JP2007081931A - 無線送信装置、無線受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ビタビ復号処理の遅延時間を削減し、適切な反復復号処理を行うことができる無線送信装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
無線送信装置は復号完結ビット付加部を備え、インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列を付加する(S14、S16)。そして、無線送信装置は、復号完結ビット付加部により復号完結ビットが付加されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、インタリーブ部にてインタリーブされたデータを送信するデータ送信部とを備える。
【選択図】 図1
【課題を解決するための手段】
無線送信装置は復号完結ビット付加部を備え、インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列を付加する(S14、S16)。そして、無線送信装置は、復号完結ビット付加部により復号完結ビットが付加されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、インタリーブ部にてインタリーブされたデータを送信するデータ送信部とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、畳み込み符号を用いた信号の無線伝送を行う無線送信装置および無線受信装置に関する。
無線伝送通信では、伝送路の変動や妨害信号の干渉などに起因する受信品質の劣化の対策としてさまざまな技術が用いられている。
例えば、送信側で送信データに誤り訂正符号化を行い、受信側で誤り訂正復号を行う誤り符号化、訂正技術が用いられている。無線LAN規格のIEEE802.11aでは、誤り訂正符号として畳み込み符号が採用され、誤り復号器としてビタビ復号が採用されている。
また、一定期間連続的に受信品質が劣化するバースト誤りの対策として、送信側が送信データの順序をあらかじめ定めた規則に従って入れ替えることにより、データを時間的に分散させ、受信側が元のデータ順に戻すインタリーブ処理がある。インタリーブ処理は、ブロックにまたがって持続する雑音などに起因するデータ誤りにより、その部分のデータ全体が欠落してしまう致命的なトラブルを防止する。
また、所望信号以外の妨害信号を除去する干渉キャンセル技術も重要である。例えば、CDMA通信システムにおいては、他ユーザの拡散符号を用いて、他ユーザの送信信号レプリカを生成し、受信信号から他ユーザの信号を取り除く処理が行われている。
高速無線LAN規格であるIEEE802.11nでは、複数の送受信アンテナを用いて、複数の送信ストリームを同時に送受信するMIMO(Multi−Input Multi−Output)伝送技術が採用されているが、MIMO伝送システムの受信品質を向上させる技術の一つとして、受信信号の復号処理を繰り返す反復復号の適用が考えられるという背景がある。反復復号処理では、適切な繰り返し反復回数を選ぶことにより、受信品質を向上できる。
前述したインタリーブの効果を十分に得るには、伝搬路の変動速度に応じた大きさのインタリーブサイズを選ぶ必要がある。ただし、反復復号処理や大きなインタリーブサイズは処理遅延に大きな影響を与える。インタリーブ、デインタリーブ処理は、インタリーブサイズ分のデータが揃うまで、データの入れ替え処理を行えないため、インタリーブ、デインタリーブ処理を複数回繰り返す反復復号では、処理遅延削減の対策が重要となる。例えば、非特許文献1では、処理遅延を小さくすることを目的として、インタリーブサイズをOFDMシンボルサイズに設定して、反復復号を行っている。
「並列干渉キャンセラを用いた誤り訂正符号化MIMO−OFDMの特性」、柴原、西村、大鐘、小川著、信学技報RCS2004−81、電子情報通信学会
「並列干渉キャンセラを用いた誤り訂正符号化MIMO−OFDMの特性」、柴原、西村、大鐘、小川著、信学技報RCS2004−81、電子情報通信学会
受信側において、十分な受信性能を得るには、ビタビ復号処理において拘束長の5倍以上のトレースバック長を確保する必要があることが知られている。従って、ビタビ復号器に最後のブランチメトリックが入力されてから、トレースバック長分のブランチメトリックが入力されることで、初めてビタビ復号が完了する。すなわち、本来の送信データ終端のブランチメトリックが入力された後、送信側で付与されたTailビットに基づくブランチメトリックが入力されることにより、本来の送信データに対するビタビ復号処理を完了させることができる。
畳み込み符号化、ビタビ復号処理、およびインタリーブ・デインタリーブ処理を行う無線伝送装置においては、本来の送信データ終端の後にブランチメトリックが入力されるために次のインタリーブの到着を待たなければならず、ビタビ復号時の処理遅延の問題が存在した。特に、反復復号処理を行う無線伝送装置においては、反復復号の回数が制限され、インタリーブサイズによっては反復復号が規定された時間内に終了しないというという課題を有していた。
本発明は、上記背景に鑑み、ビタビ復号処理の遅延時間を削減し、適切な反復復号処理を行うことができる無線送信装置および無線受信装置を提供することを目的とする。
本発明の無線送信装置は、インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に、復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列を付加する復号完結ビット付加部と、前記復号完結ビット付加部により復号完結ビットが付加されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、前記畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、前記インタリーブ部にてインタリーブされたデータを送信するデータ送信部とを備える。
この構成により、それぞれのシンボルの末尾に、復号完結ビットとして復号処理を可能にする既知のビット列が付加されるので、畳み込み信号を受信した無線受信装置では、既知のビット列に基づいてシンボルの復号化を行える。すなわち、受信側で次のシンボルの到着を待たなくてもシンボルの復号化を行えるので、復号処理の遅延を低減することができる。なお、「既知のビット列」とは、復号時において、ビタビ復号を行う受信側にとって既知のビット列である。あらかじめ定められたビット列でもよいし、復号対象のシンボルの復号開始より前に復号化されて、復号時に受信側にとって既知となっているビット列でもよい。
本発明の無線送信装置において、前記復号完結ビット付加部は、前記復号完結ビットとして、すべて0からなる所定長のビットを前記シンボルの末尾に付加してもよい。
この構成により、いわゆるテイルビットを用いてビタビ復号を行うことができる。
本発明の無線送信装置において、前記復号完結ビット付加部は、同じシンボル内にある所定長のビットデータを複製し、複製したビットデータを前記シンボルの末尾に付加してもよい。
この構成により、無線受信装置において、ブランチメトリックを用いてビタビ復号を行うことができる。
本発明の無線受信装置は、インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に、復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列が付加されて畳み込み符号化されたデータを受信するデータ受信部と、前記データ受信部にて受信したデータを前記シンボル毎にデインタリーブするデインタリーブ部と、前記デインタリーブ部にてデインタリーブされたデータを前記シンボル毎に前記復号完結ビットに基づいてビタビ復号するビタビ復号部とを備える。
この構成により、既知のビット列に基づいてシンボルの復号化を行える。すなわち、次のシンボルの到着を待たなくてもシンボルの復号化を行えるので、復号処理の遅延を低減することができる。
本発明の無線受信装置は、前記ビタビ復号部にてビタビ復号化されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、前記畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、前記インタリーブ部にてインタリーブされたシンボルに基づいて前記シンボルのレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、前記レプリカ信号生成部にて生成されたレプリカ信号によって前記データ受信部にて受信する信号の干渉をキャンセルする干渉キャンセル部とを備えてもよい。
このように、干渉キャンセル部を有する構成においては、復号したデータを再度復号化してレプリカ信号を生成する必要があるので、データの復号を速やかに行うことへの要求が特に大きい。本発明の構成により、次のシンボルの到着を待たずに速やかにビタビ復号を行えるので、無線受信装置は適切に干渉をキャンセルすることができる。
本発明の無線受信装置において、前記データ受信部は、前記復号完結ビットとして、すべて0からなる所定長のビットが前記シンボルの末尾に付加されて畳み込み符号化されたデータを受信してもよい。
この構成により、いわゆるテイルビットを用いてビタビ復号を行うことができる。
本発明の無線受信装置において、前記データ受信部は、同じシンボル内にある所定長のビットデータを複製し、複製したビットデータが前記シンボルの末尾に付加されて畳み込み符号化されたデータを受信してもよい。
この構成により、ブランチメトリックを用いてビタビ復号を行うことができる。
本発明によれば、それぞれのシンボルの末尾に、復号処理を可能にする復号完結ビットとして既知のビット列が付加されるので、畳み込み信号を受信した無線受信装置では、既知のビット列に基づいて速やかにシンボルの復号化を行うことができ、復号処理の遅延を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態の無線送信装置および無線受信装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、無線送信装置としてMIMO送信機を用い、無線受信装置としてMIMO受信機を用いる例を挙げて説明する。MIMO送信機およびMIMO受信機は共に2本のアンテナを備え、MIMO送信機とMIMO受信機との間で2つのストリームを伝送する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、無線送信装置としてMIMO送信機を用い、無線受信装置としてMIMO受信機を用いる例を挙げて説明する。MIMO送信機およびMIMO受信機は共に2本のアンテナを備え、MIMO送信機とMIMO受信機との間で2つのストリームを伝送する。
図1は、第1の実施の形態のMIMO送信機による送信フレーム生成手順を示す図である。図1を用いて、本実施の形態のMIMO送信機による送信フレーム生成手順について説明する前に、MIMO送信機およびMIMO受信機の構成について説明する。
図2〜図4は第1の実施の形態のMIMO送信機10の構成を示す図、図5はMIMO受信機30の構成を示す図である。
図2に示すように、MIMO送信機10は、送信フレーム生成部11と、畳み込み符号化部12と、インターリーブ部13と、マッピング部14と、OFDM変調部15と、RF部16とを備えている。
MIMO送信機10は、送信フレーム生成部11にて生成した送信フレームを畳み込み符号化部12で畳み込み符号化し、符号化した送信フレームをインタリーブ部13でインタリーブする。MIMO送信機10は、インタリーブ後のデータをマッピング部14にて適用される変調方式に応じてマッピングし、OFDM変調部15でOFDM変調することによりOFDMシンボルを生成する。MIMO送信機10は、生成されたOFDMシンボルをRF部16にてアップコンバートし、送信アンテナより送信する。
送信フレーム生成部11は、送信フレームを生成する機能を有する。図3は、送信フレーム生成部11の構成を示す図である。送信フレーム生成部11は、送信ビット生成部21と、Tailビット・パディングビット挿入制御部22と、FIFO部23とを有する。送信ビット生成部21は、送信フレームの情報に基づいて送信ビットを生成し、生成した送信ビットをFIFO部23に格納する。Tailビット・パディングビット挿入制御部22は、送信ビットへのTailビットおよびパディングビットの挿入を制御する。本実施の形態のTailビット・パディングビット挿入制御部22によるTailビットの挿入制御については、図1を参照して後に詳しく説明する。
図2に戻って、畳み込み符号化部12は、送信フレーム生成部11で生成された送信フレームを畳み込み符号化する機能を有する。図3は、畳み込み符号化部12の構成を示す図である。畳み込み符号化部12は、入力されたデータを(拘束長−1)段のシフトレジスタで保持し、畳み込み符号部12に入力されたあるデータに対し、過去の6データの値を利用して求めた2ビットをデータの畳み込み符号化結果として出力する。フレームの最終データが畳み込み符号部12に入力された後は、Tailビット(6ビット、オールゼロ)を入力し、畳み込み符号部12の全シフトレジスタの値をゼロにセットすることで、畳み込み符号化処理を終端させる。この畳み込み符号化部12としては、IEEE802.11a無線LANの規格の畳み込み符号化器を用いることができる。
次に、MIMO受信機30について図5を用いて説明する。MIMO受信機30は、RF部31と、OFDM復調部32と、チャネル推定・分離部33とブランチメトリック演算部34と、デインタリーブ部35と、ビタビ復号部36と、反復復号部40とを備える。反復復号部40は、レプリカ生成部41と、干渉キャンセル部42と、ブランチメトリック演算部43と、デインタリーブ部44と、ビタビ復号部45と、畳み込み符号化部46と、インタリーブ部47と、マッピング部48とを備えている。
MIMO受信機30は、受信アンテナにより受信した受信信号を、RF部31にてダウンコンバートした後、OFDM復調部32によりOFDM復調する。MIMO受信機30のチャネル推定・分離部33は、送信側より送信された既知信号を用いて送受信アンテナ間のチャネル特性を推定する。また、チャネル推定・分離部33は、例えばZF(Zero Forcing)などのチャネル分離処理により、二つのストリームのデータが混信して受信されたOFDM復調後のシンボルデータから各ストリームのデータを分離する。ブランチメトリック演算部34は、チャネル分離後のデータを用いてブランチメトリックを求め、これをデインタリーブ部35でデインタリーブした後、デインタリーブされたデータをビタビ復号部36で復号する。
反復復号部40は、このビタビ復号結果に対し、送信側と同様の畳み込み符号化、インタリーブ、マッピングを行い、さらに、レプリカ生成部41がチャネル推定結果を乗ずることで、各送受信アンテナ間の受信信号のレプリカ信号を生成する。干渉キャンセル部42が、レプリカ生成部41にて生成されたレプリカ信号をOFDM復調信号から差し引くことにより、各ストリームの信号を得る。その各ストリーム信号に対しては、受信機の初段の処理と同様、ブランチメトリック演算、デインタリーブ、ビタビ復号が行われる。この反復復号処理を繰り返し行った後、受信データが得られる。
次に、図1を参照して、第1の実施の形態のMIMO送信機10による送信フレーム生成手順について説明する。送信フレーム生成部11は、送信ビット生成部21により送信ビットを生成し(S10)、生成された送信ビットをFIFO部23に蓄積する(S12)。次に、送信フレーム生成部11は、前回のTailビット挿入後からFIFO部23に蓄積されたビット数が(インタリーブサイズ−Tailビット数)に達したか否かを判定する(S14)。蓄積ビット数が(インタリーブサイズ−Tailビット数)に達したと判定された場合には(S14でYES)、Tailビット・パディングビット挿入制御部22によりTailビットを挿入する(S16)。蓄積ビット数が(インタリーブサイズ−Tailビット数)に達していない場合には(S14でNO)、Tailビットの挿入を行わないで、次のステップへと移行する。
送信フレーム生成部11は、ビット生成を終了するか否かを判定する(S18)。ビット生成を終了しないと判定された場合は(S18でNO)、再度、送信ビットをFIFO部23に蓄積する(S12)。ビット生成を終了すると判定されるまで、上記した処理を繰り返し行う。
ビット生成を終了するか否かの判定(S18)において、ビット生成を終了すると判定された場合には(S18でYES)、送信フレーム生成部11は、蓄積済みのTailビットを含むFIFO蓄積ビット数が(インタリーブサイズの倍数−Tailビット数)であるか否かを判定する(S20)。この判定の結果、蓄積ビット数が(インタリーブサイズの倍数−Tailビット数)であると判定された場合には(S20でYES)、Tailビット・パディングビット挿入制御部22はTailビットを挿入する(S24)。この判定の結果、蓄積ビット数が(インタリーブサイズの倍数−Tailビット数)でないと判定された場合には(S20でNO)、Tailビット・パディングビット挿入制御部22は、FIFO部に蓄積されるビット数が(インタリーブサイズの倍数−Tailビット数)となるようパディングビットを挿入し(S22)、その後にTailビットを挿入する(S24)。
以上のように構成された本実施の形態のMIMO送信機10およびMIMO受信機30による効果について説明する。
本実施の形態のMIMO送信機10は、図1の送信フレーム生成手順に示されるように、送信フレームのインタリーブサイズ単位、すなわち各シンボルの末尾にTailビットを挿入する。これにより、ビタビ復号の処理遅延を削減することができる。この点について、図6および図7を用いて説明する。図6は従来の畳み込み符号化およびビタビ復号化の例を示す図であり、図7は本実施の形態の畳み込み符号化およびビタビ復号化を示す図である。図6および図7は、送信フレームの符号化、送信から復号化までの各段階におけるデータの状態を説明する概念図である。両図では、処理時間の説明に必要な部分のみを示している。
本実施の形態による効果の理解に資するため、最初に図6を用いて、従来の畳み込み符号化およびビタビ復号について説明する。
送信側では、複数のシンボルSB1、SB2・・・SBnからなる送信フレームの末尾にTailビットTBが付加された後に、送信フレームの畳み込み符号化が行われる。畳み込み符号化された送信フレームは、インタリーブサイズ単位でインタリーブされる。
送信側では、複数のシンボルSB1、SB2・・・SBnからなる送信フレームの末尾にTailビットTBが付加された後に、送信フレームの畳み込み符号化が行われる。畳み込み符号化された送信フレームは、インタリーブサイズ単位でインタリーブされる。
受信側では、ブランチメトリック演算部34より得られたブランチメトリックがデインタリーブ部35に入力され、デインタリーブ部35でデインタリーブして出力する。図6において、デインタリーブ出力の処理時間がデインタリーブ入力より短くなっているのは、デインタリーブ処理開始時に、インタリーブサイズ分のデータがすべて揃っているので、高速でデインタリーブ結果を出力することができるためである。
デインタリーブ出力は、ビタビ復号部36に入力され、ビタビ復号結果が出力されるが、十分な受信性能を得るには、ビタビ復号処理において拘束長の5倍以上のトレースバック長を確保する必要であるという理由から、次のインタリーブ処理単位のデインタリーブ出力がないとビタビ復号を行えない。例えば、シンボルSB1のビタビ復号を行うためには、シンボルSB2のブランチメトリックが入力されないと、インタリーブ処理単位のデータの末尾のビタビ復号結果が出力されない。次のシンボルSB2は、次のインタリーブデータ全体を受信し、元の順番に並べ替えてはじめて得られるので、次のインタリーブデータをすべて受信するまで待たなければならない。従って、図6に示すビタビ復号出力の待ち時間が生じ、その結果、反復復号部のインタリーブの開始が遅れることになる。反復復号処理を行う装置においては、インタリーブの後に再度デインタリーブを行うため、処理遅延が非常に大きくなる。また、IEEE802.11aでは、データを受信してからACKを返すまでの時間が規定されているので(例えば、SIFS:Short Interframe Space)、その時間内に反復復号処理を完了してACKを送信する必要があるが、規定された時間内にACKを返すことが困難となる。
これに対し、本実施の形態のMIMO送信機10は、図7に示すように、それぞれのシンボルSB1、SB2、・・・SBnの末尾にTailビットTBを挿入した送信フレームを生成し、インタリーブサイズ単位でインタリーブする。
MIMO受信機30は、MIMO送信機10から送信されたデータをデインタリーブ部35でデインタリーブして出力する。図7でデインタリーブ出力の処理時間が短くなっているのは前記と同じ理由で、デインタリーブ処理開始時に、インタリーブサイズ分のデータがすべて揃っているので、高速でデインタリーブ結果を出力することができるためである。
本実施の形態では、デインタリーブ出力の結果、それぞれのインタリーブ処理単位にTailビットTBを含むデータにより得られたブランチメトリックが配置される。従って、ビタビ復号部36は、インタリーブ処理単位でビタビ復号処理を完結させることができる。その結果、反復復号の畳み込み符号化、インタリーブを速やかに開始することができ、反復復号の処理遅延を削減することができる。
以上の反復復号処理遅延の削減により、伝送効率を大きく劣化することなく、反復復号回数を増やしたり、データを受信してからACKを返すまでの時間の制約への余裕を大きできる。さらに、処理遅延のために反復復号が不可能だったシステムで、反復復号の適用を可能とすることができる。
なお、本実施の形態において、Tailビットの挿入により劣化する伝送効率は、IEEE802.11aで変調方式を64QAM、符号化率を3/4の場合の伝送を想定した場合、たかだか0.3%程度である。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のMIMO送信機10およびMIMO受信機30について説明する。第2の実施の形態のMIMO送信機10は、基本的な構成は第1の実施の形態のMIMO送信機10と同じであるが、送信フレームの生成手順が相違する。第2の実施の形態では、それぞれのインタリーブの末尾にTailビットを付加する代わりに、同じシンボルの先頭から所定の長さのビットデータを複製して付加する。同じシンボルの先頭のビットデータは、復号時には受信装置にとって既知のデータとなっている。以下の説明では、インタリーブに挿入するビットデータを既知ビットという。
次に、本発明の第2の実施の形態のMIMO送信機10およびMIMO受信機30について説明する。第2の実施の形態のMIMO送信機10は、基本的な構成は第1の実施の形態のMIMO送信機10と同じであるが、送信フレームの生成手順が相違する。第2の実施の形態では、それぞれのインタリーブの末尾にTailビットを付加する代わりに、同じシンボルの先頭から所定の長さのビットデータを複製して付加する。同じシンボルの先頭のビットデータは、復号時には受信装置にとって既知のデータとなっている。以下の説明では、インタリーブに挿入するビットデータを既知ビットという。
図8は、第2の実施の形態のMIMO送信機10の送信フレーム生成手順について説明するフローチャートである。第2の実施の形態のMIMO送信機10の基本的な動作は、第1の実施の形態のMIMO送信機10の動作と同じであるが、第2の実施の形態のMIMO送信機10では、送信ビットをFIFO部23に蓄積した後(S32)、FIFO部23への蓄積ビット数が(インタリーブサイズ−既知ビット数)であるか否かを判定する点が異なる(S34)。この判定の結果、蓄積ビット数が(インタリーブサイズ−既知ビット数)であると判定された場合には(S34でYES)、既知ビットをFIFO部23に挿入する(S36)。
図9は、MIMO受信機30の構成を示す図である。第2の実施の形態のMIMO受信機30は、第1の実施の形態のMIMO受信機30の構成に加えて、ブランチメトリック挿入部37、49を備えている。ブランチメトリック挿入部37は、デインタリーブ部35より出力されるブランチメトリックに、ブランチメトリック演算部34で出力されたブランチメトリックの一部を挿入する機能を有する。
図10は、第2の実施の形態のMIMO送信機10およびMIMO受信機30の処理を示す図である。MIMO送信機10は、図8に示すフローに従って、送信フレームを生成する。図10に示す送信フレームにおいて、それぞれのシンボルSB1、SB2・・・の末尾には、既知ビットCB1、CB2・・・が挿入される。この送信フレームをインタリーブ単位に畳み込み符号化し、インタリーブ出力する。
MIMO受信機30のブランチメトリック挿入部37は、デインタリーブ部35から出力されたブランチメトリックを、デインタリーブ処理単位(例えば、シンボルSB1)毎に区切る。ブランチメトリック挿入部37は、区切られたデインタリーブ処理単位の先頭からあらかじめ定めた数分のブランチメトリックを切り出し、デインタリーブ処理単位401の末尾に挿入する。ここで切り出すブランチメトリックの長さは、MIMO送信機30にて挿入した既知ビットに対応する長さであり、少なくともトレースバック長分の長さを有する。ブランチメトリック挿入部37は、ブランチメトリックを挿入したデータをビタビ復号部36に渡す。
以上のようにブランチメトリックを挿入することにより、挿入されたブランチメトリックが、本来のビタビ復号対象データに引き続き入力されるので、本来のビタビ復号処理対象データの復号を、従来方式のように待ちを生じることなく完結することができる。その結果、反復復号のインタリーブをすぐに開始することができ、反復復号の処理遅延を低減することができる。
また、第2の実施の形態では、Tailビットを挿入しないので、伝送効率を保ちつつ、上記の処理遅延の低減を図ることができる。
なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態のようにTailビットを挿入するのではなく、過去のブランチメトリックを入力するため、挿入したブランチメトリックに対するビタビ復号処理は、既に行われている過去のブランチメトリックの復号結果を利用することができるが、復号の精度は過去のブランチメトリックの復号結果に依存する。
以上の反復復号処理遅延の低減により、伝送効率を劣化させることなく、反復復号回数を増やしたり、データを受信してからACKを返すまでの時間の制約への余裕が大きくなり、さらには、処理遅延のために反復復号が不可能だったシステムで、反復復号の適用を可能とすることができる。
以上、本発明の無線送信装置および無線受信装置について、実施の形態を挙げて詳細な説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記した実施の形態においては、MIMO送信機10およびMIMO受信機30を例に説明したが、畳み込み符号化、ビタビ復号、及び反復復号を行う他のシステムにも、本発明を適用可能である。
上記した実施の形態において、ビタビ復号を用いるシステムで説明したが、Tailビットを含む畳み込み符号化データを復号できるその他の誤り訂正符号を用いる場合にも、本発明の送信フレーム生成手順を適用可能である。
上記した第2の実施の形態においては、送信フレームの末端にTailビットを挿入する例について説明したが、他のシンボルと同様に、既知ビットを挿入してもよい。
本発明によれば、復号処理の遅延を低減することができるというすぐれた効果を有し、処理遅延の制約が厳しい干渉キャンセラを備えた無線伝送装置等として有用である。
10 MIMO送信機
11 送信フレーム生成部
12 畳み込み符号化部
13 インタリーブ部
14 マッピング部
15 ODFM変調部
16 RF部
21 送信ビット生成部
22 Tailビット・パディングビット挿入制御部
23 FIFO部
30 MIMO受信部
31 RF部
32 OFDM復調部
33 チャネル推定・分離部
34 ブランチメトリック演算部
35 デインタリーブ部
36 ビタビ復号部
37 ブランチメトリック挿入部
40 反復復号部
41 レプリカ生成部
42 干渉キャンセル部
43 ブランチメトリック演算部
44 デインタリーブ部
45 ビタビ復号部
46 畳み込み符号化部
47 インタリーブ部
48 マッピング部
49 ブランチメトリック挿入部
11 送信フレーム生成部
12 畳み込み符号化部
13 インタリーブ部
14 マッピング部
15 ODFM変調部
16 RF部
21 送信ビット生成部
22 Tailビット・パディングビット挿入制御部
23 FIFO部
30 MIMO受信部
31 RF部
32 OFDM復調部
33 チャネル推定・分離部
34 ブランチメトリック演算部
35 デインタリーブ部
36 ビタビ復号部
37 ブランチメトリック挿入部
40 反復復号部
41 レプリカ生成部
42 干渉キャンセル部
43 ブランチメトリック演算部
44 デインタリーブ部
45 ビタビ復号部
46 畳み込み符号化部
47 インタリーブ部
48 マッピング部
49 ブランチメトリック挿入部
Claims (7)
- インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に、復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列を付加する復号完結ビット付加部と、
前記復号完結ビット付加部により復号完結ビットが付加されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、
前記畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、
前記インタリーブ部にてインタリーブされたデータを送信するデータ送信部と、
を備える無線送信装置。 - 前記復号完結ビット付加部は、前記復号完結ビットとして、すべて0からなる所定長のビットを前記シンボルの末尾に付加する請求項1に記載の無線送信装置。
- 前記復号完結ビット付加部は、同じシンボル内にある所定長のビットデータを複製し、複製したビットデータを前記シンボルの末尾に付加する請求項1に記載の無線送信装置。
- インタリーブの処理単位となるシンボルの末尾に、復号化処理を可能にするための復号完結ビットとして既知のビット列が付加されて畳み込み符号化されたデータを受信するデータ受信部と、
前記データ受信部にて受信したデータを前記シンボル毎にデインタリーブするデインタリーブ部と、
前記デインタリーブ部にてデインタリーブされたデータを前記シンボル毎に前記復号完結ビットに基づいてビタビ復号するビタビ復号部と、
を備える無線受信装置。 - 前記ビタビ復号部にてビタビ復号化されたシンボルを畳み込み符号化する畳み込み符号化部と、
前記畳み込み符号化部にて符号化されたシンボルをインタリーブするインタリーブ部と、
前記インタリーブ部にてインタリーブされたシンボルに基づいて前記シンボルのレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、
前記レプリカ信号生成部にて生成されたレプリカ信号によって前記データ受信部にて受信する信号の干渉をキャンセルする干渉キャンセル部と、
を備える請求項4に記載の無線受信装置。 - 前記データ受信部は、前記復号完結ビットとして、すべて0からなる所定長のビットが前記シンボルの末尾に付加されて畳み込み符号化されたデータを受信する請求項4に記載の無線受信装置。
- 前記データ受信部は、同じシンボル内にある所定長のビットデータを複製し、複製したビットデータが前記シンボルの末尾に付加されて畳み込み符号化されたデータを受信する請求項4に記載の無線受信装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
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