JP2007220243A - 磁気ディスク装置におけるesd電流発生防止方法および磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、絶縁シートと磁気シールド板から構成される、あるいは絶縁シート、磁気シールド板および吸音部材等から構成されるインシュレーションシートから、金属製のベースに急峻なESD電流が流れ込まないようにし、かつ、低コストで効果的に漏洩磁束を減衰させる方法およびこの方法を具現化する磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】磁気シールド板と金属製のベースとの間に帯電防止部材を介在させる。帯電防止部材は表面固有抵抗値が1×105Ω/□から1×1012Ω/□の範囲にある、例えば、帯電防止フィルムである。
【選択図】図1
【解決手段】磁気シールド板と金属製のベースとの間に帯電防止部材を介在させる。帯電防止部材は表面固有抵抗値が1×105Ω/□から1×1012Ω/□の範囲にある、例えば、帯電防止フィルムである。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気ディスク装置の磁石部材からの漏洩磁束が回路基板に極力及ばないようにするための磁気シールド部材によるESD電流の発生防止に関わる。
従来より、図3に磁気ディスク装置の概略断面図に示されるように、磁気ディスク装置においては、ディスク状の記録媒体1と、記録媒体1を回転するスピンドルモータ2、記録媒体1に対してデータを書き込み/読み出しを行う磁気ヘッド3、磁気ヘッド3を支持するヘードアーム4、および磁気ヘッド3を記録媒体上に位置決めするポジショナ5等が、例えば、アルミダイカストのベース6に組み込まれ、ベース6に対してポジショナ5とは反対側の領域に回路基板7が複数の支柱7−1によってベース6に固定されている。
ポジショナ5は、例えば、永久磁石5−1−1とヨーク5−1−2によって構成される磁気回路5−1、ヘッドアーム4の回転動作を支持する回転軸5−2、ヘッドアーム4の磁気ヘッド3が取り付けられた端部と反対側の端部に取り付けられたコイル5−3により、磁気回路5−1によって作られた磁界の中をコイル5−3に電流が流れるとヘッドアーム4には回転軸5−2を中心とした回転力が生ずるようになっている。
ベース6および回路基板7は磁気ディスク装置のアース線に電気的に接続され、さらにアース線は磁気ディスク装置が組み込まれるPC等の機器のアース線へと電気的に接続される。
一方、回路基板7とベース6との間には、インシュレーションシート8と呼ばれるシートを介在させている。インシュレーションシート8は、例えば、回路基板7とベース6との間の電気的なショートを防止するため、材質がポリエチレンテレフタレートでできた絶縁シート(以下、PETフィルムと呼ぶ)8−1に、主にポジショナ動作により発生する騒音を吸収するための吸音部材8−2、およびポジショナ5の磁気回路5−1に使用されている永久磁石5−1−1やコイル5−3からの漏洩磁束の回路基板7への影響を遮蔽するための磁気シールド板8−3等を貼り付け、極力狭いスペース内で低コストに有効な機能を持たせるようにしている。
このため、一例として、例えば、図2の従来例に示すインシュレーションシートの断面図にあるように、絶縁シート8−1として厚さ1mm以下のPETフィルムの表面に吸音部材8−2として厚さ2mm以下の板状のポリウレタンフォーム材を置き、吸音部材8−2と重ならないように離して磁気シールド板8−3として厚さ2mm以下の電磁ステンレス鋼製のプレートを粘着テープ等で貼りつけ、他面を装置のアルミ製のベースに接触させた状態で実装していた。
前述のようなインシュレーションシートにあっては、絶縁シートと吸音部材は非金属材料であって静電気を帯びやすい。そこで、絶縁シートと吸音部材の帯電を防止するために、PETフィルムに帯電防止剤を塗ったものや吸音部材として帯電防止効果のある材料のものを使用していた。静電気を帯びにくくし、それでも静電気を帯びた場合は、静電気は電磁ステンレス鋼製の磁気シールド板から装置のアルミ製のベースを通って装置のアースラインに流れると考えられた。
一方、MRヘッドの静電気による破壊防止については、磁気ディスク装置の外部あるいは内部から発生する急峻なESD電流の原因を調べ、発生を抑えるか、あるいは発生してもESD電流がMRヘッドに流れないようにする努力がなされてきた。
しかし、前述のインシュレーションシートに対する静電気対策を施しても、時に急峻なESD電流がMRヘッドに流れることが実験的に確認された。
絶縁シートが静電気を帯びると、金属製の磁気シールド板は誘導帯電してしまう可能性はあるが、たとえ金属製の磁気シールド板が誘導帯電しても、金属製の磁気シールド板の一面は装置のアルミ製のベース表面に接触している。このため急峻なESD電流はまず生じないと思われた。ところが前述の構造では、誘導帯電した金属製の磁気シールド板が接触していると考えられるアルミ製のベースの表面との接触状態が電気的に不安定であると、図2において、例えば磁気シールド板が衝撃力を受けて、アルミダイカストのベース6に衝突すると、ESD電流が磁気シールド板8−3から図3におけるベース6、ヘッドアンプ10、磁気ヘッド3へとFPC9を経由して流れ、ヘッド端子間にGMRヘッド素子を破壊してしまう危険性のある電位差を生ずることが観測された。これを図4のGMRヘッド端子間の電位差波形の従来例で示す。チャネル2のGMRヘッド端子間には最大+104mV、最小−100mVの電位差が観測されている。
アルミ製のベースの表面や磁気シールド板の表面の酸化程度、接触具合によってESD電流が流れる条件は異なり、不安定な状態にあることが判った。
絶縁シートや吸音部材を帯電防止材料のものに変更したとしても、金属の磁気シールド板は電気的にアース線と導通させなければ、その対地電圧は不安定であるため、アースと接続されたベースの金属面と接触した際は、急峻なESD電流が流れてしまう可能性がある。つまり、帯電防止処理が表面に施された絶縁シートに磁気シールド板の片面を貼り付けてあっても、反対側の面が金属面のままベースの金属面と接触させていることは問題である。
しかし、磁気シールド板を絶縁部材で包んだ場合、絶縁部材がベースの金属面に接していると、絶縁部材が帯電した場合には、絶縁部材の表面に貯まった静電気がベースへと急峻な電流となって流れる可能性がある。また、磁気シールド板をベース面から離れた位置に置くとベースを通して漏れてくる漏洩磁界を回路基板に極力漏らさないようにする効果が減少する。狭いスペース内で磁気シールド板の厚さを十分に確保し、安価かつ効果的に漏洩磁束を減衰させる解決策が必要であった。
これに関連する公知技術として、例えば、特開2001−23102号公報には磁気ディスク装置のHSA製造工程における静電気によるMRヘッドの破壊防止を施した磁気ディスク装置が記載され、ポジショナのコイルのコイルホルダを静電気シールドフィルムで覆い、かつ、MRヘッド接続コネクタのコネクタピンとプリント配線回路の接続部を、1×105Ω以上の高抵抗部材で覆い、MRヘッドへの帯電を回避し、MRヘッドの静電破壊を防止する技術が記載されている。
特開2001−23102号公報に記載されている技術は、MRヘッド接続コネクタ以降のMRヘッドまでの間を帯電防止することについて述べられており、MRヘッド接続コネクタ以前の箇所における急峻なESD電流の流入については触れられていない。
特開2001−23102号公報
本発明は、上記のような問題を解決するため、絶縁シートと磁気シールド板から構成される、あるいは絶縁シート、磁気シールド板および吸音部材等から構成されるインシュレーションシートから、金属製のベースに急峻なESD電流が流れ込まないようにし、かつ、低コストで効果的に漏洩磁束を減衰させる方法およびこの方法を具現化する磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、磁気ディスク装置において、磁気ディスク装置の金属製のベースの第1の面に取り付けられた磁気ヘッドの位置決めを行うポジショナ部と、前記ベースに関し前記ポジショナ部が取り付けられている面とは反対の第2の面の側に配置された回路基板と、前記回路基板と前記第2の面の間に設けられた絶縁層と、前記絶縁層と前記第2の面との間に前記ポジショナ部の磁石からの漏洩磁束が前記回路基板に及ぼす磁界強度を低減させる磁気シールド層とを有し、前記第2の面と対向する前記磁気シールド層の表面との間には1×105Ω/□以上であって1×1012Ω/□以下の表面固有抵抗値を有する帯電防止部材が介在することを特徴とする磁気ディスク装置である。
請求項1に記載の発明によれば、磁気シールド板と金属製のベースとの間に帯電防止部材を介在させる。帯電防止部材は表面固有抵抗値が1×105Ω/□から1×1012Ω/□の範囲にある、例えば、帯電防止フィルムである。帯電防止フィルムは粘着テープ状のものでも、粘着面を持たないフィルム状のものでもよく、粘着テープ状のものにあっては金属製のベースの表面に貼り付けてあっても、あるいは、磁気シールド板の表面に貼り付けられたものでも構わない。絶縁体でも良導体でもない上記の表面固有抵抗値を有する帯電防止部材は、ANSI/EIA541で規定されている静電気拡散性を有する表面固有抵抗値の範囲である1×105Ω/□から1×1012Ω/□までのものである。
上記のようにすれば、磁気シールド板と金属製のベースとの間に静電気拡散性を有する帯電防止部材が存在するため、磁気シールド板と静電気を帯びた絶縁部材が接していても、あるいは、磁気シールド板が誘導帯電しても、静電気が金属製のベースに急峻に流れることを抑制することができる。
ここで、絶縁シートは表面が帯電防止処理を施されていれば、磁気シールド板周辺に静電気が貯まるのを抑制するため、さらに好ましい。
本発明の請求項2に記載の発明は、前記磁気シールド層が配置される側の前記絶縁層の表面に前記磁気シールド層に重なることなく帯電防止効果のある材料でつくられた吸音部材を配置することを特徴とする磁気ディスク装置である。
請求項2に記載の発明によれば、磁気シールド板と金属製のベースとの間には帯電防止部材が介在しているため、絶縁シート表面の帯電防止処理の有無にかかわらず磁気シールド板が誘電帯電しても磁気シールド板から金属製のベースに向かって急峻なESD電流が流れこむことを抑制できる。従って、帯電防止効果のある材料でつくられた吸音部材が配置されてあっても、吸音部材から金属製のベースに向かって急峻なESD電流が流れこむことなく、絶縁シート、吸音部材、磁気シールド板を組み合わせた安定したインシュレーションシートとすることができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、磁気ディスク装置の金属製のベースの第1の面に取り付けられた磁気ヘッドの位置決めを行うポジショナ部と、前記ベースに関し前記ポジショナ部が取り付けられている面とは反対の第2の面の側に配置された回路基板と、前記回路基板と前記第2の面の間に設けられた絶縁層と、前記絶縁層と前記第2の面との間に前記ポジショナ部の磁石からの漏洩磁束が前記プリント板に及ぼす磁界強度を低減させる磁気シールド層とを有する磁気ディスク装置において、前記第2の面と対向する前記磁気シールド層の表面との間には1×105Ω/□以上であって1×1012Ω/□以下の表面固有抵抗値を有する帯電防止部材を介在させることを特徴とするESD電流発生防止方法である。
本発明によれば、磁気ディスク装置において、効果的に漏洩磁束を減衰させ、かつ、金属製のベースに急峻なESD電流が流れ込むのを抑制するための、絶縁シートと磁気シールド板から構成される、あるいは絶縁シート、磁気シールド板および吸音部材から構成される低コストで安定したインシュレーションシートとすることができる。
図3は磁気ディスク装置の概略断面図を示す。図3はすでにその概略を述べたが、ここで詳細に説明する。
磁気ディスク装置においては、ディスク状の記録媒体1と、記録媒体1を回転するスピンドルモータ2、記録媒体1に対してデータを書き込み/読み出しを行う磁気ヘッド3、磁気ヘッド3を支持するヘッドアーム4、および磁気ヘッド3を記録媒体上に位置決めするポジショナ5等が、アルミダイカストのベース6に組み込まれ、ベース6に対してポジショナ5とは反対側の領域に回路基板7が複数の支柱7−1によりベース6に固定されている。
ポジショナ5は、回転型ポジショナで、永久磁石5−1−1とヨーク5−1−2によって構成される磁気回路5−1、ヘッドアーム4の回転動作を支持する回転軸5−2、ヘッドアーム4の磁気ヘッド3が取り付けられた端部と反対側の端部に取り付けられたコイル5−3により、磁気回路5−1によって作られた磁界の中をコイル5−3に電流が流れるとヘッドアーム4には回転軸5−2を中心とした回転力が生ずるようになっている。
磁気ヘッド3は、例えば、GMRヘッドであり、製造ラインにおいては、GMRヘッドに対し、特に静電気による急峻なESD電流による破壊が起こらないよう細心の注意が払われている。
磁気ヘッド3のR/Wヘッドの各々のリード線はヘッドアーム4に沿って延びるFPC9に接続され、中間のヘッドプリアンプ(図示省略)を通ってヘッドアンプ10に接続されている。ヘッドアンプ10と回路基板7とは、さらに他のFPC9によって接続されている。
ベース6および回路基板7は磁気ディスク装置のアース線に電気的に接続され、さらにアース線は磁気ディスク装置が組み込まれるPC等の機器のアース線へと電気的に接続される。
図2に、インシュレーションシートの従来例を示す。
回路基板7とベース6との間には、インシュレーションシート8と呼ばれるシートが介在している。インシュレーションシート8は、例えば、回路基板7とベース6との間の電気的なショートを防止するため、材質がポリエチレンテレフタレートでできた絶縁シート(PETフィルム)8−1に、主にポジショナ動作により発生する騒音を吸収するための吸音部材8−2、およびポジショナ5の磁気回路5−1に使用されている永久磁石5−1−1やコイル5−3からの漏洩磁束の回路基板7への影響を遮蔽するための磁気シールド板8−3等を貼り付け、極力狭いスペース内で低コストに有効な機能を持たせるようにしている。
このため、図2のインシュレーションシートの従来例に示されるように、絶縁シート8−1として厚さ1mm以下のPETフィルムの表面に吸音部材8−2として厚さ2mm以下の板状のポリウレタンフォーム材を置き、吸音部材8−2と重ならないように離して磁気シールド板8−3として厚さ2mm以下の電磁ステンレス鋼製のプレートを粘着テープ等で貼りつけ、他面を装置のアルミ製のベースに接触させた状態で実装していた。インシュレーションシートを構成する絶縁シート8−1と吸音部材8−2は非金属材料であって静電気を帯びやすい。そこで、絶縁シート8−1と吸音部材8−2の帯電を防止するために、PETフィルムに帯電防止剤を塗ったものや帯電防止効果のある吸音部材を使用していた。静電気を帯びにくくされていた。
図1は、本発明による実施例を示す。図1は磁気ディスク装置の概略断面図を示す図3におけるポジショナ5、ベース6、回路基板7、絶縁シート8−1、吸音部材8−2、磁気シールド板8−3、磁気シールド板8−3の部分を拡大し、関連付けて描かれている。図1と図3における各部番号で同じ番号のものは同じものを示している。
図1の中のa)は、電磁ステンレス鋼の板、あるいは鉄板にニッケルめっきを施した錆びにくい高透磁率材料でつくられた厚さ2mm程度以下の磁気シールド板8−3の上面と、アルミニウム製の装置のベース6の間に1mm以下の厚さの帯電防止フイルム12を備えた実施例である。図2に示すインシュレーションの従来例と比較すると、従来例においては磁気シールド板8−3の上面と、アルミニウム製の装置のベース6の間には何も介在していない。図2においても図1と同じように図3における各部番号で同じ番号のものは同じものを示している。
ここで、帯電防止フイルム12は磁気シールド板8−3より広く、磁気シールド板8−3のエッジ部がベース6と直接的に近接することのないようになっている。
図1の中のb)は、磁気シールド板8−3を覆う形で帯電防止フイルム13を設けた場合の実施例を示す。
さらに、図1の中のc)は、吸音部材8−2を設けた場合の実施例である。この場合は、吸音部材8−2は、例えば、静電気の帯びにくい静電防止効果のあるカーボン粒子を混入させたウレタンフォーム材料でつくられたものであったり、ウレタンフォーム材料表面に静電防止剤を塗布したものでつくられている。この場合でも、磁気シールド板8−3から
誘電帯電による急峻なESD電流がベース6に流れ込まないと同時に、吸音部材8−2から静電気が急激にベース6に流れ込まないようになっている。
誘電帯電による急峻なESD電流がベース6に流れ込まないと同時に、吸音部材8−2から静電気が急激にベース6に流れ込まないようになっている。
図4は、図2に示す従来の磁気シールド板8−1を直接べース6に接触させた場合に、磁気ディスク装置に搭載されているGMRヘッド端子間の電位差波形を電位差計で実測した一例である。吸音部材8−2の表面には静電防止剤を塗布してある。
なお、使用した絶縁シート8−1はPET材を用いたが、このPET材の耐電圧は約2,000Vであった。また、磁気シールド板8−1絶縁シートを帯電させていったところ、磁気シールド板8−1から工場アース(工場内に設備されているアース線で、地中に埋め込まれた電極棒に接続されている)へ放電されたESD電圧波形は図5に示すとおりである。最高電圧は+12.4V、最低電圧は−9.2Vが観測された。
同様にして、GMRヘッド端子間の電位差波形を観測した。結果は、図4のGMRヘッド端子間の電位差波形の従来例に示すとおりである。ESD電流が磁気シールド板8−3から図3におけるベース6、ヘッドアンプ10、磁気ヘッド3へとFPC9を経由して流れ、ヘッド端子間にGMRヘッド素子を破壊してしまう危険性のある電位差を生ずることが観測された。これを図4のGMRヘッド端子間の電位差波形の従来例で示す。チャネル2のGMRヘッド端子間には最大+104mV、最小−100mVの電位差が観測されている。この場合の許容値を例えば、絶対値で100mVとすれば、許容値を超えた電圧が発生していることになる。
つぎに、図1のb)の構成で、帯電防止ファイル8−3として表面抵抗が約1×106Ω/□の粘着テープを用い、他は図4における波形測定と同様の条件で行ったところ、ほぼ0mVであった。このときの観測値を図6の本発明の磁気ディスク装置におけるGMRヘッド端子間の電位差波形に示す。
ESD電流が磁気シールド板8−3からベース6に大きく流れ込まず、GMRヘッド端子間の電位差波形としては0mV近くになっている。
以上のように、図2に示す構造のインシュレーションシートでは、誘導帯電した金属製の磁気シールド板とアルミ製のベースの表面との接触状態が電気的に不安定であると、例えば磁気シールド板8−3が振動でアルミダイカストのベース6に衝突すると、ESD電流が磁気シールド板8−3から図3におけるベース6、ヘッドアンプ10、磁気ヘッド3へとFPC9を経由して流れ、ヘッド端子間にGMRヘッド素子を破壊してしまう危険性のある電位差を生じていたが、図1に示す対策を施すことにより、問題が解消している。
1 記録媒体
2 スピンドルモータ
3 磁気ヘッド
4 ヘッドアーム
5 ポジショナ
6 ベース
7 回路基板
8 インシュレーションシート
9 FPC
10 ヘッドアンプ
11 カバー
2 スピンドルモータ
3 磁気ヘッド
4 ヘッドアーム
5 ポジショナ
6 ベース
7 回路基板
8 インシュレーションシート
9 FPC
10 ヘッドアンプ
11 カバー
Claims (3)
- 磁気ディスク装置において、
磁気ディスク装置の金属製のベースの第1の面に取り付けられた磁気ヘッドの位置決めを行うポジショナ部と、
前記ベースに関し前記ポジショナ部が取り付けられている面とは反対の第2の面の側に配置された回路基板と、
前記回路基板と前記第2の面の間に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層と前記第2の面との間に前記ポジショナ部の磁石からの漏洩磁束が前記回路基板に及ぼす磁界強度を低減させる磁気シールド層とを有し、
前記第2の面と対向する前記磁気シールド層の表面との間には1×105Ω/□以上であって1×1012Ω/□以下の表面固有抵抗値を有する帯電防止部材が介在することを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記磁気シールド層が配置される側の前記絶縁層の表面に前記磁気シールド層に重なることなく帯電防止効果のある材料でつくられた吸音部材を配置することを特徴とする磁気ディスク装置。
- 磁気ディスク装置の金属製のベースの第1の面に取り付けられた磁気ヘッドの位置決めを行うポジショナ部と、
前記ベースに関し前記ポジショナ部が取り付けられている面とは反対の第2の面の側に配置された回路基板と、
前記回路基板と前記第2の面の間に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層と前記第2の面との間に前記ポジショナ部の磁石からの漏洩磁束が前記プリント板に及ぼす磁界強度を低減させる磁気シールド層とを有する磁気ディスク装置において、
前記第2の面と対向する前記磁気シールド層の表面との間には1×105Ω/□以上であって1×1012Ω/□以下の表面固有抵抗値を有する帯電防止部材を介在させることを特徴とするESD電流発生防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006041367A JP2007220243A (ja) | 2006-02-17 | 2006-02-17 | 磁気ディスク装置におけるesd電流発生防止方法および磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006041367A JP2007220243A (ja) | 2006-02-17 | 2006-02-17 | 磁気ディスク装置におけるesd電流発生防止方法および磁気ディスク装置 |
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JP2006041367A Withdrawn JP2007220243A (ja) | 2006-02-17 | 2006-02-17 | 磁気ディスク装置におけるesd電流発生防止方法および磁気ディスク装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007220243A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023182204A1 (ja) * | 2022-03-22 | 2023-09-28 | タツタ電線株式会社 | 電磁波シールドフィルム |
-
2006
- 2006-02-17 JP JP2006041367A patent/JP2007220243A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023182204A1 (ja) * | 2022-03-22 | 2023-09-28 | タツタ電線株式会社 | 電磁波シールドフィルム |
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