され、また図1に示す垂直駆動線105に対応する信号線105aおよび105bが、同様、分離領域160上を列延在方向に連続的に延在および配設される。信号線104bおよび105aには、それぞれ、隣接行の画素および隣接列の画素が接続される。
この図2に示すように、温度センサ部202を中空部に保持する支持脚としては、第1および第2の支持脚201aおよび201bの2本の支持脚が設けられるだけである。すなわち、温度センサ204において、3端子素子が設けられる場合においても、抵抗ボロメータまたはダイオード方式赤外線センサの支持脚の数と同じである。これにより、このシリコン基板101(分離領域160)と温度センサ部202の間の熱伝搬路の数を低減でき、温度センサ部202の断熱特性を改善することができる。応じて、画素102の感度を高くすることができ、画素サイズを低減することができる。
また、図2に示す平面レイアウトにおいて、第1の支持脚201aおよび第2の支持脚201bの長さをできるだけ長くすることにより、その熱コンダクタンスを小さくし、シリコン基板101(分離領域160)と温度センサ部202との間の熱伝搬に対する抵抗を大きくし、断熱特性を改善する。
なお、図2に示す平面レイアウトにおいて、図2の横方向の信号線104aおよび104bが、水平駆動線とし、また縦方向の信号線105aおよび105bが垂直駆動線に対応するとして説明している。しかしながら、この図2に示す平面レイアウトが90°回転され、第1の支持脚201a上の配線154aが垂直駆動線に接続され、また第2の支持脚201b上の配線154bが水平駆動線に結合されてもよい。
図3は、図2に示す線3A−3Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。図3において、この画素102の大部分の面積を占めるように、かつ隣接画素間で互いに分離されるように赤外線吸収構造301が設けられる。この赤外線吸収構造301は、傘型構造を有し、低部に形成される保持部により温度センサ部202に保持され、また熱的に結合される。
分離領域160、支持脚201a、温度センサ部202、および第2の支持脚201bは、互いに、エッチング孔162を介して分離される。これらの支持脚201aおよび201bと温度センサ部202下部においては、シリコン基板101に凹部203が形成される。この凹部203は中空構造である。したがって、図3に示す画素領域において、支持脚201aおよび201bと温度センサ部202は、凹部203の空洞部において浮遊状態で保持される。これらの支持脚201aおよび201bは、それぞれ図2に示すように、端部において分離領域160に連接されて保持され、また、温度センサ部202に結合されて温度センサ部202を保持する。
この分離領域160、支持脚201aおよび201b、および温度センサ部202には、配線205が形成される。分離領域160の配線205は、たとえば垂直駆動線105aおよび105bに対応し、支持脚201aおよび201bにおける配線205は、図2に示す信号線154aおよび154bにそれぞれ対応する。
温度センサ部202においては、温度センサ204と配線205が設けられる。この温度センサ部202における配線205は、温度センサ205を構成する電流源およびバイポーラトランジスタを相互接続するため、および支持脚上の配線と温度センサ内部とを接続するために用いられる。
この図3に示すように、温度センサ部202を中空状態に保持することにより、温度センサ部202とシリコン基板101とをできるだけ熱的に分離することができ、その断熱特性を改善することができる。また、赤外線吸収構造301を設けることにより、入射赤外線に応じた温度変化をこの赤外線吸収構造301に生じさせ、その赤外線吸収構造301の形成する熱を、温度センサ部202の温度センサ204へ伝達する。大きな面積を有する赤外線救急構造301を温度センサ204に熱的に結合することにより、温度センサ部202のレイアウト面積が小さい場合においても、画素の赤外線吸収領域の面積は十分に大きくすることができ、入射赤外線に応じた温度変化を、温度センサ204で高感度で検出することが可能となる。
図4は、図1に示す画素102および水平信号処理回路107の電気的回路構成を示す図である。図4においては、1つの垂直駆動線105に結合される2つの画素102aおよび102bを代表的に示す。画素102aは、垂直駆動線105と水平駆動線104aの間に結合され、画素102bが垂直駆動線105と水平駆動線104bの間に結合される。画素102aおよび102bは、それぞれ温度依存性を有する定電流源401と、この定電流源401によりベース電流を供給され、導通時、垂直駆動線105から水平駆動線104(104aまたは104b)へ電流を流すnpnバイポーラトランジスタ402を含む。定電流源401およびバイポーラトランジスタ402が温度センサ204を構成する。
バイポーラトランジスタ402は、コレクタが垂直駆動線105に結合され、エミッタが対応の水平駆動線104(104aまたは104b)に結合される。定電流源401は、バイポーラトランジスタ402のコレクタとベースの間に結合される。
定電流源401は、たとえばダイオード接続されるMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)を用いて形成される。この定電流源401が流す電流は、定電流源401を構成する素子の温度特性に応じて異なる。1列の画素の定電流源401の一方の電極およびバイポーラトランジスタのコレクタが、共通に垂直駆動線105に接続される。
水平信号処理回路107は、垂直駆動線105それぞれに対応して設けられる負荷抵抗素子403を含む。この負荷抵抗素子403は、その一端が電源線404に結合され、他端が対応の垂直駆動線105に結合される。この垂直駆動線105と負荷抵抗素子403の接続部から、出力OUTが出力される。この負荷抵抗素子403により、選択画素のバイポーラトランジスタを介して流れる電流に応じた電圧降下を生成して、出力OUTとして電圧信号を生成する。
水平駆動線104aおよび104bには、それぞれ、1行の画素102が結合される。したがって、1行の画素102による検出結果を示す電気信号が、各対応の垂直駆動線105に生成され、1行の画素からの出力OUTが水平信号処理回路107により、サンプル/ホールド回路を介してまたは順次選択ゲートにより選択されて外部へ出力される。
次に、これらの図1から図4に示す熱型赤外線センサの赤外線検出原理について説明する。図1に示す熱型赤外線センサ100の撮像対象となる被写体は、その熱により、温度に応じた波長の赤外線を放出する。図1に示す画素アレイ103に、この被写体からの赤外線が入射すると、図3に示す赤外線吸収構造301により入射赤外線が吸収され、この赤外線の熱効果により温度が上昇する。この赤外線吸収構造301と温度センサ部202が熱的に結合されており、この温度センサ部202の温度も応じて上昇する。温度センサ部の温度に応じて、定電流源401の電気的特性が変化し、応じて定電流源401が流す電流が変化する。
この定電流401の流す電流の温度変化をバイポーラトランジスタ402で増幅する。選択状態の画素(図4で画素102b)に対しては、対応の水平駆動線104bがLレベルに設定され、一方、非選択状態の画素102aは、対応の水平駆動線104aが電源電圧レベルのHレベルに設定される。バイポーラトランジスタ402のベース−エミッタ間接合が、画素102の通電(導通;オン/オフ状態)制御スイッチとして機能する。すなわち、画素を選択状態として、画素に通電を行なう場合、対応の水平駆動線(104)の電位を接地電圧レベルのLレベルとし、非選択行に対する水平駆動線は電源電圧レベルのHレベルに維持する。これにより、選択画素のバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間接合が順方向にバイアスされて、バイポーラトランジスタ402は飽和領域で動作する。一方、非選択画素のバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間接合は、逆方向にバイアスされ、バイポーラトランジスタ402は遮断領域であり、電流を流す経路は遮断される。したがって、非選択状態の画素102aにおいては、バイポーラトランジスタ402が遮断状態に維持され、垂直駆動線105から対応の水平駆動線104aへは電流は流れない。
一方、選択状態の画素102bにおいては、対応の水平駆動線104bがLレベル(たとえば接地電圧レベル)であり、バイポーラトランジスタ402が導通する。したがって、定電流源401が供給するベース電流の温度変化が、この導通状態のバイポーラトランジスタ402により増幅され、垂直駆動線105から対応の水平駆動線104bに電流が流れる電流も変化する。
垂直駆動線105には、負荷抵抗素子403が結合されており、したがって、選択状態の画素102bを流れる電流に応じた電圧変化が、出力OUTに生じる。この負荷抵抗素子403により、バイポーラトランジスタ402の駆動する電流が電圧信号に変換されて出力電圧OUTが生成されて、入射赤外線が検出される。
これらの水平駆動線104aおよび104bは、図1に示す垂直信号処理回路106により駆動される。垂直信号処理回路106は、たとえばシフトレジスタで構成され、たとえば水平駆動クロック信号に従って順次、水平駆動線をLレベルの選択状態へ駆動する。水平信号処理回路107において各垂直駆動線において生じた出力電圧OUTを所定にシーケンスで選択することにより、各画素の温度に応じた大きさの電圧信号列を生成することができる。
この図4に示すように、温度センサ204において、定電流源401の供給電流をベース電流として利用して、バイポーラトランジスタ402で増幅することにより、検出感度を高くすることができる。また、シリコン基板101と温度センサ部202とは、支持脚201(201a,201b)により断熱されている。したがって、支持脚201(201a,201b)の熱コンダクタンスが小さいほど、温度センサ部202からシリコン基板101への熱伝搬は低減することができ、応じて、温度センサ部202における温度変化を大きくすることができる。これにより、温度センサ部202の温度感度を高くすることができ、画素サイズを低減することができる。
次に、この図4に示す回路構成において、出力電圧OUTの温度変化係数を具体的に算出する。今、計算のために、図4に示される回路を、図5に示す回路で表現する。図5においては、画素が選択状態にあり、バイポーラトランジスタ402のエミッタが接続する水平駆動線は、接地電圧レベルに維持される。バイポーラトランジスタ402のコレクタおよび定電流源401の一方電極が、垂直駆動線105を介して負荷抵抗素子403に結合される。
負荷抵抗素子403は、抵抗値Rlを有し、電流Icを流す。定電流源401は、ゲートおよびドレインが垂直駆動線に接続されるダイオード接続されたNチャネルMOSトランジスタ415で構成され、バイポーラトランジスタ402のコレクタからベースに順方向に飽和電流Ioを供給する。この定電流源401から、バイポーラトランジスタ402へ、ベース電流Ibが供給される。バイポーラトランジスタ402は、エミッタ接地電流利得hfeを有し、コレクタ電流として、hfe・Ibの電流を流し、エミッタ電流Ieを放電する。このバイポーラトランジスタ402のコレクタから、負荷抵抗素子403により、出力電圧Voutが、検出結果出力(OUT)として出力される。なお、電源線404には、電源電圧Vddが与えられる。
この図5に示す表記を用いる場合、次式が成立する。
Figure 2007225398
これらの式(1)から(3)を出力電圧Voutについて解くと、次式(4)が得られ、この出力電圧Voutを温度Tで微分すると、さらに、式(5)が得られる。
Figure 2007225398
ここで、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlおよびバイポーラトランジスタ402のエミッタ接地電流増幅利得hfeの温度依存性は、定電流源401の流す電流Ioの温度依存性に比べて十分小さく、無視することができると考える。
定電流源401は、本実施の形態1においてはダイオード接続されるMOSトランジスタで構成され、定電流源401の供給する電流Ioは、MOSトランジスタの飽和電流であり、次式(6)で表わされる。
Figure 2007225398
ここで、βおよびVthは、それぞれ、MOSトランジスタ415の利得係数およびしきい値電圧を表わす。この利得係数βおよびしきい値電圧Vthは、温度依存性を有しており、したがって式(6)を温度Tで微分すると、次式(7)が得られる。
Figure 2007225398
ここで、前述の非特許文献1のSze著の「半導体デバイスの物理、第2版」(英語版)の第451頁から第452頁によると、MOSトランジスタの利得係数βおよびしきい値電圧Vthの代表的な温度依存性は、次式(8)および(9)で表わされる。したがってこれらの式(8)および(9)を利用すると、上式(7)は、以下の式(10)に変形することができる。
Figure 2007225398
なお、式(9)においてしきい値電圧Vthの温度変化は、1ケルビン温度Kあたりの変化ミリボルト(mV)を示す。
たとえば、実現容易な値としてT=300K、Vth=−0.05V、Rl=250kΩ、Io=1μAおよびhfe=10とすると、定電流源401の供給する電流Ioの温度変化は、次式(11)で示され、式(5)に式(11)を代入すると、以下の式(12)に表わされる出力電圧Voutの温度変化係数が得られる。
Figure 2007225398
すなわち、式(12)に示されるように、出力電圧Voutの1ケルビン温度Kあたりの、変化電圧量は、−200ミリボルト(mV)である。代表的な他の方式のセンサとして抵抗ボロメータ型センサでは、抵抗温度変化係数が約2%/K、バイアス電圧3V程度である。したがって、出力電圧の温度変化係数は、60mV/K程度である。また、ダイオードの順方向電圧の温度依存性を用いるダイオード方式のセンサでは、ダイオードの8個直列接続構成において、その出力電圧の温度変化係数が10mV/K程度である。したがって、上式(12)に示されるように、本実施の形態1に従う温度センサは、従来方式の温度センサよりも3倍以上の大きな温度変化係数を持つことがわかる。
また、この実施の形態1に従う赤外線検知器(画素)の構成では、断熱用支持脚の本数は、抵抗ボロメータまたはダイオード方式のセンサと同じ2本で済む。したがって、支持脚の断熱特性が良好であり、トランジスタ方式の利点である高温度変化係数を充分有効に活用できる熱型赤外線センサを実現することができる。
次に、定電流源401を流れる電流Ioと負荷抵抗素子403の抵抗値Rlの望ましい値について説明する。
出力電圧Voutは、電源電圧Vddから、負荷抵抗素子403における電圧降下を減算した値となる。したがって、この出力振幅を最大に取るためには、出力電圧Voutは、電源電圧Vddの1/2倍程度にするのが望ましい。電源電圧Vddは、一般的に、数Vのオーダであり、たとえば5Vとする。その場合出力電圧Voutの望ましい値は、2.5Vであり、次式(13)が成立する。
Figure 2007225398
よって、Io・Rl〜0.25となる。したがって、本実施の形態1においては、Rl=250kΩ、Io=1μAに設定した。
図6(A)−図6(B)は、この発明の実施の形態1に従う熱型赤外線センサの製造工程を示す断面図である。図6においては、1つの画素102に対応する部分の断面構造を示す。
まず、図6(A)に示すように、画素形成用の基板600として、シリコン基板101の上にシリコン酸化膜層601、およびシリコン単結晶層602が順次堆積された、いわゆるSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板を準備する。このシリコン基板101が、赤外線センサの支持基板として機能する。
次いで、図6(B)に示すように、周知の選択酸化分離法またはトレンチ分離法を用いて、所定の位置に分離酸化膜603を形成する。この分離酸化膜603の形成により、画素および信号処理回路等の周辺回路の温度センサを構成するトランジスタを形成する単結晶シリコン層602の領域が規定される。
次いで、図6(C)に示すように、単結晶シリコン層602に、図1に示す信号処理回路106,107(図6(C)には示さず)および画素アレイ103(図1参照)を形成する領域の単結晶シリコン層602に、ダイオードおよびトランジスタ等を周知の写真製版およびエッチング法およびイオン注入法を用いて形成する。これにより、画素領域に対応する単結晶シリコン層602において、温度センサ204が形成される。
次いで、図6(D)に示すように、この赤外線センサ全面に絶縁膜604を堆積する。
次いで、図6(E)に示すように、この絶縁膜604上に配線層を成膜した後に、写真製版およびエッチング法を用いて、配線層のパターニングを行なって、所定形状(パターン)の配線205を形成する。ここで、図6(E)においては、配線205が絶縁膜604内に埋め込まれるように形成されているように示す。しかしながら、絶縁膜604上全面に配線材料を堆積して、この配線材料をパターニングした後、再度、配線205上に保護膜として絶縁膜が堆積される。これにより、凹部形成時のエッチングに対する保護膜および温度センサ支持脚が形成される(温度センサ204周辺の絶縁膜は、他の領域の配線に対する絶縁膜と連続的に形成されている)。
次いで、図6(F)に示すように、絶縁膜604の所定の位置にエッチング孔162を開口し、支持脚201(201a,201b)を形成する。この開口部(エッチング孔)162により、図6(F)に示す断面部分において、温度センサ部202を覆う絶縁膜と支持脚201(201a,201b)を形成する絶縁膜が分離される(各支持脚両端は、それぞれ分離領域および温度センサ部に連接している)。
次いで、図6(F)に示すように、たとえばシリコンからなる犠牲層605を堆積する。この犠牲層605は、支持脚形成のために設けられたエッチング孔162を充填し、また、センサ部202および支持脚201を覆うように形成される。
次いで、この犠牲層605の温度センサ部上部の所定領域にエッチング孔を設けた後、赤外線吸収構造301を形成する。この赤外線吸収構造301は、赤外線吸収により熱を生じる材料であれば良く、アルミニウムなどの金属、シリコン絶縁膜または金属シリサイドなどの材料を利用することができる。
次いで、図6(G)に示すように、たとえばフッ化キセノンなどのエッチャントを導入して犠牲層605を除去し、シリコン基板101の内部に中空の凹部203を形成する。このエッチング時において、犠牲層605のエッチング後、続いてエッチャントが図6(F)に示すエッチング孔162を介してシリコン基板101に供給され、シリコン基板101のエッチングが行なわれる。赤外線吸収構造301、温度センサ部202の温度センサおよび配線205は、絶縁膜により保護されており、この中空構造形成に使用されるエッチャントからは保護される。
これらの一連の工程により、絶縁膜からなる支持脚201aおよび201bにより支持され、温度センサ部202および赤外線吸収構造301が中空に浮いた熱型赤外線センサを構成する画素(熱型赤外線検知器)102が完成する。
なお、この温度センサ部202の温度センサ204のバイポーラトランジスタ形成時、単結晶シリコン層内においてベース領域の両側にエミッタおよびコレクタ層が形成されるラテラルバイポーラトランジスタ構造が用いられればよい。また、定電流源のMOSトランジスタは、周知のSOI構造MOSトランジスタと同様の構成を備え、単結晶シリコン層を基板領域(チャネル形成領域)として用いて、ソースおよびドレイン領域がイオン注入により形成されればよい。
この温度センサ部202の温度センサ204としては、絶縁膜(601)上にCVD(化学気相成長法)などで形成されたポリシリコンまたはアモルファスシリコン層に、電流源およびトランジスタを形成することは可能である。しかしながら、これらの材料を用いた場合、結晶粒界および/またはバンドギャップ準位に起因する雑音が大きく、画素間の特性のばらつきが大きいという問題が生じる。この図6(C)に示すように、絶縁膜上に形成された単結晶シリコン層に電流源およびトランジスタを形成することにより、結晶欠陥に起因するノイズを小さくすることができ、電流源およびトランジスタが発生する雑音を小さくすることができ、また、画素間の特性ばらつきを小さくすることができる。すなわち、SOI層600に、バイポーラトランジスタおよび電流源を形成することにより、S/N(信号/ノイズ)比を大きくすることができ、また画素間の特性ばらつきの小さな熱型赤外線センサを提供することができる。また、周辺回路の信号処理回路のトランジスタもこの単結晶シリコン層に形成され、安定に動作させることができる。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、熱型赤外線検知器(画素)を、温度依存性を有する電流源がコレクタとベースの間に接続されたバイポーラトランジスタで実現しており、温度センサ部を保持する支持脚の断熱特性を抵抗ボロメータおよびダイオード方式のセンサと同程度にすることができる。また、このバイポーラトランジスタの信号増幅機能により、温度センサの電流/電圧の温度変化係数を抵抗ボロメータおよびダイオード方式のセンサに比べて大きくすることができ、高感度な熱型赤外線センサおよび赤外線検知器を実現することができる。
[実施の形態2]
図7は、この実施の形態2に従う画素(熱型赤外線検知器)102の選択状態時の電気的回路構成を示す図である。この発明の実施の形態2に従う熱型赤外線センサの全体の外観は、先の実施の形態1と同様である。この図7に示す画素102は、以下の点で、実施の形態1において用いられる図5に示される画素102とその構成が異なる。すなわち、温度依存性を有する電流源401として、逆方向飽和電流を供給するPN接合ダイオード420を、バイポーラトランジスタ402のコレクタとベースの間に接続する。この図7に示す画素102の他の構成は、図5に示す画素102の構成と同じであり、対応する部分は同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
また、この発明の実施の形態2に示される熱型赤外線検知器を画素として利用する熱型赤外線センサの製造方法は、実施の形態1の場合と同様である。温度センサ部において、ダイオード接続されるMOSトランジスタに代えて、バイポーラトランジスタのコレクタ−ベース間に逆方向に接続されるPN接合ダイオードが形成される点が異なるだけである。
この発明の実施の形態2においても、熱型赤外線センサの赤外線検出原理は、実施の形態1の場合と同じである。以下においては、この図7に示される出力電圧Voutの温度変化係数を具体的に算出する。この定電流源401としては、逆方向に接続されるPN接合ダイオード420が用いられている。したがって、先の実施の形態1において示した式(1)から式(5)で表わす関係を、そのまま用いることができる。
定電流源401のPN接合ダイオード420の逆方向飽和電流Ioは、次式で表わされる。
Figure 2007225398
ここで、Aは定数、Sは、接合面積、Egは、シリコンのバンドギャップエネルギ(1.12eV)である。kは、ボルツマン定数であり、Tは絶対温度である。
逆方向飽和電流Ioが、定電流源401の供給電流として用いられるため、その電流値は、実施の形態1に比べて小さくなる。従って、バイポーラトランジスタ402のエミッタ接地電流利得hfeは、大きな値に設定する。ここで、仮に、Io=50mA、hfe=100に設定する。hfe=100は、通常のシリコンLSI(大規模集積回路)プロセスを用いれば、容易に実現することができる。
出力電圧Voutは、中央値を2.5Vに設定すると、前述の式(13)から、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlは、約500kΩと求められる。これらの値を用いることにより、前述の式(14)を、両辺を温度Tで微分した後、各値を代入することにより、次式を得ることができる。
Figure 2007225398
前述の実施の形態1において用いた比較対象と同様、代表的な他の方式のセンサとして酸化バナジウムボロメータを用いたセンサでは、抵抗温度変化係数が、約2%/K、バイアス電圧が3V程度であり、その出力電圧の温度変化係数は、60mV/K程度である。また、ダイオードの順方向電圧の温度依存性を用いたセンサでは、ダイオードの8個直列接続構成において、出力電圧の温度変化係数が10mV/K程度である。したがって、本実施の形態2に従う温度センサは、従来よりも6倍以上の温度変化係数を持つことがわかる。
従って、この実施の形態2に従う温度センサにおいても、実施の形態1と同様、バイポーラトランジスタのベースに対する支持脚は不要であり、断熱用支持脚の数は、抵抗ボロメータおよびダイオード方式の温度センサと同様2本で済む。従って、支持脚の断熱特性が良好であり、トランジスタ方式の利点である高温度変化係数をより効果的に利用する熱型赤外線センサを実現することができる。
なお、図7に示す構成においては定電流源401の供給する電流Ioとして、PN接合ダイオードの逆方向飽和電流を利用している。しかしながら、この定電流源401の供給する電流として、ショットキダイオードの逆方向飽和電流を用いても、同様の効果を得ることができる。また、ダイオードの製造工程としては、バイポーラトランジスタの製造工程と同一の製造工程を用いることができ、製造工程数の増加を抑制することができる。
また、この発明の実施の形態2に従う画素を用いた熱型赤外線センサにおいて、実施の形態1と同様、SOI層に温度センサを形成することにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、画素(熱型赤外線検知器)において、ダイオードの逆方向飽和電流をバイポーラトランジスタで増幅する構成としており、支持脚の数を低減でき、またバイポーラトランジスタの増幅機能を利用することができ、製造工程数を増加させることなく、高感度でレイアウト面積の小さな熱型赤外線検知器および熱型赤外線センサを実現することができる。
[実施の形態3]
図8は、この発明の実施の形態3に従う熱型赤外線センサの選択状態の画素102の電気的回路構成を示す図である。この発明の実施の形態3に係る熱型赤外線センサの全体の外観は、実施の形態1において図1を参照して示した構成と同じである。この図8においては、図5に示す構成と同様、選択状態の画素102と対応の負荷抵抗素子403の接続を、選択時に画素に流れる電流とともに示す。
図8に示す画素102は、図7に示す画素102と、以下の点でその構成が異なる。すなわち、バイポーラトランジスタ402として、ダーリントン接続される2つのnpnバイポーラトランジスタ402aおよび402bが用いられる。バイポーラ402aのコレクタベースの間に、定電流源401が接続される。この定電流源401は、図8においては、一例として、逆方向飽和電流を供給するPN接合ダイオード420が示される。しかしながら、実施の形態1の場合と同様、順方向にダイオード接続されるMOSトランジスタが用いられてもよい。
ダーリントン接続されるバイポーラトランジスタ402aおよび402bを用いても、トランジスタに対する信号配線としては、エミッタ配線およびコレクタ配線が必要なだけであり、支持脚の数は、これまでの実施の形態1および2と同様、2本である。赤外線センサの製造工程としては、先の図6(A)から図6(G)に示す工程と同様の工程が用いられる。画素の単結晶シリコン層領域に、単一のバイポーラトランジスタに代えてダーリントン接続される2つのバイポーラトランジスタが形成される。また、定電流源として逆方向飽和電流を供給するPN接合ダイオードが形成される。この図8に示す画素の他の構成は、図7に示す画素の構成と同様であり、対応する部分には同一参照符号を附して、その詳細説明は省略する。
PN接合の逆方向飽和電流は、接合面積に比例する。したがって、画素面積が小さくなると、その逆方向飽和電流が、pA(ピコアンペア)オーダにまで小さくなる可能性がある。この発明の実施の形態3に従う構成は、このような場合に効果的な構成であり、PN接合の逆方向飽和電流を、2段のダーリントン接続されるバイポーラトランジスタ402aおよび402bで増幅することにより、センサの感度を高くする。
具体的に、この図8に示す画素102の出力電圧Voutの温度変化係数を算出する。いま、バイポーラトランジスタ402aおよび402bのエミッタ接地電流利得を、それぞれ、hfe1およびhfe2とし、それぞれのベース電流をIb1、Ib2とする。また、定電流源401の供給する電流がIoであり、負荷抵抗素子403が、抵抗値Rlを有し、電流Icを流すとする。この場合、次式(18)で表わされる関係が成立する。
Vout=Vdd−Ic・Rl…(18)
また、負荷抵抗素子403を流れる電流Ic、定電流源401を流れる電流Io、およびバイポーラトランジスタ402aが供給するエミッタ電流Ie1およびバイポーラトランジスタ402bのベース電流Ib2は、次式(19)、(20)、および(21)で表わされ、これらの式(19)から式(21)により、負荷抵抗素子403を流れる電流Icは、下記の式(22)で表わされる。
Figure 2007225398
ダイオード420の逆方向飽和電流Ioの温度依存性は、実施の形態2の場合と同様、式(14)で表わされる。今、ダイオード420の逆方向飽和電流Ioが、実施の形態2において用いた値よりもさらに小さく、500pAの場合を考える。エミッタ接地電流利得hfe1およびhfe2を、それぞれ100とし、電源電圧Vddが5V、出力電圧Voutの望ましい値を2.5Vとする。これらの値を用いると、前述の式(13)から、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlは、実施の形態2の場合と同様、約500kΩとなる。前述の式(15)を用いて、この逆方向飽和電流Ioの温度変化係数を求めると、次式(25)で表わされる値となる。式(25)を式(24)に代入すると、出力電圧Voutの温度係数は、次式(26)で表わされる値となる。
Figure 2007225398
式(26)に示されるように、本実施の形態3においても、実施の形態2において示した温度変化率と同じ出力電圧Voutの温度変化率が得られる。したがって、実施の形態2と同様、酸化バナジウムボロメータを用いたセンサおよびダイオードの順方向電圧温度依存性を用いたセンサに比べて、6倍以上の大きな温度変化係数を有する出力電圧を生成することができる。
なお、この実施の形態3においては、ダーリントン接続されるバイポーラトランジスタ402aおよび402bのうち、バイポーラトランジスタ402aにより、定電流源401の供給する電流Ioの電流増幅を行なう。したがって、PN接合ダイオード420の逆方向飽和電流が小さい場合においても、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlを大きくすることなく、実施の形態1および2で述べた出力電圧Voutの適正な設定(電源電圧Vddの1/2の電圧レベルを中央値とする設定)が、可能となる。
また、画素または熱型赤外線検知器の外観および構成は、実施の形態1および2と同様であり、これらの実施の形態1および2と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態1および2と同様、SOI層に温度センサのダイオードおよびトランジスタを形成することにより、高感度かつ特性ばらつきの小さな画素および赤外線検知器を実現することができる。
なお、この定電流源401において、PN接合ダイオード420に代えて、逆方向に接続されるショットキダイオードが用いられてもよい。
[実施の形態4]
図9は、この発明の実施の形態4に従う選択状態の画素102の電気的等価回路を示す図である。この実施の形態4において、熱型赤外線センサの全体の外観の構成は、実施の形態1において図1を参照して示した構成と同じである。この発明の実施の形態4に従う画素102においては、定電流源401として、ダイオード接続される接合型電界効果トランジスタ(JFET)430が用いられる。接合型電界効果トランジスタにおいては、ゲートとチャネル領域とがPN接合により逆バイアス状態に維持されるPN接合型JFETを用いる。この接合型電界効果トランジスタ(JFET)の飽和電流を、温度依存電流Ioとして利用する。
この図9に示す画素102の他の構成は、図5に示す実施の形態1の選択時の画素の電気的回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
実施の形態4においても、熱型赤外線センサの赤外線検出原理は、実施の形態1の場合と同じである。以下、具体的に、この実施の形態4に従う画素102の出力電圧Voutの温度変化係数を算出する。前述の実施の形態1において示した式(1)から式(5)までは、同一の式が、この図9に示す画素102においても成立する。
ダイオード接続される接合型電界効果トランジスタの飽和電流は、前述の非特許文献1の第318頁に従うと、次式で表わされる。
Figure 2007225398
ここで、ZおよびLは、ゲート幅とゲート長をそれぞれ示す。μはキャリア移動度、qは素電荷、Nは、不純物濃度、aはチャネル厚さの1/2の値、εsは、シリコンの誘電率である。また、VbiはPN接合のビルトイン電圧、niは真正キャリア密度である。
上式(27)の両辺を温度Tで微分すると、次式(31)が得られる。
Figure 2007225398
たとえば、実現可能な値として、不純物濃度Nを、1016/cm3、チャネル幅およびチャネル長(ゲート幅およびゲート長)ZおよびLは、それぞれ、6μm、2μmとし、aを0.2μmとすると、以下の値が得られる。
Vp=0.31V、Ip=15μA、Vbi=0.35V、
Io=0.21μA〜Ib
先の実施の形態2および1と同様、エミッタ接地電流利得hfeを100、負荷抵抗素子403における電圧降下を2.5Vとすると、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlは、約120kΩとなる。ビルトイン電圧の温度依存係数dVbi/dTは、PN接合順方向電圧降下の温度依存性と等しく、約1.8mV/Kである。これらの値を用いると、次式(32)が得られる。
Figure 2007225398
前述のように、代表的な他の方式のセンサとして、酸化バナジウムボロメータ型センサでは、抵抗温度変化係数が、約2%/Kであり、バイアス電圧3Vにおいて温度変化係数が60mV/K程度である。また、ダイオードの順方向降下電圧の温度依存性を用いたセンサでは、8個直列接続構成において、温度変化係数が、10m/K程度である。したがって、この発明の実施の形態4の温度センサは、抵抗ボロメータ型センサに比較して、3倍以上の大きな温度変化係数を持つことがわかる。
この発明の実施の形態4に従う温度検知器または画素においても、画素の断熱用支持脚の数は、抵抗ボロメータおよびダイオード型センサと同様、コレクタ配線に対する支持脚とエミッタ配線に対する支持脚との2本である。従って、先の実施の形態1から3と同様、支持脚の断熱特性が良好でありかつトランジスタ方式の利点である高温度変化係数をより効果的に機能させる熱型赤外線センサを実現することができる。
この発明の実施の形態4に従う画素(熱型赤外線温度検知器)の製造工程は、図6(A)から図6(G)に示す製造工程と同様の工程を用いて形成される。定電流源401の形成時において、PN接合型JFETを形成する。したがって、この場合においても、温度センサを、SOI層に形成することにより、ノイズを低減することができ、また、画素間の特性ばらつきも小さくすることのできる熱型赤外線センサを実現することができる。
また、この定電流源401におけるダイオード接続されるJFETとして、上述の説明においては、ゲート部が、PN接合を形成するJFETを用いている。しかしながら、MESFET(金属−半導体FET)として一般的に用いられるショットキバリアをゲート分離に利用するJFETをダイオード接続して、その飽和電流を用いても同様の効果を得ることができる。
また、この定電流源401を流す電流Ioが小さい場合には、先の実施の形態3において示したように、ダーリントン接続されたバイポーラトランジスタを電流増幅のために利用してもよい。
[実施の形態5]
図10は、この発明の実施の形態5に従う熱型赤外線センサの要部の構成を示す図である。この発明の実施の形態5における熱型赤外線センサの全体の外観は、図1に示す構成と同じである。この発明の実施の形態5に従う熱型赤外線センサにおいては、以下の点が、これまでの実施の形態1から4に示す構成と異なる。すなわち、水平信号処理回路107において、負荷抵抗素子403は、接地電圧Vssを供給する接地線704にその一端が結合される。また、画素102aおよび102bにおいては、バイポーラトランジスタとして、PNPバイポーラトランジスタ702が設けられる。このバイポーラトランジスタ702のベースとコレクタとの間に定電流源701が設けられる。この定電流源701は、温度依存性を有しし、バイポーラトランジスタ702のベースからコレクタに向かって電流を流す。
図10に示す熱型赤外線センサの他の構成は、図4に示す熱型赤外線センサの構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図10に示す熱型赤外線センサの構成においては、バイポーラトランジスタ702は、そのエミッタ電位がベース電位よりも高くなったときに導通する。したがって、水平駆動線104aおよび104bにおいて、非選択時においては、Lレベルの電圧が供給され、選択時には、Hレベルの電圧レベルに維持される。選択画素(102b)において、エミッタ電流Ieが、水平駆動線104bから流入し、ベース電流Ibが、ベース側ノード712を介して定電流源701に供給される。このバイポーラトランジスタ702は、そのコレクタ電流hfe・Ibをコレクタ側ノード710に流す。垂直駆動線105においては、電流Icとして、電流Ioおよびhfe・Ibの合計電流が流れる。したがって、出力OUTとして生成される出力電圧は、負荷抵抗素子403の抵抗値Rlと電流Icの積で与えられる(接地電圧Vssが0Vの場合)。出力電圧Voutは次式で与えられる。
Vout=Ic・Rl
各電流の関係式としては、先の実施の形態1から4において説明したものと同様の関係式が得られ、バイポーラトランジスタ702の電流増幅により、高感度の温度センサを実現することができる。また、各画素102aおよび102bにおいては、トランジスタ配線を配置するための支持脚が、バイポーラトランジスタのコレクタおよび定電流源701の共通ノードに対する支持脚と、バイポーラトランジスタ702のエミッタに対する配線を配置する支持脚の2つであり、先の実施の形態1から4と同様、支持脚の断熱特性は、抵抗ボロメータおよびダイオード型温度センサと同様のレベルに維持することができる。
図11(A)から図11(C)は、図10に示す定電流源701の構成を示す図である。図11(A)において、定電流源701においては、ゲートおよびドレインがベース側ノード712に結合され、そのソースがコレクタ側ノード710に接続されるNチャネルMOSトランジスタ715が用いられる。この場合、ベース側ノード712に向かってベース電流Ibが流れ、コレクタ側ノード710に向かって電流Ioが流れる。電流Ioは、MOSトランジスタの順方向飽和電流であり、先の実施の形態1と同様の温度依存性を有する。バイポーラトランジスタ702の増幅動作により、電流の温度変化を増幅して温度を検出する。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
図11(B)においては、定電流源701が、アノードがコレクタ側ノード710に接続され、カソードがベース側ノード712に接続されるPN接合ダイオード720で構成される。この場合においては、実施の形態2と同様、PN接合ダイオード720の逆方向飽和電流の温度依存性を利用して、温度を検出する。
図11(C)においては、定電流源701が、そのゲートおよびドレインが、ベース側ノード712に接続され、そのソースがコレクタ側ノード710に接続されるJFETで構成される。このJFETは、PN接合型JFETであってもよく、またショットキバリア型JFET(MESFET)であってもよい。この場合においても、実施の形態4と同様、バイポーラトランジスタのベース電流Ibを順方向飽和電流Ioとして流して、この電流の温度依存性を利用して温度を検出する。
したがって、これらの図11(A)から図11(C)に示す定電流源701を利用することにより、定電流源701の温度依存性を、バイポーラトランジスタ702で増幅して、高感度で温度検出を行なうことができる。
なお、図11(A)および図11(C)においては、Nチャネルトランジスタが用いられている。しかしながら、Pチャネル型トランジスタが用いられてもよい。また、図11(B)に示すPN接合ダイオード720に代えて、ショットキダイオードが用いられてもよい。また、バイポーラトランジスタとして、ダーリントン接続されるバイポーラトランジスタが用いられても良い。
この発明の実施の形態5における熱型赤外線センサの製造工程は、図6(A)から図6(G)に示す製造工程と同様の工程を用いて形成される。SOI構造の単結晶シリコン層に、PNPバイポーラトランジスタおよび定電流源を形成する。
なお、負荷抵抗素子403は、実施の形態1から5において配線抵抗、拡散抵抗またはトランジスタ素子のいずれかで実現されればよい。
この発明の実施の形態5においても、温度センサとして、温度依存性を有する電流Ioを流す定電流源と、この定電流源の電流を増幅するPNPバイポーラトランジスタとを用いており、実施の形態1から4と同様、高感度で画素間の特性ばらつきの小さな熱型赤外線センサを実現することができる。
また、これまで述べた実施の形態1から5は、適宜組み合わせて用いられても良い。
この発明に従う熱型赤外線検知器および熱型赤外線センサは、各種センサ用途に適用することにより、高感度でかつ小型のセンサを実現することができ、イメージセンサ、赤外線リモートコントローラの受光装置などに適用することができる。
この発明に従う熱型赤外線センサの外観を概略的に示す図である。 図1に示す熱型赤外線センサの画素の平面レイアウトを概略的に示す図である。 図2に示す線3A−3Aに沿った断面構造を概略的に示す図である。 図1に示す熱型赤外線センサの要部の電気的回路構成を示す図である。 選択画素の等価回路および流れる電流を示す図である。 (A)−(G)は、この発明の実施の形態1に従う熱型赤外線センサの製造工程を示す図である。 この発明の実施の形態2に従う画素の電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態3に従う赤外線センサの画素の電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態4に従う赤外線センサの画素の電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態5に従う熱型赤外線センサの電気的回路構成を示す図である。 (A)−(C)は、それぞれ、図10に示す定電流源の具体的構成を示す図である。
符号の説明
100 熱型赤外線センサ、101 シリコン基板、102 画素、103 画素アレイ、104 水平駆動線、105 垂直駆動線、106 垂直信号処理回路、107 水平信号処理回路、202 温度センサ部、204 温度センサ、201a,201b,201 支持脚、154a,154b 配線、205 配線、160 分離領域、102a,102b 画素、104a,104b 水平駆動線、401 定電流源、402 バイポーラトランジスタ、403 負荷抵抗、415 MOSトランジスタ、601 シリコン絶縁膜、602 単結晶シリコン層、301 赤外線吸収構造、612 エッチング孔、03 空洞部(凹部)、420 ダイオード、430 JFET、402a,402b バイポーラトランジスタ、701 定電流源、702 バイポーラトランジスタ、715 MOSトランジスタ、720 ダイオード、730 JFET。

Claims (8)

  1. 選択信号線と読出信号線との間に結合され、入射赤外線による温度変化を検出する熱型赤外線検出器であって、
    制御電極と、前記読出信号線に接続される第1の電極と、前記選択信号線に接続される第2の電極とを有するトランジスタ素子、および
    前記制御電極と前記読出信号線との間に結合され、温度依存性を有する電流を流す電流源を備える、熱型赤外線検出器。
  2. 前記トランジスタ素子および前記電流源は、基板上に形成される空洞部に第1および第2の支持脚により保持されるセンサ部を構成し、
    前記熱型赤外線検出器は、さらに、
    前記第1の支持脚に形成され、前記電流源および前記第1の電極を前記読出信号線に接続する第1の配線と、
    前記第2の支持脚に形成され、前記第2の電極を前記選択信号線に接続する第2の配線とを備える、請求項1記載の熱型赤外線検出器。
  3. 前記電流源は、順方向飽和電流を流すダイオード接続される電界効果トランジスタおよび逆方向飽和電流を流すダイオードのいずれかを備える、請求項1記載の熱型赤外線検出器。
  4. 前記トランジスタ素子は、ダーリントン接続される複数のバイポーラトランジスタを備える、請求項1から3のいずれかに記載の熱型赤外線検出器。
  5. 前記センサ部は、絶縁膜上に形成される単結晶シリコン膜を基板領域として形成される、請求項2記載の熱型赤外線検出器。
  6. 複数の水平駆動線と、
    複数の垂直駆動線と、
    各々が前記水平駆動線と前記垂直駆動線との各交差部に対応するように、行および列の二次元アレイ状に配列され、各々が、バイポーラトランジスタ素子と前記バイポーラトランジスタ素子のベースとコレクタとの間に接続されて温度依存性を有する電流を流す電流源とを含む、基板上に形成される凹部に配置されて入射赤外線による温度変化を検出するための温度センサと、前記温度センサを前記凹部上に保持する第1および第2の支持脚と、前記温度センサに熱的に結合される赤外線吸収部と、前記第1の支持脚に配設され、前記バイポーラトランジスタ素子のコレクタおよび前記電流源の第1電極を対応の垂直駆動線に接続する第1の配線と、前記第2の支持脚に配設され、前記バイポーラトランジスタ素子のエミッタを対応の水平駆動線に接続する第2の配線とを含む、複数の画素、
    前記複数の水平駆動線に結合され、画素行ごとに画素を選択状態とするバイアス電圧を供給する信号処理回路、および
    各前記垂直駆動線と電源との間に結合され、対応の垂直駆動線に対応の列の選択画素の検出電流に応じた電圧変化を生じさせる複数の負荷抵抗素子を備える、熱型赤外線センサ。
  7. 前記電流源は、順方向飽和電流を供給するダイオード接続される電界効果トランジスタおよび逆方向飽和電流を供給するダイオードのいずれかを備える、請求項6記載の熱型赤外線センサ。
  8. 前記バイポーラトランジスタ素子は、ダーリントン接続される複数のバイポーラトランジスタを備える、請求項6記載の熱型赤外線センサ。
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