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JP2007147293A - ガス濃度検出装置 - Google Patents

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JP2007147293A JP2005338048A JP2005338048A JP2007147293A JP 2007147293 A JP2007147293 A JP 2007147293A JP 2005338048 A JP2005338048 A JP 2005338048A JP 2005338048 A JP2005338048 A JP 2005338048A JP 2007147293 A JP2007147293 A JP 2007147293A
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Abstract

【課題】 ガス濃度検出装置の出力特性の経時変化による影響を排除しながら、断線などに起因する異常を判定できることで、その判定精度を向上させることができるガス濃度検出装置を提供する。
【解決手段】 被検出ガス中の特定ガス成分の濃度CNOxを検出するガス濃度検出装置1は、特定ガス成分の分解に伴って発生したイオンが移動可能な電解質8aと、第1および第2の分割電極8d、8eに分割され、被検出ガスに晒されるように電解質8aに設けられた第1電極8bと、電解質8aに設けられた第2電極8cとを備え、第1分割電極8dと第2電極8cの間を流れる第1電流IS1、および第2分割電極8eと第2電極8cの間を流れる第2電流IS2の少なくとも一方に基づき特定ガス成分の濃度CNOxを算出し(ステップ13〜15)、第1電流IS1と第2電流IS2との比較結果に基づきガス濃度検出装置1の異常を判定する(ステップ1、2、5、6)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、被検出ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置に関する。
従来、この種のガス濃度検出装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このガス濃度検出装置は、内燃機関から排出される排ガス中のNOxの濃度を検出するものであり、2つの互いに対向する電解質層と、一方の電解質層に取り付けられた一対の第1および第2の電極と、第1および第2の電極に接続された電源とを備えている。2つの電解質層は、酸素イオン伝導性を有するものであり、両者の間に検出室が画成されている。また、ガス濃度検出装置は、この検出室に排ガスを導入するための排ガス導入流路や、大気に連通する大気通路を有している。第1電極は検出室に、第2電極は大気通路に、それぞれ臨んでいる。
以上の構成のガス濃度検出装置では、電源により第1電極と第2電極の間に電圧が印可される。これにより、流路を介して検出室に導入された排ガス中のNOxが第1電極で分解されることで、NOx中の酸素が電子を受け取って酸素イオンになる。この酸素イオンは、電解質層を介して第2電極に向かって移動し、第2電極において電子を放出し、酸素となって大気通路に放出される。それに伴い、第1電極と第2電極の間にNOx中の酸素の量に応じた電流が流れるので、この電流(以下「センサセル電流」という)に基づいて、排ガス中のNOxの濃度が算出される。
また、このガス濃度検出装置では、センサセル電流が所定の下限値(例えば1μA)以下のときには、第1または第2の電極と電源との間などに断線が生じているとして、ガス濃度検出装置に異常が発生していると判定する。さらに、センサセル電流が所定の上限値(例えば5μA)以上のときには、ショートが生じているとして、ガス濃度検出装置に異常が発生していると判定する。
上述したように、この従来のガス濃度検出装置では、センサセル電流が所定の下限値以下のとき、または所定の上限値以下のときに、ガス濃度検出装置に異常が発生していると判定する。このため、ガス濃度検出装置の出力特性の経時変化による影響によって、判定を誤るおそれがある。
例えば、このガス濃度検出装置では、その検出の原理上、第1電極が排ガスに晒されるので、長期間の使用により、その表面に排ガス中の未燃物質などの不純物が付着することは、避けられない。そのように不純物が付着すると、第1電極においてNOxが分解される度合が低くなるので、センサセル電流が全体として低下する。また、排ガスを検出室に導入する排ガス導入流路が次第に詰まった場合にも、検出室への排ガスの導入量が低下することによって、センサセル電流が全体として低下する。このように、出力特性が経時変化した場合でも、センサセル電流を学習などにより補正することによって、NOx濃度を適正に求めることが可能であるため、必ずしも異常と判定する必要はない。
これに対して、従来のガス濃度検出装置では、上記のような出力特性の経時変化が生じた場合、実際には断線が生じていなくても、センサセル電流が所定の下限値を下回ってしまうことがあり、その場合には、ガス濃度検出装置に異常が発生していると誤判定してしまう。
さらに、出力特性の経時変化が発生している状況で、ショートが発生した場合、経時変化によるセンサセル電流の低下分が、ショートによる上昇分を相殺するように作用するため、センサセル電流が上限値を超えないことがあり、その場合には、ガス濃度検出装置に異常が発生していないと誤判定してしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ガス濃度検出装置の出力特性の経時変化による影響を排除しながら、断線やショートなどに起因する異常を判定でき、それにより、その判定精度を向上させることができるガス濃度検出装置を提供することを目的とする。
特開2004−333374号公報
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、被検出ガス中の特定ガス成分の濃度(NOx濃度CNOx)を検出するガス濃度検出装置1であって、特定ガス成分の分解に伴って発生したイオンが移動可能な電解質(電解質層8a)と、被検出ガスに晒されるように電解質に設けられた第1電極(第1検出電極8b)と、電解質に設けられた第2電極(第2検出電極8c)と、を備え、第1および第2の電極の一方が、少なくとも2つの分割電極(第1分割電極8d、第2分割電極8e)に分割され、第1電極と第2電極の間に電圧を印可する電圧印加手段(検出用電源21c)と、分割電極の1つと第1および第2の電極の他方との間を流れる電流を表す第1電流パラメータ(第1電流IS1)を検出する第1電流パラメータ検出手段(第1電流センサ22)と、分割電極の他の1つと第1および第2の電極の他方との間を流れる電流を表す第2電流パラメータ(第2電流IS2)を検出する第2電流パラメータ検出手段(第2電流センサ23)と、検出された第1および第2の電流パラメータの少なくとも一方に基づいて、特定ガス成分の濃度を算出するガス濃度算出手段(CPU21a、ステップ13〜15)と、第1電流パラメータと第2電流パラメータとの比較結果に基づいて、ガス濃度検出装置1の異常を判定する異常判定手段(CPU21a、ステップ1、2、5、6)と、をさらに備えることを特徴とする。
このガス濃度検出装置によれば、電解質に第1および第2の電極が設けられており、第1電極は被検出ガスに晒されており、これらの第1および第2の電極の一方は、少なくとも2つの分割電極に分割されている。また、第1電極と第2電極の間には、電圧印加手段によって電圧が印可される。
これにより、被検出ガス中の特定ガス成分が第1電極で分解されることによって、それまで特定ガス成分を構成していた原子が、電子を受け取りまたは放出することでイオンになり、このイオンは、電解質を介して第2電極に向かって移動し、第2電極において電子の放出または受取を行う。それに伴い、第1電極と第2電極の間に、特定ガス成分を構成する原子の量に応じた電流が流れる。第1および第2の電極の一方を分割した少なくとも2つの分割電極の1つと第1および第2の電極の他方の間を流れる電流を表す第1電流パラメータが、第1電流パラメータ検出手段によって検出され、分割電極の他の1つと第1および第2の電極の他方の間を流れる電流を表す第2電流パラメータが、第2電流パラメータ検出手段によって検出される。したがって、ガス濃度算出手段により、第1および第2の電流パラメータの少なくとも一方に基づいて特定ガス成分の濃度を算出することにより、特定ガス成分の濃度を検出することができる。
また、異常判定手段により、第1電流パラメータと第2電流パラメータとの比較結果に基づいて、ガス濃度検出装置の異常が判定される。上述したように、分割電極は、第1または第2の電極を単純に分割することによって構成されているため、分割電極の設置条件が互いに同じである限り、その出力特性の経時変化が生じても、その度合は、分割電極の間でほぼ互いに等しくなり、したがって、第1および第2の電流パラメータは、互いにほぼ等しくなる。一方、分割電極の1つのみに断線やショートなどの異常が発生したときには、第1電流パラメータと第2電流パラメータとの差が大きくなる。したがって、第1電流パラメータと第2電流パラメータとの比較結果に基づいてガス濃度検出装置の異常を判定することにより、その出力特性の経時変化による影響を排除しながら、断線やショートなどに起因する異常を判定でき、それにより、その判定精度を向上させることができる。
さらに、例えば、ガス濃度検出装置が異常と判定された場合でも、分割電極のうちの異常が発生していない残りの分割電極による第1または第2の電流パラメータに基づいて、特定ガス成分の濃度を検出することによって、以降の検出を支障なく行うことができる。また、第1および第2の電極の一方を分割するだけなので、異常判定のための比較用にもう1つのガス濃度検出装置を別個に付加する場合と異なり、装置の大型化および製造コストの増大を防止することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本実施形態によるガス濃度検出装置1、およびこれを適用した車両用のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という)31を概略的に示している。ガス濃度検出装置1は、エンジン31の排気管32に設けられたNOxセンサ2と、NOxセンサ2に接続されたECU21などによって構成されており、エンジン31から排出された排ガス中のNOxの濃度(以下「NOx濃度」という)CNOxを検出する。
図2に示すように、NOxセンサ2のセンサ素子3は、酸素ポンプセル4、第1スペーサ5、VSセル6、第2スペーサ7、およびセンサセル8を備えており、これらのセルやスペーサ4〜8を順に積層することによって、板状に形成されている。また、酸素ポンプセル4とVSセル6の間には第1室9が画成され、酸素ポンプセル4とセンサセル8の間には、第2室10が第1室9に隣接するように画成され、VSセル6とセンサセル8の間には、基準室11が第1室9と積層方向にオーバーラップするように画成されている。排ガスは、同図に矢印で示すように、第1室9に導入され、その後、第2室10に流入する。以下、図2の左右方向および奥行き方向をそれぞれ、前後方向および左右方向として説明する。
酸素ポンプセル4は、第1室9内の排ガスの酸素濃度を制御するものであり、電解質層4a、第1ポンプ電極4bおよび第2ポンプ電極4cを有している。電解質層4aは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質、例えばジルコニアで構成されており、板状に形成されている。第1ポンプ電極4bは、例えばPtなどの金属とセラミックから成る多孔質のサーメットで構成され、排ガスに晒されるように電解質層4aの上面に取り付けられるとともに、ECU21の後述する酸素ポンプ制御部21bに接続されている。第2ポンプ電極4cは、NOxの還元能力が低い金属、例えばAuとセラミックから成る多孔質のサーメットで構成され、第1室9に臨むように電解質層4aの下面に取り付けられるとともに、接地されている。
第1スペーサ5は、絶縁材、例えばアルミナで板状に形成されている。図3に示すように、第1スペーサ5の前端部には排ガス導入部5aが、その後ろ側には、排ガス導入部5aに連続する孔5bが、いずれも上下方向に貫通するように形成されている。排ガス導入部5aは、第1室9に排ガスを導入するためのものであり、平面的に見て矩形の切欠き状のもので、比較的小さな左右方向の幅を有している。また、排ガス導入部5aには、多孔質材で構成された第1拡散層5cが埋め込まれている。孔5bは、第1室9の全体と第2室10の一部を構成するものであり、大きな矩形状に形成されている。孔5bの後部には、多孔質材で構成された、上下方向に貫通する第2室用上孔5eを有するロ字状の第2拡散層5dがはめ込まれている。
VSセル6は、第1室9内の排ガスの酸素濃度を検出するためのものであり、電解質層6a、第1VS電極6bおよび第2VS電極6cを有している。電解質層6aは、前述した酸素ポンプセル4の電解質層4aと同様、酸素イオン伝導性を有する固体電解質で板状に形成されている。この電解質層6aの上面、酸素ポンプセル4の電解質層4aの下面、および上述した第2拡散層5dの前面で第1スペーサ5の孔5bを取り囲むことによって、第1室9が画成されている。また、電解質層6aには、上下方向に貫通する第2室用中孔6dが形成されており(図4参照)、第2室用中孔6dは、上述した第1スペーサ5の第2室用上孔5eに連続している。
第1VS電極6bは、前述した酸素ポンプセル4の第2ポンプ電極4cと同様、Auとセラミックから成る多孔質のサーメットで構成され、第1室9に臨むように電解質層6aの上面に取り付けられるとともに、接地されている。第2VS電極6cは、前述した酸素ポンプセル4の第1ポンプ電極4bと同様、Ptなどの金属とセラミックから成る多孔質のサーメットで構成され、基準室11に臨むように電解質層6aの下面に取り付けられるとともに、酸素ポンプ制御部21bに接続されている。
図5に示すように、第2スペーサ7は、前述した第1スペーサ5と同様、例えばアルミナで板状に形成されており、その中央部には、前側から順に、いずれも上下方向に貫通する矩形状の基準室用孔7aおよび第2室用下孔7bが形成されている。第2室用下孔7bは、前述したVSセル6の第2室用中孔6dに連続している。また、第2スペーサ7には、基準室用孔7aに連続するとともに、大気に連通する切欠き状の大気連通部7cが形成されており、大気連通部7cには、多孔質材7dが埋め込まれている。
前述したセンサセル8は、NOx濃度CNOxを検出するものであり、電解質層8a、第1検出電極8b(第1電極)および第2検出電極8c(第2電極)を有している。電解質層8aは、酸素ポンプセル4の電解質層4aと同様、酸素イオン伝導性を有する固体電解質で板状に形成されている。この電解質層8aの上面およびVSセル6の電解質層6aの下面で上述した第2スペーサ7の基準室用孔7aをふさぐことによって、基準室11が画成されている。また、電解質層8aの上面および電解質層4aの下面で、前述したように互いに連続する第1スペーサ5の第2室用上孔5e、VSセル6の第2室用中孔6d、および第2スペーサ7の第2室用下孔7bをふさぐことによって、第2室10が画成されている。
第1検出電極8bは、第1分割電極8d(分割電極)および第2分割電極8e(分割電極)に分割されている。第1および第2の分割電極8d,8eは、NOxの還元能力が高い金属、例えばRhとセラミックから成る多孔質のサーメットで構成され、第2室10に臨むように電解質層8aの上面に取り付けられている。第2検出電極8cは、第1ポンプ電極4bと同様の多孔質のサーメットで構成され、基準室11に臨むように電解質層8aの上面に取り付けられている。
ECU21は、I/Oインターフェース、RAM、ROM(いずれも図示せず)およびCPU21a(図1参照)(ガス濃度算出手段、異常判定手段)などからなるマイクロコンピュータと、電源や抵抗などを組み合わせた回路で構成された酸素ポンプ制御部21bと、検出用電源21c(電圧印加手段)を有している(図2参照)。
検出用電源21cの正極には第2検出電極8cが接続されるとともに、検出用電源21cの負極には、第1分割電極8dおよび第2分割電極8eが並列に接続されている。これにより、第1分割電極8dと第2検出電極8cの間、および第2分割電極8eと第2検出電極8cの間に、所定の大きさの電圧が印可される。また、検出用電源21cと第1分割電極8dの間には、第1電流センサ22(第1電流パラメータ検出手段)が設けられ、検出用電源21cと第2分割電極8eの間には、第2電流センサ23(第2電流パラメータ検出手段)が設けられている。第1電流センサ22は、第1分割電極8dと第2検出電極8cの間を流れる電流(以下「第1電流」という)IS1を検出し、第2電流センサ23は、第2分割電極8eと第2検出電極8cの間を流れる電流(以下「第2電流」という)IS2を検出する。
以上の構成のガス濃度検出装置1では、排ガスが、NOxセンサ2の第1スペーサ5の第1拡散層5cを介して第1室9に流入する。第1室9に流入した排ガス中の酸素は、酸素ポンプセル4の第2ポンプ電極4cにおいて酸素イオンになり、この酸素イオンは、第1ポンプ電極4bから酸素となって排ガス中に放出される。それに伴い、第1ポンプ電極4bと第2ポンプ電極4cの間に電流が流れる。酸素ポンプ制御部21bは、VSセル6の第1VS電極6bと第2VS電極6cの電位差に基づいて、第1室9内の排ガス中の酸素濃度を検出し、この検出した酸素濃度が所定値になるように、第1ポンプ電極4bと第2ポンプ電極4cの間を流れる電流を制御する。これにより、第1室9内の排ガス中の酸素濃度が所定値に制御される。
その後、排ガスは、第1室9から第2拡散層5dを介して第2室10に流入する。流入した排ガス中のNOxは、センサセル8の第1および第2の分割電極8d,8eのそれぞれにおいて分解され、それにより、NOx中の酸素が酸素イオンになる。この酸素イオンは、電解質層8aを介して第2検出電極8cに向かって移動し、第2検出電極8cから酸素となって基準室11に放出される。また、第2室10に流入した排ガス中の酸素も、第1および第2の分割電極8d,8eのそれぞれにおいて酸素イオンになった後、第2検出電極8cから基準室11に放出される。それに伴い、第1分割電極8dと第2検出電極8cの間に第1電流が、第2分割電極8eと第2検出電極8cの間に第2電流が、それぞれ流れる。したがって、検出された第1および第2の電流IS1,IS2は、第2室10内の排ガス中の酸素の量と、第2室10内の排ガス中のNOxの分解に伴って発生した酸素の量との和に比例する。
また、前述したように、第1室9内の排ガス中の酸素濃度が一定の所定値に制御されるので、第1および第2の電流IS1,IS2は、NOx濃度CNOxに比例する。したがって、第1および第2の電流IS1,IS2に基づき、NOx濃度CNOxを算出することによって、NOx濃度CNOxを検出することができる。
CPU21aは、第1および第2の電流IS1,IS2に基づき、後述するようにして、ガス濃度検出装置1の異常を判定するとともに、その判定結果に応じて、NOx濃度CNOxを算出する。
また、ECU21には、エンジン回転数センサ41およびアクセル開度センサ42が接続されている。エンジン回転数センサ41は、エンジン31の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを検出し、その検出信号をECU21に出力する。アクセル開度センサ42は、アクセルペダル(図示せず)の操作量(以下「アクセル開度」という)APを検出し、その検出信号をECU21に出力する。
ECU21は、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに加え、算出したNOx濃度CNOxに応じて、エンジン31の燃料噴射弁33による燃料噴射量を含むエンジン制御を実行する。また、車両の減速運転中、例えば、アクセル開度APがほぼ0゜に等しく、かつエンジン回転数NEが所定回転数(例えば1000rpm)よりも高いときには、燃料噴射量を値0に設定することによって、燃料の供給を停止するフューエルカット(以下「F/C」という)を実行する。
次に、図6を参照しながら、ガス濃度検出装置1の異常を判定する異常判定処理について説明する。本処理は、所定時間(例えば1000msec)ごとに実行される。まず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)では、第1電流IS1と第2電流IS2との差の絶対値が、所定の判定値ISCOJUDよりも大きいか否かを判別する。この答がNOのとき、すなわち、第1および第2の電流IS1,IS2が互いにほぼ等しいときには、第1および第2の分割電極8d,8eに断線やショートなどの異常が発生していないとして、ガス濃度検出装置1が正常であると判定する。そして、そのことを表すために、第1異常フラグF_NG1および第2異常フラグF_NG2の双方を「0」にセットし(ステップ2)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ1の答がYESで、第1電流IS1と第2電流IS2との差が大きいときには、第1および第2の分割電極8d,8eのいずれか一方に断線やショートなどの異常が発生していると判定する。そして、次のステップ3以降において、第1および第2の分割電極8d,8eのいずれが異常であるかを特定する。
まず、ステップ3では、エンジン31がF/C中であるか否かを判別する。この答がNOで、F/C中でないときには、そのまま本処理を終了する。これは、後述するように、異常の特定を第1電流IS1と基準値ISBとの比較結果に基づいて行うので、エンジン31の運転状態の変動に伴うNOx濃度CNOxの変化による第1電流IS1への影響を排除することによって、異常の特定を誤ることなく適切に行うためである。
一方、上記ステップ3の答がYESで、F/C中のときには、第1電流IS1と所定の基準値ISBとの差の絶対値が、所定のしきい値ISREFよりも大きいか否かを判別する(ステップ4)。この基準値ISBは、第1分割電極8dが正常であるときにF/C中に得られるべき第1電流IS1を実験などにより求めたものである。したがって、ステップ4の答がYESで、|IS1−ISB|>ISREFのとき、すなわち、第1電流IS1が基準値ISBよりも非常に小さいとき、または非常に大きいときには、第1分割電極8dに断線またはショートなどの異常が発生していると判定し、そのことを表すために、第1異常フラグF_NG1を「1」にセットし(ステップ5)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ4の答がNOで、第1電流IS1と基準値ISBとの差がそれほど大きくないときには、第1分割電極8dに異常が発生したのではなく、第2分割電極8eに断線やショートなどの異常が発生していると判定する。そして、そのことを表すために、第2異常フラグF_NG2を「1」にセットし(ステップ6)、本処理を終了する。
次に、図7を参照しながら、NOx濃度CNOxを算出するCNOx算出処理について説明する。本処理は、所定時間(例えば1000msec)ごとに実行される。まず、ステップ11および12では、上述した第1異常フラグF_NG1および第2異常フラグF_NG2が「1」であるか否かをそれぞれ判別する。
これらのステップ11および12の答がいずれもNOで、第1および第2の分割電極8d,8eがいずれも正常であるときには、第1および第2の電流IS1,IS2に基づいてNOx濃度CNOxを算出し(ステップ13)、本処理を終了する。具体的には、第1電流IS1と第2電流IS2との平均値に基づいて、NOx濃度CNOxを算出する。
一方、上記ステップ11の答がYESで、第1分割電極8dが異常であるときには、第2電流IS2に基づいてNOx濃度CNOxを算出し(ステップ14)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ12の答がYESで、第2分割電極8eが異常であるときには、第1電流IS1に基づいてNOx濃度CNOxを算出し(ステップ15)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2の電流IS1,IS2に基づいてNOx濃度CNOxを算出することにより、NOx濃度CNOxを検出することができる。また、第1電流IS1と第2電流IS2との比較結果に基づいてガス濃度検出装置1の異常を判定するので、その出力特性の経時変化による影響を排除しながら、断線やショートなどに起因する異常を判定することができ、それにより、その判定精度を向上させることができる。
さらに、第1および第2の分割電極8d,8eのいずれが異常であるかを特定するとともに、第1分割電極8dが異常と特定したときには第2電流IS2に基づいて、第2分割電極8eが異常と特定したときには第1電流IS1に基づいて、NOx濃度CNOxを算出するので、以降のNOx濃度CNOxの検出を支障なく行うことができる。また、第1検出電極8bを分割するだけなので、異常判定のための比較用にもう1つのガス濃度検出装置を別個に付加する場合と異なり、装置の大型化および製造コストの増大を防止することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、第1検出電極8bを第1および第2の分割電極8d,8eに分割しているが、これに代えて、第2検出電極8cを分割してもよい。また、実施形態では、第1検出電極8bを2つの電極に分割し、これらの電極にそれぞれ流れる第1電流IS1と第2電流IS2との比較結果に基づいて、ガス濃度検出装置1の異常を判定しているが、第1検出電極8bを3つ以上の電極に分割するとともに、これらの電極にそれぞれ流れる電流を相互に比較し、その比較結果に基づいて異常を判定してもよい。
さらに、実施形態では、第1電流パラメータとして、第1電流IS1を用いているが、第1分割電極8dと第2検出電極8cの間を流れる電流を表す他の適当なパラメータ、例えば電力などを用いてもよいことはもちろんである。このことは、第2電流パラメータについても同様に当てはまる。
また、実施形態では、第1および第2の分割電極8d,8eのいずれが異常であるかを特定するための所定の基準値ISBとして、一定値を用いているが、この基準値ISBを学習してもよい。その場合には、この特定を、ガス濃度検出装置の出力特性の経時変化に応じて、適切に行うことができる。さらに、実施形態では、エンジン3の排ガス中のNOxの濃度を検出しているが、これに限らず、例えば、排ガス中のHC、CO、O2またはH2Oなどの濃度、あるいは排ガス以外の他のガス中の特定ガス成分の濃度を検出してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本実施形態によるガス濃度検出装置、およびこれを適用したディーゼルエンジンを概略的に示す図である。 センサ素子の長さ方向に沿う断面などを示す図である。 第1スペーサの部分斜視図である。 VSセルの電解質層の部分斜視図である。 第2スペーサの部分斜視図である。 異常判定処理を示すフローチャートである。 CNOx算出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ガス濃度検出装置
8a 電解質層
8b 第1検出電極(第1電極)
8c 第2検出電極(第2電極)
8d 第1分割電極(分割電極)
8e 第2分割電極(分割電極)
21a CPU(ガス濃度算出手段、異常判定手段)
21c 検出用電源(電圧印加手段)
22 第1電流センサ(第1電流パラメータ検出手段)
23 第2電流センサ(第2電流パラメータ検出手段)
CNOx NOx濃度(特定ガス成分の濃度)
IS1 第1電流(第1電流パラメータ)
IS2 第2電流(第2電流パラメータ)

Claims (1)

  1. 被検出ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置であって、
    前記特定ガス成分の分解に伴って発生したイオンが移動可能な電解質と、
    被検出ガスに晒されるように前記電解質に設けられた第1電極と、
    前記電解質に設けられた第2電極と、を備え、
    前記第1および第2の電極の一方が、少なくとも2つの分割電極に分割され、
    前記第1電極と前記第2電極の間に電圧を印可する電圧印加手段と、
    前記分割電極の1つと前記第1および第2の電極の他方との間を流れる電流を表す第1電流パラメータを検出する第1電流パラメータ検出手段と、
    前記分割電極の他の1つと前記第1および第2の電極の他方との間を流れる電流を表す第2電流パラメータを検出する第2電流パラメータ検出手段と、
    前記検出された第1および第2の電流パラメータの少なくとも一方に基づいて、前記特定ガス成分の濃度を算出するガス濃度算出手段と、
    前記第1電流パラメータと前記第2電流パラメータとの比較結果に基づいて、前記ガス濃度検出装置の異常を判定する異常判定手段と、
    をさらに備えることを特徴とするガス濃度検出装置。
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