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JP2007190455A - 水素分離膜およびその製造方法 - Google Patents

水素分離膜およびその製造方法 Download PDF

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JP2007190455A
JP2007190455A JP2006008773A JP2006008773A JP2007190455A JP 2007190455 A JP2007190455 A JP 2007190455A JP 2006008773 A JP2006008773 A JP 2006008773A JP 2006008773 A JP2006008773 A JP 2006008773A JP 2007190455 A JP2007190455 A JP 2007190455A
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Yuya Konno
勇哉 紺野
Masaki Kawano
将樹 河野
Makoto Ogawa
真 小川
Hiroshi Nakajima
宏 中嶋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】 長期間使用しても水素透過性箔の水素透過性能を維持するとともに、水素透過性箔が多孔質補強板から剥離するのを確実に防ぐ。
【解決手段】 水素分離膜10の水素透過性箔16と多孔質補強板11との間に、第1の中間層12、バリア層13、第2の中間層14、接着層15を、多孔質補強板11側から順に形成する。第1および第2の中間層12、14は、互いに独立して1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A、8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属で構成し、バリア層13は、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、Y、Hfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、B、Cからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物で構成し、接着層15は、Ag、Au、Cu、Pd、Ptからなる少なくとも1つの金属で構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メンブレンリフォーマ等に使用するのに適した水素分離膜およびその製造方法に関する。
メンブレンリフォーマは、都市ガスと水蒸気の反応場に、水素のみを選択的に透過する水素分離膜を置いて、純水素を取り出す水素製造装置である。従来の水素分離膜の構造の一例を図5に示す。水素分離膜50の水素透過性箔56は、箔厚を薄くすることにより水素透過性能を向上することができる。しかし、薄箔化すると、原料側の改質ガスと透過側の水素ガスとの差圧により箔56が破断しやすくなる。そこで、この破断を防ぐために、箔56を多孔質補強板51で支持している。
箔56と補強板51とが直接に接していると、水素分離膜の使用中に箔56と補強板51との間で元素が拡散し、水素透過性が低下する。その対策として、例えば、特開平5−76738号公報には、箔56と補強板51との間に、セラミックスもしくは金属酸化物のバリア層53を介在させることが記載されている。また、特開平9−248416号公報には、このようなバリア層53として、金属の酸化物、炭化物、ホウ化物、窒化物のセラミックスを使用することが記載されている。
このような水素分離膜50は、発停による温度変化や水素吸収および放出で、箔56が大きく伸縮する一方、セラミックスから構成されるバリア層53は伸縮が小さい。よって、膨張率の差により、バリア層53からの箔56の剥離が発生するという問題がある。箔56は一定の間隔で補強板51により支持されることで、安定した構造強度を有するが、このようにバリア層53から剥離して補強板51から外れると、箔56に座屈やしわが発生し、局部的に応力や変形が集中して、箔56が破断するという問題がある。
そこで、特開2001−286742号公報には、バリア層53と箔56との間やバリア層53と補強板51との間に、Ag、Au、Pt、Al、PdまたはNiの金属からなる金属層を形成することで、これらの間の接合強度を向上することができる旨が記載されている。
特開平5−76738号公報(段落0012、図11) 特開平9−248416号公報(段落0039) 特開2001−286742号公報(段落0011)
しかしながら、バリア層53と箔56の間やバリア層53と補強板51の間に、特開2001−286742号公報に列挙されている金属からなる金属層を単に形成しても、確かに接合強度は向上するものの、依然として箔56の剥離が発生するという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑み、長期間使用しても水素透過性箔の水素透過性能を維持することができるとともに、水素透過性箔が多孔質補強板から剥離するのを確実に防ぐことができる水素分離膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る水素分離膜は、水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜において、前記水素透過性箔と前記多孔質補強板との間に、第1の中間層、バリア層、第2の中間層および接着層が、前記多孔質補強板側から順に設けられており、前記第1および第2の中間層が互いに独立して周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成され、前記バリア層が、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成され、前記接着層がAg、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成されていることを特徴とするものである。
このように、バリア層上に、バリア層と接着層の両方との接着強度が高い所定の金属から構成される第2の中間層を設けるとともに、この第2の中間層上に、第2の中間層と水素透過性箔の両方との接着強度が高い別の所定の金属から構成される接着層を設け、そしてこの接着層上に水素透過性箔を設けることで、バリア層、第2の中間層、接着層、水素透過性箔の各層間の接着強度が高まり、よって、水素透過性箔がバリア層から剥離することを防ぐことができる。また、バリア層と多孔質補強板との間にも第1の中間層を設けることで、バリア層が多孔質補強板から剥離するのを防ぐことができる。したがって、長期間使用しても水素透過性箔の水素透過性能を維持することができるバリア層を、多孔質補強板と水素透過性箔との間に設けても、水素透過性箔が多孔質補強板から剥離するのを確実に防ぐことができる。
本発明に係る水素分離膜は、別の態様として、水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜において、前記水素透過性箔と前記多孔質補強板との間に、第1の中間層、バリア層および接着層が、前記多孔質補強板側から順に設けられており、前記第1の中間層が隣接する側の前記多孔質補強板の表面が、Rz0.1〜10μmの粗さを有しており、前記中間層が周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成され、前記バリア層が、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成され、前記接着層がAg、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成されていることを特徴とするものである。
このように、所定の粗さを有する多孔質補強板の表面上に、第1の中間層、バリア層、接着層が設けられているので、これら各層の両面は凹凸形状となっている。この凹凸形状により各層間、特にバリア層と接着層との間の密着性を飛躍的に向上することができ、水素透過性箔がバリア層から剥離することを防ぐことができる。したがって、長期間使用しても水素透過性箔の水素透過性能を維持することができるバリア層を、多孔質補強板と水素透過性箔との間に設けても、水素透過性箔が多孔質補強板から剥離するのを確実に防ぐことができる。
なお、前記バリア層を構成する前記化合物中の前記非金属元素の濃度は、隣接する前記第1の中間層から前記第2の中間層または前記接着層までの前記バリア層の膜厚方向において、連続的または段階的に増加した後、連続的または段階的に減少するように変化していることが好ましい。
このように前記化合物の組成を傾斜させて、バリア層の表面付近において金属元素濃度を高くすることで、バリア層の拡散防止機能を保持したまま、バリア層に隣接する第1の中間層および第2の中間層または接着層との密着性をより顕著に高めることができる。
本発明は、別の側面として、水素分離膜の製造方法であって、水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜の製造方法において、前記多孔質補強板の表面に、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成される第1の中間層を形成し、この第1の中間層の表面に、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成されるバリア層を形成し、このバリア層の表面に、Cr、Ni、Al、Ti、Yおよび希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属から構成される第2の中間層を形成し、この第2の中間層の表面に、Ag、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成される接着層を形成し、この接着層の表面に前記水素透過性箔を形成することを特徴とする。
本発明に係る水素分離膜の製造方法は、別の態様として、水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜の製造方法において、前記多孔質補強板の表面を、Rz0.1〜10μmの粗さとなるように処理した後、この表面上に、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成される第1の中間層を形成し、この第1の中間層の表面に、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成されるバリア層を形成し、このバリア層の表面に、Ag、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成される接着層を形成し、この接着層の表面に前記水素透過性箔を形成することを特徴とする。
なお、前記バリア層を構成する前記化合物中の前記非金属元素の濃度は、隣接する前記第1の中間層から前記第2の中間層または前記接着層までの前記バリア層の膜厚方向において、連続的または段階的に増加した後、連続的または段階的に減少するように、前記バリア層を形成する際に前記非金属元素の導入量を調整することが好ましい。
上述したように、本発明によれば、長期間使用しても水素透過性箔の水素透過性能を維持することができるとともに、水素透過性箔が多孔質補強板から剥離するのを確実に防ぐことができる水素分離膜およびその製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る水素分離膜およびその製造方法の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る水素分離膜の一実施の形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、水素分離膜10は、多数の孔18が厚さ方向に貫通して設けられた多孔質補強板11と、この多孔質補強板5の表面上に設けられた第1の中間層12と、この第1の中間層12上に設けられたバリア層13と、このバリア層13上に設けられた第2の中間層14と、この第2の中間層14上に設けられた接着層15と、この接着層15上に設けられた水素透過性箔16とを備えている。
多孔質補強板11は、普通鋼、ステンレス鋼等のFe合金や、純Ni、Ni合金、純Ti、Ti合金、Cr合金などの材質で構成されていることが好ましい。特に好ましい材質はステンレス鋼である。また、形状は、平面形状の他、波型形状や円筒形状などにすることができる。多数の孔18は、上記材質で金網や不織布を形成することで形成してもよいし、機械加工、レーザー加工、打ち抜き、エッチング加工などによって多数の孔18を穿設してもよい。なお、多孔質補強板11は1枚でもよいし、複数の多孔質補強板11を接合してもよい。多孔質補強板11の厚さは0.1〜1mmが好ましい。
第1および第2の中間層12、14は、互いに独立して、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成されている。これら金属は、後述するバリア層13を構成する化合物、接着層15を構成する金属、かつ多孔質補強板11を構成する材質との接合界面において、化学的な結合、原子の拡散により接着強度が高くなるという特徴を有している。具体的には、これら中間層12、14の材質が接着層15、多孔質補強板11と金属結合を生じる。また、バリア層13のO、N、B、Cに対して、0.1at%以上の固溶限を有し、中間層12、14とバリア層13の界面でバリア層13から中間層12、14へO、N、B、C原子の移動が生じるか、あるいは中間層12、14とバリア層13の界面において、熱力学的に安定な酸化物、窒化物、硼化物、炭化物を生成するからである。
また、これら中間層12、14を構成する金属は融点が600℃以上であるので、メンブレンリフォーマの使用の際に中間層12、14の温度が500〜600℃と高温となっても接着強度を維持することができる。特に好ましい金属はCr、Ni、Al、Ti、Yおよび希土類元素であり、その中でもNi、Cr、Tiがより好ましい。なお、第1および第2の中間層12、14はそれぞれ1層にしてもよいし、異なる金属からなる2層以上にしてもよい。また、第1および第2の中間層12、14は、上記金属を2種類以上含む合金で構成してもよい。
第1の中間層12は、真空蒸着、スパッタ法、CVD法などにより多孔質補強板11の表面上に形成することができる。補強板11の表面には多数の孔18があることから、上記の形成法によって、多孔質補強板11と同様に厚さ方向に貫通する多数の孔18を第1の中間層12に形成することができる。また、第2の中間層14も同様に、真空蒸着、スパッタ法、CVD法などにより後述するバリア層13の表面上に形成することができる。第2の中間層14にも同様の多数の孔18を形成することができる。第1および第2の中間層12、14の厚さは、それぞれ0.05〜2μmが好ましい。
バリア層13は、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、O、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成されている。このような化合物として、例えば、Al23、SiO2、ZrO2、TiO2、MgO、CaO2、Y23、TiN、TiC、TiB2、Si34、SiC、AlN、AlSiOx、TiAlN、MgO・Al23、2MgO・SiO2などが挙げられる。
これら化合物は、多孔質補強板11と水素透過性箔16との間における元素の拡散を防止する性能を有している。特に好ましい化合物は、SiまたはAlの金属元素とNまたはOの非金属元素との化合物であり、例えば、Si34、Al23である。バリア層13は1層にしてもよいし、異なる化合物からなる2層以上にしてもよい。
バリア層13は、真空蒸着、スパッタ法、CVD法などにより第1の中間層12の表面上に形成することができる。第1の中間層12の表面には多数の孔18があることから、上記の形成法によって、多孔質補強板11と同様に厚さ方向に貫通する多数の孔18をバリア層13にも形成することができる。バリア層13の厚さは0.1〜30μmが好ましい。
接着層15は、Ag、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成されている。これら金属は、第2の中間層14を構成する金属との接着強度が高く、かつ水素透過性箔16との接着強度も高いという特徴を有している。特に好ましい金属はAg、Auである。接着層15は1層にしてもよいし、異なる金属からなる2層以上にしてもよい。また、接着層15は、上記金属を2種類以上含む合金で構成してもよい。
接着層15は、真空蒸着、スパッタ法、CVD法などにより第2の中間層14の表面上に形成することができる。第2の中間層14の表面には多数の孔18があることから、上記の形成法によって、多孔質補強板11と同様に厚さ方向に貫通する多数の孔18を接着層15にも形成することができる。なお、この孔18は補強板11から接着層15に至るまで連通している。接着層15の厚さは0.05〜2μmが好ましい。
水素透過性箔16は、水素を含む混合ガス(例えば、CH4、H2O、H2、CO2等を含む改質ガス)から水素のみを選択的に透過させることができる性質を有する箔である。水素透過性箔16は、PdまたはPd合金の他、5族元素(V、Nb、Ta)またはその合金で構成されていることが好ましい。Pd合金としては、PdとAgからなる合金、Y及び希土類元素からなる群から選ばれる1種以上の金属とPdとからなる合金が好ましい。特に好ましいPd合金はPd−Ag合金、Pd−希土類元素合金である。5族元素の合金としては、2種以上の5族元素の合金、5族元素とNi、Co、Pd、Cu等の8〜11族元素の合金、5族元素とTi、Mo、Ag、Au、Cuの合金の単層あるいは積層が好ましい。水素透過性箔16の厚さは0.5〜20μmが好ましい。水素透過性箔16は、接着層15の表面上に重ね合わせ、拡散接合またはろう付けを行うことによって、接着層15の表面上に固定することができる。
このような構成によれば、多孔質補強板11とバリア層13との間およびバリア層13と接着層との間に、所定の金属から構成される第1および第2の中間層12、14がそれぞれ設けられているとともに、第2の中間層14と水素透過性箔16との間に所定の金属から構成される接着層15が設けられているので、多孔質補強板11、第1の中間層12、バリア層13、第2の中間層14、接着層15、水素透過性箔16の各隣接する層間が確実に接着される。したがって、多孔質補強板11と水素透過性箔16との間に、元素拡散に関して優れたバリア性を有する所定の化合物から構成されるバリア層13が設けられていても、水素透過性箔16が多孔質補強板11から剥離することを確実に防ぐことができる。
(その他の実施の形態)
図2は、本発明に係る水素分離膜の別の実施の形態を模式的に示す断面図である。なお、図1と同様の構成については同一の符号を付している。図2に示すように、この実施の形態では、図1と異なり、バリア層13と接着層15との間に第2の中間層14が設けられていない。その代わりに、多孔質補強板11は、第1の中間層12が隣接する側の表面が、Rz0.1〜10μmの粗さを有するように処理されている。このような表面処理は、例えば、機械研磨や化学研磨により行うことができる。より好ましい粗さの範囲は、Rz0.5〜5μmである。なお、表面粗さの測定は、JIS B 651に準じた触針式表面粗さ測定機を用いて測定し、JIS B 601に準じてRzを算出することができる。
多孔質補強板11の表面が上記の粗さを有していることから、その上に形成されている第1の中間層12、バリア層13、接着層15の両面はいずれも凹凸形状となる。この凹凸形状によって、接着のときに層が変形し凹凸を埋めることにより、アンカー効果が発生して各層間、特にバリア層13と接着層15との間の密着性は飛躍的に向上する。したがって、図1のように第2の中間層14を設けなくても、水素透過性箔17がバリア層13から剥離するのを確実に防ぐことができる。なお、図1のように第2の中間層14を設けてもよい。
図3および図4は、バリア層の膜厚方向において、バリア層を構成する化合物の組成の変化を示すグラフである。バリア層を構成する化合物の組成は、その膜厚方向において一定であってもよいが、図3および図4に示すように変化させることが好ましい。
図3に示すように、バリア層13を構成する化合物の組成は、バリア層の中心部分13aにおいて、アルミニウム(Al)と酸素(O)の原子%が約40%と約60%となっていることから、アルミナ(Al23)を形成していることがわかる。一方、バリア層の表面部分13b、13cにおいては、中心から表面に向かって、O濃度が連続的に減少している、すなわちAl濃度が連続的に増加していることから、Al23よりもアルミリッチの組成となっている。
このように、バリア層の表面部分13b、13cにおいては、アルミナ中のAl元素の濃度が高いので、元素の拡散防止機能が低下するものの、隣接する中間層や接着層は金属で構成されていることから、アルミナ−金属間結合よりも密着性が優れる金属−金属間結合が多くなり、よって、隣接する層との密着性を向上することができる。また、バリア層の中心部分13aにおいては、アルミナが形成されているので、優れた拡散防止機能が発揮される。よって、バリア層13全体としては拡散防止機能を保持することができる。
なお、図3では、バリア層の表面部分13b、13c全体にわたって、アルミナの組成を変化させているが、図4に示すように、バリア層の表面部分13b、13cにおいて、一定のAlリッチの状態の組成を維持させてもよい。また、図3および図4では、バリア層13表面のAl濃度を約70%にしているが、これに限定されることなく、バリア層13表面のAl濃度は50〜80%の範囲にすることができる。バリア層の中心部分13aの膜厚は、バリア層13全体の膜厚の40〜90%とすることができる。
このように化合物の組成を傾斜させたバリア層の形成方法としては、例えば、酸素などの非金属元素の供給がない状態で、アルミナなどのバリア層を構成する化合物の真空蒸着を行うと、酸素などの非金属元素が欠損し、アルミリッチアルミナなどの金属元素濃度の高い化合物が蒸着することから、バリア層の真空蒸着を行う際に、酸素などの非金属の供給量を連続的または段階的に増加または減少させることで、バリア層の膜厚方向において非金属元素の濃度が連続的または段階的に増加または減少した化合物を蒸着させることができる。
水素分離膜10はベース部材(図示省略)に張り合わせることで、水素分離膜モジュールとすることができる。平面形状の水素分離膜モジュールは、例えば、通気用の溝又は孔の開いた平面形状のベース部材に水素分離膜を重ね合わせて、ろう付け、拡散接合、シール溶接等により外周部を接合することで作製することができる。また、円筒形状の水素分離膜モジュールは、例えば、通気用孔が開いた管状のベースパイプの外周に水素分離膜10を巻き付け、その外周部にシール溶接を施すことで作製することができる。
(実施例1)
以下の手順により水素分離膜を製造した。先ず、SUS430の多孔質補強板を真空蒸着装置内のホルダーにセットし、装置内の真空度を8×10-3Pa以下まで真空排気した。そして、200℃までヒーター加熱を行った後、原料としてNiを用い、EB電圧10kV、EB電流0.2Aで、補強板上に厚さ0.1μmのNiを蒸着させた。次に、EB電圧10kV、EB電流0.3Aとし、原料としてAl23を用い、外部ボンベより酸素供給量を50sccmで供給しながら、100min蒸着を行った。これによりNi層上に厚さ2μmのアルミナを蒸着させた。なお、このアルミナ層の組成は、AlとOの原子%が約40%と約60%となっていた。また、膜厚方向における組成の変化はなかった。
そして、EB電圧10kV、EB電流0.2Aに戻し、原料としてNiを用いて、アルミナ層上に厚さ0.1μmのNiを蒸着させた。最後に、EB電圧10kV、EB電流0.5Aとし、原料としてAgを用いてNi層上に厚さ0.2μmのAgを蒸着させた。蒸着終了後、補強板の蒸着を行った面上に、厚さ20μmのPd合金の水素透過性箔をセットし、加圧圧力0.5kg/mm2、接合時温度500℃、接合時間60min、真空度1×10-4torr以下で拡散接合を行った。これにより水素分離膜を得た。
(実施例2)
アルミナの蒸着を行う際、蒸着開始時の酸素供給量を0sccmとし、蒸着開始と同時に酸素供給量を2.5sccm/minで増加させ、20minで酸素供給量を50sccmとし、酸素供給量が50sccmになったら、供給量を50sccmのまま、60min蒸着し、その後、酸素供給量を2.5sccm/minで減少させ、20minで酸素供給量を0sccmとしアルミナの蒸着を終えたことを除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。なお、この水素分離膜のアルミナ層の組成の変化を、図3のグラフに示した。
(実施例3)
アルミナの蒸着を行う際、蒸着開始時の酸素供給量を0sccmとし、蒸着開始5min後に酸素供給量を2.5sccm/minで増加させ、20minで酸素供給量を50sccmとし、酸素供給量が50sccmになったら、供給量を50sccmのまま、50min蒸着し、その後、酸素供給量を2.5sccm/minで減少させ、20minで酸素供給量を0sccmとし、酸素供給量0sccmで5min蒸着することでアルミナの蒸着を終えたことを除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。なお、この水素分離膜のアルミナ層の組成の変化を、図4のグラフに示した。
(実施例4)
多孔質補強板の表面を研磨によりRz0.5μmの粗さにした点と、アルミナ層とAg層との間のNi層蒸着を行わなかった点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。
(実施例5〜11)
Ni層に代えて、Cr、Al、Ti、Y、Ce、Laの各層またはNi+Cr層(Ni:70%、Cr:30%)を蒸着させた点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。
(実施例12〜15)
Ag層に代えて、Au、Cu、Pt、Pdの各層を蒸着させた点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。
(実施例16、17)
アルミナ層に代えて、Si34層、ZrO2層を蒸着させた点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。
(比較例1〜3)
Ag層の蒸着を行わなかった点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。また、アルミナ層とAg層との間のNi層蒸着を行わなかった点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。さらに、アルミナ層の蒸着を行わず、かつNi層を1層のみ設けた点を除き、実施例1と同様の手順にて水素分離膜を製造した。
(性能確認試験)
次に、実施例1〜17および比較例1〜3の水素分離膜について、水素透過性能の変化および水素透過性箔の接合強度を評価する試験を行った。その結果を表1に示す。なお、水素透過性能は運転温度550℃、差圧0.2MPa、総運転時間3000h、発停回数20回の条件下で測定した。
Figure 2007190455
※ 無:水素透過能力の減少が10%未満。有:水素透過能力の減少が10%未満。
表1に示すように、Ag層のない比較例1、およびアルミナ層とAg層との間にNi層のない比較例2は、水素透過性能の劣化は見られなかったものの、接合強度が弱く水素透過性箔の剥離が発生した。また、アルミナ層のない比較例3は、水素透過性箔の剥離は発生しなかったものの、水素透過能力は当初の10%以上も劣化してしまった。一方、実施例1〜17のいずれの水素分離膜は、水素透過性箔の剥離も、水素透過能力の劣化もなかった。
本発明に係る水素分離膜の一実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る水素分離膜の別の実施の形態を模式的に示す断面図である。 バリア層の膜厚方向において、バリア層を構成するアルミナの組成の変化の一例を示すグラフである。 バリア層の膜厚方向において、バリア層を構成するアルミナの組成の変化の別の例を示すグラフである。 従来の水素分離膜の一例を示す模式図であって、膜の各層を段階的に切断した断面斜視図である。
符号の説明
10 水素分離膜
11 多孔質補強板
12 第1の中間層
13 バリア層
14 第2の中間層
15 接着層
16 水素透過性箔
18 孔

Claims (6)

  1. 水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜であって、前記水素透過性箔と前記多孔質補強板との間に、第1の中間層、バリア層、第2の中間層および接着層が、前記多孔質補強板側から順に設けられており、前記第1および第2の中間層が互いに独立して周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成され、前記バリア層が、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成され、前記接着層がAg、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成されている水素分離膜。
  2. 水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜であって、前記水素透過性箔と前記多孔質補強板との間に、第1の中間層、バリア層および接着層が、前記多孔質補強板側から順に設けられており、前記第1の中間層が隣接する側の前記多孔質補強板の表面が、Rz0.1〜10μmの粗さを有しており、前記第1の中間層が周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成され、前記バリア層が、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成され、前記接着層がAg、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成されている水素分離膜。
  3. 前記バリア層を構成する前記化合物中の前記非金属元素の濃度が、隣接する前記第1の中間層から前記第2の中間層または前記接着層までの前記バリア層の膜厚方向において、連続的または段階的に増加した後、連続的または段階的に減少するように変化している請求項1または2に記載の水素分離膜。
  4. 水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜の製造方法であって、前記多孔質補強板の表面に、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成される第1の中間層を形成し、この第1の中間層の表面に、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成されるバリア層を形成し、このバリア層の表面に、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A、8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成される第2の中間層を形成し、この第2の中間層の表面に、Ag、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成される接着層を形成し、この接着層の表面に前記水素透過性箔を形成する水素分離膜の製造方法。
  5. 水素透過性箔とこれを支える多孔質補強板とを備えた水素分離膜の製造方法であって、前記多孔質補強板の表面を、Rz0.1〜10μmの粗さとなるように処理した後、この表面上に、周期律表の1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7Aおよび8族の金属元素からなる群から選ばれ、かつ600℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属から構成される第1の中間層を形成し、この第1の中間層の表面に、Al、Si、Zr、Ti、Mg、Ca、YおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素とO、N、BおよびCからなる群から選ばれる少なくとも1つの非金属元素との化合物から構成されるバリア層を形成し、このバリア層の表面に、Ag、Au、Cu、PdおよびPtからなる少なくとも1つの金属から構成される接着層を形成し、この接着層の表面に前記水素透過性箔を形成する水素分離膜の製造方法。
  6. 前記バリア層を構成する前記化合物中の前記非金属元素の濃度が、隣接する前記第1の中間層から前記第2の中間層または前記接着層までの前記バリア層の膜厚方向において、連続的または段階的に増加した後、連続的または段階的に減少するように、前記バリア層を形成する際に前記非金属元素の導入量を調整する請求項4または5に記載の水素分離膜の製造方法。
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