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JP2007126711A - 溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法 - Google Patents

溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法 Download PDF

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JP2007126711A JP2005320117A JP2005320117A JP2007126711A JP 2007126711 A JP2007126711 A JP 2007126711A JP 2005320117 A JP2005320117 A JP 2005320117A JP 2005320117 A JP2005320117 A JP 2005320117A JP 2007126711 A JP2007126711 A JP 2007126711A
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thermal
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Junya Kitamura
順也 北村
Isao Aoki
功 青木
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Fujimi Inc
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Fujimi Inc
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Abstract

【課題】耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜の形成に適した溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法を提供する。
【解決手段】本発明の溶射用粉末は、イットリア粒子及びアルミナ粒子を含有してなる。溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量は50〜3000質量ppmである。イットリア粒子はイットリア造粒−焼結粒子であることが好ましく、イットリア粒子の平均粒子径は20〜60μmであることが好ましい。アルミナ粒子は遷移アルミナからなることが好ましく、アルミナ粒子の平均粒子径は1μm以下であることが好ましい。この溶射用粉末は大気圧プラズマ溶射用途で用いられることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、イットリア粒子を含有してなる溶射用粉末及びそうした溶射用粉末を用いた溶射皮膜の形成方法に関する。
半導体や液晶の製造分野においては、プラズマを用いたドライエッチングによって、デバイスの微細加工が行われている。このプラズマプロセスの際にプラズマによるエッチング損傷を受ける虞のある半導体製造装置や液晶製造装置の部分に溶射皮膜を設け、それにより当該部分の耐プラズマエッチング性を改善する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。こうして耐プラズマエッチング性を改善することにより、パーティクルの飛散が抑制され、その結果、デバイスの歩留まりが向上する。
このような用途で使用される溶射皮膜は、例えばイットリア粒子を含有してなる溶射用粉末をプラズマ溶射することにより形成することができる。溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の向上を目指した溶射用粉末の開発が行なわれているが、まだ要求性能を満たすことができる溶射用粉末を得られていないのが現状である。
特開2002−80954号公報
本発明の目的は、耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜の形成に適した溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、イットリア粒子とアルミナ粒子とを含有してなり、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が50〜3000質量ppmである溶射用粉末を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記アルミナ粒子の平均粒子径が1μm以下である請求項1に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項3に記載の発明は、前記アルミナ粒子が遷移アルミナからなる請求項1又は2に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項4に記載の発明は、前記イットリア粒子がイットリア造粒−焼結粒子である請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項5に記載の発明は、前記イットリア粒子の平均粒子径が20〜60μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項6に記載の発明は、安息角が40度以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項7に記載の発明は、大気圧プラズマ溶射により溶射皮膜を形成する用途で使用される請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶射用粉末を大気圧プラズマ溶射して溶射皮膜を形成する溶射皮膜の形成方法を提供する。
本発明によれば、耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜の形成に適した溶射用粉末及び溶射皮膜の形成方法が提供される。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の溶射用粉末は、イットリア粒子にアルミナ粒子を混合することにより作製され、イットリア粒子及びアルミナ粒子から実質的になる。溶射用粉末中でアルミナ粒子はイットリア粒子の表面に静電的に付着した状態、すなわち物理吸着した状態で存在する。
溶射用粉末に含まれるイットリア粒子はイットリア造粒−焼結粒子であることが好ましい。イットリア造粒−焼結粒子は造粒−焼結法により作製されるものであり、一次粒子同士が主に化学結合により強固に結合してなる。イットリア造粒−焼結粒子は、流動性が良好である点、適度に溶融しやすい点、製造工程中に不純物の混入する虞が少ない点で、イットリア溶融−粉砕粒子及びイットリア焼結−粉砕粒子に比べて有利である。造粒−焼結法では、原料粉末から造粒粉末をまず作製し、その造粒粉末を焼結してさらに解砕及び分級することにより造粒−焼結粒子を作製する。原料粉末は、イットリア粉末であってもよいし、イットリアとイットリウムの混合粉末やイットリウム粉末のような造粒及び焼結の過程で最終的にイットリアに変換しうる物質の粉末であってもよい。原料粉末の平均粒子径は0.01〜8μm程度が好ましい。原料粉末からの造粒粉末の作製は、適当な分散媒に原料粉末を混合し、必要に応じてバインダを添加してなるスラリーを噴霧造粒することにより行なってもよいし、原料粉末から直接に造粒粉末を作製する転動造粒又は圧縮造粒により行なってもよい。造粒粉末の焼結は、大気中、真空中及び不活性ガス雰囲気中のいずれで行なってもよいが、原料粉末中のイットリウムのイットリアへの変換のためには大気中で行なうことが好ましい。造粒粉末の焼結には電気炉又はガス炉を用いることができる。焼結温度は、好ましくは1200〜1700℃、より好ましくは1300〜1700℃である。焼結時における最高温度保持時間は、好ましくは30分〜10時間、より好ましくは1〜5時間である。
溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の平均粒子径が20μm未満の場合、さらに言えば22μm未満の場合、もっと言えば25μm未満の場合、さらにもっと言えば28μm未満の場合には、イットリア粒子中に比較的細かな粒子が多く含まれる虞があり、その結果、流動性の良好な溶射用粉末を得られない虞がある。従って、溶射用粉末の流動性の向上のためには、溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の平均粒子径は20μm以上であることが好ましく、より好ましくは22μm以上、さらに好ましくは25μm以上、最も好ましくは28μm以上である。なお、溶射用粉末の流動性が低下するにつれて、溶射フレームへの溶射用粉末の供給が不安定になりやすく、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になりやすい。プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の耐プラズマエッチング性の低い部分から優先的に進行するため、耐プラズマエッチング性が不均一な溶射皮膜は耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
一方、溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の平均粒子径が60μmを超える場合、さらに言えば57μmを超える場合、もっと言えば55μmを超える場合、さらにもっと言えば52μmを超える場合には、溶射フレームによりイットリア粒子が十分に軟化又は溶融されにくくなる虞があり、その結果、溶射用粉末の付着効率が低下する虞がある。従って、付着効率の向上のためには、溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の平均粒子径は60μm以下であることが好ましく、より好ましくは57μm以下、さらに好ましくは55μm以下、最も好ましくは52μm以下である。
溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子は遷移アルミナからなることが好ましい。本実施形態の場合、アルミナ粒子中のアルミナがイットリア粒子中のイットリアと溶射フレーム中で反応して生じるイットリウム−アルミニウム複酸化物により、ラメラ組織を呈する溶射皮膜中のラメラ同士の間の結合が増強され、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が向上する。この点、遷移アルミナは、他のアルミナに比べて、イットリアとの間でイットリウム−アルミニウム複酸化物を形成する反応が起こりやすいので、溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子は遷移アルミナからなることが好ましい。なお、遷移アルミナは、γ−アルミナ、θ−アルミナ、δ−アルミナなどのα−アルミナ(コランダム)以外のアルミナの総称であり、その中でも特にγ−アルミナが一般的である。また、アルミナ粒子中のアルミナがイットリア粒子中のイットリアと溶射フレーム中で反応して生じるイットリウム−アルミニウム複酸化物は、イットリウムアルミニウムガーネット(略称YAG)、イットリウムアルミニウムペロブスカイト(略称YAP)及びイットリウムアルミニウム単斜晶(略称YAM)のいずれであってもよい。ただし、結晶安定性の点からYAGであることが好ましい。
溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子の平均粒子径が1μmを超える場合、さらに言えば0.6μmを超える場合、もっと言えば0.4μmを超える場合には、イットリア粒子の表面へのアルミナ粒子の静電的な付着が起こりにくくなる虞がある。そのため、イットリア粒子の表面にアルミナ粒子が静電的に付着することによる溶射用粉末の流動性の改善があまりされず、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になる虞がある。また、溶射皮膜中のラメラ同士の間を結合するアルミナ粒子に由来する層が不均一になりやすく、その結果、アルミナ粒子に由来する層によるラメラ間の結合の増強があまり認められない虞もある。従って、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の更なる向上のためには、溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子の平均粒子径は1μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6μm以下、最も好ましくは0.4μm以下である。
耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜を得るためには、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量は50質量ppm以上であることが必須である。50質量ppm未満の場合には、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が少なすぎるせいで、イットリア粒子の表面にアルミナ粒子が静電的に付着することによる溶射用粉末の流動性の改善がほとんど認められなくなる。そのため、流動性の良好な溶射用粉末を得られない虞が高く、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になる虞が高い。また、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が50質量ppm未満の場合には、同じく溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が少なすぎるせいで、溶射皮膜中のラメラ同士の間の結合のアルミナ粒子による増強がほとんど認められなくなる。従って、耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜を得ることは難しい。
なお、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が80質量ppm未満の場合、さらに言えば100質量ppm未満の場合には、たとえ50質量ppm以上であっても溶射用粉末の流動性があまり改善せず、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の更なる向上のためには、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量は80質量ppm以上であることが好ましく、より好ましくは100質量ppm以上である。
耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜を得るためには、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量は3000質量ppm以下であることも必須である。3000質量ppmを超える場合には、イットリア粒子の表面に静電的に付着することなく遊離して存在するアルミナ粒子が増加する。イットリア粒子の表面に静電的に付着することなく遊離して存在するアルミナ粒子は互いに凝集を起こし、溶射用粉末の流動性を低下させる原因となる。また、アルミナ粒子が互いに凝集したまま溶射皮膜中に混入すると、その混入自体によっても溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が低下する。従って、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が3000質量ppmを超える場合には、耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜を得ることは難しい。
なお、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が2700質量ppmを超える場合、さらに言えば2500質量ppmを超える場合には、たとえ3000質量ppm以下であっても溶射用粉末の流動性がやや低下し、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。従って、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性の更なる向上のためには、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量は2700質量ppm以下であることが好ましく、より好ましくは2500質量ppm以下である。
溶射用粉末の安息角が40度を超える場合、さらに言えば38度を超える場合、もっと言えば36度を超える場合には、流動性の良好な溶射用粉末を得られない虞がある。従って、溶射用粉末の流動性の向上のためには、溶射用粉末の安息角は40度以下であることが好ましく、より好ましくは38度以下、最も好ましくは36度以下である。なお、上述したとおり、溶射用粉末の流動性が低下するにつれて、溶射フレームへの溶射用粉末の供給が不安定になりやすく、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が不均一になりやすい。
溶射用粉末の嵩比重が1未満の場合には、緻密度の高い溶射皮膜を得ることが難しい。従って、溶射皮膜の緻密度の向上のためには、溶射用粉末の嵩比重は1以上であることが好ましい。なお、緻密度の低い溶射皮膜は気孔率が高く、プラズマによる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の気孔周辺からも優先的に進行するため、気孔率の高い溶射皮膜は耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
溶射用粉末の嵩比重の上限は特に限定されないが、実用性から言えば溶射用粉末の嵩比重は3.0以下であることが好ましい。
本実施形態の溶射用粉末はプラズマ溶射又はそれ以外の溶射法により溶射皮膜を形成する用途で使用される。溶射用粉末をプラズマ溶射する際の雰囲気圧力は大気圧であることが好ましい。換言すれば、溶射用粉末は大気圧プラズマ溶射用途で用いられることが好ましい。プラズマ溶射の際の雰囲気圧力が大気圧でない場合、特に減圧雰囲気の場合には、得られる溶射皮膜の耐プラズマエッチング性がやや低下する虞がある。溶射用粉末を減圧プラズマ溶射した場合には、溶射中に溶射用粉末中のイットリアの還元が起こる虞があり、その結果、溶射皮膜中に酸素欠損に起因する格子欠陥が含まれやすくなる虞がある。プラズマよる溶射皮膜のエッチングは溶射皮膜中の欠陥部分からも優先的に進行するため、減圧プラズマ溶射により形成される溶射皮膜は、大気圧プラズマ溶射により形成される溶射皮膜に比べて、耐プラズマエッチング性に劣る傾向がある。
本実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 本実施形態の溶射用粉末はイットリア粒子とアルミナ粒子とを含有してなり、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が50〜3000質量ppmに設定されている。そのため、イットリア粒子の表面へのアルミナ粒子の静電的付着によって溶射用粉末の流動性が効果的に改善され、その結果、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が均一化し、溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が向上する。また、アルミナ粒子によって溶射皮膜中のラメラ同士の間の結合が効果的に増強され、その結果としても溶射皮膜の耐プラズマエッチング性が向上する。従って、本実施形態の溶射用粉末から形成される溶射皮膜は耐プラズマエッチング性に優れている。換言すれば、本実施形態の溶射用粉末は、耐プラズマエッチング性に優れる溶射皮膜の形成に適している。
前記実施形態を次のように変更してもよい。
・ 溶射用粉末は、イットリア粒子及びアルミナ粒子以外の成分を含有してもよい。ただし、溶射用粉末に含まれるイットリア粒子及びアルミナ粒子以外の成分はできるだけ少ないことが好ましい。
・ 溶射用粉末に含まれるイットリア粒子はイットリア以外の成分を含有してもよい。ただし、イットリア粒子中のイットリアの含有量は好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上である。イットリア粒子中のイットリア以外の成分は特に制限されないが、希土類酸化物であることが好ましい。
・ 溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子はアルミナ以外の成分を含有してもよい。ただし、アルミナ粒子中のアルミナの含有量は好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上である。アルミナ粒子中のアルミナ以外の成分は特に制限されないが、希土類酸化物であることが好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
イットリア粒子にアルミナ粒子を混合することにより実施例1〜14及び比較例1〜2の溶射用粉末を作製した。そして、各溶射用粉末をプラズマ溶射することにより溶射皮膜を形成した。溶射用粉末及び溶射皮膜の詳細は表1に示すとおりである。また、溶射皮膜を形成する際の溶射条件(大気圧プラズマ溶射条件及び減圧プラズマ溶射条件)は表2に示すとおりである。
表1の“イットリア粒子の種類”欄には、各溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の種類を示す。同欄中、“造粒焼結”はイットリア造粒−焼結粒子を表し、“溶融粉砕”はイットリア溶融−粉砕粒子を表す。
表1の“イットリア粒子の平均粒子径”欄には、(株)堀場製作所のレーザー回折/散乱式粒度測定機“LA−300”を用いて測定した各溶射用粉末に含まれるイットリア粒子の平均粒子径を示す。
表1の“アルミナ粒子の材質”欄には、各溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子の材質を示す。
表1の“アルミナ粒子の平均粒子径”欄には、(株)堀場製作所のレーザー回折/散乱式粒度測定機“LA−300”を用いて測定した各溶射用粉末に含まれるアルミナ粒子の平均粒子径を示す。
表1の“アルミナ粒子含有量”欄には、各溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量を示す。
表1の“安息角”欄には、筒井理化学器械(株)のA.B.D粉体特性測定機“A.B.D−72形”を用いて測定した各溶射用粉末の安息角を示す。
表1の“溶射雰囲気”欄には、溶射皮膜を形成するべく各溶射用粉末をプラズマ溶射する際の雰囲気圧力を示す。
表1の“付着効率”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の重量の、溶射に使用した溶射用粉末の重量に対する比率である付着効率について評価した結果を示す。同欄中、◎(優)は付着効率が50%以上であったことを示し、○(良)は45%以上50%未満、×(不良)は45%未満であったことを示す。
表1の“緻密度”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の緻密度について評価した結果を示す。具体的には、まず、各溶射皮膜をその上面に直交する面で切断し、平均粒子径0.06μmのコロイダルシリカを用いてその切断面を鏡面研磨した。その後、エヌサポート社の画像解析処理装置“NSFJ1−A”を用いて溶射皮膜の切断面で気孔率を測定した。“緻密度”欄中、◎(優)は気孔率が6%未満であったことを示し、○(良)は6%以上12%未満、×(不良)は12%以上であったことを示す。
表1の“耐プラズマエッチング性”欄には、各溶射用粉末を溶射して形成した溶射皮膜の耐プラズマエッチング性について評価した結果を示す。具体的には、まず、平均粒子径0.06μmのコロイダルシリカを用いて各溶射皮膜の表面を鏡面研磨し、研磨後の溶射皮膜の表面の一部をポリイミドテープでマスキングしてから、その溶射皮膜の表面全体を表3に示す条件でプラズマエッチングした。その後、ケーエルエー・テンコール社の段差測定装置“アルファステップ”を用いて、マスキングした部分とマスキングしなかった部分の間の段差の大きさを測定した。“耐プラズマエッチング性”欄中、◎(優)は段差の大きさをエッチング時間で除することにより算出されるエッチングレートが40nm/分未満であったことを示し、○(良)は40nm/分以上50nm/分未満、×(不良)は50nm/分以上であったことを示す。
Figure 2007126711
Figure 2007126711
Figure 2007126711
表1に示すように、実施例1〜14の溶射皮膜では、耐プラズマエッチング性に関して実用上満足できる結果が得られたのに対し、比較例1〜2の溶射皮膜では耐プラズマエッチング性に関して実用上満足できる結果が得られなかった。

Claims (8)

  1. イットリア粒子とアルミナ粒子とを含有してなり、溶射用粉末中のアルミナ粒子の含有量が50〜3000質量ppmであることを特徴とする溶射用粉末。
  2. 前記アルミナ粒子の平均粒子径が1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の溶射用粉末。
  3. 前記アルミナ粒子が遷移アルミナからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶射用粉末。
  4. 前記イットリア粒子がイットリア造粒−焼結粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  5. 前記イットリア粒子の平均粒子径が20〜60μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  6. 安息角が40度以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  7. 大気圧プラズマ溶射により溶射皮膜を形成する用途で使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶射用粉末。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶射用粉末を大気圧プラズマ溶射して溶射皮膜を形成することを特徴とする溶射皮膜の形成方法。
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