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JP2007184703A - トリガ信号発生装置 - Google Patents

トリガ信号発生装置 Download PDF

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JP2007184703A
JP2007184703A JP2006000598A JP2006000598A JP2007184703A JP 2007184703 A JP2007184703 A JP 2007184703A JP 2006000598 A JP2006000598 A JP 2006000598A JP 2006000598 A JP2006000598 A JP 2006000598A JP 2007184703 A JP2007184703 A JP 2007184703A
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Atsushi Yoneuchi
淳 米内
Koji Eto
剛治 江藤
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Japan Broadcasting Corp
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Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Abstract

【課題】被対象物の高速度現象が発生したことを的確に通知することができるトリガ信号発生装置を提供すること。
【解決手段】トリガ信号発生装置10は、光照射手段20と、反射光受光手段30と、輝度変化検出手段40と、トリガ信号発生手段50とを備え、光照射手段20は、被写体に照射する参照光を発生する発光部21と、参照光を振幅変調するための信号を発生する変調信号発生器22と、被写体に参照光を照射する照射光学系23とを備え、反射光受光手段30は、被写体から反射された反射光を受光する受光光学系31と、反射光を受光して電気信号に変換する受光部32とを備え、輝度変化検出手段40は、信号の演算処理を行う演算部41と、被写体の輝度変化を検出する輝度変化検出部42とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、被対象物が高速度で一瞬変化する現象を検出してトリガ信号を発生するトリガ信号発生装置に関する。
従来、例えば放送分野において、被対象物が高速度で一瞬変化する現象(以下「高速度現象」という。)を撮像する際に、一般的な撮像装置よりも高速度で撮像できる高速度撮像装置が用いられる。高速度撮像装置は、高速度で撮像した被対象物の映像信号を記憶するメモリを備えており、このメモリは、被対象物が撮像された映像信号をそのまま記憶するか、あるいは循環的に上書きを繰り返しながら所定のコマ数分だけ記憶できるようになっている。メモリの容量を増大すれば、記憶できるコマ数を増やすことができ、高速度現象の撮像を容易化することができるが、メモリのコスト増大や実装面積の制限等の問題で撮像素子へのメモリの大幅な実装は実現が困難である。したがって、より少ない容量のメモリで高速度現象が撮像できるよう、被対象物の撮影開始タイミングを高速度撮像装置に的確に通知することができる装置が望まれている。
この種の装置としては、例えば特許文献1に示されたものが知られている。特許文献1に示されたものは、被対象物の方向に指向性を有する集音マイクと、集音マイクが感知した音をトリガ信号に変換する音検出装置とを備え、被対象物の一瞬の動きによって生じる音波を受信したときにトリガ信号を発生することにより、被対象物の撮影開始タイミングを高速度撮像装置に通知することができるようになっている。
また、音波に代えて被対象物の輝度が変化したときにトリガ信号を出力する装置も考えられる。この種の装置は、被対象物の輝度変化を検知する光センサと、トリガ信号を発生するトリガ信号発生装置とを備え、光センサの出力が変化したときにトリガ信号発生装置がトリガ信号を発生して出力するようにできる。
特開平8−265616号公報
しかしながら、特許文献1に示されたものでは、音波を利用してトリガ信号を発生しているので、被対象物から集音マイクまでの距離が比較的長い条件下で被対象物の一瞬の動きを撮影する場合は、被対象物からの音波が集音マイクに届くまでに所定の時間を要するので、音検出装置が発生したトリガ信号が高速度撮像装置に届く前に被対象物の一瞬の動きが終了してしまい、被対象物の撮影開始タイミングを高速度撮像装置に的確に通知することができないという問題があった。
また、特許文献1に示されたものでは、音波を利用してトリガ信号を発生しているので、音波が生じる高速度現象しか撮像の対象とすることができないという問題や、被対象物以外からの音波が外乱となって被対象物の撮影開始タイミングを高速度撮像装置に的確に通知することができないという問題があった。
一方、被対象物の輝度変化を検出してトリガ信号を出力する装置では、例えばゴルフボールをプレーヤが打つ瞬間のゴルフボールの高速度現象を撮像しようとする際に、プレーヤの陰によってゴルフボールの輝度が変化してしまうことがあり、被対象物の撮影開始タイミングを高速度撮像装置に的確に通知することができないという問題が生ずる。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、被対象物の高速度現象が発生したことを的確に通知することができるトリガ信号発生装置を提供することを目的とする。
本発明のトリガ信号発生装置は、所定の波長の光を予め定められた周波数の変調信号で変調する光変調手段と、変調された前記光を被対象物に照射する光照射手段と、前記被対象物によって反射された前記所定の波長の反射光を受光する反射光受光手段と、前記反射光受光手段の出力信号中における前記変調信号の成分の変化を検出する輝度変化検出手段と、前記変化に基づいてトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明のトリガ信号発生装置は、輝度変化検出手段が、反射光受信手段が出力する反射光中の変調信号成分の輝度変化を検出し、トリガ信号発生手段が、輝度変化検出手段によって検出された被対象物の輝度変化に基づいてトリガ信号を発生するので、被対象物の高速度現象が発生したことを的確に通知することができる。
また、本発明のトリガ信号発生装置は、前記所定の波長の光は、不可視光の波長域の光である構成を有している。
この構成により、本発明のトリガ信号発生装置は、光変調手段によって変調された光をスポーツ中継等におけるプレーヤ、観客、視聴者等に視認させることなく被対象物の輝度変化を検出してトリガ信号を発生することができ、被対象物の高速度現象が発生したことを的確に通知することができる。
さらに、本発明のトリガ信号発生装置は、前記反射光受光手段は、前記反射光中の前記所定の波長以外の光を減衰させる光学フィルタを備えた構成を有している。
この構成により、本発明のトリガ信号発生装置は、不要な周波数をカットすることで、それによる入射エネルギを減じ、フォトダイオードが飽和しないようにし、反射光に応じたフォトダイオード出力を取り出すことができる。
さらに、本発明のトリガ信号発生装置は、前記輝度変化検出手段は、前記反射光受光手段の出力信号と前記変調信号とを掛け合わせることで前記反射光中の変調信号の成分を検出する構成を有している。
この構成により、本発明のトリガ信号発生装置は、反射光中の変調信号成分を容易に検出することができる。
本発明は、被対象物の高速度現象が発生したことを的確に通知することができるという効果を有するトリガ信号発生装置を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、高速度現象を撮像する高速度撮像システムに本発明のトリガ信号発生装置を適用した例を挙げて説明する。
まず、本実施の形態に係る高速度撮像システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る高速度撮像システムを概念的に表した図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る高速度撮像システム100は、被写体101の高速度現象を検出してトリガ信号を発生するトリガ信号発生装置10と、トリガ信号に基づいて被写体101の高速度現象を撮像する高速度撮像装置60とを備えている。
トリガ信号発生装置10は、所定の波長の光(以下「参照光」という。)102を被写体101に照射する光照射手段20と、被写体101から反射された反射光104を受光する反射光受光手段30と、被写体101の輝度変化を検出する輝度変化検出手段40と、輝度変化に基づいてトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段50とを備えている。
なお、図1において、被写体101には、参照光102とは異なる光、例えば太陽光のような光(以下「バックグラウンド光」という。)103も照射されているものとする。したがって、反射光104は、参照光102の反射成分と、バックグラウンド光103の反射成分とを含んでいる。また、被写体101は、特許請求の範囲に記載の被対象物に対応するものである。
また、光照射手段20は、第1の筐体20aに収納され、反射光受光手段30、輝度変化検出手段40及びトリガ信号発生手段50は、第2の筐体10aに収納されている。また、光照射手段20と輝度変化検出手段40との間には、信号ケーブル40aが設けられている。また、トリガ信号発生手段50と高速度撮像装置60との間には、信号ケーブル50aが設けられている。
高速度撮像装置60は、装置全体の動作を制御する制御部61と、高速度現象の撮像信号を記憶するメモリ62とを備えている。メモリ62は、例えば10万コマ/秒の撮影スピードで、100コマ分の被写体101の映像信号を循環的に上書きを繰り返しながら記憶できるようになっている。メモリ62の動作は、トリガ信号発生手段50から出力されるトリガ信号に基づき、制御部61によって制御される。例えば、メモリ62が100コマ分の映像信号を記憶できる場合に、制御部61がトリガ信号を受信してから50コマ分の映像信号をメモリ62に記憶する処理を実行したとき、メモリ62は、トリガ信号を受信した時刻前後にそれぞれ50コマ分の映像信号を記憶することとなる。
次に、トリガ信号発生装置10の詳細な構成について図2を用いて説明する。図2は、トリガ信号発生装置10のブロック図である。
図2に示すように、トリガ信号発生装置10は、光照射手段20と、反射光受光手段30と、輝度変化検出手段40と、トリガ信号発生手段50とを備えている。
光照射手段20は、被写体101(図1参照)に照射する参照光102を発生する発光部21と、参照光102を振幅変調するための信号を発生する変調信号発生器22と、被写体101に参照光102を照射する照射光学系23とを備えている。
発光部21は、例えば赤外線レーザ光を出射する半導体のレーザダイオードや、レーザダイオードを駆動する駆動回路等を含み、参照光102を生成するようになっている。なお、以下の説明において、参照光102は、波長780nmの赤外線レーザ光で構成されるものとする。
変調信号発生器22は、パルス信号や正弦波信号等を生成する発振器を備え、発光部21によって生成される参照光102を振幅変調するようになっている。ここで、変調信号発生器22は、本発明の光変調手段を構成している。なお、振幅変調に用いられるパルス信号や正弦波信号等を以下「基準信号」という。
照射光学系23は、例えば赤外線レーザ光を平行光にするコリメータレンズや、参照光102の焦点を被写体101に合わせる合焦機構及び光学レンズ等を含んでいる。
光照射手段20は、前述のように構成されているので、発光部21が波長780nmの赤外線レーザ光を生成し、変調信号発生器22が例えば100kHzのパルス信号を振幅変調の基準信号として発生する場合、光照射手段20から出射される参照光102は、波長が780nmの赤外線レーザ光で、周期が10μsのパルス状の光となる。
反射光受光手段30は、被写体101から反射された反射光104を受光する受光光学系31と、反射光104を受光して電気信号に変換する受光部32とを備えている。なお、受光光学系31は、本発明の反射光集光部を構成している。
受光光学系31は、反射光104に含まれる光成分のうち参照光102の波長とほぼ一致する波長の光成分を透過させ、それ以外の波長の光成分を減衰させる光学フィルタ31aと、例えば光学レンズ、合焦機構、絞り機構等を含む受光機構部31bとを備えている(図1参照)。受光部32は、例えばアバランシェフォトダイオードのような応答速度が比較的速いフォトダイオード、バンドパスフィルタ、増幅回路等を備えている。
輝度変化検出手段40は、信号の演算処理を行う演算部41と、被写体101の輝度変化を検出する輝度変化検出部42とを備え、輝度変化を検出した際にその旨を示す信号をトリガ信号発生手段50に出力するようになっている。
トリガ信号発生手段50は、例えばICから成るパルス信号発生回路であり、メモリ等を備え、輝度変化検出部42が輝度変化を検出した旨を示す信号を出力した際にパルス信号を生成し、これをトリガ信号として出力するようになっている。
次に、輝度変化検出手段40の演算部41及び輝度変化検出部42の詳細な構成について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る輝度変化検出手段40のブロック図である。
まず、輝度変化検出手段40の演算部41について説明する。
演算部41は、信号の位相を補正する位相補正回路41aと、所定の周波数以下の信号を通過させるローパスフィルタ(以下「LPF」という。)41bと、掛け算の演算を行う掛け算器43とを備えている。
位相補正回路41aは、変調信号発生器22と掛け算器43との間に設けられ、受光部32からの信号(以下「受光部出力信号」という。)S3の位相を参照して、変調信号発生器22の基準信号S1の位相を補正することにより、受光部出力信号S3の位相と基準信号S1の位相とを揃えた信号(以下「補正後基準信号」という。)S2を掛け算器43に出力するようになっている。
掛け算器43は、受光部出力信号S3の極性を反転する極性反転回路44と、アナログスイッチ45とを備えている。アナログスイッチ45は、補正後基準信号S2を入力する入力端子45aと、受光部出力信号S3を入力する入力端子45bと、極性反転回路44からの信号(以下「極性反転信号」という。)S4を入力する入力端子45cと、補正後基準信号S2と受光部出力信号S3とを掛け算した信号を出力する出力端子45dとを備えている。なお、入力端子45aは、本発明の変調信号入力部を構成している。
ここで、アナログスイッチ45は、補正後基準信号S2に基づき、受光部出力信号S3と極性反転信号S4とを切り替えて出力端子45dから出力するようになっている。例えば、アナログスイッチ45は、入力端子45aに入力される信号がハイレベルの期間に受光部出力信号S3を出力端子45dから出力し、入力端子45aに入力される信号がローレベルの期間に極性反転信号S4を出力端子45dから出力するようになっている。
その結果、補正後基準信号S2と受光部出力信号S3とが掛け算された信号が、掛け算器43からLPF41bに出力されることとなる。
LPF41bは、掛け算器43から出力された信号から直流成分を取り出し、輝度変化検出部42に出力するようになっている。
なお、掛け算器43の構成は、極性反転回路44及びアナログスイッチ45の構成に限定されるものではなく、補正後基準信号S2と受光部出力信号S3との掛け算が行えるものであればよい。また、位相補正回路41aは、演算部41の構成として必須のものではないが、基準信号S1の周波数が高くなるに従って、基準信号S1の位相と受光部出力信号S3の位相とがずれやすくなるので、位相補正回路41aを備える構成が好ましい。なお、この位相補正回路41aは、高速度撮影装置60のピントが合ったときの距離情報で位相補正を行うことが可能である。
次に、輝度変化検出手段40の輝度変化検出部42について説明する。
輝度変化検出部42は、予め定められた閾値電圧VS1、VS2を記憶する閾値記憶回路42aと、閾値電圧VS1、VS2に基づいて被写体101の輝度が変化したか否かを判定する電圧判定回路42bとを備えている。この閾値電圧VS1、VS2は、被写体101の輝度変化を検出するために予め定められた輝度に対応する電圧で設定されたものである。
次に、本実施の形態に係る高速度撮像システム100の動作について、図1〜図5を用いて説明する。図4は、本実施の形態に係る高速度撮像システム100の各ステップのフローチャートである。図5は、本実施の形態に係る輝度変化検出処理の各ステップのフローチャートである。
まず、トリガ信号発生装置10の光照射手段20によって、被写体101に参照光102が照射される(ステップS11)。
次いで、高速度撮像装置60によって、被写体101の撮影が開始される(ステップS12)。具体的には、高速度撮像装置60の制御部61は、例えば10万コマ/秒の撮影スピードで、100コマ分の被写体101の映像信号を循環的に上書きを繰り返しながら記憶するようメモリ62を制御する。
そして、トリガ信号発生装置10によって、図5に示された輝度変化検出処理が実行される。以下、この輝度変化検出処理について説明する。
図5に示すように、まず、反射光受光手段30によって、被写体101からの反射光104の中の参照光と同じ波長の成分が受光される(ステップS21)。被写体101にはバックグラウンド光103(図1参照)も照射されているので、被写体101によって反射された反射光104は、参照光102の成分と、バックグラウンド光103の中の参照光の波長成分とを含んでいる。
次いで、受光部32に備えられたフォトダイオードによって、反射光104が電気信号に変換される(ステップS22)。さらに、受光部32に備えられたバンドパスフィルタによって、所定の周波数帯域の信号が取り出され、その結果、反射光104の直流成分が除去される(ステップS23)。
続いて、演算部41の位相補正回路41aによって、基準信号S1の位相補正処理が実行された後、演算部41の掛け算器43によって、直流成分が除去された反射光104の信号と、参照光102の成分の信号とが掛け算される(ステップS24)。ここで、参照光102の成分の信号とは、位相補正回路41a(図3参照)によって位相が補正された補正後基準信号S2をいう。
さらに、演算部41のLPF41bによって、ステップS24において生成された信号から高域成分が除去される(ステップS25)。
そして、輝度変化検出部42の電圧判定回路42bによって、閾値記憶回路42aから閾値電圧VS1、VS2が読み出され、演算部41の出力電圧Vと閾値電圧VS1、VS2とが比較される(ステップS26)。
ステップS26において演算部41の出力電圧Vが閾値電圧VS1よりも大きいかVS2よりも小さいと判断された場合は、被写体101の輝度が変化した旨を示す信号がトリガ信号発生手段50に出力され(ステップS27)、輝度変化検出処理を終了して図4に示されたステップS14に進む。
一方、ステップS26において、演算部41の出力電圧Vが閾値電圧VS1よりも大きいかVS2よりも小さいと判断されなかった場合は、ステップS26を繰り返す。
図4に戻り、トリガ信号発生手段50によって、トリガ信号が高速度撮像装置60に出力される(ステップS14)。
引き続き、高速度撮像装置60の制御部61によって、メモリ62が所定コマ数の映像信号を記憶したが否かが判断される(ステップS15)。具体的には、制御部61がトリガ信号を受信してからメモリ62が記憶した映像信号のコマ数が例えば50コマに達したか否かが判断される。
ステップS15においてメモリ62が所定コマ数の映像信号を記憶したと判断された場合は、制御部61によって、撮影が終了される(ステップS16)。一方、ステップS15においてメモリ62が所定コマ数の映像信号を記憶したと判断されなかった場合は、ステップS15を繰り返す。
したがって、メモリ62が例えば100コマ分の映像信号を記憶できる場合、メモリ62には制御部61がトリガ信号を受信した時刻前後にそれぞれ例えば50コマ分の映像信号が記憶されたことになり、本実施の形態に係る高速度撮像システム100は、被写体101の高速度現象を確実に撮像することができる。
次に、トリガ信号発生装置10の演算部41及び輝度変化検出部42によって実行される輝度変化検出処理について具体例を挙げ、図3及び図6を用いて説明する。図6は、輝度変化検出処理における波形の一例を示している。なお、説明を簡略化するため、参照光102及びバックグラウンド光103を正弦波と仮定する。また、図3における基準信号S1の位相と受光部出力信号S3の位相は一致しているものとする。
まず、参照光102を変調するための基準信号をSin(A)とする。また、受光部32がバックグラウンド光103のみを受光して光電変換した後の信号をSin(B)+αとする。この場合、被写体101からの反射光104の信号は、参照光102及びバックグラウンド光103の成分を含み、この信号の電圧Vaは、次式で表される。なお、α及びkは定数である。
Va = sin(B) + α + k{sin(A)+1} (1)
このとき、反射光104は、図6(a)に示されるように、バックグラウンド光103に参照光102が重畳された波形の信号となる。この信号は、受光部32のフォトダイオードによって光電変換された信号であり、受光部32のバンドパスフィルタを通過すると直流分が除去され、図6(b)に示すような波形となり、この信号の電圧Vbは、次式で示される。
Vb = sin(B) + k{sin(A)} (2)
式(2)で示された信号は、図3における受光部32からの信号S3に相当する。また、基準信号S1の位相と受光部出力信号S3の位相は一致しているものとしているので、掛け算器43のアナログスイッチ45の入力端子45aに入力される信号S2は、基準信号Sin(A)となる。したがって、掛け算器43から出力される信号は、式(2)で示されたVbと基準信号Sin(A)とを掛け算したものとなり次式で示される。
V = {sin(B) + k×sin(A)}×sin(A)
= k×sin2(A) + sin(A)×sin(B)
= 1/2×[k{1 - cos(2A)}+ cos(A-B) - cos(A+B)] (3)
式(3)で表された信号は、直流成分k/2を有し、図6(c)に示すような波形となり、反射光104に含まれる参照光102の直流成分の半分になっている。この波形の信号は、LPF41bに入力されると直流成分のみが取り出され、図6(d)に示すような直流の波形となる。すなわち、被写体101からの反射光104の受光部出力信号と、基準信号とを掛け算することにより、反射光104から参照光102の成分を確実に取り出すことができる。
前述の輝度変化検出処理は、無線通信の分野で用いられている同期検波方式と同様な処理を行うものであり、トリガ信号発生装置10の演算部41は、バックグラウンド光103の光量が不規則に変化する場合でもその影響を受けることなく、反射光104に含まれる参照光102の成分のみの信号を取り出すことができるものである。
したがって、例えばゴルフの試合中において、ゴルフボールとゴルフクラブのヘッドとが衝突したときのゴルフボールの高速度現象を撮像する際に、トリガ信号発生装置10は、ゴルフボールからの反射光の光量がプレーヤの影で変化する場合でも、反射光から参照光の成分の信号を確実に取り出すことができるので、ゴルフボールの高速度現象が発生したことを的確に高速度撮像装置60に通知することができる。また、高速度撮像システム100は、参照光として赤外線レーザ光を用いることにより、参照光をプレーヤや観客等に視認させることなくゴルフボールの高速度現象を撮像することができる。
次に、本実施の形態に係るトリガ信号発生装置10を用いて行った実験について図7を参照して説明する。図7(a)〜図7(c)は、それぞれ、実験において取得した反射光の波形、演算部41の出力信号の波形、トリガ信号発生手段50によって生成されたトリガ信号の波形を示している。
まず、実験で用いたトリガ信号発生装置10の主要部の構成ついて説明する。バックグラウンド光の光源としてキセノンランプを用意した。また、発光部21として、波長780nmの赤外線レーザ光を発するレーザダイオードを用いた。また、変調信号発生器22として、100kHzのパルス信号発生器を用いた。
次に、実験内容について説明する。まず、キセノンランプの光量を不規則に変化させつつ、バックグラウンド光として被写体に照射した。次いで、波長780nmの赤外線レーザ光を100kHzのパルス信号で振幅変調し、この振幅変調した光を参照光として被写体に照射した。そして、時刻T1において被写体を取り除き、受光部32の出力信号の変化を調べた。
その結果、受光部32の出力信号の波形として図7(a)に示すような波形が得られ、また、演算部41の出力信号の波形として図7(b)に示すような波形が得られた。
すなわち、図7(a)に示すように、時刻T1以前の範囲において、反射光はバックグラウンド光の成分(図7では「BG光成分」と表記)と、参照光の成分とを含んだ波形となっており、受光部32の出力値は、バックグラウンド光の成分の変化に従って変動していた。ところが、時刻T1において被写体を取り除くと、時刻T1以降においてはバックグラウンド光の成分のみになり、参照光の成分は無くなった。
一方、図7(b)に示すように、時刻T1以前の範囲において、演算部41の出力電圧は、被写体の動きによる参照光成分の変化が無いため、一定の電圧V1であったが、被写体が動いたことにより参照光の成分がなくなった時刻T1を境に電圧V1から電圧V2に変化し、閾値電圧Vsよりも小さくなった。つまり、輝度変化検出手段40は、バックグラウンド光の有無や強度変化等に依存されず、被写体の変化のみを検出していることが確認できた。
したがって、図7(c)に示すように、トリガ信号発生手段50が、演算部41の出力電圧が閾値電圧Vsよりも小さくなった時刻T1においてパルス信号を生成し、このパルス信号をトリガ信号として高速度撮像装置60に出力することにより、高速度撮像装置60は、被写体の高速度撮像を行うことができることが証明できた。
なお、上記の例では、参照光成分が減少し、出力電圧も減少する例を示したが、被写体が撮像対象に入る場合は、反射光中の参照光成分が増加し出力電圧も増加する。この場合は閾値電圧V'より大きくなった時刻でパルス信号を生成する。
以上のように、本実施の形態の高速度撮像システム100によれば、高速度撮像装置60は、トリガ信号発生装置10によって発生されたトリガ信号を受信して被写体101の撮影を実行する構成としたので、被写体101の高速度現象を確実に撮像することができる。
また、本実施の形態のトリガ信号発生装置10によれば、光照射手段20は、振幅変調された赤外線レーザ光を参照光102として被写体101に照射し、輝度変化検出手段40は、被写体101からの反射光104のうち参照光102の変調信号成分の変化を検出し、トリガ信号発生手段50は、参照光102の変調信号成分の変化に基づいてトリガ信号を発生する構成としたので、バックグラウンド光103の影響を受けることなく、被写体101の高速度現象が発生したことを的確に通知することができる。
また、本実施の形態のトリガ信号発生装置10によれば、参照光102として赤外線レーザ光を用いる構成としたので、スポーツ中継等においてプレーヤや観客に参照光102を視認させることなく被写体101の輝度変化を検出してトリガ信号を発生することができ、被写体101の高速度現象が発生したことを的確に通知することができる。
なお、前述の実施の形態において、高速度現象を撮像する高速度撮像システム100に本発明のトリガ信号発生装置10を適用した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被対象物の高速度現象の発生に基づいて例えば何らかのイベントを開始又は終了させるものにも本発明のトリガ信号発生装置10を適用することができる。
また、前述の実施の形態において、赤外線レーザ光を参照光102とする例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、青色や緑色等の光を発するランプ、又はLED(Light Emitting Diode)等を発光部21に設け、ランプ又はLED等からの光を振幅変調して参照光102としてもよい。また、例えば白色ランプ及び単色フィルタを発光部21に設け、白色光を単色フィルタに透過させた光を振幅変調したものを参照光102とする構成としてもよい。
また、前述の実施の形態において、光照射手段20を第1の筐体20aに収納し、反射光受光手段30、輝度変化検出手段40及びトリガ信号発生手段50を第2の筐体10aに収納する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば反射光受光手段30、輝度変化検出手段40及びトリガ信号発生手段50と光照射手段20とを同一の筐体に収納して一体化する構成としてもよい。
また、前述の実施の形態において、光変調手段としての変調信号発生器22が振幅変調を行い、輝度変化検出手段としての掛け算器43が同期検波と同等な復調を行う例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の周波数で変調された変調光を用いて被写体101の輝度変化を検出できる構成であればよい。
また、前述の実施の形態において、光照射手段20及び反射光受光手段30をそれぞれ一つで構成する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、光照射手段20及び反射光受光手段30をそれぞれ複数備える構成としてもよい。
本実施の形態に係る高速度撮像システムを概念的に表した図 本実施の形態に係るトリガ信号発生装置のブロック図 本実施の形態に係る輝度変化検出手段のブロック図 本実施の形態に係る高速度撮像システムの各ステップのフローチャート 本実施の形態に係る輝度変化検出処理の各ステップのフローチャート 本実施の形態に係る輝度変化検出処理における波形の一例を示す図 (a)反射光の波形の一例を示す図 (b)直流分が除去された反射光の波形の一例を示す図 (c)本実施の形態に係る掛け算器から出力される信号の波形の一例を示す図 (d)本実施の形態に係るLPFから出力される信号の波形の一例を示す図 (a)本実施の形態に係るトリガ信号発生装置の実験において取得した反射光の波形 (b)本実施の形態に係る演算部の出力信号の一例を示す図 (c)本実施の形態に係るトリガ信号発生手段によって生成されたトリガ信号の一例を示す図
符号の説明
10 トリガ信号発生装置
10a 第2の筐体
20 光照射手段
20a 第1の筐体
21 発光部
22 変調信号発生器(光変調手段)
23 照射光学系
30 反射光受光手段
31 受光光学系(反射光集光部)
31a 光学フィルタ
31b 受光機構部
32 受光部
40 輝度変化検出手段
40a、50a 信号ケーブル
41 演算部
41a 位相補正回路
41b LPF
42 輝度変化検出部
42a 閾値記憶回路
42b 電圧判定回路
43 掛け算器
44 極性反転回路
45 アナログスイッチ
45a 入力端子(変調信号入力部)
45b、45c 入力端子
45d 出力端子
50 トリガ信号発生手段
60 高速度撮像装置
61 制御部
62 メモリ
100 高速度撮像システム
101 被写体
102 参照光
103 バックグラウンド光
104 反射光

Claims (4)

  1. 所定の波長の光を予め定められた周波数の変調信号で変調する光変調手段と、変調された前記光を被対象物に照射する光照射手段と、前記被対象物によって反射された前記所定の波長の反射光を受光する反射光受光手段と、前記反射光受光手段の出力信号中における前記変調信号の成分の変化を検出する輝度変化検出手段と、前記変化に基づいてトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段とを備えたことを特徴とするトリガ信号発生装置。
  2. 前記所定の波長の光は、不可視光の波長域の光であることを特徴とする請求項1に記載のトリガ信号発生装置。
  3. 前記反射光受光手段は、前記反射光中の前記所定の波長以外の光を減衰させる光学フィルタを備えた請求項1又は請求項2に記載のトリガ信号発生装置。
  4. 前記輝度変化検出手段は、前記反射光受光手段の出力信号と前記変調信号とを掛け合わせることで前記反射光中の変調信号の成分を検出する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のトリガ信号発生装置。
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