JP2007181864A - 金属缶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一枚の金属板から、缶蓋と缶体を対として製造し、両者を接合して金属缶とする製造方法を提供すること。
【解決手段】金属板を円形に打ち抜き有底円筒40を成形し、有底円筒40の開口周縁部40bを拡径して拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成し、拡径部41の拡径傾斜基部42aを内方に張り出すように周方向にビード42bを形成し、有底円筒40を、ビード42bの谷部42c位置でビード42bに平行に輪切り切断して、有底円筒40の開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離し、管状部材43の内周端部43aを下方に圧入してリングエンド45を形成するとともにリングエンド45の開口部49にシール部材46をヒートシールして缶蓋80とし、缶体40の開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋巻締め用フランジ44aに缶蓋80を巻き締めて金属缶とする。
【選択図】図4
【解決手段】金属板を円形に打ち抜き有底円筒40を成形し、有底円筒40の開口周縁部40bを拡径して拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成し、拡径部41の拡径傾斜基部42aを内方に張り出すように周方向にビード42bを形成し、有底円筒40を、ビード42bの谷部42c位置でビード42bに平行に輪切り切断して、有底円筒40の開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離し、管状部材43の内周端部43aを下方に圧入してリングエンド45を形成するとともにリングエンド45の開口部49にシール部材46をヒートシールして缶蓋80とし、缶体40の開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋巻締め用フランジ44aに缶蓋80を巻き締めて金属缶とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、一枚の金属板から、缶蓋と缶体を対として製造し、両者を接合して金属缶とする製造方法に関する。より詳しくは、金属板を円形に打ち抜くか、巻き回して円筒に成形した後、円筒の一部を切断して缶蓋用と缶体用の素材とし、その素材を用いて缶蓋と缶体をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とする製造方法に関する。
従来、容易に開口できる缶詰用蓋には、金属缶の缶蓋パネル面(天面平坦部)に設けられる開口部(取出し口)として、主に飲料用に多用される狭口タイプのものと、食品などの固形内容物用に多用される広口タイプのものとが知られている。これら缶蓋パネル面の開口部を缶切りを使わずに開口する方法として、開口部形状にスコアーと呼称される切り溝を入れこの溝を引き裂いて開口することが行われている。
また、別の形態の開口方式としては、実開昭62−108229号公報(特許文献1)に開示されているような缶蓋が知られている。この種の缶蓋は、図10に示すように、缶容器体91に巻締接合するための巻締部92を外周縁部に備えて該巻締部92に囲繞されたパネル部93に開口部94が形成されたリングエンド95と、前記開口部94を剥離可能に封口するシール部材96を有している。該シール部材96はリングエンド95のパネル部93にヒートシール(加熱圧着)されて前記開口部94を封口する。
このような従来の缶蓋では、図11に示すような方法でリングエンド95が製造される。すなわち、まず素材である円形金属板101(図11(a))は、図11(b)に示すように、その周縁に巻締部103を形成すると同時に、図11(c)に示すように、パネル面102を打ち抜き除去し開口部94を設ける。打ち抜かれスクラップとなった円形板102aを廃棄してリングエンド95を製造する。
さらに、図11(d)に示すように、リングエンド95のパネル面102を打ち抜いて形成された開口部94上にシール部材104をヒートシール(加熱圧着)して封口して缶蓋とする。
ここでリングエンドとは、缶蓋を構成するリング状の部材をいい、開口部を有するパネル部と缶体の周縁で缶体と接合する巻締部とを備え、前記開口部をシール部材で封口して、缶体の口部にリングエンドの巻締部を巻締めて缶蓋とする。
さらに、図11(d)に示すように、リングエンド95のパネル面102を打ち抜いて形成された開口部94上にシール部材104をヒートシール(加熱圧着)して封口して缶蓋とする。
ここでリングエンドとは、缶蓋を構成するリング状の部材をいい、開口部を有するパネル部と缶体の周縁で缶体と接合する巻締部とを備え、前記開口部をシール部材で封口して、缶体の口部にリングエンドの巻締部を巻締めて缶蓋とする。
シール部材を使用したリングエンドを開口部に巻締めず、開口部付近の内側に環状鍔を缶胴と一体に成形することを目的として、缶胴の上端縁を内側又は外側に巻曲して玉縁とし、その下方内側に環状鍔を缶胴と一体成形したことを特徴とする金属缶及びその製造方法が開示されている(特開平11−216528号公報;特許文献2)。
実開昭62−108229号公報
特開平11−216528号公報
前記実開昭62−108229号公報(特許文献1)のように円形金属板からリング枠体を製造する方法においては、パネル面に広口の開口部を設けるために、パネル面を打ち抜いて出来る円形板をスクラップ廃棄しなければならならず、素材の利用効率が著しく低く製造コストが高くなるという問題を抱えていた。
また、特開平11−216528号公報(特許文献2)のように、缶胴の開口部にシール部材で封口する環状鍔を一体成形する金属缶においては、開口部を設ける為にエンドパネル部を円形に打ち抜き廃棄するという素材の利用効率の低下を招くことはないが、
この種の缶においては、内容物充填後に天蓋の封口に高速封口可能な巻締め技術が適用できないから近時要求される高速缶詰生産に対応できない。
本発明は、前記従来の問題点を解決するため、一枚の金属板から缶蓋と缶体(缶胴)を対として製造し、それらを接合して金属缶とする方法を提供することを課題とする。すなわち、金属板を円形に打ち抜くか、巻き回して円筒に成形した後、円筒の一部を切断して缶蓋用と缶体(缶胴)用の素材として分離し、その素材を用いて缶蓋と缶体(缶胴)をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とする、高い素材利用効率の金属缶の製造方法を提供することを課題とする。
この種の缶においては、内容物充填後に天蓋の封口に高速封口可能な巻締め技術が適用できないから近時要求される高速缶詰生産に対応できない。
本発明は、前記従来の問題点を解決するため、一枚の金属板から缶蓋と缶体(缶胴)を対として製造し、それらを接合して金属缶とする方法を提供することを課題とする。すなわち、金属板を円形に打ち抜くか、巻き回して円筒に成形した後、円筒の一部を切断して缶蓋用と缶体(缶胴)用の素材として分離し、その素材を用いて缶蓋と缶体(缶胴)をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とする、高い素材利用効率の金属缶の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の請求項1の金属缶の製造方法は、金属板を円形に打ち抜き有底円筒を成形し、有底円筒の開口周縁部を拡径して拡径傾斜壁を有する拡径部を形成し、該拡径部の拡径傾斜基部を内方に張り出すように周方向にビードを形成し、前記有底円筒を、該ビードの谷部位置で該ビードに平行に輪切り切断して、前記有底円筒の開口周縁部側の管状部材とその下方の缶体とに分離し、前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、前記缶体の開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めて金属缶とすることを特徴とする。
請求項2の金属缶の製造方法は、請求項1において、前記有底円筒を、絞り成形法、絞り・再絞り成形法、絞り・しごき成形法、又は薄肉深絞り成形法を用いて行うことを特徴とする。
請求項3の金属缶の製造方法は、金属板を円形に打ち抜き有底円筒を成形し、有底円筒の開口周縁部を縮径して縮径傾斜壁を有する縮径部を形成し、前記有底円筒を、該縮径傾斜基部の位置で輪切り切断して、前記有底円筒の開口周縁部側の管状部材とその下方の缶体とに分離し、前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、前記缶体を、絞り成形、絞り・再絞り成形、絞り・しごき成形、又は薄肉深絞り成形するか、あるいは前記缶体の開口周縁部を縮径し前記缶体の開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めて金属缶とすることを特徴とする。
本発明の請求項4の金属缶の製造方法は、矩形状金属板を巻き回し丸成形材とし、重ね合わせ部分を溶接接合して底の無い底なし円筒とし、該底なし円筒の上方開口周縁部を拡径して拡径傾斜壁を有する拡径部を形成し、該拡径部の拡径傾斜基部を内方に張り出すように周方向にビードを形成し、前記底なし円筒を、該ビードの谷部位置で該ビードに平行に輪切り切断して、前記底なし円筒の上方開口周縁部側の管状部材とその下方の缶胴とに分離し、前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、前記缶胴の上方開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めるとともに、前記缶胴の下方開口周縁部を外方に拡径して底蓋巻締め用フランジを形成し、底蓋巻締め用フランジに底蓋を巻締めて金属缶とすることを特徴とする。
請求項2の金属缶の製造方法は、請求項1において、前記有底円筒を、絞り成形法、絞り・再絞り成形法、絞り・しごき成形法、又は薄肉深絞り成形法を用いて行うことを特徴とする。
請求項3の金属缶の製造方法は、金属板を円形に打ち抜き有底円筒を成形し、有底円筒の開口周縁部を縮径して縮径傾斜壁を有する縮径部を形成し、前記有底円筒を、該縮径傾斜基部の位置で輪切り切断して、前記有底円筒の開口周縁部側の管状部材とその下方の缶体とに分離し、前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、前記缶体を、絞り成形、絞り・再絞り成形、絞り・しごき成形、又は薄肉深絞り成形するか、あるいは前記缶体の開口周縁部を縮径し前記缶体の開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めて金属缶とすることを特徴とする。
本発明の請求項4の金属缶の製造方法は、矩形状金属板を巻き回し丸成形材とし、重ね合わせ部分を溶接接合して底の無い底なし円筒とし、該底なし円筒の上方開口周縁部を拡径して拡径傾斜壁を有する拡径部を形成し、該拡径部の拡径傾斜基部を内方に張り出すように周方向にビードを形成し、前記底なし円筒を、該ビードの谷部位置で該ビードに平行に輪切り切断して、前記底なし円筒の上方開口周縁部側の管状部材とその下方の缶胴とに分離し、前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、前記缶胴の上方開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めるとともに、前記缶胴の下方開口周縁部を外方に拡径して底蓋巻締め用フランジを形成し、底蓋巻締め用フランジに底蓋を巻締めて金属缶とすることを特徴とする。
本発明によれば、一枚の金属板から缶蓋と缶体(缶胴)を対として製造し、それらを接合して金属缶とするので、金属板を無駄なく有効に活用することができる。
また、開口部を設けるための素材板部分をスクラップ廃棄せずに利用できるので、材料歩留まりを著しく高めることができ、缶全体の製造コストを軽減できる。
また、開口部を設けるための素材板部分をスクラップ廃棄せずに利用できるので、材料歩留まりを著しく高めることができ、缶全体の製造コストを軽減できる。
本発明の実施の態様を図面に基づいて説明する。
図1は、有底円筒を得る絞り成形法の説明図であり、(a)は金属板をパンチ・ダイ間にセットした段階を示し、(b)は絞り途中の段階を示す。図2は、有底円筒を得る絞り・しごき成形法の説明図であり、(a)はしごきの初期の段階を示し、(b)はしごきの終期の段階を示す。図3は、有底円筒を得る薄肉化深絞り成形法の説明図である。図4は、有底円筒の開口周縁部の拡径(a)、ビード形成(b)、輪切り切断(c)、切断後の缶体のフランジ形成(d)、缶蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(e)工程の説明図である。図5は、底なし円筒を得る溶接接合の説明図である。図6は、有底円筒の開口周縁部の縮径(a)、輪切り切断(b)、切断後の缶体のフランジ形成(c)、缶蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(f)工程、缶胴の薄肉化(d)、薄肉化後のフランジ形成(e)の説明図である。図7は、図5の底なし円筒の開口周縁部の拡径(a)、ビード形成(b)、輪切り切断(c)、切断後の缶胴のフランジ形成(d)、缶蓋及び底蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(e)工程の説明図である。図8は、管状部材からリングエンドを形成する工程の説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。図9は、リングエンドにシール部材をシールした態様を示す平面図(a)、B−B断面図(b)、その部分拡大図(c)である。
図1は、有底円筒を得る絞り成形法の説明図であり、(a)は金属板をパンチ・ダイ間にセットした段階を示し、(b)は絞り途中の段階を示す。図2は、有底円筒を得る絞り・しごき成形法の説明図であり、(a)はしごきの初期の段階を示し、(b)はしごきの終期の段階を示す。図3は、有底円筒を得る薄肉化深絞り成形法の説明図である。図4は、有底円筒の開口周縁部の拡径(a)、ビード形成(b)、輪切り切断(c)、切断後の缶体のフランジ形成(d)、缶蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(e)工程の説明図である。図5は、底なし円筒を得る溶接接合の説明図である。図6は、有底円筒の開口周縁部の縮径(a)、輪切り切断(b)、切断後の缶体のフランジ形成(c)、缶蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(f)工程、缶胴の薄肉化(d)、薄肉化後のフランジ形成(e)の説明図である。図7は、図5の底なし円筒の開口周縁部の拡径(a)、ビード形成(b)、輪切り切断(c)、切断後の缶胴のフランジ形成(d)、缶蓋及び底蓋をフランジに取り付けて金属缶とする(e)工程の説明図である。図8は、管状部材からリングエンドを形成する工程の説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。図9は、リングエンドにシール部材をシールした態様を示す平面図(a)、B−B断面図(b)、その部分拡大図(c)である。
<実施の形態1>
(有底円筒の成形)
先ず、実施の形態1として、円形に打ち抜いた金属板10を絞り成形して有底円筒を得る方法を、図1を用いて概略説明する。図1(a)に示すように、円形に打ち抜いた金属板10をダイ11と皺押さえスリーブ12の間にセットして、皺押さえスリーブ12の中心穴から円形パンチ12aを押し込み、図1(b)に示すように絞りカップ10aに成形する。また、図1に示すような方法で得た絞りカップ10aを、さらに小径のポンチにより再絞りして、より深い有底円筒を得る絞り・再絞り法を用いることもできる。
有底円筒を得る方法として、絞り・再絞り方法を適用すると、一回毎の絞り比は小さく設定できるので、絞り皺や破断発生を減少することができる。
(有底円筒の成形)
先ず、実施の形態1として、円形に打ち抜いた金属板10を絞り成形して有底円筒を得る方法を、図1を用いて概略説明する。図1(a)に示すように、円形に打ち抜いた金属板10をダイ11と皺押さえスリーブ12の間にセットして、皺押さえスリーブ12の中心穴から円形パンチ12aを押し込み、図1(b)に示すように絞りカップ10aに成形する。また、図1に示すような方法で得た絞りカップ10aを、さらに小径のポンチにより再絞りして、より深い有底円筒を得る絞り・再絞り法を用いることもできる。
有底円筒を得る方法として、絞り・再絞り方法を適用すると、一回毎の絞り比は小さく設定できるので、絞り皺や破断発生を減少することができる。
さらに、有底円筒を得る実施形態としては、公知の絞り・しごき成形法(Draw & Ironing、以下DI法という。)や薄肉化深絞り成形法も好適に使用できる。DI法の概略を図2を用いて説明するが、図2(a)はしごき成形の初期の段階を示し、(b)はしごき成形の終期の段階を示す。DI法は、炭酸飲料缶などの製缶法として多用されているもので、前段階で絞り成形により、絞り比約1.7〜2.5程度(絞り前円形素材径/絞り後のカップ径)の絞りカップ20を準備する。
図2(a)に示すように、絞りカップ20を、再絞りダイス21と上部からの皺押さえスリーブ23で挟み押さえながら、ポンチ24を下方へ押し込みカップ壁を再絞りに引き続きしごき加工する。絞りカップ20は、ダイス21により再絞りを受けて、さらに下部の第一しごきリング22a、第二しごきリング22b、第三しごきリング22cを通過させることにより、図2(b)に示すように、絞りカップの胴壁をしごきながら順次薄くする。しごき加工においては、前記第一乃至第三の3段のしごきリングの内径が順次小さくなるように予め配置することにより、絞りカップ胴壁を強制的に薄くしごき加工し、最終的には素材元厚の1/3程度まで減少させることができる。
次に、薄肉化深絞り成形法を図3を用いて概略説明する。先ず、前段階として、絞り成形法により絞り比約1.7〜2.5程度(絞り前円形素材径/絞り後のカップ径)の絞りカップ30を準備する。絞りカップ30は、皺押さえスリーブ33と加工ダイ31の上部平面部の間で押圧されながら、ポンチ34により下方に押し込まれ、加工ダイ34の曲率半径の小さい加工コーナー32により曲げ延伸を受ける。この曲げ延伸により絞りカップ胴壁は薄く変形されながら有底円筒となる。
また、薄肉化深絞り成形法の加工ダイ31の下部に、図2で説明したしごきリング22a、22b、22cを設けて、しごき加工を付加すれば有底円筒の壁厚みをさらに薄くすることもできる。
また、薄肉化深絞り成形法の加工ダイ31の下部に、図2で説明したしごきリング22a、22b、22cを設けて、しごき加工を付加すれば有底円筒の壁厚みをさらに薄くすることもできる。
(開口部拡径、ビード形成、輪切り切断)
次に、図4を用いて、有底円筒から金属缶を形成する一連の工程を説明する。図4(a)に示すように、有底円筒40の開口周縁部40bに、円筒内面及び外面に夫々回転ロールを当接させながら有底円筒40を回転させて、開口周縁部40bを外方へ拡径させて拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成する。
次に、図4を用いて、有底円筒から金属缶を形成する一連の工程を説明する。図4(a)に示すように、有底円筒40の開口周縁部40bに、円筒内面及び外面に夫々回転ロールを当接させながら有底円筒40を回転させて、開口周縁部40bを外方へ拡径させて拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成する。
次に、図4(b)に示すように、拡径傾斜壁42の拡径傾斜基部42aに沿って、有底円筒40の内面及び外面に夫々回転ロールを当接させながら有底円筒40を回転させて、拡径傾斜基部42aを、断面視で有底円筒40の内方に張り出すように周方向にビード42bを形成する。ここで、拡径傾斜基部42aとは、拡径部41とその下方に接続する有底円筒40との境界部分をいう。
続いて、図4(c)に示すように、内方へ張り出したビード42bの谷部位置42cで、ビード42bに平行に輪切り切断し(X−X)、有底円筒40を、開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離する。
なお、この管状部材43の開口周縁部40b側の管状部周縁43fは、絞り耳発生や拡径変形による周縁不揃いのため、必要に応じて切り離すことが望ましい。
続いて、図4(c)に示すように、内方へ張り出したビード42bの谷部位置42cで、ビード42bに平行に輪切り切断し(X−X)、有底円筒40を、開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離する。
なお、この管状部材43の開口周縁部40b側の管状部周縁43fは、絞り耳発生や拡径変形による周縁不揃いのため、必要に応じて切り離すことが望ましい。
次に、輪切り切断し分離した円錐台状の管状部材43を成形加工してリングエンド45(図4(e))とするが、その詳細成形工程は後述する。このリングエンド45のパネル部に別途準備したシール部材46を加熱圧着(ヒートシール)して缶蓋80とする。なお、切断分離した下方の缶体40aの切断側開口周縁が、ビード加工変形を受け小径となっている場合は、所定の開口径となるように必要に応じてビード変形部40dとして切り離し除去する。
そして、缶体40aの上方の開口周縁部40cを外方に拡径して、缶蓋を巻き締めて接合するための缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋巻締め用フランジ44aに缶蓋を巻き締めて接合し金属缶とする。
そして、缶体40aの上方の開口周縁部40cを外方に拡径して、缶蓋を巻き締めて接合するための缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋巻締め用フランジ44aに缶蓋を巻き締めて接合し金属缶とする。
(リングエンドの成形)
次に、前述した円錐台状の管状部材43からリングエンド45を成形する工程を、図8を用いて詳細に説明する。
管状部材43を、上下2つの金型を用いてプレス加工する工程(1)〜(5)において、先ず、工程(1)で、管状部材43の内周端部43aを下方へ圧入すると同時にその内周端部43aを上方へ折り曲げてリングエンド45の内周縁43cとするとともに、管状部材43の外周端部43bをわずか下方へ折り曲げてリングエンド43の巻締部43dとする。
なお工程(1)は、内周端部43aを下方へ圧入する工程、内周端部43aを上方へ折り曲げて内周縁43cとする工程、外周端部43bをわずか下方へ折り曲げて巻締部43dとする工程として、多段階に分けることもできる。
次に、前述した円錐台状の管状部材43からリングエンド45を成形する工程を、図8を用いて詳細に説明する。
管状部材43を、上下2つの金型を用いてプレス加工する工程(1)〜(5)において、先ず、工程(1)で、管状部材43の内周端部43aを下方へ圧入すると同時にその内周端部43aを上方へ折り曲げてリングエンド45の内周縁43cとするとともに、管状部材43の外周端部43bをわずか下方へ折り曲げてリングエンド43の巻締部43dとする。
なお工程(1)は、内周端部43aを下方へ圧入する工程、内周端部43aを上方へ折り曲げて内周縁43cとする工程、外周端部43bをわずか下方へ折り曲げて巻締部43dとする工程として、多段階に分けることもできる。
次に、工程(2)でリングエンド45の巻締部43dおよび内周縁43cの形状を整え、工程(3)および(4)で、内周縁43c端部を上外方へ巻回して折り曲げ内縁カール部43eとする。
さらに、工程(5)で、リングエンド45のパネル部47の面位置よりも上方に突き出している内縁カール部43eの上面を下方に押圧し、平坦なパネル面48を開口部49の周囲に形成する。なお、開口部49はパネル面48とほぼ同心円状に形成され、その大きさは、後述するシール部材46との密着面を残したほぼ全面とすることが好ましい。
工程(5)での内縁カール部43eの上面の押圧加工により、管状部材43の輪切り切断時に露出した板材切断部をパネル部47に当接させて隠蔽し、鋭利な端面による危険防止をすることができる。
さらに、工程(5)で、リングエンド45のパネル部47の面位置よりも上方に突き出している内縁カール部43eの上面を下方に押圧し、平坦なパネル面48を開口部49の周囲に形成する。なお、開口部49はパネル面48とほぼ同心円状に形成され、その大きさは、後述するシール部材46との密着面を残したほぼ全面とすることが好ましい。
工程(5)での内縁カール部43eの上面の押圧加工により、管状部材43の輪切り切断時に露出した板材切断部をパネル部47に当接させて隠蔽し、鋭利な端面による危険防止をすることができる。
次に、図8の工程で加工されたリングエンド45のパネル面48に、シール部材46をヒートシール(加熱圧着)して、缶蓋80とする。
図9(a)に、リングエンド45に、掴み代としてのタブ81を具備するシール部材46をヒートシールした缶蓋80の平面図を示す。(b)はそのB−B断面図である。また、(c)は(b)の周縁部の部分拡大断面図である。
シール部材46には、そのシール面に加熱溶融する有機フィルム層や塗布接着層46aを予め施しておき、パネル面48の密着面48aを加熱することでシール部材46を加熱圧着することができる。
図9(a)に、リングエンド45に、掴み代としてのタブ81を具備するシール部材46をヒートシールした缶蓋80の平面図を示す。(b)はそのB−B断面図である。また、(c)は(b)の周縁部の部分拡大断面図である。
シール部材46には、そのシール面に加熱溶融する有機フィルム層や塗布接着層46aを予め施しておき、パネル面48の密着面48aを加熱することでシール部材46を加熱圧着することができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2の金属缶の製造方法について、図6を用いて説明する。実施の形態2の金属缶の製造方法は、円形に打ち抜いた金属板を成形して有底円筒を得る点、リングエンドの加工法の点で実施の形態1の製造方法と実質的に同じであるが、以下の点で異なる。
すなわち、
・開口周縁部を拡径する替わりに縮径(ネッキング)すること、
・ビードの形成はせずに、ビード谷部形成に代えて、縮径傾斜基部で輪切り切断すること、
・缶体を拡径(フランジ加工)する前に、缶体を再絞り、又は開口周縁部を縮径(ネッキング)すること、などにおいて異なる。
次に、実施の形態2の金属缶の製造方法について、図6を用いて説明する。実施の形態2の金属缶の製造方法は、円形に打ち抜いた金属板を成形して有底円筒を得る点、リングエンドの加工法の点で実施の形態1の製造方法と実質的に同じであるが、以下の点で異なる。
すなわち、
・開口周縁部を拡径する替わりに縮径(ネッキング)すること、
・ビードの形成はせずに、ビード谷部形成に代えて、縮径傾斜基部で輪切り切断すること、
・缶体を拡径(フランジ加工)する前に、缶体を再絞り、又は開口周縁部を縮径(ネッキング)すること、などにおいて異なる。
以下、実施の形態2の金属缶の製造方法は、図6(a)に示すように、金属板を円形に打ち抜いて成形された有底円筒40の開口周縁部40bを縮径し、縮径傾斜壁62を有する縮径部61を形成する。
次に、図6(b)に示すように、有底円筒40を、縮径傾斜基部62aの位置で輪切り切断して、有底円筒40の開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離する。なお、この管状部材43の上方に位置する管状部周縁43fは、絞り耳発生や縮径変形による周縁不揃いのため、必要に応じて切り離すことが望ましい。そして、管状部材43の内周端部43aを下方に圧入してリングエンド45を形成し、リングエンド45の開口部49にシール部材46をヒートシールして缶蓋80とする点は、実施の形態1と同様である。
さらに、図6(c)に示すように、缶体40aの開口周縁部40cをロール加工して縮径した後、缶体40aの開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋80を巻き締めて金属缶とする(図6(f))。
なお、実施の形態2においては、図6(e)に示すように、缶体40aを、絞り成形、絞り・再絞り成形、絞り・しごき成形、又は薄肉深絞り成形し(図6(d))、缶体40aの開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し(図6(e))、缶蓋80を巻き締めて金属缶とすることもできる(図6(f))。この場合は、図6(d)に示す缶胴の薄肉化工程で、缶胴のみを薄くすることができる。
次に、図6(b)に示すように、有底円筒40を、縮径傾斜基部62aの位置で輪切り切断して、有底円筒40の開口周縁部40b側の管状部材43とその下方の缶体40aとに分離する。なお、この管状部材43の上方に位置する管状部周縁43fは、絞り耳発生や縮径変形による周縁不揃いのため、必要に応じて切り離すことが望ましい。そして、管状部材43の内周端部43aを下方に圧入してリングエンド45を形成し、リングエンド45の開口部49にシール部材46をヒートシールして缶蓋80とする点は、実施の形態1と同様である。
さらに、図6(c)に示すように、缶体40aの開口周縁部40cをロール加工して縮径した後、缶体40aの開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋80を巻き締めて金属缶とする(図6(f))。
なお、実施の形態2においては、図6(e)に示すように、缶体40aを、絞り成形、絞り・再絞り成形、絞り・しごき成形、又は薄肉深絞り成形し(図6(d))、缶体40aの開口周縁部40cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し(図6(e))、缶蓋80を巻き締めて金属缶とすることもできる(図6(f))。この場合は、図6(d)に示す缶胴の薄肉化工程で、缶胴のみを薄くすることができる。
<実施の形態3>
(底なし円筒の成形)
実施の形態1、2において有底円筒を用いて金属缶を製造する方法を説明したが、本実施の形態3では、矩形状金属板を溶接接合法によって底なし円筒とし、この底なし円筒から金属缶を製造する方法を説明する。
先ず、図5に示すように、矩形状金属板50を溶接機の内芯51を包むように巻き回し、重ね合わせ部分を有する丸成形材52とし、この丸成形材52の重ね合わせ部分に上電極53及び下電極54を当接させて通電し、抵抗加熱によりシーム溶接接合し、溶接接合部55を有する底なし円筒56とする。
(底なし円筒の成形)
実施の形態1、2において有底円筒を用いて金属缶を製造する方法を説明したが、本実施の形態3では、矩形状金属板を溶接接合法によって底なし円筒とし、この底なし円筒から金属缶を製造する方法を説明する。
先ず、図5に示すように、矩形状金属板50を溶接機の内芯51を包むように巻き回し、重ね合わせ部分を有する丸成形材52とし、この丸成形材52の重ね合わせ部分に上電極53及び下電極54を当接させて通電し、抵抗加熱によりシーム溶接接合し、溶接接合部55を有する底なし円筒56とする。
(開口部拡径、ビード形成、輪切り切断)
続いて、図7に示すように、前記底なし円筒56を用いて、開口部拡径、ビード形成、輪切り切断、リングエンド成形、缶蓋及び底蓋巻き締めの各工程により、金属缶を製造する。
すなわち、先ず、底なし円筒56の上方開口部周縁部56aに、底なし円筒の内外面から夫々回転ロールを当接させながら底なし円筒56を回転させて拡径し、拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成する(図7(a))。
次に、底なし円筒内外面から夫々回転ロールを当接しながら底なし円筒56を回転させて、拡径部41の拡径傾斜基部42aを内方に張り出すようにして周方向にビード42bを形成する(図7(b))。
ここで、拡径傾斜基部42aとは、拡径部41とその下方に接続する底なし筒体56との境界部分をいう。
続いて、図7に示すように、前記底なし円筒56を用いて、開口部拡径、ビード形成、輪切り切断、リングエンド成形、缶蓋及び底蓋巻き締めの各工程により、金属缶を製造する。
すなわち、先ず、底なし円筒56の上方開口部周縁部56aに、底なし円筒の内外面から夫々回転ロールを当接させながら底なし円筒56を回転させて拡径し、拡径傾斜壁42を有する拡径部41を形成する(図7(a))。
次に、底なし円筒内外面から夫々回転ロールを当接しながら底なし円筒56を回転させて、拡径部41の拡径傾斜基部42aを内方に張り出すようにして周方向にビード42bを形成する(図7(b))。
ここで、拡径傾斜基部42aとは、拡径部41とその下方に接続する底なし筒体56との境界部分をいう。
続いて、内方へ張り出したビード42bの谷部位置42cで、ビード42bに平行に輪切り切断し(X−X)、底なし円筒56を、上方開口周縁部56a側の管状部材43とその下方の缶胴56bとに分離する(図7(c))。なお、この管状部材43の開口側の管状部周縁43fは、絞り耳発生や拡径変形による周縁不揃いになっている場合は、必要に応じて切り離すことが望ましい。
なお、円錐台状の管状部材43からリングエンド45を成形する工程(図7(e)に示す工程)は、実施の形態1で述べた図8を用いた工程の説明と同じである。また、このリングエンド45のパネル部には別途準備したシール部材46をシールしてリングエンドの開口部を封口し缶蓋とする工程も、実施の形態1で述べた図9に関する説明と同じである。
さらに、缶胴56bの上方開口周縁部56cを外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジ44aを形成し、缶蓋巻締め用フランジ44aに缶蓋80を巻き締めるとともに、缶胴56bの下方開口周縁部56dを外方に拡径して底蓋巻締め用フランジ44bを形成し、底蓋巻締め用フランジ44bに底蓋57を巻締めて金属缶とする。
なお、切断した缶胴56bの切断開口周縁もビード加工変形を受けているので所定の開口径となるように必要に応じてビード変形部58を切り離しても良い。
なお、切断した缶胴56bの切断開口周縁もビード加工変形を受けているので所定の開口径となるように必要に応じてビード変形部58を切り離しても良い。
前記のような実施の形態1〜3に説明したように、一枚の金属板から円筒に成形した素材を用いて缶蓋と缶体(缶胴)をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とすることができる。
なお、本実施の形態において用いる金属板の素材としては、アルミニウム合金板、錫めっき鋼板、クロムメッキ鋼板、および前記各素材板に塗装あるいは有機フィルムをラミネート(積層)を施したラミネート金属板が好適に使用される。アルミニウム合金板としては、1000系、3000系、5000系の合金が好適に挙げられる。素材板厚としては、150〜400μmのものが好ましく用いられ、加工後のリングエンド板厚および缶胴板厚が150〜300μmとなるようにするのが好ましい。
なお、本実施の形態において用いる金属板の素材としては、アルミニウム合金板、錫めっき鋼板、クロムメッキ鋼板、および前記各素材板に塗装あるいは有機フィルムをラミネート(積層)を施したラミネート金属板が好適に使用される。アルミニウム合金板としては、1000系、3000系、5000系の合金が好適に挙げられる。素材板厚としては、150〜400μmのものが好ましく用いられ、加工後のリングエンド板厚および缶胴板厚が150〜300μmとなるようにするのが好ましい。
なお、本発明の主旨は、一枚の金属板を円筒に成形した後、円筒の一部を切断して缶蓋用と缶体(缶胴)用の素材に分離し、その素材を用いて缶蓋と缶体(缶胴)をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とすることを特徴とするものであり、このような技術思想と同一の範囲の技術は本発明の技術的範囲に属する。例えば、上記の実施の形態では、ビードを、円筒の内面及び外面に内ロール及び外ロールをそれぞれ当接させて回転させて形成したが、円筒の内外面に型を挿入し、その型の形状を転写させて形成することもできる。
本発明によれば、一枚の金属板を円筒に成形した後、円筒の一部を切断して缶蓋用と缶体(缶胴)用の素材とし、その素材を用いて缶蓋と缶体(缶胴)をそれぞれ成形して、両者を接合して金属缶とするものであるので、従来廃棄していた材料部分を有効活用でき、金属缶製造の材料歩留まりを著しく高め、コスト削減に寄与することができる。
10 金属板
11,31,34 ダイ
12,33 皺押さえスリーブ
12a 円形パンチ
10a,20,30 絞りカップ
21 再絞りダイス
23 皺押さえスリーブ
24,34 ポンチ
22a,22b,22c しごきリング
32 加工コーナー
40 有底円筒
40a 缶体
40b,40c 開口周縁部
40d ビード変形部
41 拡径部
42 拡径傾斜壁
42a 拡径傾斜基部
42b ビード
42c 谷部位置
43 管状部材
43a 内周端部
43b 外周端部
43c 内周縁
43d 巻締部
43e 内縁カール部
43f 管状部周縁
44a 缶蓋巻締め用フランジ
44b 底蓋巻締め用フランジ
45 リングエンド
46 シール部材
46a 有機フィルム層や塗布接着層
47 パネル部
48 パネル面
48a 密着面
49 開口部
50 矩形状金属板
51 内芯
52 丸成形材
53 上電極
54 下電極
55 溶接接合部
56 底なし円筒
56a,56c 上方開口部周縁部
56b 缶胴
56d 下方開口周縁部
57 底蓋
58 ビード変形部
61 縮径部
62 縮径傾斜壁
62a 縮径傾斜基部
80 缶蓋
81 タブ
11,31,34 ダイ
12,33 皺押さえスリーブ
12a 円形パンチ
10a,20,30 絞りカップ
21 再絞りダイス
23 皺押さえスリーブ
24,34 ポンチ
22a,22b,22c しごきリング
32 加工コーナー
40 有底円筒
40a 缶体
40b,40c 開口周縁部
40d ビード変形部
41 拡径部
42 拡径傾斜壁
42a 拡径傾斜基部
42b ビード
42c 谷部位置
43 管状部材
43a 内周端部
43b 外周端部
43c 内周縁
43d 巻締部
43e 内縁カール部
43f 管状部周縁
44a 缶蓋巻締め用フランジ
44b 底蓋巻締め用フランジ
45 リングエンド
46 シール部材
46a 有機フィルム層や塗布接着層
47 パネル部
48 パネル面
48a 密着面
49 開口部
50 矩形状金属板
51 内芯
52 丸成形材
53 上電極
54 下電極
55 溶接接合部
56 底なし円筒
56a,56c 上方開口部周縁部
56b 缶胴
56d 下方開口周縁部
57 底蓋
58 ビード変形部
61 縮径部
62 縮径傾斜壁
62a 縮径傾斜基部
80 缶蓋
81 タブ
Claims (4)
- 金属板を円形に打ち抜き有底円筒を成形し、
有底円筒の開口周縁部を拡径して拡径傾斜壁を有する拡径部を形成し、該拡径部の拡径傾斜基部を内方に張り出すように周方向にビードを形成し、
前記有底円筒を、該ビードの谷部位置で該ビードに平行に輪切り切断して、前記有底円筒の開口周縁部側の管状部材とその下方の缶体とに分離し、
前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、
前記缶体の開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めて金属缶とすることを特徴とする金属缶の製造方法。 - 前記有底円筒を、絞り成形法、絞り・再絞り成形法、絞り・しごき成形法、又は薄肉深絞り成形法を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の金属缶の製造方法。
- 金属板を円形に打ち抜き有底円筒を成形し、
有底円筒の開口周縁部を縮径して縮径傾斜壁を有する縮径部を形成し、前記有底円筒を、該縮径傾斜基部の位置で輪切り切断して、前記有底円筒の開口周縁部側の管状部材とその下方の缶体とに分離し、
前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、
前記缶体を、絞り成形、絞り・再絞り成形、絞り・しごき成形、又は薄肉深絞り成形するか、あるいは前記缶体の開口周縁部を縮径し前記缶体の開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めて金属缶とすることを特徴とする金属缶の製造方法。 - 矩形状金属板を巻き回し丸成形材とし、重ね合わせ部分を溶接接合して底の無い底なし円筒とし、該底なし円筒の上方開口周縁部を拡径して拡径傾斜壁を有する拡径部を形成し、該拡径部の拡径傾斜基部を内方に張り出すように周方向にビードを形成し、
前記底なし円筒を、該ビードの谷部位置で該ビードに平行に輪切り切断して、前記底なし円筒の上方開口周縁部側の管状部材とその下方の缶胴とに分離し、
前記管状部材の内周端部を下方に圧入してリングエンドを形成するとともに該リングエンドの開口部にシール部材をヒートシールして缶蓋とし、
前記缶胴の上方開口周縁部を外方に拡径して缶蓋巻締め用フランジを形成し、
該缶蓋巻締め用フランジに前記缶蓋を巻き締めるとともに、前記缶胴の下方開口周縁部を外方に拡径して底蓋巻締め用フランジを形成し、底蓋巻締め用フランジに底蓋を巻締めて金属缶とすることを特徴とする金属缶の製造方法。
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101092020B1 (ko) * | 2009-05-22 | 2011-12-12 | 김만수 | 개선된 드럼통마개의 성형방법 |
WO2015031118A1 (en) * | 2013-08-29 | 2015-03-05 | Eaton Corporation | Bearing pin upset method to retain high hardness pins |
CN108687253A (zh) * | 2018-05-21 | 2018-10-23 | 黄波承 | 一种包装罐的生产工艺及其结构 |
CN114147137A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-08 | 河南麦维新材料有限公司 | 一种抗冲击型食品包装罐的制造方法 |
-
2006
- 2006-01-06 JP JP2006001897A patent/JP2007181864A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US10369620B2 (en) | 2013-08-29 | 2019-08-06 | Eaton Corporation | Bearing pin upset method to retain high hardness pins |
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CN108687253B (zh) * | 2018-05-21 | 2023-08-29 | 佛山市粤利达五金瓶盖有限公司 | 一种包装罐的生产工艺及其结构 |
CN114147137A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-08 | 河南麦维新材料有限公司 | 一种抗冲击型食品包装罐的制造方法 |
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