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JP2007098672A - 片面金属張積層板 - Google Patents

片面金属張積層板 Download PDF

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JP2007098672A
JP2007098672A JP2005289251A JP2005289251A JP2007098672A JP 2007098672 A JP2007098672 A JP 2007098672A JP 2005289251 A JP2005289251 A JP 2005289251A JP 2005289251 A JP2005289251 A JP 2005289251A JP 2007098672 A JP2007098672 A JP 2007098672A
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Nagayasu Kaneshiro
永泰 金城
Tomohiro Yamaoka
友洋 山岡
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Kaneka Corp
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Kaneka Corp
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

【課題】 本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、加工時におけるカール、そりを解消できる片面金属張積層板を提供することにある。
【解決手段】
非熱可塑性ポリイミド層の両面に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートの片面に導電層、他方の面に耐熱樹脂裏打層を形成してなる片面金属張積層板であって、下記条件を満足する片面金属張積層板により、上記課題を解決しうる。
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120、
【選択図】 なし

Description

本発明は、エッチングなどの加工時にそりやカールなどを起こさない、加工安定性に優れた片面金属張積層板、及び、その製造方法に関する。
近年、エレクトロニクス製品の軽量化、小型化、高密度化にともない、各種プリント基板の需要が伸びているが、中でも、フレキシブル積層板(フレキシブルプリント配線板(FPC)等とも称する)の需要が特に伸びている。フレキシブル積層板は、絶縁性フィルム上に金属箔からなる回路が形成された構造を有している。
上記フレキシブル積層板は、一般に、各種絶縁材料により形成され、柔軟性を有する絶縁性フィルムを基板とし、この基板の表面に、各種接着材料を介して金属箔を加熱・圧着することにより貼りあわせる方法により製造される。上記絶縁性フィルムとしては、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられている。上記接着材料としては、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化性接着剤が一般的に用いられている(これら熱硬化性接着剤を用いたFPCを以下、三層FPCともいう)。
熱硬化性接着剤は比較的低温での接着が可能であるという利点がある。しかし今後、耐熱性、屈曲性、電気的信頼性といった要求特性が厳しくなるに従い、熱硬化性接着剤を用いた三層FPCでは対応が困難になると考えられる。これに対し、絶縁性フィルムに直接金属層を設けたり、接着層に熱可塑性ポリイミドを使用したFPC(以下、二層FPCともいう)が提案されている。この二層FPCは、三層FPCより優れた特性を有し、今後需要が伸びていくことが期待される。
二層FPCにおいては、微細な回路パターンを形成した高密度基板材料への適用が期待されており、反り、カール、しわ、波うち等の不良がないことはもとより、屈曲性、耐熱性等の特性を有することが重要である。一方、FPCには両面金属張積層板と片面金属張積層板があるが、特に、片面金属張積層板では、両面金属張積層板に比べて反りやカールの発生が顕著である。
従来、片面金属張積層板には三層FPCが多く使用されていた。近年、ファインピッチ化や軽量化などの市場要求が高まり、片面金属張積層板にも二層FPCが適用されるようになってきた。
両面2層FPCとして、たとえば特開2000−52483号公報には、非熱可塑性ポリイミド層の両面に同一構成の接着層を設けた対称構造を有する絶縁層を用いたFPCが開示されている。(特許文献1)。
また、片面FPCの製造方法として、銅箔に直接ポリイミド層を形成し、線膨張係数の異なる2種以上のポリイミドを逐次形成する方法などが提案されている(特許文献2)。
しかし、特許文献1では、熱可塑性ポリイミド層の両面に接着層を設けた対称構造を有する絶縁層を用いて両面FPCに関するものであり、片面FPCを製造することについては記載されていない上、本発明の特定の構成を有する積層板も記載されていない。また、特許文献2も、本発明の特定の構成を有する積層板が記載されておらず、また、銅箔にポリイミド層を形成する工程のため、銅箔の厚みが制限されるなどの問題点がある。
従って、両面金属張積層板に使用されている耐熱性接着シートを片面に適用した例はこれまで知られていない。
特開2000−52483号公報 特開平8−250860号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、特に反りの発生が顕著である片面金属張積層板における、加工時におけるカール、そりを解消できる片面金属張積層板を提供することにある。
また本発明は、両面金属張積層板に用いられている耐熱性接着シートを用いて、熱ラミネート法により、片面金属張積層板を簡便に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に基づき鋭意検討した結果、裏打層の特性及び構成を選択することにより上記課題を解決できることを見出し本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、
(1)非熱可塑性ポリイミド層の両面の最外層に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートの片面に導電層、他方の面に耐熱樹脂裏打層を形成してなる片面金属張積層板であって、下記条件
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
を満足する片面金属張積層板。
(2)導電層が銅箔を積層することにより形成されたことを特徴とする(1)記載の片面金属張積層板。
(3)耐熱樹脂裏打層がポリイミドフィルムを積層することにより形成されたことを特徴とする(1)または(2)記載の片面金属張積層板。
(4)非熱可塑性ポリイミド層の両面の最外層に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートを用いて、ロールラミネート法により片面金属張積層板を製造する方法であって、耐熱性接着シートの一方の面に裏打層を形成する工程、
耐熱性接着シートの他方の面に金属箔を積層する工程
を含み、かつ
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
となるように導電層、接着層、耐熱樹脂裏打層を選定することを特徴とする片面金属張積層板の製造方法。
(5)裏打層及び導電層を積層する工程を同時に行うことを特徴とする(4)記載の片面金属張積層板の製造方法。
である。
本発明によりエッチングなどの加工時にカールやそりの発生のない片面FPCを得ることができる。さらに、両面金属張積層板に用いられている耐熱性接着シートを両面金属張積層板製造技術を利用し生産することができる。
本発明の片面金属張積層板は、導電層/耐熱性接着シート/裏打層という構成となっており、耐熱性接着シートは、非熱可塑性ポリイミド層の両面の最外層に熱可塑性ポリイミドを含む接着層が形成されたものとなっている。本発明者らは、この導電層と裏打層、接着シート(接着層/非熱可塑ポリイミド/接着層)と裏打層の線膨張係数を適切に設定することで、金属張積層板の、そりやカールを抑制することが可能となることを初めて見いだした。
また、本発明の製造方法は、非熱可塑性ポリイミド層の両面の最外層に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートを用いて、ロールラミネート法により片面金属張積層板を製造する方法であって、耐熱性接着シートの一方の面に裏打層を形成する工程、
耐熱性接着シートの他方の面に金属箔を積層する工程
を含み、かつ
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
となるように導電層、耐熱性接着シート、耐熱樹脂裏打層を選定することを特徴とする片面金属張積層板の製造方法である。従来、片面金属張積層板は、導電層/接着層/絶縁層の形態をとっており、両面に接着層を有する耐熱性接着シートは片面金属張積層板に使用されることは無かった。
本発明の製造方法により、従来、両面金属張積層板として用いられている耐熱性接着シートを用いて、ラミネート法により片面金属張積層板を簡便に製造することが可能となる。
本発明の片面金属張積層板は、下記の条件を満たしている。
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
好ましくは、
90≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦110
90≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦110
更に好ましくは、
95≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦105
95≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦105
本発明において、線膨張係数はセイコーインスツルメント社製熱機械的分析装置TMA120Cにより、窒素気流下、昇温速度10℃/分にて、10℃から330℃までの温度範囲で測定した後、200℃〜300℃の間における平均値を求める。
本発明の片面金属張積層板はそりの発生が少ないものとなっている。そりの評価は下記手順で測定することができる。
(1)サンプルを7cm×20cmのサイズにカットする。
(2)0℃、60%RHの条件下で24時間放置する。
(3)マイクロゲージ付き顕微鏡で、金属張面を上になるようにし、サンプルの四隅のそり高さを測定する。
本発明の実施の一形態について、耐熱性接着シート、裏打層、導電層、片面金属張積層板の製造の順で、以下に説明する。
[耐熱性接着シート]
耐熱性接着シートは、接着層/非熱可塑性ポリイミド/接着層からなっている。
(接着層)
耐熱性接着層については、50%以上の主成分を熱可塑性ポリイミドからなり、エポキシ系、アクリル系、フェノール系、ポリアミドイミド系、を混合して使用しても良い。また、フィラーなどの添加物を含まれていても良い。また、末端封止などにより分子量を制御してもよい。特に、熱可塑性ポリイミドを95%以上用いるのが耐熱性および絶縁信頼性の観点から好ましい。
既存の装置でラミネートが可能であり、かつ得られる金属張積層板の耐熱性を損なわないという点から考えると、本発明における接着層は、150〜300℃の範囲にガラス転移温度(Tg)を有していることが好ましい。なお、Tgは動的粘弾性測定装置(DMA)により測定した貯蔵弾性率の変曲点の値により求めることができる。
接着層に熱可塑性ポリイミドのみを用いる場合を一例にして本発明を説明する。
本発明に用いられる熱可塑性ポリイミドの前駆体となるポリアミド酸は、従来公知の原料や反応条件等を用いて得ることができる(例えば、後述する実施例参照)。接着フィルムの製造方法としては、非熱可塑性ポリイミドに接着層を形成する方法、又は接着層をシート状に成形し、これを上記ポリイミドフィルムに貼り合わせる方法等が好適に例示され得る。このうち、前者の方法を採る場合、接着層に含有される熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を完全にイミド化してしまうと、有機溶媒への溶解性が低下する場合があることから、非熱可塑性ポリイミドフィルム上に上記接着層を設けることが困難となることがある。従って、上記観点から、熱可塑性ポリイミドフィルムの前駆体であるポリアミド酸を含有する溶液を調製して、これを非熱可塑性ポリイミドフィルムに塗布し、次いでイミド化する手順を採った方がより好ましい。この時のイミド化の方法としては、熱キュア法若しくはケミカルキュア法のどちらも用いることができるが、ケミカルキュア法は接着層を熱劣化させずに化学的転化剤等を除去する加熱条件を設定しなくてはならない場合があるという点から、熱キュア法によりイミド化する方がより好ましい。また、前記ポリアミド酸溶液には、用途に応じて、例えば、フィラーのような他の材料を含んでもよい。また接着フィルム各層の厚み構成については、用途に応じた総厚みになるように適宜調整すれば良い。また、必要に応じて、接着層を設ける前にコロナ処理、プラズマ処理、カップリング処理等の各種表面処理を非熱可塑性ポリイミドフィルム表面に施しても良い。
本発明に用いられるポリイミドはポリアミド酸を前駆体として用いて製造される。ポリアミド酸の製造方法としては公知のあらゆる方法を用いることができ、通常、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンを、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解させて、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。これらのポリアミド酸溶液は通常5〜35wt%、好ましくは10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
重合方法としてはあらゆる公知の方法およびそれらを組み合わせた方法を用いることができる。ポリアミド酸の重合における重合方法の特徴はそのモノマーの添加順序にあり、このモノマー添加順序を制御することにより得られるポリイミドの諸物性を制御することができる。従い、本発明においてポリアミド酸の重合にはいかなるモノマーの添加方法を用いても良い。代表的な重合方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
などのような方法である。これら方法を単独で用いても良いし、部分的に組み合わせて用いることもできる。
また本発明において、非熱可塑性ポリイミド層に接着層を設ける手段としては、非熱可塑性ポリイミド層にポリアミド酸を含む接着剤層を塗布・イミド化して設ける方法、絶縁層と同時押出し法などにより同時に設ける方法等如何なる方法を用いてもよいが、前者の方法を用いる場合、ガラス転移温度は300℃以下、さらには290℃以下、特には280℃以下が好ましい。ガラス転移温度がこの範囲を上回ると、ラミネート加工性が低下する傾向にある。
本発明において使用できる適当な酸無水物はいかなるものを用いてもよいが、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物 )、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)及びそれらの類似物を含み、これらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用い得る。
本発明において使用し得る適当なジアミンとしては、4,4‘−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン及びそれらの類似物などが挙げられる。
これらジアミンと酸二無水物を適宜組み合わせて分子設計をし、所望とする特性を有したポリイミドとすることができる。
なお、この分子設計の際に完全な法則性というものは無く、およそ以下の一般的傾向にした がって当業者の常識の範囲内での試行錯誤が必要となる。
1)フェニレンジアミン類、ベンジジン類、ピロメリット酸二無水物などの剛直な構造を有するモノマーを用いた場合、弾性率が高くなり、線膨張係数が小さくなる傾向にある。
2)分子鎖中にエーテル結合、炭化水素基、スルホン基、カルボニル基の様な屈曲性基を有するモノマーを用いた場合、弾性率が低くなり、線膨張係数が大きくなる傾向にある。
3)3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物のように分子全体で見た場合に直線状でないモノマーを用いた場合も1).と同様の傾向になる。
ポリイミド前駆体(以下ポリアミド酸という)を合成するための好ましい溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であればいかなるものも用いることができるが、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用い得る。
また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のフィルムの諸特性を改善する目的でフィラーを添加することもできる。フィラーとしてはいかなるものを用いても良いが、好ましい例としてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。
フィラーの粒子径は改質すべきフィルム特性と添加するフィラーの種類によって決定されるため、特に限定されるものではないが、一般的には平均粒径が0.05〜100μm、好ましくは0.1〜75μm、更に好ましくは0.1〜50μm、特に好ましくは0.1〜25μmである。粒子径がこの範囲を下回ると改質効果が現れにくくなり、この範囲を上回ると表面性を大きく損なったり、機械的特性が大きく低下したりする可能性がある。また、フィラーの添加部数についても改質すべきフィルム特性やフィラー粒子径などにより決定されるため特に限定されるものではない。一般的にフィラーの添加量はポリイミド100重量部に対して0.01〜100重量部、好ましくは0.01〜90重量部、更に好ましくは0.02〜80重量部である。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフィラーによる改質効果が現れにくく、この範囲を上回るとフィルムの機械的特性が大きく損なわれる可能性がある。フィラーの添加は、
1.重合前または途中に重合反応液に添加する方法
2.重合完了後、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法
3.フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法
などいかなる方法を用いてもよいが、フィラーを含む分散液をポリアミド酸溶液に混合する方法、特に製膜直前に混合する方法が製造ラインのフィラーによる汚染が最も少なくすむため、好ましい。フィラーを含む分散液を用意する場合、ポリアミド酸の重合溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさない範囲内で用いることもできる。
(非熱可塑性ポリイミド層)
非熱可塑性ポリイミド層は、公知のあらゆるポリアミド酸を原料として用いることができ、特に限定されるものではない。また、必要に応じて無機あるいは有機物のフィラーを添加しても良い。また、公知の各種樹脂フィルムを用いることもできる。例えば、アピカル(カネカ社製)、カプトン(東レ・デュポン社製)、ユーピレックス(宇部興産社製)等が例示される。
非熱可塑性ポリイミド層の製造で、これらポリアミック酸溶液からの製造方法については従来公知の方法により製造することができる。この方法には熱イミド化法と化学イミド化法が挙げられ、どちらの方法を用いてフィルムを製造してもかまわないが、化学イミド化法によるイミド化の方が本発明に好適に用いられる諸特性を有したポリイミドフィルムを得やすい傾向にある。
また、本発明において特に好ましいポリイミドフィルムの製造工程は、
a) 有機溶剤中で芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させてポリアミック酸溶液を得る工程、
b) 上記ポリアミック酸溶液を含む製膜ドープを支持体上に流延する工程、
c) 支持体上で加熱した後、支持体からゲルフィルムを引き剥がす工程、
d) 更に加熱して、残ったアミック酸をイミド化し、かつ乾燥させる工程、
を含むことが好ましい。
上記工程において無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン、ジエチルピリジン類等の第三級アミン類等に代表されるイミド化触媒とを含む硬化剤を用いても良い。
以下本発明の好ましい一形態、化学イミド法を一例にとり、ポリイミドフィルムの製造工程を説明する。ただし、本発明は以下の例により限定されるものではない。
製膜条件や加熱条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ等により、変動し得る。
脱水剤及びイミド化触媒を低温でポリアミド酸溶液中に混合して製膜ドープを得る。引き続いてこの製膜ドープをガラス板、アルミ箔、エンドレスステンレスベルト、ステンレスドラムなどの支持体上にフィルム状にキャストし、支持体上で80℃〜200℃、好ましくは100℃〜180℃の温度領域で加熱することで脱水剤及びイミド化触媒を活性化することによって部分的に硬化及び/または乾燥した後支持体から剥離してポリアミック酸フィルム(以下、ゲルフィルムという)を得る。
ゲルフィルムは、ポリアミド酸からポリイミドへの硬化の中間段階にあり、自己支持性を有し、式(1)
(A−B)×100/B・・・・(1)
式(1)中
A,Bは以下のものを表す。
A:ゲルフィルムの重量
B:ゲルフィルムを450℃で20分間加熱した後の重量
から算出される揮発分含量は5〜500重量%の範囲、好ましくは5〜200重量%、より好ましくは5〜150重量%の範囲にある。この範囲のフィルムを用いることが好適であり、焼成過程でフィルム破断、乾燥ムラによるフィルムの色調ムラ、異方性の発現、特性ばらつき等の不具合が起こることがある。
脱水剤の好ましい量は、ポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.5〜5モル、好ましくは1.0〜4モルである。
また、イミド化触媒の好ましい量はポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.05〜3モル、好ましくは0.2〜2モルである。
脱水剤及びイミド化触媒が上記範囲を下回ると化学的イミド化が不十分で、焼成途中で破断したり、機械的強度が低下したりすることがある。また、これらの量が上記範囲を上回ると、イミド化の進行が早くなりすぎ、フィルム状にキャストすることが困難となることがあるため好ましくない。
前記ゲルフィルムの端部を固定して硬化時の収縮を回避して乾燥し、水、残留溶媒、残存転化剤及び触媒を除去し、そして残ったアミド酸を完全にイミド化して、本発明のポリイミドフィルムが得られる。
この時、最終的に400〜600℃の温度で5〜400秒加熱するのが好ましい。この最終焼成温度は高すぎても低すぎてもフィルムの諸特性に悪影響を及ぼす可能性があり、適切な焼成状態はポリイミドの組成、製法などによっても種々変化するため、適宜適切な焼成状態を選択する必要がある。
また、フィルム中に残留している内部応力を緩和させるためにフィルムを搬送するに必要最低限の張力下において加熱処理をすることもできる。この加熱処理はフィルム製造工程において行ってもよいし、また、別途この工程を設けても良い。加熱条件はフィルムの特性や用いる装置に応じて変動するため一概に決定することはできないが、一般的には200℃以上500℃以下、好ましくは250℃以上500℃以下、特に好ましくは300℃以上450℃以下の温度で、1〜300秒、好ましくは2〜250秒、特に好ましくは5〜200秒程度の熱処理により内部応力を緩和することができ、200℃での加熱収縮率を小さくすることができる。
また、フィルムの異方性を悪化させない程度にゲルフィルムの固定前後でフィルムを延伸することもできる。この時、このましい揮発分含有量は100〜500重量%、好ましくは150〜500重量%である。揮発分含有量がこの範囲を下回ると延伸しにくくなる傾向にあり、この範囲を上回るとフィルムの自己支持性が悪く、延伸操作そのものが困難になる傾向にある。
延伸は、差動ロールを用いる方法、テンターの固定間隔を広げていく方法等公知のいかなる方法を用いてもよい。
本発明において使用できる適当な酸無水物はいかなるものを用いてもよいが、上記接着層にあげたものなどがあり、それらの類似物を含み、これらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用い得る。
本発明において使用し得る適当なジアミンとしては、上記接着層に上げたものがあり、それらの類似物を含み、それらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用いられる。
これらジアミンと酸二無水物を適宜組み合わせて分子設計をし、所望とする特性を有したポリイミドとすることができる。
なお、この分子設計の際に完全な法則性というものは無く、上記接着層で記載したものと同 様である。
(裏打層)
耐熱樹脂裏打層を構成する材料の好適な例は、アラミド、ポリイミド、ポリベンズオキサゾール、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等があげられ、特に耐熱性、電気的特性の観点からポリイミド、アラミドを用いるのが好ましい。裏打層の特性として、
80<(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<120
80<(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<120
好ましくは、
90<(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<110
90<(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<110
更に好ましくは、
95<(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<105
95<(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<105
また、本発明において、裏打層に用いられるものは、上記特性を満たすものであれば公知のいかなるものを用いても良い。
耐熱樹脂裏打層を形成する方法としては、樹脂溶液を塗布・乾燥(必要に応じて硬化)させる方法、樹脂フィルムを積層する方法等が挙げられ、これらの中で生産性の観点から樹脂フィルムを積層する方法が好ましい。
裏打層にポリイミドのみを用いる場合、上記一般的傾向により、線膨張係数を変化させることができる。
(導電層)
導電層は、銅及び銅合金、ステンレス鋼及びその合金、ニッケル及びニッケル合金、アルミニウム及びアルミニウム合金など公知いかなる金属箔を用いても良いが、銅箔、ステンレス箔などが好適に用いうる。また、これら金属箔は目的に応じて表面処理、表面粗さ等種々特性を有したものを選択できる。耐熱性接着シートに導電層を形成する方法としては、金属箔を積層する方法、PVD法やめっき法などで直接導電層を形成する方法などが挙げられ、これらいかなる方法を用いても良いが、生産性の観点から金属箔を積層する方法が好ましい。
また、各層の厚みは特に限定されるものではないが、一例をあげると以下のようになる。接着シートの厚みは、5〜125μm、好ましくは10〜75μm、特に好ましくは12.5〜50μmである。この厚みが薄すぎると取り扱い性が悪く、厚すぎると屈曲性が低下する傾向にある。
接着層の厚みとしては1〜25μm、好ましくは1.3〜20μm、特に好ましくは1.6〜15μmである。この厚みが薄すぎると密着性が低下し、厚すぎるとカールしやすくなる傾向にある。
導電層の厚みとしては、1〜50μm、好ましくは1〜35μm、特に好ましくは2〜20μmである。この厚みが薄すぎるとパターニング時の電気抵抗が高くなりすぎ、厚すぎると屈曲性が低下する傾向にある。
裏打層の厚みとしては、片面金属積層耐熱性接着シートの線膨張係数との兼ね合いより算出されるもので、一般的に1〜50μm、好ましくは5〜25μm、特に好ましくは7.5〜20μmである。この層がこの範囲を外れるとカールが生じやすくなる傾向にある。
最終的に得られる金属張積層板の加工時における形状変化(カール、そり)は、上記各層の形成方法や厚み構成及び、裏打層の線膨張係数により適宜調節することができる。
(片面金属張積層板の製造)
片面金属張積層板の製造方法として、耐熱性接着シートに導電層および裏打層を形成するのは逐次であっても、同時であっても良いが、生産性の観点から、ラミネートにより同時に形成するのが好適である。また、高温でラミネートする必要がある際には、最外層に保護用フィルムを配置して積層してもかまわない。
接着フィルムと金属箔の貼り合わせ方法としては、例えば、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置或いはダブルベルトプレス(DBP)による連続処理を用いることができる。中でも、装置構成が単純であり保守コストの面で有利であるという点から、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置を用いることが好ましい。ここでいう「一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置」とは、材料を加熱加圧するための金属ロールを有している装置であればよく、その具体的な装置構成は特に限定されるものではない。
上記熱ラミネートを実施する手段の具体的な構成は特に限定されるものではないが、得られる積層板の外観を良好なものとするために、加圧面と金属箔との間に保護材料を配置することが好ましい。保護材料としては、熱ラミネート工程の加熱温度に耐えうるものであれば特に限定されず、非熱可塑性ポリイミドフィルム等の耐熱性プラスチック、銅箔、アルミニウム箔、SUS箔等の金属箔等を好適に用いることができる。中でも、耐熱性、リサイクル性等のバランスが優れる点から、非熱可塑性ポリイミドフィルムがより好ましく用いられる。
上記熱ラミネート手段における被積層材料の加熱方式は特に限定されるものではなく、例えば、熱循環方式、熱風加熱方式、誘導加熱方式等、所定の温度で加熱し得る従来公知の方式を採用した加熱手段を用いることができる。同様に、上記熱ラミネート手段における被積層材料の加圧方式も特に限定されるものではなく、例えば、油圧方式、空気圧方式、ギャップ間圧力方式等、所定の圧力を加えることができる従来公知の方式を採用した加圧手段を用いることができる。
上記熱ラミネート工程における加熱温度、すなわちラミネート温度は、接着フィルムのガラス転移温度(Tg)+50℃以上の温度であることが好ましく、接着フィルムのTg+100℃以上がより好ましい。Tg+50℃以上の温度であれば、接着フィルムと金属箔とを良好に熱ラミネートすることができる。またTg+100℃以上であれば、ラミネート速度を上昇させてその生産性をより向上させることができる。
上記熱ラミネート工程におけるラミネート速度は、0.5m/分以上であることが好ましく、1.0m/分以上であることがより好ましい。0.5m/分以上であれば十分な熱ラミネートが可能になり、1.0m/分以上であれば生産性をより一層向上することができる。
上記熱ラミネート工程における圧力、すなわちラミネート圧力は、高ければ高いほどラミネート温度を低く、かつラミネート速度を速くすることができる利点があるが、一般にラミネート圧力が高すぎると得られる積層板の寸法変化が悪化する傾向がある。また、逆にラミネート圧力が低すぎると得られる積層板の金属箔の接着強度が低くなる。そのためラミネート圧力は、49〜490N/cm(5〜50kgf/cm)の範囲内であることが好ましく、98〜294N/cm(10〜30kgf/cm)の範囲内であることがより好ましい。この範囲内であれば、ラミネート温度、ラミネート速度およびラミネート圧力の三条件を良好なものにすることができ、生産性をより一層向上することができる。
本発明にかかるフレキシブル金属張積層板を得るためには、連続的に被積層材料を加熱しながら圧着する熱ラミネート装置を用いることが好ましいが、この熱ラミネート装置では、熱ラミネート手段の前段に、被積層材料を繰り出す被積層材料繰出手段を設けてもよいし、熱ラミネート手段の後段に、被積層材料を巻き取る被積層材料巻取手段を設けてもよい。これらの手段を設けることで、上記熱ラミネート装置の生産性をより一層向上させることができる。上記被積層材料繰出手段および被積層材料巻取手段の具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば、接着フィルムや金属箔、あるいは得られる積層板を巻き取ることのできる公知のロール状巻取機等を挙げることができる。
さらに、保護材料を巻き取ったり繰り出したりする保護材料巻取手段や保護材料繰出手段を設けると、より好ましい。これら保護材料巻取手段・保護材料繰出手段を備えていれば、熱ラミネート工程で、一度使用された保護材料を巻き取って繰り出し側に再度設置することで、保護材料を再使用することができる。また、保護材料を巻き取る際に、保護材料の両端部を揃えるために、端部位置検出手段および巻取位置修正手段を設けてもよい。これによって、精度よく保護材料の端部を揃えて巻き取ることができるので、再使用の効率を高めることができる。なお、これら保護材料巻取手段、保護材料繰出手段、端部位置検出手段および巻取位置修正手段の具体的な構成は特に限定されるものではなく、従来公知の各種装置を用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(参考例1;熱可塑性ポリイミド前駆体の合成)
溶媒としてDMFを用い、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(BAPP)と3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)をモル比およそ1:1で40℃の加温下5時間反応させて粘度が2800poise、固形分濃度18.5wt%のポリアミド酸溶液を得た。
(実施例1)
アピカルHPP(18μm:株式会社カネカ製)の両面に、参考例1で得られたポリアミド酸溶液を固形分濃度10重量%になるまでDMFで希釈した後、上記ポリイミドフィルムの両面に、熱可塑性ポリイミド層(接着層)の最終片面厚みが3.5μmとなるようにポリアミド酸を塗布した後、140℃で1分間加熱を行った。続いて、3kg/mの張力下で雰囲気温度360℃の遠赤外線ヒーター炉の中を20秒間通して加熱イミド化を行って、耐熱性接着シートを得た。得られた接着シートの一方の面に18μm圧延銅箔(BHY−22B−T,ジャパンエナジー社製)を、他方の面に裏打ち層として、
80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
となるフィルムを、さらに最外層に保護材料(アピカル125AH;株式会社カネカ製)を配して、ラミネート温度360℃、ラミネート圧力196N/cm(20kgf/cm)、ラミネート速度1.5m/分の条件で連続的に熱ラミネートを行った後室温まで冷却し、保護材料を除去してFCCLを作製した。このFCCLは加工時においてカール、そりがなく良好な外観を有していた。
(比較例1)
線膨張係数が、
(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<70
(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100<70
となる裏打層を使用し、実施例1と同様にしてFCCLを作成したが、カールが生じた。

Claims (5)

  1. 非熱可塑性ポリイミド層の両面に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートの片面に導電層、他方の面に耐熱樹脂裏打層を形成してなる片面金属張積層板であって、下記条件を満足する片面金属張積層板。
    80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
    80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
  2. 導電層が銅箔を積層することにより形成されたことを特徴とする請求項1記載の片面金属張積層板。
  3. 耐熱樹脂裏打層がポリイミドフィルムを積層することにより形成されたことを特長とする請求項1または2記載の片面金属張積層板。
  4. 非熱可塑性ポリイミド層の両面の最外層に熱可塑性ポリイミドを含む接着層を有する耐熱性接着シートを用いて、ロールラミネート法により片面金属張積層板を製造する方法であって、耐熱性接着シートの一方の面に裏打層を形成する工程、
    耐熱性接着シートの他方の面に金属箔を積層する工程
    を含み、かつ
    80≦(導電層の線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
    80≦(耐熱性接着シートの線膨張係数/裏打層の線膨張係数)×100≦120
    となるように導電層、接着層、耐熱樹脂裏打層を選定することを特徴とする片面金属張積層板の製造方法。
  5. 裏打層を形成する工程及び導電層を積層する工程を同時に行うことを特徴とする請求項4記載の片面金属張積層板の製造方法。
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