JP2007107613A - ボールねじ - Google Patents
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Abstract
【課題】 作動性及び耐久性の向上が可能なボールねじを提供する。
【解決手段】 ねじ軸側転動溝8を有するねじ軸2と、ねじ軸側転動溝8と対向するナット側転動溝10を有するナット4と、ナット4に取り付けられる循環部材6とを備え、ねじ軸側転動溝8とナット側転動溝10との間に形成される負荷転動路12内に、複数のボール14が装填されるボールねじ1において、循環部材6を、負荷転動路12内からボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へボール14を戻すタング部22と、タング部22が負荷転動路12内からすくい上げた、又は負荷転動路12内へ戻すボール14が通過するボール戻し路24とから形成し、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの間に設けた隙間のうち最小隙間C1を、ボール14の直径の1〜15%の範囲内となるように設定する。
【選択図】 図4
【解決手段】 ねじ軸側転動溝8を有するねじ軸2と、ねじ軸側転動溝8と対向するナット側転動溝10を有するナット4と、ナット4に取り付けられる循環部材6とを備え、ねじ軸側転動溝8とナット側転動溝10との間に形成される負荷転動路12内に、複数のボール14が装填されるボールねじ1において、循環部材6を、負荷転動路12内からボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へボール14を戻すタング部22と、タング部22が負荷転動路12内からすくい上げた、又は負荷転動路12内へ戻すボール14が通過するボール戻し路24とから形成し、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの間に設けた隙間のうち最小隙間C1を、ボール14の直径の1〜15%の範囲内となるように設定する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えば、工作機械等で用いられるボールねじに関する。
工作機械等で使用されるボールねじとしては、特許文献1に記載されているようなものが発明されている。このボールねじは、図8に示すように、ねじ軸2と、ねじ軸2の外周側に配置されるナット4とを備えている。
ねじ軸2の外周面には、螺旋状のねじ軸側転動溝8が設けられており、ナット4の内周面には、ねじ軸側転動溝8に対向するナット側転動溝10が設けられている。そして、ねじ軸側転動溝8とナット側転動溝10との間に形成される負荷転動路12には、複数のボール14が転動自在に装填されている。
ねじ軸2の外周面には、螺旋状のねじ軸側転動溝8が設けられており、ナット4の内周面には、ねじ軸側転動溝8に対向するナット側転動溝10が設けられている。そして、ねじ軸側転動溝8とナット側転動溝10との間に形成される負荷転動路12には、複数のボール14が転動自在に装填されている。
また、ナット4の外周面には、負荷転動路12内を移動するボール14をすくい上げて負荷転動路12内へ戻す循環部材6が取り付けられている。循環部材6は、負荷転動路12内を移動するボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へボール14を戻すタング部(図示せず)と、タング部が負荷転動路12内からボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へ戻すボール14が通過するボール戻し路24を備えている。
このようなボールねじ1では、負荷転動路12内を移動するボール14を、負荷転動路12の螺旋軌道に沿ってすくい上げ、このすくい上げたボール14を再び負荷転動路12へ戻しているため、循環部材6は複雑な形状となる。そのため、循環部材6を大量生産するためには、樹脂材料の成形によって循環部材6を製造することが、循環部材6の作成コストを低減するために好適である。
樹脂材料によって成形された循環部材6は、ボール14から外力を受けた際に変形しやすい。したがって、樹脂材料によって成形された循環部材6を備えたボールねじ1では、タング部にボール14が衝突して、ボール14からの外力がタング部に加わると、タング部が変形してねじ軸側転動溝8に接触するおそれがある。このため、樹脂材料によって成形された循環部材6を備えたボールねじ1では、ねじ軸側転動溝8とタング部との隙間を大きめの隙間に設定することにより、タング部がねじ軸側転動溝8に接触することを防止している。
特開2004−156767号公報(図2)
しかしながら、上述したボールねじ1のように、ねじ軸側転動溝8とタング部との隙間を大きめに設定すると、ボールねじ1の使用時に、ボール14がタング先端部に衝突しやすくなる。このため、ボールねじ1の使用時に発生する騒音や振動が増加するとともに、ボール14がタング先端部に衝突した際に、ボール14がタング先端部に加える外力によって、タング部が損傷する危険性が増加する。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、ねじ軸側転動溝とタング部との隙間を適切な隙間に設定することにより、騒音や振動の低減及びタング部の損傷防止を実現し、作動性及び耐久性の向上が可能なボールねじを提供することを課題とする。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、ねじ軸側転動溝とタング部との隙間を適切な隙間に設定することにより、騒音や振動の低減及びタング部の損傷防止を実現し、作動性及び耐久性の向上が可能なボールねじを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、螺旋状のねじ軸側転動溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸側転動溝に対向するナット側転動溝を内周面に有するとともに前記ねじ軸の外周側に配置されるナットと、前記両転動溝間に形成される負荷転動路内に転動自在に装填される複数のボールと、を備え、
前記ナットは、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げて負荷転動路内へ戻す循環部材を備え、
当該循環部材は、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げる又は負荷転動路内へボールを戻すタング部と、前記タング部が前記負荷転動路内からすくい上げた前記ボール又は負荷転動路内へ戻すボールが通過するボール戻し路とから形成されるボールねじにおいて、
前記ねじ軸側転動溝と前記タング部との最小隙間は、前記ボールの直径の1%〜15%の範囲内であることを特徴とするものである。
前記ナットは、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げて負荷転動路内へ戻す循環部材を備え、
当該循環部材は、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げる又は負荷転動路内へボールを戻すタング部と、前記タング部が前記負荷転動路内からすくい上げた前記ボール又は負荷転動路内へ戻すボールが通過するボール戻し路とから形成されるボールねじにおいて、
前記ねじ軸側転動溝と前記タング部との最小隙間は、前記ボールの直径の1%〜15%の範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によると、ねじ軸側転動溝とタング部との最小隙間が、適切な範囲内に設定されるため、ねじ軸側転動溝とタング部との接触によって生じる摩擦等の低減が可能となる。また、ボールからタング部に加わる外力の一部をねじ軸によって受けることが可能となるため、ボールからタング部に加わる外力を低減することが可能となる。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記循環部材は、樹脂材料によって成形されていることを特徴とするものである。
本発明によると、循環部材を樹脂材料で成形することにより、ボールが循環部材に衝突した際に、循環部材が弾性変形を生じるため、ボールが循環部材に加える外力によって、循環部材が損傷することが防止される。
本発明によると、循環部材を樹脂材料で成形することにより、ボールが循環部材に衝突した際に、循環部材が弾性変形を生じるため、ボールが循環部材に加える外力によって、循環部材が損傷することが防止される。
本発明によれば、ねじ軸側転動溝とタング部との接触によって生じる摩擦等の低減が可能となるとともに、ボールからタング部に加わる外力の一部をねじ軸によって受けることが可能となるため、騒音や振動の低減及びタング部の損傷防止が可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、図1から図6を参照して本発明の実施形態の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のボールねじ1は、ねじ軸2と、ナット4と、循環部材6とを備えている。
ねじ軸2は、螺旋状のねじ軸側転動溝8を外周面に有しており、モータ等の回転動力源(図示せず)に連結されている。
まず、図1から図6を参照して本発明の実施形態の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のボールねじ1は、ねじ軸2と、ナット4と、循環部材6とを備えている。
ねじ軸2は、螺旋状のねじ軸側転動溝8を外周面に有しており、モータ等の回転動力源(図示せず)に連結されている。
ナット4は、ねじ軸2の外周側に配置され、ねじ軸側転動溝8と対向するナット側転動溝10を内周面に有している。そして、ねじ軸側転動溝8とナット側転動溝10との間に形成される負荷転動路12内には、複数のボール14が転動自在に装填されている。ナット4の外周面には、循環部材6が取り付けられる循環部材取付け部16が形成されている。循環部材取付け部16に取り付けられた循環部材6は、保持部材18によってナット4の中心軸側に向けて押圧され、保持部材18は、止めねじ20によってナット4に固定される。
循環部材6は、全体として略U字状をなしており、負荷転動路12内を移動するボール14を一方の端部からすくい上げ、他方の端部から負荷転動路12内に戻す。すなわち、負荷転動路12と循環部材6によって、ボール14の無限循環路が構成されている。
循環部材6は、全体として略U字状をなしており、負荷転動路12内を移動するボール14を一方の端部からすくい上げ、他方の端部から負荷転動路12内に戻す。すなわち、負荷転動路12と循環部材6によって、ボール14の無限循環路が構成されている。
以下、図3を参照して、循環部材6の構成について説明する。
循環部材6は、図3に示す循環部材片6aを、二つ組み合わせて形成されている。循環部材片6aは、樹脂材料によって成形され、略半円筒形状に形成されており、軸方向に沿った数箇所を湾曲させることにより、全体として略U字状をなしている。循環部材片6aは、循環部材片6aの一方の端部に設けられ、負荷転動路12内からボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へボール14を戻すタング部22と、タング部22が負荷転動路12内からすくい上げた、又は負荷転動路12内へ戻すボール14が通過するボール戻し路24とから形成されている。タング部22は、循環部材取付け部16に循環部材6を取り付けた状態において、タング部22のうちねじ軸側転動溝8と対向する裏面22aと、ねじ軸側転動溝8との間の隙間が、同一または略同一となるように形成されている。
循環部材6は、図3に示す循環部材片6aを、二つ組み合わせて形成されている。循環部材片6aは、樹脂材料によって成形され、略半円筒形状に形成されており、軸方向に沿った数箇所を湾曲させることにより、全体として略U字状をなしている。循環部材片6aは、循環部材片6aの一方の端部に設けられ、負荷転動路12内からボール14をすくい上げる、又は負荷転動路12内へボール14を戻すタング部22と、タング部22が負荷転動路12内からすくい上げた、又は負荷転動路12内へ戻すボール14が通過するボール戻し路24とから形成されている。タング部22は、循環部材取付け部16に循環部材6を取り付けた状態において、タング部22のうちねじ軸側転動溝8と対向する裏面22aと、ねじ軸側転動溝8との間の隙間が、同一または略同一となるように形成されている。
以下、図4を参照して、ねじ軸2とタング部22との位置関係について説明する。
図4は、循環部材取付け部16に循環部材6を取り付けた状態における、ねじ軸2とタング部22との位置関係を示す図である。図中に示されているように、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの間には隙間が設けられており、この隙間のうち、ねじ軸側転動溝8と裏面22aとの間が最も小さい隙間を、最小隙間C1とする。最小隙間C1は、ボール14からの外力がタング部22に加わっていない状態で、ボール14の直径の1〜15%の範囲内となるように設定されている。
図4は、循環部材取付け部16に循環部材6を取り付けた状態における、ねじ軸2とタング部22との位置関係を示す図である。図中に示されているように、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの間には隙間が設けられており、この隙間のうち、ねじ軸側転動溝8と裏面22aとの間が最も小さい隙間を、最小隙間C1とする。最小隙間C1は、ボール14からの外力がタング部22に加わっていない状態で、ボール14の直径の1〜15%の範囲内となるように設定されている。
以下、図5及び図6を参照して、最小隙間C1を、ボール14からの外力がタング部22に加わっていない状態で、ボールの直径の1〜15%の範囲内となるように設定した理由について説明する。
図5に示すように、ボールねじ1を使用していない状態等、ボール14がタング部22に衝突していない状態では、ボール14からの外力がタング部22に加わっていないため、タング部22に変形が生じておらず、タング部22の裏面22aは、ねじ軸側転動溝8に接触していない。
図5に示すように、ボールねじ1を使用していない状態等、ボール14がタング部22に衝突していない状態では、ボール14からの外力がタング部22に加わっていないため、タング部22に変形が生じておらず、タング部22の裏面22aは、ねじ軸側転動溝8に接触していない。
このとき、最小隙間C1の下限値がボール14の直径の1%未満に設定されていると、循環部材6の成形時に生じる微小な変形や、ボールねじ1の組立て時に生じる位置ずれ等によって、タング部22の裏面22aが、常にねじ軸側転動溝8に接触した状態となるおそれがある。
したがって、最小隙間C1の下限値をボール14の直径の1%以上に設定することが、タング部22の裏面22aとねじ軸側転動溝8との接触を防止するために好適である。
したがって、最小隙間C1の下限値をボール14の直径の1%以上に設定することが、タング部22の裏面22aとねじ軸側転動溝8との接触を防止するために好適である。
また、図6に、ボールねじ1を用いて、ボールねじ1の使用時に発生する騒音レベルを測定した結果を示す。なお、本測定試験では、ボール14として鋼球製のボールを用い、ボール14の直径は3.969mmとした。また、図の横軸は、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの最小隙間C1を示し、図の縦軸は、ボールねじ1の使用時に発生する騒音レベルを示している。
また、本測定試験では、測定条件として、最小隙間C1を0.1mm単位で変化させた際に、それぞれボールねじ1の使用時に発生する騒音を測定した。さらに、ねじ軸2の毎分回転数は、2400rpm、3200rpm、4000rpmの三通りに設定した。
図6中に示されているように、最小隙間C1が0.6mmを超えた場合、すなわち、最小隙間C1がボール14の直径の15%を超えた場合、三通りの回転数の全てにおいて、ボールねじ1の使用時に発生する騒音レベルが急激に上昇する。この原因は、最小隙間C1がボール14の直径の15%を超えると、ボール14が、急激にタング部22に衝突しやすくなるためであると考えられる。
図6中に示されているように、最小隙間C1が0.6mmを超えた場合、すなわち、最小隙間C1がボール14の直径の15%を超えた場合、三通りの回転数の全てにおいて、ボールねじ1の使用時に発生する騒音レベルが急激に上昇する。この原因は、最小隙間C1がボール14の直径の15%を超えると、ボール14が、急激にタング部22に衝突しやすくなるためであると考えられる。
また、図中には示されていないが、騒音と同様に振動を測定した結果も、最小隙間C1がボール14の直径の15%を超えると、三通りの回転数の全てにおいて、ボールねじ1の使用時に発生する振動が急激に増加する。
したがって、最小隙間C1の上限値をボール14の直径の15%以下に設定することが、ボールねじ1の使用中に発生する騒音及び振動を低減させるために好適である。
したがって、最小隙間C1の上限値をボール14の直径の15%以下に設定することが、ボールねじ1の使用中に発生する騒音及び振動を低減させるために好適である。
次に、図7を参照して、上記の構成を備えたボールねじ1の作用・効果等を説明する。
回転動力源を駆動させてねじ軸2を回転させると、ねじ軸2の回転に伴って、ナット4がねじ軸2の軸方向に沿って移動する。このとき、負荷転動路12内に装填されているボール14は、負荷転動路12内を転動しながら移動し、一方の循環部材片6aに備えられたタング部22によってすくい上げられ、ボール戻し路24の一方の端部からボール戻し路24内に入る。ボール戻し路24内に入ったボール14は、ボール戻し路24内を通過して、ボール戻し路24の他方の端部へ移動し、他方の循環部材片6aに備えられたタング部22から負荷転動路12内へ戻る。
回転動力源を駆動させてねじ軸2を回転させると、ねじ軸2の回転に伴って、ナット4がねじ軸2の軸方向に沿って移動する。このとき、負荷転動路12内に装填されているボール14は、負荷転動路12内を転動しながら移動し、一方の循環部材片6aに備えられたタング部22によってすくい上げられ、ボール戻し路24の一方の端部からボール戻し路24内に入る。ボール戻し路24内に入ったボール14は、ボール戻し路24内を通過して、ボール戻し路24の他方の端部へ移動し、他方の循環部材片6aに備えられたタング部22から負荷転動路12内へ戻る。
このとき、図7中に示すように、負荷転動路12内からボール戻し路24内へ入るボール14が、タング部22に衝突する場合がある。タング部22にボール14が衝突すると、ボール14からの外力S1がタング部22に加わり、外力S1が加わったタング部22は、ねじ軸2の中心軸方向に向けて変形して、タング部22の裏面22aがねじ軸側転動溝8に接触する。このとき、ねじ軸側転動溝8とタング部22の裏面22aとの最小隙間C1は、ボール14の直径の1〜15%の範囲内となるように設定されているため、ねじ軸側転動溝8に接触したタング部22は、ねじ軸2からの反力S2を受けるので、変形が制限される。その結果、タング部22は、外力S1によって変形を生じても、外力S1に対抗する反力S2によって変形が制限されるため、タング部22から負荷転動路12内へ戻るボール14は、タング部22によって負荷転動路12内へ確実に案内される。
したがって、本実施形態のボールねじ1であれば、最小隙間C1の下限値がボール14の直径の1%以上に設定されているため、循環部材6に微小な変形等が生じていても、タング部22の裏面22aが常にねじ軸側転動溝8と接触することが防止される。その結果、ねじ軸側転動溝8とタング部22との間に生じる摩擦等の発生を防止することが可能となり、ボールねじ1の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のボールねじ1であれば、隙間C1の上限値がボール14の直径の15%以下に設定されているため、ボールねじ1の使用時に、ボール14がタング部22に衝突する可能性が低下する。その結果、ボールねじ1の使用時に発生する騒音や振動を低減することが可能となり、ボールねじ1の作動性及び耐久性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態のボールねじ1であれば、隙間C1の上限値がボール14の直径の15%以下に設定されているため、ボールねじ1の使用時に、ボール14がタング部22に衝突しても、タング部22に加わるボール14からの外力S1が反力S2によって低減される。その結果、タング部22の損傷を防止することが可能となり、ボールねじ1の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のボールねじ1であれば、ボールねじ1の使用時に、ボール14がタング部22に衝突しても、タング部22に加わるボール14からの外力S1に対抗する反力S2によって、タング部22の変形が制限される。その結果、タング部22から負荷転動路12内へ戻るボール14は、タング部22によって負荷転動路12内へ確実に案内されるため、ボールねじ1の作動性を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のボールねじ1では、循環部材取付け部16に取り付けられた循環部材6を、保持部材18によってナット4の中心軸側に向けて押圧するとともに、保持部材18を止めねじ20によってナット4に固定したが、これに限定されるものではない。すなわち、保持部材18及び止めねじ20用いることなく、循環部材6を、例えば、循環部材取付け部16に接着して取り付けてもよい。
また、本実施形態のボールねじ1では、循環部材片6aを、樹脂材料を成形することによって形成したが、これに限定されるものではなく、循環部材片6aを、例えば、金属によって成形してもよい。
さらに、本実施形態のボールねじ1では、循環部材6を、二つの循環部材片6aを組み合わせて形成したが、これに限定されるものではなく、循環部材6を、例えば、一体成形によって形成してもよい。
また、本実施形態のボールねじ1では、ナット4の外周面に循環部材6を取り付けたが、これに限定されるものではなく、ねじ軸側転動溝8とタング部22との隙間C1が適切に設定されていれば、ナット4内に循環部材6が内蔵される構成であってもよい。
さらに、本実施形態のボールねじ1では、循環部材6を、二つの循環部材片6aを組み合わせて形成したが、これに限定されるものではなく、循環部材6を、例えば、一体成形によって形成してもよい。
また、本実施形態のボールねじ1では、ナット4の外周面に循環部材6を取り付けたが、これに限定されるものではなく、ねじ軸側転動溝8とタング部22との隙間C1が適切に設定されていれば、ナット4内に循環部材6が内蔵される構成であってもよい。
1 ボールねじ
2 ねじ軸
4 ナット
6 循環部材
8 ねじ軸側転動溝
10 ナット側転動溝
12 負荷転動路
14 ボール
16 循環部材取付け部
18 保持部材
20 止めねじ
22 タング部
24 ボール戻し路
C1 タング部とねじ軸側転動溝との隙間
S1 外力
S2 反力
2 ねじ軸
4 ナット
6 循環部材
8 ねじ軸側転動溝
10 ナット側転動溝
12 負荷転動路
14 ボール
16 循環部材取付け部
18 保持部材
20 止めねじ
22 タング部
24 ボール戻し路
C1 タング部とねじ軸側転動溝との隙間
S1 外力
S2 反力
Claims (2)
- 螺旋状のねじ軸側転動溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸側転動溝に対向するナット側転動溝を内周面に有するとともに前記ねじ軸の外周側に配置されるナットと、前記両転動溝間に形成される負荷転動路内に転動自在に装填される複数のボールと、を備え、
前記ナットは、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げて負荷転動路内へ戻す循環部材を備え、
当該循環部材は、前記負荷転動路内を移動する前記ボールをすくい上げる又は負荷転動路内へボールを戻すタング部と、前記タング部が前記負荷転動路内からすくい上げた前記ボール又は負荷転動路内へ戻すボールが通過するボール戻し路とから形成されるボールねじにおいて、
前記ねじ軸側転動溝と前記タング部との最小隙間は、前記ボールの直径の1%〜15%の範囲内であることを特徴とするボールねじ。 - 前記循環部材は、樹脂材料によって成形されていることを特徴とする請求項1に記載したボールねじ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005299119A JP2007107613A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | ボールねじ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005299119A JP2007107613A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | ボールねじ |
Publications (1)
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---|---|
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005299119A Pending JP2007107613A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | ボールねじ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011236963A (ja) * | 2010-05-10 | 2011-11-24 | Nsk Ltd | ボールねじの使用方法 |
CN102656388A (zh) * | 2010-12-14 | 2012-09-05 | 日本精工株式会社 | 滚珠丝杠装置 |
-
2005
- 2005-10-13 JP JP2005299119A patent/JP2007107613A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2011236963A (ja) * | 2010-05-10 | 2011-11-24 | Nsk Ltd | ボールねじの使用方法 |
CN102656388A (zh) * | 2010-12-14 | 2012-09-05 | 日本精工株式会社 | 滚珠丝杠装置 |
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