JP2007084979A - スチールコード及びゴム複合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間にわたり断線を生じることなく安定して使用することができる長寿命かつ低コストのハンドベルト補強用スチールコード及びそのスチールコードで補強されたゴム複合体を提供する。
【解決手段】乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるスチールコードであって、各々がm本のワイヤ32,33,32B,33Bを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランド31,31Bと、前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填される心部空間35と、を有する。
【選択図】 図4
【解決手段】乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるスチールコードであって、各々がm本のワイヤ32,33,32B,33Bを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランド31,31Bと、前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填される心部空間35と、を有する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、エスカレータや動く歩道などの乗客搬送コンベアに用いられるハンドベルト(手摺)を補強するためのスチールコード及びそのスチールコードで補強されたゴム複合体に関する。
エスカレータの手摺に用いられるハンドベルト10は、図2に示すように複数対のピンチローラ12によって駆動される間に、無限軌道の折り返し点Rで大きく屈曲され、苛酷な曲げ変形を繰り返し受ける。この屈曲変形の負荷に耐えられるようにするため、ハンドベルト10は、例えば特許文献1に記載されているように、スチールコード補強層3で補強した多層のラミネート構造とし、強度と可撓性を兼ね備えたものとしている。
従来のハンドベルト補強用スチールコード100は、例えば図8の(a)に示すように、4本のワイヤを撚り合わせた心ストランド103と、4本のワイヤ102を撚り合わせた6つの側ストランド101とを備えている。このスチールコード100の中心部にゴムが充填された図8(b)に示すゴム複合体100Aをゴムシートのなかに埋設してゴムと一体化し、化粧ゴム層7、帆布1,2,4〜6およびビードゴム8とともにラミネート加工すると、ハンドベルトのスチールコード補強層3となる。このようにして作製されたスチールコード補強層3は、ピンチロール12の挟み込みにより、また折り返し点Rでの屈曲により、コード内部で心ストランド103と側ストランド101とが繰り返し変形を受ける。
しかし、従来のゴム複合体100Aは、繰り返し屈曲変形されたときの心ストランド103の伸びが側ストランド101の伸びに比べて小さく、両者の伸び差に起因して心ストランド103の構成ワイヤ102が早期に断線する。心ストランドの構成ワイヤ102が断線した状態で運転を続けると、化粧ゴム層7の平坦性が失われて波うち、最悪の場合には断線ワイヤが化粧ゴム層7を突き破って表面に突出し、利用者が手を怪我するような事態が発生するおそれがあり危険である。このように従来の鋼心スチールコード100で補強されたハンドベルトは、繰り返し屈曲変形を受けたときの耐疲労性が十分であるとは言えず、その寿命が比較的短い。
また、従来のゴム複合体100Aには心ストランド103がコード心部に存在することにより、心ストランド103と側ストランド101が互いに接触する部分にゴムが侵入せず、その部分から錆が発生するという問題点もある。
心ワイヤの突き出しを回避するために、例えば特許文献2に記載されたスチールコード200およびゴム複合体200Aでは、図9の(a)と(b)にそれぞれ示すように、心部にワイヤの代わりにナイロン等からなる繊維心203を用いることにより、ハンドベルトの柔軟性を向上させるとともに、繊維心203が万一断線したとしても化粧ゴム層7を突き破って外部へ突出しないようにしている。
しかし、有機繊維とスチールワイヤとは伸び特性、曲げ剛性等の物性が大きく異なるため、撚り合わせる際の繊維心の外径変化が大きく、その結果スチールコード径のばらつきが大きくなるという欠点がある。また、繊維心スチールコードは繊維心203の形状変化がスチールワイヤに比べて大きいために、スチールコードの撚り形状が安定し難く、その製造ラインの調整および管理が非常に複雑で難しく、製造コストの上昇を招来する要因となっている。
特許第3283644号公報
特開昭56−169886号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、長期間にわたり断線を生じることなく安定して使用することができる長寿命かつ低コストのハンドベルト補強用スチールコード及びそのスチールコードで補強されたゴム複合体を提供することを目的とする。
本発明に係るスチールコードは、乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるスチールコードであって、各々がm本のワイヤを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランドと、前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填される心部空間と、を有することを特徴とする。
本発明に係るゴム複合体は、乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるゴム複合体であって、シート状のゴム板と、所定の間隔をおいて実質的に平行になるように前記ゴム板のなかに埋め込まれた複数本のスチールコードと、を具備し、
前記スチールコードは、各々がm本のワイヤを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランドと、前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填された心部と、を有することを特徴とする。
前記スチールコードは、各々がm本のワイヤを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランドと、前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填された心部と、を有することを特徴とする。
本発明のスチールコードにおいては、心部をコアワイヤレスとしているので、心部−側部間における構成ワイヤの伸び差の問題そのものが無くなるとともに、コード全体の柔軟性が高まり、屈曲性能が良好になる。その結果、屈曲変形が繰り返されるサイクル疲労に対するコードの耐久性(耐疲労性)が向上し、コードの寿命が延長される。
本発明のスチールコードでは、側ストランドを構成するワイヤの数mを5〜7のいずれかの整数とすることが好ましい。ハンドベルトとしての所定の強度、柔軟性および耐疲労性を得るためには、構成ワイヤ数mを5本以上にする必要があるからである。一方、構成ワイヤ数mを8本以上にすると、スチールコードの撚り形状が不安定になるばかりでなく、ストランド径が大きくなり過ぎ、結局はコード径が大きくなり過ぎてゴムシート中に埋め込み難くなり、シート成形が困難になるか、またはストランド径を抑えるために構成ワイヤを細径にすると、強度不足となり、早期に断線するおそれがあるからである。このため本発明では構成ワイヤ数mの最大値を7本とした。
また、側ストランドの数nは4〜6のいずれかの整数とすることが好ましい。ハンドベルトとしての所定の強度、柔軟性および耐疲労性を得るためには、側ストランド数nを4つ以上にする必要があるからである。一方、側ストランド数nを7つ以上にすると、心部に空間を有するコードとして構造上不安定になるばかりでなく、コード径が大きくなり過ぎてゴムシート中に埋め込み難くなり、シート成形が困難になるからである。このため本発明では側ストランド数nの最大値を6つとした。
なお、構成ワイヤの材料は、JIS G3502に規定されたピアノ線(強度レベル250kg/mm2以上、炭素含有量0.72〜0.82質量%)などを用いることができる。
本発明によれば、エスカレータ等の乗客搬送コンベアにおいて、長期間にわたって断線を生じることなく安定して使用することができる長寿命のスチールコード及びそのスチールコードで補強されたゴム複合体を含むハンドベルトが提供される。
本発明によれば、ハンドベルトの柔軟性と耐曲げ疲労性が向上するので、ピンチローラによる押圧力を大きく設定することができ、従来よりもピンチローラの数を減らすことができる。また、ピンチローラの数を同じとした場合には、従来よりも乗客搬送コンベアの行路を長く設定することができる。
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本実施形態のハンドベルト10は、図2に示すように、2つの折り返し点Rを持つエスカレータの手摺に使用されるものであり、4〜12対のピンチローラ12により無限軌道に沿って駆動されるようになっている。ピンチローラ12は、ハンドベルト10の一方面側を押圧するようにスプリングで付勢された駆動輪と、ハンドベルト10の他方面に当接するバックアップローラからなり、ハンドベルト10を所望の押圧力(例えば60〜100kg/cm2)で搬送可能に支持する。ハンドベルト10は、ガイドレールから容易に脱落しないようにするため、長手方向に約300kgの張力が負荷されている。
ハンドベルト10は、図1の(a)に示すように、内側から順番にクッション材としての帆布1,2、補強材としてのスチールコード補強層3、帆布3〜6、化粧ゴム層7を積層してなる多層ラミネート構造体である。ビードゴム8をハンドベルト10の端部に装着することにより、ハンドベルト10は図示のような断面形状を維持するようにされている。
スチールコード補強層3は、図1の(b)に示すように、ゴム複合体30Aが所定ピッチ間隔に埋設されたゴムシートからなるものである。ゴム複合体30Aの各々は、ハンドベルトに付与された張力の一部を受け持つテンションバーであるため、ハンドベルト10の長手に対して平行にカレンダリングされている。例えば図3の(b)に示すように、ゴム複合体30Aは、図3の(a)に示す5×5構成のスチールコード301の中心部にゴム39が充填されたものである。
(実施例1)
次に、実施例1のスチールコード301およびゴム複合体30Aについて説明する。
次に、実施例1のスチールコード301およびゴム複合体30Aについて説明する。
実施例1のスチールコード301は、図3の(a)に示すようにゴム39が充填される予定スペースとしての心部空間35を有している。この心部空間35の周囲に5本の側ストランド31がほぼ等ピッチ間隔に配置されている。側ストランド31は1本の心ワイヤ32の周囲に4本の同径ワイヤ33をS撚りしたものからなる。この5本の側ストランド31をZ撚りすることによりスチールコード301が形成される。さらに、ゴムシートにスチールコード301を挟み、上下からの加熱・加圧によりコード内部にゴム39を浸透させ、心部空間35にゴムが充填されたゴム充填心部36を形成し、図3の(b)に示すゴム複合体30Aを得た。
(実施例2)
次に、実施例2のスチールコード302およびゴム複合体30Bについて説明する。
次に、実施例2のスチールコード302およびゴム複合体30Bについて説明する。
実施例2のスチールコード302は、図4の(a)に示すようにゴム39が充填される予定スペースとしての心部空間35を有している。この心部空間35の周囲に5本の側ストランド31Bがほぼ等ピッチ間隔に配置されている。側ストランド31Bは1本の心ワイヤ32Bの周囲に6本の同径ワイヤ33BをS撚りしたものからなる。この5本の側ストランド31BをZ撚りすることによりスチールコード302が形成される。さらに、心部空間35にゴムが充填されたゴム充填心部36を形成し、図4の(b)に示すゴム複合体30Bを得た。
(比較例1)
次に、比較例1のスチールコード303およびゴム複合体30Cについて説明する。
次に、比較例1のスチールコード303およびゴム複合体30Cについて説明する。
比較例1のスチールコード303は、図5の(a)に示すように心部に心ストランド35Cを有し、その周囲に5本の側ストランド31Cがほぼ等ピッチ間隔に配置されている。心ストランド35Cは3本の同径ワイヤをS撚りしたものからなる。側ストランド31Cは単一の心ワイヤ32Cの周囲に6本の同径ワイヤ33CをS撚りしたものからなる。心ストランド35Cを中心として、その周囲に5本の側ストランド31CをZ撚りして、比較例1のスチールコード303を得た。さらに、スチールコード303を用いて、図5の(b)に示すゴム複合体30Cを得た。
(従来例1)
次に、従来例1のスチールコード100およびゴム複合体100Aについて説明する。
次に、従来例1のスチールコード100およびゴム複合体100Aについて説明する。
従来例1のスチールコード100は、図8の(a)に示すように心部に心ストランド103を有し、その周囲に6本の側ストランド101がほぼ等ピッチ間隔に配置されている。心ストランド103は4本の同径ワイヤをS撚りしたものからなる。側ストランド101は4本の同径ワイヤ102をS撚りしたものからなる。心ストランド103を中心として、その周囲に6本の側ストランド101をZ撚りして、従来例1のスチールコード100を得た。さらに、スチールコード100を用いて、図8の(b)に示すゴム複合体100Aを得た。
(従来例2)
次に、従来例2のスチールコード200およびゴム複合体200Aについて説明する。
次に、従来例2のスチールコード200およびゴム複合体200Aについて説明する。
従来例2のスチールコード200は、図9の(a)に示すように心部に繊維心203を有し、その周囲に6本の側ストランド201がほぼ等ピッチ間隔に配置されている。繊維心203はナイロン繊維(材質;ナイロン6、直径;0.54mm)のモノフィラメントである。側ストランド201は4本の同径ワイヤ202をS撚りしたものからなる。繊維心203を中心として、その周囲に6本の側ストランド201をZ撚りして、従来例2のスチールコード200を得た。さらに、スチールコード200を用いて、図9の(b)に示すゴム複合体200Aを得た。
次に、実施例2のスチールコード30Bを製造する場合を例にとって説明する。
(スチールコードの製造)
先ず、JIS G3502に規定されたピアノ線にブラスめっきしたワイヤ(直径0.98mm)を伸線加工して0.155mmの素線とした。この素線を7個の送給リールからバンチャー撚り線機に送り込み、7本の同径素線を一括撚りして(1+6)構成の側ストランド31Bを作製した。このとき、撚り方向をS、撚りピッチを6.0mmとした。
先ず、JIS G3502に規定されたピアノ線にブラスめっきしたワイヤ(直径0.98mm)を伸線加工して0.155mmの素線とした。この素線を7個の送給リールからバンチャー撚り線機に送り込み、7本の同径素線を一括撚りして(1+6)構成の側ストランド31Bを作製した。このとき、撚り方向をS、撚りピッチを6.0mmとした。
次いで、(1+6)構成の側ストランド31Bを5個の送給リールからバンチャー撚り線機に送り込み、5本の側ストランド31Bを撚り合わせ、5×7(1+6)構成のスチールコード(心無し構造)30Bを得た。このとき、撚り方向をZ、撚りピッチを12.7mmとした。最終的に得たスチールコード30Bの直径は1.26mmであった。
(ゴム複合体の製造)
このようにして得た5×7(1+6)構成のスチールコード30Bを長さ150mmに切断し、切断した5本のスチールコード30Bを図6に示すようにゴムシート(厚さ1mm、幅30mm、長さ140mm)上に両端20mmのつかみ代L2を確保して、5mmピッチ間隔で平行に敷き並べた。従って、両端のつかみ代を除いた自由なスチールコードの長さL1は100mmである。
このようにして得た5×7(1+6)構成のスチールコード30Bを長さ150mmに切断し、切断した5本のスチールコード30Bを図6に示すようにゴムシート(厚さ1mm、幅30mm、長さ140mm)上に両端20mmのつかみ代L2を確保して、5mmピッチ間隔で平行に敷き並べた。従って、両端のつかみ代を除いた自由なスチールコードの長さL1は100mmである。
次いで、これに厚さ1mmのゴムシートを被せ、スチールコードをサンドイッチ状に挟み込み、加硫成形する。加硫温度は約130℃とした。加硫成形後、ゴムシートの外側にはみ出したスチールコードを切断除去した。このようにしてゴム複合体40を得た。
(評価試験方法)
次に、図7を参照して上記のようにして作製したゴム複合体の耐久性を評価するための屈曲曲げ疲労試験について説明する。
上記のゴム複合体40を試験サンプルとして使用し、これを屈曲試験片とした。屈曲試験片40の両端を一対のチャック42で挟持した状態で、チャック42の相互間隔を図7の(a)に示す位置から図7の(b)に示す位置まで接近させ、この動作を2サイクル/秒(1往復0.5秒)で繰り返した。すなわち、図7の(a)に示す伸張時において屈曲試験片40のつかみ端部から端部までの間隔L1を100mmとし、図7の(b)に示す屈曲時において屈曲試験片40のつかみ端部から端部までの間隔L3を50mmとした。繰り返し回数が規定値(例えば1万回)に到達したところで試験を停止し、試験片40を解体してスチールコード30Bを取り出した。取り出したスチールコード30Bの残存強度F2を引張試験機によって測定した。この測定値F2と屈曲曲げ疲労試験を行わない未試験のスチールコードの強度F1との比率F(=F2/F1)を求め、比率Fの百分率をとって耐曲げ疲労性の評価を行なった。
次に、図7を参照して上記のようにして作製したゴム複合体の耐久性を評価するための屈曲曲げ疲労試験について説明する。
上記のゴム複合体40を試験サンプルとして使用し、これを屈曲試験片とした。屈曲試験片40の両端を一対のチャック42で挟持した状態で、チャック42の相互間隔を図7の(a)に示す位置から図7の(b)に示す位置まで接近させ、この動作を2サイクル/秒(1往復0.5秒)で繰り返した。すなわち、図7の(a)に示す伸張時において屈曲試験片40のつかみ端部から端部までの間隔L1を100mmとし、図7の(b)に示す屈曲時において屈曲試験片40のつかみ端部から端部までの間隔L3を50mmとした。繰り返し回数が規定値(例えば1万回)に到達したところで試験を停止し、試験片40を解体してスチールコード30Bを取り出した。取り出したスチールコード30Bの残存強度F2を引張試験機によって測定した。この測定値F2と屈曲曲げ疲労試験を行わない未試験のスチールコードの強度F1との比率F(=F2/F1)を求め、比率Fの百分率をとって耐曲げ疲労性の評価を行なった。
(評価試験結果)
表1に評価試験結果を示す。
従来例1として7×4×0.175構成のスチールコードを含むゴム複合体100Aを用いた。従来例2としてナイロン心+6×4×0.175構成のスチールコードを含むゴム複合体200Aを用いた。
表1に評価試験結果を示す。
従来例1として7×4×0.175構成のスチールコードを含むゴム複合体100Aを用いた。従来例2としてナイロン心+6×4×0.175構成のスチールコードを含むゴム複合体200Aを用いた。
実施例1として、5×5×0.155構成のスチールコードを含むゴム複合体30Aを用いた。実施例2として、5×7×0.155構成のスチールコードを含むゴム複合体30Bを用いた。
比較例1として、1×3+5×7×0.15構成のスチールコードを含むゴム複合体30Cを用いた。
耐曲げ疲労性は、従来例1を基準(100)として、それに対する比率で評価した。
実施例1,2の耐曲げ疲労性指数は157,162となり、いずれも比較例1の結果(110)を大幅に上回った。
ちなみに、比較例1の耐曲げ疲労性指数(110)は、基準となる従来例1のそれ(100)よりも向上しているが、従来例2の結果(120)よりも小さくなった。
本発明は、エスカレータや動く歩道などの乗客搬送コンベアのハンドベルト(手摺)の補強に利用可能である。
1,2,4〜6…帆布(クッション材)、3…スチールコード補強層、7…化粧ゴム層、8…ビードゴム、
10…ハンドベルト(手摺)、12…ピンチローラ、
35C,103…心ストランド(鋼心)、203…繊維心、
100,200,301,302,303…スチールコード、
30A,30B,30C,100A,200A…ゴム複合体、
31,31B,31C,101,201…側ストランド、
32,32B,32C,33,33B,33C,102,202…ワイヤ、
35…心部空間、36…ゴム充填心部、39…ゴム、
40…屈曲試験片(ゴム複合体、ゴムシート)、42…チャック。
10…ハンドベルト(手摺)、12…ピンチローラ、
35C,103…心ストランド(鋼心)、203…繊維心、
100,200,301,302,303…スチールコード、
30A,30B,30C,100A,200A…ゴム複合体、
31,31B,31C,101,201…側ストランド、
32,32B,32C,33,33B,33C,102,202…ワイヤ、
35…心部空間、36…ゴム充填心部、39…ゴム、
40…屈曲試験片(ゴム複合体、ゴムシート)、42…チャック。
Claims (4)
- 乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるスチールコードであって、
各々がm本のワイヤを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランドと、
前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填される心部空間と、を有することを特徴とするスチールコード。 - 前記mを5〜7のいずれかの整数とし、前記nを4〜6のいずれかの整数とすることを特徴とする請求項1記載のスチールコード。
- 乗客搬送コンベア用ハンドベルトの補強に用いられるゴム複合体であって、
シート状のゴム板と、
所定の間隔をおいて実質的に平行になるように前記ゴム板のなかに埋め込まれた複数本のスチールコードと、を具備し、
前記スチールコードは、
各々がm本のワイヤを撚り合わせてなり、前記ワイヤの撚り合わせの向きとは逆向きに撚り合わせられたn本のストランドと、
前記n本のストランドによって周囲を取り囲まれ、ゴムが充填された心部と、を有することを特徴とするゴム複合体。 - 前記mを5〜7のいずれかの整数とし、前記nを4〜6のいずれかの整数とすることを特徴とする請求項3記載のゴム複合体。
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