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JP2007101755A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2007101755A
JP2007101755A JP2005289401A JP2005289401A JP2007101755A JP 2007101755 A JP2007101755 A JP 2007101755A JP 2005289401 A JP2005289401 A JP 2005289401A JP 2005289401 A JP2005289401 A JP 2005289401A JP 2007101755 A JP2007101755 A JP 2007101755A
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Kazuhiro Funatani
和弘 船谷
Yasutaka Yagi
靖貴 八木
Tatsuya Kinugawa
達也 衣川
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Abstract

【課題】少なくとも2色のトナーが重ねられたトナー像を良好に転写することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナー(例えば、それぞれY、MCのトナー)から成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を転写体40上の転写材P上に形成する際に、第1のトナー像より後に第2のトナー像を転写し、第2のトナー像より後に第3のトナー像を転写する画像形成装置100において、多重トナー像の第3のトナー像を転写体40上の転写材Pに転写する時に転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、第1及び第2のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定される構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関するものである。より詳細には、本発明、複数種類のトナーを被転写体上に重ねて転写することで多重トナー像を形成する画像形成装置に関するものである。
近年、例えば、電子写真方式を採用した画像形成装置は、高速化、高機能化、及びカラー化が進められており、各種のプリンタ、複写機等が市場に出ている。
電子写真方式のカラー画像形成装置としては、例えば、次のようなタンデム方式(インライン方式)のものがある。タンデム方式の画像形成装置は、それぞれ異なる種類(色)のトナー像を形成する複数の画像形成部を有する。画像形成部は、像担持体としての電子写真感光体(感光体)を有しており、この感光体上に電子写真画像形成プロセスによってトナー像を形成する。これら複数の画像形成部は、感光体からトナー像が転写される被転写体の移動方向に沿って並列に配置される。
タンデム方式の画像形成装置は、高速でカラー画像の形成が可能なことから、今後のカラープリンタの主力になるものとして有望視されている。
又、電子写真方式のカラー画像形成装置には、直接転写方式と中間転写方式がある。上記タンデム方式の画像形成装置に即して更に説明すると、これら直接転写方式、中間転写方式の画像形成装置は、次のようなものである。
直接転写方式の画像形成装置は、転写材搬送手段を有する。転写材搬送手段としては、一般に、無端移動するベルト部材、即ち、転写ベルトが用いられる。転写ベルトは、記録紙等の転写材を担持して、各画像形成部に向けて順次搬送する。そして、各画像形成部において形成された異なる種類(色)のトナー像は、転写ベルト上の転写材に順次重ね合わせて転写される。この時、転写ベルトを介して各画像形成部の感光体に対向するように配置された転写部材に転写バイアスが印加され、感光体上のトナー像は静電的に転写材上に転写される。
中間転写方式の画像形成装置は、中間転写体を有する。中間転写体としては、一般に、無端移動するベルト部材、即ち、中間転写ベルトが用いられる。そして、各画像形成部において形成された異なる種類(色)のトナー像は、この中間転写ベルトに順次重ね合わせて転写(1次転写)される。この時、中間転写ベルトを介して各画像形成部の感光体に対向するように配置された1次転写手段に1次転写バイアスが印加され、感光体上のトナー像は静電的に中間転写ベルト上に転写される。その後、中間転写ベルト上のトナー像は、記録用紙等の転写材に一括して転写(2次転写)される。この時、2次転写手段として中間転写ベルトを挟むように対向配置された部材のうちいずれか一方又は両方に2次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト上のトナー像は静電的に転写材上に転写される。
又、近年では、画像形成装置の高機能化の観点から、転写材のサイズ、厚み(坪量)、及び表面性(例えば、表面の粗いラフ紙)等などにおいて扱える用紙(メディア)の多様性、更には両面プリントへの対応などが益々要求されるようになっている。又、画像形成装置が使用される環境も、従来のように空調設備が完備されたオフィスばかりではなくなってきている。SOHO(スモールオフィスホームオフィス)化の流れにより、個人事務所や自宅等の種々の環境下においても、良好な出力画像が得られることが望まれる。
このように、画像形成装置には、メディアフレキシビリティー、使用環境等の観点から、益々高い性能が求められるようになっている。
しかしながら、例えば、上述の直接転写方式のカラー画像形成装置では、フルカラー画像を形成するために転写材に4回転写を行う。転写材や転写ベルトは、環境(温度、湿度)の変化によって抵抗値的に不安定な要素を有する。そのために、装置の置かれている環境変動や転写材の種類によって画像不良が発生することがある。
転写ベルトとしては、例えば、樹脂に電気抵抗の調整のためのカーボンブラック等の電子導電剤やイオン導電剤が添加されたフィルム状の部材が用いられる。電子導電剤が添加された転写ベルトでは、製造時の分散不良により電気抵抗値が不均一化することがある。又、イオン導電剤が添加された転写ベルトでは、環境変動により含有する水分量が変動して、電気抵抗値の環境ばらつきが発生することがある。
一方、転写材として例えば紙の主成分は吸湿性の高いセルロースであり、その吸湿状態によって電気抵抗値が大きく変化する。例えば、紙が水分を吸収する高温高湿環境(H/H環境(30℃/80%RH))では、その電気抵抗は106Ωcm程度まで低下して、付与された電荷がリークしやすくなる。一方、低温低湿環境(L/L環境(15℃/10%RH))では、紙の電気抵抗が1012Ωcm程度にまで上昇してしまい、紙に対する電荷注入が起こりづらく、電荷付与が困難になる。
このように電気抵抗の変動要因を有する転写ベルトや転写材に対してトナー像の転写を行うと、電気抵抗が高くなっている場合には、転写電流が流れ難いことによる転写不良が発生する。逆に、電気抵抗が低くなっている場合には、転写電流が流れすぎて、感光体から転写材に転写されたトナー像が放電により逆帯電を受けて極性が反転し易くなる。そして、この帯電極性が反転したトナーが感光体に再転写して転写効率が低下する。
又、本来、最適な転写バイアスは転写されるトナーの状態によっても異なるものである。トナーの状態の主要なものとしては、トナーの単位重量当たりの帯電電荷量(トリボ)が挙げられる。例えば、トナーのトリボが25μC/gで、通紙時の最適転写電流値が10μA程度である場合、環境変動や耐久劣化等によってトナーのトリボが15μC/g程度まで低下すると、最適転写電流値は6μA程度となる。
このような問題に鑑みて、特許文献1は、像担持体上に形成されたトナー像のトナーのトリボに応じて、転写バイアスの設定を変更する方法を開示する。即ち、特許文献1に記載の画像形成装置は、非画像形成時に、電源から転写手段に印加する転写バイアスを順次変化させながら像担持体上に形成した所定のトナー像を被転写体に転写させる。そして、このときの転写電圧と転写電流を読み取り、読み取った転写電圧又は転写電流の情報に基づいて、転写時に電源から転写手段に印加する転写バイアスの設定を変更する。
特開2003−29551号公報
しかしながら、上述のような転写効率の低下や再転写の悪化は、一般的に、少なくとも2色のトナーが重ねられた2次色のトナー像の方が顕著である。又、中間転写体方式における2次転写効率の悪化も、2次色のトナー像の方が顕著となる。
そして、本発明者らの検討によれば、2次色のトナー像の転写効率や再転写は、上層/下層のトナーのトリボの組み合わせによって大きく変化する。
例えば、再転写については、下層(転写部材側)のトナーのトリボが高く、上層(感光体側)のトナーのトリボが低い場合に最も顕著に発生する。又、例えば、2次転写効率については、下層(転写部材側)のトナーのトリボが高く、上層(中間転写体側)のトナーのトリボが低い場合に最も悪化する。
更に、本発明者らの検討によれば、再転写については、被転写体上にトナー像が2層に重ねられた後、最初通過する転写部において印加されるバイアスを最適に制御することが重要であることが分かった。
ここで、上記従来の転写バイアス制御方法では、1色のトナーを転写するために最適になるような転写バイアスに制御している。そのため、2次色に対して最適な転写バイアス制御とはなっていない。
従って、本発明の目的は、少なくとも2色のトナーが重ねられたトナー像を良好に転写することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像を受容して搬送する転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナーから成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材上に形成する際に、前記第1のトナー像より後に前記第2のトナー像を転写し、前記第2のトナー像より後に前記第3のトナー像を転写する画像形成装置において、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、前記第1及び第2のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置である。
第2の本発明によれば、トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像が転写される転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、前記転写体からトナー像を転写材に転写するための第2の転写手段と、前記第2の転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する第2の転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なるトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体上に形成し、該多重トナー像を転写材に転写する画像形成装置において、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、前記多重トナー像を構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
第3の本発明によれば、画像形成装置は、非画像形成時に、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら前記第1のトナーから成る所定のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する第1の工程と、非画像形成時に、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら前記第2のトナーから成る所定のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する第2の工程と、を有し、前記第1、第2の工程における前記転写バイアス出力手段の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値をそれぞれα1、α2とする時、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、|α1|<|α2|で表される関係が成立する場合と、|α1|>|α2|で表される関係が成立する場合とで異なることを特徴とする構成とされる。
第4の本発明によれば、画像形成装置は、非画像形成時に、前記多重トナーを構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーから成る所定のトナー像を、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながらそれぞれ前記転写体に転写する少なくとも2つの工程を有し、前記少なくとも2つの工程のうち、前記多重トナー像のトナーの中で前記転写体に先に転写されるトナー像のトナーから成る前記所定のトナー像を転写する工程、前記転写体に後に転写されるトナー像のトナーから成る前記所定のトナー像を転写する工程における、前記転写バイアス出力手段の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値を、それぞれαA、αBとする時、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|αA|<|αB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合と、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合とで異なることを特徴とする構成とされる。
第5の本発明によれば、画像形成装置は、前記第1のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβ1、前記第2のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβ2とする時、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|β1|>|β2|で表される関係が成立する場合と、|β1|<|β2|で表される関係が成立する場合とで異なることを特徴とする構成とされる。
第6の本発明によれば、画像形成装置は、前記多重トナーを構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーで各々前記像担持体にトナー像を形成する少なくとも2つの現像手段のうち、前記転写体に先に転写されるトナー像のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して、前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβA、前記転写体に後に転写されるトナー像のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して、前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβBとする時、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|βA|>|βB|で表される関係がいずれの2つの現像手段の間でも成立しない場合と、いずれかの2つの現像手段の間で成立する場合とで異なることを特徴とする構成とされる。
本発明によれば、少なくとも2色のトナーが重ねられたトナー像を良好に転写することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体構成及び動作]
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いて、転写材P、例えば、記録用紙、OHPシート等にフルカラー画像の形成が可能な、タンデム方式のレーザプリンタである。本実施例では、画像形成装置100は、直接転写方式を採用している。
画像形成装置100は、第1、第2、第3、第4の画像形成部(プロセス装置)60a、60b、60c、60dを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部60a、60b、60c、60dは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する。これらの4つの画像形成部60a、60b、60c、60dは、一定の間隔をおいて一列に配置されている。
尚、本実施例では、各画像形成部60a〜60dの基本的な構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字は省略し、総括的に説明する。
図2は画像形成部60をより詳しく示す。画像形成部60は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体、即ち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向(時計方向)に回転する。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段を備える現像装置3、転写手段としての転写ローラ4、クリーニング手段としてのクリーニング装置5等が設置されている。又、帯電ローラ2と現像装置3との間の上方には、露光手段としての露光装置(スキャナユニット)6が設置されている。本実施例では、各画像形成部60a〜60dの感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3、スキャナユニット6等によって、トナー像を形成する像形成手段が構成される。
そして、各画像形成部60a〜60dの感光ドラム1a〜1dに対して、転写部Na、Nb、Nc、Ndにおいて接触して移動するように、転写材搬送手段としての転写ベルト(転写体)40が配置されている。転写ベルト40は、転写ローラ4a〜4dの押圧によって各転写部Na〜Ndで感光ドラム1a〜1dに接している。転写ベルト40は、駆動ローラ41と従動ローラ42によって張架されており、駆動ローラ41の回転駆動によって図中矢印R3方向(反時計方向)に周回移動(回転)する。
第1の画像形成部60aよりも転写材Pの搬送方向上流側には、転写材Pを転写ベルト40上に静電吸着させる吸着ローラ47が設置されている。
従動ローラ42の近傍には、転写ベルト40の表面に付着したトナー等を除去し、回収するベルトクリーニング装置49が設置されている。
又、第4の画像形成部60dよりも転写材Pの搬送方向下流側には、転写ベルト40上から転写材Pを分離する分離帯電器48が設置されている。
更に、分離帯電器48よりも転写材Pの搬送方向下流側には、加熱手段53を内蔵する定着ローラ51と、加圧ローラ52とを有する定着装置50が設置されている。
以下説明するように、各画像形成部60a〜60dの感光ドラム1a〜1d上に形成された各色のトナー像は、転写ベルト40上に吸着担持されて搬送される転写材P上に順次重ね合わされて転写される。
感光ドラム1は、例えばアルミニウム等からなる導電性のドラム基体7の周面上に感光層(有機光導体層)8が形成されて構成されている。感光ドラム1は、駆動装置(図示せず)によって図中矢印R1方向(時計方向)に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の押圧力で接触している。又、帯電ローラ2は、帯電バイアス出力手段としての帯電高圧電源12から帯電バイアスが印加される。これによって、本実施例では、帯電ローラ2は、感光ドラム1を負極性の所定電位に帯電する。
帯電ローラ2は、中心に配置された導電性の芯金9と、その外周に形成された低抵抗導電層10及び中抵抗導電層11とから成る。帯電ローラ2は、芯金9の両端部が軸受部材(図示せず)によって回転自在に支持されるとともに、感光ドラム1に対して平行に配置されている。これら帯電ローラ2の両端部の軸受部材は、押圧部材(図示せず)によって感光ドラム1に向けて付勢されている。これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の押圧力を持って圧接されている。そして、帯電ローラ2は、感光ドラム1の図中矢印R1方向の回転に伴って、図中矢印R2方向(反時計方向)に従動回転する。
本実施例では、現像装置3は、2成分現像方式を採用している。現像装置3は、現像剤として、主に非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを混合して成る2成分現像剤を収容した現像容器14を有している。現像容器14の感光ドラム1に面した開口部内には、現像剤担持体(現像手段)としての現像スリーブ15が回転可能に設置されている。現像スリーブ15内には、磁界発生手段としてのマグネットローラ16が、現像スリーブ15の回転に対して非回転に固定配置されている。現像剤は、マグネットローラ16の発生する磁界によって、現像スリーブ15上に担持される。又、現像スリーブ15には、現像バイアス出力手段としての現像高圧電源17が接続されている。
現像容器14内には、区画された現像室20及び撹拌室21が設けられている。又、現像容器14の上方には、補給用のトナーを収容した補給室22が設けられている。又、現像容器14の現像スリーブ15の下方位置には、現像スリーブ15上に担持された現像剤を規制して薄層の現像剤層に形成する、現像剤規制部材としての規制ブレード18が設置されている。
転写ベルト40は、PC、PET、PVDF、PIのような誘電体樹脂によって構成することができる。本実施例では、転写ベルト40は、体積抵抗率1014Ω・cm(JIS−K6911法準拠プローブを使用、印加電圧1000V、印加時間60sec、23℃、50%RH)、厚みt=80μmの、カーボンが分散されたPI樹脂で形成した。勿論、転写ベルト40は、本実施例のものに限定されるものではなく、他の材料、体積抵抗率、及び厚みのものでも構わない。
転写ローラ4は、芯金23と、その外周面に円筒状に形成された導電層24と、更にその表面を覆う表面層25とによって構成されている。芯金23には、転写バイアス出力手段としての転写高圧電源26から転写バイアスが印加される。転写高圧電源26には、制御手段である制御装置(CPU)28が接続されており、転写バイアスの設定制御などを行う。尚、転写ローラ4のより詳細な構成、及び転写バイアスの設定制御は後述する。
転写ローラ4は、その両端部がスプリング等の押圧部材(図示せず)によって感光ドラム1に向けて付勢されている。これにより転写ローラ4の表面層25は転写ベルト40の内周面に接触し、転写ベルト40の外周面が所定の押圧力で感光ドラム1の表面に圧接される。そして、感光ドラム1と転写ベルト40との間には転写ニップ部(転写部)Nが形成される。
クリーニング装置5は、クリーニングブレード29及び搬送スクリュー30を有している。クリーニングブレード29は、感光ドラム1に対して所定の角度及び圧力で加圧部材(図示せず)により当接されており、感光ドラム1の表面に残留したトナー等を回収する。
露光装置6は、画像露光Lにより、帯電ローラ2で帯電された感光ドラム1上に画像情報に応じた静電潜像を形成する。本実施例では、画像露光Lは、入力される画像情報の時系列電気デジタル信号が画素信号に応じて変調されたレーザ光から成る。第1〜第4の画像形成部60a〜60dの露光装置6a〜6dは、それぞれホストコンピュータ(図示せず)から入力されるカラー色分解された画像信号を光信号に変換する。
次に、画像形成動作について説明する。
画像形成時には、感光ドラム1は駆動装置(図示せず)により図中矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電高圧電源12から帯電バイアスが印加された帯電ローラ2によって負極性の所定電位に帯電される。
そして、露光装置6から画像信号に対応したレーザ光による画像露光Lが、感光ドラム1上に照射される。これにより、感光ドラム1上の画像露光Lされた部分の電位が低下して、静電像(潜像)が形成される。そして、現像高圧電源17から現像バイアスが印加された現像装置3の現像スリーブ15から、感光ドラム1上の静電像にトナーが付着される。これにより、感光ドラム1上の静電像はトナー像として反転現像(可視像化)される。本実施例では、現像高圧電源17は、現像動作時には、直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスを出力し、現像スリーブ15に印加する。
現像時には、現像スリーブ15上の現像剤の薄層が感光ドラム1と対向した現像領域へ搬送される。そして、現像スリーブ15上の現像剤は、マグネットローラ16の現像領域に位置された現像主極の磁気力によって穂立ちして、現像剤の磁気ブラシが形成される。この磁気ブラシは、感光ドラム1の表面に近接又接触される。又、この時、現像スリーブ15には、現像高圧電源17から、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性のDC成分を有する現像バイアスが印加される。これにより、磁気ブラシからトナーが静電像の露光部に付着して、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
例えば、フルカラー画像形成時には、上述のような感光ドラム1上へのトナー像の形成が、第1〜第4の画像形成部60a〜60dにおいて行われる。
一方、第1の画像形成部60aにおいて感光ドラム1上にトナー像が形成されるタイミングに合わせて、転写材Pが、搬送ローラ対45、レジストローラ対46によって吸着ローラ47と転写ベルト40との間に搬送される。転写材Pは、カセット43内に収納されており、供給ローラ44によって1枚毎に送り出される。そして、転写材Pは、図中矢印R3方向に周回移動する転写ベルト40の表面に、吸着バイアスが印加された吸着ローラ47によって静電吸着される。転写ベルト40に吸着された転写材Pは、転写ベルト40の移動によって、第1〜第4の画像形成部60a〜60dの転写部Na〜Ndに順次に搬送される。
そして、各転写部Na〜Ndにおいて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、転写材P上に順次に重ね合わせて転写される。この時、各転写ローラ4a〜4dには、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の転写バイアスが印加される。これにより、転写ベルト40に担持された転写材P上に、フルカラーのトナー像(複数種類のトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像)が形成される。詳しくは後述するように、本実施例では、各転写ローラ4には、転写工程時に、転写高圧電源26から出力される定電圧制御された転写バイアスが印加される。即ち、本実施例では、像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を担持するために感光ドラム1を複数有している。そして、複数の感光ドラム1上に形成されたトナー像は、被転写体たる転写材Pの移動方向において、それぞれ異なる転写部Nで転写材Pに転写される。
フルカラーのトナー像が形成された転写材Pは、分離帯電器48により転写ベルト40の表面から分離されて定着装置50に搬送される。転写材Pは、定着装置50の定着ローラ51と加圧ローラ52との間の定着ニップ部で加熱、加圧される。これにより、転写材Pの表面にフルカラーのトナー像が熱定着される。その後、転写材Pは、画像形成装置100の外部に排出され、一連の画像形成動作が終了する。
尚、トナー像転写後の感光ドラム1の表面の残留しているトナー(転写残トナー)やその他の付着物は、クリーニング装置5のクリーニングブレード29によって除去される。この除去されたトナー等は、搬送スクリュー30により搬送され、回収容器(図示せず)に回収される。又、転写ベルト40に付着したトナーやその他の付着物は、ベルトクリーニング装置49によって除去されて回収される。
次に、転写ローラ4の詳細な構成について説明する。
本実施例では、転写ローラ4は、芯金23が直径8mmであり、この周りに導電層24が厚さ4mmで形成されている。転写ローラ4の導電層24は、その電気抵抗値が105〜1012Ω・cm程度のものとすることができる。又、導電層24としては、単泡性或いは連泡性のNBR、SBR、BR、EPDM等を好ましく用いることができる。本実施例では、導電層24は、EPDMのスポンジで形成され、導電材としてはカーボンを用いた。又、本実施例では、転写ローラ4の電気抵抗値は、約108Ωであった。尚、上記転写ローラ4の電気抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して転写ローラ4を50mm/secの周速で回転させ、芯金23に1kVの電圧を印加して、測定された電流の関係から求めたものである。
又、転写ローラ4の表面層25は、導電性で離型性の高い樹脂等で形成される。表面層25としては、PTFE、FEP、PVDF、PFA等にカーボンを分散させ導電性を持たせたフッ素樹脂を、チューブ状に形成して被覆したもの、或いはコートしたものを好ましく用いることができる。本実施例では、表面層25として、PFAを50μm被覆したものを用いた。
[転写バイアスの設定制御]
次に、本実例における転写バイアスの設定制御について説明する。
本発明の目的の一つは、環境変動や耐久劣化等によりトナートリボが変化した場合でも、特に画質劣化が顕著な2次色の画像に対して最適な転写バイアスを設定して、良好な転写を行うことを可能とすることである。
そこで、本実施例では、画像形成装置100は、次のような構成とされる。即ち、画像形成装置100は、それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナーから成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を転写材P上に形成する。その際に、第1のトナー像より後に第2のトナー像を転写材に転写し、第2のトナー像より後に第3のトナー像を転写材Pに転写する。斯かる構成の画像形成装置100において、多重トナー像の第3のトナー像を転写材Pに転写する時に転写バイアス出力手段(転写高圧電源)26が出力するバイアスの値は、第1及び第2のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定される。本実施例では、第1、第2、第3のトナーは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナーであってよい。又、第1、第2、第3のトナーはまた、それぞれマゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーであるか、又は、それぞれイエロー、シアン、ブラックの各色のトナーであると見ることもできる。
ここで、第1のトナーの転写特性の検知結果が示す第1のトナーの単位重量あたりの電荷量をQ1、第2のトナーの転写特性の検知結果が示す第2のトナーの単位重量あたりの電荷量をQ2とする。この時、本実施例では、多重トナー像の第3のトナー像を転写材Pに転写する時に転写バイアス出力手段(転写高圧電源)26が出力するバイアスの絶対値は、次のように設定する。つまり、その値は、|Q1|<|Q2|で表される関係が成立する場合よりも、|Q1|>|Q2|で表される関係が成立する場合の方が小さくなるようにする。以下、更に詳しく説明する。
・ATVC
本実施例では、先ず、従来公知のATVC(Auto Transfer Voltage Control)制御と同様にして、各画像形成部60a〜60dの転写ローラ4a〜4dに印加する基準となる転写電圧を求める。
ATVC制御は、非画像形成時に転写部Nに電流を流し、このときに検知された電圧値に基づいて転写バイアスを設定する転写バイアスの制御方法である。尚、転写バイアスの決定のために、転写部Nの電気抵抗に関する情報が得られればよいので、転写部Nに所定の電圧を印加して、その時に流れる電流値に基づいて転写バイアスを設定してもよい。
本実施例では、転写高圧電源26は、定電流制御されたバイアスを出力する定電流バイアス出力部26Aと、定電圧制御されたバイアスを出力する定電圧バイアス出力部26Bとを有する。又、転写高圧電源26は、検知手段として、定電流制御されたバイアスを出力している時の出力電圧を検知する電圧検知部26C又は定電圧制御されたバイアスを出力している時の出力電流を検知する電流検知部26Dを有する。そして、非画像形成時として、画像形成の前回転時に転写バイアスを定電流制御し、このときの感光ドラム1の帯電電位と転写ローラ4の電気抵抗値に対する最適な転写電圧を検知する。画像を転写する際には、ここで求められた転写電圧を基礎として決定される転写バイアス値の定電圧制御を行う。
更に説明すると、本実施例では、制御装置(CPU)28は、非画像形成時に、各画像形成部60a〜60dについて、転写高圧電源26の定電流バイアス出力部26Aから定電流制御されたバイアスを出力させる。これにより、各転写ローラ4に転写高圧電源26より8μAの定電流を印加する。そして、このとき発生した転写電圧を電圧検知部26Cにより検知する。CPU28は、この時検知した電圧値を、基礎的な転写電圧Vy、Vm、Vc、Vkとして、CPU28に内蔵又は接続された記憶手段に記憶させる。
CPU28は、この値に、転写時に転写材Pにかかる分担電圧Vpも加算した電圧、即ち、Vy+Vp、Vm+Vp、Vc+Vp、Vk+Vpを求める。こうして、通紙時(画像形成時)に各転写部Na〜Ndにおいて印加される転写バイアスの基準となる値が求められる。本実施例の構成では、通常、Vy+Vp、Vm+Vp、Vc+Vp、Vk+Vpは、500〜3500V程度となる。
本実施例では、画像形成時には、転写高圧電源26は、定電圧バイアス出力部26Bから、上記基準となる転写バイアス、又は後述するように補正された転写バイアスを出力する。
・トナーのトリボの検知
次に、本実施例では、第1〜第3の画像形成部60a〜60dについて、以下のようにして、感光ドラム1上のトナーのトリボの検知を行う。
即ち、上述の画像形成プロセスの手順によって、感光ドラム1上に所定のトナー像を形成する。その後、このトナー像を所定の転写バイアス(転写電圧)で感光ドラム1から直接転写ベルト40の表面に転写する。この時、記録用紙などの転写材Pは搬送されていない。
この際に、転写電圧を多段階に振りながら、印加している転写電圧Vと、トナー像を転写しているときの転写電流Iとの関係を求める。この関係を図3に示す。又、図3には、転写電圧Vに対する感光ドラム1から転写ベルト40への転写効率の関係も合わせて示した。
図3に示すように、転写電圧Vを上げていくと、ある電圧Vaから転写電流Iが流れ始め、これと同時に転写が始まる。更に、転写電圧Vを高くしていくと、感光ドラム1から転写ベルト40への転写効率は高くなっていく。そして、ある電圧Vb近傍において最大の転写効率となる。転写バイアスがVbを超えると、感光ドラム1と転写ベルト40との間で放電が発生し、転写電流Iはより流れるようになる。
即ち、電圧Vbを境にしてV−I直線の傾きは急になる。このように、トナー像転写時の転写電圧Vと転写電流Iとの関係には変極点が存在する。変極点となる転写電圧Vbは、トナーの状態(雰囲気環境の温湿度、現像材の耐久度合い)により異なる。しかし、トナーがどのような状態にあっても、変極点となる転写電圧近傍での転写効率が最大となることを、本発明者らの実験によって確認した。
転写電圧がVbである時の転写電流Ibは、感光ドラム1と転写ベルト40との間で放電が発生していないため、トナーが移動した分のみの電流値である。従って、この電流値Ibはトナーのトリボとほぼ等価であるとして考えることができる。
本実施例においては、このような操作を、第1〜第3の画像形成部60a〜60cについて、それぞれの転写部Nにおいて個別に行う。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナーについて、トナー移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcを求める。
尚、ここで感光ドラム1上に形成するトナー像は、トナーが転写されるときに流れる転写電流を検知するものであるため、なるべく感光ドラム1の長手方向における最大画像形成幅であることが望ましい。例えば、図4に示すように、感光ドラム1上に最大画像形成幅に対して幅の小さいトナー像tを形成した場合を考える。この場合、感光ドラム1と転写ベルト40との間の転写部Nにおいて、トナー像tの両側の非画像部にも電流が流れる。そして、画像部と非画像部では、転写電圧Vと転写電流Iの関係が異なるため、上述のような明確な変極点を求めることが難しくなる。即ち、感光ドラム1上のトナーのトリボを検知するための所定のトナー像は、感光ドラム1の表面移動方向と交差する方向における画像形成領域の全域に形成されることが好ましい。
又、感光ドラム1上に形成するトナー像の長さ(通紙方向)は、転写電流値の検知回数にかかわる。トナー像の長さ(通紙方向)を長くするほど長時間にわたって転写電流を検知することができるために精度は増すが、トナー消費が多くなるという問題がある。
更に、感光ドラム1上に形成するトナー像の濃度については、より多くの転写電流を流すことで、電流値の検知精度を向上させるために、画像濃度が1.2〜1.6程度であることが好ましい。しかし、これに限定されるものではなく、感光ドラム1上のトナーのトリボに関する情報が得られれば、ベタ画像(最高濃度レベルの画像)であっても、ハーフトーン画像であってもよい。
更に説明すると、本実施例では、CPU28は、次のようにしてトナーのトリボに係る情報を得る。先ず、感光ドラム1上に、上述の画像形成プロセスの手順によってトナー像パターンを形成させる。ここでは、感光ドラム1の長手方向に対しては最大画像形成領域の幅である290mm、感光ドラム1の回転方向(通紙方向)の長さは240mmの大きさで、画像濃度1.4のトナー像を形成する。
そして、CPU28は、先ず、転写高圧電源26の定電圧バイアス出力部26Bから定電圧制御された転写バイアス(転写電圧)V1を出力させ、転写ローラ4に印加させる。そして、この転写バイアスV1にてトナー像を転写ベルト40に転写しながら、転写ローラ4の1周分の転写電流を電流検知部(電流計)26Dで検知する。CPU28は、この時検知した電流値の平均値をI1として、CPU28に内蔵又は接続された記憶手段に記憶させる。転写ローラ4の1周分を検知するのは、転写ローラ4の抵抗の周むらを平均化するためである。
続いて、転写電圧V2(>V1)で同じく定電圧制御しながら、I2を求める。同様にV3(>V2)に対するI3、V4(>V3)に対するI4を求める。
そして、CPU28は、図5に示すように、V1・I1とV2・I2から求められるV−I直線と、V3・I3とV4・I4から求められるV−I直線の交点を求める。これにより、CPU28は、この交点における転写電圧Vbと、その時の転写電流Ibとを求めることができる。
尚、本実施例では、感光ドラム1上のトナーのトリボを検知するためのトナー像を転写する際に、転写高圧電源26から定電圧制御されたバイアスの値を順次変更して出力する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、トナー像を転写する際の転写電圧と転写電流との関係を検知できればよく、定電流制御されたバイアスの値を順次変更して出力して、その時の出力電圧値を測定してもよい。
・転写バイアスの補正
次に、2次色のトナー像が通過する転写部での転写バイアスの補正方法について説明する。
ここで、2次色のトナー像におけるトナーの再転写について説明する。
再転写とは、感光ドラム1から転写材Pに転写されたトナー像が放電により逆帯電を受けて、トナーの帯電極性が反転し、感光ドラム1に再転写して、転写効率が低下する問題である。この現象は、2色のトナー像が重ね合わされた後に通過する転写部の転写電圧が高い場合に、より悪化する。
2次色のトナー像の場合、重ね合わせたトナー像の上層(感光体側)のトナーのトリボが低い場合、放電によるトナーのトリボの極性の反転が顕著となり、再転写が悪化する。逆にトナー像の上層(感光体側)のトナーのトリボが高い場合、放電を受けてもトナーのトリボの極性が反転し難いため、再転写は悪化しない。
そこで、本実施例では、上述のようにして検知したトナーの移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcの値を比較して、2次色のトナー像の上層(感光体側)及び下層(転写材側)のトナーのトリボの関係を比較する。そして、2次色のトナー像の上層(感光体側)のトナーのトリボが低いと判断した場合、再転写が悪化しないように、次のように転写バイアスを補正する。本実施例では、2色のトナー像が重ね合わされた後に最初に通過する転写部の転写電圧として、基準となる電圧から、補正電圧Vcompを減ずる。即ち、転写バイアスの電圧値の絶対値を小さくする補正を行う。本実施例ではVcomp=240Vとした。
より具体的には、CPU28は、先ず、IbyとIbmとの大小関係を比較する。Iby>Ibmの場合、下層(転写材側)のトナーのトリボが高く、上層(感光体側)のトナーのトリボが低くなるため、再転写が悪化すると判断する。そして、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスに補正を加える。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vp−Vcompとする。
逆に、Iby<Ibmの場合、上層(感光体側)のトナーのトリボが高くなっているため、再転写は悪化しないと判断する。そして、第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスには補正を加えない。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vpとする。
第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスについても同様の補正を行う。即ち、CPU28は、Ibm>Ibc又はIby>Ibcの場合、画像形成時に第4の画像形成部40dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vp−Vcompとする。又、Ibm<Ibc且つIby<Ibcの場合、画像形成時に第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vpとする。
本実施例においては、画像形成時に第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスには補正を行わない。つまり、これらの転写ローラ4a、4bには、画像形成時に、上述のようにして求めたVy+Vp、Vm+Vpを印加する。しかし、更に、例えば特許文献1に記載されるように、イエロー、マゼンタのトナーについての転写電流検知の結果Iby、Ibmに基づいて、第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスの制御を行っても良い。
上述の転写電圧を求める制御は、転写材Pに記録して出力する画像を形成する画像形成時以外のタイミング、即ち、非画像形成時に実施することができる。非画像形成時としては、画像形成時以外の準備動作時である、電源投入後の前多回転時、画像形成の前回転時、環境変動時、所定印字枚数到達時などが挙げられる。
即ち、上述のように、本実施例の画像形成装置100は、非画像形成時に、次の第1の工程と、第2の工程とを行う。つまり、第1の工程では、非画像形成時に、転写高圧電源26から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら第1のトナーから成る所定のトナー像を転写ベルト40に転写する。第2の工程では、非画像形成時に、転写高圧電源26から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら第2のトナーから成る所定のトナー像を転写ベルト40に転写する。ここで、第1、第2の工程における転写高圧電源26の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値をそれぞれα1、α2とする。この時、多重トナー像の第3のトナー像を転写材Pに転写する時に転写高圧電源26が出力するバイアスの値は、|α1|<|α2|で表される関係が成立する場合と、|α1|>|α2|で表される関係が成立する場合とで異なる。典型的には、第3のトナー像を転写する時に転写高圧電源26が出力するバイアスの絶対値は、|α1|<|α2|で表される関係が成立する場合よりも、|α1|>|α2|で表される関係が成立する場合の方が小さい。
尚、本実施例では、トナーの転写特性(転写電流,トナーのトリボ)を検知する際に、定電圧制御を4段階に振ってVb、Ibを求めた。転写ローラ4がイオン導電性などで抵抗の周むらが少ない場合は、転写ローラ4の一周分を電流検知する必要がない。そのため、同一時間内であってもより多段階に定電圧制御することで正確なV−I特性及び変極点を求め、より正確なVb、Ibを求めることができる。
又、次のようにして感光ドラム1上のトナーのトリボを検知することもできる。定電圧制御を多段階に振ったときの、転写電圧の所定の変化量ΔVに対する転写電流の変化量ΔIを求める。そして、例えば、転写電圧の絶対値を順次大きくしていく時に、この転写電流の変化量ΔIの値が所定以上となるときの転写電圧をVb、その時の転写電流をIbとして求めることができる。又、例えば、転写電圧の絶対値を順次小さくしていく時に、転写電流の変化量ΔIの値が所定値以下となるときの転写電圧をVb、その時の転写電流をIbとして求めることができる。
ところで、本実施例では、感光ドラム1から転写ベルト40へ直接トナー像を転写しながらそのときの転写電流値を検知した。これに対し、転写ベルト40上の転写材Pに実際に転写しながら転写電流を検知し、上述と同様の転写バイアスの設定制御を行うことも可能である。
以上、本実施例では、少なくとも2色のトナーに関して、感光ドラム1上のトナー像を被転写体に転写する際の転写特性を検知する。特に、本実施例では、感光ドラム1上に形成した所定のトナー像を転写ベルト40に転写する時の転写電圧を変化させながら転写電流を検知する。そして、この時の転写電圧と転写電流の特性から得られる変極点の電圧値又は電流値に基づいてトナーのトリボを検知する。これにより、それぞれの色のトナーのトリボ、及び、2次色のトナー像でのトナーのトリボの組み合わせを知ることができる。これにより、環境変動や耐久劣化等によりトナートリボが変化した場合でも、2次色のトナー像におけるトナーの再転写や転写効率の悪化を招くことなく、良好な転写を行うことができる。即ち、本実施例によれば、環境変動や耐久によって、トナーの状態(トリボなど)が変化した場合でも、再転写が発生することなく、良好な転写を行うことができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。図6は、本実施例の画像形成装置200の概略断面構成を示す。尚、本実施例の画像形成装置200において、実施例1の画像形成装置100のものと同一又はそれに相当する機能を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
[画像形成装置の全体構成及び動作]
本実施例の画像形成装置200は、電子写真方式を用いてフルカラー画像の形成が可能なタンデム方式のレーザプリンタである。本実施例では、画像形成装置200は、中間転写方式を採用している。
即ち、本実例の画像形成装置200では、各画像形成部60a〜60dの感光ドラム1a〜1d上に形成された各トナー像は、各1次転写部N1a〜N1dにおいて中間転写体としての中間転写ベルト(転写体)54上に順次重ね合わされて転写(1次転写)される。その後、中間転写ベルト54上のトナー像は、2次転写部N2で記録用紙などの転写材Pに転写(2次転写)される。
中間転写ベルト54は、転写ローラ(1次転写ローラ)4a〜4dの押圧によって、各1次転写部N1a〜N1dで感光ドラム1a〜1dに接している。中間転写ベルト54は、駆動ローラ55と従動ローラ56と2次転写対向ローラ57によって張架されている。そして、駆動ローラ55の回転駆動によって図中矢印R4方向(時計方向)に周回移動(回転)する。
中間転写ベルト54は、PC、PET、PVDFのような誘電体樹脂によって構成することができる。本実施例では、中間転写ベルト54は、体積抵抗率109Ω・cm(JIS−K6911法準拠プローブを使用、印加電圧100V、印加時間60sec、23℃、50%RH)、厚みt=100μmの、PTFE樹脂で形成した。勿論、中間転写ベルト54は、本実施例のものに限定されるものではなく、他の材料、体積抵抗率、及び厚みのものでも構わない。
本実施例では、転写ローラ4は、直径8mmの芯金と、厚さ5mmの導電性ウレタンスポンジ層から成る。転写ローラ4の電気抵抗値は、約106.5Ω(23℃、50%RH)であった。尚、上記転写ローラ4の電気抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して転写ローラ4を50mm/secの周速で回転させ、芯金に500Vの電圧を印加して、測定された電流の関係から求めたものである。
次に、画像形成動作について説明する。
例えば、フルカラー画像形成時には、画像形成動作開始信号が発せられると、各画像形成部60a〜60dにおいて所定のプロセススピードで回転駆動される感光ドラム1a〜1d上にトナー像が形成される。各画像形成部60a〜60dにおける感光ドラム1a〜1dへのトナー像の形成動作は、実施例1と同様である。各感光ドラム1a〜1dに形成されたトナー像は、中間転写ベルト54の移動に伴って、各1次転写部N1a〜N1dにおいて順次重ね合わせて転写(1次転写)される。この時、各1次転写ローラ4a〜4dには、1次転写バイアス出力手段としての1次転写高圧電源26(図7)から、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の1次転写バイアスが印加される。こうして、中間転写ベルト54上にフルカラーのトナー像が形成される。即ち、本実施例では、像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を担持するために感光ドラム1を複数有している。そして、複数の感光ドラム1上に形成されたトナー像は、被転写体たる中間転写ベルト54の移動方向において、それぞれ異なる1次転写部N1で中間転写ベルト54に転写される。
一方、中間転写ベルト54上のフルカラーのトナー像先端が、2次転写ローラ対向57と2次転写ローラ58との間の2次転写部N2に移動されるタイミングに合わせて、この2次転写部N2に記録材Pが搬送されてくる。記録材Pは、カセット43内に収納されており、供給ローラ対44によって1枚毎に送り出され、搬送ローラ対45、レジストローラ対46によって、2次転写部N2に搬送される。
そして、2次転写部N2において、転写材Pにフルカラーのトナー像が一括して転写(2次転写)される。この時、2次転写手段としての2次転写ローラ58には、2次転写バイアス出力手段としての2次転写高圧電源59(図7)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の2次転写バイアスが印加される。尚、本実施例では、2次転写ローラ58にバイアスを印加したが、中間転写ベルト54を挟んで対向する2次転写ローラ58及び2次転写対向ローラ57のいずれか一方又は両方にバイアスを印加することで2次転写電界を発生させることができる。例えば、2次転写対向ローラ57にバイアスを印加する場合は、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性のバイアスを印加することができる。
フルカラーのトナー像が形成された転写材Pは、定着装置50に搬送される。転写材Pは、定着装置50において、ヒータ53を内蔵した定着ローラ51と加圧ローラ52との間の定着ニップ部で加熱、加圧される。これにより、転写材Pの表面にフルカラーのトナー像が熱定着される。その後、転写材Pは、画像形成装置200の外部に排出され、一連の画像形成動作が終了する。
尚、1次転写時において感光ドラム1上に残留している転写残トナーは、クリーニング装置5によって除去されて回収される。又、2次転写後に中間転写ベルト54の表面に残った残トナーは、ベルトクリーニング装置49によって除去されて回収される。
[転写バイアスの設定制御]
・1次転写部における再転写の防止
本実施例では、先ず、実施例1と略同様にして、1次転写バイアスの設定制御を行う。
即ち、先ず、実施例1と同様に、ATVC制御により、基準となる1次転写電圧Vy+Vp、Vm+Vp、Vc+Vp、Vk+Vpを求める。本実施例の構成では、通常、Vy+Vp、Vm+Vp、Vc+Vp、Vk+Vpは、500〜3500V程度となる。本実施例では、画像形成時には、転写高圧電源26は、定電圧バイアス出力部26Bから、上記基準となる1次転写バイアス、又は後述するように補正された1次転写バイアスを出力する。
次に、実施例1と同様に、第1〜第3の画像形成部60a〜60dについては、各1次転写部N1において独立して、感光ドラム1上のトナーのトリボを検知する動作を行う。即ち、実施例1と概略同様に、感光ドラム1上に形成した所定のトナー像を中間転写ベルト54上に直接転写し、この時の転写電圧Vと転写電流Iを検知して、これらの関係を求める。そして、実施例1と同様に、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナーについて、トナー移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcを求める。
次いで、CPU28は、実施例1と同様に、トナー移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcの大小関係を比較して、1次転写バイアスを補正する。
即ち、CPU28は、IbyとIbmとの大小関係を比較する。Iby>Ibmの場合、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスに補正を加える。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vp−Vcompとする。本実施例ではVcomp=250Vとした。
逆に、Iby<Ibmの場合、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスに補正を加えない。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vpとする。
第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスについても同様の補正を行う。即ち、CPU28は、Ibm>Ibc又はIby>Ibcの場合、画像形成時に第4の画像形成部40dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vp−Vcompとする。又、Ibm<Ibc且つIby<Ibcの場合、画像形成時に第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vpとする。
本実施例においては、実施例1と同様に、画像形成時に第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスには補正を行わない。つまり、これらの転写ローラ4a、4bには、画像形成時に、実施例1と同様にして求めたVy+Vp、Vm+Vpを印加する。しかし、更に、例えば特許文献1に記載されるように、イエロー、マゼンタのトナーについての転写電流検知の結果Iby、Ibmに基づいて、第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスの制御を行っても良い。
以上のような制御により、1次転写部における、特に、2次色のトナー像の再転写を防止することができる。
・2次転写部における転写効率
次に、2次転写バイアスの制御について説明する。
2次転写バイアスについても、先ず、ATVC制御によって、基準となる2次転写電圧を求める。
本実施例では、制御装置(CPU)28は、非画像形成時に、2次転写高圧電源59の定電流バイアス出力部59Aから定電流制御されたバイアスを出力させる。これにより、2次転写ローラ58に2次転写高圧電源59より12μAの定電流を印加する。そして、このときに発生する電圧V2を電圧検知部58Cにより検知する。CPU28は、この時検知した電圧値V2を、CPU28に内蔵又は接続された記憶手段に記憶させる。
CPU28は、この値に、転写時に転写材Pにかかる分担電圧V2pも加算した電圧、即ち、V2+V2pを求める。こうして、通紙時(画像形成時)に2次転写部N2において印加される2次転写バイアスの基準となる値が求められる。通常、V2+V2pは、500〜3500V程度となる。
本実施例では、画像形成時には、2次転写高圧電源59は、定電圧バイアス出力部59Bから、上記基準となる2次転写バイアス、又は後述するように補正された2次転写バイアスを出力する。
ここで、2次色のトナー像の2次転写の効率は、再転写と同様、上層(中間転写体側)と下層(転写材側)のトナーのトリボに左右される。これは、次のような理由が考えられる。即ち、上層(中間転写体側)のトナーのトリボが低い場合、2次転写部N2の転写ニップ内での放電によって上層のトナーのトリボの極性が反転してしまう。これにより、中間転写ベルト54上のトナー像は、転写材Pに転写できずに、中間転写ベルト54上に残ってしまう。
そこで、本実施例では、第1〜第3の画像形成部60a〜60cの1次転写部N1a〜N1cで検知されたイエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcに基づいて2次転写バイアスを補正する。
即ち、本実施例では、画像形成装置200は、それぞれ種類の異なるトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像を中間転写ベルト54上に形成し、該多重トナー像を転写材Pに転写する。そして、中間転写ベルト54から多重トナー像を転写材Pに転写する時に第2の転写バイアス出力手段(2次転写高圧電源)59が出力するバイアスの値は、次のように決定される。つまり、その値は、多重トナー像を構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定される。
ここで、上記トナーの転写特性の検知結果が示す、少なくとも2種類のトナーのそれぞれの単位重量あたりの電荷量のうち、多重トナー像のトナーの中で中間転写ベルト54に先に転写されるトナー像のトナーの単位重量あたりの電荷量をQAとする。又、中間転写ベルト54に後に転写されるトナー像のトナーの単位重量あたりの電荷量をQBとする。この時、本実施例では、中間転写ベルト54から多重トナー像を転写材Pに転写する時に2次転写高圧電源59が出力するバイアスの絶対値は、次のように設定する。つまり、その値は、|QA|<|QB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合よりも、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合の方が大きくなるようにする。
より具体的には、本実施例では、CPU28は、IbyとIbm、IbyとIbc、IbmとIbcの大小関係を比較する。Iby<Ibm、Iby<Ibc、Ibm<Ibcのいずれか1つ以上の条件に当てはまる場合に、2次転写効率が悪化し易いと判断する。そして、画像形成時に2次転写ローラ58に印加するバイアスは、上述のようにして求められた基準となる電圧値に、補正転写バイアス値V2compを加えて、V2+V2p+V2compとする。即ち、2次転写バイアスの電圧値の絶対値を大きくする補正を行う。本実施例においてはV2comp=500Vとした。
逆に、上記条件のうち1つも条件に当てはまらない場合には、上述のようにして求められた基準となる電圧には補正を加えない。つまり、画像形成時に2次転写ローラ58に印加する2次転写バイアスは、V2+V2pとする。
尚、本実施例においては、2次転写バイアスの制御のために、2色のトナートリボの大小関係によって2次転写バイアスを制御する構成について説明した。これに対して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーのうち1色でもトリボが高いと判断される場合に、2次転写効率が悪化すると判断し、2次転写バイアスの補正を行う構成としても良い。例えばIby、Ibm、Ibc、Ibkのうちいずれか1つ以上が10μAを超えている場合に、2次転写バイアスの電圧値の絶対値を大きくする。
即ち、上述のように、本実施例の画像形成装置200は、非画像形成時に、多重トナーを構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーから成る所定のトナー像を形成する。そして、これらのトナー像を、転写高圧電源26から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながらそれぞれ中間転写ベルト54に転写する少なくとも2つの工程を有する。ここで、上記少なくとも2つの工程において、多重トナー像のトナーの中で中間転写ベルト54に先に転写されるトナー像のトナーと、後に転写されるトナー像のトナーについて、次のことを検知する。つまり、転写高圧電源26の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値を検知する。そして、それぞれの工程において検知した値をそれぞれαA、αBとする。この時、中間転写ベルト54から多重トナー像を転写材Pに転写する時に2次転写高圧電源59が出力するバイアスの絶対値は、次のように設定される。つまり、その値は、|αA|<|αB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合と、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合とで異なる。典型的には、その値は、|αA|<|αB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合よりも、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合の方が大きい。
以上、本実施例では、少なくとも2色のトナーに関して、感光ドラム1上のトナー像を被転写体に転写する際の転写特性を検知する。特に、本実施例では、感光ドラム1上に形成した所定のトナー像を中間転写ベルト54に転写する時の転写電圧を変化させながら転写電流を検知する。そして、この時の転写電圧と転写電流の特性から得られる変極点の電圧値又は電流値に基づいてトナーのトリボを検知する。これにより、それぞれの色のトナーのトリボ、及び、2次色のトナー像でのトナーのトリボの組み合わせを知ることができる。これにより、環境変動や耐久劣化によりトナートリボが変化した場合でも、再転写や2次転写効率の悪化を招くことなく、良好な転写を行うことができる。
実施例3
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、実施例1又は2の画像形成装置のものと同一又はそれに相当する機能を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
ここで、本実施例にて用いられる現像装置3について説明する。図8は、本実施例における画像形成部60の概略断面構成を示す。本実施例では、現像装置3は、現像剤として非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)を用いる。現像装置3は、現像容器31を有する。現像容器31は、現像剤担持体等を支持する現像室31Aと、トナーを収容する現像剤収納部31Bとを有する。現像剤収納部31B内には、現像剤攪拌搬送部材35が設けられている。現像剤攪拌搬送部材35は、現像剤収納部内のトナーを攪拌しながら現像室31Aに送る。
現像室31Aの感光ドラム1に面した開口部内に、現像剤担持体(現像手段)として現像ローラ32が回転可能に設置されている。現像ローラ32は、現像動作時には感光ドラム1に接触又は近接して回転する。図中矢印にて示すように、感光ドラム1と現像ローラ32とは、接触部においてそれぞれの表面移動方向が同方向になるように回転する。本実施例では、現像ローラ32は、ウレタンゴム単層の弾性体ローラである。
現像ローラ32には、現像バイアス出力手段としての現像高圧電源17が接続されている。本実施例では、現像高圧電源17は、現像動作時には、直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスを出力し、現像スリーブ15に印加する。
又、現像室31A内には、現像剤供給部材としての供給ローラ33が配置されている。供給ローラ33は、現像ローラ1に接触して回転する。図中矢印にて示すように、現像ローラ32と供給ローラ33とは、接触部においてそれぞれの表面移動方向が逆方向(カウンター方向)となるように回転する。供給ローラ33は、発泡体などの弾性部材で形成される。これにより、トナーを現像ローラ32上に供給ローラ33によって塗布する。
更に、現像ローラ32には、現像剤層厚規制部材としての現像ブレード34が当接されている。現像ローラ32上に担持して搬送されるトナーは、現像ブレード34によってその層厚が規制されると共に、摩擦帯電電荷が付与される。その後、トナーは、感光ドラム1との接触部に搬送され、感光ドラム1上の静電像の現像に供される。一方、供給ローラ33は、現像位置を通過した後に現像ローラ32上に残っているトナー(現像残トナー)をはぎ取る。
又、本実施例では、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置3及びクリーニング装置5とが、枠体72によって一体的にプロセスカートリッジ70を構成している。このプロセスカートリッジ70は、画像形成装置本体(装置本体)に対して着脱可能である。又、本実施例では、プロセスカートリッジ70には、プロセスカートリッジ70に関する情報を記憶するための記憶手段71が設けられている。記憶手段71としては、不揮発性メモリなどの電子的な記憶媒体を好適に用いることができる。
プロセスカートリッジ70は、装置本体に設けられた装着手段80を介して装置本体に取り外し可能に装着される。装着手段80は、プロセスカートリッジ70を装置本体内で位置決めするための位置決め部材、プロセスカートリッジ70を装置本体内に案内するためのガイド部材などとされる。
尚、本実施例では、現像装置3は、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)を用いるものとしているが、これに限定されるものではない。磁性一成分現像剤(磁性トナー)を用いるものであってもよい。又、実施例1及び2と同様に二成分現像剤を用いるものであってもよい。
本実施例においては、実施例1、2で説明したトナー移動分の電流値Iby、Ibm、Ibcの検知を行わず、現像ローラ31の電気抵抗値に基づいて、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボを予測する。
先ず、実施例1と同様の直接転写方式の画像形成装置に本実施例を適用する場合について説明する。
本実施例では、感光ドラム1上のトナーの転写特性は、そのトナーで感光ドラム1上にトナー像を形成する現像手段の特性に基づいて検知する。特に、本実施例では、現像高圧電源17から現像手段たる現像ローラ32に対して所定のバイアスを出力する。そして、その時の現像高圧電源17の出力電流値を検知した結果に基づいて現像ローラ32の特性を検知する。即ち、その検知結果から、現像ローラ32の電気抵抗値を検知することができる。そして、この現像ローラ32の電気抵抗値の検知結果から、トナーの転写特性、特に、本実施例では、感光ドラム1上のトナーのトリボを検知することができる。
本実施例では、プロセスカートリッジ70に搭載された記憶手段71に、予め現像ローラ32の抵抗値情報が格納されている。装置本体に設けられた制御装置(CPU)28は、この記憶手段71に記憶されている電気抵抗値の情報を用いて、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボを予測する。
即ち、現像ローラ32の電気抵抗値と、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボとの間には、図9に示すような相関関係があり、現像ローラ32の電気抵抗が低いほど、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボは高くなる。そこで、本実施例では、記憶手段17に記憶された図9に示す相関関係から、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボTy、Tm、Tcを求める。
より具体的には、本実施例では、制御装置(CPU)28は、非画像形成時に、第1〜第3の画像形成部60a〜60cについて、現像高圧電源17から定電圧制御された所定のバイアス(本実施例ではDC−350V)を出力させる。そして、この電圧を現像ローラ32に印加する。このとき発生した電流を、検知手段として電流検知部17Aにより検知する。CPU28は、この時検知した電流値を、CPU28に内蔵又は接続された記憶手段に記憶させる。そして、CPU28は、検知した電流値と、その時の出力電圧値とから現像ローラ32の電気抵抗値を求める。
尚、本実施例では、現像ローラ32の電気抵抗を検知する際に、現像高圧電源17から定電圧制御されたバイアスの値を出力する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現像ローラ32の電気抵抗値を検知できればよく、定電流制御されたバイアスの値を出力して、その時の出力電圧値を測定してもよい。
更に、CPU28は、プロセスカートリッジ70の記憶手段71に記憶されている、現像ローラ32の電気抵抗値と感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボとの関係から、感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボTy、Tm、Tcを求める。
その後、CPU28は、実施例1と同様に、Ty、Tm、Tcの大小関係を比較し、転写バイアスの補正を行う。
即ち、CPU28は、TyとTmとの大小関係を比較する。Ty>Tmの場合、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスに補正を加える。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vp−Vcompとする。
逆に、Ty<Tmの場合、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスに補正を加えない。つまり、画像形成時に第3の画像形成部60cの転写ローラ4cに印加する転写バイアスは、Vc+Vpとする。
第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスについても同様の補正を行う。即ち、CPU28は、Tm>Tc又はTy>Tcの場合、画像形成時に第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vp−Vcompとする。又、Tm<Tc且つTy<Tcの場合、第4の画像形成部60dの転写ローラ4dに印加する転写バイアスをVk+Vpとする。
本実施例では、画像形成時に第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスには補正を行わない。つまり、これらの転写ローラ4a、4bには、画像形成時に、実施例1と同様にして求めたVy+Vp、Vm+Vpを印加する。しかし、更に、例えば特許文献1に記載されるように、イエロー、マゼンタのトナーについての転写電流検知の結果Iby、Ibmに基づいて、第1、第2の画像形成部60a、60bの転写ローラ4a、4bに印加する転写バイアスの制御を行っても良い。
以上のように、実施例1と概略同様の画像形成装置において、トナー像を転写ベルト40に転写して転写電流を検知する替わりに、現像ローラ32の電気抵抗を検知することによってトナーのトリボを検知することができる。これにより、実施例1と同様の効果を得ることができる。
即ち、上述のように、第1のトナーにより感光ドラム1にトナー像を形成する現像ローラ32に対して現像高圧電源17から所定のバイアスを出力した時の、現像高圧電源17の出力電流値から、その現像ローラ32の電気抵抗値を求めることができる。その電気抵抗値をβ1とする。又、第2のトナーにより感光ドラム1にトナー像を形成する現像ローラ32に対して現像高圧電源17から所定のバイアスを出力した時の、現像高圧電源32の出力電流値から、その現像ローラ32の電気抵抗値を求めることができる。その電気抵抗値をβ2とする。この時、多重トナー像の第3のトナー像を転写材Pに転写する時に転写高圧電源26が出力するバイアスの絶対値は、|β1|>|β2|で表される関係が成立する場合と、|β1|<|β2|で表される関係が成立する場合とで異なる。典型的には、第3のトナー像を転写する時に転写高圧電源26が出力するバイアスの絶対値は、|β1|>|β2|で表される関係が成立する場合よりも、|β1|<|β2|で表される関係が成立する場合の方が小さい。
尚、以上では、実施例1で説明したものと基本構成が同じである画像形成装置に本実施例を適用した場合を例にして説明した。当然、実施例2で説明したものと基本構成が同じである画像形成装置にも、本実施例を適用することができる。この場合、実施例2と概略同様の画像形成装置において、トナー像を中間転写ベルト54に転写して転写電流を検知する替わりに、現像ローラ32の電気抵抗を検知することによってトナーのトリボを検知することができる。そして、上述の直接転写方式の画像形成装置の場合の転写バイアスの制御と同様にして、1次転写バイアスを制御することができる。
又、実施例2と同様の中間転写体方式の画像形成装置に本実施例を適用する場合には、更に、Ty、Tm、Tcの大小関係を比較して、2次転写バイアスの制御を行うことができる。
即ち、CPU28は、TyとTm、TyとTc、TmとTcの大小関係を比較する。Ty<Tm、Ty<Tc、Tm<Tcのいずれか1つ以上の条件に当てはまる場合に、2次転写効率が悪化し易いと判断する。そして、画像形成時に2次転写ローラ58に印加するバイアスは、実施例2と同様にして求められた基準となる電圧値に、補正転写バイアス値V2compを加えて、V2+V2p+V2compとする。逆に、上記条件のうち1つも条件に当てはまらない場合には、画像形成時に2次転写ローラ58に印加するバイアスは、V2+V2pとする。
上述のように、中間転写方式の画像形成装置の場合は、多重トナー像のトナーの中で中間転写ベルト54に先に転写されるトナー像のトナーにより感光ドラム1にトナー像を形成する現像ローラ32に対して現像高圧電源17から所定のバイアスを出力する。その時の出力電流値から求められるその現像ローラ32の電気抵抗値をβAとする。又、中間転写ベルト54に後に転写されるトナー像のトナーにより感光ドラム1にトナー像を形成する現像ローラ32に対して現像高圧電源17から所定のバイアスを出力する。その時の出力電流値から求められるその現像ローラ32の電気抵抗値をβBとする。この時、中間転写ベルト54から多重トナー像を転写材Pに転写する時に2次転写高圧電源59が出力するバイアスの絶対値は、次のように設定される。つまり、その値は、|βA|>|βB|で表される関係がいずれの2つの現像ローラ32の間でも成立しない場合と、いずれかの2つの現像ローラ32の間で成立する場合とで異なる。典型的には、その値は、|βA|>|βB|で表される関係がいずれの2つの現像ローラ32の間でも成立しない場合よりも、いずれかの2つの現像ローラ32の間で成立する場合の方が大きい。
尚、本実施例においては、現像ローラ32の抵抗値情報に基づいて、転写バイアス、1次転写バイアス、又は2次転写バイアスの制御を行った。これに対し、予め測定され、プロセスカートリッジ70の記憶手段71に格納された、現像電流(又は電圧)特性に基づいて行っても良い。即ち、現像電流(又は電圧)と感光ドラム1上のトナー像のトナーのトリボとの関係に基づいて転写バイアス、1次転写バイアス、又は2次転写バイアスの制御を行うことができる。非画像形成時に実際に現像ローラ32に所定の現像バイアスを印加して測定した現像電流(又は電圧)に基づいてこれら1次転写バイアス、又は2次転写バイアスの制御を行うことができる。
以上、本実施例では、少なくとも2色のトナーに関して、感光ドラム1上のトナー像を被転写体に転写する際の転写特性を検知する。特に、本実施例では、現像ローラ32の電気抵抗値から、感光ドラム1上に供給されたトナーのトリボを検知する。これにより、テストパターンを作成することでトナーを消費することなく、それぞれの色のトナーのトリボ、及び、2次色のトナー像でのトナーのトリボの組み合わせを知ることができる。従って、トナー消費量を抑制しつつ、且つ、環境変動や耐久劣化によりトナートリボが変化した場合でも、再転写や2次転写効率の悪化を招くことなく、良好な転写を行うことができる。
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施例においては、画像形成装置は、画像形成部を複数有するタンデム方式の画像形成装置であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。従来、1つの像担持体に対して複数の現像器を有し、像担持体に異なる種類(色)のトナーにより順次に形成したトナー像を、転写材搬送手段によって搬送される転写材に順次に転写する画像形成装置がある。或いは、同様に像担持体に異なる種類(色)のトナーにより順次に形成したトナー像を、中間転写体に順次に転写した後に、転写材に一括して転写する画像形成装置がある。本発明は斯かる画像形成装置にも適用し得るものであり、上述と同様の効果を得ることができる。
図10は、1つの感光ドラム1に対して複数の現像装置3a〜3dが設けられ画像形成装置の一例の概略断面構成を示す。図10の画像形成装置300は、中間転写方式を採用している。尚、図10の画像形成装置300において、図1又は図6に示す画像形成装置100、200のものと同一又はそれに相当する機能を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
図10に示す画像形成装置300は、回動式現像装置90を有する。回動式現像装置90は、現像器支持体としての回転体90Aに、第1、第2、第3、第4の現像器3a、3b、3c、3dを有する。回動式現像装置90は、回転体90Aを回動させることで、所望の現像器3を感光ドラム1と対向する現像位置に配置させることができる。画像形成時には、感光ドラム1上に色分解された画像情報に従って感光ドラム1に順次に形成される静電像を、所定の現像器3により所定の色のトナー像として現像する。そして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、形成される都度、1次転写部N1において中間転写ベルト54上に転写(1次転写)される。そして、中間転写ベルト54上の画像領域が1次転写部N1を複数回通過することによって、所望の色数分のトナーが中間転写ベルト54上に重ね合わせて転写される。その後、中間転写ベルト54上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、転写材Pに転写される。即ち、この画像形成装置300においては、像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を順次に担持するために単一の感光ドラム1を有している。そして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、被転写体たる中間転写ベルト54の移動方向において、同一の転写部で中間転写ベルト54に順次に転写される。
このように、1つの感光ドラム1に対して複数の現像器3が設けられた画像形成装置300において、本発明に従って転写バイアス(1次転写バイアス、2次転写バイアス)の制御を行うことができる。例えば、1色目〜3色目に転写される色のトナーについて1次転写部N1において転写電流の検知を行う。そして、その検知結果に基づいて3色目及び4色目のトナー像を1次転写する際の1次転写バイアスを制御することができる。又、上記転写電流の検知結果に基づいて、2次転写時の2次転写バイアスを制御することができる。
尚、1つの感光ドラムに対して複数の現像器が設けられた画像形成装置が直接転写方式を採用している場合にも、本発明に従って転写バイアスの制御を行い得ることは上記説明から明らかである。この場合、例えば、1色目〜3色目に転写される色のトナーについて、感光ドラムから転写ベルトへのトナー像の転写部において転写電流の検知を行う。そして、その検知結果に基づいて3色目及び4色目のトナー像の転写時の転写バイアスを制御することができる。
これら1つの感光ドラム1に対して複数の現像器が設けられた画像形成装置における、転写バイアス(1次転写バイアス、2次転写バイアス)の制御自体は、上記各実施例と実質的に同じとすることができる。但し、感光ドラム1から所定のトナー像を転写して、感光ドラム1上のトナーのトリボを検知する場合、その所定のトナー像は、同じ転写部において順次に転写され、その時の転写電圧と転写電流の関係が順次独立して検知される。
又、上記実施例3では、画像形成部のプロセス要素がカートリッジ化されて装置本体に対して着脱可能とされている構成について説明した。斯かる構成は、当然、他の実施例においても適用可能である。又、上述では、装置本体に着脱可能なカートリッジは、感光ドラム、帯電ローラ、現像装置及びクリーニング装置が一体的にカートリッジ化されたプロセスカートリッジであるとして説明したが、これに限定されるものではない。プロセスカートリッジは、感光体と、感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段のうち少なくとも一つと、が一体的にカートリッジ化されて、装置本体に対して着脱可能とされているものであってよい。又、装置本体に対して着脱可能なカートリッジは、現像装置が単独で装置本体に対して着脱可能なカートリッジとされた現像カートリッジであってもよい。
又、上記実施例において、装置本体に対して着脱可能なカートリッジに搭載された記憶手段に記憶されるものとして説明した情報は、装置本体が備える記憶手段に記憶されていてもよい。但し、カートリッジの記憶手段に上記情報を記憶させ、各カートリッジにその情報を保持させることで、より各々のカートリッジに即した制御が可能となる。
本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面構成図である。 図1の画像形成装置の画像形成部をより詳しく示す概略断面構成図である。 転写電圧Vに対する転写電流Iの関係の一例を示すグラフ図である。 転写部を示す模式図である。 トナーの転写特性の検知方法の一例を説明するためのグラフ図である。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例の概略断面構成図である。 図6の画像形成装置における転写バイアス制御に係る概略制御ブロック図である。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例における画像形成部を示す概略断面構成図である。 現像ローラの抵抗値と感光ドラム上のトナーのトリボとの間の相関の一例を示すグラフ図である。 本発明を適用し得る画像形成装置の他の例の概略断面構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 現像装置(現像器)
4 転写ローラ(転写手段)
5 クリーニング装置(クリーニング手段)
6 露光装置(露光手段)
17 現像高圧電源(現像バイアス出力手段)
26 転写高圧電源(転写バイアス出力手段)
28 CPU(制御手段)
32 現像ローラ(現像手段)
40 転写ベルト(転写体)
54 中間転写ベルト(転写体)
59 2次転写高圧電源(第2の転写バイアス出力手段)
60 画像形成部
P 転写材

Claims (27)

  1. トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像を受容して搬送する転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナーから成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材上に形成する際に、前記第1のトナー像より後に前記第2のトナー像を転写し、前記第2のトナー像より後に前記第3のトナー像を転写する画像形成装置において、
    前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、前記第1及び第2のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像が転写される転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、前記転写体からトナー像を転写材に転写するための第2の転写手段と、前記第2の転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する第2の転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なるトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体上に形成し、該多重トナー像を転写材に転写する画像形成装置において、
    前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、前記多重トナー像を構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーの転写特性を検知した結果に基づいて決定されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記転写バイアス出力手段からバイアスが出力されている時の該転写バイアス出力手段の出力電圧値又は出力電流値を検知する転写バイアス検知手段を有し、前記トナーの転写特性は、そのトナーから成る所定のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写している時の前記転写バイアス検知手段の検知結果に基づいて検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナーの転写特性は、非画像形成時に、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら前記所定のトナー像を前記転写体又は前記転写材上の転写材に転写し、その時の前記転写バイアス出力手段の出力電圧値又は出力電流値を前記転写バイアス検知手段で検知することにより検知することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナーの転写特性は、前記転写バイアス出力手段の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値に基づいて検知することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーの転写特性は、前記転写バイアス出力手段の出力電圧値の所定の変化量に対する出力電流値の変化量が所定値以上になる時の電圧値又は電流値に基づいて検知することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記トナーの転写特性は、前記転写バイアス出力手段の出力電圧値の所定の変化量に対する出力電流値の変化量が所定値以下になるときの電圧値又は電流値に基づいて検知することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 前記所定のトナー像は、前記像担持体の表面移動方向と交差する方向における画像形成領域の全域に形成されることを特徴とする請求項3〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  9. 前記像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する複数の現像手段を有し、前記トナーの転写特性は、そのトナーでトナー像を形成する前記現像手段の特性に基づいて検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像手段に対して前記トナー像の形成のためのバイアスを出力する現像バイアス出力手段と、前記現像バイアス出力手段からバイアスが出力されている時の該現像バイアス出力手段の出力電流値又は出力電圧値を検知する現像バイアス検知手段と、を有し、前記現像手段の特性は、前記現像バイアス検知手段の検知結果に基づいて検知することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像手段の特性として、前記現像バイアス検知手段の検知結果から前記現像手段の電気抵抗値を検知し、該電気抵抗値の検知結果に基づいて前記トナーの転写特性を検知することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記現像手段の特性と前記トナーの転写特性とを関係付ける情報が格納された記憶手段を有することを特徴とする請求項9〜11のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  13. 少なくとも前記現像手段を有するカートリッジが画像形成装置の本体に対して着脱可能であり、前記記憶手段は前記カートリッジに搭載されていることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1のトナーの転写特性の検知結果が示す前記第1のトナーの単位重量あたりの電荷量をQ1、前記第2のトナーの転写特性の検知結果が示す前記第2のトナーの単位重量あたりの電荷量をQ2とする時、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|Q1|<|Q2|で表される関係が成立する場合よりも、|Q1|>|Q2|で表される関係が成立する場合の方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  15. 前記多重トナー像を構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーの転写特性を検知した結果が示す、該少なくとも2種類のトナーのそれぞれの単位重量あたりの電荷量のうち、前記多重トナー像のトナーの中で前記転写体に先に転写されるトナー像のトナーの単位重量あたりの電荷量をQA、前記転写体に後に転写されるトナー像のトナーの単位重量あたりの電荷量をQBとする時、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|QA|<|QB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合よりも、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合の方が大きいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  16. 前記像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を担持するために前記像担持体を複数有しており、前記複数の像担持体上に形成されたトナー像は、前記転写体の移動方向においてそれぞれ異なる転写部で前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写されることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  17. 前記像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を順次に担持するために単一の像担持体を有しており、前記像担持体上に形成されたトナー像は、前記転写体の移動方向において同一の転写部で前記転写体又は前記転写体上の転写材に順次に転写されることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  18. トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像を受容して搬送する転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナーから成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材上に形成する際に、前記第1のトナー像より後に前記第2のトナー像を転写し、前記第2のトナー像より後に前記第3のトナー像を転写する画像形成装置において、
    非画像形成時に、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら前記第1のトナーから成る所定のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する第1の工程と、
    非画像形成時に、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながら前記第2のトナーから成る所定のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する第2の工程と、
    を有し、
    前記第1、第2の工程における前記転写バイアス出力手段の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値をそれぞれα1、α2とする時、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの値は、|α1|<|α2|で表される関係が成立する場合と、|α1|>|α2|で表される関係が成立する場合とで異なることを特徴とする画像形成装置。
  19. 前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|α1|<|α2|で表される関係が成立する場合よりも、|α1|>|α2|で表される関係が成立する場合の方が小さいことを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. トナー像が形成される像担持体を備える像形成手段と、前記像形成手段からのトナー像が転写される転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、前記転写体からトナー像を転写材に転写するための第2の転写手段と、前記第2の転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する第2の転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なるトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体上に形成し、該多重トナー像を転写材に転写する画像形成装置において、
    非画像形成時に、前記多重トナーを構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーから成る所定のトナー像を、前記転写バイアス出力手段から出力する定電流制御又は定電圧制御されたバイアスの値を順次変化させながらそれぞれ前記転写体に転写する少なくとも2つの工程を有し、
    前記少なくとも2つの工程のうち、前記多重トナー像のトナーの中で前記転写体に先に転写されるトナー像のトナーから成る前記所定のトナー像を転写する工程、前記転写体に後に転写されるトナー像のトナーから成る前記所定のトナー像を転写する工程における、前記転写バイアス出力手段の出力電圧値と出力電流値との関係が変極点となる時の電圧値又は電流値を、それぞれαA、αBとする時、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|αA|<|αB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合と、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合とで異なることを特徴とする画像形成装置。
  21. 前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|αA|<|αB|で表される関係がいずれの2種類のトナー間でも成立しない場合よりも、いずれかの2種類のトナー間で成立する場合の方が大きいことを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. トナー像が形成される像担持体及びそれぞれ種類の異なるトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する複数の現像手段を備える像形成手段と、前記現像手段に対して前記トナー像の形成のためのバイアスを出力する現像バイアス出力手段と、前記像形成手段からのトナー像を受容して搬送する転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なる第1、第2、第3のトナーから成る第1、第2、第3のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材上に形成する際に、前記第1のトナー像より後に前記第2のトナー像を転写し、前記第2のトナー像より後に前記第3のトナー像を転写する画像形成装置において、
    前記第1のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβ1、前記第2のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβ2とする時、前記多重トナー像の前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|β1|>|β2|で表される関係が成立する場合と、|β1|<|β2|で表される関係が成立する場合とで異なることを特徴とする画像形成装置。
  23. 前記第3のトナー像を前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写する時に前記転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|β1|>|β2|で表される関係が成立する場合よりも、|β1|<|β2|で表される関係が成立する場合の方が小さいことを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
  24. トナー像が形成される像担持体及びそれぞれ種類の異なるトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する複数の現像手段を備える像形成手段と、前記現像手段に対して前記トナー像の形成のためのバイアスを出力する現像バイアス出力手段と、前記像形成手段からのトナー像が転写される転写体と、前記像形成手段からのトナー像を前記転写体に転写するための転写手段と、前記転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する転写バイアス出力手段と、前記転写体からトナー像を転写材に転写するための第2の転写手段と、前記第2の転写手段に対して前記転写のためのバイアスを出力する第2の転写バイアス出力手段と、を有し、それぞれ種類の異なるトナーから成る複数のトナー像を備える多重トナー像を前記転写体上に形成し、該多重トナー像を転写材に転写する画像形成装置において、
    前記多重トナーを構成する種類の異なるトナーのうち少なくとも2種類のトナーで各々前記像担持体にトナー像を形成する少なくとも2つの現像手段のうち、前記転写体に先に転写されるトナー像のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して、前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβA、前記転写体に後に転写されるトナー像のトナーにより前記像担持体にトナー像を形成する現像手段に対して、前記現像バイアス出力手段から所定のバイアスを出力した時の、前記現像バイアス出力手段の出力電流値から求められるその現像手段の電気抵抗値をβBとする時、前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|βA|>|βB|で表される関係がいずれの2つの現像手段の間でも成立しない場合と、いずれかの2つの現像手段の間で成立する場合とで異なることを特徴とする画像形成装置。
  25. 前記転写体から前記多重トナー像を転写材に転写する時に前記第2の転写バイアス出力手段が出力するバイアスの絶対値は、|βA|>|βB|で表される関係がいずれの2つの現像手段の間でも成立しない場合よりも、いずれかの2つの現像手段の間で成立する場合の方が大きいことを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
  26. 前記像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を担持するために前記像担持体を複数有しており、前記複数の像担持体上に形成されたトナー像は、前記転写体の移動方向においてそれぞれ異なる転写部で前記転写体又は前記転写体上の転写材に転写されることを特徴とする請求項18〜25のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  27. 前記像形成手段は、それぞれ種類の異なるトナーから成るトナー像を順次に担持するために単一の像担持体を有しており、前記像担持体上に形成されたトナー像は、前記転写体の移動方向において同一の転写部で前記転写体又は前記転写体上の転写材に順次に転写されることを特徴とする請求項18〜25のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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JP2009186627A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Oki Data Corp 画像形成装置、現像装置及び画像形成装置における現像剤調整方法
JP2009205013A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Canon Inc 画像形成装置
US9042753B2 (en) 2011-09-01 2015-05-26 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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