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JP2007184193A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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JP2007184193A
JP2007184193A JP2006002545A JP2006002545A JP2007184193A JP 2007184193 A JP2007184193 A JP 2007184193A JP 2006002545 A JP2006002545 A JP 2006002545A JP 2006002545 A JP2006002545 A JP 2006002545A JP 2007184193 A JP2007184193 A JP 2007184193A
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Maki Mizuochi
真樹 水落
Hiroshi Tsuji
浩志 辻
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Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

【課題】装置を大形化すことなく、描画誤差、或いは検査誤差に繋がるステージ反力を除去し、安価で高精度な描画、及びスループットの高い検査が可能となる荷電粒子線装置を実現する。
【解決手段】電子線描画装置のベース30上にはXテーブル31がX方向に移動可能に配置され、Xテーブル31上にはYテーブル32がY方向に移動可能に配置される。ベース30とXテーブル31との間にはマステーブル33が配置され、Xテーブル31の移動方向とは反対方向に移動される。試料の描画方向であるスキャン方向をX方向とし、ステップ移動方向をY方向とする。これにより、Xテーブル31の移動による水平方向の振動が抑制され、装置を大形化することなく、描画誤差、或いは検査誤差に繋がるステージ反力が除去される。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子線描画装置、電子顕微鏡、イオンビーム加工/観察装置等の荷電粒子線装置に係り、特に、荷電粒子線装置の描画等の高精度化技術に関する。
近年、半導体製品の集積度は益々向上し、その回路パターンの更なる高精細化が要求されてきている。高精細化を実現させる為には、製造装置のパターン解像性に加えて、回路パターンの位置精度が不可欠となる。
回路パターンの製造装置としては、電子線を用いてマスクに回路パターンを形成する電子線描画装置が挙げられる。上記のような回路パターンの位置精度を向上させる為には、ステージ移動時の反力に伴う本体振動の低減が不可欠となる。
一方、試料に形成された回路パターンの欠陥を検出する検査装置については、解像性に加えて高いスループットが要求されることから、必然的に試料を移動させるステージは高速化、大加速化が進み、それに伴うステージ反力は増加する。
従って、ステージ反力に起因する本体振動が増長されるが、観察時に本体が揺れると観察像も揺れ、正しく観察することが出来ない。これを回避するために、振動が許容範囲内に収まるまで待ち時間を設ける必要があるが、待ち時間の増加はスループットの低下に繋がる。
図10ないし図13を参照しつつ、従来の電子線描画装置について説明する。
図10は従来の電子線描画装置の本体構成を示した図である。電子線描画装置は、電子線を発生させて試料10に照射させるカラム1と、試料保持手段11により固定された試料10を配置し水平面内を移動するステージ3と、ステージ3がその内部に配置され、内側を図示しない真空ポンプにより10−4Pa〜10−6Pa程度に真空排気される試料室2と、試料室2を搭載する定盤4と、床振動を遮蔽するエアマウント5と、エアマウント5を支持する架台6とを備える。
ステージ3は試料室2の内壁に取付けられた干渉計20とバーミラー21をレーザ測長することで位置管理され、試料10の位置情報を基に電子線を偏向制御して所望の回路パターンを試料10上に形成する。
図11及び図12は、Y方向、及びX方向から見たステージ及び駆動系を示したもので、図13は駆動系の斜視図である。
図11〜図13において、ベース30と、ベース30に配置されるX方向に直線移動可能なXガイド40と、そのXガイド40によってX方向に移動可能なXテーブル31と、Xテーブル31に配置されるX方向と直交方向(Y方向)に直線移動可能なYガイド41と、そのYガイド41によってY方向に移動可能なYテーブル32によりステージ3が形成される。
一方、駆動系については、Xテーブル31及びYテーブル32に連結されたX直線駆動軸50、及びY直線駆動軸51と、モータ64と連結されている回転駆動軸62は直角方向に接触することで回転運動を直線運動に変換する摩擦駆動を実現している。
ここで、X駆動ブロック60は、回転駆動軸62及びカムフォロア63を保持し、X直線駆動軸50と回転駆動軸62にカムフォロア63によって予圧を与えることで、両者の位置ずれ(スリップ)を防いでいる。
Y軸の駆動系も同様であるが、Y直線駆動軸51とYテーブル32間にはX方向の移動を許容できるようにスライダ53とローラフック54が配置されており、Yテーブル32、及び試料10の水平面内移動を可能にしている。
従来から試料への描画方法は、ステージを一方向(例えばY方向)に移動させながらビームの偏向可能幅分を描画し(スキャン移動)、その列が描画し終わったら直交方向(ここではX方向)にステージを偏向幅分だけ移動させて(ステップ移動)、次の列を描画するステップ・アンド・スキャン方式によりステージを移動させている。この移動方式は、連続移動しなが描画する為、ステップ移動のみの描画に比べて高いスループットが得られる。
ここで、冒頭に述べたようにステージ移動に伴う電子描画装置本体の揺れは、その加速度により本来一定の距離に保たれるべき干渉計とカラムの距離を変動させ、測長誤差に起因する描画誤差を生じさせる。このような不具合を解決させる方法として、従来、様々な案が提案されてきた。
特許文献1に記載された装置では、ステージ及び投影レンズを支持するマシンフレームに対して、水平方向に発生する力アクチュエータによって、ステージの駆動に伴う反力と同等の補償力を付与することによって、反力による装置の揺れを軽減するシステムとなっている。
また、特許文献2及び特許文献3では、ステージのアクチュエータに可動子と固定子からなるリニアモータを採用し、その固定子を駆動反力により移動させることで、ステージ内の運動量が保存され、ステージ以外への影響を除去するカウンタマス方式が提案されている。
また、特許文献4には、荷電粒子ビーム描画装置等において、ステージの一側面に、ステージを左右方向に移動させる第1のボールネジ軸と、この第1のボールネジ軸を回転駆動する第1のモータと、ウエイトを移動させる第2のボールネジ軸と、この第2のボールネジ軸を回転駆動する第2のモータとを備え、ステージの移動に伴う振動を抑制している。
また、ステージの他の側面にも、上記機構と同様な機構が備えられ、ステージの移動に伴う振動を抑制している。
特開平5−121294号公報 特開2002−8971号公報 特開2002−208562号公報 特開平5−304081号公報
しかしながら、上述した従来の方法において、ステージ反力を架台や床に逃した場合、床を揺らすこととなり、周辺の装置に悪影響を与えるばかりか、自身のエアマウントで減衰しきれない振動が装置を揺らしてしまうことが考えられる。
また、リニアモータによるカウンタマスを実装した場合、リニアモータ特有の強力な磁場変動が荷電粒子線に影響を及ぼし、描画精度を劣化させてしまう。仮に、リニアモータをビームから離れた位置に配置することや、強磁性体による磁場シールドを実装することで荷電粒子への影響を低減させることが出来ても、替りに試料室内の空間を大きくする必要があり、装置の大形化、及びコストの増加は避けられない。
また、一般的なアクチュエータである回転モータに比べてリニアモータは高価であり、コストの増加か避けられない。更に、リニアモータは発熱量が大きいため、本来一定であるべきバーミラーと試料間の距離変動や、ガイドの進直精度劣化などの影響も問題となる。
また、特許文献4に記載された技術では、構成が複雑となり、装置が大型化してしまう。
本発明の目的は、装置を大形化することなく、描画誤差、或いは検査誤差に繋がるステージ反力を除去し、安価で高精度な描画、及びスループットの高い検査が可能となる荷電粒子線装置を実現することである。
本発明の荷電粒子線装置は、荷電粒子線を発生させるカラムと、試料が配置され、少なくとも一方向に移動可能なステージとを有し、上記試料に荷電粒子線を照射する。
そして、上記荷電粒子線装置は、上記ステージに連結され、このステージの移動方向に推力を伝達する第1の直線駆動軸と、上記第1の直線駆動軸を接触し、直線方向に移動させる回転駆動軸と、この回転駆動軸を駆動するモータと、上記回転駆動軸を挟んで上記第1の直線駆動軸と互いにほぼ平行に配置される第2の直線駆動軸と、この第2の直線駆動軸に連結され、上記ステージの移動方向と逆方向に移動する移動体とを備える。
本発明によれば、装置を大形化することなく、描画誤差、或いは検査誤差に繋がるステージ反力を除去し、安価で高精度な描画、及びスループットの高い検査が可能となる荷電粒子線装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。なお、本発明を電子線描画装置に適用した場合の例として説明する。
図1は本発明の第1の実施形態である電子線描画装置の、ステージ及び駆動系を示す平面図であり、図2は側面図、図3は図2のA−A線に沿った断面を示した図である。
基本的なステージの構成は、ベース30と、ベース30に配置されるX方向に直線移動可能なXガイド40と、このXガイド40によってX方向に移動可能なXテーブル31と、Xテーブル31に配置されるX方向と直交方向(Y方向)に直線移動可能なYガイド41と、このYガイド41によってY方向に移動可能なYテーブル32によりステージ3が形成される。
一方、駆動系については、Xテーブル31及びYテーブル32に連結されたX直線駆動軸50及びY直線駆動軸51と、モータ64と連結されている回転駆動軸62は直角方向に接触することで回転運動を直線運動に変換する摩擦駆動を実現している。
ここで、X駆動ブロック60は回転駆動軸62、及びカムフォロア63を保持し、X直線駆動軸50と回転駆動軸62にカムフォロア63によって予圧を与えることで、両者の位置ずれ(スリップ)を防いでいる。
Y軸の駆動系も同様であるが、Y直線駆動軸51とYテーブル32間にはX方向の移動を許容できるようにスライダ53とローラフック54が配置されており、Yテーブル32、及び試料10の水平面内移動を可能にしている。
ここで、ベース30にはXガイド40に加えて、中心部にMガイド42が取付けられており、移動体であるマステーブル33がX方向に移動可能な構成になっている。
また、マステーブル33にはM直線駆動軸52が連結されており、回転駆動軸62に対してX直線駆動軸50と上下方向で対称になるよう配置されている。M直線駆動軸52は、X直線駆動軸50と同様にカムフォロア63によって予圧を与えられており、位置ずれ(スリップ)を防いでいる。マステーブル33は、Xテーブル31、Yガイド41、Yテーブル32、試料10、試料保持手段11、及びバーミラー21等の総和であるX方向移動時の移動質量とほぼ同じ質量になるよう設計されている。
次に、図4を参照しつつ、駆動系の詳細を説明する。
モータ64の回転軸と、カップリング65により連結された回転駆動軸62はX駆動ブロック60内のベアリング66により支持され、回転以外のガタが無いよう固定される。
X直線駆動軸50は、カムフォロア63の予圧Fによって回転駆動軸62に押付けられており、このX直線駆動軸50と上下方向で対称になるようにM直線駆動軸52はカムフォロア63の予圧F’によって回転駆動軸62に押付けられている。
上記構成により、図4中の矢印方向にモータ64が回転すると、X直線駆動軸50及びM直線駆動軸52は、矢印のように互いに反対方向に移動する。X直線駆動軸50及びM直線駆動軸52は、同じ直径の回転駆動軸62により駆動される。このため、モータ64の単位回転角当りの移動量は、両者とも同じ距離であり、且つ反対方向となり、X方向移動時のステージ質量とマステーブルの質量はほぼ同じであるから、運動量保存の法則により、並進方向のステージ反力は相殺される。
しかしながら、図3に示すように、X方向移動時のステージ重心90と、マステーブル重心91とは上下方向で、ΔZだけ位置が異なっており、偶力MYが発生する。この偶力MYは、装置本体に対してY軸回りの揺れ(ピッチング)を引起す可能性がある。従って、偶力MYを小さく押える為に、出来るだけΔZが小さくなるようマステーブル33を高い位置に配置することが望ましい。
或いは、ステージを支持すると共に、床振動を除去するエアマウントが、エア流量を制御可能なサーボバルブによって位置制御されている場合、そのサーボバルブに対して偶力MYを打ち消すような制御信号を制御部(図示せず)により与えることも効果的である。
また、エアマウントは、一般的に応答速度が遅いことから、ステージ移動パターンを予め見込んだ制御信号を伝達するフィードフォワード制御の方が、遅れが小さくなり効果的である。
さらには、より応答性の高いアクチュエータであるリニアモータをマウントに付加することで、一段と応答遅れの小さい優れた防振が可能となる。リニアモータについては、上述したフィードフォワード制御の他、定盤に変位センサ、或いは、加速度センサが予め装置に取り付けられている場合は、各センサからの信号に基づいてフィードバック制御しても十分効果を期待することができる。
一方、図2に示すように、Yテーブル32がY0からY1に移動した場合において、移動後のステージ重心90と、マステーブル重心91とはY方向でΔYだけ異なっており、このとき、X方向に移動すれば、偶力MZが発生する。この偶力MZは装置本体に対してZ軸回りの揺れ(ヨーイング)を引起す可能性がある。
従って、この偶力MZを小さく押える為に、出来るだけY方向移動時のステージ質量を小さくし、X方向移動時のステージ重心90の位置変動を押えた方が良い。
また、Xテーブル31、及びマステーブル33の質量を増加させて、Y方向移動時のステージ質量の割合を相対的に小さくすることも改善策の1つである。
ここで、本発明の第1の実施形態では、水平に実装された回転駆動軸に対して上下方向に対向するようX直線駆動軸、及びM直線駆動軸を配置しているが、鉛直方向に回転駆動軸が実装されている場合は、回転駆動軸に対して水平方向に対向するようX直線駆動軸、及びM直線駆動軸を配置すれば同様の効果が得られる。
第1の実施形態の構成では、X方向移動時のステージ反力を除去する構成になっている為、試料の描画方向であるスキャン方向をX方向にして、ステップ移動方向をY方向とする。これにより、描画中のステージ移動に伴う反力を除去することができ、精度の良い回路パターンを得ることが可能となる。
従来から、電子線(荷電粒子線)に影響を与える磁性体をステージの可動部に使用することは、描画精度の劣化を招く恐れが有り、使用を制限してきた。マステーブル33とMガイド42についても同様に、セラミックス、アルミ、非磁性超鋼等の非磁性材料を適用することが望ましい。銅、或いは銅合金は、セラミックスやアルミに比べて比重が大きい為、マステーブル33の大きさを小さく設計することが出来る。
ここで、回転駆動軸と直線駆動軸との位置ずれ防止の為、カムフォロア63により予圧を与えているが、摩擦状態の微小なずれが蓄積されてくると、その位置ずれ量は無視出来なくなる。ステージ移動はレーザにより位置管理され駆動制御されるが、マステーブル33は位置情報を管理されてない為、位置ずれ量が大きくなってくるとストッパに当り、カウンタマスの機能を果せなくなるばかりか、その衝撃により描画劣化を生じさせてしまうと共に、制御したいステージの移動自体が出来なくなる。
図5は、マステーブル33の位置ずれを修正するステージ動作を示す図である。図5において、Xストッパ70の手前にXテーブル31を位置決めさせた時(P1、P2位置)に、マステーブル33がMストッパ72に丁度当るような位置(P3、P4位置)になるよう設計する。
図5に示した構成では、M直線駆動軸52とX直線駆動軸50との相対関係にずれが生じても、Xテーブル31をP1、P2の位置に少なくとも1回づつ移動させることで、その動作の最中にマステーブル33が、ずれた方向でMストッパ72に当る。さらに、Xテーブル31を目標位置に対して移動させようと回転駆動軸62を回転させることで、回転駆動軸62とM直線駆動軸52を強制的にスリップさせ、マステーブル33を元の設計位置に修正することが出来る。
この時、カムフォロア63による予圧が強過ぎると、モータ64の駆動過電流を引起したり、駆動回転軸62及びM直線駆動軸52に損傷を与えてしまう為、M直線駆動軸52に与える予圧F’を適切に調整する必要がある。
予圧を与える機構については、板バネ、コイルバネ、押しネジなど様々な手段が考えられるが、いずれの方式もステージ駆動に伴う振動や、温度変化により予圧量が変化しないような機構にすることが重要である。また、上記のようなマステーブルの位置修正動作時のステージ移動については、通常のフィードバック制御では、マスステージ33がMストッパ72に当る衝撃によって、発振等の問題が引起される可能性があるので、フォトインタラプタなどを用いたリミットセンサ73をP1、P2位置に設置して、そのリミットセンサ73を作動させるまで一定の駆動電流をモータ64に流すオープン制御によりステージ動作を行えば、ステージの発振等の問題を回避できる。
このような位置修正動作は、例えば、試料交換毎、定めたステージ走行距離毎、などの一定期間毎にシーケンス動作として実施すれば、マステーブルの位置ずれによる不具合が解消できる。
上述した第1の実施形態では、X方向のステージ移動に伴う反力を除去する構成について示してきたが、同様にY方向のステージ移動に伴う反力を除去する構成も実現可能である。但し、マステーブル33のガイドをXテーブルに取付ける為、Yテーブル32と同様にX方向の移動を許容できるように直線駆動軸とマステーブル33間にはスライダとローラフックの取付けが必要である。
X方向、及びY方向のステージ反力を上記方法により除去できれば、描画中のスキャン移動に加えて、ステップ移動時の反力も除去されることから、ステップ移動時の本体振動が収まるまでの待ち時間を削減でき、更なるスループット向上が可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図6ないし図9を参照して説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態である電子線描画装置の側面図、図7は図6のB−B線に沿った断面図、図8は駆動系を示した斜視図、図9は駆動系の側面図である。
この第2の実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であり、X方向のステージ移動に伴う反力を除去する為に、X方向に移動可能なマスステージ33を実装している。
この第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、X直線駆動軸50と、M直線駆動軸52とが接触している回転駆動軸62の直径がそれぞれの位置で異なった形状となっており、モータ1回転当りの移動量が、Xテーブル31とマステーブル33で違うことである。
ステージ3の運動量と、マステーブル33の運動量とを等しくする為には、下記式(1)の条件を満たす必要がある。
φDX:φDM=MM:MX −−−(1)
ただし、上記式(1)において、φDXは、X直線駆動軸が接触している回転駆動軸の直径、φDMは、M直線駆動軸が接触している回転駆動軸の直径、MMは、マステーブルの質量、MXは、X方向のステージ移動質量である。
上記構成の場合、M直線駆動軸52が接触している回転駆動軸62の直径DMが小さいので、マステーブル33の質量をX方向のステージ移動質量よりも大きくする必要がある為、マステーブル33の材料を比重の大きい材料を用いると比較的小さく構成できる。
この第2の実施形態の特徴は、マステーブル33の移動距離をステージ3のX方向移動距離よりも大幅に短くして、コンパクトに実装出来ることである。
また、強磁性材料(例えばパーマロイ)を用いた磁気シールド80によりマステーブル33の可動範囲を覆うことで、Mガイド42やマステーブル33の材質を磁性の有無に関わらず選択することが可能となる。
本発明の第2の実施形態においては、Mガイド42を一般的な直線ガイドであるLMガイドを想定し、記載している。非磁性のガイドは殆どが特注品の為、一般の鉄系ガイドよりもコストが高く、且つ納期も長い。磁気シールド80を実装することにより、一般のガイドが使用できれば、カウンタマスの機能を低コストで実現できる。
同様に、マステーブル33の材質も選択が広がり、最も一般的な構造用圧延鋼材(SS材)等の材料による製作が可能となり、低コスト化、短納期化が実現できる。
ここで、強磁性材料を磁気シールドとして使用する為、ビームへの影響を考慮すると、移動するXテーブル31上には実装できない。従って、固定されているベース30にMガイド42を構成する必要があり、X方向をスキャン方向として描画を行う装置構成にしている。
また、ベース30には温調媒体が流せるように流路81が形成されており、温調媒体を流すことでベース30の温度を一定に保つことができる。なお、82は継手である。
本発明の第2の実施形態における構成では、スキャン方向をX方向としている為、試料1枚当りの処理工程で比較すると、ステージのX方向の移動距離がY方向の移動距離に比べて長くなる。このため、Yガイド41に比べて、Xガイド40、及びMガイド42の摩擦による発熱量が大きくなる。
よって、ベース30に温調流体を流すことで効率的にステージ移動時の発熱量を吸熱でき、ステージ温度を一定に保つことが可能となる。
逆に、Y方向をステージのスキャン方向として、マステーブル33をY方向に移動可能なようにXテーブル31上に実装すると、Yガイド41とMガイド42の発熱量が、Xガイド40の発熱量より大きくなり、且つベース30からの吸熱では距離が離れている為、効率が悪くステージ温度を一定に保つことが難しい。
このように、ベース30、Xテーブル31、Yテーブル32と順々に積上げられた状態で構成されるステージ3においては、固定テーブル(ベース)にガイドを有する移動テーブル(Xテーブル)の移動方向(X方向)をスキャン方向としてマステーブルを配置した方が、使用材料の選択範囲、コスト、構成の容易性、温調効率の何れも有利になる。
以上説明した、本発明の第1の実施形態及び第2の実施形態は、電子線描画装置への適用例について述べてきたが、同じ荷電粒子線を試料に照射する電子顕微鏡、或いはイオンビーム加工/観察装置に発明を適用しても同様の効果が得られる。
すなわち、装置コストを抑えつつ、装置を大形化させることなく、検査誤差に繋がるステージ反力を除去し、スループットの高い検査が可能な電子線描画装置を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施形態である電子線描画装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態をX方向から見た側面図である。 本発明の第1の実施例をY方向から見た図2のA−A線に沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態における駆動系を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるステージの位置修正動作を示す図2のA−A線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態をX方向から見た側面図である。 本発明の第2の実施形態をY方向から見た図6のB−B線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態における駆動系を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態における駆動系を示す側面図である。 従来の電子線描画装置の構成例を示す側面図である。 従来の電子線描画装置の構成例をX方向から見た側面図である。 従来の電子線描画装置の構成例をY方向から見た図11のC−C線に沿った断面図である。 従来の電子線描画装置の構成における駆動系を示す斜視図である。
符号の説明
1 カラム
2 試料室
3 ステージ
4 定盤
5 エアマウント
6 架台
10 試料
11 試料保持手段
20 干渉計
21 バーミラー
30 ベース
31 Xテーブル
32 Yテーブル
33 マステーブル
40 Xガイド
41 Yガイド
42 Mガイド
50 X直線駆動軸
51 Y直線駆動軸
52 M直線駆動軸
53 スライダ
54 ローラフック
60 X駆動ブロック
61 Y駆動ブロック
62 回転駆動軸
63 カムフォロア
64 モータ
65 カップリング
66 ベアリング
70 Xストッパ
71 Yストッパ
72 Mストッパ
73 リミットセンサ
74 シャッター
80 磁気シールド
81 流路
82 継手
90 X方向移動時のステージ重心
91 マステーブル重心

Claims (13)

  1. 荷電粒子線を発生させるカラムと、試料が配置され、少なくとも一方向に移動可能なステージとを有し、上記試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子線装置において、
    上記ステージに連結され、このステージの移動方向に推力を伝達する第1の直線駆動軸と、
    上記第1の直線駆動軸を接触し、この第1の直線駆動軸を直線方向に移動させる回転駆動軸と、
    上記回転駆動軸を駆動するモータと、
    上記回転駆動軸を挟んで上記第1の直線駆動軸と互いにほぼ平行に配置される第2の直線駆動軸と、
    上記第2の直線駆動軸に連結され、上記ステージの移動方向と逆方向に移動する移動体と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記移動体は、上記ステージに取付けられたガイドに沿って移動することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記移動体は非磁性材料により構成されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記移動体は磁性材料を含んでおり、上記移動体の移動範囲を覆う磁性体により磁気遮蔽されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記ステージを駆動する第1の直線駆動軸と、移動体を駆動する第2の直線駆動軸の位置ずれを修正する位置ずれ修正手段を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5記載の荷電粒子線装置において、
    上記位置ずれ修正手段により上記第1の直線駆動軸と第2の直線駆動軸との位置ずれ修正は、上記試料の交換毎に実行されることを特徴とする荷電粒線装置。
  7. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記移動体の可動範囲は機械的な拘束手段により制限され、上記ステージの可動範囲よりも狭い範囲であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記ステージは、ベースと、このベースの上方に配置される一方向に直線移動可能なXガイドと、このXガイドによってX方向に移動可能なXテーブルと、このテーブルに配置されるX方向と直交する方向に直線移動可能なYガイドと、このYガイドによってY方向に移動可能なYテーブルとを有し、上記移動体は上記べースとXテーブルとの間の空間に配置され、X方向に移動可能なことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項8記載の荷電粒子線装置において、
    上記ベースに温調媒体を流すことが可能な温調部を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記回転駆動軸は、直径が互いに異なる部分を有し、上記第1の直線駆動軸が上記回転駆動軸に接触する部分と、上記第2の直線駆動軸が上記回転駆動軸に接触する部分とは、互いに直径が異なる部分であり、回転駆動軸の1回転当りの移動量が、上記第1の直線駆動軸と上記第2の直線駆動軸とで異なることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記ステージの質量より、上記移動体の質量の方が大きいことを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、
    上記ステージの移動方向を軸とした上記ステージの回運を抑制するアクチュエータを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項12載の荷電粒子線装置において、
    上記アクチュエータは、上記ステージの移動予測に従って、駆動されることを特徴とする荷電粒子線装置。
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