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JP2007125747A - 液滴吐出装置、液滴吐出システム、液滴吐出検出方法、及び液滴吐出検出プログラム - Google Patents

液滴吐出装置、液滴吐出システム、液滴吐出検出方法、及び液滴吐出検出プログラム Download PDF

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JP2007125747A
JP2007125747A JP2005319007A JP2005319007A JP2007125747A JP 2007125747 A JP2007125747 A JP 2007125747A JP 2005319007 A JP2005319007 A JP 2005319007A JP 2005319007 A JP2005319007 A JP 2005319007A JP 2007125747 A JP2007125747 A JP 2007125747A
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Takuya Tsujimoto
卓哉 辻本
Tadashi Yamamoto
忠 山本
Yasuhiro Unosawa
保弘 宇野沢
Yasutaka Mitani
恭隆 三谷
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Abstract

【課題】インクジェット記録装置などの液滴吐出装置で液滴吐出部の全ノズルの吐出の有無検出にかかる時間を短縮する。
【解決手段】発光素子102からの光113が記録ヘッド正面101aで反射されて受光素子103に入射する。その光がノズル列106の各ノズルから吐出されたインク液滴によって遮光されることで吐出検出センサの検出信号の電圧が変化する。前記光が通る領域内の光強度がノズル列106の配列方向に沿って異なることで、検出信号の電圧の変化値がインク液滴を吐出したノズルの位置により異なる。又、反射光の利用により、前記変化値がインク液滴を吐出したノズル数によっても異なる。吐出検出時には、所定周期Tc毎にノズルをN(2以上の整数)個ずつ駆動し、検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからのインク液滴の吐出の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、インクジェット記録装置など、複数のノズルから液滴を吐出する液滴吐出部を有する液滴吐出装置、この装置とこれを制御する制御装置からなる液滴吐出システム、並びにこれら液滴吐出装置ないし液滴吐出システムにおいて、液滴吐出装置の液滴吐出部の各ノズルからの液滴の吐出の有無(吐出/不吐出)を検出する液滴吐出検出方法、及び液滴吐出検出プログラムに関するものである。
記録ヘッドの複数のノズルから記録媒体に対してインク液滴を吐出して画像の記録を行うインクジェット記録装置が広く普及している。インクジェット記録装置は、ランニングコストが安価である、カラー記録にも適する、記録動作時の音が静かである、装置の小型化が可能である、所望の画像が安定して得られる等の利点がある。その反面、記録ヘッドのノズルからのインク液滴の不吐出や、吐出方向がずれる所謂ヨレ吐出が生じる場合がある。これは、塵などによるノズルの吐出口の詰まりや増粘インクによる固着、熱エネルギー作用をインク吐出に利用する方式の場合は発熱体の断線、インク液滴による吐出口の被覆等が要因となって生じる。不吐出やヨレ吐出により、記録ヘッドの走査方向に沿った白筋やドット抜けによる画質劣化といった問題が発生する。
これに対し、発光素子と受光素子によって構成された光学センサとしての吐出検出センサ(透過型フォトインタラプタ式センサ)によりインク液滴の吐出/不吐出を検出する方法が採用されており、例えば下記の特許文献1及び2などに記載されている。図13はその吐出検出センサの検出部の構成を示している。
図13において、1301は、記録ヘッドであり、その正面(図中で下面)1301aには、それぞれインク液滴1306を吐出する複数のノズルを一直線上に配列したノズル列1305が複数配列されている。符号1307はノズル列1305のノズルから正常に吐出されたインク液滴1306の飛翔経路を示している。
1302は、検出用の光を照射する発光素子である。1303は、発光素子1302が照射した光を受光する受光素子である。1304,1304′は、発光素子1302と受光素子1303の前面近傍に設けられたアパーチャ(絞り)であり、それぞれに光を通す開口1304a,1304a′が形成されている。発光素子1302から発せられた光1309が開口1304a,1304a′を通って受光素子1303に直接に入射する。1310は入射する光の全体の光束である。この光束1310が通る矢印Aの範囲の領域が検出のなされる検出エリアとなる(以下、符号Aで示す)。開口1304a,1304a′のサイズによって検出エリアAの断面のサイズが制限される。吐出されるインク液滴1306が微小であるため、検出エリアAのサイズを制限することでS/N比を上げ、検出精度を高めることができる。
また、発光素子1302と受光素子1303を結ぶ光軸が記録ヘッド1301のノズル列1305と平行になる配置とされる。こうすることで、1列ごとに各ノズルの吐出検出を行う際に、1列の検出の間は記録ヘッドもしくは吐出検出センサの移動が不要となる。
検出時には、1列のノズル列1305が検出エリアAの真上となる位置に記録ヘッド1301又はセンサを移動させる。そして、その1列のノズル列1305の各ノズルを順次1つずつ駆動してインク液滴1306を1滴ずつ吐出させる。吐出されたインク液滴1306が例えば正常な飛翔経路1307を飛翔して検出エリアAの光束1310を通過し遮光することにより、受光素子1303の受光量が変化し、出力が変化する。その出力を変換した検出信号に基づいて各ノズルの吐出/不吐出を検出する。なお、実際にはインク液滴1306は吐出直後に前後に主滴とサテライトに分離され、それぞれが前後して光束1310を通過する。
図14に記録ヘッドの吐出周波数(ノズルの駆動周波数)を1KHzにした場合のノズルの駆動信号1401と検出信号1402の信号波形を示す。駆動信号1401の立ち下がりエッジで1つのノズルが駆動されてインク液滴が吐出される。その後飛翔するインク液滴の遮光によって図のような検出信号1402の電圧の変化が現れる。なお、ここでは回路構成により、遮光によって光量が減ると検出信号1402の電圧レベルが低下する場合を示してある。
図14中の(a)、(b)、(c)点においてインク液滴が検出エリアA内のどの位置に存在するのかを図15に模式的に示す。図15の(a)は検出エリアA内をインク液滴の先頭を飛翔する主滴1306aが横切り始めたタイミングである。その後、検出信号はピークに達する。そのときのポイント(b)では、光束1310内で最も光強度が強い中央位置に主滴1306aがあるか、もしくは後続するサテライトを含めた遮光量が最も多いときと推測される。その後、検出信号は(c)点を経て元に戻って(信号レベルとしては上がって)いくが、その戻り方は立ち上がり(信号レベルとしては低下)時と比べて緩やかである。これは、(c)に示すサテライト1306bの影響によるものである。主滴1306aよりサテライト1306bの方がサイズが小さく飛翔速度も遅いため、このような波形となる。なお、図14のような検出信号の変化がインク液滴の吐出周波数に対応した周期の間隔で得られる。
特開平08−332735号(図4、段落[0044],[0045]) 特許第3368194号公報(図2、段落[0035]〜[0039])
近年、インクジェット記録装置では、高速化と高画質化を実現するため、記録ヘッドのノズル数を大幅に増やしている。このため、すべてのノズルの吐出の有無を検出する際に要する時間は以前と比較にならないほど増大している。検出時間を短縮するには、単純に吐出周波数を増大(吐出の周期を短縮)させて、1ノズルの検出にかける時間を短くすればよい。しかし、特許文献1及び2のような従来の構成では、吐出周波数をむやみに増大させると、吐出自体は可能な範囲内であっても、検出ができなくなる。これについて図16及び図17により説明する。
図16(a),(b)は、図13のような従来の吐出検出センサの構成で、吐出周波数を5KHzと10KHzにした場合のそれぞれの検出信号の波形を示している。図14と比べて吐出周波数は5倍、10倍となっている。10KHzの場合は吐出周波数に応じた検出信号が得られていないことが確認できる。なお、このときのインク液滴の吐出速度(飛翔速度)は約10 m/sec、検出エリアのサイズは2 × 4 mm(縦×横)である。検出エリアを通過するのに要する時間は、理論的には200 μsecであり、常時検出エリア内にただ一つのインク液滴しか存在しない(飛翔していない)ようにし得る限界の吐出周波数は5KHzとなる。検出不可の場合は、その倍の10KHzの吐出周波数で駆動しているため、図17に模式的に示したように、検出エリアA内に複数のインク液滴(複数の主滴1306aとサテライト1306b)が同時に存在する(飛翔している)こととなる。これにより、遮光面積が平均化され、検出信号も平均化されて検出が困難になっている。
検出エリアのサイズを小さくして、遮光時間(通過時間)を短くする方法もある。しかし、受光する光量が減ることでS/Nが落ち、検出精度が低下する。これに対して、光出力の高いレーザーを使用する方法があるが、レーザーはLEDと比べるとコスト的に大分高くつく。
検出時間の短縮を実現する他の手段として、吐出検出センサを複数設けて同時に複数ノズルについてインク液滴の吐出の有無をそれぞれのセンサで検出する構成も考えられる。しかし、これもコストアップの要因となる。また、複数のセンサを設置するスペースの制約も問題となる。
このような問題は、インクジェット記録装置に限らず、液滴を吐出する複数のノズルが設けられた液滴吐出部と、前記複数のノズルからの液滴の吐出の有無を検出する吐出検出センサを有する液滴吐出装置に共通するものである。
本発明の課題は、上記の液滴吐出装置、ないしはこの装置とこれを制御する制御装置からなる液滴吐出システムにおいて、液滴吐出部の全ノズルの吐出の有無検出にかかる時間を短縮できると共に、検出精度を向上でき、さらに液滴吐出装置のコストダウンが図れるようにすることにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、
それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部を有する液滴吐出装置(ないしは、この液滴吐出装置とこれを制御する制御装置からなる液滴吐出システム)であって、
前記液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
前記複数のノズルからの液滴吐出の有無を検出する吐出検出時に、前記複数のノズルを所定周期Tc毎に2以上の整数であるN個ずつ同時ないしほぼ同時に駆動する駆動制御手段と、
前記吐出検出時に、前記周期Tc毎に、前記吐出検出センサから出力される検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからの液滴吐出の有無を判定する判定手段を有することを特徴とする。
また、本発明では、上記本発明の液滴吐出装置ないし液滴吐出システムの構成に対応する液滴吐出装置ないし液滴吐出システムの液滴吐出検出方法及び液滴吐出検出プログラムの構成を採用した。
本発明によれば、吐出検出時に、従来のようにノズルを1個ずつ駆動して吐出検出を行う場合と同様の周期TcでノズルをN個ずつ駆動して、N個ずつ各ノズルからの液滴吐出の有無を確実に検出することができるので、液滴吐出部の全ノズルの吐出の有無検出にかかる時間を大幅に短縮することができる。またN個のノズルを同時ないしほぼ同時に駆動して正常吐出の場合の検出信号の変化値は、従来のように1個のノズルを単独で駆動して正常吐出の場合に比べて大きくなるので、S/N比が向上し、検出精度を向上できると共に、発光素子に安価なLEDなどを用いてコストダウンが図れる。
以下、添付した図を参照して本発明の実施形態を説明する。ここでは、液滴吐出部としての記録ヘッドからインク液滴を吐出して記録媒体に画像の記録を行う液滴吐出装置としてのインクジェット記録装置における実施例を示す。実施例のインクジェット記録装置は、一例として、バブルジェット(登録商標)方式、すなわち記録ヘッドの各ノズルに設けられたヒータの発熱によりノズル内のインク中に発生する泡の圧力でノズルからインク液滴を吐出する方式のものとする。
図2は、実施例1のインクジェット記録装置(シリアル型のインクジェットプリンタ)の概略構成を示す模式的斜視図である。図2において、記録装置本体201内には、ガイドレール202が主走査方向に沿って架設されている。このガイドレール202上にキャリッジ203が摺動可能に設けられている。キャリッジ203上には、複数色のインク、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクに対応したカートリッジ形態の記録ヘッド209、210、211および212が着脱可能に装着されている。記録ヘッド209〜212のそれぞれの正面(図中で下面)には、不図示の所定数、例えば320個のノズルが副走査方向に沿った1直線上の1列のノズル列として並ぶように形成されている。記録ヘッド209〜212は、主走査方向に並んで装着されるので、それぞれのノズル列も主走査方向に間隔を置いて並ぶことになる。
キャリッジ203が主走査モータ(図3参照)の駆動によってガイドレール202上で往復移動することにより、記録ヘッド209〜212が主走査方向に沿って往復移動する。
また、記録装置本体201の背面側に設けられたオートシートフィーダ208により、記録媒体(用紙)204がその被記録面を平坦に規制するプラテン206上に給紙され、フィードローラ207によって副走査方向に搬送される。
記録ヘッド209〜212が主走査方向に沿って往復移動しながら、それぞれの各ノズルが駆動され、インク液滴を吐出することにより、記録媒体204に画像が記録される。
また、光学センサ(透過型フォトインタラプタ式センサ)として構成された吐出検出センサ205が記録ヘッド209〜212の移動範囲の図2中左端部で記録領域外の所定位置の下側に設けられている。この吐出検出センサ205により、記録ヘッド209〜212のそれぞれのノズル列の各ノズルからのインク液滴の吐出/不吐出が検出される。吐出検出センサ205の詳細は後述する。吐出検出センサ205の検出結果に基づいて、記録ヘッド209〜212の吐出回復制御や、不吐出ノズルを使用せず他のノズルを代わりに使用することで画像記録を行う不吐出補間制御などを行う。これにより常に良好な画像記録を実現できる。
図3は本実施例のインクジェット記録装置の制御系の構成を示している。図3において、記録ヘッド101は、図2中の記録ヘッド209〜212の全部を1つにまとめて示したものである。以下では説明を簡単にするため、記録ヘッド101は一体のものとして説明する。記録ヘッド101には複数色のそれぞれに対応した複数のノズル列が設けられている。少なくとも1列のノズル列は他のノズル列と異なるサイズのインク液滴を吐出するものとする。例えば、それぞれ同じ色で異なるサイズのインク液滴を吐出する複数のノズル列が設けられる。他のノズル列と異なる色でサイズの異なるインク液滴を吐出するノズル列を設けるものとしてもよい。ただし、同じノズル列内のノズルは皆同じサイズのインク液滴を吐出するものとする。
302は、記録ヘッド101を電気的に制御し、画像データに応じて各ノズルを駆動させてインク液滴を吐出させる記録ヘッド制御回路である。
304は、吐出検出センサ205からの検出信号をノズルごとの吐出/不吐出(ないしは正常吐出/吐出不良)を示す吐出状態信号に変換する吐出検出制御回路である。
305は、ROM306に格納された制御プログラムを実行して、図示されたインクジェット記録装置の各部の動作を全体的に制御するCPUである。ROM306に格納される制御プログラムには、図10で後述するインク液滴の吐出検出動作を制御する吐出検出プログラムが含まれる。
307は、CPU305が制御処理を実行する過程で使用する各種パラメータの一時的な保存や、画像データなどの保存に使用されるRAMである。308は、装置電源のオフ時にも吐出検出結果などの情報を保存するためのEEPROM等の不揮発性メモリである。
309は、操作・表示部であり、電源投入や、ホストのPC(パーソナルコンピュータ)311とのオンライン/オフラインの設定等、ユーザーが所要の操作を行うための各種スイッチや、装置の状態等の情報を表示してユーザーに報知する表示器を有する。
310は、PC311と通信して画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等を送受信する通信インタフェース制御部である。PC311は、プリントに係わる画像等のデータの作成、印刷処理等を行い、インクジェット記録装置に対して画像データを供給する。なお、後述する吐出検出動作の制御は、PC311上で動作するプリンタドライバなどの制御プログラムによりPC311の制御で行われるものとしてもよい。
また、PC311の代わりに、画像読み取り装置用のリーダ部や、デジタルカメラ等の画像入力装置などから画像データを入力するものとしてもよい。また、単に画像データを保持、格納しているフラッシュメモリやハードディスクドライブおよび光磁気ディスク等の記録媒体から画像データを入力するものとしてもよい。
312は、以下で述べる各種モータ313〜315、回復動作アクチュエータ316および回復動作センサ317を制御し管理する機構制御回路である。
313は、記録ヘッド101を紙送り方向(副走査方向)に対して垂直な主走査方向にスキャンさせるために図2中のキャリッジ203を主走査方向に沿って往復移動させる駆動源としての主走査モータである。314は、記録媒体204を副走査方向に搬送するための駆動源としての副走査モータである。315は、記録ヘッド101の不吐出ノズルの吐出を回復させる不図示の回復処理ユニットの回復動作の内で特に各ノズルからのインク吸引動作を行うための駆動源としての回復動作モータである。316は、回復処理ユニットの他の回復動作(記録ヘッドの正面を拭うワイピングなど)を行うための駆動源としての回復動作アクチュエータである。317は、回復処理ユニットの動作状態を検出するための回復動作センサである。
上記構成において、通信インタフェース制御部310がPC311から画像データを受信すると、それに応じてCPU305は、図3中の各部を制御して画像データに応じた画像の記録を行なわせるが、その前に、記録ヘッド101の各ノズルからのインク液滴の吐出の有無を検出する吐出検出動作を行わせる。
そのとき、まず主走査モータ313を駆動して記録ヘッド101を吐出検出センサ205上に移動させ、そのノズル列の内で1回の検出対象となる1列ないし複数列がセンサ205の検出エリアの真上になる位置に停止させる。そして記録ヘッド制御回路302から記録ヘッド101に対して駆動信号を送り、検出対象のノズル列の各ノズルを後述のように駆動してインク液滴を吐出させる。これと共に、吐出検出センサ205からの検出信号と記録ヘッド制御回路302からのインク吐出タイミング信号に基づき、吐出検出制御回路304において前記検出信号をノズルごとの吐出状態情報(不吐出ノズル情報)を示す信号に変換し、その情報をRAM307に一時記憶させる。なお、ここでは、吐出状態情報の信号への変換を吐出検出制御回路304で行う構成にしているが、その変換処理の一部もしくはすべての機能をCPU305上で実行されるプログラムによるソフトウェア処理によって実現するようにしてもよい。上記1列ないし複数列の全ノズルの吐出検出が終了したら、記録ヘッド101を次の検出対象のノズル列が吐出検出センサ205の検出エリアの真上になる位置に移動させる。以後、同様にして検出対象のノズル列の吐出検出を行う。
図1は、吐出検出センサ205の発光素子と受光素子などからなる検出部の構成と配置などを示す概念図であり、記録ヘッド101が吐出検出センサ205上の検出位置にある状態を示している。(a)は記録ヘッド101の側面に向かって見た図であり、(b)は(a)中で下面である正面101aに向かって見た図である。(a)中で紙面に垂直な方向、及び(b)中で上下方向に沿った一方向または両方向が主走査方向であり、(a),(b)中で左右方向に沿った一方向が副走査方向である。
記録ヘッド101の正面101aには、(a)に示すノズル列106が(b)中に示すように符号106a,106bを付した2列を含めて、主走査方向に間隔を置いて、複数列(ここでは6列)設けられている。各ノズル列106は、所定数、例えば320個のノズルが副走査方向に沿って微小な所定間隔で一直線上に配列されたものとなっている。
102は、検出のための光を照射する発光素子である。ここではLEDを想定しているが、半導体レーザーなど光源として利用できるものであればその種類は問わない。また、発光する波長についても特に限定しない。ただし、記録ヘッド101の正面101aに光を照射し、反射光を検出に利用するため、指向性や入射角を考慮する必要がある。103は、発光素子102から照射された光を受光する受光素子であり、フォトダイオードなどの光電変換素子を想定している。
発光素子102と受光素子103は、検出位置にある記録ヘッド101の正面101aの下側近傍の領域(ノズル列106の各ノズルから吐出されるインク液滴が通過する領域)を間に挟むようにして、主走査方向の所定位置で副走査方向に対向するように配置されている。発光素子102と受光素子103のそれぞれの前面近傍には、それぞれ光を通す開口104a,104a′が形成されたアパーチャ(絞り)104,104′が設けられている。これは、インク液滴の遮光面積が非常に小さいので、発光素子102から受光素子103に入射する光の断面積を絞って検出信号のS/N比を向上するためのものである。
本実施例では、発光素子102から記録ヘッド101の正面101aに照射され正面101aで反射されて受光素子103に入射する反射光の光束113のみを吐出検出に使用する。このため、発光素子102と受光素子103のそれぞれの光軸の方向は、図1の(b)のように正面101aに向かって見て、副走査方向(ノズル列106のノズル配列方向)に沿っているが、(a)のように記録ヘッド101の側面に向かって見て、正面101aに対して互いに逆向きに傾斜して交わる方向とされている。
また、発光素子102から発せられた光の内で直接受光素子103へ向かう直接光を遮光する遮光部材105が設けられている。これにより、発光素子102から発せられた光の内で反射光の光束113のみが受光素子103に入射し、直接光の影響が排除される。
なお、直接光は強度的には大きいものの、発光素子102から距離が離れるほど光量が減少し、それに対応する検出信号の出力電圧が下がり、ほぼ理論通りの値を示す。このため、得られた出力電圧から直接光の影響による成分を差し引くことができるのであれば、遮光部材105を設ける必要はない。
また、記録ヘッド101の正面101aには、高反射率で光を反射する反射部材107が複数のノズル列106の周囲に設けられている。ここでは反射部材107としてそれ専用の特別な部材を想定している。ただし、例えば記録ヘッド101に各種信号を伝えるフレキシブルケーブルなどの高反射率の部材がノズル列の周囲を覆っている場合など、そのままでも検出に十分な反射光が得られる場合は、専用の反射部材を設けなくてもよい。
受光素子103に入射する反射光の光束113は、発光素子102から発せられた光の内で、反射部材107の各部で反射されて受光素子103に入射する各光束の総和である。図1の(a)には、前記の各光束の内の2つの光束113a,113bを示してある。113aは、反射部材107の発光素子102側端部で反射されて受光素子103に入射する光束である。光束113bは、反射部材107の受光素子103側端部で反射されて入射する光束である。この光束113a,113bを含めて反射部材107の各部で反射されて受光素子103に入射する強度が異なる様々な光束が重なりあった総和が光束113である。
光束113が通る領域を以下では検出エリアという。検出エリア内において、各ノズル列106のノズルの配列方向、すなわち発光素子102と受光素子103の対向する副走査方向への位置により、上記各光束の重なり合いの違いにより光強度の加算量が異なり、光強度が異なっている。そして、反射部材107の部位によって反射率を異ならせるなどして反射光量を異ならせることにより、上記ノズル配列方向の光強度の分布が適正になるように構成されている。具体的には、ノズル配列方向に沿って、ノズル列106の中央部に近づくほど光強度が強くなるように構成されている。これにより、検出精度の向上、及び検出可能なインク液滴の数を増やすことなどが可能となる。
検出エリアの主走査方向の幅(光束113の同方向の幅)は、アパーチャ104,104′の開口104a,104a′の幅により制限される。その検出エリアの幅は、ノズル列の1列ずつ又は複数列ずつ吐出検出を行う場合の1回の検出の対象となるノズル列(1列又は複数列)が収まる幅とする。図1では1回の検出対象を2列とし、検出エリアの幅を隣り合う2列のノズル列106a,106bが収まる幅とした場合を示している。
ノズル列106a,106bの各ノズルの吐出検出時には、所定周期Tc毎に、ノズル列106a,106bにおいてノズル配列方向の位置が離れた1ノズルずつを同時に駆動する。例えばノズル108,109を同時に駆動し、それぞれ例えば体積が30plの大サイズのインク液滴110,111を吐出させる。正常な吐出の場合、インク液滴110は、飛翔経路112を飛翔し、光束113が通る検出エリアにおいて、特に光束113a,113bが重なる光強度が強い部分を通過して遮光する。またインク液滴111は、飛翔経路114を飛翔し、光束113a,113bが重ならない光強度が弱い部分を通過して遮光する。この遮光による受光素子103の受光量の変化に応じた吐出検出センサ205の検出信号の電圧の変化に基づいてノズル108,109の吐出の有無を同時に検出する。その詳細は後述する。インク滴110,111は、経路112,114を飛翔した後、吐出検出センサ205を構成する不図示の廃インク回収部材上に着弾して吸収される。
なお、1回の検出対象をノズル列の1列だけとし、周期Tc毎に、そのノズル列中でノズル配列方向の位置が離れた2ノズルずつを同時に駆動して吐出検出を行うようにしてもよい。また、検出信号の処理で3滴分以上の信号成分の分離が可能であれば、検出エリアの幅を大きくして1回の検出対象を3列以上とし、各列の1ノズルずつを同時に駆動してもよい。なお、1回の検出対象の全ノズル列が検出エリアの幅内に収まるようにすることは必須であるが、検出対象外のノズル列が検出エリアの幅内に存在してもよい。その場合、検出時に検出対象外のノズル列を駆動しないように、検出エリアの幅内のノズル列を選択して駆動することは勿論である。また、1回の検出対象が複数列の場合、各ノズル列の1ノズルずつから吐出するインク液滴のサイズは同じとする。
図4は、吐出検出センサ205の信号処理回路の構成を示すブロック図である。
401は、図1中の発光素子102とこれを駆動する回路からなる発光部である。402は、発光部401の駆動を制御する制御部である。403は、図1中の受光素子103とこれを駆動する回路からなる受光部である。404は、受光部403の受光素子103から出力される光電変換で得られた光電流を扱いやすい電圧に変換して検出信号を得るための電流−電圧変換部である。これはオペアンプにより構成できる。405は、電流−電圧変換部404から出力される検出信号から外乱のノイズや必要な帯域以外の信号成分を除去するためのアナログフィルタである。
406は、フィルタ405を通して得られる微小な検出信号を増幅するアンプ回路である。信号出力を安定させるため、アンプ回路406の出力を制御部402にフィードバックしている。407は、アンプ回路406から出力される検出信号としてのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換部である。408は、A/D変換部407の出力のディジタル信号に基づいてインク液滴の吐出、不吐出を判定する検出判定部である。ここではディジタル信号に変換した後で検出判定を行っているが、アナログ信号の時点でそのレベルの比較により判定する構成でもよい。検出判定部408は図3中の吐出検出制御回路304の一部ないし全部に相当する。検出判定部408の機能の一部または全部をCPU305のソフトウェアの処理により果すようにしてもよい。
このような構成により、記録ヘッド101のノズルから吐出されたインク液滴が検出エリアを通過して光束113を遮光することによる受光素子103の受光量の微小な変化に応じた出力電流の変化を電流−電圧変換部404により検出信号に変換する。そしてフィルタ405によって検出信号からノイズと不要な帯域の信号成分を除去した後、検出信号をアンプ回路406で増幅する。さらに、A/D変換部407で検出信号をA/D変換し、検出判定部408でそのディジタル信号に基づいてインク液滴の吐出/不吐出を判定し、検出する。
次に、本実施例における吐出検出方法について図5〜図9により説明する。なお、説明を簡単にするため、吐出検出はノズル列の1列ずつ行い、所定周期Tc毎に、同じノズル列内のノズルを2個ずつ同時に駆動し、その2個のノズルからのインク液滴の吐出の有無を同時に検出する場合を説明する。
図5に示す記録ヘッド101の正面101aに設けられたノズル列106のそれぞれは、ここでは320個のノズルを副走査方向に沿って微小な所定間隔で1列に配列したものとする。便宜上、各ノズル列の各ノズルに対して発光素子102側から配列順の順番に番号を付けるものとして、ノズル列106のノズル番号1、161、320の各ノズルの位置を符号(a)、(b)、(c)で示してある。
図6の(a)、(b)、(c)は、図5中のノズル位置(a)、(b)、(c)のノズルのそれぞれを単独で駆動して吐出検出を行って正常吐出であった場合のそれぞれの検出信号波形を示している。横軸の時間は1枡の点線間を100μsとして示してある。
601は各ノズルを駆動する駆動信号であり、縦軸において符号Ch3の矢印で示す電圧レベルを0Vとし、1枡の点線間を2Vとして示してある。この駆動信号601の立下りエッジでトリガーがかかり、ノズルに設けられたヒーターが発熱し、ノズルからインク液滴が吐出され、検出エリアを飛翔して光束113を遮光することにより、検出信号602の電圧が変化する。検出信号602は、縦軸において符号Ch2の矢印で示す電圧レベルを0Vとし、点線間の電圧を5Vとして示してある。
検出信号602の電圧の変化値(pp値。以下、出力電圧という)は、(a)では約13V、(b)では約15V、(c)では約5Vとなっている。ここで各ノズルから吐出されたインク液滴のサイズは全て30plで、ノズルによって多少の誤差はあるものの、全て同じサイズと見なせる。それにもかかわらず出力電圧が異なるのは、インク液滴が通過する検出エリアの光強度がノズル配列方向の位置によって異なるためである。すなわち、ノズル位置(a)、(b)、(c)のそれぞれにおける単独のインク液滴の遮光による光量変化の絶対量が異なり、それがそのまま出力電圧の差となって現れてきている。
図7は、横軸に1列のノズル列106の全ノズルのノズル番号によるノズル位置をとり、縦軸に吐出検出で各ノズル位置のノズルを単独で駆動して正常吐出の場合の出力電圧をとって、両者の関係を示したグラフである。なお、図6で示した検出信号波形は、波形や出力電圧の違いが明確となるようにゲインを上げた検出信号の波形を示していた。図7では、出力電圧が適正な値となるよう検出信号の出力を調整して測定した結果を示している。
図7に示すように、ノズル列の配列方向に沿って中央部に近づくほど出力電圧が高くなり、中央のノズル位置(b)付近で最大の出力電圧が得られている。これは、光量が大きいノズル列の前後での反射光(図1中の光束113a,113bなど)が中央部で交差して重なり合うからである。発光素子102に近い(ノズル番号が若い)ノズル位置(a)側の方が受光素子103に近い(c)側の方より出力電圧が大きいのは、発光素子102に近いほど光強度が大きいためである。
なお、この例では、ノズル列106が記録ヘッド101の正面101aにおいて発光素子102と受光素子103間の中央に位置しているため、ノズル列の中央付近の位置で最大の出力が得られている。しかし、ノズル列の位置によってはそのピークの箇所は異なる。それでも検出位置(ノズル列内のノズル位置)による光強度の違いが明確であれば、検出に支障はない。しかし、検出精度や検出可能なインク液滴数などに支障が出る場合は、反射部材107の反射率を部分的に変えることで調整が可能である。すなわち、発光素子102に近い方の部分での反射光の割合が大き過ぎるようであれば、その部分の反射部材107の反射率を他の部分よりも小さくすることで対応できる。反射部材107においてノズル列106の周囲の全ての部分が検出エリアのノズル配列方向に沿った光強度分布に影響を与えるが、支配的な影響を与えるのは、ノズル列106より発光素子102側の部分と、ノズル列106より受光素子103側の部分である。
このようにして、本実施例では、1列のノズル列の各ノズルを単独で駆動して吐出検出を行なった場合に、各ノズルが吐出するインク液滴のサイズが同じであっても、各ノズルのノズル位置により検出信号の出力電圧が異なるようにしている。
図8は、図5中のノズル位置(a)、(b)、(c)の各ノズルの内で異なる2つを組み合わせて同時に駆動して吐出検出を行なって正常吐出の場合の各ノズルの駆動信号801と検出信号802の波形を図6と同様の形式で示したものである。図8の(a)+(b)はノズル番号1と161のノズルを、(b)+(c)はノズル番号161と320のノズルを、(a)+(c)は、ノズル番号1と320のノズルをそれぞれ同時に駆動した場合を示している。それぞれの検出信号802の出力電圧は、(a)+(b)では約20V、(b)+(c)も約20V、(a)+(c)では約18Vとなっている。これらの値は、各ノズルを単独で駆動した場合の図6の(a)の約13V、(b)の約15V、及び(c)の約5Vのいずれよりも大幅に大きい。特に(b)+(c)及び(a)+(c)では、それぞれの単独の場合の出力電圧を加算した値とほぼ同じになっている。このように、2つのノズルを同時に駆動して正常吐出であった場合の出力電圧は、その2つのノズルのそれぞれを単独で駆動して正常吐出であった場合の出力電圧のそれぞれより大幅に大きく、単独の場合と明確に区別し得る有意の差を有する。
したがって、2つのノズルが同時に駆動されて、両方とも正常吐出の場合と、いずれか一方が不吐出の場合とでは、出力電圧に明確に区別し得る有意の差が生じる。これにより、両方とも吐出か、或いは一方が不吐出かを出力電圧により判定できる。また両方とも不吐出の場合は、出力電圧がゼロになるので、判定できる。またノズル位置により出力電圧が異なるので、一方が不吐出の場合に、いずれが不吐出であるかも出力電圧により判定できる。これらの判定は、出力電圧を適当なしきい値電圧と比較することで行える。なお、特に最後のいずれが不吐出かの判定を容易にするために、同時に駆動する2つのノズルは、互いのノズル位置の相違による出力電圧の差がなるたけ大きなものどうしを組み合わせるのがよい。
ところで、一般的に、透過型フォトインタラプタ式の吐出検出センサにおいては、出力電圧の大きさはインク液滴の遮光面積に比例する。図13の従来例のように発光素子から直接受光素子に入射する直接光のみを検出に利用する構成では、複数ノズルの同時駆動により複数のインク液滴を同時に吐出した場合に、一本と見なせる同方向の直接光の光束の同じ部位を複数のインク液滴が重なって遮光し、遮光面積が重なってしまう。このため、複数ノズルのそれぞれを単独に駆動して1滴のインク液滴で遮光した場合に対して出力電圧が大差なく、その場合との区別が困難であり、吐出検出を十分に行えない。そこで複数ノズルの吐出タイミングをずらすなどの工夫が必要となる。
これに対して本実施例では、図1中の反射光の光束113を検出に利用し、この光束113は互いに方向がずれた多くの反射光の光束の重なり合いの総和である。したがって、複数ノズル、例えば2ノズルを同時駆動して吐出検出を行う場合、吐出されたインク液滴のそれぞれが遮光する光束が異なるように、それぞれのノズル位置を選択して組み合わせることで、遮光面積が実質的に重ならないようにすることができる。これにより、各ノズルを単独で駆動した場合のそれぞれより十分に大きな出力電圧が得られ、同時駆動でも吐出検出を十分に行うことができる。
図9は、2ノズルずつ同時駆動して吐出検出を行う場合の2ノズルの組み合わせの一例を説明するものである。この例では、まず(a)及び(b)のように、ノズル列106のノズル番号1〜320のノズルを8等分し、ノズル番号の若い順にA、B、C、D、D’、C’、B’、A’とブロック分けする。1ブロックは40ノズルとなる。この8ブロックを(c)のように2ブロックずつに組み合わせる。ここでは、ノズル列の前半のブロックA〜Dのそれぞれと、後半のブロックA’〜D’のそれぞれで、互いに隣接せず離れたものどうしを組み合わせている。すなわち、ノズル位置が離れており、吐出検出時の出力電圧の差が大きなブロックどうしを組み合わせる。そして、No1〜4で示すように、2ブロックずつ4グループの駆動の順番を決める。
吐出検出時には、No1の2ブロック(A、C’)から、順次、所定周期Tc毎に1ブロック1ノズルずつ、合わせて2ノズルずつを同時に駆動し、インク液滴を吐出させて吐出検出を行う。ここで離れたブロックどうしを組み合わせていることで、検出を確実に行うことができる。なお、ブロックAとCのようにノズル列の前半部のブロックどうし、ないしは後半部のブロックどうしの組み合わせでも構わないが、前半部のブロックと後半部のブロックを組み合わせることで、光の強度を決める支配的な反射光をそれぞれ異なるものとし、同時吐出でも良好に検出を行うことができる。
以上のようにして、1列のノズル列106中のノズルを2個ずつ同時に駆動して、それぞれのノズルからのインク液滴の吐出の有無を確実に検出することができる。また、基本的には以上と同様にして、1回の検出対象のノズル列106を2列とし、それぞれのノズルを1個ずつ同時に駆動して、それぞれのノズルからのインク液滴の吐出の有無を検出することができる。さらに、1回の検出対象のノズル列を1列または複数列とし、そのノズルを3個以上の複数個ずつ同時に駆動して検出を行うこともできる。
次に、本実施例におけるインク液滴の吐出検出動作の全体を図10により説明する。図10は、吐出検出動作を制御するCPU305の制御手順を示すフローチャートである。このフローチャートの制御手順に対応したインク液滴吐出検出プログラムがROM306に格納され、CPU305により実行される。なお、PC311が本実施例のインクジェット記録装置を制御するためのプリンタドライバなどの制御プログラムに上記インク液滴吐出検出プログラムに対応するプログラムが含まれるものとして、そのプログラムによるPC311の制御のもとに以下と同様の吐出検出動作を行うことも可能である。
図10の制御手順で、まずステップS1001では、キャリッジ203の駆動により記録ヘッド101を主走査方向に吐出検出センサ205上の位置まで移動させ、記録ヘッド101のノズル列106の内で検出対象となる1列ないし複数列のノズル列がセンサ205の検出エリアの真上に位置するようにヘッド位置を調整する。
ステップS1002では、検出対象のノズル列の内の2以上の整数(以下、Nとする)個のノズルを同時に駆動し、インク液滴を1滴ずつ吐出させる。ここで、N個のノズルがインク液滴を正常に吐出すれば、N滴のインク液滴が同時に検出エリアを飛翔し、反射光の光束113を遮光することになる。
ステップS1003〜S1006の処理は検出判定部408が行うが、CPU305がソフトウェアにより行うようにしてもよい。
ステップS1003では、吐出検出センサ205の検出信号の出力電圧の値(以下、センサ出力値という)V0を把握する。すなわち、A/D変換部407から出力される検出信号の電圧を示すディジタル値の変化値V0を把握する。
ステップS1004では、センサ出力値V0が所定の第1のしきい値V1に達しているか(V0≧V1か)否かを判断する。しきい値V1は、ステップS1002で同時駆動したN個のノズルが共に正常吐出か判断するためのしきい値であり、前記N個が共に正常吐出の場合のセンサ出力値に対応して予め定めておく。N個のノズルの組み合わせの違いによるセンサ出力値の違いに対応して複数定めて使い分けるようにしてもよい。ここでV0≧V1であればステップS1005へ、また、そうでなければステップS1006に進む。
ステップS1005では、ステップS1002で駆動したN個のノズルが共に正常吐出である、すなわち不吐出ないしはこれに近い不充分な吐出などの吐出不良(以下、単に吐出不良という)が発生していないと判断する。
ステップS1006では、前記N個のノズルが共に吐出不良か、そうでなければ何れが吐出不良かを判定して吐出不良のノズルを特定する。そのため、まずセンサ出力値V0がN個共に吐出不良か判断するための上限の第2のしきい値V2未満か(V0<V2か)否かを判定する。しきい値V2は、前記N個の各ノズルを単独駆動して正常吐出の場合のセンサ出力値の内で最小のものより小さいものとする。これは、1つだけ設定したものを用いてもよいし、N個の組み合わせに応じて複数設定して使い分けても良い。そして、V0<V2ならばN個共に吐出不良と判定する。
V0<V2でなければ、N個の内のいずれかが吐出不良と判断し、センサ出力値V0をいずれが吐出不良かを判断するための第3のしきい値V3と比較する。Nを2とした場合、しきい値V3は、2個のノズルのそれぞれを単独駆動して正常吐出であった場合のセンサ出力値のそれぞれに対応して定めた2つを用いる。Nを3以上とした場合、しきい値V3は、N個のノズルのそれぞれを単独駆動して正常吐出であった場合のセンサ出力値のそれぞれに対応して定めたN個のしきい値と、Nより少ない数を組み合わせて同時駆動して正常吐出であった場合のセンサ出力値のそれぞれに対応して定めた複数のしきい値とを用いる。これら複数のしきい値V3の大きい順に、センサ出力値V0が達している(V0≧V3)か否かを判定することにより、N個のノズルのいずれが吐出不良かを判定することができる。
このようにしてN個のノズルの内で吐出不良のノズルを特定したら、吐出不良のノズルの情報(ノズル列とノズル番号など)をRAM307に記憶する。
ステップS1007では、現在検出対象となっている1列ないし複数列のノズル列の全ノズルの吐出検出が終了したかどうかを判断し、終了した場合はステップS1008へ進む。また、終了していない場合はステップS1002へ戻り、ステップS1002〜S1007の処理を繰り返し、検出対象のノズル列の内で他のN個のノズルの吐出検出を行う。ステップS1002〜S1007の繰り返しによるN個ずつのノズルの吐出検出は所定の周期Tcで行う。
ステップS1008では、記録ヘッド101の全ノズル列の吐出検出が終了したかどうかを判断し、終了している場合はステップS1009へ進む。また、終了していない場合は、ステップS1001へ戻り、記録ヘッド101を移動させ、次の検出対象のノズル列を検出エリアの真上の検出位置に位置づける。その後、ステップS1002〜S1007の処理を繰り返し、N個ずつのノズルの吐出検出を繰り返し行う。
ステップS1009では、ステップS1006でRAM307に格納した吐出不良のノズルの情報の有無により、吐出不良ノズルの有無を確認する。そして、吐出不良ノズルが存在しない場合は処理を終了する。また、吐出不良ノズルが存在する場合はステップS1010へ進み、吐出不良ノズルの吐出状態を正常に回復する回復制御を行う。例えば、不図示のポンプにより記録ヘッド101のノズルからインクを吸引する動作、吐出不良ノズルに固着したインクないし粘性インクを除去する予備吐出動作、ないしは記録ヘッドの正面に付着した跳ね返りインクやミストを拭い取るワイピング等を行う。これらの回復制御の動作の後、吐出検出動作を再度行う。また、回復不可能なノズルを特定し、他のノズルで代替吐出を行う不吐出補間などの制御を行うようにしてもよい。
以上では、記録ヘッドの全ノズル列の全ノズルの吐出検出が終了してから、吐出不良ノズルがあれば、回復制御を行うものとした。これに対して、吐出検出の途中で1つでも吐出不良のノズルが見つかったら、直ちに回復制御の動作を行なうことも考えられる。
以上のような本実施例によれば、吐出検出センサ205で検出に反射光を利用し、その反射光が通る検出エリア内での光強度がノズル列106の配列方向への位置により異なるようにすることにより、2以上の整数であるN個のノズルを同時に駆動しても、それぞれの吐出検出を確実に行うことができる。また、検出の周期Tcは従来の1ノズルずつ吐出検出を行う場合の周期と同様の長さにすることができる。この周期TcでN個ずつ検出を行えるので、記録ヘッドの全ノズルの吐出検出にかかる時間を従来より大幅に短縮することができる。なお、検出時間の短縮によって、検出の際に要する予備吐出(ノズルの吐出口へのインクの固着を防ぐ回復用の吐出)のインク量を低減できる。
また、反射光を検出に利用するため、吐出直後でまだ主滴とサテライトが分離されていないインク液滴の遮光による検出信号の変化に基づいて検出を行うことができる。したがって、サテライトによる影響を避けることができ、検出精度を向上することができる。
また、N個のノズルの同時駆動で正常吐出の場合は、単独駆動で正常吐出の場合よりも検出信号の出力電圧が大幅に大きくなるので、この点からもS/N比が向上して検出精度を向上することができる。また、吐出検出センサ205は、発光素子102に安価なLEDを使用することができ、コストアップになることなく、一般的な構成のセンサをそのまま使用することができる。
本実施例では、吐出検出時にノズルをN個ずつ同時に駆動するものとしたが、タイミングを僅かにずらせて、ほぼ同時に駆動するものとしてもよい。ただし、そのタイミングのずれ量は、ほぼ同時に駆動されたN個のノズルから正常に吐出されたN滴のインク液滴が検出エリア内に同時に存在する(飛翔している)期間が生じ得る範囲内のものとする。
また、本実施例では、発光素子102から受光素子103に直接入射しようとする直接光を遮光する遮光部材105を設けるものとした。これに対して、反射光の影響を十分に予測でき、吐出検出センサ205の信号処理回路の構成で検出信号から反射光の影響による成分を取り除くことができれば、遮光部材105を設ける必要はない。
また、本実施例では、ノズル列106が発光素子102と受光素子103間で記録ヘッド1の正面1aの中央に位置するものとしたが、発光素子102側、あるいは受光素子103側のどちらか一方に片寄った位置にあるものとしてもよい。ただし、反射部材107の位置や大きさが変わるため、その場合の検出エリア内の光強度の分布は本実施例中で説明した内容とは異なる可能性がある。その場合でも、同時駆動するN個のノズルの組み合わせのためのノズル列106のブロック分けと組み合わせにおいて、組み合わせるブロックどうしの光強度が不連続となるようにすることができれば、同様の吐出検出が可能となる。
図11は本発明の実施例2における吐出検出センサの構成を説明するもので、図11中において実施例1の図1中と共通ないし対応する部分には共通の符号を付してあり、共通部分の説明は省略する。
実施例2の吐出検出センサの構成は、実施例1とほぼ同様であるが、実施例1で設けていた遮光部材105を設けていない。そして、発光素子102から発せられる光の内で、光束113a,113bを含む反射光の光束と共に、発光素子102から記録ヘッド101の正面101aと平行に直接受光素子103に向かう直接光の光束115がアパーチャ104,104′の開口104a,104a′を通って受光素子103に入射するようになっている。インク液滴108,109の正常な吐出方向(図中で上下方向)において、直接光の光束115が通る領域で、これからはみ出した後に戻る反射光が重なって通る領域(以下、直接光領域という)の幅を符号W1で示してある。また、直接光領域と正面101aの間の領域で、直接光領域からはみ出した反射光のみが通る領域(以下、反射光領域という)の幅を符号W2で示してある。ここでは便宜上、直接光領域の幅W1を反射光領域の幅W2より小さく示してあるが、実際には幅W1は幅W2より大きいものとする。これ以外の本実施例のハードウェアの構成は、吐出検出センサ以外の構成を含めて実施例1と共通とする。
このような構成の下に、吐出検出時には、基本的には実施例1と同様に、所定周期Tc毎にノズルをN(例えば2)個ずつ同時に駆動し、検出信号の出力電圧に基づいてN個ずつのノズルの吐出の有無を判定し、検出する。ただし、本実施例では、吐出検出に対する直接光の光束115の影響を抑えることができるように、周期Tcを設定する。なお、周期Tcの設定とは、その逆数であるN滴ずつの吐出周波数(Nノズルずつの駆動周波数)の設定でもある。
周期Tcは、ノズルから正常に吐出されたインク液滴が幅W1の直接光領域を通過するのに要する時間T1より短く、幅W2の反射光領域を通過するのに要する時間T2より長い範囲内の長さに設定する。すなわちT1>Tc>T2とする。なお、理論的には、T1とT2は、インク液滴の正常な吐出速度(飛翔速度)Sと幅W1,W2により、T1=W1/Sであり、T2=W2/Sである。例えば、吐出速度Sを10 m/secとし、幅W1を2 mmとした場合、時間T1は、2mm/10m/sec=200μsecとなる。
T1>Tcとすることにより、直接光領域内に、N個ずつのノズルの2回以上の駆動で吐出された2N滴以上のインク液滴がN滴ずつ前後して同時に存在する(飛翔している)期間が発生することになる。特に(T1/2)Tcとした場合、常時2N滴以上が存在することになる。このような場合、インク液滴による直接光の遮光面積が平均化され、直接光の遮光による検出信号の電圧の変化も平均化され、小さくなる。
また、Tc≧T2とすることにより、反射光領域内では、常時、N個ずつのノズルの1回の駆動で吐出されたN滴のインク液滴のみが存在することになる。これにより、2N滴以上のインク液滴により反射光の遮光面積が平均化されることがなく、反射光の遮光による検出信号の電圧の変化は、平均化されることがなく、明確に現れることになる。
図12は、一例として、吐出速度Sを10m/sec、幅W1を2mm、幅W2を約0.5mmとし(時間T1を200μsec、T2を約50μsecとし)、周期Tcを100μsec(吐出周波数を10KHz)に設定して、吐出検出を行った場合のノズルの駆動信号1201と吐出検出センサの検出信号1202の波形を示している。
駆動信号1201が100μsecの周期で立下る毎にN個ずつノズルが駆動される。吐出されたインク液滴が反射光領域と直接光領域を通過し、遮光することにより、検出信号1202の電圧が変化する。まず反射光の遮光による変化が現れ、その後、直接光の遮光による変化が現れる。ここで直接光の遮光による変化は、反射光の遮光による変化に対して変化値が著しく小さいので、反射光の遮光による変化の波形が直接光の遮光による変化に影響されることがなく、反射光の遮光による光量変化を確実にとらえた波形があらわれている。このようにして、直接光を物理的に遮光しなくても、直接光の影響を抑えて吐出検出を正確に行うことができる。
なお、実施例1の構成では、発光素子102から受光素子103に直接向かう直接光を遮光部材105で遮光していたが、ミラーなどで記録ヘッド101の正面101a側に反射し、その反射光がさらに正面101aで反射されて受光素子103に入射するようにしてもよい。こうすれば実施例1及び2で無駄にしていた直接光を反射光として利用して、検出光の光量を増加することができる。
以上では、バブルジェット(登録商標)方式のインクジェット記録装置における実施例を説明したが、本発明の技術は、例えば圧電素子を利用した方式など他の方式のインクジェット記録装置にも適用できることは勿論である。また、そのインクジェット記録装置とこれを制御するPCなどの制御装置からなる記録システムにも適用できる。さらに、インク液滴に限らず、例えば、反応液、薬液、或いは乾燥すると導電体となる液体など他の液体の液滴を吐出する液滴吐出装置にも適用でき、その液滴吐出装置とその制御装置からなる液滴吐出システムにも適用できる。
本発明の実施例1におけるインクジェット記録装置の吐出検出センサの構成と配置などを示す説明図である。 実施例1のインクジェット記録装置の全体の機械的構成を概略的に示す斜視図である。 実施例1のインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 実施例1における吐出検出センサの信号処理回路の構成を示すブロック図である。 実施例1の記録ヘッドのノズル列の配置とノズル位置を示す説明図である。 図5中のノズル位置(a)、(b)、(c)の各ノズルの吐出検出での検出信号波形を示す信号波形図である。 1列の全ノズルのノズル位置と、各ノズルの吐出検出での検出信号の出力電圧との関係を示すグラフ図である。 ノズル位置(a)、(b)、(c)の各ノズルを2つずつ組み合わせて同時に駆動した場合の検出信号波形を示す信号波形図である。 吐出検出時に同時に駆動するノズルの組み合わせを決定するためのノズル列のブロック分けと組み合わせを説明する説明図である。 実施例1における吐出検出動作の制御手順を示すフローチャート図である。 実施例2の吐出検出センサの構成と配置などを示す説明図である。 実施例2の吐出検出における検出信号波形を示す信号波形図である。 従来のインクジェット記録装置の吐出検出センサの構成と配置などを示す説明図である。 従来の装置における吐出検出で検出可能時の検出信号波形を示す信号波形図である。 従来の装置における吐出検出でインク液滴が検出エリアを通過する様子(検出可能時)を示す説明図である。 従来の装置における吐出検出で吐出周波数による検出限界時と不可時の検出信号波形を示す信号波形図である。 検出不可時で検出エリアを複数の液滴が同時に通過する様子を示す説明図である。
符号の説明
101、209〜212 記録ヘッド
101a 記録ヘッドの正面
102 発光素子
103 受光素子
104,104′ アパーチャ
105 遮光部材
106 ノズル列
107 反射部材
108,109 ノズル
110,111 インク液滴
113,113a,113b 反射光の光束
115 直接光の光束
205 吐出検出センサ
302 記録ヘッド制御回路
304 吐出検出制御回路
305 CPU
306 ROM
311 PC
408 検出判定部

Claims (12)

  1. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部と、
    該液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    前記複数のノズルからの液滴吐出の有無を検出する吐出検出時に、前記複数のノズルを所定周期Tc毎に2以上の整数であるN個ずつ同時ないしほぼ同時に駆動する駆動制御手段と、
    前記吐出検出時に、前記周期Tc毎に、前記吐出検出センサから出力される検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからの液滴吐出の有無を判定する判定手段を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記N個ずつのノズルは、それぞれ互いの位置の相違による検出信号の電圧の変化値の差が大きなものどうしが組み合わせられることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記液滴吐出部の一面に前記複数のノズルが一方向に沿って少なくとも1列のノズル列として配列されており、
    前記吐出検出センサにおいて、前記発光素子と受光素子は前記一方向に沿って対向し、発光素子から発せられた光が液滴吐出部の前記一面で反射されて受光素子に入射し、該光が通る領域内での光強度が前記一方向への位置により異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記吐出検出センサにおいて、前記発光素子から発せられた光の内で直接前記受光素子へ向かう直接光を遮光する遮光部材が設けられ、前記発光素子から発せられた光の内で前記液滴吐出部の前記一面で反射された反射光のみが受光素子に入射するように構成されたことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記吐出検出センサにおいて、前記発光素子から発せられた光の内で前記液滴吐出部の前記一面に照射され該一面で反射された反射光と共に、前記一面と平行に直接前記受光素子に向かう直接光が受光素子に入射するように構成されると共に、
    前記直接光が通る第1の領域の前記ノズルからの液滴吐出方向の幅が前記第1の領域と前記一面間で前記反射光が通る第2の領域の幅より大きくなっており、前記周期Tcは、ノズルから正常に吐出された液滴が前記第1の領域を通過するのに要する時間より短く、第2の領域を通過するのに要する時間より長い範囲内の長さに設定されることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記液滴吐出部の前記一面において、前記複数のノズルの周囲に、前記発光素子からの光を高反射率で前記受光素子側へ反射する反射部材が設けられたことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記発光素子から発せられ、前記反射部材の表面を含む液滴吐出部の前記一面で反射されて前記受光素子に入射する光が通る領域内の光強度が、発光素子と受光素子が対向する一方向に沿って、前記複数のノズルの配置領域の中央部に近づくほど強くなるように、前記反射部材の部位によって反射光量が異なるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出装置。
  8. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部を有する液滴吐出装置と、該液滴吐出装置を制御する制御装置からなる液滴吐出システムであって、
    前記液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    前記複数のノズルからの液滴吐出の有無を検出する吐出検出時に、前記複数のノズルを所定周期Tc毎に2以上の整数であるN個ずつ同時ないしほぼ同時に駆動する駆動制御手段と、
    前記吐出検出時に、前記周期Tc毎に、前記吐出検出センサから出力される検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからの液滴吐出の有無を判定する判定手段を有することを特徴とする液滴吐出システム。
  9. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部と、
    該液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    を有する液滴吐出装置において、前記液滴吐出部の複数のノズルのそれぞれからの液滴の吐出の有無を検出する液滴吐出検出方法であって、
    吐出検出時に、前記複数のノズルを所定周期Tc毎に2以上の整数であるN個ずつ同時ないしほぼ同時に駆動する駆動制御工程と、
    吐出検出時に、前記周期Tc毎に、前記吐出検出センサから出力される検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからの液滴吐出の有無を判定する判定工程を実行することを特徴とする液滴吐出検出方法。
  10. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部と、
    該液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    を有する液滴吐出装置と、該液滴吐出装置を制御する制御装置からなる液滴吐出システムにおいて、前記液滴吐出部の複数のノズルのそれぞれからの液滴の吐出の有無を検出する液滴吐出検出方法であって、
    吐出検出時に、前記複数のノズルを所定周期Tc毎に2以上の整数であるN個ずつ同時ないしほぼ同時に駆動する駆動制御工程と、
    吐出検出時に、前記周期Tc毎に、前記吐出検出センサから出力される検出信号の電圧の変化値に基づいて、N個ずつの各ノズルからの液滴吐出の有無を判定する判定工程を実行することを特徴とする液滴吐出検出方法。
  11. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部と、
    該液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    を有する液滴吐出装置の液滴吐出検出プログラムであって、
    請求項9に記載の液滴吐出検出方法により、前記液滴吐出部の複数のノズルのそれぞれからの液滴の吐出の有無を検出するように、液滴吐出装置の各部を制御する制御手順を含むことを特徴とする液滴吐出検出プログラム。
  12. それぞれ液滴を吐出する複数のノズルが一面に設けられた液滴吐出部と、
    該液滴吐出部の前記一面近傍で対向して配置された発光素子と受光素子を有し、発光素子から発せられて受光素子に入射する光が前記複数のノズルから吐出された液滴により遮光されることで電圧が変化する検出信号を出力し、前記電圧の変化値が前記液滴を吐出したノズルの位置と数によって異なるように構成された吐出検出センサと、
    を有する液滴吐出装置と、該液滴吐出装置を制御する制御装置からなる液滴吐出システムの液滴吐出検出プログラムであって、
    請求項10に記載の液滴吐出検出方法により、前記液滴吐出部の複数のノズルのそれぞれからの液滴の吐出の有無を検出するように、液滴吐出装置の各部を制御する制御手順を含むことを特徴とする液滴吐出検出プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101201405B1 (ko) * 2010-12-30 2012-11-14 에이피시스템 주식회사 감지 모듈 및 이를 이용한 감지 방법
KR101201403B1 (ko) 2010-12-30 2012-11-14 에이피시스템 주식회사 감지 모듈
KR101201404B1 (ko) * 2010-12-30 2012-11-14 에이피시스템 주식회사 감지 모듈 및 이를 이용한 감지 방법

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