JP2007158956A - 車載用アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス面に対する着脱が容易で取付強度も確保しやすい車載用アンテナ装置を提供すること。
【解決手段】アンテナ装置1には、アンテナ素子3,4を搭載した回路基板2と、回路基板2の辺縁に沿って延びる側板72を有して該回路基板2を保持する板金の枠体7と、車両のガラス面50に固着された板金のブラケット8とが具備されており、このブラケット8には、アンテナ素子3,4を臨出させる開口80を有する鍔状プレート81と、ねじ螺着孔82bを有するナット部82aが形成された起立片82とが設けられている。また、枠体7には、側板72から内方へ略直角に延出してねじ挿通孔76aを有する連結片76と、連結片76が切り起こされたことによって側板72に生じる切欠74とが設けられており、この切欠74に挿入した起立片82を固定ねじ9を用いて連結片76と締結固定する。
【選択図】図3
【解決手段】アンテナ装置1には、アンテナ素子3,4を搭載した回路基板2と、回路基板2の辺縁に沿って延びる側板72を有して該回路基板2を保持する板金の枠体7と、車両のガラス面50に固着された板金のブラケット8とが具備されており、このブラケット8には、アンテナ素子3,4を臨出させる開口80を有する鍔状プレート81と、ねじ螺着孔82bを有するナット部82aが形成された起立片82とが設けられている。また、枠体7には、側板72から内方へ略直角に延出してねじ挿通孔76aを有する連結片76と、連結片76が切り起こされたことによって側板72に生じる切欠74とが設けられており、この切欠74に挿入した起立片82を固定ねじ9を用いて連結片76と締結固定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、車室内のガラス面に取り付けられる小型の車載用アンテナ装置に関する。
近年、自動車の車室内にGPS(全地球測位システム)用の受信アンテナやETC(自動料金収受システム)用の送受信アンテナ等を設置することが一般化しつつある。このような車載用アンテナ装置の従来例としては、誘電体パッチアンテナを搭載した回路基板をレドーム内に収容して構成され、ダッシュボード上に据え置いたりフロントガラス等のガラス面に装着して使用されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、車室内に設置されるアンテナ装置の設置場所として一般的にはダッシュボード上が利用されているが、ダッシュボード上にアンテナ装置が据え置かれていると邪魔で見栄えも悪くなるため、最近は、フロントガラス等のガラス面に装着できるアンテナ装置の需要が高まっている。例えば、フロントガラスの傾斜面でルームミラーの背後にアンテナ装置を取り付けた場合、ダッシュボード上のスペースを有効利用できるのみならず、放射導体を斜め上方へ向けることができるためアンテナ感度が高めやすくなり、視野を妨げたり見栄えが悪くなる虞もなくなる。
特開2004−228802号公報(第4−8頁、図6)
ところで、車両のガラス面に取り付けて使用される従来の車載用アンテナ装置の場合、アンテナ素子や回路基板を収容したレドームをガラス面に貼着するという取付構造が一般的であるが、点検時や修理時にはアンテナ装置をガラス面から取り外す必要があるため、ガラス面に対する取付強度が十分に大きく、しかも着脱が容易な取付構造が望まれている。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ガラス面に対する着脱が容易で取付強度も確保しやすい車載用アンテナ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の車載用アンテナ装置では、アンテナ素子を搭載した回路基板と、この回路基板の辺縁に沿って延びる側板を有して該回路基板を保持している金属板からなる枠体と、前記アンテナ素子を臨出させる開口を有して車両のガラス面に固着される金属板からなるブラケットと、このブラケットを前記枠体に連結せしめる複数の固定ねじとを備え、前記枠体には、前記側板から内方へ略直角に延出する切起こし片として形成されたねじ孔を有する複数の連結片と、この連結片の切り起こしによって前記側板に生じる切欠とが設けられており、前記ブラケットには、前記開口を画成している鍔状プレートと、この鍔状プレートから前記回路基板側へ起立してねじ孔を有する複数の起立片とが設けられており、前記切欠に挿入された前記起立片と該切欠に対応する前記連結片とが前記固定ねじによって締結固定されている構成とした。
このように構成された車載用アンテナ装置は、予め車室内のガラス面にブラケットの鍔状プレートを固着しておけば、このブラケットの起立片に枠体の連結片を固定ねじで締結固定するだけで、アンテナ素子や回路基板を保持する該枠体をガラス面に強固に固定することができ、点検時や修理時には固定ねじの締結を解除するだけで該枠体をガラス面から取り外すことができる。しかも、ブラケットの起立片は、連結片が切り起こされたことによって枠体の側板に生じる切欠に挿入された状態で該連結片と締結固定されるため、この切欠で起立片を高精度に位置決めすることができ、それゆえ枠体とブラケットの位置合わせは極めて容易に行える。
上記の構成において、枠体の連結片の一部が回路基板の片面と対向して該回路基板を支持していると、回路基板の支持構造を簡素化できるため好ましい。例えば、回路基板の辺縁近傍に外部アンテナ接続用のコネクタ端子が配設されている場合には、連結片が該コネクタ端子の近傍かつ裏側から回路基板を支持する構成とすることにより、外部アンテナの信号ケ−ブルをコネクタ端子にコネクタ接続させる際に回路基板が押し込まれても、コネクタ端子の近傍が裏側から連結片に支持されている回路基板には撓みが発生せず、よって回路基板や実装部品の損傷を回避できる。
本発明の車載用アンテナ装置は、予め車室内のガラス面にブラケットの鍔状プレートを固着しておけば、このブラケットの起立片に枠体の連結片を固定ねじで締結固定するだけで該枠体をガラス面に取り付けることができ、点検時や修理時には固定ねじの締結を解除するだけで該枠体をガラス面から取り外すことができる。それゆえ、ガラス面に対する着脱が容易であると共に取付強度を確保しやすい実用性に優れたアンテナ装置が得られる。また、このアンテナ装置は、ブラケットの起立片が枠体の側板の切欠に挿入された状態で連結片と締結固定されるため、この切欠で起立片を高精度に位置決めすることができ、それゆえ枠体とブラケットの位置合わせは極めて容易に行える。
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る車載用アンテナ装置の分解斜視図、図2は該アンテナ装置の正面図、図3は該アンテナ装置をブラケットから外した状態を示す背面側の斜視図、図4は図3に対応する正面側の斜視図、図5は該アンテナ装置にダイバーシティアンテナの信号ケ−ブルをコネクタ接続した状態を示す背面側の斜視図、図6は図5から信号ケ−ブルおよびブラケットを省略してケ−ブル挿入部分を明示した説明図、図7は該アンテナ装置および該ダイバーシティアンテナの全体の配置を示す背面図、図8は図7に対応する正面図である。
これらの図に示すアンテナ装置1は、自動車のフロントガラス等のガラス面50(図7,8参照)の車室側の面に装着して使用される車載用アンテナ装置であり、ガラス面50の上端中央部に取り付けられるようになっている。このアンテナ装置1は、図示せぬ接地導体層や給電回路等が設けられた回路基板2と、回路基板2の一面(表面)に搭載されたGPS用のアンテナ素子3およびETC用のアンテナ素子4と、回路基板2の他面(裏面)に搭載されたシールドカバー5と、回路基板2の一端部に固設されて送受信回路等の外部回路と接続されるコネクタ部6と、回路基板2を保持してアンテナ素子3,4を囲繞する板金製の枠体7と、3本の固定ねじ9を用いて枠体7に締結固定される板金製のブラケット8と、地上デジタル波を受信する外部アンテナ用の図示せぬ前置増幅器および該前置増幅器のコネクタ端子10などによって概略構成されている。すなわち、このアンテナ装置1は、GPS用アンテナとETC用アンテナを兼ね備えた統合アンテナ装置であると共に、外部アンテナである一対のダイバーシティアンテナ20(図7,8参照)の前置増幅器を組み込んだ多機能なアンテナ装置となっている。
回路基板2には、アンテナ素子3,4と対向する領域に接地導体層が設けられていると共に、シールドカバー5に覆われた領域にアンテナ素子3,4用の電子回路部(給電回路を含む)が設けられている。この回路基板2の左右の辺縁部には、各ダイバーシティアンテナ20用の前置増幅器および該前置増幅器のコネクタ端子10が配設されており、回路基板2の2箇所の隅部を切り欠いて形成された逃げ部2aの近傍に各コネクタ端子10が実装されている。また、回路基板2のコネクタ部6寄りの略中央には、1本の固定ねじ9が挿通される透孔2bが穿設されており、この固定ねじ9の頭部によって透孔2bの周縁部が押圧固定されるようになっている。
アンテナ素子3は金属板のプレス加工等によって形成された板金パッチアンテナであり、GPS信号の受信に好適な2点給電方式の円偏波パッチアンテナとして製造されている。このアンテナ素子3は、中央に正方形の開口部30が形成されて外縁部の等間隔な4箇所に第1〜第4の切欠31〜34が形成された金属平板からなる放射導体板35と、放射導体板35の第1および第2の切欠31,32の各最奥部から回路基板2側へ延出する一対の切起こし片として形成された第1の給電脚片36および第2の給電脚片37と、放射導体板35の四隅から回路基板2側へ延出する切起こし片として形成された4片の取付脚片38と、開口部30の周縁の等間隔な4箇所から回路基板2側へ延出する切起こし片として形成された4片の短絡脚片39とによって構成されている。ここで、放射導体板35は回路基板2上の接地導体層と所定の間隔を存して対向しており、各短絡脚片39が該接地導体層に半田付けされている。また、一対の給電脚片36,37は、接地導体層とは非接触で回路基板2を貫通し、シールドカバー5に覆われた領域で給電回路に接続されている。また、各取付脚片38は、接地導体層とは非接触で回路基板2を貫通し、シールドカバー5に覆われた領域で図示せぬランドに半田付けされているため、該ランドと該接地導体層との間に静電容量が装荷されることになってアンテナ素子3の小型化に寄与している。このように放射導体板35の外縁部の4箇所と内縁部の4箇所がそれぞれ取付脚片38と短絡脚片39によってバランス良く保持されているため、このアンテナ素子3は回路基板2上に安定的に支持されている。
放射導体板35の外形は略正八角形であり、取付脚片38の存する四隅の辺を除く各辺の中央部が内方(径方向)へ切り欠かれて第1〜第4の切欠31〜34となっている。そして、第1の切欠31の最奥部が第1の給電脚片36の基端部であることから第1の給電部P1となり、同様に第2の切欠32の最奥部が第2の給電脚片37の基端部であることから第2の給電部P2となる。これら一対の給電部P1,P2には、位相が90度ずれた給電信号が供給されるようになっているため、電気的かつ空間的に直交して振幅が同等の二つの共振モードで放射導体板35を共振させて円偏波を放射させることができる。
ただし、アンテナ装置1には、ダイバーシティアンテナ20の前置増幅器を電磁的にシールドするための板金の枠体7が具備されており、グラウンドとして動作するこの枠体7がアンテナ素子3とは異形で該アンテナ素子3を囲繞しているため、枠体7の影響でアンテナ素子3の軸比が若干劣化する可能性がある。そこで、本実施形態例では、第1および第3の切欠31,33の切れ込み量を第2および第4の切欠32,34の切れ込み量よりも僅かに深くし、図2に示す径寸法D1が径寸法D2よりも適宜寸法だけ短くなるように設定することによって、枠体7に起因する軸比の劣化を補正している。すなわち、アンテナ素子3を矩形状に囲繞している枠体7の側板71,72は、長辺側の一対の側板71が第1および第3の切欠31,33の切れ込み方向に沿って延び、かつ、短辺側の一対の側板72が第2および第4の切欠32,34の切れ込み方向に沿って延びているので、放射導体板35を励振させると側板71に沿う共振モードに比して側板72に沿う共振モードのほうがグラウンドの影響を強く受けることになり、仮に径寸法D1が径寸法D2と同等であると、両モードの共振周波数が相違して軸比が劣化してしまう。しかし、予め径寸法D1を径寸法D2よりも適宜寸法だけ短く設定しておけば、かかる軸比の劣化を補正することができる。なお、この枠体7には短辺側の側板72と平行に一対の仕切り板73が付設されており、これら仕切り板73を側板72とアンテナ素子3との間に配置させることでシールド効果を高めているため、側板71と仕切り板73とで画成される略正方形の空間内にアンテナ素子3を配置させることができ、これによっても枠体7に起因する軸比の劣化が抑えられている。
アンテナ素子4は、金属板のプレス加工等によって形成された板金パッチアンテナであり、ETC信号の受信に好適な2点給電方式の円偏波パッチアンテナとして製造されているため、GPS用のアンテナ素子3に比べて小径かつ低背である。このアンテナ素子4は、金属平板からなり外縁部の等間隔な4箇所に切欠42を有する放射導体板41と、この放射導体板41の外縁部の90度離れた位置関係にある2箇所の切欠42の各最奥部から回路基板2側へ延出する一対の切起こし片として形成された第1の給電脚片43および第2の給電脚片44と、放射導体板41の四隅から回路基板2側へ延出する切起こし片として形成された4片の取付脚片45とによって構成されており、GPS用のアンテナ素子3の開口部30内に放射導体板41を臨出させている。また、一対の給電脚片43,44は、接地導体層とは非接触で回路基板2を貫通し、シールドカバー5に覆われた領域で給電回路に接続されている。また、各取付脚片45は、接地導体層とは非接触で回路基板2を貫通し、シールドカバー5に覆われた領域で図示せぬランドに半田付けされているため、該ランドと該接地導体層との間に静電容量が装荷されることになってアンテナ素子4の小型化に寄与している。このように放射導体板41の外縁部の4箇所が取付脚片45によってバランス良く保持されているため、このアンテナ素子4は回路基板2上に安定的に支持されている。
アンテナ素子4の放射導体板41は回路基板2上の接地導体層と所定の間隔を存して対向しているが、回路基板2とアンテナ素子3の放射導体板35との間隔に比べて、回路基板2と放射導体板41との間隔は狭くなっている。つまり、放射導体板41は開口部30を有する放射導体板35よりも高さ寸法が小さい。こうすることで、同調周波数が異なる2種類のアンテナ素子3,4を回路基板2上にスペース効率良く配置させることができると共に、各放射導体板35,41から放射される電波の干渉に起因するノイズの発生を抑制できる。なお、アンテナ素子3にはアンテナ素子4を包囲するように4片の短絡脚片39が設けられているので、これら短絡脚片39のシールド効果によっても両アンテナ素子3,4どうしの電磁的なアイソレーションは高められている。
枠体7の短辺側の各側板72には、ブラケット8側が開放端となっている切欠74や、反ブラケット8側が開放端となっている略L字形の切欠溝75が形成されている。また、枠体7には各側板72から内方へ延出する切起こし片として、連結片76、折曲舌片77および係止片78が折曲形成されている。連結片76はねじ挿通孔76aや受け部76bを有する切起こし片であって、側板72に対して略直角に折曲されている。この連結片76はねじ挿通孔76aやその周縁部が回路基板2の逃げ部2a内に臨出しているが、受け部76bは逃げ部2a近傍でブラケット8側から回路基板2に係合している。折曲舌片77は側板72から内方へ斜めに延出する切起こし片であって、反ブラケット8側から回路基板2に係合しており、この折曲舌片77の先端部はコネクタ端子10の近傍に位置している。係止片78は側板72から内方へ略ハ字形に延出する切起こし片であって、ブラケット8側から回路基板2に係合している。このように連結片76および係止片78と折曲舌片77とで回路基板2の左右の辺縁部を板厚方向に挟持しているため、枠体7は回路基板2を容易かつ確実に保持することができる。なお、枠体7は回路基板2の接地回路等と半田付けによって接続されている。
また、枠体7の切欠74は連結片76が切り起こされたことによって側板72に生じたものであり、この切欠74にブラケット8の起立片82の先端部分(ナット部82a)を挿入させると、連結片76とナット部82aとが重なり合うと共に、ナット部82aに形成されているねじ螺着孔82bが連結片76のねじ挿通孔76aと連通するようになっている。そして、反ブラケット8側からねじ挿通孔76aに挿通した固定ねじ9をねじ螺着孔82bに螺着させることによって、ブラケット8の2箇所の起立片82がそれぞれ枠体7の対応する連結片76に締結固定されるようになっている。
枠体7の切欠溝75は、折曲舌片77が切り起こされたことによって側板72に生じる空所を含む略L字形の切欠であり、この切欠溝75に挿入したダイバーシティアンテナ20の信号ケ−ブル21が折曲舌片77に案内されてコネクタ端子10へ導かれるようになっている。すなわち、図7,8に示すように、アンテナ装置1が装着されているガラス面50の上端中央部の左右両側には、一対のダイバーシティアンテナ20が例えばフィルムアンテナとして配設されているので、各ダイバーシティアンテナ20から導出された信号ケ−ブル21の出力端部を、回路基板2に実装されている一対のコネクタ端子10にコネクタ接続する必要がある。枠体7に設けられた切欠溝75および折曲舌片77は、かかる信号ケ−ブル21の接続作業を円滑に行うためのものである。また、折曲舌片77に沿って導かれる信号ケ−ブル21は金属板のシャープエッジとの接触を回避できるため、走行中の振動などによって信号ケ−ブル21が損傷する虞もない。
ブラケット8は、放射導体板35を臨出させる正方形の開口80を画成している正方形の鍔状プレート81と、この鍔状プレート81の3箇所から回路基板2側へ起立して枠体7や回路基板2に締結固定されたL字状の起立片82とによって構成されている。鍔状プレート81は片面が接着剤などによってガラス面50に固着され、このガラス面50側から枠体7の側板71,72や仕切り板73を覆っている。また、各起立片82には、固定ねじ9を螺着させるためのねじ螺着孔82bを有するナット部82aが形成されており、対称な位置にある2個の起立片82のナット部82aは枠体7の対応する連結片76に締結固定され、残り1個の起立片82のナット部82aは回路基板2の透孔2b周縁部および枠体7の図示せぬねじ孔周縁部に締結固定されている。
このブラケット8は枠体7と一体のシールド部材として機能するが、ブラケット8の鍔状プレート81がガラス面50側から枠体7を覆っているので、シールド部材のうちブラケット8のほうが枠体7よりもグラウンドとしてアンテナ素子3に大きな影響を及ぼすことになる。そして、ブラケット8の鍔状プレート81が正方形であり、かつ、正方形の開口80内に放射導体板35を臨出させているので、アンテナ素子3の直交する二つの共振モードにおいて放射導体板35と鍔状プレート81の相対位置関係をほとんど同じに設定できる。そのため、枠体7がアンテナ素子3とは異形であっても、シールド部材に起因する軸比の劣化が効果的に回避できるようになっている。
このように本実施形態例に係るアンテナ装置1は、回路基板2上にアンテナ素子3,4を配設してGPS信号の受信とETC信号の送受信が行えるようにしてあると共に、地上デジタル波を受信するダイバーシティアンテナ20用の前置増幅器および該前置増幅器のコネクタ端子10を回路基板2の左右の辺縁部に配設してアンテナ機構を集約しているため、多機能で配線が簡素化できてスペースファクタも良好な優れた車載用アンテナ装置となっている。また、このアンテナ装置1はフロントガラス等のガラス面50に装着され、アンテナ素子3,4の放射導体板を35,41をガラス面50に対向させているので、これら放射導体板35,41をGPS信号やETC信号の飛来方向にほぼ正対させることができて良好な感度が期待できる。しかも、ガラス面50には、図7,8に示すように、各ダイバーシティアンテナ20がアンテナ装置1の近傍の左右両側に配設されているので、各ダイバーシティアンテナ20の近傍にその前置増幅器を配置させることができ、それゆえ受信した地上デジタル波の信号の減衰を抑制することができる。
また、このアンテナ装置1はアンテナ素子3の放射導体板35の開口部30内に、小径かつ低背なアンテナ素子4の放射導体板41を臨出させるという配置にしてあるため、各アンテナ素子3,4を回路基板2上にスペース効率良く配置させることができて小型化が容易であると共に、回路基板2に対して放射効率を確保するための煩雑な加工(板厚を部分的に変更する等の加工)を行う必要がない。そして、回路基板2上におけるアンテナ素子3,4の高さ寸法を相違させて放射導体板35,41を異なる平面内に保持し、かつ、アンテナ素子3の開口部30の周縁に沿って複数の短絡脚片39でアンテナ素子4を包囲しているため、アンテナ素子3,4どうしの電磁的なアイソレーションが高まっている。したがって、各放射導体板35,41から放射される電波の干渉に起因するノイズの発生が効果的に抑制されている。なお、これらのアンテナ素子3,4はいずれも板金パッチアンテナなので製造が容易であり、機械的強度も確保しやすい。また、アンテナ素子3,4は2点給電方式の円偏波パッチアンテナなので、広帯域化や軸比特性の向上が図りやすい。
ただし、このアンテナ装置1では、ダイバーシティアンテナ20用の前置増幅器のシールド部材である枠体7がアンテナ素子3とは異形で該アンテナ素子3を囲繞している関係上、枠体7がアンテナ素子3の軸比に悪影響を及ぼす可能性があるため、アンテナ素子3の放射導体板35の一方の給電部P1に対応する径寸法D1を他方の給電部P2に対応する径寸法D2よりも適宜寸法だけ短く設定することによって、電気的かつ空間的に直交する二つの共振モードの共振長に所要の差を生じさせて軸比を補正している。また、枠体7に付設した仕切り板73を側板72とアンテナ素子3との間に配置させることによって、シールド効果を高めているだけでなく、枠体7に起因する軸比の劣化も抑制している。
しかも、このアンテナ装置1では、ガラス面50に固着されるブラケット8を枠体7と一体のシールド部材として機能させると共に、ブラケット8の鍔状プレート81で枠体7をガラス面50側から覆うことによって、アンテナ素子3に対する枠体7のグラウンド効果を相対的に低減させている。そして、正方形の鍔状プレート81に画成された正方形の開口80内に放射導体板35を臨出させているため、アンテナ素子3の直交する二つの共振モードにおいて放射導体板35と鍔状プレート81の相対位置関係をほとんど同じに設定でき、シールド部材に起因する軸比の劣化が大幅に低減されている。それゆえ、このアンテナ装置1は良好な軸比特性を確保しやすく、90度位相差回路を設計変更する等の煩雑な軸比補正作業を行う必要はない。
また、このアンテナ装置1は、予めガラス面50にブラケット8の鍔状プレート81を固着しておけば、このブラケット8の起立片82に枠体7の連結片76を固定ねじ9で締結固定するだけで、アンテナ素子3,4や回路基板2を保持している枠体7をガラス面50に強固に固定することができる。そして、点検時や修理時には、固定ねじ9の締結を解除するだけで枠体7をガラス面から取り外すことができる。したがって、このアンテナ装置1はガラス面50に対する着脱が容易であり、取付強度も確保しやすい。しかも、ブラケット8の起立片82は、そのナット部82aを枠体7の側板72の切欠74に挿入した状態で連結片76と締結固定されるため、この切欠74で起立片82を高精度に位置決めすることができ、それゆえ枠体7とブラケット8の位置合わせは極めて容易に行える。
また、このアンテナ装置1では、回路基板2の片面に連結片76および係止片78を係合させて他面に折曲舌片77を係合させることによって、回路基板2の左右の辺縁部を板厚方向に挟持するという簡素な支持構造を採用しているため、枠体7は回路基板2を容易かつ確実に保持することができる。しかも、連結片76の受け部76bがコネクタ端子10の近傍かつ裏側から回路基板2を支持しているため、ダイバーシティアンテナ20の信号ケ−ブル21をコネクタ端子10にコネクタ接続させる際に回路基板2が押し込まれても、裏側から連結片76に支持されている回路基板2には撓みが発生せず、よって回路基板2や実装部品の損傷を回避できて信頼性が高まっている。
また、このアンテナ装置1では、ダイバーシティアンテナ20の前置増幅器を枠体7やブラケット8で覆って電磁的にシールドしているため、該前置増幅器によってアンテナ素子3,4にノイズが発生しないように配慮されているが、この枠体7はダイバーシティアンテナ20の信号ケ−ブル21をコネクタ端子10へ導く機能も併せ持っている。すなわち、信号ケ−ブル21が枠体7の切欠溝75や折曲舌片77を経由してコネクタ端子10へ導かれるようになっているため、この信号ケ−ブル21は損傷の虞なく円滑にコネクタ端子10にコネクタ接続できるようになっている。
なお、本発明は外部アンテナ用の機器を付加しないアンテナ装置にも適用可能であり、回路基板2に搭載されるアンテナ素子3,4の構造や個数は上記実施形態例に限定されず適宜変更可能である。
1 アンテナ装置
2 回路基板
3,4 アンテナ素子
5 シールドカバー
7 枠体
8 ブラケット
9 固定ねじ
10 コネクタ端子
20 ダイバーシティアンテナ
21 信号ケ−ブル
35 放射導体板
36,37 給電脚片
38 取付脚片
39 短絡脚片
41 放射導体板
43,44 給電脚片
45 取付脚片
50 ガラス面
71,72 側板
74 切欠
76 連結片
76a ねじ挿通孔
76b 受け部
77 折曲舌片
80 開口
81 鍔状プレート
82 起立片
82a ナット部
82b ねじ螺着孔
2 回路基板
3,4 アンテナ素子
5 シールドカバー
7 枠体
8 ブラケット
9 固定ねじ
10 コネクタ端子
20 ダイバーシティアンテナ
21 信号ケ−ブル
35 放射導体板
36,37 給電脚片
38 取付脚片
39 短絡脚片
41 放射導体板
43,44 給電脚片
45 取付脚片
50 ガラス面
71,72 側板
74 切欠
76 連結片
76a ねじ挿通孔
76b 受け部
77 折曲舌片
80 開口
81 鍔状プレート
82 起立片
82a ナット部
82b ねじ螺着孔
Claims (3)
- アンテナ素子を搭載した回路基板と、この回路基板の辺縁に沿って延びる側板を有して該回路基板を保持している金属板からなる枠体と、前記アンテナ素子を臨出させる開口を有して車両のガラス面に固着される金属板からなるブラケットと、このブラケットを前記枠体に連結せしめる複数の固定ねじとを備え、
前記枠体には、前記側板から内方へ略直角に延出する切起こし片として形成されたねじ孔を有する複数の連結片と、この連結片の切り起こしによって前記側板に生じる切欠とが設けられており、前記ブラケットには、前記開口を画成している鍔状プレートと、この鍔状プレートから前記回路基板側へ起立してねじ孔を有する複数の起立片とが設けられており、前記切欠に挿入された前記起立片と該切欠に対応する前記連結片とが前記固定ねじによって締結固定されていることを特徴とする車載用アンテナ装置。 - 請求項1の記載において、前記連結片の一部が前記回路基板の片面と対向して該回路基板を支持していることを特徴とする車載用アンテナ装置。
- 請求項2の記載において、前記回路基板の辺縁近傍に外部アンテナ接続用のコネクタ端子が配設されていると共に、前記連結片が前記コネクタ端子の近傍かつ裏側から前記回路基板を支持していることを特徴とする車載用アンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005353852A JP2007158956A (ja) | 2005-12-07 | 2005-12-07 | 車載用アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005353852A JP2007158956A (ja) | 2005-12-07 | 2005-12-07 | 車載用アンテナ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007158956A true JP2007158956A (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=38242696
Family Applications (1)
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JP2005353852A Withdrawn JP2007158956A (ja) | 2005-12-07 | 2005-12-07 | 車載用アンテナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007158956A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115195426A (zh) * | 2021-04-12 | 2022-10-18 | 福耀玻璃工业集团股份有限公司 | 一种车辆天窗和车辆 |
-
2005
- 2005-12-07 JP JP2005353852A patent/JP2007158956A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115195426A (zh) * | 2021-04-12 | 2022-10-18 | 福耀玻璃工业集团股份有限公司 | 一种车辆天窗和车辆 |
CN115195426B (zh) * | 2021-04-12 | 2025-05-06 | 福耀玻璃工业集团股份有限公司 | 一种车辆天窗和车辆 |
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