JP2007221656A - 高周波可変利得増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】利得を多段に切り替えて受信電力のダイナミックレンジを広げることができる高周波可変利得増幅器を得ること。
【解決手段】差動増幅器50,51を動作状態に設定し利得切替用スイッチ30a,30bを非導通状態に設定する場合と、差動増幅器50を動作停止状態に、差動増幅器51を動作状態にそれぞれ設定し、利得切替用スイッチ30a,30bを導通状態に設定した状態で、利得切替用経路310a,310bでの経路用スイッチ31a,31bを導通状態に、利得切替用経路311a,311bでの経路用スイッチ32a,32bを非導通状態に設定する場合と、逆に、利得切替用経路310a,310bでの経路用スイッチ31a,31bを非導通状態に、利得切替用経路311a,311bでの経路用スイッチ32a,32bを導通状態に設定する場合との3段階の切り替えができる。
【選択図】 図1
【解決手段】差動増幅器50,51を動作状態に設定し利得切替用スイッチ30a,30bを非導通状態に設定する場合と、差動増幅器50を動作停止状態に、差動増幅器51を動作状態にそれぞれ設定し、利得切替用スイッチ30a,30bを導通状態に設定した状態で、利得切替用経路310a,310bでの経路用スイッチ31a,31bを導通状態に、利得切替用経路311a,311bでの経路用スイッチ32a,32bを非導通状態に設定する場合と、逆に、利得切替用経路310a,310bでの経路用スイッチ31a,31bを非導通状態に、利得切替用経路311a,311bでの経路用スイッチ32a,32bを導通状態に設定する場合との3段階の切り替えができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、高周波可変利得増幅器に関するものである。
携帯電話機で代表される無線通信システムの受信機器における初段増幅回路には、微弱信号を受信する場合は、低雑音及び高利得特性が要求され、大信号を受信する場合は、低歪み特性及び低利得特性が要求される。特に、近年の移動体通信では、基地局と端末間の距離の関係で、受信時の電界強度が大きく変化するので、受信機器には大きなダイナミックレンジが必要となり、その結果、受信フロントエンド部の低雑音増幅器には利得制御機能が必要になる。このような利得制御機能を有する増幅器としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。以下、この発明の理解を容易にするため、図10を参照して簡単に説明する。
図10は、従来の高周波可変利得増幅器の構成例を示す回路図である。図10において入力端子601には、直流カットコンデンサ602aを介して増幅器603の入力端とストリップ線路604aの一端とが接続されている。増幅器603の出力端には、直流カットコンデンサ602bを介して出力端子605が接続されるとともに、直流カットコンデンサ602cを介してストリップ線路604bの一端が接続され、またチョークコイル606を介して電源端子607が接続されている。電源端子607と接地電位(グランド)との間に、バイパスコンデンサ608が設けられている。
そして、ストリップ線路604aの他端は、スイッチ609aの一方の信号電極に接続され、ストリップ線路604bの他端は、スイッチ609bの一方の信号電極に接続され、スイッチ609a,609bの他方の信号電極間は、抵抗素子610を介して接続されている。スイッチ609aの制御電極は、電圧制御端子611aに接続され、スイッチ609bの制御電極は、電圧制御端子611bに接続されている。
このストリップ線路604a、スイッチ609a、抵抗素子610、スイッチ609b及びストリップ線路604cの経路は、信号バイパス回路を構成している。
以上の構成において、外部の受信処理系で受信された高周波信号の受信電力が所定の値よりも低い場合は、電圧制御端子611a,611bにほぼ0Vを印加してスイッチ609a,609bを遮断状態に設定し、増幅器603をオン動作状態に設定する。これによって、外部の受信系から入力端子601に入力される高周波信号は、直流カットコンデンサ602aを介して増幅器603に入力して高利得で増幅され、直流カットコンデンサ602bを介して出力端子605から出力される。
一方、外部の受信処理系で受信された高周波信号の受信電力が所定の値よりも高い場合は、電圧制御端子611a,611bに電源端子607と同じ電圧を印加してスイッチ609a,609bを導通状態に設定し、増幅器603をオフ動作状態に設定する。これによって、外部の受信系から入力端子601に入力される高周波信号は、直流カットコンデンサ602aを介して信号バイパス回路に入り、そこでの抵抗素子610にて所定量の減衰を受け、直流カットコンデンサ602bを介して出力端子605から出力される。
以上のように、従来の高周波可変利得増幅器では、高周波信号の受信電力に応じて、設定利得を高利得と低利得とに切り替えるようになっている。
しかしながら、上記従来の高周波可変利得増幅器では、設定可能な利得が高利得と低利得の2状態しかないので、受信電力のダイナミックレンジを広げることが難しいという問題がある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、利得を多段に切り替えて受信電力のダイナミックレンジを広げることができる高周波可変利得増幅器を得ることを目的とする。
また、この発明は、入力インピーダンスを大きく変えずに利得を多段に切り替え可能な上記の高周波可変利得増幅器を得ることを目的とする。
また、この発明は、少ない素子数で小型化が可能な上記の高周波可変利得増幅器を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、低電源電圧、低電流で動作可能な上記の高周波可変利得増幅器を得ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、この発明にかかる高周波可変利得増幅器は、それぞれの正相側入出力端間及び逆相側入出力端間が対応する直流カットコンデンサを介して接続される2つの差動増幅器と、前記2つの差動増幅器の正相側と逆相側とに対称に配置される同数個N(N≧2)の利得切替用経路からなり、それぞれの利得切替用経路が経路用スイッチと減衰用抵抗素子との直列回路で構成される第1及び第2の利得切替用経路群と、入力される高周波信号に利得付与処理を施して出力端に導出する経路として、前記2つの差動増幅器を通る経路と前記第1及び第2の利得切替用経路群における対称位置に配置される各一つの利得切替用経路を通る経路とを選択制御する制御手段とを備え、前記第1及び第2の利得切替用経路群は、前記第1の利得切替用経路群の一端が一方の前記差動増幅器の正相側入力端に第1の切替用スイッチを介して接続され、他端が他方の前記差動増幅器の正相側入力端に第1の直流カットコンデンサを介して接続され、前記第2の利得切替用経路群の一端が一方の前記差動増幅器の逆相側入力端に第2の利得切替用スイッチを介して接続され、他端が他方の前記差動増幅器の逆相側入力端に第2の直流カットコンデンサを介して接続され、前記制御手段は、前記第1及び第2の利得切替用スイッチを非導通状態に制御するときは、前記2つの差動増幅器を共に増幅動作可能状態に制御し、前記第1及び第2の利得切替用スイッチを導通状態に制御するときは、前記2つの差動増幅器のうち入力段の差動増幅器を動作停止状態に、出力段の差動増幅器を増幅動作可能状態にそれぞれ制御し、かつ、前記第1及び第2の利得切替用経路群における対称位置に配置される各一つの利得切替用経路における前記経路用スイッチをそれぞれ導通状態に制御することを特徴とする。
この発明によれば、例えば、2つの差動増幅器の正相側に2つの利得切替用経路が並列に配置され、逆相側に2つの利得切替用経路が並列に配置されているとすれば、2つの差動増幅器を動作状態に設定し第1及び第2の利得切替用スイッチを非導通状態に設定する場合と、入力段差動増幅器を動作停止状態に、出力段差動増幅器を動作状態にそれぞれ設定し、第1及び第2の利得切替用スイッチを導通状態に設定した状態で、対称位置にある一方の対利得切替用経路での経路用スイッチを導通状態に設定し、対称位置にある他方の対利得切替用経路での経路用スイッチを非導通状態に設定する場合と、逆に、対称位置にある一方の利得切替用経路での経路用スイッチを非導通状態に設定し、対称位置にある他方の利得切替用経路での経路用スイッチを導通状態に設定する場合との3段階の切り替えができる。このように、従来例よりも高周波受信電力のダイナミックレンジを広げることができる。
この発明によれば、利得を多段に切り替えて受信電力のダイナミックレンジを広げることができるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、この発明にかかる高周波可変利得増幅器の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。図1に示す高周波可変利得増幅器は、一対の入力端子1a,1bと一対の出力端子2a,2bとの間に、2つの差動増幅器50,51がこの順に配置されている。差動増幅器50,51は、それぞれ同様の構成であって、例えば図2に示すように構成されている。図2については、後述する。なお、この実施の形態1及び以下に示す各実施の形態において、符号に添えた「a」「b」は、差動構成における正相側と逆相側とに対称に配置される同一内容ないしは同一能力の回路素子に付されている。
図1は、この発明の実施の形態1による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。図1に示す高周波可変利得増幅器は、一対の入力端子1a,1bと一対の出力端子2a,2bとの間に、2つの差動増幅器50,51がこの順に配置されている。差動増幅器50,51は、それぞれ同様の構成であって、例えば図2に示すように構成されている。図2については、後述する。なお、この実施の形態1及び以下に示す各実施の形態において、符号に添えた「a」「b」は、差動構成における正相側と逆相側とに対称に配置される同一内容ないしは同一能力の回路素子に付されている。
すなわち、図1に示すように、入力端子1aには差動増幅器50の正相側入力端が接続され、入力端子1bには差動増幅器50の逆相側入力端が接続されている。出力端子2aには差動増幅器51の正相側出力端が接続され、出力端子2bには差動増幅器51の逆相側出力端が接続されている。そして、差動増幅器50の正相側出力端は直流カットコンデンサ40aを介して差動増幅器51の正相側入力端に接続され、差動増幅器50の逆相側出力端は直流カットコンデンサ40bを介して差動増幅器51の逆相側入力端に接続されている。
なお、差動増幅器50の両入力端間にはフィード抵抗素子10a,10bが直列に接続され、このフィード抵抗素子10a,10bの直列接続端は、バイアス端子3に接続されている。また、差動増幅器51の両入力端間にはフィード抵抗素子11a,11bが直列に接続され、このフィード抵抗素子11a,11bの直列接続端は、バイアス端子4に接続されている。
このような2つの差動増幅器50,51の正相側入力端に対し第1の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路310a,311aが並列に配置され、逆相側入力端に対し第2の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路310b,311bが並列に配置されている。
すなわち、差動増幅器50の正相側入力端には利得切替用スイッチ(第1の利得切替用スイッチ)30aを介して2つの利得切替用経路310a,311aの各一端が並列に接続され、差動増幅器51の正相側入力端には直流カットコンデンサ(第1の直流カットコンデンサ)41aを介して2つの利得切替用経路310a,311aの各他端が並列に接続されている。利得切替用スイッチ30aは、例えばNMOSトランジスタであって、そのゲート電極は、電圧制御端子300aに接続されている。
2つの利得切替用経路310a,311aは、それぞれ、経路用スイッチ31a,32aと減衰用抵抗素子12a,13aとの直列回路で構成されている。経路用スイッチ31a,32aは、それぞれ、例えばNMOSトランジスタであって、そのゲート電極は、電圧制御端子301a,302aに接続されている。
同様に、差動増幅器50の逆相側入力端には利得切替用スイッチ(第2の利得切替用スイッチ)30bを介して2つの利得切替用経路310b,311bの各一端が並列に接続され、差動増幅器51の逆相側入力端には直流カットコンデンサ(第2の直流カットコンデンサ)41bを介して2つの利得切替用経路310b,311bの各他端が並列に接続されている。利得切替用スイッチ30bは、例えばNMOSトランジスタであって、そのゲート電極は、電圧制御端子300bに接続されている。
2つの利得切替用経路310b,311bは、それぞれ、経路用スイッチ31b,32bと減衰用抵抗素子12b,13bとの直列回路で構成されている。経路用スイッチ31b,32bは、それぞれ、例えばNMOSトランジスタであって、そのゲート電極は、電圧制御端子301b,302bに接続されている。
制御手段は、図示してないが、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力に応じて、この実施の形態1では、「高利得状態」と「中利得状態」と「低利得状態」との3段階に利得を切り替えて対応する利得付与処理が行えるように、出力段の差動増幅器51はいずれの状態においても増幅動作が行えるようにし、入力段の差動増幅器50には増幅動作の許否制御を行い、各スイッチには導通・非導通の制御を行うようになっている。
ここで、「高利得状態」は、高周波受信電力が差動増幅器50での増幅処理で歪みを生じないで程度に所定電力よりも低い電力状態である場合が該当する。「中利得状態」は、高周波受信電力が差動増幅器50での増幅処理で歪みを生ずる程度に所定電力よりも高い電力状態である場合が該当する。「低利得状態」は、高周波受信電力が差動増幅器50での増幅処理で上記よりも大きい歪みを生ずる程度に所定電力よりもさらに高い電力状態である場合が該当する。
そして、利得切替用経路310a,310bでは、経路用スイッチ31a,31bは、同じ能力(サイズ)であり、減衰用抵抗素子12a,12bは、等値である。また、利得切替用経路311a,311bでは、経路用スイッチ32a,32bは、同じ能力(サイズ)であり、減衰用抵抗素子13a,13bは、等値である。そして、利得切替用経路310a,310bと利得切替用経路311a,311bとの間では、所望の利得切替量が得られるように、経路用スイッチの能力(サイズ)と減衰用抵抗素子の抵抗値に差を設けてある。すなわち、利得切替用経路310a,310bが「中利得状態」用で、利得切替用経路311a,311bが「低利得状態」用であるとすれば、経路用スイッチの能力(サイズ)は、例えば、「経路用スイッチ32a,32b」<「経路用スイッチ31a,31b」である。また、減衰用抵抗素子の抵抗値は、「減衰用抵抗素子13a,13b」>「減衰用抵抗素子12a,12b」である。以下、制御手段の動作を具体的に説明する。
まず、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「高利得状態」である場合は、差動増幅器50を増幅動作可能状態に設定し、電圧制御端子300a,300bのそれぞれにほぼ接地電位(0V)を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に非導通状態に設定する。また、電圧制御端子301a,301b,302a,302bのそれぞれにもほぼ接地電位(0V)を与えて経路用スイッチ31a,31b,32a,32bを共に非導通状態に設定する。
すなわち、「高利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50と利得切替用スイッチ30a,30bとに向かう。そのうち、利得切替用スイッチ30a,30bに向かう高周波信号は、大部分が利得切替用スイッチ30a,30bにて反射され、差動増幅器50に入力され、増幅された高周波信号は直流カットコンデンサ40a,40bを介して差動増幅器51に入力される。このとき、利得切替用経路310a,310b,311a,311bでは、経路用スイッチ31a,31b,32a,32bが非導通状態であるので、差動増幅器50の出力高周波信号のうち、これらの経路に向かう高周波信号は殆ど反射されて差動増幅器51に入力される。つまり、差動増幅器50の出力高周波信号は殆ど減衰されずに差動増幅器51に入力される。差動増幅器51にて増幅された高周波信号は、出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
次に、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「中利得状態」である場合は、差動増幅器50を動作停止状態に設定し、電圧制御端子300a,300bのそれぞれに電源電位を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に導通状態に設定する。そして、利得切替用経路310a,310bと利得切替用経路311a,311bとのうち、例えば、利得切替用経路310a,310bにおける電圧制御端子301a,301bのそれぞれに電源電位を与えて経路用スイッチ31a,31bを共に導通状態に設定し、利得切替用経路311a,311bにおける電圧制御端子302a,302bのそれぞれにほぼ接地電位(0V)を与えて経路用スイッチ32a,32bを共に非導通状態に設定する。
すなわち、「中利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50が動作停止状態にあるので、利得切替用スイッチ30a,30bから利得切替用経路310a,310bの経路用スイッチ31a,31bを通って減衰用抵抗素子12a,12bに入力し、そこで所定の減衰処理を受け、直流カットコンデンサ41a,41bを介して差動増幅器51に入力して増幅され、出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
また、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「低利得状態」である場合は、差動増幅器50を動作停止状態にし、電圧制御端子300a,300bのそれぞれに電源電位を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に導通状態に設定する。そして、今度は、利得切替用経路311a,311bにおける電圧制御端子302a,302bのそれぞれに電源電位を与えて経路用スイッチ32a,32bを共に導通状態に設定し、利得切替用経路310a,310bにおける電圧制御端子301a,301bのそれぞれにほぼ接地電位(0V)を与えて経路用スイッチ31a,31bを共に非導通状態に設定する。
すなわち、「低利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50が動作停止状態にあるので、利得切替用スイッチ30a,30bから利得切替用経路311a,311bの経路用スイッチ32a,32bを通って減衰用抵抗素子13a,13bに入力し、そこで所定の減衰処理を受け、直流カットコンデンサ41a,41bを介して差動増幅器51に入力して増幅され、出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
ここで、フィード抵抗素子10a,10b,11a,11bの抵抗値は、高周波差動信号を余り減衰させない程度に大きい値である。また、中利得状態用の減衰用抵抗素子(上記の例では、減衰用抵抗素子12a,12b)及び低利得状態用の減衰用抵抗素子(上記の例では、減衰用抵抗素子13a,13bは、それぞれの電力に対応する利得付与が行えるように、抵抗値、素子の長さ及び幅を調整してインピーダンス整合を取っている。
次に、図2は、差動増幅器50,51の構成例を示す回路図である。図2において、電源入力端子506には、負荷インダクタ516a,516bを介して増幅用NMOSトランジスタ513a,513bのドレイン電極が接続され、またフィード抵抗素子519を介してスイッチ用NMOSトランジスタ515のドレイン電極が接続されている。出力端子502a,502bは、負荷インダクタ516a,516bと増幅用NMOSトランジスタ513a,513bのドレイン電極との接続端に接続されている。スイッチ用NMOSトランジスタ515のゲート電極には、電圧制御端子505が接続されている。
増幅用NMOSトランジスタ513a,513bのゲート電極は、共通に接続され、その接続ラインにスイッチ用NMOSトランジスタ515のソース電極が接続され、またその接続ラインと接地電位(グランド)との間にスイッチ用NMOSトランジスタ514とバイパスコンデンサ518との並列回路が配置されている。スイッチ用NMOSトランジスタ514のゲート電極には、電圧制御端子504が接続されている。
増幅用NMOSトランジスタ513a,513bのソース電極は、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bのドレイン電極に接続されている。増幅用NMOSトランジスタ512a,512bのゲート電極は、入力端子501a,501bに接続され、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bのソース電極は、ソースインダクタ517を介して接続されている。また、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bのソース電極と接地電位(グランド)との間に、定電流用NMOSトランジスタ511a,511bが配置されている。定電流用NMOSトランジスタ511a,511bのゲート電極には、バイアス端子503a,503bが接続されている。
動作について説明する。まず、入力端子501a,501bに入力される高周波差動信号を増幅する動作状態の場合には、バイアス端子503a,503bに0.7V程度の電圧を印加して定電流用NMOSトランジスタ511a、511bに所望の電流を流す状態に設定するとともに、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bでは、図1に示したバイアス端子3,4からそのゲート電極にそのソース電極よりも0.7V程度高い電圧を印加した状態にする。
このとき、電圧制御端子504にほぼ0Vを印加してスイッチ用NMOSトランジスタ514を非導通状態に設定し、電圧制御端子505に電源入力端子506に入力される電源電圧とほぼ同じ電圧を印加してスイッチ用NMOSトランジスタ515を導通状態に設定する。すなわち、増幅用NMOSトランジスタ513a,513bは、ゲート電極にフィード抵抗器519を介して電源電圧とほぼ同じ電圧が印加されて導通状態になっているとともに、バイパスコンデンサ518を介して高周波的に接地された状態になっている。
これによって、入力端子501a,501bから入力された高周波差動信号は、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bにて増幅され、増幅用NMOSトランジスタ513a,513bを通って出力端子502a,502bから出力される。図1に示した差動増幅器51は、常時、このような動作状態に制御される。一方、差動増幅器50は、「高利得状態」のときに、このような動作状態に制御される。
一方、入力端子501a,501bに入力される高周波差動信号を増幅しない動作停止状態の場合には、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bでは、上記と同様に、図1に示したバイアス端子3,4からそのゲート電極に、そのソース電極よりも0.7V程度高い電圧を印加した状態にするが、バイアス端子503a,503bにほぼ0Vを印加して定電流用NMOSトランジスタ511a,511bを非導通状態に設定する。
そして、電圧制御端子504に電源電圧とほぼ同じ電圧を印加してスイッチ用NMOSトランジスタ514を導通状態に設定し、電圧制御端子505にほぼ0Vを印加してスイッチ用NMOSトランジスタ515を非導通状態に設定する。すなわち、増幅用NMOSトランジスタ513a,513bは、そのゲート電極にほぼ0Vが印加されるので、非導通状態になる。
これによって、入力端子501a,501bから高周波差動信号が入力されても、定電流用NMOSトランジスタ511a,511bが非導通状態にあり、流れる電流はほぼ0Aである。また、増幅用NMOSトランジスタ513a,513bも非導通状態である。つまり、増幅用NMOSトランジスタ512a,512bでは電流が流れず、増幅動作は行われず、出力端子502a,502bからは、高周波差動信号は出力されない。図1に示した差動増幅器50は、「中利得状態」と「低利得状態」のときに、このような動作停止状態に制御される。
このように、高周波差動信号が入力される増幅用NMOSトランジスタ512a,512bは、当該差動増幅器が増幅を行う「動作状態」と増幅を行わない「動作停止状態」との双方において、図1に示したバイアス端子3からそのゲート電極に、そのソース電極よりも0.7V程度高い電圧を印加した状態にするので、高周波可変利得増幅器の利得切り替えと連動して差動増幅器50を「動作状態」と「動作停止状態」とに切り替えても、入力端子501a,501b(図1では入力端子1a,1b)の入力インピーダンスがあまり変化しないという効果が得られる。このことは、図1において、常時、「動作状態」にある差動増幅器51では、フィード抵抗素子11a,11b及びバイアス端子4は、設けなくともよいことを示している。
以上のように、この実施の形態1によれば、高周波可変利得増幅器の可変利得を3段階に切り替えることができるので、従来例よりも広いダイナミックレンジが実現できるという効果が得られる。
このとき、高周波受信電力が大きいときは、入力段の差動増幅器を動作停止状態とし、所望の減衰量を有する経路を介して高周波信号電力を減衰させ、出力段の差動増幅器に入力させるので、差動増幅器に高い飽和特性は要求されない。したがって、低電源電圧、低電流で動作可能な高周波可変利得増幅器が実現できるという効果が得られる。
また、利得切替用経路では、従来例では、経路用スイッチを減衰用抵抗素子の両側に配置しているが、この実施の形態1では、経路用スイッチを減衰用抵抗素子の片側だけに配置するので、経路用スイッチの個数が削減でき、回路の小形化が図れるという効果が得られる。
加えて、入力段の差動増幅器の入力インピーダンスは「動作状態」と「動作停止状態」とであまり変化しないように設定できるので、利得の切り替えと連動して「動作状態」と「動作停止状態」とに切り替えても、入力インピーダンスがあまり変化しない高周波可変利得増幅器が実現できるという効果も得られる。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図3では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図3は、この発明の実施の形態2による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図3では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図3に示すように、実施の形態2による高周波可変利得増幅器では、図1(実施の形態1)に示した構成において、差動増幅器50,51の各正相側入力端に対して、利得切替用経路312aが利得切替用経路310a,311aに並列に追加されている。また、差動増幅器50,51の各逆相側入力端に対して、利得切替用経路312bが利得切替用経路310b,311bに並列に追加されている。この構成では、利得切替用経路310a,311a,312aの全体が第1の利得切替用経路群を構成し、利得切替用経路310b,311b,312bの全体が第2の利得切替用経路群を構成している。
利得切替用経路312aは、経路用スイッチ33aと減衰用抵抗素子14aとの直列回路で構成されている。また利得切替用経路312bは、経路用スイッチ33bと減衰用抵抗素子14bとの直列回路で構成されている。経路用スイッチ33a,33bは、それぞれ、例えばNMOSトランジスタであって、同じ能力(サイズ)を有し、そのゲート電極は、電圧制御端子303a,303bに接続されている。また、減衰用抵抗素子14a,14bの抵抗値は等値である。減衰用抵抗素子14a,14bは、扱う電力に対応する利得付与が行えるように、抵抗値、素子の長さ及び幅を調整してインピーダンス整合を取っている。
この構成によれば、差動増幅器50を動作停止状態にする場合に、電圧制御端子300a,300b,303a,303bに差動増幅器50,51の電源電圧とほぼ同じ電圧を印加して利得切替用スイッチ30a,30b、経路用スイッチ33a,33bをそれぞれ導通状態に設定し、かつ、電圧制御端子301a,301b,302a,302bにほぼ0Vを印加して経路用スイッチ31a,31b,32a,32bを非導通状態に設定することで、利得切替用経路312a,312bを用いて、実施の形態1にて説明した「低利得状態」よりもさらに大きな受信電力に対処できる。
このように、実施の形態2によれば、設定可能な可変利得の切替段数を実施の形態1よりも1つ増やすことができ、一層広いダイナミックレンジが実現できる。この実施の形態2では、対称配置する利得切替用経路を1つ追加した例を示したが、同じ手順で簡単に増やすことができるので、任意の切替段数を持つ広いダイナミックレンジを有する高周波可変利得増幅器が容易に得られる。
実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図4では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
図4は、この発明の実施の形態3による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図4では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
図4に示すように、実施の形態3による高周波可変利得増幅器では、図1(実施の形態1)に示した構成において、差動増幅器50の正相側入力端と利得切替用スイッチ30aとの間に直流カットコンデンサ42aが介挿され、差動増幅器50の逆相側入力端と利得切替用スイッチ30bとの間に直流カットコンデンサ42bが介挿されている。
そして、利得切替用スイッチ30aと直流カットコンデンサ42aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子15aが設けられ、利得切替用スイッチ30bと直流カットコンデンサ42bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子15bが設けられている。また、利得切替用スイッチ30aと利得切替用経路310a,311aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子16aが設けられ、利得切替用スイッチ30bと利得切替用経路310b,311bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子16bが設けられている。さらに、利得切替用経路310a,311aと直流カットコンデンサ41aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子17aが設けられ、利得切替用経路310b,311bと直流カットコンデンサ41bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子17bが設けられている。
この構成によれば、利得切替用スイッチ30a,30bのソース電極及びドレイン電極は、接地用抵抗素子15a,15b,16a,16bを介して接地される。また、経路用スイッチ31a,31b,32a,32bのソース電極及びドレイン電極は、接地用抵抗素子16a,16b,17a,17bを介して接地される。
したがって、実施の形態3によれば、利得切替用経路310a,311a,310b,311bに流れ込む直流成分をカットすべく直流カットコンデンサ42a,42bを介在させても、利得切替用経路310a,311a,310b,311bの電位がフローティングになるのを防ぐことができ、安定した利得付与操作が行えるようになる。
なお、この実施の形態3(図4)では、実施の形態1(図1)への適用例を示したが、実施の形態2(図3)にも同様に適用することができる。
実施の形態4.
図5は、この発明の実施の形態4による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図5では、図4(実施の形態3)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
図5は、この発明の実施の形態4による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図5では、図4(実施の形態3)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
図5に示すように、実施の形態4による高周波可変利得増幅器では、図4(実施の形態3)に示した構成において、差動増幅器50の正相側入力端と直流カットコンデンサ42aとの間に減衰用抵抗素子18aが介挿され、差動増幅器50の逆相側入力端と直流カットコンデンサ42bとの間に減衰用抵抗素子18bが介挿されている。
また、差動増幅器51の正相側入力端と直流カットコンデンサ41aとの間に減衰用抵抗素子19aが介挿され、差動増幅器51の逆相側入力端と直流カットコンデンサ41bとの間に減衰用抵抗素子19bが介挿されている。
この追加した減衰用抵抗素子18a,18b,19a,19bは、利得切替用経路310a,310b,311a,311bに設ける減衰用抵抗素子12a,12b,13a,13bに要求される抵抗値の一部を受け持つ形で抵抗値、素子長及び素子幅を調整されている。
この構成によれば、この追加した減衰用抵抗素子18a,18b,19a,19bは、差動増幅器50,51の入力端側に設けてあるので、各利得切替用経路での利得付与量を設定値に維持できるように、インピーダンス整合を取ることができる。
なお、この実施の形態4(図5)では、実施の形態1(図1)への適用例を示したが、実施の形態2(図4)にも同様に適用することができる。
実施の形態5.
図6は、この発明の実施の形態5による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。この実施の形態5では、2段構成の差動増幅器と、その正相側及び逆相側に対称配置される2つ利得切替用経路群との接続態様が実施の形態1(図1)とは異なる場合の構成例について説明する。
図6は、この発明の実施の形態5による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。この実施の形態5では、2段構成の差動増幅器と、その正相側及び逆相側に対称配置される2つ利得切替用経路群との接続態様が実施の形態1(図1)とは異なる場合の構成例について説明する。
図6に示すように、この実施の形態5による高周波可変利得増幅器で用いる2段構成の差動増幅器50,52は、図1(実施の形態1)に示した2段構成の差動増幅器50,51と同様に、それぞれの正相側入力端と逆相側入力端との間にフィード抵抗素子10a,10b,11a,11bが接続され、出力段に配置した差動増幅器52は、差動増幅器50と同様に図2に示した通りに構成されるが、動作態様が図1(実施の形態1)に示した差動増幅器51とは異なり、この実施の形態5では、差動増幅器50と同様に、「動作状態」と「動作停止状態」とに制御される。
また、正相側に配置される第3の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路320a,321aと、逆相側に配置される第4の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路320b,321bとは、図1(実施の形態1)と同様に対称であり、利得切替用経路320a,321aの各一端が利得切替用スイッチ30aを介して差動増幅器50の正相側入力端に接続され、利得切替用経路320b,321bの各一端が利得切替用スイッチ30bを介して差動増幅器50の逆相側入力端に接続される点は、図1(実施の形態1)と同じであるが、構成と各他端の接続態様とが異なっている。
すなわち、図6に示すように、第3の利得切替用経路群における利得切替用経路320aと、第4の利得切替用経路群における利得切替用経路320bとは、図1に示した利得切替用経路310a,310bと同様に、差動増幅器50,52の各正相側入力端間及び各逆相側入力端間に接続されるが、経路用スイッチ31a,31bを省き、共通に使用していた直流カットコンデンサ(41a,41b)を含めた構成になっている。図6では、利得切替用経路320aは、減衰用抵抗素子22aと直流カットコンデンサ44aとの直列回路で構成され、利得切替用経路320bは、減衰用抵抗素子22bと直流カットコンデンサ44bとの直列回路で構成されている。
一方、第3の利得切替用経路群における利得切替用経路321a及び第4の利得切替用経路群における321bの各他端の接続先は、図1に示した利得切替用経路311a,311bとは異なり、差動増幅器52の正相側出力端及び逆相側出力端となっている。そして、利得切替用経路321aは、減衰用抵抗素子23aと経路用スイッチ34aと直流カットコンデンサ44aとの直列回路で構成され、直流カットコンデンサ44aが他端側として差動増幅器52の正相側出力端に接続されている。また利得切替用経路321bは、減衰用抵抗素子23bと経路用スイッチ34bと直流カットコンデンサ44bとの直列回路で構成され、直流カットコンデンサ44bが他端側として差動増幅器52の逆相側出力端に接続されている。
そして、実施の形態1では、「中利得状態」と「低利得状態」に用いる利得切替用経路は、並列接続した中から適宜に選択したが、この実施の形態5では、固定的に割り当てられる。つまり、「中利得状態」では利得切替用経路320a,320bが用いられ、「低利得状態」では利得切替用経路321a,321bが用いられる。
なお、フィード抵抗素子10a,10b,11a,11bの抵抗値は、実施の形態1同様に高周波差動信号を余り減衰させない程度に大きい値である。また、減衰用抵抗素子22a,22b,23a,23bは、それぞれの電力に対応する利得付与が行えるように、抵抗値、素子の長さ及び幅を調整してインピーダンス整合を取っている。以下、図示しない制御手段の動作について説明する。
まず、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「高利得状態」である場合は、差動増幅器50,52を増幅動作可能状態に設定し、電圧制御端子300a,300bのそれぞれにほぼ接地電位(0V)を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に非導通状態に設定する。また、電圧制御端子301a,301bのそれぞれにもほぼ接地電位(0V)を与えて経路用スイッチ34a,34bを共に非導通状態に設定する。
すなわち、「高利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50と利得切替用スイッチ30a,30bとに向かう。そのうち、利得切替用スイッチ30a,30bに向かう高周波信号は、大部分が利得切替用スイッチ30a,30bにて反射され、差動増幅器50に入力され、増幅された高周波信号は直流カットコンデンサ40a,40bを介して差動増幅器52に入力される。このとき、利得切替用スイッチ30a,30bと経路用スイッチ34a,34bとは非導通状態であるので、段間に接続される利得経路切替用経路320a,320bに向かう高周波信号は、殆どが反射されて差動増幅器52に入力される。つまり、差動増幅器50の出力高周波信号は殆ど減衰されずに差動増幅器52に入力される。差動増幅器52にて増幅された高周波信号は、一部が利得経路切替用経路321a,321bに向かうが、殆どが経路用スイッチ34a,34bにて反射されて戻ってくるので、余り減衰することなく、出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
次に、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「中利得状態」である場合は、差動増幅器50を動作停止状態に設定し、差動増幅器52を増幅動作可能状態に設定し、電圧制御端子300a,300bのそれぞれに電源電位を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に導通状態に設定する。また、利得切替用経路321a,321bにおける電圧制御端子301a,301bのそれぞれにほぼ接地電位(0V)を与えて経路用スイッチ34a,34bを共に非導通状態に設定する。
すなわち、「中利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50が動作停止状態にあるので、利得切替用スイッチ30a,30bを通って利得切替用経路320a,320bと利得切替用経路321a,321bとに向かうが、経路用スイッチ34a,34bは非導通状態であるので、利得切替用スイッチ30a,30bを通る高周波信号は、大部分が利得切替用経路320a,320bの減衰用抵抗素子22a,22bに入力し、そこで所定の減衰処理を受け、直流カットコンデンサ43a,43bを介して差動増幅器52に入力して増幅され、出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
また、外部の受信処理系での高周波信号の受信電力が「低利得状態」である場合は、差動増幅器50,52を動作停止状態に設定し、電圧制御端子300a,300bのそれぞれに電源電位を与えて利得切替用スイッチ30a,30bを共に導通状態に設定する。そして、今度は、利得切替用経路321a,321bにおける電圧制御端子301a,301bのそれぞれに電源電位を与えて経路用スイッチ34a,34bを共に導通状態に設定する。
すなわち、「低利得状態」において入力端子1a,1bに入力される高周波信号は、差動増幅器50が動作停止状態にあるので、利得切替用スイッチ30a,30bを通って利得切替用経路320a,320bと利得切替用経路321a,321bとに向かうが、差動増幅器52も動作停止状態である。したがって、利得切替用スイッチ30a,30bから利得切替用経路321a,321bに入力する高周波信号が減衰用抵抗素子23a,23bにて所定の減衰処理を受け、経路用スイッチ34a,34b、直流カットコンデンサ44a,44b、差動増幅器52の正相側出力端及び逆相側出力端を介して出力端子2a,2bから後段の処理系に出力される。
以上のように、この実施の形態5によれば、実施の形態1と同様に、高周波可変利得増幅器の可変利得を3段階に切り替えることができるので、従来例よりも広いダイナミックレンジが実現できるという効果が得られる。
そして、実施の形態5では、実施の形態1と同様に、低電源電圧、低電流で動作可能な高周波可変利得増幅器が実現でき、また、利得を切り替えも入力インピーダンスがあまり変化しない高周波可変利得増幅器が実現できるのに加えて、利得切替用経路で用いる経路用スイッチの個数を、実施の形態1よりも2個削減できるので、回路の小形化をさらに押し進めることができる。
実施の形態6.
図7は、この発明の実施の形態6による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図7では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態6に関わる部分を中心に説明する。
図7は、この発明の実施の形態6による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図7では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態6に関わる部分を中心に説明する。
図7に示すように、この実施の形態6による高周波可変利得増幅器では、図6(実施の形態5)に示した構成において、差動増幅器52の後段に差動増幅器53が追加され、差動増幅器53が出力段の差動増幅器となっている。そして、それに対する利得切替用経路322a,322bが追加されている。この構成では、利得切替用経路320a,321a,322aの全体が第3の利得切替用経路群に構成し、利得切替用経路320b,321b,322bの全体が第4の利得切替用経路群に構成している。
差動増幅器52の正相側出力端は直流カットコンデンサ45aを介して差動増幅器53の正相側入力端に接続され、差動増幅器52の逆相側出力端は直流カットコンデンサ45bを介して差動増幅器53の逆相側入力端に接続されている。出力端子2aには差動増幅器53の正相側出力端と利得切替用経路322aの他端とが接続され、出力端子2bには差動増幅器53の逆相側出力端と利得切替用経路322bの他端とが接続されている。差動増幅器53の正相側入力端と逆相側入力端との間には、フィード抵抗素子20a,20bが直列に配置され、その直列接続端は、バイアス端子5に接続されている。フィード抵抗素子20a,20bは、高周波差動信号を余り減衰させない程度に大きい抵抗値にしてある。
利得切替用経路322aは、減衰用抵抗素子24aと経路用スイッチ35aと直流カットコンデンサ46aとの直列回路で構成され、減衰用抵抗素子24aが一端側として利得切替用スイッチ30aに接続され、直流カットコンデンサ46aが他端側として差動増幅器53の正相側出力端に接続されている。
また、利得切替用経路322bは、減衰用抵抗素子24bと経路用スイッチ35bと直流カットコンデンサ46bとの直列回路で構成され、減衰用抵抗素子24bが一端側として利得切替用スイッチ30bに接続され、直流カットコンデンサ46bが他端側として差動増幅器53の逆相側出力端に接続されている。
減衰用抵抗素子24a,24bは、扱う電力に対応した利得付与が行えるように、抵抗値と、素子の長さ及び幅を調整してインピーダンス整合を取っている。なお、利得切替用経路321a,321bの他端は、差動増幅器52の正相側出力端及び逆相側出力端に接続されるのではなく、差動増幅器53の正相側入力端及び逆相側入力端に接続される。
この構成によれば、差動増幅器50,52を共に動作停止状態に設定するのに加えて、差動増幅器53も動作停止状態に設定し、電圧制御端子300a,300b,302a,302bに差動増幅器の電源電圧とほぼ同じ電圧を印加して利得切替用スイッチ30a,30b、経路用スイッチ35a,35bをそれぞれ導通状態に設定し、かつ、電圧制御端子301a,301bにほぼ0Vを印加して経路用スイッチ34a,34bを非導通状態に設定することで、利得切替用経路322a,322bを用いて、実施の形態5にて説明した「低利得状態」よりもさらに大きな受信電力に対処できる。
このように、実施の形態6によれば、設定可能な可変利得の段数を実施の形態5よりも1つ増やすことができ、一層広いダイナミックレンジが実現できる。この実施の形態6では、差動増幅器と対称配置する利得切替用経路とを1つ追加した例を示したが、同じ手順で簡単に増やすことができるので、任意の切替段数を持つ広いダイナミックレンジを有する高周波可変利得増幅器が容易に得られる。
実施の形態7.
図8は、この発明の実施の形態7による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図8では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態7に関わる部分を中心に説明する。
図8は、この発明の実施の形態7による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図8では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態7に関わる部分を中心に説明する。
図8に示すように、実施の形態7による高周波可変利得増幅器では、図6(実施の形態5)に示した構成において、差動増幅器50の正相側入力端と利得切替用スイッチ30aとの間に直流カットコンデンサ47aが介挿され、差動増幅器50の逆相側入力端と利得切替用スイッチ30bとの間に直流カットコンデンサ47bが介挿されている。
そして、利得切替用スイッチ30aと直流カットコンデンサ47aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子60aが設けられ、利得切替用スイッチ30bと直流カットコンデンサ47bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子60bが設けられている。また、利得切替用スイッチ30aと利得切替用経路320a,321aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子61aが設けられ、利得切替用スイッチ30bと利得切替用経路320b,321bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子61bが設けられている。さらに、利得切替用経路321aにおける経路用スイッチ34aと直流カットコンデンサ44aとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子62aが設けられ、利得切替用経路321bにおける経路用スイッチ34bと直流カットコンデンサ44bとの接続端と接地電位との間に接地用抵抗素子62bが設けられている。
この構成によれば、利得切替用スイッチ30a,30bのソース電極及びドレイン電極は、接地用抵抗素子60a,60b,61a,61を介して接地される。また、経路用スイッチ34a,34bのソース電極及びドレイン電極は、接地用抵抗素子61a,61b,62a,62bを介して接地される。
したがって、実施の形態7によれば、実施の形態3と同様に、利得切替用経路320a,321a,320b,321bに流れ込む直流成分をカットすべく直流カットコンデンサ47a,47bを介在させても、利得切替用経路320a,321a,320b,321bの電位がフローティングになるのを防ぐことができ、安定した利得付与操作が行えるようになる。
なお、この実施の形態7(図8)では、実施の形態5(図6)への適用例を示したが、実施の形態6(図7)にも同様に適用することができる。
実施の形態8.
図9は、この発明の実施の形態8による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図9では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態8に関わる部分を中心に説明する。
図9は、この発明の実施の形態8による高周波可変利得増幅器の構成を示す回路図である。なお、図9では、図6(実施の形態5)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態8に関わる部分を中心に説明する。
図9に示すように、実施の形態8による高周波可変利得増幅器では、図6(実施の形態5)に示した構成において、差動増幅器50の正相側入力端と直流カットコンデンサ47aとの間に減衰用抵抗素子63aが介挿され、差動増幅器50の逆相側入力端と直流カットコンデンサ47bとの間に減衰用抵抗素子63bが介挿されている。
また、差動増幅器52の正相側入力端と利得切替用経路320aにおける直流カットコンデンサ43aとの間に減衰用抵抗素子64aが介挿され、差動増幅器52の逆相側入力端と利得切替用経路320bにおける直流カットコンデンサ43bとの間に減衰用抵抗素子64bが介挿されている。
また、差動増幅器52の正相側出力端と利得切替用経路321aにおける直流カットコンデンサ44aとの間に減衰用抵抗素子65aが介挿され、差動増幅器53の逆相側出力端と利得切替用経路321bにおける直流カットコンデンサ44bとの間に減衰用抵抗素子65bが介挿されている。
この追加した減衰用抵抗素子63a,63b,64a,64b,65a,65bは、利得切替用経路320a,320b,321a,321bに設ける減衰用抵抗素子22a,22b,23a,23bに要求される抵抗値の一部を受け持つ形で抵抗値、素子長及び素子幅を調整されている。
この構成によれば、この追加した減衰用抵抗素子63a,63b,64a,64bは、差動増幅器50,52の入力端側に設けてあるので、各利得切替用経路での利得付与量を設定値に維持できるように、インピーダンス整合を取ることができる。
なお、この実施の形態8(図9)では、実施の形態5(図6)への適用例を示したが、実施の形態6(図7)にも同様に適用することができる。
以上のように、この発明にかかる高周波可変利得増幅器は、入力インピーダンスを大きく変えずに利得を多段に切り替えて受信電力のダイナミックレンジを広げるのに有用であり、特に、少ない素子数で小型化を可能とし、また低電源電圧、低電流での動作を可能にするのに好適である。
1a,1b 入力端子
2a,2b 出力端子
3,4,5 バイアス端子
10a,10b,11a,11b,20a,20b フィード抵抗素子
12a,12b,12a,12b 減衰用抵抗素子
15a,15b,16a,16b,17a,17b 接地用抵抗素子
18a,18b,19a,19b 減衰用抵抗素子
22a,22b,23a,23b,24a,24b 減衰用抵抗素子
30a,30b 利得切替用スイッチ(第1及び第2の利得切替用スイッチ)
31a,31b,32a,32b,33a,33b 経路用スイッチ
34a,34b,35a,35b 経路用スイッチ
40a,40b,45a,45b 直流カットコンデンサ
41a,41b 直流カットコンデンサ(第1及び第2の直流カットコンデンサ)
42a,42b,43a,43b,44a,44b,46a,46b,47a,47b 直流カットコンデンサ
50,51,52,53 差動増幅器
60a,60b,61a,61b,62a,62b 接地用抵抗素子
63a,63b,64a,64b,65a,65b 減衰用抵抗素子
300a,300b,301a,301b,302a,302b 電圧制御端子
310a,311a,312a 第1の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
310b,311b,312b 第2の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
320a,321a,322a 第3の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
320b,321b,322b 第4の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
501a,501b 入力端子
502a,502b 出力端子
503a,503b バイアス端子
504,505 電圧制御端子
506 電源入力端子
511a,511b 定電流用NMOSトランジスタ
512a,512b,513a,513b 増幅用NMOSトランジスタ
514,515 スイッチ用NMOSトランジスタ
516a,516b 負荷インダクタ
517 ソースインダクタ
518 バイパスコンデンサ
519 フィード抵抗素子
2a,2b 出力端子
3,4,5 バイアス端子
10a,10b,11a,11b,20a,20b フィード抵抗素子
12a,12b,12a,12b 減衰用抵抗素子
15a,15b,16a,16b,17a,17b 接地用抵抗素子
18a,18b,19a,19b 減衰用抵抗素子
22a,22b,23a,23b,24a,24b 減衰用抵抗素子
30a,30b 利得切替用スイッチ(第1及び第2の利得切替用スイッチ)
31a,31b,32a,32b,33a,33b 経路用スイッチ
34a,34b,35a,35b 経路用スイッチ
40a,40b,45a,45b 直流カットコンデンサ
41a,41b 直流カットコンデンサ(第1及び第2の直流カットコンデンサ)
42a,42b,43a,43b,44a,44b,46a,46b,47a,47b 直流カットコンデンサ
50,51,52,53 差動増幅器
60a,60b,61a,61b,62a,62b 接地用抵抗素子
63a,63b,64a,64b,65a,65b 減衰用抵抗素子
300a,300b,301a,301b,302a,302b 電圧制御端子
310a,311a,312a 第1の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
310b,311b,312b 第2の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
320a,321a,322a 第3の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
320b,321b,322b 第4の利得切替用経路群を構成する利得切替用経路
501a,501b 入力端子
502a,502b 出力端子
503a,503b バイアス端子
504,505 電圧制御端子
506 電源入力端子
511a,511b 定電流用NMOSトランジスタ
512a,512b,513a,513b 増幅用NMOSトランジスタ
514,515 スイッチ用NMOSトランジスタ
516a,516b 負荷インダクタ
517 ソースインダクタ
518 バイパスコンデンサ
519 フィード抵抗素子
Claims (10)
- それぞれの正相側入出力端間及び逆相側入出力端間が対応する直流カットコンデンサを介して接続される2つの差動増幅器と、
前記2つの差動増幅器の正相側と逆相側とに対称に配置される同数個N(N≧2)の利得切替用経路からなり、それぞれの利得切替用経路が経路用スイッチと減衰用抵抗素子との直列回路で構成される第1及び第2の利得切替用経路群と、
入力される高周波信号に利得付与処理を施して出力端に導出する経路として、前記2つの差動増幅器を通る経路と、前記第1及び第2の利得切替用経路群における対称位置に配置される各一つの利得切替用経路を通る経路とを選択制御する制御手段と
を備え、
前記第1及び第2の利得切替用経路群は、
前記第1の利得切替用経路群の一端が一方の前記差動増幅器の正相側入力端に第1の切替用スイッチを介して接続され、他端が他方の前記差動増幅器の正相側入力端に第1の直流カットコンデンサを介して接続され、前記第2の利得切替用経路群の一端が一方の前記差動増幅器の逆相側入力端に第2の利得切替用スイッチを介して接続され、他端が他方の前記差動増幅器の逆相側入力端に第2の直流カットコンデンサを介して接続され、
前記制御手段は、
前記第1及び第2の利得切替用スイッチを非導通状態に制御するときは、前記2つの差動増幅器を共に増幅動作可能状態に制御し、前記第1及び第2の利得切替用スイッチを導通状態に制御するときは、前記2つの差動増幅器のうち入力段の差動増幅器を動作停止状態に、出力段の差動増幅器を増幅動作可能状態にそれぞれ制御し、かつ、前記第1及び第2の利得切替用経路群における対称位置に配置される各一つの利得切替用経路における前記経路用スイッチをそれぞれ導通状態に制御する
ことを特徴とする高周波可変利得増幅器。 - 一方の前記差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端と前記第1及び第2の利得切替用スイッチとの間にそれぞれ直流カットコンデンサが介挿され、前記第1及び第2の利得切替用スイッチと前記介挿した直流カットコンデンサとの接続端と接地電位との間、前記第1及び第2の利得切替用スイッチと前記第1及び第2の利得切替用経路群の一端との接続端と接地電位との間、及び前記第1及び第2の利得切替用経路群の他端と前記第1及び第2の直流カットコンデンサとの接続端と接地電位との間に、それぞれ、接地用抵抗素子が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高周波可変利得増幅器。
- 一方の前記差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端と前記介挿した直流カットコンデンサとの間、及び他方の前記差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端と前記第1及び第2の直流カットコンデンサとの間に、それぞれ、前記第1及び第2の利得切替用経路群における各利得切替用経路での利得付与量が設定値を維持できるように各利得切替用経路での前記減衰用抵抗素子に要求される抵抗値の一部を受け持つ形で抵抗値、素子長及び素子幅を調整した減衰用抵抗素子が介挿されていることを特徴とする請求項2に記載の高周波可変利得増幅器。
- 前記第1及び第2の利得切替用経路群における各利得切替用経路での前記減衰用抵抗素子は、当該利得切替用経路で所定量の利得付与が行えるように、抵抗値、素子長及び素子幅を調整してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の高周波可変利得増幅器。
- 前記2つの差動増幅器のうち、少なくとも前記入力段の差動増幅器は、正相側入力端と逆相側入力端との間に、2つのフィード抵抗素子が直列に配置され、当該両フィード抵抗素子の直列接続端に入力インピーダンスを調整するバイアス電圧が印加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の高周波可変利得増幅器。
- それぞれの正相側入出力端間及び逆相側入出力端間が対応する直流カットコンデンサを介して接続される2以上の差動増幅器と、
前記2以上の差動増幅器の正相側と逆相側とに対称に配置され前記2以上の差動増幅器と同数個の利得切替用経路からなり、それぞれ、減衰用抵抗素子と直流カットコンデンサとの直列回路で構成される1つの利得切替用経路と、減衰用抵抗素子と経路用スイッチと直流カットコンデンサとの直列回路で構成される1以上の利得切替用経路とで構成される第3及び第4の利得切替用経路群と、
入力される高周波信号に利得付与処理を施して出力端に導出する経路として、前記2以上の差動増幅器を通る経路と、前記第3及び第4の利得切替用経路群における対称位置に配置される各一つの利得切替用経路を通る経路とを選択制御する制御手段と
を備え、
前記第3及び第4の利得切替用経路群は、
前記第3の利得切替用経路群の前記1つの利得切替用経路及び前記1以上の利得切替用経路の各一端が第1の切替用スイッチを介して前記2以上の差動増幅器のうち入力段の差動増幅器の正相側入力端に接続され、前記第4の利得切替用経路群の前記1つの利得切替用経路及び前記1以上の利得切替用経路の各一端が第2の切替用スイッチを介して前記入力段の差動増幅器の逆相側入力端に接続され、前記第3の利得切替用経路群の前記1つの利得切替用経路及び前記第4の利得切替用経路群の前記1つの利得切替用経路の各他端は次段差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端に接続され、前記第3の利得切替用経路群の前記1以上の利得切替用経路及び前記第4の利得切替用経路群の前記1以上の利得切替用経路の各他端は、順に、前記次段差動増幅器以降の差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端に接続され、前記次段差動増幅器または以降の差動増幅器が出力段差動増幅器であるときはその出力段差動増幅器の正相側出力端及び逆相側出力端に接続され、
前記制御手段は、
前記第1及び第2の利得切替用スイッチを非導通状態に制御するときは、前記2以上の差動増幅器を全て増幅動作可能状態に制御し、前記第1及び第2の利得切替用スイッチを導通状態に制御するときは、前記入力段の差動増幅器を動作停止状態に、次段以降の各差動増幅器を増幅動作可能状態にそれぞれ制御し、かつ、前記第3及び第4の利得切替用経路群における各1以上に利得切替用経路における前記経路用スイッチをそれぞれ非導通状態に制御する場合と、前記入力段の差動増幅器と次段以降の各差動増幅器とを順に動作停止状態に制御する過程で前記1以上の利得切替用経路のうち増幅動作可能状態に制御する差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端に接続される利得切替用経路における前記経路用スイッチをそれぞれ導通状態に制御する場合と、全ての差動増幅器を動作停止状態に制御したとき前記1以上の利得切替用経路のうち出力段の差動増幅器の正相側出力端及び逆相側出力端に接続される利得切替用経路における前記経路用スイッチをそれぞれ導通状態に制御する場合とを選択して実行する
ことを特徴とする高周波可変利得増幅器。 - 前記入力段差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端と前記第1及び第2の利得切替用スイッチとの間にそれぞれ直流カットコンデンサが介挿され、前記第1及び第2の利得切替用スイッチと前記介挿した直流カットコンデンサとの接続端と接地電位との間、前記第1及び第2の利得切替用スイッチと前記第3及び第4の利得切替用経路群の一端との接続端と接地電位との間、及び前記第3及び第4の利得切替用経路群における前記1以上の利得切替用経路内において前記経路用スイッチと前記直流カットコンデンサとの接続端と接地電位との間に、それぞれ、接地用抵抗素子が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の高周波可変利得増幅器。
- 前記入力段差動増幅器の正相側入力端及び逆相側入力端と前記介挿した直流カットコンデンサとの間、及び前記第3及び第4の利得切替用経路群の他端と対応する差動増幅器との接続端との間に、それぞれ、前記第3及び第4の利得切替用経路群における各利得切替用経路での利得付与量が設定値を維持できるように各利得切替用経路での前記減衰用抵抗素子に要求される抵抗値の一部を受け持つ形で抵抗値、素子長及び素子幅を調整した減衰用抵抗素子が介挿されていることを特徴とする請求項7に記載の高周波可変利得増幅器。
- 前記第3及び第4の利得切替用経路群における各利得切替用経路での前記減衰用抵抗素子は、当該利得切替用経路で所定量の利得付与が行えるように、抵抗値、素子長及び素子幅を調整してあることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の高周波可変利得増幅器。
- 前記2以上の差動増幅器のうち、少なくとも前記入力段の差動増幅器は、正相側入力端と逆相側入力端との間に、2つのフィード抵抗素子が直列に配置され、当該両フィード抵抗素子の直列接続端に入力インピーダンスを調整するバイアス電圧が印加されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つに記載の高周波可変利得増幅器。
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2031574A1 (en) | 2007-08-28 | 2009-03-04 | Hitachi Ltd. | Plasma display device |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006042337A patent/JP2007221656A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2031574A1 (en) | 2007-08-28 | 2009-03-04 | Hitachi Ltd. | Plasma display device |
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