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JP2007218128A - ギヤポンプ - Google Patents

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JP2007218128A
JP2007218128A JP2006037505A JP2006037505A JP2007218128A JP 2007218128 A JP2007218128 A JP 2007218128A JP 2006037505 A JP2006037505 A JP 2006037505A JP 2006037505 A JP2006037505 A JP 2006037505A JP 2007218128 A JP2007218128 A JP 2007218128A
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JP2006037505A
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Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Masaki Ota
太田  雅樹
Kazuro Murakami
和朗 村上
Katsumi Yamashita
勝巳 山下
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Abstract

【課題】ギヤポンプにおけるギヤを短時間で得ることにより製造コストを削減するととともに、組み付け時におけるギヤの位置合わせの煩雑さ低減して作業の容易化を図ることができるギヤポンプの提供にある。
【解決手段】両ギヤ30、40の各歯34、44は、歯先面34a、44aと、歯側面34b、44bと、歯底面34c、44cを有し、歯先面34a、44aは各ギヤ30、40の回転軸芯P、Qを中心とした円周上に夫々形成され、歯側面34b、44bは回転軸芯P、Qに対して傾斜角度を有する傾斜面であり、傾斜面が歯先の両側に対称配置されることにより、回転軸芯P、Qに沿って漸減する歯厚と、歯厚の漸減に伴って漸増する歯底面34c、44cにおける歯底幅が設定され、傾斜面の傾斜角度は互いに一致する角度に設定され、両ギヤ30、40における歯側面34b、44bが相互に当接する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、作動油等の流体の圧送に適したギヤポンプに関し、特に外接形のギヤポンプに関する。
従来のギヤポンプは、例えば、特許文献1に開示されているように、互いに噛合する一対のギヤと、ギヤの回転軸芯に前後から延出された軸部と、ギヤ及び軸部を覆うケーシングとを有し、両ギヤの回転により流体を圧送する。
両ギヤの軸部は、ケーシング内に設けられた軸受により回転自在に支持される。
ギヤは軸芯方向に所定の長さに設定された歯を有し、軸芯方向において歯の一端から他端に亘って歯厚は一定となっている。
通常、この種のギヤポンプに用いられるギヤは平歯車であり、両ギヤは平歯車であり、平歯車は歯すじが回転軸芯と一致する。
こうした平歯車は、旋削加工した棒状の金属材料に対して歯切り盤(ホブ盤)を用いて歯を加工することが多く、歯切り盤による加工は切削加工である。
特開2005−273559号公報
しかしながら、従来のギヤポンプでは、ギヤの加工に多大の時間を必要とするため、ギヤポンプの製造に時間が掛かるほか、製造コストが高くなるという問題がある。
また、ギヤポンプを組み付ける場合、一方のギヤをケーシングに収容し、残りのギヤをケーシングに収容するとき、先に収容したギヤとの噛み合せを考慮した位置合わせを行なう必要がある。
しかし、ギヤが平歯車であると、両ギヤの噛み合いやケーシング内の収容空間のゆとりが殆どないことから、収容時におけるギヤ同士の位置合わせの作業が煩雑な作業となる。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ギヤポンプにおけるギヤを短時間で得ることにより製造コストを削減するととともに、組み付け時におけるギヤの位置合わせの煩雑さを低減して作業の容易化を図ることができるギヤポンプの提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室が形成されたシリンダブロックを有し、前記両ギヤの相対回転により前記ギヤ収容室における吸入領域から吐出領域へ流体を圧送するギヤポンプにおいて、前記両ギヤの各歯は、歯先に形成される歯先面と、該歯先の両側に夫々形成される歯側面と、歯底に形成される歯底面を有し、前記歯先面は各ギヤの回転軸芯を中心とした円周上に夫々形成され、前記歯側面は回転軸芯に対して傾斜角度を有する傾斜面であり、該傾斜面が歯先の両側に対称配置されることにより、回転軸芯に沿って漸減する歯厚と、歯厚の漸減に伴って漸増する前記歯底面における歯底幅が設定され、前記両ギヤにおける傾斜面の傾斜角度は互いに一致する角度に設定され、前記両ギヤにおける歯側面が相互に当接するように、両ギヤが収容されることを特徴とする。
本発明によれば、両ギヤが、回転軸芯に沿って漸減する歯厚と、歯厚の漸減に伴って漸増する歯底面における歯底幅が設定されたギヤであっても、歯側面を形成する傾斜面が歯先の両側に対称配置されることにより、両ギヤの歯側面が互い当接し、従来の平歯車と同等の面圧を歯側面において得ることができる。
さらに、両ギヤが上記の構成を有することにより、従来の切削加工によるギヤの製作に代えて、例えば、成形型を用いたギヤの製作方法を採用することが可能となる。
また、上記のギヤポンプにおいて、前記両ギヤのいずれか一方を前記ギヤ収容室に収容し、一方のギヤの収容後に他方の前記ギヤを前記ギヤ収容室へ収容するとき、前記両ギヤの漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませ、両ギヤを噛合させつつ収容するようにしてもよい。
この場合、ギヤポンプの組み付け時において、両ギヤの漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませ、両ギヤを噛合させるが、両ギヤの漸減した歯厚側のギヤ端は、両ギヤを位置合わせする時点では、両ギヤの歯と歯の間には十分な隙間が形成される。
従って、組み付け時における両ギヤの位置合わせの作業が容易となる。
また、上記のギヤポンプにおいて、前記両ギヤは冷間鍛造により製作してもよい。
この場合、ギヤを冷間鍛造により製作することにより、従来よりもギヤの製作時間が大幅に短縮化されるとともに、ギヤの製作精度も従来とほぼ同等の製作精度を得ることができる。
また、上記のギヤポンプにおいて、前記傾斜面の傾斜角度は、0.01〜0.02°の範囲に設定することが好ましい。
傾斜面の傾斜角度を0.01°以上とすることにより、ギヤを製作する場合に冷間鍛造に好適な条件となる。
冷間鍛造では成形型を用いることから、型抜きのための勾配(抜き勾配)がギヤに必要となるが、歯側面である傾斜面の傾斜角度が0.01°以上であれば、抜き勾配がギヤに設定されたことになる。
他方、組み付けられたギヤポンプにおいて、歯側面の傾斜面であることから傾斜面において生じる面圧によりスラスト方向の力が発生するが、傾斜面を0.02°以下とすることにより、面圧によるスラスト方向の力は、ギヤ同士のスラスト方向の摩擦力以下に留まる。
従って、歯側面を傾斜面とすることによりギヤが互いスラスト方向へ移動する(滑る)ことがなく安定したギヤポンプの駆動を図ることができる。
以上詳述したように本発明によれば、ギヤポンプにおけるギヤを短時間で得ることにより製造コストを削減するととともに、組み付け時におけるギヤの位置合わせの煩雑さを低減して作業の容易化を図ることができるギヤポンプを提供することができる。
以下、本発明の実施形態のギヤポンプを図面に基づいて説明する。
この実施形態のギヤポンプは、作動油を圧送するためのギヤポンプである。
図1は、本発明の実施形態に係るギヤポンプ10の縦断面図であり、図2は図1におけるA−A線の矢視図である。
本発明の実施形態のギヤポンプ10は、基本的にシリンダブロック11と、シリンダブロック11の端面に接合されるフロントカバー13、リヤカバー14、駆動ギヤ30、従動ギヤ40、駆動ギヤ30を軸支するすべり軸受22、24、従動ギヤを軸支するすべり軸受21、23、両ギヤ30、40のギヤ端面と各カバー13、14間に介在されるサイドプレート19、20、シール部材25、通しボルト15等から構成されている。
この実施形態のギヤポンプ10は、図1に示すように、シリンダブロック11、フロントカバー13及びリヤカバー14によりギヤポンプ10のハウジングを構成する。
シリンダブロック11は、図2に示すように、内部を貫通する眼鏡状の貫通孔12を備えている。
シリンダブロック11の貫通孔12を臨む一方の端面には、フロントカバー13が接合され、他方の端面にはリヤカバー14が接合されている。
ハウジングは、シリンダブロック11、フロントカバー13及びリヤカバー14の夫々の4隅に挿通され、締結される通しボルト15により接合状態が維持される。
シリンダブロック11の貫通孔12は、両カバー13、14の接合により図2に示すギヤ収容室16を形成し、ギヤ収容室16には駆動ギヤ30及び従動ギヤ40が噛合して収容される。
ギヤ収容室16には、駆動ギヤ30と従動ギヤ40の噛み合いにより隔てられた吸入領域としての吸入口17と吐出領域としての吐出口18が形成されている。
吸入口17及び吐出口18は図示しない外部の流体回路と接続されている。
この実施形態では、図1に示すように、両ギヤ30、40のギヤ端面とフロントカバー13との間にサイドプレート19が介在され、リヤカバー14とギヤ端面の間にも別のサイドプレート20が介在されている。
サイドプレート19、20は両ギヤ30、40に対する摺動性の良い金属材料により形成されている。
フロントカバー13は、シリンダブロック11を臨むように形成された軸受用の有底孔13aと、フロントカバー13を貫通する貫通孔13bを備えている。
有底孔13a及び貫通孔13bにはすべり軸受21、22が装着されている。
リヤカバー14はシリンダブロック11を臨むように形成された軸受用の2個の有底孔14a、14bを有している。
両有底孔14a、14bにはすべり軸受23、24が装着されている。
これらのすべり軸受21〜24は、各有底孔13a、14a、14b及び貫通孔13bに圧入されるものであるが、この実施形態では円筒形のすべり軸受であって、フロントカバー13及びリヤカバー14と異なる耐磨耗性と摺動性に優れた金属材料により形成されている。
駆動ギヤ30は、駆動ギヤ部33と、駆動ギヤ部33の軸方向の両端面に備えられた軸部31、32を有する。
本実施形態において、軸方向とは図1の上下方向のことである。
駆動ギヤ部33の回転軸芯Pと一致する軸芯を備えた軸部31、32が駆動ギヤ33と一体形成され、これらの軸部31、32は駆動軸を構成する。
一方の軸部31は貫通孔13bのすべり軸受22により支持され、他方の軸部32は有底孔14bのすべり軸受24に支持される。
フロントカバー13から突出する軸部31にはシール部材25が装着され、シール部材25の抜け止めのためのCリング26がフロントカバー13に装着されている。
シール部材25は貫通孔13bからの作動油の漏洩を防止するためのシール部材である。
軸部31の端部(フロントカバー13から突出する端部)には、図示しないプーリあるいはギヤ等の駆動力伝達機構が設けられ、駆動力伝達機構は駆動源の動力を駆動ギヤ30の回転として伝達する。
一方、従動ギヤ40は、従動ギヤ部43と、従動ギヤ部33の両端面に備えられた軸部41、42を有する。
駆動ギヤ30と同様に、従動ギヤ40の回転軸芯Qと一致する軸芯Qを備えた軸部41、42が従動ギヤ部43と一体形成されている。
これらの軸部41、42は従動軸を構成し、一方の軸部41はフロントカバー13の有底孔13aのすべり軸受21により支持され、他方の軸部42はリヤカバー14の有底孔14aのすべり軸受23により支持されている。
ここで、駆動ギヤ部33と従動ギヤ部43について図2〜図4に基づき詳細に説明する。
駆動ギヤ部33は、図2〜図4に示すように、従動ギヤ部43と噛合する多数の歯34を有するが、駆動ギヤ部33の歯34は、歯先に形成される歯先面34aと、歯先の両側に夫々形成される歯側面34bと、歯底に形成される歯底面34cを有する。
歯先面34aは各ギヤ30、40の回転軸芯P、Qを中心とした円周上に夫々形成された歯先の面である。
駆動ギヤ30の回転軸芯Pから歯先面34aまでの距離は歯先円直径として定義される。
各ギヤ30、40の歯先円半径は、フロントカバー13側における歯先円半径と、リヤカバー14側における歯先円半径と同じとなっており、回転軸芯P、Qに沿って歯先円半径は一定となっている。
歯34と隣り合う歯34の間には歯溝を構成する歯底面34cが形成され、回転軸芯Pと歯底面までの距離は歯底円直径として定義される。
そして、歯側面34bが歯先面34aと歯底面34cの間に形成されているが、歯側面34bは駆動ギヤ30の回転軸芯Pに対して傾斜する傾斜面となっている。
駆動ギヤ30がギヤ収容室16に収容されている状態では、図3に示すように、歯先面34aの幅がフロントカバー13からリヤカバー14へ向かって広くなるよう、傾斜面が回転軸芯Pに対して傾斜角度を有している。
つまり、一つの歯34において傾斜面が歯先の両側に対称配置されており、このことにより、回転軸芯Pに沿って漸減する歯厚が設定される。
また、歯底面34cも駆動ギヤ30の回転軸芯Pに対して傾斜する傾斜面となっている。
回転軸芯Pに沿ってフロントカバー13からリヤカバー14へ向かって歯底面34cの位置が回転軸芯Pから離れるように傾斜している。
つまり、歯底円半径がリヤカバー14側に比してフロントカバー13の方が小さくなっている。
各歯厚が回転軸芯Pに沿って漸減するように設定されているため、歯底面34cにおける歯底幅が歯厚の漸減に伴って漸増する。
なお、図3は説明の便宜上、回転軸芯Pに対する傾斜面の傾斜角度を強調して表現している。
歯側面34bを構成する傾斜面の傾斜角度は、回転軸芯Pに対して0.01〜0.02°の範囲とすることが好ましい。
傾斜面の傾斜角度の下限値を0.01°とすることで、駆動ギヤ30を冷間鍛造により製作することが可能となる。
さらに、製作上の実情からみて、この傾斜角度の好適な下限値は0.014°である。
冷間鍛造では、成形型を用いた塑性成形であることから、成形型に対する型抜きのための勾配(「抜き勾配」)が鍛造品である駆動ギヤ30には必要とされる。
歯側面34bを傾斜面とすることにより冷間鍛造に必要な抜き勾配が駆動ギヤ30に設定されることになる。
また、上限値を0.02°とする理由は以下のとおりである。
従動ギヤ40との噛合による面圧が歯側面34bにおいて生じるが、歯側面34bが傾斜する傾斜面である場合、面圧に基づくスラスト方向の力(スラスト力)が生じることになる。
この駆動ギヤ30に作用するスラスト力は、駆動ギヤ30と従動ギヤ40を互いに軸方向に離す(滑らせる)力となるため、ギヤポンプ10を安定して運転するためにはスラスト力を無くすことが好ましい。
他方、互いに噛合する駆動ギヤ30の歯側面34b及び従動ギヤ40の歯側面44bとの間には潤滑された状態であっても摩擦力が生じるが、この摩擦力が前述のスラスト力よりも小さい場合には、駆動ギヤ30と従動ギヤ40は互いに離れる方向へ移動する(滑る)ことになる。
因みに、歯側面34bにおける静止摩擦係数μを0.02としており、これは金属で潤滑がある場合の静止摩擦係数である。
静止している状態での摩擦力は、摩擦する面に大してい垂直な方向に作用する力に静止摩擦係数μを乗じて示され、摩擦力に対して、摩擦力の働く方向に対して反対方向に作用する力が上回ったときに、摩擦力を受ける物体は滑り出す。
物体が設置される面の傾斜角度をθとして、静止摩擦係数μの場合、傾斜角度θに対して、物体は、tanθ≦μの条件を満たしている限り、滑り出すことはない。
従って、歯側面34bにおいて、歯側面34bの傾斜角度をXとした場合、歯側面34bが対向する歯側面44bに対して滑り出さない条件は、tanX≦0.02と示すことができる。
従って、X≦1.145°の条件を満たしている間は歯側面34bが対向する歯側面44bに対して滑り出さない。
つまり、前記条件の下ではスラスト力が発生しても、摩擦力により駆動ギヤ30が従動ギヤ40に対してスラスト方向に滑り出すことがない。
従って、傾斜面の傾斜角度は、0.01〜1.145°の範囲で設定すればよいが、歯厚の差が過度にならない実用的な傾斜角度の上限は0.02°とすることが好ましい。
歯厚の差が過度になると動力の損失が拡大するおそれがあるためである。
傾斜面の傾斜角度の好適な上限値を0.02°とすることにより、両ギヤ30、40における摩擦力よりもスラスト力が小さく設定でき、スラスト力による両ギヤ30、40の相互の移動(滑動)が防止でき、歯厚の差が過度とならない。
歯厚の差が過度とならないことは、過度の場合と比較して動力の損失を抑制する。
一方、従動ギヤ部43は、駆動ギヤ部33と噛合する歯44を有するが、従動ギヤ部43の歯44は、歯先に形成される歯先面44aと、歯先の両側に夫々形成される歯側面44bと、歯底に形成される歯底面44cを有する。
従動ギヤ40にも歯先円半径と歯底円半径が設定される。
歯側面44bが歯先面44aと歯底面44cの間に形成されているが、歯側面44bは従動ギヤ40の回転軸芯Qに対して傾斜する傾斜面となっている。
従動ギヤ40がギヤ収容室16に収容されている状態では、歯先面44aの幅がフロントカバー13からリヤカバー14へ向かって狭くなるよう、傾斜面が回転軸芯Qに対して傾斜角度を有している。
つまり、傾斜面が歯先の両側に対称配置されており、このことにより、回転軸芯Qに沿って漸増する歯厚が設定される。
各歯厚が同様に回転軸芯Qに沿って漸増するように設定されているため、歯底面44cにおける歯底幅が歯厚の漸増に伴って漸減する設定されている。
従動ギヤ部43における歯側面44bを構成する傾斜面の傾斜角度は、駆動ギヤ部33と同様に、回転軸芯Qに対して0.01〜0.02°の範囲とすることが好ましく、両ギヤ部33、43における傾斜面の傾斜角度が互いに一致する角度に設定されることがより好ましい。
傾斜面の傾斜角度の下限値及び上限値を設定する点は、駆動ギヤ部33の場合と同じ理由である。
因みに、従動ギヤ部43における歯側面44bを構成する傾斜面の傾斜角度を、両ギヤ部33、43における傾斜面の傾斜角度が互いに略一致するように、設定するしてもよい。
両ギヤ部33、43における傾斜面の傾斜角度が互いに略一致するとは、例えば、回転軸芯Pに対する駆動ギヤ部33の傾斜面の角度を0.02°とし、回転軸芯Qに対す従動ギヤ部43の傾斜面の傾斜角度を0.01°に設定した場合をいう。
略一致の場合、完全一致する場合と比較して、両者の傾斜面の密着性は低下するものの実用性能の差は殆ど生じない。
なお、図3は、説明の便宜上、回転軸芯Qに対する傾斜面の傾斜角度を強調して示している。
なお、駆動ギヤ部33及び従動ギヤ部43における傾斜面の傾斜角度は、歯側面34b、44bを三次元測定器やオーバーボール径の測定等により測定した傾斜角度である。
因みに、駆動ギヤ30は、図5に示すように、3段階の塑性加工による冷間鍛造により棒状の金属材料Mから製作され、また、従動ギヤ40についても図示はしないが駆動ギヤ30とほぼ同様に製作される。
図5は、金属材料Mから一次形成体W1、一次形成体W1から二次形成体W2を経て、二次形成体W2から駆動ギヤ30が形成されることを示す。
本実施形態においては、二次形成体W2にて、歯先面44aの切削加工が施され、歯先面44aの回転軸芯Pに対する傾斜面は切削されて、回転軸芯Pに対して歯先面44aは平行な面となっている。
歯先面44aの傾斜面が切削により平行な面となっているため、歯先面44aの形状は、略台形となっている。
次に、この実施形態のギヤポンプ10の組立について説明する。
まず、シリンダブロック11の貫通孔12内に駆動ギヤ部33を位置するように臨ませる。
このとき、駆動ギヤ部33における歯先面34aの幅はフロントカバー13からリヤカバー14へ向かって広くなる状態にある。
次に、従動ギヤ部43をシリンダブロック11の貫通孔12内に臨ませるが、図6(a)に示すように、駆動ギヤ部33において歯厚が薄いギヤ端(シリンダブロック11におけるフロントカバー13側)から従動ギヤ部43を臨ませるようにする。
駆動ギヤ部33における歯厚が薄いギヤ端に従動ギヤ部43を臨ませるとき、従動ギヤ部43における歯厚が薄いギヤ端を臨ませることで、両ギヤ部33、43のギヤ端付近の噛み合いは、図4に示す十分な隙間Sが形成されることになる。
このため、図6(b)に示すとおり、駆動ギヤ30に対する従動ギヤ40の噛み合せを考慮した収容とシリンダブロック11の貫通孔12内への挿通が容易となる。
つまり、駆動ギヤ30をギヤ収容室16に収容し、駆動ギヤ30の収容後に従動ギヤ40をギヤ収容室16へ収容するとき、両ギヤ部33、43の漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませ、両ギヤ30、40を噛合させつつ収容することにより、駆動ギヤ30と従動ギヤ40の歯の位置合わせが容易となる。
なお、従動ギヤ部43をギヤ収容室16に収容し、従動ギヤ部43の収容後に駆動ギヤ部33をギヤ収容室16へ収容してもよく、この場合、両ギヤ部33、43の漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませるように、シリンダブロック11のリヤカバー14側から駆動ギヤ30を臨ませるようにすればよい。
両ギヤ部33、43をギヤ収容室16へ収容した後、サイドプレート19、20をシリンダブロック11の両側に位置するように、両ギヤ30、40の両側に配設し、さらに、すべり軸受21〜24が装着されたフロントカバー13とリヤカバー14をシリンダブロック11に接合する。
そして、フロントカバー13から突出する軸部31の端部からシール部材25を装着し、軸部31からのシール部材25の抜け止めを防止するCリング26をフロントカバー13に装着する。
これによりギヤポンプ10の組み付けが終了する。
次に、組み立てられたギヤポンプ10の作用について説明する。
ギヤポンプ10の駆動ギヤが、図示しない駆動源により回転されると、駆動ギヤ30と噛合する従動ギヤ40が駆動ギヤ30と反対方向へ回転する。
両ギヤ30、40の回転により吸入口17から作動油がギヤポンプ10内に吸入され、吐出口18から吐出される。
ギヤポンプ10が運転される状態では、駆動ギヤ30と従動ギヤ40との噛合による面圧が、駆動ギヤ部33の歯側面34bと従動ギヤ部43の歯側面44bとの間において生じる。
このとき、歯側面34b、44bが互いに一致して傾斜する傾斜面であるため、面圧に基づくスラスト方向の力(スラスト力)が生じる。
このスラスト力は、駆動ギヤ30と従動ギヤ40を互いに離す(滑らす)力を生じるが、互いに噛合する駆動ギヤ30の歯側面34b及び従動ギヤ40の歯側面44bとの間には摩擦力も生じている。
このギヤポンプ10では、傾斜面の傾斜角度が、両ギヤ部33、43の歯側面34b、44bにおける摩擦力よりもスラスト力が小さくなるように設定されているため、駆動ギヤ30と従動ギヤ40は互いに離れる方向へ移動(滑動)することがない。
よって、サイドプレート19、20への駆動ギヤ部33及び従動ギヤ部43のスラスト荷重の作用を防止することができる。
この実施形態に係るギヤポンプ10によれば以下の効果を奏する。
(1)駆動ギヤ30と従動ギヤ40が回転軸芯P、Qに沿って漸減する歯厚と、歯厚の漸減に伴って漸増する歯底面における歯底幅が設定されたギヤであっても、歯側面34b、44bを形成する傾斜面が歯先の両側に対称配置されることにより、両ギヤ部33、43の歯側面34b、44bが互い当接し、従来の平歯車と同等の面圧を歯側面において得ることができる。さらに、両ギヤ30、40が上記の構成を有することにより、従来の切削加工によるギヤの製作に代えて、例えば、成形型を用いたギヤの製作方法を採用することが可能となる。
(2)ギヤポンプ10の組み付け時において、両ギヤ部33、43の漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませ、両ギヤ部33、43を噛合させるが、両ギヤ部33、43の漸減した歯厚側のギヤ端は、両ギヤ30、40を位置合わせする時点では、両ギヤ部33、43の歯34と歯44の間には十分な隙間Sが形成される。従って、組み付け時における両ギヤの位置合わせの作業が容易となる。
(3)両ギヤ30、40を冷間鍛造により製作することにより、従来よりも両ギヤ30、40の製作時間が大幅に短縮化されるとともに、両ギヤ30、40の製作精度も従来とほぼ同等の製作精度を得ることができる。また、鍛圧を受けることにより強度に優れたギヤ30、40を得ることができる。
(4)両ギヤ部33、43における傾斜面の傾斜角度を0.01°以上とすることにより、両ギヤ30、40を製作する場合に冷間鍛造に好適な条件となる。冷間鍛造では成形型を用いることから、型抜きのための勾配(抜き勾配)が各ギヤ30、40に必要となるが、歯側面34b、44bである傾斜面の傾斜角度が0.01°以上であれば、抜き勾配が各ギヤ部33、34に設定されたことになる。
(5)組み付けられたギヤポンプ10において、両ギヤ部34、44における歯側面34b、44bが傾斜面であることから傾斜面において生じる面圧によりスラスト方向の力が発生するが、傾斜面を0.02°以下とすることにより、面圧によりスラスト方向の力は、ギヤ同士のスラスト方向の摩擦力以下に留まる。従って、歯側面34b、44bを傾斜面とすることにより両ギヤ30、40が互いスラスト方向へ移動することがなく安定したギヤポンプ10の駆動を図ることができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係るギヤポンプの縦断面図である。 図1におけるA−A線の矢視図である。 ギヤポンプにおけるギヤの歯の形状を説明する説明図である。 ギヤポンプのギヤにおける傾斜面の傾斜を説明する説明図である。 冷間鍛造による駆動ギヤの製作を説明する説明図である。 ギヤポンプの組み付け時におけるギヤの組み付けの説明図である。
符号の説明
10 ギヤポンプ
11 シリンダブロック
13 フロントカバー
13a、14a、14b 有底孔
13b 貫通孔
16 ギヤ収容室
17 吸入口
18 吐出口
19、20 サイドプレート
21、22、23、24 すべり軸受
30 駆動ギヤ
31、32 軸部(駆動ギヤ)
33 駆動ギヤ部
34 歯(駆動ギヤ)
34a 歯先面(駆動ギヤ)
34b 歯側面(駆動ギヤ)
34c 歯底面(駆動ギヤ)
40 従動ギヤ
41、42 軸部(従動ギヤ)
33 駆動ギヤ部
34 歯(従動ギヤ)
34a 歯先面(従動ギヤ)
34b 歯側面(従動ギヤ)
34c 歯底面(従動ギヤ)
P、Q 回転軸芯
M 金属材料
W1 一次形成体
W2 二次形成体

Claims (4)

  1. 互いに噛合する一対のギヤと、該両ギヤを収容するギヤ収容室が形成されたシリンダブロックを有し、前記両ギヤの相対回転により前記ギヤ収容室における吸入領域から吐出領域へ流体を圧送するギヤポンプにおいて、
    前記両ギヤの各歯は、歯先に形成される歯先面と、該歯先の両側に夫々形成される歯側面と、歯底に形成される歯底面を有し、
    前記歯先面は各ギヤの回転軸芯を中心とした円周上に夫々形成され、
    前記歯側面は回転軸芯に対して傾斜角度を有する傾斜面であり、
    該傾斜面が歯先の両側に対称配置されることにより、回転軸芯に沿って漸減する歯厚と、歯厚の漸減に伴って漸増する前記歯底面における歯底幅が設定され、
    前記両ギヤにおける傾斜面の傾斜角度は互いに一致する角度に設定され、
    前記両ギヤにおける歯側面が相互に当接するように、両ギヤが収容されることを特徴とするギヤポンプ。
  2. 前記両ギヤのいずれか一方を前記ギヤ収容室に収容し、一方のギヤの収容後に他方の前記ギヤを前記ギヤ収容室へ収容するとき、前記両ギヤの漸減した歯厚側のギヤ端を互いに臨ませ、両ギヤを噛合させつつ収容されたことを特徴とする請求項1記載のギヤポンプ。
  3. 前記両ギヤは冷間鍛造により製作されることを特徴とする請求項1又は2記載のギヤポンプ。
  4. 前記傾斜面の傾斜角度は、0.01〜0.02°の範囲に設定されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のギヤポンプ。
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