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JP2007153930A - 水性塗料組成物 - Google Patents

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Hiroyoshi Ono
博義 小野
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Abstract

【課題】低汚染化剤とを混合した際の粘度安定性、相溶性等に優れるとともに、耐汚染性に優れた塗膜を形成することができる水性塗料組成物を提供する。
【解決手段】合成樹脂エマルション(A)、ヒドラジド基とヒドラジド基以外の含窒素骨格とを有するヒドラジド化合物(B)、及びポリオキシアルキレン基を有するアルコキシシランの変性縮合物(C)を必須成分とし、前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対して、前記ヒドラジド化合物(B)を0.1〜20重量部、前記アルコキシシランの変性縮合物(C)をSiO換算で1〜40重量部配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐汚染性に優れた水性塗料組成物に関するものである。さらに詳しくはコンクリート、モルタル、金属、ガラス、磁器タイル、サイディングボード、押出成型板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用することができ、主に建築物、土木構造物等の躯体保護に使用する水性塗料組成物に関するものである。
近年、建築・土木構造物に使用する塗料分野においては有機溶剤を溶媒とする溶剤型塗料から、水を溶媒とする水性塗料への転換が図られつつある。これは、塗装作業者や居住者の健康被害を低減するためや、大気環境汚染を低減する目的で行われているものであり、年々水性化が進んできている。
公知の水性塗料の中には、耐候性、耐水性等に関しては溶剤型塗料と同等レベルの性能を有するものもある。しかし、特に汚染性に着目してみると、低汚染型と唱われる水性塗料でさえ、溶剤型の低汚染型塗料のレベルには及ばないのが現状である。また、水性塗料による塗膜は一般的に溶剤型の塗料による塗膜に比べて、塗膜硬度が低く、汚染物質が付着した時の染み込み性が高い傾向にある。従って、一度汚染物質が付着すると、塗膜表面からその汚れを除去することは困難な場合が多い。
このような問題に対し、WO94/06870(特許文献1)には、塗料中に低汚染化剤としてオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合する技術が開示されている。この特許文献1に記載の技術は、オルガノシリケート及び/又はその縮合物を塗料に配合し、その塗料によって形成される塗膜を酸処理することによって塗膜表面を親水性にし、油性の汚染物質を付着しにくくし、また付着した汚染物質を降雨等の水滴とともに洗い流してしまうことを特徴とするものである。
しかしながら、単にオルガノシリケート及び/又はその縮合物を添加する上記特許文献1の場合においては、オルガノシリケート及び/又はその縮合物を水性塗料に添加した際に起こる加水分解縮合反応を制御できないために、短時間で急激に塗料粘度が上昇し、さらには塗料全体がゲル化してしまい、通常の塗装作業をすることさえできないものであった。さらに、たとえ混合後直ちに塗装を行い、塗膜を形成した場合においても、汚染物質の染み込み抵抗性に劣るという欠点があった。
かかる問題を解決する水性塗料として、特開平11−343462号公報(特許文献2)には、オルガノシリケート及び/又はその縮合物にポリアルキレングリコール系化合物を反応させてなる変性オルガノシリケートを配合した塗料が開示されている。特許文献2に記載の水性塗料では、エマルションとオルガノシリケートとの相溶性が高められ、実用性が向上している。但し、このような水性塗料において、より高度な安定した耐汚染性を発揮させるにはさらなる改善の余地がある。
WO94/06870 特開平11−343462
本発明者は上述の如き問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、合成樹脂エマルションに、特定ヒドラジド化合物、及びアルコキシシラン変性縮合物を組み合わせることにより、当該ヒドラジド化合物がアルコキシシラン変性縮合物の触媒として好適に作用し、その形成塗膜の耐汚染性を飛躍的に向上させることを見出し、本発明の完成に到った。
即ち、本発明は以下の水性塗料組成物に関するものである。
1.合成樹脂エマルション(A)、ヒドラジド基とヒドラジド基以外の含窒素骨格とを有するヒドラジド化合物(B)、及びポリオキシアルキレン基を有するアルコキシシランの変性縮合物(C)を含有し、前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対して、前記ヒドラジド化合物(B)が0.1〜20重量部、前記アルコキシシランの変性縮合物(C)がSiO換算で1〜40重量部配合されたことを特徴とする水性塗料組成物。
本発明の水性塗料組成物は、水性塗料と低汚染化剤とを混合した際の粘度安定性、相溶性等に優れるとともに、耐汚染性に優れた塗膜を形成することができるものである。
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
本発明の水性低汚染塗料組成物は、合成樹脂エマルション(A)(以下「(A)成分」ともいう)、ヒドラジド基とヒドラジド基以外の含窒素骨格とを有するヒドラジド化合物(B)(以下「(B)成分」ともいう)、及びポリオキシアルキレン基を有するアルコキシシランの変性縮合物(C)(以下「(C)成分」ともいう)を必須成分として含むものである。
このうち合成樹脂エマルション(A)としては、たとえば、アクリル樹脂系エマルション、アクリルシリコン樹脂系エマルション、フッ素樹脂系エマルション、ウレタン樹脂系エマルション等が挙げられる。
具体的に、(A)成分を構成するモノマー成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマー;アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。本発明では、特にモノマー成分としてエポキシ基含有モノマーを含むエポキシ基含有合成樹脂エマルションが好適である。
(A)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は、適宜設定することができるが、通常−10〜80℃、好ましくは0〜60℃である。
(A)成分において、カルボキシル基含有モノマーを含有する場合、当該モノマーのモノマー総重量に対する重量比率は5%以下、より好ましくは2%以下、さらには1%以下とする。このような範囲に限定することにより、耐汚染性をいっそう高めることができる。
(A)成分の製造方法はとくに限定されないが、たとえば乳化重合法として、バッチ重合、モノマー滴下重合、乳化モノマー滴下重合等の方法により製造することができる。
重合に用いる乳化剤は、(A)成分の攪拌安定性や低温安定性を確保できるものを使用する必要がある。種類としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性、ノニオン−カチオン性、ノニオン−アニオン性のもの、あるいは非反応性のもの、反応性を有するものから適宜選択し、単独あるいは併用して使用する。このうち、不飽和二重結合を有する反応性乳化剤の使用は、耐水性を向上させることができ、好ましい。さらには、ノニオン性反応性乳化剤とアニオン性反応性乳化剤の併用が、耐水性、攪拌安定性や低温安定性を向上させると共に、耐汚染性も向上させることができ、好ましい。
本発明組成物では、(B)成分として、ヒドラジド基とヒドラジド基以外の含窒素骨格とを有するヒドラジド化合物を使用する。この(B)成分は、その形成塗膜において耐汚染性を高めるための必須成分である。本発明では、この(B)成分がアルコキシシラン変性縮合物(C)の触媒として好適に作用することによって顕著な耐汚染性向上効果を得ることができる。その理由は明確ではないが、(C)成分に対する(B)成分の相溶性が高く、その結果、(B)成分が(C)成分の反応に作用しやすくなるためと推測される。
(B)成分における含窒素骨格は、その骨格中に窒素原子を有する鎖状、分岐状または環状の有機基であればよく、例えばヒダントイン骨格、ピペラジン骨格等が挙げられる。特に本発明ではヒダントイン骨格が好適である。ヒドラジド基とヒダントイン骨格とを有するヒドラジド化合物としては、例えば1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−(2−メチルメルカプトエチル)ヒダントイン、1−ヒドラジノカルボエチル−3−ヒドラジノカルボイソプロピル−5−(2−メチルメルカプトエチル)ヒダントイン等が挙げられる。とりわけ本発明では、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインが好適である。
一般に、塗料分野におけるヒドラジド化合物としては、シュウ酸ジヒドラジド 、マロン酸ジヒドラジド 、コハク酸ジヒドラジド 、グルタル酸ジヒドラジド 、アジピン酸ジヒドラジド 、セバシン酸ジヒドラジド等の飽和脂肪族カルボン酸のジヒドラジド化合物が汎用的に使用されている。このようなヒドラジド化合物は、−(CH−で表される炭化水素基の両末端にヒドラジド基を有する構造であり、ヒドラジド基以外の含窒素骨格を有するものではなく、このような化合物を使用しても本発明の如き顕著な効果を得ることはできない。
(B)成分は、(A)成分の固形分100重量部に対し、0.1〜20重量部(好ましくは0.5〜10重量部)の範囲で添加する。(B)成分の混合比率がこのような範囲内であれば、本発明の効果を十分に得ることができる。(B)成分が0.1重量部より少ない場合は、耐汚染性向上効果が得られ難くなる。逆に(B)成分が20重量部より多い場合は、形成塗膜の耐水性、耐汚染性等が低下するおそれがあり、グロスエナメルにおいては十分な光沢が得られ難くなる。
本発明組成物における、ポリオキシアルキレン基を有するアルコキシシランの変性縮合物(C)は、低汚染化剤としてはたらくものであり、本発明の水性塗料組成物に耐汚染性を付与するのに不可欠の成分である。
(C)成分としては、ポリオキシアルキレン基の繰返し単位における炭素数が1〜4のものが好ましく、炭素数2のポリオキシエチレン基がより好ましい。また、ポリオキシエチレン基の平均分子量は150〜2000であることが好ましい。
(C)成分のアルコキシル基としては、炭素数1〜4のものが好ましく、炭素数2のエトキシ基がより好ましい。
(C)成分は公知の方法により得ることができ、具体的な製造方法としては、例えばアルコキシシランの縮合物の1種以上を、ポリオキシアルキレン基含有物1種以上でエステル交換反応させる方法等が挙げられる。すなわち、一般式
(RO)4−a−SiR a
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rはアルキル基、アリール基、アラルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、aは0〜2の整数を示す)で表されるアルコキシシランの縮合物(以下「p成分」という。また、その縮合前の原料を「p成分のモノマー」という。)を、一般式
−(OC2n−R
(式中、Rは水素原子またはアルキル基、エポキシ基、アシル基を示し、Rは水酸基、アルキル基、アルコキシル基、エポキシ基、アシル基、カルボキシル基を示し、nは1〜4の整数、mは1〜20の整数を示す)で表されるポリオキシアルキレン基含有化合物(以下「q成分」という。)でエステル交換することにより製造する。特に、エステル交換反応においては、末端に少なくとも1つ以上の水酸基を有する必要があるので、末端に水酸基を有するようなq成分を使用する。エステル交換反応を行う際には、必要に応じエステル交換触媒を添加することができる。
具体的にp成分のモノマーとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、プロピルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシランの縮合物等が挙げられる。これらは単独もしくは複数の種類を混合して使用することができる。
p成分のアルコキシシリル基の炭素数は通常1〜4(好ましくは2)である。また、p成分の平均縮合度は1〜20が好ましい。平均縮合度が20を超えると、取り扱いが不便になるので好ましくない。
q成分の具体例として、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−プロピレングリコール、ポリオキシエチレン−テトラメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシエチレンジグリコール酸、ポリオキシエチレングリコールビニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールアリルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。これらの化合物は、1種もしくは2種以上の組み合わせから選択することができる。
q成分の平均分子量は150〜2000が好ましい。平均分子量が150未満の場合は、p成分とのエステル交換反応によって得られた低汚染化剤を塗料に混合した際の安定性が劣ってくる傾向にあり、グロスペイントでは優れた光沢が得られなくなってくる。逆に、q成分の平均分子量が2000を超えると、硬化塗膜の耐水性や硬度が低下する傾向にある。
(C)成分の添加量は、(A)成分の固形分100重量部に対して、SiO換算で1〜40重量部の範囲内とする。(C)成分が1重量部未満の場合は、低汚染化の効果を発現させることができない。(C)成分が40重量部を超える場合は、水性塗料の粘度安定性が低下してしまう傾向にあり、グロスペイントでは光沢の低下を引き起こすおそれがある。
なお、本発明におけるSiO換算とは、アルコキシシランやシリケート等のSi−O結合をもつ化合物を、完全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ(SiO)となって残る重量分にて表したものである。
一般に、アルコキシシランやシリケートは、水と反応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらにシラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行うと、シリカ(SiO)となる。これらの反応は
RO(Si(OR)O)R+(n+1)HO→nSiO+(2n+2)ROH
(Rはアルキル基を示す。nは整数。)
という反応式で表される。本発明におけるSiO換算は、この反応式をもとに残るシリカ成分の量を換算したものである。
本発明の水性塗料組成物には、上記(B)成分以外の硬化触媒を添加することもできる。このような硬化触媒としては、たとえば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレート等の有機錫化合物;リン酸、モノメチルホスフェート、モノエチルホフェート、モノオクチルホスフェート等のリン酸またはリン酸エステル類;プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、グリシジルメタクリレート、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、エピコート828等のエポキシ化合物とリン酸および/または酸性モノリン酸エステルとの付加物;有機チタネート化合物;有機アルミニウム化合物;有機ジルコニウム化合物;マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、これらの酸無水物、パラトルエンスルフォン酸等の酸性化合物;ヘキシルアミン、N.N−ジメチルドデシルアミン等のアミン類;水酸化ナトリウム等のアルカリ性化合物等が例示できる。このような硬化触媒の添加量は、(A)成分の固形分100重量部に対して、通常0.1〜20重量部程度である。
本発明組成物において、(C)成分は水と反応するものであるため、あまり長期にわたって水を含む(A)成分と接触させておくことは避けたほうがよい。従って、本発明組成物は、流通段階では2成分以上の多成分タイプの塗料として扱い、使用時に混合する形態であることが望ましい。この際の形態としては、例えば、1成分目として(A)成分、2成分目として(B)成分、(C)成分の混合物、あるいは1成分目として(A)成分、(B)成分の混合物、2成分目として(C)成分の混合物とすることが可能である。
本発明組成物には、上記成分の他に、必要に応じて通常塗料に用いられる有機溶剤、無機系着色顔料、有機系着色顔料、体質顔料、骨材等を配合することができる。また、本発明に影響しない程度の可塑剤、造膜助剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、顔料分散剤、カップリング剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤を単独あるいは併用して配合することができる。
本発明の水性塗料組成物は、例えばコンクリート、モルタル、金属、ガラス、磁器タイル、サイディングボード、押出成形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用することができ、主に建築物、土木構築物等の躯体の保護に使用するものである。この際、本発明の水性塗料組成物は、最終の仕上面に施されているものであり、基材に直接塗装することもできるし、何らかの表面処理(シーラー、サーフェーサー、フィラー等による下地処理等)を施した上に塗装することも可能であるが、特に限定されるものではない。塗装方法としては、ハケ塗り、スプレー塗装、ローラー塗装等種々の方法により塗装することができる。建材表面に対しては、工場等においてプレコートすることも可能である。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
[アルコキシシラン変性縮合物の合成]
テトラエトキシシランの縮合物である平均分子量750のエチルシリケート縮合物(平均分子量750、シリカ残量比率40重量%)100重量部と平均分子量200のポリオキシエチレングリコール#200(和光純薬株式会社製)106.7重量部を混合し、さらに触媒としてジブチル錫ジラウレート0.02重量部を添加後、75℃で8時間脱エタノール反応を行い、アルコキシシラン変性縮合物を合成した。このアルコキシシラン変性縮合物のシリカ残量比率は20.9重量%であった。
[塗料の作製]
表1の配合に従い、以下に示す原料を常法により混合し、次いで上記アルコキシシラン変性縮合物を混合することにより水性塗料を製造した。
・合成樹脂エマルション1(メチルメタクリレート・2−エチルヘキシルアクリレート・スチレン・メタクリル酸共重合体、固形分50重量%、pH6.2、Tg15℃)
・合成樹脂エマルション2(メチルメタクリレート・2−エチルヘキシルアクリレート・スチレン・グリシジルメタクリレート・メタクリル酸共重合体、固形分50重量%、pH6.0、Tg15℃)
・着色顔料:酸化チタン
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・触媒:ジブチルスズジラウレート
・増粘剤:ウレタン系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
・ヒドラジド化合物1:1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン
・ヒドラジド化合物2:アジピン酸ジヒドラジド
Figure 2007153930
[試験方法]
上記方法により得られた水性塗料につき、以下の試験を行った。
・鏡面光沢度
水性塗料を150×120×3mmの透明なガラス板にWET膜厚が150μmとなるようにアプリケーター引きし、標準状態(気温23℃・相対湿度50%)で2日間乾燥養生した後、60度の角度での光沢値を測定した。
・耐水性
150×70×3mmのフレキシブル板に、SK#1000プライマー(エポキシ樹脂系プライマー;エスケー化研株式会社製)を乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った。
次に、作製した塗料組成物を乾燥膜厚が40μmとなるようにスプレー塗装し試験体を作製した。作製した試験体を標準状態で7日間乾燥養生した後、50℃の温水に1時間浸漬した後の光沢保持率を算出した。評価基準は、光沢保持率95%以上を「◎」、90%以上95%未満を「○」、80%以上90%未満を「△」、80%未満を「×」とした。
・耐汚染性
150×75×0.8mmのアルミ板に、SK#1000プライマーを乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った。
次に、作製した塗料組成物を乾燥膜厚が40μmとなるようにスプレー塗装し試験体を作製した。作製した試験体を、標準状態で7日間乾燥養生した後、塗膜面に15重量%カーボンブラック水分散ペースト液を、直径20mm、高さ5mmとなるように滴下し、50℃の恒温室中に2時間放置した。その後流水中にて洗浄し、塗膜表面の汚染の程度を目視により4段階(優:◎>○>△>×:劣)で評価した。
[試験結果]
試験結果を表2に示す。実施例1〜4では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
Figure 2007153930

Claims (1)

  1. 合成樹脂エマルション(A)、ヒドラジド基とヒドラジド基以外の含窒素骨格とを有するヒドラジド化合物(B)、及びポリオキシアルキレン基を有するアルコキシシランの変性縮合物(C)を含有し、前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対して、前記ヒドラジド化合物(B)が0.1〜20重量部、前記アルコキシシランの変性縮合物(C)がSiO換算で1〜40重量部配合されたことを特徴とする水性塗料組成物。
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