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JP2007161525A - 半導体装置用基材およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置用基材およびその製造方法 Download PDF

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JP2007161525A
JP2007161525A JP2005359877A JP2005359877A JP2007161525A JP 2007161525 A JP2007161525 A JP 2007161525A JP 2005359877 A JP2005359877 A JP 2005359877A JP 2005359877 A JP2005359877 A JP 2005359877A JP 2007161525 A JP2007161525 A JP 2007161525A
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semiconductor
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Shiro Sakai
士郎 酒井
Kazuhide Sumiyoshi
和英 住吉
Masashi Tsukihara
政志 月原
Ken Kataoka
研 片岡
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University of Tokushima NUC
Ushio Denki KK
Ushio Inc
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University of Tokushima NUC
Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Abstract

【課題】 積層される活性層について十分に広い有効発光波長範囲が得られながら、当該活性層について転位密度が低減されて十分に大きい発光効率を得ることができる半導体装置用基材およびその製造方法の提供。
【解決手段】 半導体装置用基材は、基板と、この基板上に形成されたGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層と、このGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層上に形成された積層体である機能素子形成用下地層とよりなり、機能素子形成用下地層は、その最上層が高結晶性Alx Ga1-x N半導体層よりなり、当該機能素子形成用下地層中には低結晶性AlGaN半導体層を有することを特徴とする。半導体装置用基材においては、基板の表面に溝部が形成されていることが好ましい。また、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を構成するAlの組成比率xは、0.01〜0.25であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、AlGaN半導体化合物よりなる半導体装置を得るための半導体装置用基材およびその製造方法に関する。
従来より、GaN系化合物半導体装置は、発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)などの発光装置の発光源として用いられており、このような発光源として用いられるGaN系化合物半導体装置は、例えばサファイアなどからなる基板に、GaN系半導体化合物よりなる活性層が発光層として積層されたものであって、活性層は、例えばMOCVD法などによりGaN系半導体化合物の結晶を堆積させて成長させることにより積層することができる。
このGaN系化合物半導体装置について十分に大きな発光効率を得るためには、積層される活性層が転位密度の低減された、すなわち結晶欠陥密度の小さいものであることが必要とされる。
そして、転位密度が低減されて十分に大きな発光効率を有するGaN系化合物半導体装置を得るために、例えば、特許文献1においては、サファイア基板と活性層との格子定数の差に起因して当該活性層において不可避的に発生する転位を抑制するために、活性層と格子定数の差の小さい基板として、窒化物半導体化合物からなる半導体装置用基板をサファイア基板の代わりに用いることが開示されている。すなわち、母材基板の主面に凹凸状領域を選択的に形成し、当該凹凸状領域の凹部を埋めると共にその上面が平坦となるようGaN基材層を成長させ、当該GaN基材層と母材基板との界面にレーザ光を照射して母材基板をGaN基材層から剥離して除去することにより、半導体装置用基板を得ることが行われている。
しかしながら、このように母材基板上に積層させたGaN基材層からなる半導体装置用基板を得るプロセスは、非常に煩雑なものであり、また製造コストも増大するので、サファイア基板上に直接、活性層が積層されてGaN系化合物半導体装置が構成されることが好まい。
一般に、LEDやLDなどの発光装置を構成するGaN系化合物半導体装置が、窒化ガリウム(GaN)を用いたものであると、GaNが特定波長の光を吸収してしまうことから、発光波長370nmよりも短波長側において急激に出力が低下する現象が発生してしまう。一方、紫外波長領域の光の吸収を抑制して広い有効発光波長範囲を得るためには、アルミニウム(Al)が含有されたAlGaN系半導体化合物よりなるAlGaN系化合物半導体装置を用いればよいことが知られている。
しかしながら、Alの反応性が大きいという特徴から、GaN系半導体化合物と比してAlGaN系半導体化合物においてはその結晶成長に際して多数の結晶核が生成されるため、GaN系半導体化合物で行われていた結晶成長方法によっては十分な転位低減効果が得られなかった。そのため、得られるAlGaN系化合物半導体装置について発光効率が著しく低下したものとなってしまう、という問題がある。
特開2002−293699号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、積層される活性層について十分に広い有効発光波長範囲が得られながら、当該活性層について転位密度が低減されて十分に大きい発光効率を得ることができる半導体装置用基材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置用基材は、基板と、この基板上に形成されたGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層と、このGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層上に形成された積層体である機能素子形成用下地層とよりなり、
機能素子形成用下地層は、その最上層が高結晶性Alx Ga1-x N半導体層よりなり、当該機能素子形成用下地層中には低結晶性AlGaN半導体層を有することを特徴とする。
本発明の半導体装置用基材においては、基板の表面に溝部が形成されていることが好ましい。
また、本発明の半導体装置用基材においては、前記高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を構成するAlの組成比率xが、0.01〜0.25であることが好ましい。
本発明の半導体装置用基材の製造方法は、上記の半導体装置用基材の製造方法であって、
基板上にGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層を形成させる工程と、当該GaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層上に機能素子形成用下地層を形成させる下地形成工程とを有し、
下地形成工程は、低温において低結晶性AlGaN半導体層を形成させる工程と、低結晶性AlGaN半導体層上に、高温において高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を形成させる工程とを有することを特徴とする。
本発明の半導体装置用基材の製造方法においては、基板の表面に溝部を形成するエッチング工程を有することが好ましい。
また、本発明の半導体装置用基材の製造方法においては、下地形成工程が、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)およびNH3 を、それぞれ10〜30sccm、3〜20sccm、2〜15slmで供給した状態で行われることが好ましい。
本発明の半導体装置用基材によれば、基本的に活性層をAlGaN半導体化合物により構成することで十分に広い有効発光波長範囲が得られ、しかも、基板上にGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層(以下、これらをまとめて「Ga(In)NPバッファ層」という。)および低結晶性AlGaN半導体層を介して高結晶性Alx Ga1-x N半導体層が形成されており、Ga(In)NPバッファ層の特性および低結晶性AlGaN半導体層の特性によって、それぞれ含有される転位の少なくとも一部を消失させることができるために、この高結晶性Alx Ga1-x N半導体層が転位密度が低減されたものとなってこの高結晶性Alx Ga1-x N半導体層上に形成されるべき活性層を、転位密度が低減された十分に大きな発光効率が得られるものとすることができる。
また、基板の表面に溝部が形成されてなる半導体装置用基材によれば、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を成長させる場合に、当該高結晶性Alx Ga1-x N半導体層が、前記溝部を反映して形成された低結晶性AlGaN半導体層の凹部を埋めるよう層厚方向のみならず面方向への成長も促進され、これにより、低結晶性AlGaN半導体層に発生した転位が互いに会合して高結晶性Alx Ga1-x N半導体層が転位密度が低減されたものとなり、結局、当該高結晶性Alx Ga1-x N半導体層上に形成される活性層を、転位密度が著しく低減されたものとすることができて十分に大きな発光効率が得られるものとすることができる。
以下、本発明の半導体装置用基材について説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の半導体装置用基材の一例における構成を模式的に示す説明用断面図である。
この半導体装置用基材10は、例えばサファイアなどよりなる平坦な基板(以下、「サファイア基板」ともいう。)11の主面上に、Ga(In)NPバッファ層12が形成され、このGa(In)NPバッファ層12上に、その層上に活性層を成長させるための機能素子形成用下地層13が形成された構成とされている。
サファイア基板11の主面は、例えば(0001)面とされ、また、基板を構成する材料としては、サファイアに限定されず、Si単結晶、SiC単結晶、GaN単結晶、ZnO単結晶、LiAlO2 単結晶、LiGaO2 単結晶、MgAl2 4 単結晶などの公知の単結晶を用いることができる。
Ga(In)NPバッファ層12は、サファイア基板11と機能素子形成用下地層13との間に介在される緩衝領域層であって、当該機能素子形成用下地層13を構成する高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hの転位密度を低減させる効果を発揮するものである。
このGa(In)NPバッファ層12は、GaInNP化合物によって構成されていても、GaNP化合物によって構成されていてもよいが、GaInNP化合物は、従来バッファ層の材料として用いられているGaNP系化合物に比して、高い転位低減の効果を発揮するという特長を有するため、好ましい。
このGa(In)NPバッファ層12は、例えば、サファイア基板11の基板温度が400〜800℃、好ましくは500〜550℃の極低温の範囲とされた状態で結晶成長させることにより、形成することができる。
そして、機能素子形成用下地層13は、その最上層が高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hからなる、2層以上の積層体により構成されており、この機能素子形成用下地層13を構成する積層体中には、低結晶性AlGaN半導体層13Lが含まれている。図1においては、機能素子形成用下地層13が2層構造のものとされており、その上層に高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが設けられていると共に下層に低結晶性AlGaN半導体層13Lが設けられている。
本発明において、「高結晶性」および「低結晶性」とは、結晶化度の高低を相対的に表しており、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hなどの高結晶性の結晶層は、低結晶性AlGaN半導体層13Lなどの低結晶性の結晶層に比して高い結晶化度を有している。
これらの結晶層の結晶化度の高低は、低結晶性の結晶層においては高結晶性の結晶層に比して欠陥などが多く、キャリア密度が低く、高抵抗であることから、結晶の空乏層容量の電圧依存性によって、評価することができる。
この例の半導体装置用基材10においては、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hは、サファイア基板11の基板温度が1030〜1100℃の高温の範囲とされた状態で結晶成長させることにより、得ることができる。また、低結晶性AlGaN半導体層13Lは、サファイア基板11の基板温度が900〜950℃の低温の範囲とされた状態で結晶成長させることにより、得ることができる。
高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13HのAlの組成比率xは、機能素子形成用下地層13上に形成されるべき活性層を構成するAlGaN半導体化合物におけるAlの組成比率よりも大きいものとされることが好ましく、例えば0.01〜0.25とすることができ、好ましくは0.1〜0.2である。このAlの組成比率xが0.01未満であると、紫外光の吸収が大きくなってしまうため、発光デバイスを作成した場合に発光効率が低いものとなってしまうおそれがある。一方、Alの組成比率xが0.25よりも大きいと、Alの特性が強く顕れて転位17が多数発生してしまい、従って、得られる高結晶性Alx Ga1-x N半導体層が転位密度の高いものとなり、この高結晶性Alx Ga1-x N半導体層上に形成される活性層が、十分に大きな発光効率を得ることができないおそれがある。
以上のような組成比を有する低結晶性AlGaN半導体層13Lおよび高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hは、例えば、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)およびNH3 を、それぞれ10〜30sccm、3〜20sccm、2〜15slmで供給した状態で結晶成長を行うことにより、形成させることができる。
以上の半導体装置用基材10は、例えば、サファイア基板11は例えば10〜1000μmの厚みのものとされ、Ga(In)NPバッファ層12は例えば0.1〜50nmの厚みのものとされ、低結晶性AlGaN半導体層13Lは例えば50〜1000nmの厚みのものとされ、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hは例えば1〜30μmの厚みのものとされる。
この例の半導体装置用基材10の表面における転位密度は、例えば107 〜109 cm-2の範囲とされる。
一般に、活性層の転位密度が1010cm-2以下であることにより、当該活性層を良好な性状の発光デバイスや電子デバイスとして使用することができる。
以下に、半導体装置用基材10の機能素子形成用下地層13において、低結晶性AlGaN半導体層13Lによって転位密度が低減される機構を説明する。なお、以下の図2(a)、(b)においては、Ga(In)NPバッファ層12が省略された状態が示されている。
例えばサファイア基板11の主面上に高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが直接に形成される場合には、図2(a)に示されるように、当該サファイア基板11の主面上に多数の結晶核19が形成され、層厚方向に沿って伸びるよう成長するところ、サファイア基板11と高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hとの格子不整合により発生した転位17も、結晶核19の成長方向、すなわち層厚方向に沿って成長してしまう。
一方、サファイア基板11の主面上に低結晶性AlGaN半導体層13Lを介して高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが形成される場合には、図2(b)に示されるように、低結晶性AlGaN半導体層13Lはその表面が凹凸状のものとして形成される特性上、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hを成長させるに際して、面方向への結晶成長が促進されて転位17が曲がって隣接する転位17同士が会合することにより、転位17を減少させることができ、従って、転位密度が低減された高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが形成される。
以上の半導体装置用基材10によれば、基本的に活性層がAlGaN半導体化合物より構成されて十分に広い有効発光波長範囲が得られ、しかも、サファイア基板11上にGa(In)NPバッファ層12および低結晶性AlGaN半導体層13Lを介して高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが形成されており、このGa(In)NPバッファ層12の特性および低結晶性AlGaN半導体層13Lの特性によって、それぞれ含有される転位17の少なくとも一部を消失させることができるために、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hが転位密度が低減されたものとなってこの高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13H上に形成されるべき活性層を、転位密度が低減された十分に大きな発光効率が得られるものとすることができる。
〔第2の実施の形態〕
図3は、本発明の半導体装置用基材の他の一例における構成を模式的に示す説明用図である。
この例の半導体装置用基材20は、その表面に例えばストライプ状に並んだ多数の溝よりなる溝部21aが形成されたサファイア基板21上に、Ga(In)NPバッファ層22を介して、その層上に活性層を成長させるための機能素子形成用下地層23が形成された構成とされており、この機能素子形成用下地層23が、その最上層が高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hからなる、2層以上の半導体層により構成されており、この機能素子形成用下地層23中には、低結晶性AlGaN半導体層23Lが含有された構成とされている。
図3においては、機能素子形成用下地層23が2層構造のものとされており、その上層に高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hが設けられていると共に下層に低結晶性AlGaN半導体層23Lが設けられている。
この例の半導体装置用基材20におけるGa(In)NPバッファ層22、低結晶性AlGaN半導体層23L、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hは、それぞれ第1の実施の形態に係るGa(In)NPバッファ層12、低結晶性AlGaN半導体層13L、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層13Hと同様の組成を有し、上述と同様の成長方法により、得ることができる。
ただし、サファイア基板21の溝部21aの形状を反映して、Ga(In)NPバッファ層22および低結晶性AlGaN半導体層23Lは、その表面にそれぞれ凹部22a,23Laが形成されたものとされる。
サファイア基板21に形成された溝部21aは、例えば個々の溝について、底部の幅が2μm、深さが100nmのものとすることができる。また例えば、底部の幅が5μm、深さが300nmのものや、底部の幅が7μm、深さが500nmのものなどとしてもよい。
個々の溝が形成される周期、すなわち隣接する2つの溝により形成される凸部の幅は、例えば0.1〜1000μmとすることができる。
サファイア基板21の溝部21aは、例えば、当該サファイア基板21の主面上に、フォトリソグラフィ法により、形成すべき溝部21aの形状に対応する形状のレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)法により、サファイア基板21にエッチングを行なって溝部21aを形成し、その後、レジストパターンを除去することにより、得ることができる。
このような溝部21aが形成されていることによって、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hが、低結晶性AlGaN半導体層23Lに形成された凹部23Laの配置状態に従って結晶核29(図4参照)が形成され、さらに当該凹部23Laの形状に沿って、当該低結晶性AlGaN半導体層23L上において層厚方向のみならず面方向にも成長されて形成される。
このために、この低結晶性AlGaN半導体層23Lにおける転位が互いに会合してその主面が平坦なサファイア基板上を用いて高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を成長させた場合に比して、転位密度がより低減された高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を得ることができる。
また、このように高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hが低結晶性AlGaN半導体層23Lの面方向にも成長されることによって凹凸が埋められ、得られる半導体装置用基材20が表面の荒れが抑制されたものとすることができる。
以上の半導体装置用基材20は、例えば、サファイア基板21は例えば10〜1000μmの厚みのものとされ、Ga(In)NPバッファ層22は例えば0.1〜50μmの厚みのものとされ、低結晶性AlGaN半導体層23Lは例えば50〜1000nmの厚みのものとされる。
以上の半導体装置用基材20の転位密度は、例えば107 〜109 cm-2の範囲とされる。
以上のような、サファイア基板21の表面に溝部21aが形成されてなる半導体装置用基材20によれば、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hを成長させる場合に、当該高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hが、前記溝部21aを反映して形成された低結晶性AlGaN半導体層23Lの凹部23Laを埋めるよう層厚方向のみならず面方向にも積極的に成長させることができ、これにより、低結晶性AlGaN半導体層23Lに発生した転位27が互いに会合して高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23Hが転位密度が低減されたものとなり、結局、当該高結晶性Alx Ga1-x N半導体層23H上に形成される活性層を、転位密度が著しく低減されたものとすることができて十分に大きな発光効率が得られるものとすることができる。
〔半導体装置〕
以上のような半導体装置用基材の機能素子形成用下地層を構成する最上層の高結晶性Alx Ga1-x N半導体層上に、例えば量子井戸構造の発光デバイス構造を設けることにより、例えばLEDやLDなどの半導体装置が作製される。
発光デバイス構造は、具体的には、Siがドープされたn型のAlGaN半導体化合物よりなるn型半導体層、AlGaInN半導体化合物よりなる層とAlGaN半導体化合物よりなる層が交互に2層ずつ積層された活性層、および、Mgがドープされたp型のAlGaN半導体化合物よりなるp型半導体層よりなり、n型半導体層およびp型半導体層にそれぞれn電極およびp電極が接続されて構成されている。そして、n型半導体層が機能素子形成用下地層上に形成されることで、機能素子形成用下地層を構成する最上層の高結晶性Alx Ga1-x N半導体層と活性層との間に当該n型半導体層が介挿された状態とされている。この発光デバイス構造の上面に波長変換機能を有する蛍光体を積層することにより、白色発光LEDとすることもできる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明の実施の形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、機能素子形成用下地層は、図1および図2に示されるような2層構造のものに限定されず、例えばAl組成比率や結晶性の異なる3層以上のAlGaN半導体化合物よりなる層が積層された多層構造のものであってもよく、さらに、低結晶性AlGaN半導体層および高結晶性Alx Ga1-x N半導体層の積層単位が周期的に積層された周期積層構造のものであってもよい。
以下に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
まず、平坦に鏡面磨きされた(0001)面を有するサファイア基板を、MOCVD装置の中に設置し、キャリアガスとしてH2 を供給した状態でサファイア基板の基板温度を1150℃まで昇温させ、10分間保持した。次いで、基板温度を500℃まで降温し、TMG(トリメチルガリウム)、TMIn(トリメチルインジウム)、NH3 およびPH3 をそれぞれ10sccm、100sccm、5slm、0.2slmで供給しながらサファイア基板の(0001)面上にGa(In)NPバッファ層を厚さ20nmに成長させた。次いで、基板温度を1050℃まで昇温した後、Ga(In)NPバッファ層上にTMG、TMA(トリメチルアルミニウム)およびNH3 をそれぞれ20sccm、8sccm、7slmで供給し、Alの組成比率xが0.17である高結晶性Al0.17Ga0.83N半導体層を厚さ100nmに成長させた(以下、「下地第1層の形成工程」という。)。さらに、基板温度を950℃まで降温し、低結晶性Al0.17Ga0.83N半導体層を厚さ750nmに成長させ(以下、「下地第2層の形成工程」という。)、その後、基板温度を再び1050℃まで昇温し、高結晶性Al0.17Ga0.83N半導体層を厚さ4.5μmに形成させ(以下、「下地第3層の形成工程」という。)、これにより、半導体装置用基材(1)を作製した。
この半導体装置用基材(1)における転位密度を透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定したところ、6.4×109 cm-2であった。
<実施例2>
平坦に鏡面磨きされたサファイア基板を用いる代わりに、以下に示す方法で作製したものを用いたことの他は実施例1と同様にして、半導体装置用基材(2)を作製した。
〔サファイア基板の作製方法〕
まず、フォトリソグラフィ法により、サファイア基板の(0001)面上に、幅2μmで周期が5μmのストライプ状のレジストパターンを厚さ2μmに形成し、RIE法により、当該レジストパターンをマスクとしてサファイア基板の(0001)面に対してエッチング処理を行ない、個々の溝の底部の幅2μm、深さ100nmであり、溝が形成される周期が5μmである溝部を形成させ、次いで、レジストパターンを除去することにより、ストライプ状の溝部が形成されたサファイア基板を得た。
この半導体装置用基材(2)における転位密度を透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定したところ、4.9×109 cm-2であった。
<比較例1>
下地第1層の形成工程を行った後、基板温度を950℃に降温せずに1050℃に維持した状態において、下地第2層の形成工程を行って高結晶性Al0.17Ga0.83N半導体層を成長させ、その後、下地第3層の形成工程を行ったことの他は、実施例1と同様にして比較用の半導体装置用基材を作製した。
この比較用の半導体装置用基材の転位密度を透過型電子顕微鏡(TEM)によって測定したところ、3.1×1010cm-2であった。
本発明の半導体装置用基材の一例における構成を模式的に示す説明用図である。 (a)は、低結晶性AlGaN半導体層を有さない半導体装置用基材について、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層において転位が形成された状態を示す説明用図であり、(b)は、低結晶性AlGaN半導体層を有する半導体装置用基材について、高結晶性Alx Ga1-x N半導体層において転位が減少する状態を示す説明用図である。 本発明の半導体装置用基材の他の一例における構成を模式的に示す説明用図である。
符号の説明
10 半導体装置用基材
11 サファイア基板
12 Ga(In)NPバッファ層
13 機能素子形成用下地層
13L 低結晶性AlGaN半導体層
13H 高結晶性Alx Ga1-x N半導体層
17 転位
19 結晶核
20 半導体装置用基材
21 サファイア基板
21a 溝部
22 Ga(In)NPバッファ層
22a 凹部
23 機能素子形成用下地層
23L 低結晶性AlGaN半導体層
23La 凹部
23H 高結晶性Alx Ga1-x N半導体層
27 転位
29 結晶核

Claims (6)

  1. 基板と、この基板上に形成されたGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層と、このGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層上に形成された積層体である機能素子形成用下地層とよりなり、
    機能素子形成用下地層は、その最上層が高結晶性Alx Ga1-x N半導体層よりなり、当該機能素子形成用下地層中には低結晶性AlGaN半導体層を有することを特徴とする半導体装置用基材。
  2. 基板の表面に溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置用基材。
  3. 前記高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を構成するAlの組成比率xが、0.01〜0.25であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置用基材。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の半導体装置用基材の製造方法であって、
    基板上にGaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層を形成させる工程と、当該GaInNPバッファ層またはGaNPバッファ層上に機能素子形成用下地層を形成させる下地形成工程とを有し、
    下地形成工程は、低温において低結晶性AlGaN半導体層を形成させる工程と、低結晶性AlGaN半導体層上に、高温において高結晶性Alx Ga1-x N半導体層を形成させる工程とを有することを特徴とする半導体装置用基材の製造方法。
  5. 基板の表面に溝部を形成するエッチング工程を有することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置用基材の製造方法。
  6. 下地形成工程は、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)およびNH3 を、それぞれ10〜30sccm、3〜20sccm、2〜15slmで供給した状態で行われることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体装置用基材の製造方法。
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