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JP2007197657A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物 Download PDF

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JP2007197657A JP2006188159A JP2006188159A JP2007197657A JP 2007197657 A JP2007197657 A JP 2007197657A JP 2006188159 A JP2006188159 A JP 2006188159A JP 2006188159 A JP2006188159 A JP 2006188159A JP 2007197657 A JP2007197657 A JP 2007197657A
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坤 源 黄
Kosei Chin
鴻 星 陳
Bao Sheng Horng
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Abstract

【課題】優れた難燃性と低吸湿性を有する熱硬化性樹脂組成物を開発すること。
【解決手段】少なくとも1種のチタン化合物共重合複合体充填剤と熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、エポキシ樹脂またはフェノール樹脂、硬化剤、硬化促進剤及びチタン化合物共重合複合体充填剤を含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物または熱硬化性フェノール樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関するものであり、更に詳しくは、充填剤として少なくとも一種のチタン化合物共重合複合体を含有し、電気・電子部品、半導体などの封入用樹脂として使用され、且つ、チタン化合物共重合複合体の添加により、難燃性を取得し、耐燃性が増加し、しかも耐熱性と信頼度が非常に優れ、特に、半田による亀裂抗性に強く、高温高湿下における金属配線の腐食抗性にも強い難燃性熱硬化性樹脂組成物を提供する。又、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、他の如何なる難燃剤を使用しなくともUL安全規格の要求に達する難燃性を有するものである。
今日、エポキシ樹脂組成物やフェノール(phenolic)樹脂組成物は、優れた生産性と経済性等を有するため、電気・電子部品、半導体装置の封入材料などの用途に主に広く使用されている。これら電気・電子部品、半導体の電子素子は、安全性の確保からUL規格に指定された難燃性が要求されている。このような難燃性規格に符合するため、現在、封入に使用されているエポキシ樹脂組成物やフェノール樹脂組成物などは、ハロゲンを含む難燃性樹脂とアンチモン化合物等を難燃助剤に使用して難燃性を付与した樹脂が供されている。
しかし、これらの難燃剤と難燃助剤は、人体と動物への危険性が問題となっている。例えば、酸化アンチモンは、すでに発がん性物質の一つとして数えられ、又、ハロゲン含有の難燃性樹脂、例えば、臭素系エポキシ樹脂は、燃焼中に腐食性の臭素遊離ラジカルと臭化水素を生じ、更に、臭素含量の高い芳香族化合物は、劇毒の臭化フラン類と臭素系ダイオキシン類化合物を生じるため、環境と人体への多大な影響が問題となっていることから、ハロゲンと酸化アンチモンを含有しない難燃性樹脂が求められ、今日、電気・電子部品、半導体封入用材料分野でハロゲン含有エポキシ樹脂と酸化アンチモンを使用することによりもたらされる環境への汚染や人体への危害を改善することが、急速に進められている。
難燃性樹脂として、リン系と窒素系化合物があり、すでに新しい難燃剤として広く使用されている。その中、最も多く使用されているリン含有又は窒素含有難燃性物質として、例えば、メラミン、トリアジン環含有シアネートなどの非反応性の窒素含有化合物、例えば、赤リン、トリフェニル・ホスフェイト(TPP)、トリクレジル・ホスフェイト(TCP)とポリリン酸アンモニウムなどの非反応性のリン含有難燃剤、例えば、メラミン二量体と三量体の非反応性窒素含有化難燃剤などが挙げられるが、要求される難燃効果をもたらすためには、大量のこれらリン含有・窒素含有化合物を樹脂組成物の成分として添加する必要があり、これら化合物は、ことごとく吸湿性が強く、少量の水分とも反応し、水素化リンと腐食性のリン酸を発生し、耐湿性が非常に悪いものである。そのため、これらリン含有又は窒素含有の難燃性材料は、非常に優れた耐湿性を必要とする電子部品の封入には適用できない。
又、金属水酸化合物、例えば、水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムと塩基性ボロン化合物を難燃材料とした研究も進められているが、樹脂組成物中に、これらの金属水酸化合物又は塩基性ボロン化合物を大量に使用しないと、必要とする難燃効果を発揮することができない。しかし、これらの難燃剤を大量に用いた場合、樹脂組成物の可塑性が低下し、成形がスムースに行なわれない問題が発生する。
最近、環境保全と安全性を考慮して、今日使用されている難燃剤の替りに、反応性樹脂
難燃剤を用いる動きがあり、そのうち、反応性を有する窒素含有難燃性樹脂は、他の成分との分子結合から、熱安定性がより高いので、すでにハロゲン含有樹脂に替わって広く使用されている。例えば、特許文献1(特開2000−297284号公報)に記載の反応性窒素含有難燃剤として、トリアジン化合物が開示されている。又、特許文献2(特公平6−31276号公報)には、有機環状含リン化合物が難燃剤として提案されている。この外、特許文献3(EP−0877040A1)において、トリアジン環を含むノボラック系フェノール類樹脂組成物が難燃性を有することが開示されている。これら反応性含窒素化合物は、すでに難燃性を必要とする電子製品の樹脂組成物中において、難燃剤として広く応用されている。しかし、今日使用されている反応性含窒素難燃剤樹脂の研究開発は、主にフェノール樹脂について進められている。半導体の封入について見た場合、フェノール樹脂を主体とした樹脂組成物は、樹脂の添加比率が相対的に低いため、樹脂組成物の難燃特性を高めるのには至らず、問題が残っている。
特開2000−297284号公報 特公平6−31276号公報 欧州特許公開公報 EP−0877040A
本発明の研究者らは、現存する電気・電子部品、半導体封入材料における技術的問題に鑑み、エポキシ樹脂組成物とフェノール樹脂組成物について広く検討を進めた結果、チタン系のエポキシ樹脂とフェノール樹脂の炭化促進効果、更に含リン・含窒素系共重合複合物を利用することにより、充填剤として、優れた難燃性と低吸湿性を有するチタン含有共重合複合物を含む熱硬化性樹脂組成物を開発することで、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の目的は、充填剤として少なくとも一種のチタン化合物共重合複合体を含有する熱硬化性樹脂組成物に関する。
上記チタン化合物共重合複合体充填剤は、チタン化合物と含窒素化合物および/又は含リン化合物の共重合生成物、又は上記の共重合生成物を熱硬化性樹脂で被覆する形態よりなるものである。
本発明の第2の目的は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤と充填剤としてのチタン化合物共重合複合体を含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。その中、該硬化剤の反応活性水素当量に対する該エポキシ樹脂のエポキシ当量との比(エポキシ当量:反応活性水素当量)は1:0.5〜1:1.5であり、硬化促進剤の使用量は、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物の総重量の0.01〜5重量%であり、又、該チタン化合物共重合複合体の使用量は、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物の総重量の1〜25重量%占めるものを提供することにある。
本発明の第3の目的は、組成物総重量当り、フェノール樹脂20〜60重量%、硬化剤2〜12重量%、硬化促進剤1〜8重量%とチタン化合物共重合複合体1.5〜30%をその内に含む無機充填剤35〜75重量%とを含有する熱硬化性フェノール樹脂組成物を提供することにある。又、上記の重量%は、すべて組成物総重量当りで示したものである。
本発明の上記目的において、該チタン化合物共重合複合体としては、例えば、チタン酸エステルなどのチタン化合物と含窒素化合物および/又は含リン化合物、例えば、メラミン、メラミン・シアスル酸エステルなどの含窒素化合物、リン酸アンモニウムなどの含リン化合物などの共重合生成物が挙げられる。又、これら複合体は、熱硬化性樹脂と共に加熱混練して樹脂を被覆したチタン化合物共重合複合体とすることにより、熱硬化性樹脂組
成物中の互容性と耐湿性を改善し、より優れた耐湿性と信頼性を与える。
本発明のチタン化合物含有共重合複合体は、優れた難燃性と耐熱性を有するため、難燃剤として他の熱硬化性と熱可塑性樹脂材料中に配合し、種々の電子製品の製造に使用することができる。
本発明において、これらチタン化合物共重合複合体を使用することにより、そのエポキシ樹脂とフェノール樹脂の炭化作用促進効果、更に含リン・含窒素系共重合複合体の難燃性相乗効果とあいまって、少ない使用量で高い難燃効果を発揮できる、優れた耐燃性と低吸湿特性を有するチタン化合物含有共重合複合体の充填剤を含む熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の上記の任意の目的におけるチタン化合物含有共重合複合体を充填剤とした熱硬化性樹脂組成物は、優れた難燃性効果、耐燃性と低吸湿性を有するため、電気・電子製品、半導体封入材料として使用され、その封入物体に優位な難燃性と耐熱特性を付与する。更に、本発明のチタン化合物含有共重合複合体は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂以外の他の樹脂材料の難燃剤又は安定剤として用いることができる。例えば、その他の熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の難燃剤又は安定剤として使用し、各種の電子製品の製造に用いることができる。
本発明の第2の目的における熱硬化型エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂としては、一般にエポキシ樹脂組成物に使用されるものであれば良く、特に限定されず、例えば、ノボラック系エポキシ樹脂類、ビスフェノール系エポキシ樹脂類、ビフェニル系エポキシ樹脂類、3〜4個の官能基を含有する芳香族類エポキシ樹脂、ビフェノール系エポキシ樹脂、ジメチルフェノール系エポキシ樹脂類、ジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂類、ナフチレン系エポキシ樹脂類、ジスチレン系エポキシ樹脂類、イオウ含有エポキシ樹脂類などが含まれ、これら樹脂は単独で用いても良く、又は2種以上混合して使用しても良い。
上記のノボラック系エポキシ樹脂類として、例えば、下式(a)に示されるクレゾールフェノールエポキシ樹脂とフェノール系フェノールエポキシ樹脂が挙げられる。ビフェニル系エポキシ樹脂類として、例えば、下式(b)に示されるビフェニル−4,4’−グリシジルエーテルのエポキシ樹脂と3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル−4,4’−グリシジルエーテルのエポキシ樹脂の配合が挙げられる。3〜4個の官能基を含有する芳香族類エポキシ樹脂としては、例えば、下記式(c)に示されるテトラフェニルアルコールエタン系エポキシ樹脂が挙げられる。ビフェノール系エポキシ樹脂類としては、例えば、下記式(d)に示されるフェノールビフェニルアラアルキル基エポキシ樹脂が挙げられる。ジメチルフェノール系エポキシ樹脂としては、例えば、下記の式(e)に示されるビスフェノールA系エポキシ樹脂が挙げられる。又、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ビスフェノールS系エポキシ樹脂とその類似化合物も使用することができる。又、ナフトールアラアルキル基系エポキシ樹脂も用いることができる。
Figure 2007197657
エポキシ樹脂(a)
Figure 2007197657
エポキシ樹脂(b)
Figure 2007197657
エポキシ樹脂(c)
Figure 2007197657
エポキシ樹脂(d)
Figure 2007197657
エポキシ樹脂(e)
本発明の第2目的の難燃性エポキシ樹脂組成物中に使用される硬化剤としては、エポキシ基と反応する活性水素を有する硬化剤、ハロゲンを含まない各種の硬化剤が挙げられる。これら硬化剤は、通常、エポキシ樹脂組成物中に使用される周知の硬化剤が用いられ、特に限定されるものではない。具体例として、例えば、ノボラック系フェノール樹脂類、アラアルキル基系フェノール樹脂類、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂類、ビフェニル系フェノール樹脂類、トリフェニルメタン系フェノール樹脂類、ビスフェノール樹脂、ポリヒドロキシフェノール樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド類と酸無水物、フェニルアルキルポリアミン類などが挙げられる。これら硬化剤は単独で使用しても良く、又は2種以上混合物として用いても良い。
フェノール・ホルムアルデヒド類の具体例としては、例えば、下式の硬化剤(a)で示されるフェノール・ホルムアルデヒド縮合物、クレゾール・フェノール・ホルムアルデヒド縮合物、ビスフェノールA・フェノール・ホルムアルデヒド縮合物やジシクロペンテン−フェノール・ホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。
ビスフェノール樹脂の具体例としては、例えば、式HO−Ph−X−Ph−OHで示される化合物(式中、Phはフェニレン基を示し、Xは、結合、−CH2−C(CH32
、−O−、−S−、−CO−又は−SO2−を示す)が挙げられ、更なる具体例としては
、例えば、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェノール、或いは、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールなどが挙げられる。水酸基をもたないフェニル基誘導体のフェノール樹脂としては、例えば、下記式(b)の硬化剤で示されるフェノールアラアルキル樹脂が挙げられ、水酸基をもたないビフェニル誘導体のフェノール樹脂としては、例えば、下記式(c)で示されるフェノールビフェニルアラアルキルフェノール樹脂が挙げられる。
Figure 2007197657
硬化剤(a)
Figure 2007197657
硬化剤(b)
Figure 2007197657
硬化剤(c)
ポリヒドロキシフェノール樹脂の具体例としては、例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、又はテトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタンなどが挙げられる。この外、分子内に多くの芳香族基を含むフェノール樹脂として、例えば、ナフチレン誘導体のナフトールアラアルキル系樹脂が使用される。
酸無水物の具体例として、例えば、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸無水物(BTDA)、トリメリト酸無水物(BTDA)とピロメリト酸無水物などが挙げられる。
本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物中において、使用される硬化剤として、下記式(1)で示される窒素とリン含有の樹脂硬化剤が挙げられる。
Figure 2007197657
式中、R2は、−NHR1、C1-6アルキル基又はC6-10アリール基示し、R1は、それぞれ水素原子、−(CH2−R3r−H、又は下記式(2)の基を示す:
Figure 2007197657
式中、rは、0〜20の整数を示し、且つ、R3は、フェニレン基、ナフチレン基、又
は下記式(3)の基を示す:
Figure 2007197657
式中、Aは、−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−CH2−、−C(CH32−、又は下記式を示す:
Figure 2007197657
且つ、R4とR5は、それぞれ独立して水素原子、C1-10アルキル基、又はC6-10アリール基本を示し;Yは、−OH−、−NH2、又は−COOHを示し;aは、0〜2の整数を示し;xは、0〜3の整数を示すが、a+xは3以下の値を示す;但し、上記のうち、少なくともR1の一つは水素原子ではない。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、使用される硬化促進剤としては、通常、エポキシ樹脂組成物で用いられる周知のものであれば良く、特に限定されるものではない。例えば、シクロイミダゾール化合物、マレイン酸無水物又はキノン化合物、三級アミン類とその誘導体、イミダゾールとその誘導体、リン化合物、テトラフェニルホウ酸塩とその誘導体が挙げられる。具体例としては、三級アミン、三級ホスフィン、四級アンモニウム塩、フォスフォニウム塩、トリフルオロボロン錯体、リチウム化合物やイミダゾール化合物、又はこれらの化合物が挙げられる。
三級アミンの具体例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアニリン、トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、又はN,N−ジメチルアミノメチルフェノールなどが挙げられる。
三級ホスフィンの具体例としては、トリフェニル・ホスフィンなどが挙げられる。
四級アンモニウム塩の具体例としては、例えば、クロロテトラメチルアンモニウム塩化物、テトラメチルアンモニウム臭化物、トリエチルベンジルアンモニウム塩化物、トリエ
チルベンジルアンモニウム臭化物、又はトリエチルベンジルアンモニウム ヨウ化物など
が挙げられる。
フォスフォニウム塩の具体例としては、例えば、テトラブチルフォスフォニウム塩化物、テトラブチルフォスフォニウム臭化物、テトラブチルフォスフォニウム・ヨウ化物、テトラブチルフォスフェイトアセテート錯体、テトラフェニルフォスフォニウム塩化物、テトラフェニルフォスフォニウム臭化物、テトラフェニルフォスフォニウム ヨウ化物、エ
チルトリフェニルフォスフォニウム塩化物、エチルトリフェニルフォスフォニウム臭化物、エチルトリフェニルフォスフォニウム・ヨウ化物、エチルトリフェニルフォスフェイトアセテート錯体、エチルトリフェニルフォスフェイトフォスフェイン錯体、プロピルトリフェニルフォスフォニウム塩化物、プロピルトリフェニルフォスフォニウム臭化物、プロピルトリフェニルフォスフォニウム・ヨウ化物、ブチルトリフェニルフォスフォニウム塩化物、ブチルトリフェニルフォスフォニウム臭化物、又はブチルトリフェニルフォスフォニウム ヨウ化物などが挙げられる。
イミダゾール化合物の具体例としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、又は2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
これら硬化促進剤は、単独で使用しても良く、又は2種以上を配合して用いても良い。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、硬化剤の添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ当量と硬化剤の反応活性水素当量により決定される。通常、硬化剤の反応活性水素当量に対するエポキシ樹脂のエポキシ当量との比(エポキシ当量:反応活性水素当量)は1:0.5〜1:1.5が好ましく、より好ましくは1:0.6〜1:1.4、最も好ましくは1:0.7〜1:1.3である。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、硬化促進剤の添加量は、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物の総重量の0.01〜5重量%を占め、好ましくは0.05〜3重量%である。硬化促進剤含量が5重量%を超えた場合、反応時間を短縮することができるが、副産物を生じ易く、その後の利用の際、電気特性、耐湿性や吸水性に悪い影響を与える。又、硬化促進剤含量が0.01重量%以下の場合、反応速度が遅過ぎて効率が低下する。
硬化促進剤の添加量は、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のゲル化時間と粘度を考慮して決められ、通常、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物のゲル化時間を30〜500秒/171℃の範囲に調整し、粘度を好ましくは、20〜500cps/25℃の範囲にコントロールするようにして硬化促進剤添加量を決定する。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、更に他の添加剤を使用しても良く、例えば、チタン化合物共重合複合体以外の無機充填剤、カップリング剤、色素(例えば、カーボンブラックとベンガラ)、離型剤と低応力添加剤が挙げられる。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、チタン化合物共重合複合体の外、更に使用される無機充填剤の具体例としては、例えば、球状と角状の溶融シリカ、結晶状シリカ、酸化アルミニウム、ジルコン、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム、酸化ジルコニウム、アルミニウムかんらん石、タルク、スピネル、アルミリッチ アンダルサイトと酸化チタンなどが挙げられる。これらの充填剤は単独で使用しても良く、又は2種以上配合して用いても良い。好ましくは球状溶融シリカ、角状溶融シリカ、結晶状シリカ、又は、球状溶融シリカ、角状溶融シリカと結晶状シリカとの混合物が使用される。
上記のチタン化合物共重合複合体充填剤及び無機充填剤の平均粒径は1〜30ミクロン
が好ましい。平均粒径が1ミクロンより小さいの場合、樹脂組成物の粘度が高くなり、流動性が低下する。又、平均粒径が30ミクロンより大きいの場合、組成物中の樹脂と充填剤との分布が不均一になり、組成物を硬化させた後の硬化物の物性に変化を与え、同時に、封入成形の場合、樹脂が流出するという悪い情態を容易に引き起こす。その他、充填剤の最大粒径を150ミクロンより小さいにするのが好ましく、隙間の充填不良の防止になる。
上記チタン化合物共重合複合体の充填剤添加量は、本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物総重量の1〜25重量%を使用するのがより好ましい。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物において、チタン化合物共重合複合体の外、他の充填剤を使用しても良く、この他の充填剤の使用量は、上記チタン化合物共重合複合体と他の充填剤との総重量当り、60〜92重量%を添加するのが好ましく、より好ましくは65〜90重量%である。他の充填剤の添加量がエポキシ樹脂組成物の60重量%より低いの場合、樹脂組成物中のエポキシ樹脂の比率が相対的に高くなり、封入成形時に樹脂が流出するという不良事態が発生する。又、他の充填剤含量が92重量%より高いの場合、樹脂組成物の粘度が高くなり、流動性の低下を引き起こす。
本発明の第3目的の熱硬化性フェノール(phenolic)樹脂組成物において、含有するフェノール樹脂は、通常のフェノール樹脂組成物に用いられる周知のものであれば良く、特に限定はなく、具体例としては、例えば、ノボラック系フェノール樹脂類、アラアルキル系フェノール樹脂類、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂類、ビフェニル系フェノール樹脂類、フェノール系フェノール樹脂類、トリフェニルメタン系フェノール樹脂類など挙げられる。これらフェノール樹脂の使用量は、熱硬化性フェノール樹脂組成物総重量当り20〜60重量%が好ましく、より好ましくは25〜55重量%である。
本発明の第3目的の熱硬化性フェノール樹脂組成物において、含有する硬化剤は通常のフェノール樹脂中に使用される周知のものであれば良く、特に限定はなく、具体例としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミンが挙げられる。これら硬化剤の添加量は、本発明の熱硬化性フェノール樹脂組成物総重量の2〜12重量%が好ましく、より好ましくは2.5〜11.0重量%である。
本発明の第3目的の熱硬化性フェノール樹脂組成物において、含有する硬化促進剤は、通常のフェノール樹脂組成物中使用される周知のものであれば良く、特に限定はなく、具体例としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどが挙げられる。これら硬化促進剤は単独で使用しても良く、又は2種以上配合して用いても良い。これら硬化促進剤の使用量は、熱硬化性フェノール樹脂組成物総重量の1〜8重量%が好ましい。
本発明の第3目的の熱硬化性フェノール樹脂組成物において、チタン化合物共重合複合体の他、更にその他の無機充填剤を含有してもよく、その具体例としては、例えば、球状と角状の溶融シリカ、結晶状シリカなどと石英ガラス末、タルク末、アルミナ末、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム末、窒化アルミニウム、ガラスボール、ガラス繊維などが挙げられる。これら充填剤は単独で使用しても良く、又は2種以上配合して用いても良い。これら充填剤の使用量は、チタン化合物共重合複合体と上記その他の充填剤との総重量で、熱硬化性フェノール樹脂組成物総重量の35〜75重量%が好ましく、より好ましくは40〜70重量%であり、但し、上記チタン化合物共重合複合体は、充填剤全部の15〜30重量%(ただし、無機充填剤+チタン化合物共重合複合体充填剤=100重量%とする)を占める。
本発明を更に下記合成例、実施例と比較例により詳しく説明するが、本発明の範囲は、これら合成例と実施例に限定されるものではない。
本発明において、エポキシ当量(Epoxy Equivalent, Weight, EEW)、粘度(Viscosity)と軟化点は、下記の方法により測定したものである。
(1)エポキシ当量:ASTM1652に記載の方法により、試料のエポキシ樹脂をクロロベンゼン:クロロホルム(1:1)の混合液に溶解し、HBr/氷酢酸を用い、クリスタルバイオレットを指示薬として測定した。
(2)粘度:試料のエポキシ樹脂を25℃の恒温槽に4時間放置し、ブルークフィルド粘度計により25℃で測定した。
(3)軟化点:エポキシ樹脂シートをO−リング上におき、更にその上にボールを放置し、徐々に加熱し、ボールがO−リングに落下する温度を測定する。
下記の合成例、実施例と比較例において用いられた各成分を詳しく以下に示す:
エポキシ樹脂(a):台湾長春人造樹脂(株)製造、商品名:CNE200EL/CEN195シリーズで市販されるクレゾール−フェノール・ホルムアルデヒド縮合物のポリグリシジルエーテル、エポキシ当量:190〜200g/当量、水解可能のクロールは500ppm以下。
エポキシ樹脂(b):日本Yuka Shellエポキシ樹脂(株)製品、商品名:YX4000Hで市販の3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジフェノール、エ
ポキシ当量約195g/当量。
エポキシ樹脂(c):台湾長春人造樹脂(株)製品、商品名:TNE190シリーズで市販のテトラフェニルアルコールエタン系エポキシ樹脂、エポキシ当量:180〜210g/当量、水解可能のクロールは500ppm以下。
エポキシ樹脂(d):日本化薬(株)製品、商品名:NC3000で市販のフェノールビフェニルアラアルキルエポキシ樹脂、エポキシ当量約260〜290g/当量。
エポキシ樹脂(e):台湾長春人造樹脂(株)製品、商品名:BE500シリーズで市販のビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量:450〜1000g/当量範囲内。
エポキシ樹脂(f):台湾長春人造樹脂(株)製品、商品名:BEB350で市販のテトラブロモビスフェノールAのジクリシジル エーテル、エポキシ当量:350〜370g/当量の範囲内、ブロム含量:23〜26重量%。
硬化剤(a):台湾長春人造樹脂(株)製品、商品名:PF−5110で市販、活性水素当量:105〜110g/当量。
硬化剤(b):日本明和化成(株)製品、商品名:MEH7800Sで市販のフェノールフェニルアラアルキル樹脂、活性水素当量は約176g/当量。
硬化剤(c):日本明和化成(株)製品、商品名:MEH7851で市販のビフェニルアラアルキルフェノール樹脂、活性水素当量は約195g/当量。
硬化促進剤(a):トリフェニル・ホスフィン。
硬化促進剤(b):2−メチルイミダゾール(2MI)。
チタン化合物含有共重合複合体:台湾豪元実業(株)製品、商品名:GT シリーズで市販。
合成例1 樹脂により被覆されたチタン化合物共重合複合体の調製
チタン化合物共重合複合体とエポキシ樹脂又はフェノール樹脂を重量比2:1で、容器に放置し、攪拌機を用いて充分に攪拌した後、95℃下で2軸ローラー又は2軸押出し機を用いて十分に混練した後、更に冷却してから粉砕し、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂をそれぞれ用いて被覆されたチタン化合物共重合複合体を得る。
実施例と比較例
実施例1 熱硬化性エポキシ樹脂組成物の調製
下記に示される成分により本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。
Figure 2007197657
上記の各成分を容器に入れ十分に攪拌機で攪拌した後、95℃下で2軸ローラーを用いて十分に混練し、次に冷却した後、粉砕して半導体封入用のエポキシ樹脂組成物を得る。実施例2〜10と比較例1〜6
下記の表2〜表3に示される各成分とその比率で、実施例1と同様に操作して実施例1と同様に操作して実施例2〜9と比較例1〜5のエポキシ樹脂組成物および実施例10と比較例6のフェノール樹脂組成物を調製した。
Figure 2007197657
Figure 2007197657
下記の方法により実施例2〜10と比較例1〜6で得た熱硬化性エポキシ樹脂および熱硬化性フェノール樹脂組成物の特性を測定し、その結果を表4に示した。
(1)らせん流動性:EMMI−1−66に記載の方法により、試料の樹脂組成物を175℃と70kg/cm2の条件下で、そのらせん流動性を測定した結果を表4に示す。
(2)耐燃性試験:長さ5インチ、幅0.5インチと厚さ1/16インチの樹脂組成物
試片を作成し、UL94の規格により耐燃性を測定した。同組成物より作成した5枚の試片を、一枚当り2回燃焼して、合計10回の燃焼時間の合計時数が50秒を超過せず、しかも毎回の燃焼時間が10秒を超過しないことを合格として評価し、その結果を表4に示した。又、1回当りの燃焼時間の平均値を算出し、その結果を表4に示した。
(3)吸湿性:直径25mm、厚さ5mmの樹脂組成物固形試験片を作成、秤量した後、100℃の沸騰水中、又は圧力釜を用いて24時間煮沸した後、再度秤量して吸水重量%を算出した。
(4)溶接耐熱性:エポキシ樹脂組成物又はフェノール樹脂組成物を用い、2列の18ピン リードを有するチップを175℃下で封入成形(18LD−PDIP)し、175
℃下で4時間硬化させた後、85℃/85%相対温度の条件下で72時間処理し、240℃の溶接ろ中10秒間の加熱処理を3度繰り返した後、肉眼で外観を調べ、亀裂の有無を確認した。
(5)PCT(Pressure Cook Test)信頼性良品比率:エポキシ樹脂組成物又はフェノール樹脂組成物を用い、6A ダイオード(Diode)を有するチップを175℃下で封入成形し、更に175℃下で6時間硬化させた後、121℃/2 atm/100%相対温度の条件下で4
8時間処理し、ダイオード測定計を用いてその低電圧損失個数を調べ、その良率を算出した。
良率=(測定個数−損失個数)/測定個数 × 100%
Figure 2007197657
実施例11と12
表5に示す各成分とその成分比により、実施例1と同様な方法を用いて実施例11と12のエポキシ樹脂組成物およびフェノール樹脂組成物を調製した。
Figure 2007197657
上記と同様な方法により、実施例11と12で得た熱硬化性エポキシ樹脂組成物および
熱硬化性フェノール樹脂組成物の特性を測定し、その結果を表6に示した。
Figure 2007197657
上記の結果より、実施例2〜9においては、本発明のチタン化物含有共重合複合体充填剤、又、各実施例には異なるエポキシ樹脂と硬化促進剤が用いられて熱硬化性エポキシ樹脂組成物が製造され、実施例10においては、本発明のチタン化物含有共重合複合体充填剤、フェノール樹脂と硬化促進剤が用いられて熱硬化性フェノール樹脂組成物が製造され、比較例1においては、少量の本発明のチタン化合物重合体充填剤、比較例2においては、大量の本発明のチタン化合物重合体充填剤、比較例3においては、通常のチタン化合物、比較例4においては、通常の金属水酸化物、比較例5においては、臭素含有エポキシ樹脂とアンチモン含有難燃剤がそれぞれ使用されていることがわかる。これら実施例と比較例は、すべて難燃性を備えているので、何らかの耐燃特性を有し、かつ、らせん流動性に影響を与えずに、UL94V−0規格をパスすることができるが、溶接耐熱性については、本発明のチタン化合物重合体充填剤含有熱硬化性エポキシ樹脂を用いた実施例2〜9が明らかにより優れた耐燃性とPCT信頼性を示すことがわかる。
比較例1においては、本発明のチタン化物含有共重合複合体充填剤を使用しているが、その含有量はエポキシ樹脂組成物総重量の1重量%しかないので、UL94V−0規格の耐燃性試験には不合格となる。比較例2においては、同様に本発明のチタン含有共重合複合体粉末充填剤を使用していても、その含有量がエポキシ樹脂組成物総重量の25重量%
以上と高すぎるので、UL94V−0規格の耐燃性試験にパスしても、相対的に信頼性が悪化していることがわかる。
比較例3においては、純チタン化物を用いているが、得られたエポキシ樹脂組成物は、UL94V−0規格の耐燃性試験をパスできず、かつ吸湿性とPCT信頼性も良くないことがわかる。
比較例4においては、金属水酸化物(水酸化アルミニウム)が用いられ、得られたエポキシ樹脂組成物はUL94V−0規格の耐燃性試験をパスできず、しかも吸湿性とPCT信頼性とも良くない。
比較例5においては、周知の臭素含有エポキシ樹脂とアンチモン含有難燃剤を用いて、エポキシ樹脂の相対含量を低くして、難燃性を高めているが、流動性は悪化し、かつ吸湿性とPCT信頼性も本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物の実施例に比べて良くないことがわかる。
本発明のチタン化合物共重合複合体充填剤を含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物又は熱硬化性フェノール樹脂組成物は、優れた難燃性と高耐熱性、低吸湿性と耐湿信頼性を有するため、別に難燃剤を添加しなくても優れた難燃性質と高耐熱性を示し、電気・電子部品、半導体封入材料として用いられ、かつそれにより得た硬化物は優れた成形性と信頼性を得ることができる。
更に、本発明のこれら優異な難燃性と耐熱性は、樹脂強化材料のプリプレッグ(prepreg)、積層体、プリント回路板、電子封入材料、半導体封入材料、接続器、変圧器、電源
スイッチ、外かく材料、コイル材料などの電気・電子部品、自動車部分と機械用品などに利用できる。

Claims (18)

  1. 少なくとも1種のチタン化合物共重合複合体充填剤と熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. チタン化合物共重合複合体充填剤が、チタン化物と窒素含有化合物および/又はリン含有化合物との共重合生成物よりなる充填剤である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. チタン化合物共重合複合体充填剤が、該熱硬化性樹脂で被覆する形態により該組成物中に含有されてなる請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及びチタン化合物共重合複合体充填剤を含有する熱硬化性エポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂のエポキシ当量と硬化剤の反応活性水素当量との比率が1:0.5〜1:1.5であり、硬化促進剤の含量が、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物の総重量の0.01〜5重量%を占め、かつチタン化合物共重合複合体充填剤の含量が、該熱硬化性エポキシ樹脂組成物の総重量の1〜25重量%を占めることを特徴とする熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  5. チタン化合物共重合複合体充填剤が、チタン化物と窒素含有化合物および/又はリン含有化合物との共重合生成物であることを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  6. チタン化合物共重合複合体充填剤が、該熱硬化性樹脂で被覆される形態により該組成物中に含有されることを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  7. エポキシ樹脂が、ノボラック系エポキシ樹脂類、ビスフェノール系エポキシ樹脂類、ビフェニル系エポキシ樹脂類、ビフェノール系エポキシ樹脂類、ジメチルフェノール系エポキシ樹脂類、ジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂類、ナフチレン系エポキシ樹脂類、ジスチレン系エポキシ樹脂類、イオウ含有エポキシ樹脂からなる群より選ばれた1種又は多種であるものを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  8. 硬化剤が、ノボラックフェノール樹脂類、アラアルキル系フェノール樹脂類、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂類、ビフェニル系フェノール樹脂類、フェノール系エポキシ樹脂類、トリフェニルメタン系フェノール樹脂及び下記式(1)に示されるリンと窒素含有化合物よりなる群から1種又は多種選ばれたものであることを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2007197657
    式中、R2は、−NHR1、C1-6アルキル基、又はC6-10アリール基を示し、R1は、それぞれ水素、−(CH2−R3r−H、又は下記式(2)の基を示す:
    Figure 2007197657
    式中、rは0〜20の整数を示し、かつ、R3はフェニレン基、ナフチレン基、又は下
    記式(3)の基を示す:
    Figure 2007197657
    式中、Aは−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−CH2−、−C(CH32−、又は下記式の基を示す:
    Figure 2007197657
    かつ、R4とR5は、それぞれ独立して水素、C1-10アルキル基、又はC6-10アリール基を示し、Yは−OH−、−NH2−、又は−COOHを示し、aは0〜2の整数を示し、
    xは0〜3の整数を示し、かつ、a+x≦3であり、但し、上記の中、少なくともR1
    一つは水素でないことを条件とする;
  9. 硬化促進剤が、シクロイミダゾール化合物、マレイン酸無水物、キノン化合物、三級アミンもしくはその誘導体、イミダゾールもしくはその誘導体、リン化合物、およびテトラフェニルホウ酸塩もしくはその誘導体からなる群から1種又は多種選ばれたものであることを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  10. チタン化合物共重合複合体充填剤の一部を、溶融シリカ、結晶状シリカ、酸化アルミニウム、ジルコン、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム、酸化ジルコニウム、アルミニウムかんらん石、タルク、スピネル、アルミリッチアンダルサイト及び酸化チタンからなる群より1種又は多種選ばれた他の充填剤で置換したことを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  11. 更に無機充填剤、カップリング剤、色素、離型剤および低応力添加剤から選ばれる添加剤の1種又は多種を含有することを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  12. 組成物の総重量当り、フェノール樹脂20〜60重量%、硬化剤2〜12重量%、硬化促進剤1〜8重量%と無機充填剤35〜75重量%、かつ、無機充填剤中にチタン化合物共重合複合体充填剤15〜30重量%(ただし、無機充填剤+チタン化合物共重合複合体充填剤=100重量%とする)を含有することを特徴とする熱硬化性フェノール樹脂組成
    物。
  13. チタン化合物共重合複合体充填剤が、チタン化物と窒素含有化合物および/又はリン含有化合物との共重合生成物であることを特徴とする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
  14. チタン化合物共重合複合体充填剤が、該フェノール樹脂により被覆される形態により該
    組成物中に含有されることを特徴とする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
  15. フェノール樹脂が、ノボラック系フェノール樹脂類、アラアルキル系フェノール樹脂類
    、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂類、ビフェニル系フェノール樹脂類、フェノール系フェノール樹脂類およびトリフェニルメタン系フェノール樹脂類からなる群より選ばれる1種又は多種であることを特徴とする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
  16. 硬化剤が、ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミン)であることを特徴とする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
  17. 硬化促進剤が、酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウムからなる群より少なくとも1種選ばれることを特徴とする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
  18. チタン化合物共重合複合体充填剤の一部を、球状と角状溶融シリカ、結晶状シリカ、石英ガラス末、タルク末、酸化アルミニウム末、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム粉末、窒化アルミニウム、ガラスボールおよびガラス繊維からなる群より1種又は多種選ばれた他の充填剤で置換したことを特徴とするとする請求項12に記載の熱硬化性フェノール樹脂組成物。
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