JP2007159803A - 超音波探触子用穿刺針及び穿刺針アタッチメント - Google Patents

Abstract

【課題】 穿刺針が被検体内のどこまで挿入されたかが容易に検知可能であると伴に、穿刺針を被検体内へ挿入する時に折れ曲がることを防ぐことが可能な超音波探触子用穿刺針及び穿刺具アタッチメントを提供する。
【解決課題】 超音波探触子用穿刺針において、被検体へ挿入される先端部の周囲に少なくとも１つの平面が形成されていることを特徴としている。
【選択図】 図３

Description

本発明は超音波探触子用穿刺針及びその支持具に係り、特に、穿刺針が被検体内のどこまで挿入されたかが容易に検知可能であると伴に、穿刺針を被検体内へ挿入する時に折れ曲がることを防ぐことが可能な超音波探触子用穿刺針及び穿刺具アタッチメントに関する。

超音波診断装置は超音波パルス反射法により、生体内の軟組織の断層像を無侵襲に得る医用画像診断装置である。この超音波診断装置は、他の医用画像診断装置に比べ、小型で安価であり、X線などの被曝がなく安全性が高く、また血流イメージングが可能である等の特徴を有していて、泌尿器科や産婦人科などで広く利用されている。

超音波診断装置を用いて行う診断技法の一つに、超音波穿刺術がある。この超音波穿刺術は、超音波像を医師が観察しながら穿刺針を被検体中に刺し込み、被検体の病変部の組織を得る手法である(例えば、特許文献1参照。)。
実開平5-112号公報

本発明者らは、上記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見出した。
すなわち、穿刺針と超音波診断装置を用いて行う超音波穿刺術では、被検体の内部のどこまで穿刺針が挿入されたかを、超音波像上で観察して確認することは、穿刺針が細い場合困難だった。また、被検体の内部の固い組織へ穿刺針を挿入しようとすると、穿刺針が折れ曲がるおそれがあった。

本発明の目的は、穿刺針が被検体内のどこまで挿入されたかが容易に検知可能であると伴に、穿刺針を被検体内へ挿入する時に折れ曲がることを防ぐことが可能な超音波探触子用穿刺針及び穿刺具アタッチメントを提供することにある。

本発明の超音波探触子用穿刺針によれば、被検体へ挿入される先端部の周囲に少なくとも1つの平面が形成されていることを特徴としている。

また本発明の好ましい実施例の前記超音波探触子用穿刺針によれば、前記超音波探触子用穿刺針は中央付近に突起が設けられていることを特徴としている。

また本発明の好ましい実施例の穿刺針アタッチメントによれば、超音波探触子へ取り付けられ、被検体内へ挿入される超音波探触子用穿刺針をガイドする穿刺針アタッチメントであって、前記穿刺針をガイドするガイド部材には、穿刺針をガイドする貫通孔とこの貫通孔の壁面に穿刺針に設けられた突起と係合するらせん溝が形成されていることを特徴としている。

本発明によれば、穿刺針が被検体内のどこまで挿入されたかが容易に検知可能であると伴に、穿刺針を被検体内へ挿入する時に折れ曲がることを防ぐことが可能な超音波探触子用穿刺針及びその支持具が提供される。

以下、本発明に用いられる穿刺用超音波診断装置のシステム構成を図1により説明する。図1において、1は超音波を送受信するための超音波探触子、2は数mW〜十数mW程度の診断用パワーの駆動信号を超音波探触子1に供給して超音波探触子1内の振動子を励振すると共に、振動子が受信したエコー信号に増幅等の信号処理を施し、次に説明する画像形成部3へ出力する送受信部、3は送受信部2より送られてきたエコー信号に基づき、Bモード断層画像等の診断画像を生成するための画像形成部、4は画像形成部3によって生成された診断画像を表示するための表示部、5は送受信部2と画像形成部3と表示部4を制御する制御部である。

次に図2は、本発明の実施例1に係る超音波探触子用穿刺針及びその支持具(穿刺針アタッチメント)を超音波探触子に装着した場合の外観図を示したものである。図2において、6は穿刺針アタッチメントであり、超音波探触子1の外周に着脱可能に設けられたリング状のアタッチメント取付具6aと、アタッチメント取付具6aに脱着可能に取り付けられ穿刺針を中に通し、穿刺針を所定方向へガイドするためのアタッチメント6bから成る。

次に図3は、本発明の実施例1に係る穿刺針アタッチメント6等の詳細を拡大して示したものであり、図3(a)は、穿刺針アタッチメント6の構造を示す図、図3(b)は図3(a)におけるA−A’矢視図である。ただし、図3(b)は図3(a)におけるアタッチメント6bがアタッチメント取付具6aの取付部6cに矢印B或いはCに従って嵌め合わせられた後の線A−A’に沿った断面図(あるいは図2における線A−A’に沿った断面)を示したものである。以下、図3における各構成要素を順に説明する。

先ず、図3(a)における取付部6cは、断面が図3(b)において6cの斜線で示したように、逆T字形嵌合溝6fが内部に設けられている。アタッチメント6bにはT字形の嵌合突起8が設けられていて、嵌合突起8を嵌合溝部6f内に滑らせることにより、図3(b)のように取付部6cとアタッチメント6bが接続されるようになっている。取付部6cがアタッチメント6bの最適な位置に嵌め合わせられると、図3(a)において9で示された孔にツマミネジ10を貫通させることにより、アタッチメント6bが取付部6cから外れないようにすることができる。

11は穿刺針であり、穿刺針11の外周には途中に突起12が設けられている。また、穿刺針11は根元(被検体へ穿刺針を挿入する方向13に対して反対側)に嵌合溝15が設けられていて、そこに図3(a)のように針保持部16が嵌め合わされている。そのため、穿刺針11が後述のように挿入の際に回転されても、操作者は針保持部16を持つことにより適切に支えることができる。穿刺針アタッチメント6bの穿刺針11に接する面には、らせん溝17が設けられている。そのため、操作者が穿刺針11の針保持部15を保持して被検体へ挿入する方向13へ押圧すると、穿刺針11は回転しながら被検体へ挿入されるようになる。図3(a)における矢印B方向が穿刺針11を被検体の方へ挿入する方向であり、矢印C方向は穿刺針11を被検体に対して抜き去る方向である。

アタッチメント6bはガイド部材6dとガイド部材6eより成っていて、それらはバネ付きヒンジ18により接続されている。また、ガイド部材6eにはレバー19が設けられている。ガイド部材6dとガイド部材６eはバネ付きヒンジ18のバネ力により合わさり合体するようになっている。そして、操作者がレバー19に力を加えることにより、ガイド部材6dとガイド部材6eの間が空き(6e’で示された位置にガイド部材6eが配置される。)、その中に穿刺針11を入れらせん溝17の中に固定できるようになっている。また、本実施例では穿刺針11の先端付近あるいは側面が平面20に削られている。

穿刺針11の先端付近の周囲に形成された平面20は、超音波の反射効率を高め、超音波断層像中における穿刺針11の先端位置を操作者が確認し易くするためにある。すなわち、従来の穿刺針の先端部分は横断面が円形の棒状をしているので、超音波が当たってもエコーが拡散してしまうので、画像上で穿刺針が認識しにくいものであったが、本実施形態では、穿刺針の先端部平面20に当たった超音波は拡散しないので、画像上で認識し易くなる。
なお、本実施形態では、穿刺針11が被検体内で回転しながら挿入されて行くので、先端部の平面20は針の周囲に複数面形成されることが望ましい。それによって、針が被検体内で進む単位距離当りのエコー反射回数が増加し、より認識し易くなる。

次に本実施例の効果を説明する。本実施例では穿刺針の11の先端付近あるいは側面に平面20が設けられていて、穿刺針11は回転しながら被検体の内部に挿入されるので、該平面が超音波探触子により走査されている超音波により反射した際、超音波像上で光り穿刺針11が写る。そのため、どこまで穿刺針11を被検体の内部へ挿入したかを超音波像上で確認することができる。また、穿刺針11は回転しながら被検体の内部へ挿入されるのでスクリューのようになり、被検体の内部に硬い部位が存在する場合にも、穿刺針11が折れ曲がることを防ぐことができる。

本発明に用いられる穿刺用超音波診断装置のシステム構成。 本発明の実施例1に係る超音波探触子用穿刺針及びその支持具を超音波探触子に装着した場合の概観図。 本発明の実施例1に係る穿刺針アタッチメント6b等の詳細を拡大して示した図。

符号の説明

６ｃ リング突起部、6ｄ 部分、６ｅ 部分、８ 嵌合突起、９ 孔、１０ ツマミ、１１ 穿刺針、１２ 突起、１３ 被検体に対して穿刺針１１を挿入する方向、１４ 被検体に対して穿刺針１１を抜き去る方向、１５ 嵌合溝、１６ 針保持部、１７ らせん溝、１８ ヒンジ、１９ レバー、２０ 平面

Claims (3)

1. 被検体へ挿入される先端部の周囲に少なくとも１つの平面が形成されていることを特徴とする超音波探触子用穿刺針。
2. 前記超音波探触子用穿刺針は中央付近に突起が設けられていることを特徴とする請求項１記載の超音波探触子用穿刺針。
3. 超音波探触子へ取り付けられ、被検体内へ挿入される超音波探触子用穿刺針をガイドする穿刺針アタッチメントであって、前記穿刺針をガイドするガイド部材には、穿刺針をガイドする貫通孔とこの貫通孔の壁面に穿刺針に設けられた突起と係合するらせん溝が形成されていることを特徴とする穿刺針アタッチメント。

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