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JP2007100690A - 燃料噴射ノズル - Google Patents

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JP2007100690A
JP2007100690A JP2006105299A JP2006105299A JP2007100690A JP 2007100690 A JP2007100690 A JP 2007100690A JP 2006105299 A JP2006105299 A JP 2006105299A JP 2006105299 A JP2006105299 A JP 2006105299A JP 2007100690 A JP2007100690 A JP 2007100690A
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needle
fuel injection
tip
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fuel
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Shigeo Nomura
重夫 野村
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

【課題】可変噴孔式の燃料噴射ノズルにおいて、第1、第2ニードル5、6の同軸度を下げることなく、第1ニードル6の加工の煩雑さを低減することにある。
【解決手段】第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法を、先端に向かい漸減するように設け、第1ニードル5の内周面と第2ニードル6の外周面とが径方向に対向することで形成されるニードル間クリアランスを、先端部および後端部が中間部よりも狭くなるように形成する。これにより、第1ニードル5の下穴加工、研磨加工のいずれの加工も、後端側のみから施すことができるとともに、中間部で第1ニードル5の内周面と第2ニードル6の外周面との間で空間32を形成しつつ、先端部および後端部で摺接部を形成することができる。以上により、第1、第2ニードル5、6の同軸度を下げることなく、第1ニードル5の加工の煩雑さを低減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射ノズルに関する。
〔従来の技術〕
従来より、低回転域での噴霧微粒化や、高回転域での高噴射率化を促進するため、開放する噴孔数を噴射量に応じて変更することができる可変噴孔式の燃料噴射ノズルが考えられている。
従来の可変噴孔式の燃料噴射ノズル100(以下、単にノズル100と呼ぶ)は、例えば図4に示すように、前後2段階に分けて開放される第1、第2噴孔101、102を有するボディ103、第1、第2噴孔101、102の内で先に開放される第1噴孔101を開閉する筒状の第1ニードル104、第1ニードル104の内周側に収容され、第1噴孔101よりも後に開放される第2噴孔102を開閉する第2ニードル105、制御室106の燃料の圧力を受けて第1、第2ニードル104、105に当接し、第1、第2ニードル104、105を閉弁方向に付勢する筒状の第1ピストン107、第1ピストン107の内周側に収容されるとともに、制御室106の燃料の圧力を受けて第2ニードル105に当接し、第2ニードル105を閉弁方向に付勢する第2ピストン108、第1ピストン107とボディ103とにより軸方向に保持され、第1ピストン107を閉弁方向に付勢するスプリング109などから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ノズル100では、高圧流路115、燃料溜まり116およびガイド孔117を通じて第1ニードル104の先端部まで高圧の燃料が供給され、制御室106には、高圧流路118および入側オリフィス119を通じて高圧の燃料が供給されている。これにより、第1ニードル104の後端には、制御室106の燃料およびスプリング109が閉弁方向に付勢力を及ぼし、先端には燃料溜まり116およびガイド孔117を通じて供給された燃料が開弁方向に付勢力を及ぼしている。また、第2ニードル105の後端側には、制御室106の燃料およびスプリング109が閉弁方向に付勢力を及ぼしている。このため、第1、第2ニードル104、105ともに、閉弁方向に作用する付勢力の方が開弁方向に作用する付勢力よりも強いので、第1、第2ニードル104、105はシート面120に当接して、各々、第1、第2噴孔101、102を閉鎖している。
そして、低圧流路125を開閉するアクチュエータ(図示せず)が作動して低圧流路125を開放すると、制御室106の燃料は、出側オリフィス127および低圧流路125を通じて排出される。ここで、出側オリフィス127は、入側オリフィス119よりも燃料の流量が大きくなるように設けられているため、制御室106の燃料の圧力は低下する。このため、第1ニードル104では、閉弁方向に作用する付勢力の方が開弁方向に作用する付勢力よりも弱くなるので、第1ニードル104はシート面120から離れて上昇し、第1噴孔101を開放する。この結果、第1噴孔101から燃料が噴射されるとともに、第2ニードル105の先端にも高圧の燃料が供給され開弁方向に付勢力を及ぼすようになる。また、第1ニードル104が上昇すると第1ピストン107も上昇するので、第1ピストン107は、第2ニードル105から離脱する。このため、第2ニードル105にはスプリング109による付勢力が作用しなくなる。
さらに、制御室106から燃料の排出が続き制御室106の燃料の圧力が低下すると、第2ニードル105でも、閉弁方向に作用する付勢力の方が開弁方向に作用する付勢力よりも弱くなるので、第2ニードル105はシート面120から離れて上昇し、第2噴孔102を開放する。この結果、第2噴孔102からも燃料が噴射される。
やがて、アクチュエータが作動を停止し低圧流路125を閉鎖すると、制御室106の燃料の圧力が上昇し、第1、第2ニードル104、105は、第2ニードル105、第1ニードル104の順にシート面120に当接し、第1、第2噴孔101、102は、第2噴孔102、第1噴孔101の順に閉鎖される。
そして、このような構成を有するノズル100において、アクチュエータを作動する期間を変更することで、第1噴孔101のみを開放したり、第1、第2噴孔101、102を両方とも開放したりすることができるので、結果的に開放する噴孔数を変更することができる。
〔従来技術の不具合〕
ところで、第1ニードル104の内周面と第2ニードル105の外周面とは、図5に示すように、互いに対向することで径方向にクリアランスを形成する(以下、このクリアランスをニードル間クリアランスと呼ぶ)。そして、第1ニードル104と第2ニードル105との同軸度を保つため、ニードル間クリアランスは、先端部と後端部とで小さくなるように設定されている。つまり、第1、第2ニードル104、105は、先端部および後端部で互いに摺接することで同軸度が保たれている。
しかし、先端部および後端部の両方でニードル間クリアランスを縮小し、第1、第2ニードル104、105を摺接させるため、第1ニードル104の内周面および第2ニードル105の外周面は、両方とも中間部を凹状に加工する必要がある。このため、第1、第2ニードル104、105の加工が煩雑になってしまう。特に、第1ニードル104の加工は内周面に対して施されるため、単に凹状に形成するのに放電加工やホーニング加工等の特殊な加工を必要とし、煩雑さを増大させている。
また、先端部および後端部の両方で第1、第2ニードル104、105を摺接させるため、第1ニードル104の内周面および第2ニードル105の外周面は、先端部および後端部の両方を研磨加工する必要がある。このため、第1ニードル104の研磨加工では、先端および後端の両方向から研磨具を挿入して加工するため、先端部と後端部とで微小の軸ずれが発生する。
なお、筒状の外側ニードル(図4、5の第1ニードル104に相当)および外側ニードルの内周部に収容された内側ニードル(図4、5の第2ニードル105に相当)の組み合わせは、他にも種々の形態が考えられている。
例えば、後端部で外側、内側ニードルを摺接させ、外側ニードルの先端部でボディに設けられた噴孔を開閉するとともに内側ニードルの先端部で外側ニードルに設けられた噴孔を開閉するものが考えられている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この形態では、外側ニードルと内側ニードルとの間に燃料通路を形成するため、外側ニードルの内周面を凹状に加工する必要があり、加工の煩雑さを低減することができない。また、後端部のみが摺接部をなすためノズル100に比べて外側、内側ニードルの同軸度が劣るものと考えられる。
また、先端部で外側ニードルと内側ニードルとの間に中間部材(「分割スリーブ」として記載されている)を介在させ、後端部で外側、内側ニードルを摺接させる形態も考えられている(例えば、特許文献3参照)。この形態によれば、分割スリーブの内周側に突出させたリブが内側ニードルに当接しており、先端部、後端部両方で内側ニードルを支持することができるため、片方のみで支持する場合よりも同軸度を改善することができる。しかし、新たに中間部材が必要となり、部品点数増加、コストアップ等につながる。
また、後端部で外側、内側ニードルを摺接させ、外側、内側ニードルの先端部でボディ等に設けられた噴孔を開閉するものが考えられている(例えば、特許文献4参照)。しかし、この形態でも、後端部のみが摺接部をなすためノズル100に比べて外側、内側ニードルの同軸度が劣るものと考えられる。
また、後端部で外側、内側ニードルを摺接させ、外側、内側ニードルの先端部でボディに設けられた噴孔を開閉するとともに、後端部と先端部との間の中間部でも外側、内側ニードルを摺接させるものが考えられている(例えば、特許文献5参照)。しかし、この形態によれば、外側ニードルの内周部を中間部で縮小するため、下穴加工を先端、後端の両方向から行う必要があり、加工が煩雑になってしまう。さらに、後端部と中間部とで内側ニードルを支持するため、ノズル100のように先端部と後端部とで内側ニードルを支持する場合に比べて同軸度が劣るものと考えられる。
国際公開第03/069151号パンフレット 特開昭59−147862号公報 特開平4−232375号公報 特開2004−183647号公報 特開平8−35467号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、可変噴孔式の燃料噴射ノズルにおいて、外側、内側ニードルの同軸度を下げることなく、外側ニードルの加工の煩雑さを低減することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の燃料噴射ノズルは、少なくとも前後2段階に分けて開放される複数の噴孔を先端部に有するボディと、ボディの内部に収容されるとともに、複数の噴孔の内で先に開放される第1噴孔を開閉する筒状の第1ニードルと、第1ニードルの内周側に収容されるとともに、第1ニードルと同軸方向に移動し、第1噴孔よりも後に開放される第2噴孔を開閉する第2ニードルとを備える。そして、第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい一方向に変化するように設けられている。
第1ニードルの内径寸法を先端に向かい一方向に変化するように(つまり、先端に向かい漸増または漸減するように)設けることにすれば、第1ニードルの下穴加工、研磨加工のいずれの加工も、先端、後端の片方向のみから施すことができる。これにより、先端部の摺接部と後端部の摺接部との軸ずれの発生を防止することができるとともに、加工の煩雑さを低減することができる。
このため、第1、第2ニードルの同軸度を下げることなく、第1ニードルの加工の煩雑さを低減することができる。なお、第1ニードルが外側ニードルに相当し、第2ニードルが内側ニードルに相当することは言うまでもない。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルは、軸方向に垂直な中空切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する環状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有し、第2ニードルは、軸方向に垂直な切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する柱状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有する。そして、第2ニードルの1つの柱状部が第1ニードルの1つの環状部に摺動自在に支持され、1つの柱状部と異なる他の柱状部が1つの環状部と異なる他の環状部に摺動自在に支持されている。
これにより、第2ニードルは、軸方向に異なる少なくとも2箇所で第1ニードルに摺動自在に支持される。このため、第1ニードルと第2ニードルとの同軸度を確実に保つことができる。なお、請求項2の手段によれば、第1、第2ニードルが互いに摺接している環状部、柱状部以外の部分は、「第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法が先端に向かい一方向に変化する」以外の条件が課されていない。したがって、環状部以外の部分の第1ニードルの内周面、および柱状部以外の部分の第2ニードルの外周面は、例えば、テーパ状に設けられていてもよい。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルの内周面と第2ニードルの外周面とが径方向に対向することで形成されるクリアランス(ニードル間クリアランス)は、先端部および後端部の方が中間部よりも狭くなるように形成されている。
これにより、中間部において、第1ニードルの内周面と第2ニードルの外周面との間で空間を形成しつつ、先端部および後端部において、摺接部を形成することができる。このため、放電加工やホーニング加工等の特殊な加工を施すことなく、先端部および後端部で摺接部を形成することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられている。
第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法を先端に向かい漸減するように設けると、第1ニードルにおいて、第2ニードルを収容する内径部を反先端側で大きく開口させることができ、さらに、この内径部を反先端側から先端側にかけて順次に縮径させることができる。このため、第1ニードルの内径部を容易に精度よく加工できる。
また、第2ニードルが下降する際に生じる径方向へ軸振れ量は、第1ニードルとボディとの間の摺動隙間に第1ニードルと第2ニードルとの間の摺動隙間を加算した値に相当する。このため、内外2重ニードル構造の第2ニードルは、単ニードル構造の単ニードルに比べて軸振れ量が大きい。この結果、第1ニードルの内周と第2ニードルの外周との当接により生じる径方向への振れ加重も大きくなる。
これに対し、請求項4の手段によれば、第2ニードルの外径寸法を先端に向かい漸減させることで、第2ニードルの重心を反先端側に移動させている。このため、軸振れ量の大きい内外2重ニードル構造の燃料噴射ノズルにおいて、第1、第2ニードル間に発生する径方向への振れ加重を抑制することができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい漸増するように設けられている。
第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法を先端に向かい漸増するように設けると、第1ニードルにおいて、第2ニードルを収容する内径部を先端側で大きく開口させることができ、さらに、この内径部を先端側から反先端側にかけて順次に縮径させることができる。このため、第1ニードルの内径部を容易に精度よく加工できる。
最良の形態1の燃料噴射ノズルは、少なくとも前後2段階に分けて開放される複数の噴孔を先端部に有するボディと、ボディの内部に収容されるとともに、複数の噴孔の内で先に開放される第1噴孔を開閉する筒状の第1ニードルと、第1ニードルの内周側に収容されるとともに、第1ニードルと同軸方向に移動し、第1噴孔よりも後に開放される第2噴孔を開閉する第2ニードルとを備える。そして、第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい一方向に変化するように設けられている。
また、この燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルは、軸方向に垂直な中空切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する環状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有し、第2ニードルは、軸方向に垂直な切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する柱状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有する。そして、第2ニードルの1つの柱状部が第1ニードルの1つの環状部に摺動自在に支持され、1つの柱状部と異なる他の柱状部が1つの環状部と異なる他の環状部に摺動自在に支持されている。
また、この燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルの内周面と第2ニードルの外周面とが径方向に対向することで形成されるクリアランスは、先端部および後端部の方が中間部よりも狭くなるように形成されている。
そして、この燃料噴射ノズルによれば、第1ニードルの内径寸法および第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられている。
〔実施例1の構成〕
実施例1の燃料噴射ノズル1(以下、ノズル1と呼ぶ)の構成を図1および図2を用いて説明する。ノズル1は、エンジンの燃焼室に燃料を噴射供給するインジェクタの先端部分をなし、例えば、燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレールから燃料の分配を受ける。また、ノズル1は、低回転域での噴霧微粒化や、高回転域での高噴射率化を促進するため、噴射量に応じて開放する噴孔数を変更することができる可変噴孔式である。
ノズル1は、図1(a)に示すように、前後2段階に分けて開放される複数の噴孔2、3を先端部に有するボディ4と、ボディ4の内部に収容されるとともに、複数の噴孔2、3の内で先に開放される第1噴孔2を開閉する筒状の第1ニードル5と、第1ニードル5の内周側に収容されるとともに、第1ニードル5と同軸方向に移動し、第1噴孔2よりも後に開放される第2噴孔3を開閉する第2ニードル6と、第1ニードル5を閉弁方向に付勢する第1スプリング7と、第2ニードル6を閉弁方向に付勢する第2スプリング8とを備える。
ボディ4は、第1、第2ニードル5、6や第1スプリング7等を収容するとともに、高圧流路11から供給された高圧の燃料を第1、第2噴孔2、3まで導く燃料流路12を形成する。そして、燃料流路12の先端側はテーパ状に形成されて、第1、第2ニードル5、6が着座するシート面13をなし、このシート面13に、第1、第2噴孔2、3が開口する。
また、ボディ4は、後端部において、後記するシリンダ部材14とともに制御室15を形成し、第2スプリング8を収容する。そして、この制御室15の燃料は、第1、第2ニードル5、6に対し閉弁方向に圧力を及ぼす。つまり、制御室15の燃料は、第1、第2スプリング7、8とともに第1、第2ニードル5、6を閉弁方向に付勢する。また、制御室15は、高圧の燃料が給排される給排室16と連通しており、制御室15の燃料の圧力は、給排室16での燃料の給排に伴い増減する。なお、給排室16における燃料の給排は、図示しない電磁弁等のアクチュエータにより行われる。
第1ニードル5は、図2に示すように、シート面13との間で離着を繰り返すシート部19、20を先端に有する。そして、シート部19、20がシート面13に着座することで第1噴孔2が閉鎖され、シート部19、20がシート面13から離座することで第1噴孔2が開放される。
また、第1ニードル5は、後端部および中間部において、ボディ4に摺動自在に支持されている。すなわち、第1ニードル5の後端部は、円筒状に形成されシリンダ部材14の内周に摺接し、中間部は、図1(b)に示すように、ボディ4との間に3箇所の燃料流路12を形成しながらボディ4に摺接する。また、第1ニードル5は、シリンダ部材14に摺接することで制御室15を先端側から封鎖している。
第2ニードル6は、シート面13との間で離着を繰り返すシート部21を先端に有する。そして、シート部21がシート面13に着座することで第2噴孔3が閉鎖され、シート部21がシート面13から離座することで第2噴孔3が開放される。また、第2ニードル6は、制御室15の内部で移動する鍔部23を後端に有する。この鍔部23は、シリンダ部材14の内周よりも小径に設けられているので、制御室15の燃料は、鍔部23の外周とシリンダ部材14の内周との間を自在に流動する。このため、第1、第2ニードル5、6の後端には、制御室15の燃料により略同一の圧力が及ぼされる。
第1スプリング7は、シリンダ部材14および、中間部後方に配設された支持部材25により軸方向に保持され、シリンダ部材14を後端側に付勢してボディ4に圧接させるとともに、第1ニードル5を先端側(つまり、閉弁方向)に付勢する。
第2スプリング8は、鍔部23およびボディ4により軸方向に保持されて制御室15に収容され、第2ニードル6を閉弁方向に付勢する。
次に、ノズル1の作動を説明する。
まず、第1ニードル5には制御室15の燃料が閉弁方向に圧力を及ぼすとともに、第1スプリング7が閉弁方向に第1ニードル5を付勢している。また、第1ニードル5には、高圧流路11および燃料流路12を通じて第1ニードル5の先端に供給された燃料が、開弁方向に圧力を及ぼしている。また、第2ニードル6には制御室15の燃料が閉弁方向に圧力を及ぼすとともに、第2スプリング8が閉弁方向に第2ニードル6を付勢している。
そして、給排室16で燃料の排出が始まると、制御室15の燃料の圧力が低下するため、第1ニードル5において、閉弁方向に作用する付勢力(制御室15の燃料による付勢力+第1スプリング7による付勢力)が開弁方向に作用する付勢力(第1ニードル5の先端の燃料による付勢力)よりも弱くなる。これにより、シート部19、20がシート面13から離座し第1噴孔2が開放されるとともに、第2ニードル6の先端にも燃料が供給される。このため、第1噴孔2から燃料が噴射されるとともに、第2ニードル6の先端に供給された燃料が、第2ニードル6に対し開弁方向に圧力を及ぼすようになる。
そして、制御室15の燃料の圧力がさらに低下すると、第2ニードル6においても、閉弁方向に作用する付勢力(制御室15の燃料による付勢力+第2スプリング8による付勢力)が開弁方向に作用する付勢力(第2ニードル6の先端の燃料による付勢力)よりも弱くなる。これにより、シート部21がシート面13から離座し第2噴孔3が開放される。このため、第2噴孔3からも燃料が噴射される。
やがて、給排室16で燃料の排出が終わると、制御室15の燃料の圧力が上昇するため、まず、第2ニードル6において、閉弁方向に作用する付勢力が開弁方向に作用する付勢力よりも強くなる。これにより、シート部21がシート面13に着座し第2噴孔3が閉鎖され、第2噴孔3からの燃料の噴射が終了する。さらに制御室15の燃料の圧力が上昇すると、第1ニードル5においても、閉弁方向に作用する付勢力が開弁方向に作用する付勢力よりも強くなる。これにより、シート部19、20がシート面13に着座し第1噴孔2が閉鎖され、第1噴孔2からの燃料の噴射も終了する。
そして、給排室16で燃料を排出する期間、つまりアクチュエータを作動させる期間を変更することで、第1噴孔2のみを開放したり、第1、第2噴孔2、3を両方とも開放したりすることができるので、結果的に噴射量に応じて開放する噴孔数を変更することができる。
〔実施例1の特徴〕
実施例1のノズル1の特徴を、図2を用いて説明する。ノズル1では、第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の鍔部23よりも先端側の部分の外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられ、第1ニードル5の内周面と第2ニードル6の外周面とが径方向に対向することで形成されるクリアランス(ニードル間クリアランス)は、先端部および後端部の方が中間部よりも狭くなるように形成されている。具体的には、第1ニードル5と第2ニードル6とが径方向に対向している部分において、第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法は、先端に向かい3段階に縮径するように設けられている。
ここで、内径寸法が最小となる第1ニードル5の先端部、および内径寸法が最大となる第1ニードル5の後端部は、各々、内周面に研磨加工が施され、第2ニードル6に摺接する第1先端、第1後端ガイド部27、28をなす。同様に、外径寸法が最小となる第2ニードル6の先端部、および外径寸法が最大となる第2ニードル6の後端部は、各々、外周面に研磨加工が施され、第1先端ガイド部27、第1後端ガイド部28に摺接する第2先端ガイド部29、第2後端ガイド部30をなす。
このように、第1ニードル5は、軸方向に垂直な中空切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する環状部を、軸方向に異なる3箇所で有する。また、第2ニードルは、軸方向に垂直な切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する柱状部を、軸方向に異なる3箇所で有する。そして、最先端の柱状部が最先端の環状部に摺動自在に支持され、最後端の柱状部が最後端の環状部に摺動自在に支持されている。
つまり、最先端の環状部が第1先端ガイド部27をなし、最後端の環状部が第1後端ガイド部28をなすとともに、最先端の柱状部が第2先端ガイド部29をなし、最後端の柱状部が第2後端ガイド部30をなす。
すなわち、第1ニードル5と第2ニードル6とは、先端部で第1先端ガイド部27と第2先端ガイド部29とが摺接し、後端部で第1後端ガイド部28と第2後端ガイド部30とが摺接する。そして、第1ニードル5と第2ニードル6とが先端部および後端部で摺接することで、ニードル間クリアランスは先端部および後端部で中間部よりも狭くなっている。
これにより、第1、第2ニードル5、6の先端部および後端部で摺接部が形成されるとともに、中間部で第1ニードル5の内周面と第2ニードル6の外周面との間で空間32が形成される。そして、後端部の摺接部により、制御室15と空間32との間が遮断されるとともに、先端部と後端部とで第2ニードル6が摺動自在に支持されることで、第1、第2ニードル5、6の同軸度が保たれる。
〔実施例1の効果〕
実施例1のノズル1によれば、第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられている。
これにより、第1ニードル5の下穴加工、研磨加工のいずれの加工も、後端のみから施すことができる。これにより、第1先端ガイド部27と第1後端ガイド部28との軸ずれの発生を防止することができるとともに、加工の煩雑さを低減することができる。このため、第1、第2ニードル5、6の同軸度を下げることなく、第1ニードル5の加工の煩雑さを低減することができる。
また、第2先端ガイド部29が第1先端ガイド部27に摺動自在に支持され、第2後端ガイド部30が第1後端ガイド部28に摺動自在に支持されることで、第2ニードル6は、第1ニードル5に摺動自在に支持されている。
これにより、第2ニードル6は、軸方向に異なる2箇所で第1ニードル5に摺動自在に支持される。このため、第1ニードル5と第2ニードル6との同軸度を確実に保つことができる。
また、第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられている。
第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法を先端に向かい漸減するように設けると、第2ニードル6を収容する第1ニードル5の内周側の空間(内径部と呼ぶ)を反先端側で大きく開口させることができる。さらに、この内径部を反先端側から先端側にかけて順次に縮径させることができる。このため、第1ニードル5の内径部を容易に精度よく加工できる。
また、第2ニードル6が下降する際に生じる径方向へ軸振れ量は、第1ニードル5とボディ4との間の摺動隙間に、第1ニードル5と第2ニードル6との間の摺動隙間(つまり、第1後端ガイド部28と第2後端ガイド部30との間のニードル間クリアランス)を加算した値に相当する。このため、内外2重ニードル構造の第2ニードル6は、単ニードル構造の単ニードルに比べて軸振れ量が大きい。この結果、第1ニードル5の内周と第2ニードル6の外周との当接により生じる径方向への振れ加重も大きくなる。
これに対し、ノズル1では、第2ニードル6の外径寸法を先端に向かい漸減させることで、第2ニードル6の重心を反先端側に移動させている。このため、軸振れ量の大きい内外2重ニードル構造のノズル1において、第1、第2ニードル5、6間に発生する径方向への振れ加重を抑制することができる。
また、ニードル間クリアランスは、先端部および後端部の方が中間部よりも狭くなるように形成されている。
これにより、中間部で第1ニードル5の内周面と第2ニードル6の外周面との間で空間32を形成しつつ、先端部および後端部で摺接部を形成することができる。このため、放電加工やホーニング加工等の特殊な加工を施すことなく、先端部および後端部で摺接部を形成することができる。
〔変形例〕
本実施例のノズル1では、第1ニードル5の内径寸法および第2ニードル6の外径寸法が、先端に向かい漸減するように設けられていたが、図3に示すように、先端に向かい漸増するように設けてもよい。
また、本実施例のノズル1では、第1ニードル5と第2ニードル6とが摺接する先端部と後端部との間の中間部にも環状部および柱状部が設けられ、環状部の内周面と柱状部の外周面とが対向することで空間32が形成されていたが、このような形態に限定されない。例えば、空間32を形成する第1ニードル5の内周面および第2ニードル6の外周面のいずれか一方がテーパ状に設けられていてもよく、空間32を形成する第1ニードル5の内周面および第2ニードル6の外周面の両方がテーパ状に設けられていてもよい。
(a)は燃料噴射ノズルの構成図であり、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例)。 燃料噴射ノズルの要部を示す説明図である(実施例)。 燃料噴射ノズルの要部を示す説明図である(変形例)。 燃料噴射ノズルの構成図である(従来例)。 燃料噴射ノズルの要部を示す説明図である(従来例)。
符号の説明
1 ノズル(燃料噴射ノズル)
2 噴孔、第1噴孔
3 噴孔、第2噴孔
4 ボディ
5 第1ニードル
6 第2ニードル
27 第1先端ガイド部(環状部)
28 第1後端ガイド部(環状部)
29 第2先端ガイド部(柱状部)
30 第2後端ガイド部(柱状部)

Claims (5)

  1. 少なくとも前後2段階に分けて開放される複数の噴孔を先端部に有するボディと、
    このボディの内部に収容されるとともに、前記複数の噴孔の内で先に開放される第1噴孔を開閉する筒状の第1ニードルと、
    この第1ニードルの内周側に収容されるとともに、前記第1ニードルと同軸方向に移動し、前記第1噴孔よりも後に開放される第2噴孔を開閉する第2ニードルとを備えた燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1ニードルの内径寸法および前記第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい一方向に変化するように設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1ニードルは、軸方向に垂直な中空切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する環状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有し、
    前記第2ニードルは、軸方向に垂直な切断面が軸方向の一定区間で略一定の形状を呈する柱状部を、軸方向に異なる少なくとも2箇所で有し、
    前記第2ニードルの1つの柱状部が、前記第1ニードルの1つの環状部に摺動自在に支持され、前記1つの柱状部と異なる他の柱状部が前記1つの環状部と異なる他の環状部に摺動自在に支持されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  3. 請求項1および請求項2に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1ニードルの内周面と前記第2ニードルの外周面とが径方向に対向することで形成されるクリアランスは、先端部および後端部の方が中間部よりも狭くなるように形成されていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  4. 請求項1ないし請求項3に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1ニードルの内径寸法および前記第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい漸減するように設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
  5. 請求項1ないし請求項3に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記第1ニードルの内径寸法および前記第2ニードルの外径寸法は、先端に向かい漸増するように設けられていることを特徴とする燃料噴射ノズル。
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