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JP2007095487A - 流量調整システム及び燃料電池システム - Google Patents

流量調整システム及び燃料電池システム Download PDF

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桂 増西
Hideo Iwasaki
秀夫 岩崎
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義之 五十崎
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Abstract

【課題】 機械的な可動部を持たずに安定した流量調整を行うことができる小型な流量調整システム及び燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 燃料電池への燃料をセラミックヒータやペルチェ素子などの温度制御部403を有するオリフィス流路チップ4のオリフィス流路401に流入させ、温度制御部403によりオリフィス流路401の一部或いは全体の温度制御によりオリフィス流路401を通過する燃料の流量を調整する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば燃料電池や燃料改質器などへの燃料の供給流量を調整可能にした流量調整システム及び燃料電池システムに関するものである。
近年、例えば、パソナルコンピュータや携帯電話などの電子機器の小型化は目覚しいものがあり、これら電子機器の小型化とともに、電源として燃料電池を使用することが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するのみで、発電することができ、燃料のみを交換すれば連続して発電できるという利点を有するため、小型電子機器の電源として極めて有効である。
ところで、このような燃料電池に関しては、メタノールをアノードに直接供給することで発電する直接型メタノール燃料電池や有機燃料を改質器により水素ガスに改質を行い、その水素ガスにより発電するものなどが提案されている。
これら燃料電池もしくは燃料改質器を安定して運転するには、これらに供給する燃料の流量を一定に安定させたり、流量を調整することが燃料電池システムの運用上非常に重要になっている。
従来、燃料電池などへの流体の流量を調整するものとして、例えば、特許文献1に開示されるようにシャフト先端に設けた弁部を弁孔に挿脱可能に設けるとともに、シャフトに弁孔の周囲を閉塞するバルブシートを設け、弁部を弁孔に対し閉位置から所定量移動することでバルブシートが弁孔の閉塞を解除し、弁部の孔部を介して微小流量のガスを流すようにしたものや、特許文献2に開示されるように流体温度、流体圧力、バルブ開度などを検知するとともに、これら検知出力に基づいて流体の質量流量を演算し、この演算された質量流量が所定置となるようにバルブの開度調節と演算を繰り返すようにしたものが知られている。
特開2002−349722号公報 特開2000−163134号公報 特開2002−215241号公報
これら特許文献1及び2に開示されるものは、いずれもバルブの開閉を駆動するものとしてモータなどの電磁アクチュエータが用いられている。ところが、上述のような電磁アクチュエータによりバルブの開閉変位や開閉時間などの制御を行う機構は、装置が大掛かりになり、小型なシステムが求められる携帯用燃料電池には不適である。また、機械的可動部が存在することは寿命の面でも間題が生じる。
一方、従来、特許文献3に開示されるように微小流路に、熱により可逆的に固液相転移しうる流体を流し、相転移点以下に冷却した固体をもって流路を閉塞し、相転移点以上に加熱して流路を開放することで流体の流量調整をするものも知られている。
しかし、特許文献3のものは、液相から固相に向けて相転移させるため流体が限定されてしまい、しかも、相転移点以下まで冷却するのに大掛かりな冷却手段が必要となるため、小型化が求められる燃料電池や燃料改質器への燃料の流量調整には適用することができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、機械的な可動部を必要とせずに安定した流量調整を行うことができる小型な流量調整システム及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る流量調整システムは、
流体を供給する流体供給源と、
前記流体供給源と接続され、前記流体供給源との接続経路に比べ前記流体を通過させる流動抵抗が大きいオリフィス流路と、
前記オリフィス流路の一部或いは全体を加熱または冷却するための温度調整手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムは、
加圧された流体を供給する流体供給源と、
前記流体供給源と接続され、前記流体供給源との接続経路に比べ前記流体を通過させる流動抵抗が大きいオリフィス流路と、
前記オリフィス流路の一部或いは全体を加熱または冷却するための温度調整手段と、
前記温度調整手段に接続され、前記流体を水素を含むガスへと改質するための改質器と、
前記改質器に接続され、前記水素を用いて発電するための燃料電池とを有することを特徴とする。
本発明によれば、機械的な可動部を必要とせずに安定した流量調整を行うことができる小型な流量調整システム及び燃料電池システムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置の概略構成を示すものである。
図1において、1は燃料供給源としての燃料供給部で、この燃料供給部1は、燃料容器1a中に加圧された燃料1bを封入したものである。この場合、燃料容器1aの材質は樹脂材料や金属材料などで構成されている。また、燃料1bは液化ガス(例えばジメチルエーテル等)等を含む加圧された燃料である。
燃料容器1aには、配管2aを介してストップバルブ3が接続されている。ストップバルブ3には、燃料容器1aからの燃料1bが供給され、このストップバルブ3の開閉動作を切り替えることで燃料1bを供給するか止めるかを決定できるようになっている。
ストップバルブ3には、配管2bを介してオリフィス流路チップ4が接続されている。この場合、ストップバルブ3が開動作されているとき、燃料1bがオリフィス流路チップ4に供給される。オリフィス流路チップ4は、詳細は後述するように燃料1bの流量を調整して出力するものである。
オリフィス流路チップ4から、気化器5を介して改質器6及び燃料電池7が接続されている。改質器6は、気化器5により気化された燃料1bを水素を含むガスに改質を行い、その水素ガスを燃料電池7に供給する。燃料電池7は、アノード極7aとカソード極7cとの間に電解質膜7bが配置されている。これらのアノード極7aとカソード極7cは、集電体及び触媒層からなっている。アノード極7aには、改質器6より水素ガスが供給され、触媒反応によりプロトン(陽子)が発生され、一方、カソード極7cには、空気(O2)が供給される。カソード極7cでは、電解質膜7bを通り抜けたプロトンが空気に含まれる酸素と触媒上で反応することで発電が行なわれる。
燃料電池7には、充電部8及び負荷9が接続されている。充電部8は、二次電池からなるもので、燃料電池7から出力される電力により充電される。充電部8は、燃料電池7から出力される電力の不足分を供給するための補助電力を出力する。負荷9は、携帯用電子機器などからなるもので、燃料電池7から直接又は充電部8より電力の供給を受けるようになっている。また、燃料電池7には、燃焼器21が接続されている。この燃焼器21は、未反応の水素を酸素を用いて燃焼させるものである。
図2は、オリフィス流路チップ4の概略構成を示すものである。この場合、例えば、流動抵抗が大きい流路(オリフィス流路)401の配管を挟み込むように熱伝導率の高い材料(例えばアルミニウム)のカバープレート402を配置し、このカバープレート402内側に温度制御手段としてのセラミックヒータやペルチェ素子などの温度制御部403を配置するとともに、カバープレート402外側に熱電対やサーミスタなどの温度センサ404を配置することで構成されている。この場合、オリフィス流路401の配管は熱伝導率が高く耐腐食性のある材料で構成されていることが望ましいが、金属、ガラス、樹脂などの材料により構成されていても構わない。
図3は、オリフィス流路チップ4の他の例の概略構成を示すものである。この場合、オリフィス流路401がエッチングや機械加工などにより形成されているオリフィス流路プレート405と、オリフィス流路401の内径よりも小さな孔が多数配置されたフィルター406がエッチングや機械加工などにより形成されているフィルタープレート407と、温度制御手段としての薄膜マイクロヒータ408と薄膜マイクロ温度センサ409がパターニングされているカバープレート410を積層することで構成されている。
これらのオリフィス流路チップ4は、温度制御部403(薄膜マイクロヒータ408)を通電制御し、オリフィス流路401の一部或いは全体を温度制御することにより、オリフィス流路401に流入する燃料1bのオリフィス流路401内での温度を所定温度に制御するようになっている。
ところで、オリフィス流路チップ4に流入する燃料1bが単相で且つ、オリフィス流路チップ4の制御温度範囲内、圧力降下範囲内で相変化を起こさない場合、オリフィス流路401を通過する燃料1bの体積流量をQ[m3/s]、オリフィス流路401の入口と出口での圧力差(圧力損失)を△P[Pa]、オリフィス流路401での流路抵抗をR[N・s/m5]としたとき、オリフィス流路401を通過する燃料1bの体積流量Qは次式で求められる。
Q=ΔP/R (1)
そして、オリフィス流路401での流路抵抗Rは、円形断面流路の場合、次式で求められる。
Rc=(128μ・l)/πd4 (2)
ここで、Rc:円形断面オリフィス流路での流路抵抗、μ:流体の粘性係数、l:オリフィス流路の長さ、d:オリフィス流路の直径である。
また、オリフィス流路401が矩形断面流路の場合、流路抵抗Rは次式で求められる。
Figure 2007095487
ここで、Rr:矩形断面オリフィス流路での流路抵抗、a:矩形断面の片方の辺長さ、b:矩形断面のもう片方の辺長さである。
さらに、オリフィス流路401が半円断面流路の場合、流路抵抗Rは次式で求められる。
Figure 2007095487
ここで、Rhc:半円断面オリフィス流路での流路抵抗、d:半円断面形状のオリフィス流路の直径である。
このようにオリフィス流路401での流路抵抗Rは、オリフィス流路401の断面形状により(2)〜(4)式に示すように、それぞれ異なる式となるが、燃料1bの粘性係数μに比例する点では同じである。
一般に、流体は、温度Tが変化すると粘性係数μも変化し、流体の粘性係数μは温度依存性を示す。流体粘性係数μの温度依存性の例として、液体の水(H2O)と、メタノール(MeOH)と、ジメチルエーテル(DME)の温度に対する粘性係数の変化を図4に示し、気体の水(H2O)と、メタノール(MeOH)と、ジメチルエーテル(DME)の温度に対する粘性係数の変化を図5に示している。これらの図から液体の場合は、温度Tの上昇と共に粘性係数μは減少し、逆に、気体の場合は温度Tの上昇と共に粘性係数μも増加することが分かる。
このことから、(2)〜(4)式に示したように、オリフィス流路401の流路抵抗Rは、流体の粘性係数μに比例するので、オリフィス流路401の温度制御を行い、オリフィス流路401を通過している燃料1bの温度を変化させることにより、オリフィス流路401の流路抵抗Rを変化させることができる。つまり、オリフィス流路401の入口と出口との圧力差(圧力損失)が変わらなければ、(1)式から体積流量Qは、オリフィス流路401の流路抵抗Rに反比例して変化させることができる。例えば、内径φ100μmで長さが30mmの円形断面のオリフィス流路401により構成されるオリフィス流路チップ4について、温度Tを変化させると、水(液体)の体積流量Qを図6のように変化させることができる(計算結果)。この場合、図6は、オリフィス流路401の入口と出口との圧力差(圧力損失)ΔPを100〜500kPaの間で変えた場合のそれぞれの結果を示している。
また、この結果は、流体が単物質ではなく混合溶液の場合も同様で、混合溶液の粘性係数μの温度依存性により、体積流量Qが変化させることができる。
次に、燃料供給源からオリフィス流路チップ4に流入する燃料1bが、例えば図7に示すように気相17と液相16の気液2相流で且っ、オリフィス流路チップ4の制御温度範囲内、圧力降下範囲内で相変化を起こさない場合、オリフィス流路401内では、図7に示すように気相17と液相16との相境界にメニスカスが形成される。
この場合、オリフィス流路401の中に形成された気相17と液相16との相境界のメニスカスにより、その前後で圧力降下△Pmを生じ、この△Pmは(5)式のように表わされる。
△Pm=2γ(cosθ2−cosθ1)/r (5)
ここで、△Pm:メニスカスによる圧力差、r:円形断面形状のオリフィス流路の半径、γ:流体の表面張力、θ1:出口側の接触角、θ2:入口側の接触角である。
そして、出口側の接触角θ1が90°であると仮定し、オリフィス流路401中にメニスカスがn個形成されるとすると、図8に示すようになり、オリフィス流路401でのメニスカスによる圧力降下△Pm0は(6)式のように表わされる。
Pm0=(2nγcosθ)/r (6)
ここで、θ:入口側の接触角
(6)式から分かるように、メニスカスによる圧力降下Pm0は、形成されるメニスカスの数や液体燃料の表面張力に比例し、オリフィス流路401の半径rに反比例する。オリフィス流路401は流路抵抗を大きくするために流路径dを小さくしているため、メニスカスによる圧力降下が大きく影響する。また、一般的に液体の表面張力γは流体の温度Tの上昇と共に減少し、臨界温度Tcでゼロになる。(6)式に示したように、オリフィス流路401中でのメニスカスによる圧力降下△Pm0は流体の表面張カγに比例するので、オリフィス流路401の温度制御を行うことで、オリフィス流路401を通過している燃料1bの温度を変化させ、結果としてメニスカスによる圧力降下△Pm0を変化させることができる。このことは、上述した流体の粘性係数μの温度依存性による流路抵抗Rの変化と総合して、(7)式に示すように体積流量Qを変化させることができる。
Q=(ΔP−△Pm0)/R (7)
ただし、オリフィス流路401での流路抵抗Rは、気相17と液相16の比率(ボイド率)を考慮して算出される。
次に、オリフィス流路チップ4の制御温度範囲内、圧力降下範囲内で相変化を起こすような場合、上述した効果に加え、相変化による流路抵抗Rの変化や圧力変化の影響が生じる。この場合、図4及び図5に示すように、流体の粘性係数μは液相16と気相17で大きく異なっており、流路抵抗Rが大きく変化し、体積流量Qも大きく変化する。しかし、液相16と気相17とでは密度も大きくことなっており、質量流量Qmとして考える場合は、密度変化も考慮する必要がある。また、相変化による圧力変化の影響も生じる。例えば図9に示すように、ジメチルエーテル(DME)の飽和蒸気圧は、温度により変化することが分かる。これらの変化を総合して、体積流量Q(質量流量Qm)を変化させることもできる。
したがって、このようにすれば、燃料供給部1の燃料容器1a中に加圧された燃料1bをオリフィス流路チップ4の流動抵抗が大きい流路であるオリフィス流路401を通過させて改質器6及び燃料電池7へ供給するようにした場合において、オリフィス流路401に近接して設けられた温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)によりオリフィス流路401の一部又は全体の温度を制御し、オリフィス流路401内での燃料1bの粘性係数、表面張力、液相と気相のボイド率、相境界に形成されるメニスカスの数、圧力等の変化を生じさせるようにしたので、機械的な可動部を持たすことなく、小形にしてオリフィス流路401通過後の流量を調整でき、改質器6及び燃料電池7への燃料供給流量を安定して制御することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4の上流に検出手段としての圧力センサ13が配置されている。圧力センサ13は、オリフィス流路チップ4の上流側の燃料1bの圧力を検出するものである。
圧力センサ13には、制御部14が接続されている。制御部14は、圧力センサ13から出力される圧力情報に基づいて、オリフィス流路401を加熱(又は冷却)するための温度情報を出力し、セラミックヒータやペルチェ素子など温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御する、いわゆるフィードフォワード制御を行うものである。
この場合、制御部14は、図10(a)に示すように圧力センサ13から入力される圧力情報P1、P2、…に対応する温度情報Tout1、Tout2、…を記憶したデータベースが用意されていて、圧力センサ13からの圧力情報が入力されると、このときの圧力情報に対応する温度情報を出力するようになっている。ここでの、圧力情報P1、P2、…と温度情報Tout1、Tout2、…の関係は、第1の実施の形態で述べた関係に基づくもので、予め実験的に求めたデータが用いられる。勿論、制御部14は、関数f(x)を基に、圧力センサ13からの圧力情報を所定の温度情報に変換して出力するようにしたものでも良い。
したがって、このようにすれば、オリフィス流路401の上流に圧力をセンシングする圧力センサ13を設け、圧力センサ13からの圧力情報をデータベースや関数をもとにオリフィス流路401を加熱或いは冷却するための情報に変換して温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御する、いわゆるフィードフォワード制御を実行するようにしたので、外乱による影響を排除し、オリフィス流路401での体積流量Q(質量流量Qm)を安定に保ったり、変化させたりすることができる。
なお、圧力センサ13に代えて他の検出手段としての温度センサをオリフィス流路チップ4の上流に配置し、この温度センサからの温度情報に基づいて制御部14によりオリフィス流路401を加熱(又は冷却)するための温度情報を出力し、セラミックヒータやペルチェ素子など温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御する、フィードフォワード制御を行うようにしてもよい。この場合も制御部14は、図10(b)に示すように温度センサから入力される温度情報T1、T2、…に対応する温度情報Tout1、Tout2、…を記憶したデータベースが用意されていて、温度センサからの温度情報が入力されると、このときの温度情報に対応する温度情報を出力するようになっている。制御部14は、関数f(x)を基に、温度センサからの温度情報を所定の温度情報に変換して出力するようにしたものでも良い。
また、圧力センサ13(又は温度センサ)は、オリフィス流路チップ4の下流側に配置しても、同様な効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4の下流側に検出手段としての流量センサ12が配置されている。流量センサ12は、オリフィス流路チップ4の下流側の燃料1bの流量を検出するものである。
流量センサ12には、制御部14が接続されている。制御部14は、流量センサ12から出力される流量情報に基づいて、オリフィス流路401を加熱(又は冷却)するための温度情報を出力し、セラミックヒータやペルチェ素子など温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御する、いわゆるフィードバック制御を行うものである。
この場合、制御部14は、図11に示すように流量センサ12から入力される流量情報Q1、Q2、…に対応する温度情報Tout1、Tout2、…を記憶したデータベースが用意されていて、流量センサ12からの流量情報が入力されると、このときの流量情報に対応する温度情報を出力するようになっている。ここでの、流量情報Q1、Q2、…と温度情報Tout1、Tout2、…の関係は、第1の実施の形態で述べた関係に基づくもので、予め実験的に求めたデータが用いられる。勿論、制御部14は、関数f(x)を基に、流体センサ12からの流量情報を所定の温度情報に変換して出力するようにしたものでも良い。
したがって、このようにすれば、オリフィス流路401の下流に流量をセンシングする流量センサ12を設け、この流量センサ12からの流量情報をデータベースや関数をもとにオリフィス流路401を加熱或いは冷却するための情報に変換して温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御する、いわゆるフィードバック制御を実行するようにしたので、外乱による影響を排除し、オリフィス流路401での体積流量Q(質量流量Qm)を安定に保ったり、変化させたりすることができる。
なお、流量センサ12は、オリフィス流路チップ4の上流側に配置しても、同様な効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
この第4の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4の上流に検出手段としての圧力センサ13が配置され、下流側に他の検出手段としての流量センサ12が配置されている。圧力センサ13は、オリフィス流路チップ4の上流側の燃料1bの圧力を検出するもので、流量センサ12は、オリフィス流路チップ4の下流側の燃料1bの流量を検出するものである。
圧力センサ13及び流量センサ12には、制御部14が接続されている。制御部14は、圧力センサ13及び流量センサ12から出力される情報に基づいて、オリフィス流路401を加熱(又は冷却)するための温度情報を出力し、セラミックヒータやペルチェ素子など温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御を行うものである。
この場合、制御部14は、図12に示す圧力センサ13から入力される圧力情報P1、P2、…と、流量センサ12から入力される流量情報Q1、Q2、…にそれぞれ対応する温度情報Tout11、Tout12、…を記憶したデータベースが用意されていて、圧力センサ13からの圧力情報及び流量センサ12からの流量情報が入力されると、このときの圧力情報と流量情報に対応する温度情報を出力するようになっている。ここでの、圧力情報P1、P2、…、流量情報Q1、Q2、…と温度情報Tout11、Tout12、…の関係は、第1の実施の形態で述べた関係に基づくもので、予め実験的に求めたデータが用いられる。勿論、制御部14は、関数f(x,y)を基に、圧力センサ13及び流量センサ12からの圧力情報と流量情報を所定の温度情報に変換して出力するようにしたものでも良い。
したがって、このようにすれば、オリフィス流路401の上流に圧力をセンシングする圧力センサ13を設け、且つオリフィス流路401の下流に流量をセンシングする流量センサ12を設け、これら圧力センサ13及び流量センサ12の情報をデータベースや関数をもとにオリフィス流路401を加熱或いは冷却するための情報に変換して温度制御部403(又は薄膜マイクロヒータ408)を通電制御するようにしたので、この場合も、外乱による影響を排除し、オリフィス流路401での体積流量Q(質量流量Qm)を安定に保ったり、変化させたりすることができる。
なお、この場合も、圧力センサ13に代えて温度センサをオリフィス流路チップ4の上流に配置してもよい。また、圧力センサ13(又は温度センサ)をオリフィス流路チップ4の下流側に、流量センサ12をオリフィス流路チップ4の上流側にそれぞれ配置しても、同様な効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。
この第5の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
ところで、オリフィス流路チップ4は、図13(a)に示すようにオリフィス流路401への燃料1bの流入部において、内径の大きな配管2bに直接、内径の小さなオリフィス流路401を接続すると、この接続部に燃料1bの滞留部15が生じることがある。その結果、上流側から流入して来る気泡(気相)17が滞留部15に留まり、後から来る気泡(気相)17と一体化し、その体積を増加させ、最終的に、配管2bを閉塞させるほど気泡(気相)17が成長したところで、オリフィス流路401に流入すると、オリフィス流路401通過後の体積流量Qを大きく変動させてしまうという問題を生じる。
そこで、図13(b)に示すように、配管2bとオリフィス流路401との間の流入部にテーパ状の流路18を形成し、燃料1bが内径の大きな配管2bからテーパ状の流路18を介してオリフィス流路401に流入するような構成にする。
したがって、このようにすれば、オリフィス流路401への流入部分にテーパ状の流路18を形成したので、配管2bからオリフィス流路401への流入部において、滞留部15を生じないようにすることができる。滞留部15が生じなければ、上流側から流入して来る気泡(気相)17は、後から来る気泡(気相)17と一体化することなくそのままオリフィス流路401に流入していくため、オリフィス流路401通過後の体積流量Qの変動(質量流量(Qm)を抑えることができ、燃料供給流量を安定して制御することができる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。
この場合、第5の実施の形態で述べた図13(b)に示した配管2bとオリフィス流路401との間の流入部に形成されたテーパ状流路18の流路内部を親水性処理(例えば、水ガラスなどを主成分としたシリカ系コーティングや親水性樹脂コーティング、酸化チタンコーティングなど)するようにしている。この場合、オリフィス流路401内部も親水性処理するようにしてもよい。
このようにすれば、オリフィス流路401内部とオリフィス流路への流入部分の流路内部を親水処理するようにしたので、オリフィス流路401の上流側から流入した気泡(気相)17の流路壁面への付着を防いだり、流路壁面に付着している気泡(気相)17の離脱を容易にすることができる。その結果、上流側から流入して来る気泡(気相)17は、後から来る気泡(気相)17と一体化することなくそのままオリフィス流路401に流入していくため、オリフィス流路401通過後の体積流量の体積流量Qの変動(質量流量(Qm)を抑えることができ、燃料供給流量を安定して制御することができる。
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。
この第7の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4は、図14(a)に示すように複数(図示例では3個)のオリフィス流路401a、401b、401cが並列に配置され、上流側から流入した気泡(気相)17を各オリフィス流路401a、401b、401cに配流するようにしている。気泡(気相)17が各オリフィス流路401a、401b、401cに配流されることで、一つのオリフィス流路401a(401b、401c)に流入する気泡(気相)17の影響を小さく抑えることができると同時に、各オリフィス流路401a、401b、401cの流路抵抗Rを同じにしないで変えたり、配流後から各オリフィス流路401a、401b、401cに流入するまでの配管2b1、2b2,2b3の長さを変えることで、各オリフィス流路401a、401b、401cに気泡(気相)17が流入するタイミングをずらすことができる。
したがって、このようにすれば、複数のオリフィス流路401a、401b、401cを並列に配置し、気泡(気相)17を効果的に配流させることで、気泡(気相)17の影響を小さく抑えて、なおかつ流入するタイミングをずらすようにしたので、オリフィス流路401a、401b、401cを通過後の体積流量の体積流量Qの変動(質量流量(Qm)を抑えることができ、燃料供給流量を安定して制御することができる。
また、図14(b)に示すように、上流側から配管2bを閉塞させる程の大きさの気泡(気相)17と液相16が交互に流入する場合にも、各オリフィス流路401a、401b、401cに配流されることで、一つのオリフィス流路401a(401b、401c)に流入する気泡(気相)17の影響を小さく抑えることができると同時に、各オリフィス流路401a、401b、401cの流路抵抗Rを同じにしないで変えたり、配流後から各オリフィス流路401a、401b、401cに流入するまでの配管2b1、2b2,2b3の長さを変えることにより、各オリフィス流路401a、401b、401cに気泡(気相)17が流入するタイミングをずらすようにできるので、オリフィス流路401a、401b、401cを通過後の体積流量の体積流量Qの変動(質量流量(Qm)を抑えることができ、燃料供給流量を安定して制御することができる。
ただし、オリフィス流路401a、401b、401cを並列に接続した場合、各オリフィス流路401a、401b、401cの合計の流路抵抗Rは、電気抵抗の場合と同じよう算出される。例えば、3本の並列なオリフィス流路401a、401b、401cの場合、全体の流路抵抗Rは、それぞれのオリフィス流路401a、401b、401cのそれぞれの抵抗R1、R2、R3を用いて、(7)式のように表される。
1/R=(1/R1)+(1/R2)+(1/R3)
R=(R1・R2・R3)/(R2・R3+R1・R3+R1・R2) (7)
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態を説明する。
この第8の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4は、図15に示すようにオリフィス流路401がエッチングや機械加工などにより形成されているオリフィス流路プレート405と、オリフィス流路401の内径よりも小さな孔が多数配置されたフィルター406がエッチングや機械加工などにより形成されているフィルタープレート407と、複数に分割された薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…及び薄膜マイクロ温度センサ412a、412b、412c、…がパターニングされているカバープレート413を積層することで構成されている。
複数に分割された薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…及び薄膜マイクロ温度センサ412a、412b、412c、…は、オリフィス流路401の長さ方向の各所に対応した位置にそれぞれ配置され、各薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…の中から選択的に通電制御することで、オリフィス流路401に任意の温度分布を持たせることができるようになっている。
このようにすると、配管2bからオリフィス流路401に流入する燃料1bは、オリフィス流路401に形成された温度分布に従って加熱或いは冷却されるようになり、例えば、図16(a)〜(d)に示すように種々の温度分布をオリフィス流路401内に生じさせることができる。つまり、オリフィス流路401が温度分布をもつように温度制御することで、オリフィス流路401内での燃料1bの相変化する位置を任意に規定することができ、体積流量Q(質量流量Qm)を安定に保ったり、変化させたりすることができる。
(第9の実施の形態)
次に、本発明の第9の実施の形態を説明する。
この第9の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置は、第1の実施の形態で述べた図1と同様なので、同図を援用し、異なる部分のみを説明する。
この場合、オリフィス流路チップ4は、第8の実施の形態で述べたように複数に分割された薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…及び薄膜マイクロ温度センサ412a、412b、412c、…を有しており、これら薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…中の少なくとも1つに対して、間欠的な通電制御を行うようにしている。具体的には、図17(a)及び(b)に示すような通電、非通電の時間Ton、Toffや通電を行うサイクルの時間Tcycleを時間Ton’、Toff’や通電を行うサイクルの時間Tcycle’のように変化させる(通電と非通電のDutyや通電を行う周期を変化させる)制御を行う。
薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…を間欠的な通電制御を行うことで、オリフィス流路401内の燃料1bに気泡(気相)17を発生させるなどして圧力上昇を生じさせ、流量制御を行う。この場合、第6の実施の形態で述べたようにオリフィス流路401内を親水性処理(例えば、水ガラスなどを主成分としたシリカ系コーティングや親水性樹脂コーティング、酸化チタンコーティングなど)することで、発生した気泡(気相)17をスムーズに離脱させることができる。ここで親水性とは、流体との接触角を測定した際、その接触角が90°以下となる場合をいう。また、接触角の測定条件は、流体には目的とする流体、温度は流量調整システムが用いられる可能性のある温度範囲内である。
このようにすれば、薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…に対する通電時間Tonや通電サイクルの時間Tcycleを変化させることで、体積流量Q(質量流量Qm)を変化させることができるため、さらに燃料供給流量の制御性が向上する。また、薄膜マイクロヒータ411a、411b、411c、…に対する通電は、断続的に行なわれるので、消費電力を小さくでき、電源である燃料電池7に対する負担も小さくできる。
(第10の実施の形態)
次に、本発明の第10の実施の形態を説明する。
図18は、第3の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、燃料電池7には、燃焼器21が接続されている。燃料電池7では、水素と酸素が反応して水が生成されるが、燃料電池7から排出されるガスには、未反応の水素が含まれている。燃焼器21は、未反応の水素を酸素を用いて燃焼させるもので、この燃焼により発生する熱を熱交換することで、燃料容器1aからの燃料1bを気化させてオリフィス流路チップ4のオリフィス流路401に供給するようにしている。
このようにすれば、流体供給源からオリフィス流路401に流入する燃料1bは、予め気相に変換されたものがオリフィス流路チップ4に供給されるので、オリフィス流路401での燃料1bの流量をより安定して制御することができる。
勿論、燃焼器21に代えて、独立したヒータを設け、このヒータにより燃料容器1aからの燃料1bを加熱して気化させオリフィス流路チップ4のオリフィス流路401に供給するようにしても良い。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、燃料電池や燃料改質器などへの燃料供給流量を調整するための流量調整システムについて述べたが、その使用用途は、燃料電池もしくは燃料改質器に限定せず、流体の供給流量を制御する流量調整システムに適用することができる。また、上述した実施の形態では、液化ガスの燃料について述べたが、液化ガス以外の流体であってもよい。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
(1)オリフィス流路を温度制御する温度制御手段は、オリフィス流路が温度分布をもつように制御し、相変化する位置を規定可能とすることを特徴としている。
(2)オリフィス流路を温度制御する温度制御手段は、ヒータ或いはペルチェ素子を有し、これらヒータ或いはペルチェ素子を間欠的に通電制御し、通電時間の長さや間隔を可変とすることを特徴としている。
本発明の第1の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられるオリフィス流路チップの概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられる他のオリフィス流路チップの概略構成を示す図。 第1の実施の形態を説明するための液体粘性係数の温度依存性の例を示す図。 第1の実施の形態を説明するための気体粘性係数の温度依存性の例を示す図。 第1の実施の形態を説明するためのオリフィス流路の温度制御による流量変化を示す図。 第1の実施の形態を説明するためのオリフィス流路内に形成されるメニスカス構造を示す図。 第1の実施の形態を説明するためのオリフィス流路内に形成される複数個のメニスカス構造を示す図。 第1の実施の形態を説明するためのジメチルエーテルの飽和蒸気圧の温度依存性を示す図。 本発明の第2の実施の形態の流量調整システムに用いられるデータベースを示す図。 本発明の第3の実施の形態の流量調整システムに用いられるデータベースを示す図。 本発明の第4の実施の形態の流量調整システムに用いられるデータベースを示す図。 本発明の第5の実施の形態の流量調整システムに用いられるオリフィス流路の流入接続部を示す図。 本発明の第7の実施の形態の流量調整システムに用いられるオリフィス流路への流入接続部と並列オリフィス流路を示す図。 本発明の第8の実施の形態の流量調整システムに用いられるオリフィス流路チップの概略構成を示す図。 第8の実施の形態に用いられるオリフィス流路での温度分布の例を説明する図。 本発明の第9の実施の形態の流量調整システムに用いられる薄膜マイクロヒータヘの通電時間や通電サイクルの変化を説明する図。 本発明の第10の実施の形態の流量調整システムを適用した燃料電池発電装置の概略構成を示す図。
符号の説明
1…燃料供給部、1a…燃料容器、1b…燃料
2a、2b…配管、2b1.2b2…配管
3…ストップバルブ、4…オリフィス流路チップ
5…気化器、6…改質器
7…燃料電池、7a…アノード極
7c…カソード極、7b…電解質膜
8…充電部、9…負荷
12…流量センサ、13…圧力センサ
14…制御部、15…滞留部、16…液相
17…気相、18…テーパ状流路
21…燃焼器、401…オリフィス流路
401a.401b…オリフィス流路
402…カバープレート、403…温度制御部
404…温度センサ、405…オリフィス流路プレート
406…フィルター、407…フィルタープレート
408…薄膜マイクロヒータ、409…薄膜マイクロ温度センサ
410…カバープレート、411a.411b…薄膜マイクロヒータ
412a.412b…薄膜マイクロ温度センサ
413…カバープレート

Claims (7)

  1. 流体を供給する流体供給源と、
    前記流体供給源と接続され、前記流体供給源との接続経路に比べ前記流体を通過させる流動抵抗が大きいオリフィス流路と、
    前記オリフィス流路の一部或いは全体を加熱または冷却するための温度調整手段と
    を具備することを特徴とする流量調整システム。
  2. さらに、前記オリフィス流路の上流及び下流側の少なくとも一方に配置され、前記流体の圧力、温度、流量のいずれか一つを検出する検出手段を有し、該検出手段の検出出力に基づいて前記温度調整手段を制御するための温度制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の流量調整システム。
  3. さらに、前記接続経路と前記オリフィス流路との間には、テーパ状流路を有することを特徴とする請求項1又は2記載の流量調整システム。
  4. さらに、前記テーパ状流路の表面は親水性処理されていることを特徴とする請求項3に記載の流量調整システム。
  5. オリフィス流路は、複数並列に配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の流量調整システム。
  6. 加圧された流体を供給する流体供給源と、
    前記流体供給源と接続され、前記流体供給源との接続経路に比べ前記流体を通過させる流動抵抗が大きいオリフィス流路と、
    前記オリフィス流路の一部或いは全体を加熱または冷却するための温度調整手段と、
    前記温度調整手段に接続され、前記流体を水素を含むガスへと改質するための改質器と、
    前記改質器に接続され、前記水素を用いて発電するための燃料電池と、
    を有する燃料電池システム。
  7. 前記燃料は、液化ガスを含むことを特徴とする請求項6記載の流量調整システム。
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