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JP2007198350A - 遠心式ポンプ及びロータ - Google Patents

遠心式ポンプ及びロータ Download PDF

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JP2007198350A
JP2007198350A JP2006020745A JP2006020745A JP2007198350A JP 2007198350 A JP2007198350 A JP 2007198350A JP 2006020745 A JP2006020745 A JP 2006020745A JP 2006020745 A JP2006020745 A JP 2006020745A JP 2007198350 A JP2007198350 A JP 2007198350A
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JP2006020745A
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English (en)
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Takayuki Numakunai
貴之 沼宮内
Tsuneo Ueyasu
恒雄 上保
Toyohiro Kawahara
豊弘 川原
Tsugunari Fukui
胤成 福井
Riichiro Hibiya
利一郎 日比谷
Toshiharu Shimizu
敏晴 清水
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】安定した磁気検出を行うことが可能で、性能を向上させること。
【解決手段】中心軸(O)の方向へ延在する固定軸(11)に回転可能に配置された羽根車(150B)と、羽根車の内周に配置された円環状の永久磁石(155A)とを有するロータ(15B)を備えた遠心式ポンプ(10B)において、羽根車(150B)と永久磁石(155A)とはインサート成型により一体に構成される。羽根車(150Bは永久磁石(155A)の外周壁を覆う外側円筒部(154A)を有する。永久磁石(155A)は、外側円筒部(154A)の下端で半径方向外側へ突出する突出部(155a)を有する。ロータ(15B)の下端外周近傍に配置された磁気検出素子により、安定した磁気検出が行われる。
【選択図】図12

Description

本発明は、遠心式ポンプに関し、特に、それに用いられるロータに関する。
ポンプは、水などの液体を圧送する機械であって、液体を吸込口(流入口)から吸い込んで吐出口(流出口)から吐き出す機械である。ポンプには種々の種類があるが、その1つの種類として、遠心式ポンプが知られている。遠心式ポンプは、水などの液体をインペラーにより外周部の渦巻室へ急速に加速して送り出す機械である。換言すれば、遠心式ポンプは、羽根車を回転させることによって得られる遠心力で液体を圧送する機械である。このような遠心式ポンプは、高流量かつ高揚程を得ることが出来、効率も良いことから、ポンプの形式として広く採用されている。
一方、周知のように、種々のパーソナルコンピュータが発売されているが、パーソナルコンピュータは、CPUや、メモリ等を内蔵している。CPUはクロック周波数が高くなるに伴い、動作中に発生する熱が高くなる傾向にある。従って、CPUで発生した熱を外部へ排出する必要がある。
従来一般的にCPUの排熱機構としては、ヒートシンクと空冷ファンとを組み合わせた空冷システムを採用している。しかしながら、この空冷システムを採用したパーソナルコンピュータでは、騒音の主な原因である「風切り音」が発生するという問題がある。このような「風切り音」を極力低減するために、CPUの冷却に水冷システムを採用したパーソナルコンピュータが開発され、注目されている。
上述した遠心式ポンプは、このような水冷システムにおいて、水を圧送するために使用される。このような遠心式ポンプは、筐体(ケーシング)の中央部に設けられた吸込口(流入口)から供給される水(液体)を、回転する羽根車の遠心力を利用して圧送し、筐体(ケーシング)の外周部に設けられた吐出口(流出口)から吐き出すような構成を持つ。
このような構成の遠心式ポンプにおいては、羽根車を回転させる必要があるため、羽根車をロータと一体にして構成している。ロータは、中心軸に沿って延在する固定軸に軸受けを介して回転自在に設けられている。また、ロータは、ステータから発生された磁界(磁束)によって回転駆動力が与えられる円環状の永久磁石を備えている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、ロータ(回転子)は、羽根車と永久磁石とから構成され、軸受けを介して固定軸の回りに回転可能に配設されている。
以下、図1及び図2を参照して、従来の遠心式ポンプ10について説明する。図示の遠心式ポンプ10では、後述する羽根車を回転駆動するモータとしてDCブラシレスモータを採用している。
図示の遠心式ポンプ10は、筐体(後述する)の中心で、所定の中心軸O方向(図示の例では上下方向)に延在する固定軸11を備え、この固定軸11には軸受け13を介してロータ15が回転自在に取り付けられている。ロータ15は、軸受け13に回転自在に取り付けられた、中心軸O方向に延在する内側円筒部151と、この内側円筒部151の上端で、中心軸O方向と直交する方向(半径方向外側)に延在する円環部153と、この円環部153の下面の外周端に固定された、固定軸11と同心の円環状の永久磁石155とを有する。この永久磁石155は周方向に着磁されている。
固定軸11の下端は、後述する下ケースの支持部を介して、中心軸O方向と直交する方向(半径方向外側)へ延在する略円形平板状の基板17に固定されている。この基板17の主面(上面)17a上に、DCブラシレスモータのステータ19が固定して取り付けられている。ステータ19は、固定軸11を中心として放射状に延びる複数の固定子コア191と、複数の固定子コア191のそれぞれに巻回した固定子コイル193と有する。
ステータ19とロータ15との間に下ケース21が配置されている。詳述すると、下ケース21は、固定軸11の下端部を固定して支持する略円柱状の下支持部211と、ロータ15の円筒部151の下面と所定の空間を空けて対向するように、下支持部211の上端部側から半径方向外側へ延在する第1の円環部212と、ロータ15の円筒部151の外周面と所定の空間を空けて対向するように、第1の円環部212の外周端から上方へ延在する第1の円筒部213と、ロータ15の円板部153の下面と所定の空間を空けて対向するように、第1の円筒部213の上端から半径方向外側へ延在する第2の円環部214と、ロータ15の永久磁石155の内周面と所定の空間を空けて対向するように、第2の円環部214の外周端から下方へ延在する第2の円筒部215と、ロータ15の永久磁石155の下面と所定の空間を空けて対向するように、第2の円筒部215の外周下端から半径方向外側へ延在する第3の円環部216と、ロータ15の永久磁石155の外周面と所定の空間を空けて対向するように、第3の円環部216の外周端から上方へ延在する第3の円筒部217と、この第3の円筒部217の上周端から半径方向外側へ延在する延在する第4の円環部218とを有する。
ステータ19は、下ケース21の第1の円筒部213と、第2の円環部214と、第2の円筒部215との間に形成された空間内に配置される。一方、ロータ15の永久磁石155は、下ケース21の第2の円筒部215と、第3の円環部216と、第3の円筒部217との間に形成された空間内に配置される。したがって、ロータ15の永久磁石155とステータ19とは、下ケース21の第2の円筒部215を間に挟んで、互いに対向して配置される。
下ケース21は、第4の円環部213の上面の内周縁近傍から上方へ、固定軸11と同心に、突出する円環状突出部219を備えている。この円環状突出部219の外周壁にはリング状のシールゴム23が配置されている。
ロータ15の円環部153の上面には、固定軸11を中心として、半径方向へ放射状に延在する複数枚の羽根157が固定されている。これら複数枚の羽根157と上記円環部153と上記内側円筒部151とによって、羽根車150が構成されている。換言すれば、ロータ15は、羽根車150と永久磁石155とによって構成されている。
ロータ15は、上述した下ケース21と後述する上ケース25との間に形成される空間内に配置される。
図1及び図2に加えて図3乃至図5をも参照して、上ケース25の構造について詳細に説明する。上ケース25は、固定軸11の上端部を固定して支持する円筒状の上支持部251と、この上支持部251から所定距離だけ離れて、上支持部251との間で流路用の空間を形成する円筒管252と、上記複数枚の羽根157を覆うように、円筒管252から半径方向外側へ延在するカップ状部253と、下ケース21の第4の円環部218の上面と対向するように、カップ状部253の外周下端から半径方向外側へ延在する円環部254とを備えている。
上ケース25は、水などの液体を吸い込む(流入する)ための吸込管(流入管)256と、液体を吐き出す(流出する)ための吐出管(流出管)257とを更に備える。
吸込管(流入管)256は、カップ状部253の上面上に中心軸O方向と直交する方向(半径方向又は水平方向)に延在して配置されており、吸込口(流入口)256aを介して上ケース25の中央部で上記円筒管252と連結されている。従って、液体は、吸込管256中を半径方向外側から半径方向内側へ流れ、吸込口256aで直角に中心軸O方向に曲げられて、円筒管252を通り、羽根車へ導出される。
吐出管(流出管)257は、円環部254の上面上に中心軸O方向と直交する面(水平面)内で延在して配置されており、吐出口(流出口)257aを介して上ケース25のカップ状部253と外周部で連結されている。従って、回転する羽根車によって圧送された液体は、カップ状部253の外周部から吐出口(流出口)257aを介して、吐出管257中を流れて水平方向に沿って吐き出される。
尚、円筒管252の上端は、円板状のキャップ258によって閉じられている。また、円環部254は、その下面側に円環状の凹部254aを有する。この円環状の凹部254aに、下ケース21の円環状突出部219とリング状のシールゴム23とが挿入され、下ケース21と上ケース25との間に挟まれた空間を密閉している。とにかく、下ケース21と上ケース25との組み合わせによって、遠心式ポンプ10のロータ15を収容するためのケーシング(筐体)が構成されている。ケーシング(筐体)は樹脂製である。
図6に上ケース25とロータ15とを組み合わせた組立て体の断面図を示す。上ケース25での吸込管(流入管)256から羽根車150までの流路に関して、急激な管路拡大による圧力損失を避けるために、円筒管252を羽根車150に近接する位置まで延在させている。
図7は、従来のロータ15と軸受け13との組立て体30の分解斜視図である。上述したように、複数枚の羽根157と円環部153と円筒部151とによって、羽根車150が構成される。図示の例では、羽根車150は、4枚の羽根157を備えている。羽根車150と円環状の永久磁石155とによって、ロータ15が構成される。軸受け13は、羽根車150の円筒部151の内部に配設される。
図8は、羽根車150が6枚の羽根157を備えている場合の、従来のロータ15と軸受け13との組立て体30の断面図である。
尚、図1に示されるように、基板17の上面17a上には、ロータ15の下端外周近傍に、ロータ15の回転位置を検出する検出素子としての磁気検出素子31が配置されている。また、基板17の上面17a上には、駆動素子32も配置されている。駆動素子32には、磁気検出素子31からの検出信号が送出される。この検出信号に応答して、駆動素子32は、コイル193に印加する電圧(に流す励磁電流の方向)を切り替え、これによって、ロータ15を所定の回転方向に回転させる。
このように、従来のロータ15は、動力を発生する永久磁石155と、液体を押し出す羽根車150とは別体で構成されている。したがって、従来のロータ15では、永久磁石155と羽根車150とを貼り付ける時に組立誤差が大きくなるという問題がある。又、ロータ15の部品点数が多いという問題もある。さらに、永久磁石155と羽根車150との間の接着強度も問題となる。
その対策として、永久磁石と羽根車とをインサート成型する方法が考えられる(例えば、特許文献2参照)。
図9に永久磁石155と羽根車150Aとをインサート成型して構成されたロータ15Aを示す。図9において、(A)はロータ15Aの平面図、(B)はロータ15Aの正面図、(C)はロータ15Aの底面図、(D)は図9(C)の線B−Bでの断面図、(E)はロータ15Aの斜視図である。
図1及び図2に示すロータ15の羽根車150とは異なり、図9に示すロータ15Aの羽根車150Aは、永久磁石155の外周壁を覆う外側円筒部154をも備えている。
尚、羽根車の内周に永久磁石を設けたロータは、従来から種々知られている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。しかしながら、これら特許文献3〜5は、いずれも、羽根車と永久磁石とをインサート成型することについては何ら開示せず、示唆する記載もない。
特開2001−153083号公報 特開2003−232291号公報 特開2003−161284号公報 特開2003−343492号公報 特開2004−190562号公報
しかしながら、このような永久磁石155と羽根車150Aとをインサート成型して構成されたロータ15Aでは、図9に示されるように、永久磁石155が樹脂である外側円筒部154で覆われる。その為、図10に示されるように、磁気検出素子31を用いた遠心式ポンプ10Aでは、磁気検出素子31と永久磁石155との間の距離が離れてしまうので、磁気検出素子31により安定して磁気検出を行うことができず、その性能が低下するという問題がある。
したがって、本発明の課題は、磁気検出素子により安定して磁気検出を行うことが可能で、性能を向上させることができる、遠心式ポンプ及びそれに使用されるロータを提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、中心軸(O)の方向へ延在する固定軸(11)に回転可能に配置された羽根車(150B;150C;150D)と、該羽根車の内周に配置された円環状の永久磁石(155A;155B)とを有するロータ(15B;15C;15D)を備えた遠心式ポンプ(10B)において、前記羽根車と前記永久磁石とはインサート成型により一体に構成され、前記羽根車は前記永久磁石の外周壁を覆う外側円筒部(154A;154B)を有し、前記永久磁石は、該外側円筒部の下端で半径方向外側へ突出する突出部(155a;155b)を有することを特徴とする遠心式ポンプが得られる。
上記遠心式ポンプにおいて、前記突出部は、前記外側円筒部の下端で全周に亘って突出するフランジ部(155a)から構成されて良い。その代わりに、前記突出部(155b)は、前記外側円筒部の下端で等角度間隔で複数個配置されて良い。この場合、前記複数の突出部(155b)の各々は、前記ロータ(15C)の磁極の境界を含む。
また、上記遠心式ポンプにおいて、前記羽根車(150B;150C)は、前記固定軸(11)に軸受け(13)を介して回転自在に取り付けられた内側円筒部(151)を含んで良い。その代わりに、前記羽根車(150D)は、前記固定軸(11)に、直接、回転自在に取り付けられた内側円筒部(151A)を含む一体型羽根車(150D)から構成されて良い。尚、前記遠心式ポンプは、前記ロータの下端外周近傍で、前記ロータの回転位置を検出する磁気検出素子(31)を備える。
尚、前記遠心式ポンプ(10B)は、前記ロータを収容するケーシング(21,25)と、該ケーシングを介して、前記円環状の永久磁石の対向面に配置されたステータ(19)とを有するものであって良い。
本発明の第2の態様によれば、中心軸(O)の方向へ延在する固定軸(11)に回転可能に配置された羽根車(150B;150C;150D)と、該羽根車の内周に配置された円環状の永久磁石(155A;155B)とを有するロータ(15B;15C;15D)において、前記羽根車と前記永久磁石とはインサート成型により一体に構成され、前記羽根車は前記永久磁石の外周壁を覆う外側円筒部(154A;154B)を有し、前記永久磁石は、該外側円筒部の下端で半径方向外側へ突出する突出部(155a;155b)を有することを特徴とするロータが得られる。
上記ロータにおいて、前記突出部は、前記外側円筒部の下端で全周に亘って突出するフランジ部(155a)から構成されて良い。その代わりに、前記突出部(155b)は、前記外側円筒部の下端で等角度間隔で複数個配置されて良い。この場合、前記複数の突出部の各々は、前記ロータ(15C)の磁極の境界を含む。
また、上記ロータにおいて、前記羽根車(150B;150C)は、前記固定軸(11)に軸受け(13)を介して回転自在に取り付けられた内側円筒部(151)を含んで良い。その代わりに、前記羽根車は、前記固定軸(11)に、直接、回転自在に取り付けられた内側円筒部(151A)を含む一体型羽根車(150D)から構成されて良い。
尚、上記括弧内の符号は、本発明の理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、羽根車と永久磁石とはインサート成型により一体に構成され、羽根車は永久磁石の外周壁を覆う外側円筒部を有し、永久磁石は外側円筒部の下端で半径方向外側へ突出する突出部を有するので、磁気検出素子により安定して磁気検出を行うことが可能で、性能を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図11乃至図13を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る遠心式ポンプ10Bについて説明する。図11は遠心式ポンプ10Bの外観構成を示す分解斜視図であり、図12は図11の線XII−XIIについての断面図である。図13は遠心式ポンプ10Bに使用されるロータ15Bを示す図である。図13において、(A)はロータ15Bの平面図、(B)はロータ15Bの正面図、(C)はロータ15Bの底面図、(D)は図13(C)の線F−F線での断面図、(E)はロータ15Bの斜視図である。
図示の遠心式ポンプ10Bは、ロータの構成が相違する点を除いて、図1及び図2を参照して説明した従来の遠心式ポンプ10と同様の構成を有する。従って、ロータに15Bの参照符号を付してある。また、図1及び図2に示されたものと同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、以下においては、説明を簡略化するために、従来の遠心式ポンプ10と異なる点についてのみ説明する。
図13に示されるように、ロータ15Bは、図9に示されたロータ15Aと同様に、永久磁石155Aと羽根車150Bとをインサート成型して構成されるが、後述するように、図9に示すロータ15Aとは若干構成が異なる。
すなわち、図9に示すロータ15Aにおいては、羽根車150Aの外側円筒部154と永久磁石155との軸方向の長さは実質的に同一であるのに対して、図13に示すロータ15Bでは、羽根車150Bの外側円筒部154Aの長さが永久磁石155よりも若干短くなっている。換言すれば、羽根車150Bの外側円筒部154Aは、羽根車150Aの外側円筒部154の下端部を所定の厚さだけ全周に亘って削除した構成をしている。
そして、図13に示されるように、永久磁石155Aは、外周円筒部154Aの下端で半径方向外側へ突出する突出部(フランジ部)155aを持つ。換言すれば、外周円筒部154Aの下端は、永久磁石155Aのフランジ部155aと当接している。
このように永久磁石155Aにフランジ部155aを設けることにより、図14に示されるように、ロータ15Bの下端外周近傍に配置された磁気検出素子31と永久磁石155Aとの間の距離を短くすることができる。したがって、羽根車150Bと永久磁石155Aとの組立工程が不要となるというインサート成型の利点を生かしつつ、磁気検出素子31による安定した磁気検出が可能となるので、遠心式ポンプ10Bの性能も安定するという利点がある。
また、従来の遠心式ポンプ10(図1、図2)において永久磁石155と羽根車150との貼り付け時に発生していた浮きが、本実施の形態に係る遠心式ポンプ10Bにおいては、永久磁石155Aと羽根車150Bとをインサート成型することにより無くなるため、より精度の高いロータ15Bを製造することができる。また、金型内に永久磁石155Aを挿入するために、組立ジグ無しで高い寸法精度が得られる。ロータ15Bの寸法精度が向上することにより、ロータ15Bの重心の偏心量が少なくなる。その結果、固定軸11と軸受け13と間の摩擦損失の低減、消費電流の低減、出力(パワー)の増加、高寿命化、振動と騒音の低減という効果がある。
さらに、従来の遠心式ポンプ10(図1、図2)においては、永久磁石155と羽根車150とを接着剤を使用して接着するので、羽根車150と永久磁石155との間の接合面の強度が弱くなる。これに対して、本実施の形態に係る遠心式ポンプ10Bでは、永久磁石155Aと羽根車150Bとをインサート成型により溶着するので、永久磁石155Aと羽根車150Bとの間の接合面の強度が強く、広い溶着面積を確保できる。その結果として、遠心式ポンプ10Bの振動、衝撃に対してより信頼性の高い遠心式ポンプ10Bを実現することができる。また、本実施の形態では、接着剤を使用しないので、材料費が安価になる。
図15を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る遠心式ポンプに使用される他のロータ15Cについて説明する。図15において、(A)はロータ15Cの平面図、(B)はロータ15Cの正面図、(C)はロータ15Cの底面図、(D)は図15(C)の線G−Gでの断面図、(E)はロータ15Cの斜視図である。
図示のロータ15Cは、後述するように、羽根車及び永久磁石の構成が、図13に示したロータ15Bと相違している。従って、羽根車及び永久磁石に、それぞれ、150C及び155Bの参照符号を付してある。
図13に示すロータ15Bでは、羽根車150Bの外側円筒部154Aはその下端部を全周に亘って除去して、その除去した部分に永久磁石155Aの(突出部)フランジ部155aを設けている。これに対して、図15に示すロータ15Cでは、羽根車150Cの外側円筒部154Bはその下端部を等角度間隔で部分的に除去して、その除去した複数の部分に永久磁石155Bの複数の突出部155bを設けている。換言すれば、羽根車150Cの外側円筒部154Bは、その下端部で、等角度間隔で下方へ突出する複数の突起部154aを持つ。
尚、図示の例では、図15(C)に示されるように、外側円筒部154Bの下端部の突起部154aは45°の角度間隔で設けられ、永久磁石155Bの複数の突出部155bも45°の角度間隔で設けられる。すなわち、外側円筒部154Bの突起部154aの個数と永久磁石155Bの突出部155bの個数は、共に4である。尚、この突起部154aおよび突出部155bの個数は、ロータ15Cの磁極の数に等しい。
このような構造のロータ15Cでは、図13に図示したロータ15Bと比較して、永久磁石155Bと外側円筒部154Bとの間の溶着面積を拡大できるので、羽根車150Cと永久磁石155Bとの間の接合面での強度をより強くすることができる。
尚、図15に示すロータ15Cにおいては、図16に示されるように、ロータ15Cの磁極の境界を避けて外側円筒部154Bの複数の突起部154aを配置する。換言すれば、永久磁石155Bの複数の突出部155bの各々は、ロータ15Cの磁極の境界を含む。その理由は、磁気検出素子31(図14参照)が、ロータ15Cの磁極の境界(N極とS極の境界)を安定して検出できるようにするためである。
図17を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る遠心式ポンプに使用される更に別のロータ15Dについて説明する。図17において、(A)はロータ15Dの平面図、(B)はロータ15Dの正面図、(C)はロータ15Dの底面図、(D)は図17(C)の線H−Hでの断面図、(E)はロータ15Dを底面側から見た斜視図、(F)はロータ15Dを上面側から見た斜視図である。
図示のロータ15Dは、羽根車と軸受けとを一体にした点を除いて、図13に示すロータ15Bと同様の構成を有する。すなわち、図13に示すロータ15Bは、軸受け13と羽根車150Bと永久磁石155Aとの3部品から構成されているのに対して、図17に示すロータ15Dは、一体型羽根車150Dと永久磁石155Aとの2部品で構成されている。
このような構成の一体型羽根車150Dは、軸受けと羽根車とを一体成型するか、若しくは軸受けと羽根車とを一体成型した後に切削加工することによって製造される。尚、一体型羽根車150Dの材質としては、摺動性材料で、耐磨耗性があり、摩擦損失の少ないものを選定する。そのような材質として、例えば、ナイロンやポリフェニレンサルファイド樹脂ベースの樹脂材料を使用することができる。
詳述すると、図13に示すロータ15Bでは、羽根車150Bの内側円筒部151が軸受け13に回転自在に取り付けられている。したがって、ロータ15Bは軸受け13を介して固定軸11(図11、図12)に回転自在に取り付けられており、ロータ15Bと軸受け13とは別体である。これに対して、図17に示すロータ15Dでは、一体型羽根車150Dの内側円筒部151Aが軸付けとしての機能を果たす。したがって、ロータ15Dは、直接、固定軸11(図11、図12)に回転自在に取り付けられ、ロータと軸受けとは一体である。
このような構成のロータ15Dによれば、羽根車と軸受けとを組み立てる必要が無くなる。これにより、組立時の貼り付け誤差が無くなるため、より精度の高いロータ15Dを製造することができる。ロータ15Dの寸法精度が向上するので、ロータ15Dの重心の偏心量が少なくなる。その結果、固定軸11と軸受け(内側円筒部)151Aとの間の摩擦損失の低減、消費電流の低減、出力(パワー)の増加、高寿命化、振動と騒音の低減といった効果を奏する。
また、羽根車150Aと軸受け13とが別体では、遠心式ポンプの振動、衝撃に対して、羽根車150Aと軸受け13との間の接合面の強度が弱い。これに対して、本実施の形態によるロータ15Dの一体型羽根車150Dでは、接合面が無いため、遠心式ポンプの振動、衝撃に対して、より高い信頼性を実現する。
以上、本発明について好ましい実施の形態によって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。
従来の遠心式ポンプの外観構成を示す分解斜視図である。 図1の線II−IIについての断面図である。 図1に示した遠心式ポンプに使用される従来の上ケースを、底面側の一方向から見た斜視図である。 図1に示した遠心式ポンプに使用される従来の上ケースを、底面側の別方向から見た斜視図である。 図1に示した遠心式ポンプに使用される、上ケースの線V−Vについて断面図である。 図1に示した遠心式ポンプに使用される、上ケースとロータとを組み合わせた組立て体の拡大断面図である。 従来のロータと軸受けとの組立て体の分解斜視図である。 羽根車が6枚の羽根を備えている場合の、従来のロータと軸受けとの組立て体の断面図である。 永久磁石と羽根車とをインサート成型して構成された、従来のロータを示す図で、(A)はロータの平面図、(B)はロータの正面図、(C)はロータの底面図、(D)は図9(C)の線B−Bでの断面図、(E)はロータの斜視図である。 図9に示すロータを備えた遠心式ポンプの主要部を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る遠心式ポンプの外観構成を示す分解斜視図である。 図11の線XII−XIIについての断面図である。 図11に示される遠心式ポンプに使用されるロータを示す図で、(A)はロータの平面図、(B)はロータの正面図、(C)はロータの底面図、(D)は図13(C)の線F−Fでの断面図、(E)はロータの斜視図である。 図13に示したロータを供えた遠心式ポンプの主要部を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る遠心式ポンプに使用される他のロータを示す図で、(A)はロータの平面図、(B)はロータの正面図、(C)はロータの底面図、(D)は図15(C)の線G−Gでの断面図、(E)はロータの斜視図である。 図15に示すロータの磁極と磁極境界を示す、ロータの底面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る遠心式ポンプに使用される更に別のロータを示す図で、(A)はロータの平面図、(B)はロータの正面図、(C)はロータの底面図、(D)は図17(C)の線H−Hでの断面図、(E)はロータを底面側から見た斜視図、(F)はロータを上面側から見た斜視図である。
符号の説明
10B 遠心式ポンプ
11 固定軸
13 軸受け
15B、15C、15D ロータ
150B、150C 羽根車
150D 一体型羽根車
151 内側円筒部
151A 内側円筒部(軸受け)
153 円環部
154A、154B 外側円筒部
154a 突起部
155A、155B 永久磁石
155a フランジ部(突出部)
155b 突出部
157 羽根
17 基板
19 ステータ
21 下ケース
23 シールゴム
25 上ケース
31 磁気検出素子
32 駆動素子

Claims (14)

  1. 中心軸の方向へ延在する固定軸に回転可能に配置された羽根車と、該羽根車の内周に配置された円環状の永久磁石とを有するロータを備えた遠心式ポンプにおいて、
    前記羽根車と前記永久磁石とはインサート成型により一体に構成され、
    前記羽根車は前記永久磁石の外周壁を覆う外側円筒部を有し、前記永久磁石は、該外側円筒部の下端で半径方向外側へ突出する突出部を有することを特徴とする遠心式ポンプ。
  2. 前記突出部は、前記外側円筒部の下端で全周に亘って突出するフランジ部から成る、請求項1に記載の遠心式ポンプ。
  3. 前記突出部は、前記外側円筒部の下端で等角度間隔で複数個配置されている、請求項1に記載の遠心式ポンプ。
  4. 前記複数の突出部の各々は、前記ロータの磁極の境界を含む、請求項3に記載の遠心式ポンプ。
  5. 前記羽根車は、前記固定軸に軸受けを介して回転自在に取り付けられた内側円筒部を含む、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の遠心式ポンプ。
  6. 前記羽根車は、前記固定軸に、直接、回転自在に取り付けられた内側円筒部を含む一体型羽根車から成る、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の遠心式ポンプ。
  7. 前記遠心式ポンプは、前記ロータの下端外周近傍で、前記ロータの回転位置を検出する磁気検出素子を備える、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の遠心式ポンプ。
  8. 前記遠心式ポンプは、前記ロータを収容するケーシングと、該ケーシングを介して、前記円環状の永久磁石の対向面に配置されたステータとを有する、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の遠心式ポンプ。
  9. 中心軸の方向へ延在する固定軸に回転可能に配置された羽根車と、該羽根車の内周に配置された円環状の永久磁石とを有するロータにおいて、
    前記羽根車と前記永久磁石とはインサート成型により一体に構成され、
    前記羽根車は前記永久磁石の外周壁を覆う外側円筒部を有し、前記永久磁石は、該外側円筒部の下端で半径方向外側へ突出する突出部を有することを特徴とするロータ。
  10. 前記突出部は、前記外側円筒部の下端で全周に亘って突出するフランジ部から成る、請求項9に記載のロータ。
  11. 前記突出部は、前記外側円筒部の下端で等角度間隔で複数個配置されている、請求項9に記載のロータ。
  12. 前記複数の突出部の各々は、前記ロータの磁極の境界を含む、請求項11に記載のロータ。
  13. 前記羽根車は、前記固定軸に軸受けを介して回転自在に取り付けられた内側円筒部を含む、請求項9乃至12のいずれか1つに記載のロータ。
  14. 前記羽根車は、前記固定軸に、直接、回転自在に取り付けられた内側円筒部を含む一体型羽根車から成る、請求項9乃至12のいずれか1つに記載のロータ。
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