以下、図1から図24を参照して、この発明に係る冷蔵庫を詳細に説明する。なお、同一の部位や矢印などは同一符号を持って示し、重複した説明を省略する。
先ず、図1を参照して、本実施の形態に係る冷蔵庫群のシリーズ構成を説明する。図1は本発明に係る冷蔵庫群の外観寸法体系図である。
図1において、この実施の形態に係る冷蔵庫群は、内容量が400リッタから500リッタクラスの標準的な冷蔵庫を対象としている。もちろん、この内容量は一実施例であり、他の容量クラスの冷蔵庫群でも適用可能である。
この実施の形態の冷蔵庫群は、上下及び左右の分割寸法体系を共通にしながらも奥行寸法D0の異なる複数の本体100と、共通する横幅寸法W0を備えた1枚のシングル開閉ドア51と、前記横幅寸法W0を2枚で覆う一対の観音開きドア52と、前記横幅寸法W0を備えた複数種類の引出ドア60、70、80、90を備えることで、部品の共用化を図りながら多様な内容量で多様な使い勝手が得られる点を1つの特徴としている。
即ち、この冷蔵庫群は、最上部にシングル開閉ドア51または観音開きドア52を備えた冷蔵室500を設け、最下部に引出ドア90を備えた野菜室900を設け、この冷蔵室500と野菜室900との間に2つの断熱仕切板200、201(図4参照)で仕切られた冷凍室400を備えている。前記冷凍室400は、下部に引出ドア80を備えた第1冷凍室800が配置され、その上部に、引出ドア60を備えた製氷室600と引出ドア70を備えた第2冷蔵室700が左右に並設される。そして、この実施の形態では、前記各ドアの位置関係を共通にして、奥行寸法D0が異なる本体100を複数用意する。
例えば、この実施の形態では、奥行寸法D2を備えた本体100aと、この奥行寸法D2より大きい奥行寸法D3を備えた本体100bの2種類の本体100を用意する。これにより、(a)図に示す、冷蔵室500が観音開きドア52で構成される冷蔵庫1aと、(b)図に示す冷蔵室100がシングル開閉ドア51で構成される冷蔵庫1bとがそれぞれ内容量(容量奥行寸法D0)が異なる冷蔵庫1c、1dに部品の共用化を図って低コストでシリーズ展開できる。
最近の食生活では400リッタクラスの冷蔵庫が標準的な容量となっている。しかし、このクラスの冷蔵庫を住宅に設置するとなると、個々の住宅環境によりその設置状況は様々である。例えば、冷蔵庫の横幅寸法W0を考えると、横幅寸法W0が600mmあれば略100パーセント設置可能であるが、横幅寸法W0が大きくなると設置できない住宅が多くなっていく。
例えば、横幅寸法W0が750mmとなると約50パーセントしか設置できなくなる。もちろん、高さ方向H0や奥行き方向D0を大きくすれば、横幅寸法W0を600mmに抑えることができるが、天井までの高さは限られており、また、奥行寸法D0にもそれなりの制約がある。そこで、この実施の形態では、約80パーセントの設置が可能な650mmを横幅寸法W0に設定している。
また、奥行寸法D0は、システムキッチンの奥行寸法の制約を受けることとなる。システムキッチンの奥行寸法は600mm、650mmが一般的となっているので、この寸法体系に合わせれば、冷蔵庫1をシステムキッチンの横に並べても凹凸無く馴染んだ設置が可能である。
そこで、この実施の形態では、横幅寸法W0が650mmで高さ寸法H0を1800mm程度とする大きさで統一し、奥行寸法D0、具体的には共用化を図る各ドアの奥行寸法(肉厚)は変更できないので、本体の奥行寸法D1をシステムキッチンの奥行寸法体系に合わせる大きさに設定している。
なお、この実施の形態では、本体100の奥行寸法D2、D3を625mmと675mmに設定している。これは、各ドアの両端部を丸み形状とすることで、システムキッチンと整合性を図りながら、内容量を大きくすることが可能であるためである。これを図24で更に説明する。
図24は、システムキッチン40と冷蔵庫1を並べて設置した平面図である。図24の(a)図において、この実施の形態では、シングル開閉ドア51の厚さをd7に設定し、このシングル開閉ドア51の両端部を厚さd7より小さい半径R1の円弧形状に形成している。この半径R1の大きさは冷蔵庫1がシステムキッチン40の前面より前方に張り出す大きさD8と略同じ大きさに設定している。この実施の形態では、D8を25mmに設定している。即ち、この冷蔵庫1の前面両側は半径R1が25mmの大きさの円弧形状が施されている。
このような形状を備える冷蔵庫1によれば、冷蔵庫1の前面がシステムキッチン40の前面より張り出していても、張り出した冷蔵庫1の両端部は、それぞれの前面を緩やかに連続する円弧で連結されるので、張り出し量が軽減され、設置性を改善できる。
(b)図は、図1の冷蔵庫1のシングル開閉ドア51の前面を半径R2の大きな円弧形状としたものである。この半径R2の円弧の両端部は前記R1の円弧と連続するように形成する。このような形状を採用すれば、冷蔵庫1の前面部がシステムキッチン40の前面部より張り出す量D9を前記D8より大きくしながら、前記(a)図と同様な作用効果を得ることができる。もちろん、このような、作用効果は、観音開き開閉ドア52を採用する冷蔵庫でも同様な効果を得ることができる。
図1に戻り、400リッタクラスの冷蔵庫1を設置する場合、冷蔵室500の開閉ドアも大きくなることから、この大きな開閉ドアを開放できるスペースがあるか否かも大きな制約条件となる。このような設置環境から、開閉ドアの開放寸法が1/2となる観音開き開閉ドア52が最近脚光を浴びている。この観音開き開閉ドア52は、大きな冷蔵室500を半分だけ開いて食品の取り出しができるので省エネの観点でも有利であるが、ドアポケットの収納容量からするとシングル開閉ドア51が有利である。設置スペースが同じであって、かつ、この2つの選択肢の何れかを選択できる冷蔵庫1を低コストで提供されれば消費者には極めて有利である。
更に、この実施の形態では、冷凍室400を冷蔵庫1の中段に配置した貯蔵室のレイアウト構成を取っている。出願人は、1997年に野菜室を中段に配置した冷蔵庫を提案し、現在まで、この中段野菜室の冷蔵庫が主流と成っている。しかし、近年の食生活の変化により、冷凍食品の需要が高まっている。例えば、家庭用冷凍食品の生産量の推移をみると、1995年が36万トンだったものが2004年には53万トンとなり、10年で生産量が5割アップしたとの試算もある。特に、製氷室600の使用頻度は極めて高くなっている。
そこで、この実施の形態では、最近使用頻度の高まっている冷凍食品を収納する冷凍室400を中段に集中配置し、野菜室900を下段に、冷蔵室500を上段に配置する貯蔵室のレイアウト構成とした。しかも、中段を構成する冷凍室400は、上下を仕切る2枚の断熱仕切板200、201(図4参照)により上下の貯蔵室と隔離され、その上段に最も使用頻度の高い製氷室600と急速冷凍が可能な第2冷凍室700を配置し、下段に大容量の第1冷凍室800を配置したレイアウトとしたので、省エネでしかも冷凍効率の向上を図りながら使い勝手を向上することができる。
以下、この実施形態に係る冷蔵庫群を実現するための構造を更に詳細に説明する。
先ず、この実施の形態に係る冷蔵庫群の基本的な構造を図2から図4を参照して説明する。図2は観音開き開閉ドアを開いた状態の冷蔵庫の外観図である。図3はシングル開閉ドアを開いた状態の冷蔵庫の外観図である。図4は観音開きの冷蔵庫の縦断面図である。なお、説明に当たっては、観音開き開閉ドア52を備えた冷蔵庫1aを主体に説明し、必要により、シングル開閉ドア51を備えた冷蔵庫1bを説明するようにする。
図2において、冷蔵庫1aの外観は、前面が開放した縦長の本体100と、この本体100の前面に取り付けられる一対の観音開きの開閉ドア52と、引出ケースを備えた複数の引出ドア60、70、80、90とから構成される。
図2、図4に示すように、前記本体100は、鋼板製の外箱101と、この外箱101の内部に間隔を備えて組み込まれる構成樹脂製の内箱102と、両箱101、102の間に充填される発泡ウレタン断熱材103とから構成される。そして、この本体100は、その内箱102の内部を上下に仕切る2つの断熱仕切板200と201により、上部の貯蔵空間と、中段の貯蔵空間と、下段の貯蔵空間の3つの熱的に遮断された貯蔵空間が形成される。また、中段の貯蔵空間は、2つの断熱仕切板200と201との間を上下に仕切る仕切枠202により上下に分割され、この仕切枠202と前記上部の断熱仕切板200との間を縦仕切板203によって更に左右に分割される。
この実施の形態では、最上部の貯蔵空間を冷蔵室500とし、最下部の貯蔵空間を野菜室900とし、この野菜室900と冷蔵室500との間の貯蔵空間を製氷室600と第2冷凍室700と第1冷凍室800の3つの貯蔵空間に仕切られる冷凍室400としている。
前記冷蔵室500は、断熱仕切板200の上方に形成される貯蔵空間であり、その前面を両側の上下に設けられる一対のヒンジ部53を介して取り付けられる一対の観音ドア52a、52bで開放可能としている。この冷蔵室500の内箱102側には、最下部に製氷用の水タンク部510と第1引出ケース部520と第2引出ケース部530が配置され、その上部を更に複数の仕切棚540を介して上下に仕切っている。また、前記観音開き開閉ドア52の内壁にはそれぞれ複数の収納ポケット550が取り付けられている。
前記製氷室600と前記第2冷凍室700は前記縦仕切板203を介して左右に仕切られた貯蔵空間である。製氷室600には、引出機構部610を介して製氷室ケース620と前記引出ドア60が前後方向に引き出し可能に取り付けられ、その天井面に自動製氷機構部630が配置されている。また、前記第2冷凍室700もまた、引出機構部710を介して第2冷凍室ケース720と前記引出ドア70が前後方向に引き出し可能に取り付けられる。
前記第1冷凍室800は、3つの収納ケースがそれぞれの引出機構部810を介して引出可能に配置される。即ち、最下部に配置される下部収納ケース820は、引出ドア80とともに下部引出機構部811を介して前後方向に引き出すことができる。また、下部収納ケース820の上部に配置される中段収納ケース830は、中段引出機構部812を介して独自に引き出すことができる。
更に、最上部に配置される上段収納ケース840は、上段引出機構部813を介して独自に引き出すことができる。これら3つの収納ケース820、830、840は上下に積層配置され、最下部の下部収納ケース820が最も収納容量が大きく、次に中段収納ケース830、次に上段収納ケース840と成っている。つまり、3つの収納ケースはその投影面積をほぼ同一としているので、収納ケースの深さが最も小さいのが上段収納ケース840となっている。したがって、上部収納ケース840は、冷気を浅い収納ケース内に取り込むことになるので、急速冷凍の食品の収納に適する。
そして、中段収納ケース830および下段収納ケース820もまた、収納ケースの深さが異なるので、比較的小さいも食品を中段収納ケース830に、大きな食品を下段収納ケース820に収めることができる。
次に、野菜室900は、断熱仕切板201の下方に形成される形成される貯蔵空間であり、その前面を引出ドア90で覆われて熱的に密閉され、上下に積層配置される上部収納ケース930と下部収納ケース920を内臓している。この引出ドア90は、下部引出開閉機構部911を介して前後方向に引出可能に取り付けられている。この引出ドア90を支持する下部引出機構部911は下部収納ケース920を支持し、前記引出ドア90の開閉にともなって下部収納ケース920を出し入れすることができる。
前記上部収納ケース930は、下部収納ケース920より、浅い収納ケースであり、上部引出機構部912を介して、引出ドア90の引き出し時に独自に出し入れすることができる。
次に、図3を参照して、シングル開閉ドア51を備えた冷蔵庫1bを説明する。この冷蔵庫1bは、前記したように、観音開き開閉ドア52を備えた冷蔵庫1aのシングル開閉ドア51以外の部分を共通にしている。
この冷蔵庫1bのシングル開閉ドア51は、冷蔵室500の前面の片側の上下に取り付けられるヒンジ部53を介して本体100に開閉可能に取り付けられる。前記したように、本体100には一対の観音ドア52a、52bを取り付けるために、冷蔵室500の両側の上下にヒンジ部53を取り付けるようにしているので、この内の一方の片側にシングル開閉ドア51を取り付けるようにする。図3は、右側にヒンジ部53を取り付け、図示しない他の片側のヒンジ部53の取付部にはキャップ等を取り付けている。このような構造であれば、例えば、左右反転するシングル開閉ドアを別途用意すれば、図3と逆の右側を開放するシングル開閉ドア51の取り付けが容易となる。
冷蔵庫1bは、図1に示すように、シングル開閉ドア51のハンドル部材54を観音ドア52aのものと共用しているので、その外観を冷蔵庫1aと類似感あるものとしている。そして、その内側には、複数の収納ポケット550を上下に配置している。
次に、図4を参照して、冷凍機構部の概略配置を説明する。図4において、この実施の形態では、本体100の裏面に機械室130と冷却室140とを積層する構造としている。即ち、この実施の形態では、最下部の野菜室900の後方に圧縮機131や放熱部132を有する機械室130を配置し、中段の冷凍室400の後方に送風フアン141や熱交換器142を備えた冷却室140を配置し、最上部の冷蔵室500の後方には通風通路560を形成している。
前記機械室130は、本体100の裏面下部を内方に凹状に形成した空間であり、圧縮機131と放熱部132が横長の機械室内に左右に並べて配置される。このため、この機械室130は全高を低く押さえることができるので、野菜室900の内側に張り出す機械室130の容積を少なくすることができる。つまり、この実施の形態では、野菜室900の下部収納ケース920の後方に前記機械室130を配置することができる。そして、野菜室900の上部収納ケース930の後方空間を前記機械室130の上方位置まで拡張することができる。
この実施の形態では、上部収納ケース930の後方を、拡張された収納空間まで延長して、下部収納ケース920の後部より後方に張り出して形成している。これにより、下部収納ケース920と上部収納ケース930とで構成される野菜室900の有効収納スペースを大きくしている。
更に、前記拡張された収納空間を利用して、下部収納ケース920を支持する下部引出開閉機構部911を後方に長く形成することができる。これによって、下部収納ケース920と引出ドア90を保持する下部引出開閉機構部911の重複部分を確保するので、下部収納ケース920を野菜室900から大きく前方へ引き出すことができる。したがって、下部収納ケース920の食品の出し入れが容易となる。
また、この拡張された収納空間は、圧縮機131や放熱部132により比較的高い温度の空間である機械室130と、温度が低い冷却室140とを分断することができるので、熱効率の面からも有利である。
前記冷却室140は、断熱材を備えた2つの断熱仕切板200、201の間に構成される冷凍室400の後方に形成される。この冷却室140は、本体100の内壁と、その前面に取り付けられる冷却室ユニット150で構成される。この冷却室140には、最下部に露受皿143が配置され、その上部に熱交換器142、その上部に送風フアン141、その上部にダンパ部144が上下に積層配置される。
その位置関係は、下部の断熱仕切板201の後方に露受皿143、第1冷凍室800の後方に熱交換器142、製氷室600と第2冷凍室700の後方に送風フアン141とダンパ部144を配置している。なお、前記送風フアン141は、その下端部が前記仕切枠202の後方に接する程度に配置される。
ここで、露受皿143には、熱交換器142の運転で熱交換器142に蓄積する霜を取り除く働きをする除霜用ヒ−タ146が設けられる。除霜用ヒ−タ146が発熱し熱交換器142に着いた霜を溶かした時できる除霜水は露受皿143の下部に設けた排水管147を介して室外に排出される。
次に、図4から図13を参照して、冷気通路の概略構成を説明する。図5は、説明を簡単にするために、各室の前面に取り付けられる複数のドアを取り除いた状態の正面図を示している。この図5では、各収納ケースや棚と冷気の通風路の位置関係を示すために、これら冷気流路を破線で示している。図6から図13は冷凍室の冷気流路を説明するものである。
図6は冷凍室の縦断面図であり、図7は冷却室ユニットの前方斜視図、図8は冷却室ユニットの後方斜視図である。図9、図10は製氷室の縦断面図、図11は製氷室と第2冷凍室の横断面図、図12は製氷室の後方に設けられる冷気通路を備えた奥行調整部材の外観図である。図13は図11のA−A断面図である。説明に当たっては、図5を基に図6から図13を参照しながら説明を進める。
先ず、図4、図5において、この実施の形態は、冷気が1つの熱交換器142を通過することで、庫内全体の冷却を行う構造である。したがって、前記冷却室140の下部に配置した吸気部145から庫内の冷気が取り込まれる。冷却室140に取り込まれた冷気は、前記熱交換器142によって冷やされ、送風フアン141に取り込まれる。送風フアン141から吹き出される冷気は、冷凍室400とダンパ部144とに分岐される。したがって、ダンパ部144が閉じられれば、その冷気は全て冷凍室400へ供給され、ダンパ部144を開放すれば、冷気の一部は、ダンパ部144の開放の程度により冷蔵室500または野菜室900に供給される。この実施の形態では、図示しないマイコンが各所に設けられる図示しないセンサの情報に基づいてこのダンパ部144や送風フアン及び圧縮機131を制御する。
ダンパ部144を通過した冷気は冷蔵室500と野菜室900に分岐される。野菜室900へ供給される冷気はわずかでよく、その殆どは冷蔵室500に供給される。冷蔵室500の庫内背面には、背面化粧板に隠されるように通風通路560が形成される。冷蔵室500に供給される冷気は、前記通風通路560を上昇して、適宜設けられる吹出口561から冷蔵室500の仕切棚540の間に吹き出される。また、冷気は、通風通路560から分岐して前記第1引出ケース部520と第2引出ケース部530へも供給される。
冷蔵室500に供給された冷気は、冷蔵室500の庫内背面の下部片側に設けた戻り通路450を介して冷却室140の下部に戻される。
一方、野菜室900へ分岐する冷気は前記戻り通路450と並設される野菜室供給通路460によって野菜室900の天井面の後方片側から供給される。野菜室900においては、冷気による野菜の乾燥を防ぐために、下部収納ケース920はその上部を上部収納ケース930によって覆われ、上部収納ケース930はその上部を断熱仕切板201によって塞がれる。このため、野菜室900に導かれた冷気は、2つの収納ケースの周囲を通過して間接的に2つの収納ケース内に収納される野菜類を冷やした後、天井面の後方の他の片側から冷却室140の下方に戻される。なお、野菜室供給通路460と戻り通路450とを兼用してもよい。
次に、図6において、冷凍室400に供給される冷気は冷却室ユニット150の前面に仕切壁151を介して形成される冷気供給通路169を介して、前記製氷室600や第1冷凍室800、第2冷凍室700に供給される。この冷却室ユニット150を図7、図8で更に説明する。
図7、8において、この冷却室ユニット150は、外観などを構成する樹脂成型品と発泡ウレタン断熱材で形成される。図8に示す冷却室ユニット150の裏面は、下方の3/4が凹状に形成され、この凹部151が本体100の内部背面壁とともに冷却室140を構成する。この冷却室140には、下部に熱交換器142が配置され、その上部には送風フアン141が形成される。送風フアン141の上部は発泡ウレタン断熱材でブロック状に形成され、その内部にダンパ部144や冷機通路が形成される。前記凹部151の周囲には隙間部材152が貼り付けられ、本体100に取り付けた際の密閉度を確保する。
また、前記凹部151の片側には、上下に貫通した凹溝153が形成され、この凹溝153が本体100の内部背面壁とともに戻り通路450を形成する。この凹溝153の両側にも隙間部材152は貼り付けられ、本体100に取り付けた際の密閉度を確保する。
図7において、冷却室ユニット150の前面外観は、複数の吹出口や吸気口を備えた樹脂成型品にて覆われている。上部に形成される吹出口161と162は冷凍室用の吹出口であり、吹出口163は第2冷凍室用の吹出口である。中段の左右両側に形成される一際大きな吹出口164は第1冷凍室800の上段収納ケース840のための吹出口であり、その下方の1対の小さな吹出口165は中段収納ケース830用の吹出口である。更に、その下方の一対の小さな吹出口166は下部収納ケース820用の吹出口である。この実施の形態では、収納容量の大きさや面積に対応して1個または2個の吹出口を設けて、冷凍効率を向上させている。
また、冷却室ユニット150の正面下部には冷却室140へ冷気を戻すための吸気部145が設けられている。そして、この吸気部145と前記吹出口166の間には、下部収納ケース820を冷凍室400に収納した状態で、この下部収納ケース820の背面壁と突き当たって、吹出口165から吹き出された冷気が冷凍室内を冷やすことなく吸気部145に戻ることを軽減するように室内側に突出して形成される仕切板167である。
なお、冷却室ユニット150の上面には、ほぼ中央に冷蔵室500の背面の内壁内に形成される通風通路560に連通する吹出口168が形成され、片側には、冷蔵室500の下部後方に連通する野菜室供給通路460の一部が形成されている。
この冷却室ユニット150によれば、送風フアン141やダンパ部144や冷気通風路などの主要な部分が組み込まれているので、冷蔵庫1の外で組み立てて、庫内に組み込むことができるので組立性を向上させることができる。組み込む際には、事前に、露受皿143に除霜用ヒ−タ146を取り付けたり、熱交換器142を所定位置に取り付けた後に、大きな開口を誇る第1冷凍室800から庫内に挿入して、内壁面に取り付けることで、通風路や各部の位置関係が特定しながら簡単に取り付けることができる。したがって、この冷却室ユニット150を取り外すことで、冷却室140が開放されるので、メンテナンスも容易に行うことができる。
更にまた、冷却室ユニット150の前面は周囲の内箱102とともに樹脂成型品で構成されるので、庫内の清掃性や意匠性を向上させることができる。
次に、図6を参照して第1冷凍室800への冷気供給を説明する。図6において、冷却室ユニット150は、仕切壁168によって冷却室140の前面に第1冷凍室800へ冷気を供給する冷気通路169と分離される。即ち、送風フアン141から吹き出される冷気は、前記冷気通路169によって下方に導かれる。そして、冷気通路169の上方に設けられる吹出口164から第1冷凍室800の上段収納ケース840に冷気を供給し、続いて、冷気通路169の中段に設けられる吹出口165から中段収納ケース830に冷気を供給し、最後に、冷気通路169の下段に設けられる吹出口166から下部収納ケース820に冷気を供給する。
この実施の形態では、第1冷凍室800と、その上段の製氷室600と第2冷凍室700とを仕切る仕切枠202を後方に奥行きのない棒状の形状としている。したがって、この仕切枠202の後方には、収納ケースなどを配置しない空間204が形成される。この実施の形態では、実質的に、収納スペースとして利用できない空間204を利用して、大型の吹出口164を配置している。
この実施の形態では、図17に示すように、第1冷凍室800の上段収納ケース840を上部が大きく開放したケース形状としている。このため、引出ドア80を閉めた状態では、上段収納ケース840の上部開口部は、仕切枠202の後方の空間204に隣接することとなる。したがって、この空間204の後方から吹出口164を介して冷気を供給すれば、この空間204に対して大きく開口した上段収納ケース840全体に冷気を供給することができる。しかも、吹出口164は、前後方向に長く、かつ仕切枠202の厚さ分の広い空間を有する空間204に配置することができるので、第1冷蔵室800に冷気を供給する吹出口164、165に比べて、大きく、かつ、吹き出し位置を前方に位置させることができる。
従来の冷凍室は、その上部を断熱仕切板で仕切った構造が主体であったため、冷気を収納ケースの後方から供給したり、あるいは、断熱仕切板の天井面に通風路を形成していた。このため、冷気の供給が後方に偏ったり、あるいは、構造が複雑になっていた。しかし、この実施の形態によれば、広い空間204を介して、簡単な構造で、かつ、上段収納ケース840の中央よりから均等に冷気を供給することができる。
一方、この実施の形態では、下部収納ケース820及び中段収納ケース830への冷気の供給もまた、中段収納ケース830と上部収納ケース840のケース形状を工夫することで、かつ、簡単な構造で効率的に行うことができる。即ち、この実施の形態では、中段収納ケース830と上部収納ケース840の後部の背面壁に傾斜面851を形成している。
この実施の形態では、冷凍室400の内壁面の背面壁全体をほぼ垂直面で形成される冷却室ユニット150で形成しているので、冷凍室400をほぼ直方体形状とすることができる。このため、この冷凍室400に配置される各収納ケースを、この直方体形状の冷凍室400の最下部にほぼ一杯に配置した下部収納ケース820の投影面積内に収めることができる。
特に、第1冷凍室800に配置される3つの収納ケースの後端部を前記冷却室ユニット150の前面に隣接させることができるので、実質的な収納容量を大きくすることができる。
しかし、このような構造を備えると、上段収納ケース840の下方に積層される下部収納ケース820と中段収納ケース830への冷気の供給が難しくなる。本実施の形態では、この改善策として、中段収納ケース830と上部収納ケース840の後部の背面壁を斜めにカットした傾斜面851とすることで、側面から見て、中段収納ケース830と上段収納ケース840の上面後端部に断面が三角形状の空間852を形成することができる。この実施の形態では、この三角形状の空間852を冷気通路として利用している。
つまり、この実施の形態では、前記三角形状の空間852に隣接する冷却室ユニット150に吹出口165,166を設けている。この吹出口165,166は、前記三角形状の空間852に入り込むように前方に突出して形成される。このため、吹出口165,166から吹き出される冷気は、前方の傾斜面851に当たって、その下方の下部収納ケース820と中段収納ケース830に供給される。したがって、下部収納ケース820と中段収納ケース830の後方の背面壁を切り欠くことなく冷気を供給することができる。
しかも、突出する吹出口165,166を前記三角形状の空間852で吸収することができるので、下部収納ケース820と中段収納ケース830の後端部を、その後方に不要な無効空間を形成することなく、冷却室ユニット150の前面に隣接させることができる。更に、前記構造により、下部収納ケース820への冷気の供給が確保されるので、下部収納ケース820の上端部と中段収納ケース830の下端部の隙間を作って冷気通路を確保する必要がないので、この隙間分の実質的な収納容量を大きくすることができる。
また、前記傾斜面851を作ることにより、中段収納ケース830と上段収納ケース840の収納容積が減ることになるが、この傾斜面851の位置は食品の出し入れがし難い2つの収納ケースの後方下端部であるので、その影響を最小限にすることができるし、この傾斜面851によって、食品を出し入れする際は、収められる食品が前方に移動しやすい副次的効果も期待できる。
また、この実施の形態では、冷却室ユニット150の前面下部に冷気通路169を形成していないので、この空間を、冷凍室400の戻り冷気空間853とすることができる。この戻り冷気空間853は、その上面を仕切板167によって覆われるので、冷凍室400内を循環した冷気を効率的に冷却室140の下端部に戻すことができる。
なお、3つの収納ケース820、830、840に供給された冷気は、各収納ケースの前面部に形成される通風穴を介して冷凍室400内を下降し、前記戻り冷気空間853を介して吸気口145に戻される。
次に、図6と図9から図13を参照して製氷室600と第2冷凍室に関する冷気の流れと自動製氷機構部630の構造を説明する。
先ず、図6において、送風フアン141から吹き出された冷気は冷却室ユニット150内に形成した図示しない通風路を介して吹出口161と162から製氷室600へ、吹出口163を介して第2冷凍室700内に供給される。この構造を図9から図13を参照して更に詳細に説明する。
図9において、製氷室600の天井面637には、フレーム631と自動製氷ユニット632と製氷棚640から構成される自動製氷機構部630が取り付けられている。製氷棚640には、一般的な手動による製氷皿641を装着することができる。図11に示すように、自動製氷ユニット632と製氷棚640とは仕切壁647を介して仕切られており、自動製氷ユニット632には吹出161から、製氷棚640には吹出162からそれぞれ冷気が供給される。
図9に戻り、この自動製氷ユニット632は、駆動モ−タ633と製氷皿634から成っている。この自動製氷ユニット632は製氷皿634で生成される氷を駆動モ−タ29がこの製氷皿634を捩ることにより製氷皿634より離氷し、製氷室ケース620内に落下させ、該製氷室ケース620内にそれを溜めておくものである。635は上記フレ−ム27の天井面に設けられた冷気案内ガイドである。
この自動製氷機構部630は、製氷皿634の上面とフレ−ム631の天井面との間に、上記製氷皿634が離氷の為に反転若しくは捩り動作で必要とする動作軌跡を確保することが出来る空間636を有している。先の冷気案内ガイド635はこの空間636に入る冷気を製氷皿634の上面に導くものである。
また、自動製氷機構部630は製氷室600を有効に活用する為に、この製氷室600の天井面637に取付けられている。
更に、この自動製氷機構部630は、駆動モ−タ633と、フレ−ム631の天井面との間に隙間638が確保されている。この隙間638は先の製氷皿634を反転させるための空間にも利用される。つまり、駆動モ−タ633の上部とフレーム631の上部に確保される隙間638の延長部は製氷皿634の反転捩り動作の軌跡で使う空間を兼用している。
この実施の形態では、自動製氷機構部630の後方に配置される冷却室ユニット150の前面に形成される吹出口161から吹き出される冷気を前記製氷皿634に導く冷気ダクト639を設けている。この冷気ダクト639の一端は隙間638に差し込まれ、他端が吹出口161に接続される。この冷気ダクト639によれば、送風フアン141より吹き出された冷気を駆動モ−タ633の上部を案内部として製氷皿634側に冷気を吹き出させることができる。
この実施の形態では、吹出口161と製氷皿634の上部とを別部材の前記冷気ダクト639で連通することで、自動製氷機構部630と吹出口161との距離が変化しても、この冷気ダクト639が距離調整部材となって、冷気の流通を確保することができる。
即ち、この実施の形態では、奥行寸法D0の異なる本体100を複数用意している。これに対し、この奥行寸法D2,D3(図1参照)に対応した奥行寸法D0の異なる自動製氷機構部630を複数用意するのはコスト的に課題が残る。また、吹出口161に合わせて自動製氷機構部630を取り付けると、自動製氷機構部630の取り付け位置が奥行寸法D0の違いで前後方向に移動することになるので、自動製氷機構部630の使い勝手が悪くなる。そこで、この実施の形態では、奥行寸法D0が異なる冷蔵庫1a、1cであってもにあっても対応可能なように、冷気ダクト639を隙間638にラップさせて、このラップ部分で奥行寸法D2、D3の寸法の違いを吸収できるようにしている。
また、同じ奥行寸法の本体100であっても、冷気ダクト639と隙間638とがラップする範囲内であれば自動製氷機構部630の取付位置を前後方向にに移すこともできる。
また、642は自動製氷機構部630が必要とする電源コ−ド等を示す。この電源コ−ド642は駆動モ−タ633と冷却室ユニット150の前面壁643との間に収納されるものである。この収納を助ける補助部品、或いは補助部材644を上記冷気ダクト639と一体若しくは別体に作っておくこともできる。
図12は、前記補助部材644を冷気ダクト639に一体に成型した実施例を示している。図12において、(a)図は斜め上方から見た冷気ダクトの外観斜視図、(b)図は、斜め下方から見た冷気ダクトの外観斜視図である。この実施の形態では、補助部材644となる板状の本体板(644)に対して突状の吹出通路645と646が左右に並んで形成している。この吹出通路645が吹出口161と連通し、吹出通路646が吹出口161と連通する。本体板644は、吹出通路161と162を備えた冷却室ユニット150の形状に合わせて、上面形状がほぼL字形状に屈曲した板状に形成され、更に下方が内側に絞り込まれた形状を備えることで、冷却室ユニット150の正目から側面に掛けて取り付けられ、その位置が決められる。
吹出通路645はその上面が開放された樋状に形成されて本体板644の上端部に設けられている。一方、吹出通路646は筒状に形成され吹出通路645より下方の位置に設けられる。これは、吹出通路645の一端が取り付けられる隙間638が駆動モ−タ633により上方位置となるためである。これに対し、吹出通路646は製氷室ケース620などを備えていない製氷棚640に冷気を供給するため、吹き出し位置を低くできることに起因している。なお、吹出通路645は、その上面がフレーム631の天井面と接触することで筒状の通風路を形成する。
この2つの吹出通路645は、前方に突出して形成され、その長さは本体100の奥行寸法D2と、奥行寸法D3との差の長さを備えて形成される。
また、2つの吹出通路645の下方には前記フレーム631の背面壁と当たって上方から直接下方に冷気が行かないように作用する突状の仕切板647が形成されている。この補助部材644を備えた冷気ダクト639によれば、補助部材644の後方を電源コ−ド642などを収納するエリアとすることができる。
次に、図10と図11をもって、自動製氷機構部630の製氷室600の天井面637への取付けについて説明する。
図において、図9に示す自動製氷機構部630は製氷室600の天井面630に対して前側からL1寸法の所に取付けられている。これに対し、図10に示すものはL2寸法の所に取付けられている。このL1とL2の差は先にも説明した如く、隙間638と冷気ダクト639の吹出通路645、646がラップする長さに限られてしまうが、この実施の形態では30〜60mmの範囲に設定している。このラップする長さは、奥行寸法D2の長さを備えた本体100aと、奥行寸法D3の長さを備えた本体100bとの奥行寸法の差、この実施の形態では、50mmを吸収できる長さに設定されている。したがって、L1寸法とL2寸法を所定の長さに設定すれば、奥行寸法の異なる2つの本体100a、100bに採用することができる。
最近冷蔵庫は、内容積を拡大するのに箱体の奥行寸法のみを変え、例えば棚、容器類は変えるが奥行寸法に関係しない冷却室ユニット150等を共用化し、部品製作時の型治工具費を低減することが良く行われている。
この時にあって、上記の如く、冷却室ユニット150の吹出口161,162と、製氷皿641との長さの違いを調整する距離調整部材としての機能も備えた冷気ダクト639を設けることにより、奥行寸法D0の異なる本体100a、100cに容易に追従出来るものである。このことにより自動製氷機構部630を形成するフレ−ム631を奥行対応等で別にまた作ると云うことがなくなる。
もちろんL1、L2寸法が変われば補助部材644の後方の電源コ−ド642などを収納するエリアの奥行寸法も変わるが、このエリアは補助部材644によって確保される。
さて、この製氷室600の構造によれば、熱交換器142で冷却された冷気は、冷却室ユニット150の上部の吹出口161、162より方向を変更することなしに冷気ダクト639を介し、駆動モ−タ633の上部の隙間638及び製氷棚640に導かれる。
隙間638に導かれた冷気は、隙間638で方向付けられ、冷気案内ガイド635により製氷皿634の長手方向をなめるように冷却すべく方向付けられる。これにより冷気と製氷皿634内の水とは、十分に熱交換することができる。
もちろん、この時にあってフレーム631と製氷皿634の上面との間に作られる空間636は製氷皿634の動作軌跡で使われる必要寸法を確保するのに一役かっている。
また、フレーム631と冷気ダクト639とを別に作り、且つ冷気ダクト639をフレ−ム631側で移動可能としておくことにより、冷蔵庫1の奥行寸法D0の対応に応ずることが出来る自動製氷機構部630を提供するようにしてもよい。この場合、上記冷気ダクト639には電源コ−ド642等を収納することが出来るケ−スを一体に成形してもよい。
一方、吹出口162から吹き出された冷気は、冷気ダクト639の吹出通路646を介して製氷棚640に供給さ、製氷皿641を冷やすことができる。製氷ユニット632と製氷棚640とを仕切る前記仕切壁647は適宜流通穴が形成され、製氷ユニット632と製氷棚640を通過した冷気は、前記製氷室ケース620内の氷を冷やした後、製氷室ケース620の周囲の縁から溢れて、製氷室600の下方の第1冷凍室に流入する。
次に、図11、図13を参照して製氷室600と第2冷凍室700とを仕切る縦仕切板203について説明する。この実施の形態では、引出ドア60または70を備えた製氷室600と第2冷凍室700を並べて配置しているので、この2つの貯蔵室の間には前記引出ドア60を開閉するための引出機構部610または710を保持するための縦仕切板203が必要である。また、引出ドア60または70が開閉される以上、縦仕切板203の前面には露付き対策を施す必要がある。しかし、この縦仕切板203を奥行きの異なる本体100a、100bに合わせて形成するとコストアップにも繋がる。
そこで、この発明の発明者らは、縦仕切板203が庫内温度が近似した製氷室600と急速冷凍が可能な第2冷凍室であることに着目し、前記縦仕切板203の後端部に距離調整空間(隙間)638を設けることを発想した。
この距離調整空間638を設けることによって、奥行寸法D2が短い本体100aにおいては、この距離調整空間(隙間)638が狭く、あるいは、隙間ない寸法で取り付け、奥行寸法D3の奥行きがある本体100bにおいては、奥行寸法D2とD3no差の長さ分の距離調整空間(隙間)638とすることができる。
このように、この縦仕切板203の構造によれば、引出ドアを備えた2つの貯蔵室の間に設けられる縦仕切板203としての機能を達成しながらも、奥行寸法の異なる本体100a、100bに採用することができるので、部品の共用化を促進して、コストを抑えることができる。
また、この距離調整空間638を利用して製氷室600と第2冷凍室との間の冷気の流出入を行うこともできる。例えば、必要があって製氷室600側に冷気の大半を集めた場合、製氷室600は第2冷凍室700より一時的に低い温度となるが、距離調整空間638を設けることにより、両室間の冷気の流出入が可能となるので、長期的にはこの距離調整空間638を通して冷気が流れて、両室の温度の均一化が図れる。このことは第2冷凍室700に冷気を多量に集めた時も同じである。
この実施の形態では、前記距離調整空間638を備えた縦仕切板203を実現するために以下の具体的な構造を施している。即ち、この実施の形態では、2つの引出ドア60、70を堅固に保持するために、縦仕切板203を仕切枠202のみに取付け固定する構造ではなく、前記断熱仕切板200の天井面205等を利用して固定するようにしている。
この縦仕切板203は、合成樹脂等で型形成され、奥行寸法が後方に前記距離調整空間638を形成するように短く形成され、その上辺を前記断熱仕切板200の天井面に形成した図示しない凹状溝に挿入するように取り付け、下辺は、仕切枠202にしっかりと固定された底板206に取り付けられる。
縦仕切板203の両側には、レール611、711が設けられている。このレール611は、縦仕切板203と対向する製氷室600の他の内側壁に設けられるレールとともに一対のレール611を構成する。この一対のレール611に引出ドア60を保持する1対の支持枠612がスライド可能に取り付けられて前記引出機構部610を構成する。同様に、縦仕切板203と対向する第2冷凍室700の他の内側壁に設けられるレールとともに一対のレール711を構成する。この一対のレール711に引出ドア70を保持する1対の支持枠712がスライド可能に取り付けられて前記引出機構部710を構成する。
このレール611、711は、縦仕切板203と一体に作られ、縦仕切板203自体の強度アップにも貢献している。もちろん、縦仕切板203は先にも記載した如く支持枠612、712に支持された製氷室ケース620と第2冷凍室ケースが収納食品を入れた状態で出入する強度に耐える構造を持つものである。
ここで、仕切枠202及び縦仕切板203は製氷室600と第1冷凍室800と第2冷凍室700の前線開口部に取り付けられ、引出ドア60、70、80のゴム磁石着磁面を形成するものである。この仕切枠202及び縦仕切板203には、露付防止用のパイプ169が設けられている。この露付防止用のパイプ169は冷凍サイクル配管で構成され、コンデンサ−等の高温域のパイプである。
以上の如く、この実施の形態では、奥行方向を形成する縦仕切板203、底板206等を、例えば冷凍室400に組み込むに当り、冷却室ユニット150との間に隙間170、隙間171を予め作っておくすようにしたものであるから、本体100aや本体100bのように、間口(幅寸法W0)寸法が同じで、かつ同じ引出ドアを共通にしながらも、奥行き寸法の異なる本体100によって内容積の異なる機種への展開が容易となる。
即ち、予め、隙間170、隙間171の寸法を例えば50mm保しておけば50mm奥行が小さくなった冷蔵庫1aへの取付けは可能となる他、隙間170、隙間171の寸法を80mm保しておけば50mm奥行が小さくなった冷蔵庫1cに取り付けてもまだ30mm隙間が残るので、この隙間170、隙間171を通しての冷気の出入は確保出来るので、製氷室600と第2冷凍室700との均温化の役目も十分果し得るものである。
このような製氷室の構造を備えた実施の形態によれば、駆動モ−タ側が冷却室側に位置するよう、自動製氷ユニットをフレ−ム内に納めた冷蔵庫において、製氷室と冷却室との間を仕切る冷却室ユニットに設けた上部吹出口と駆動モ−タの天井面とフレ−ム間に作られた風路間とを冷気ダクトで接続すると共に、上記冷気ダクトと駆動モ−タ天井面との重合部は移動可能としたものであるから、冷気は製氷皿の長手方向の最初のキャビティ−から、後方のキャビティ−に向けて、吹き出されるのでフレ−ム内に入った冷気は製氷皿を十分に冷却でき、製氷皿内の水を従来に比較して、短時間で製氷出来ることは勿論フレ−ム内に冷気を入れる冷気通路も特別冷気通路を準備しなくてすむものである。
更に、駆動モ−タの上面を利用してダクトを使い冷気を製氷皿に導出するようにしたので冷気は抵抗なく製氷皿の上面に導くことができ、製氷が促進されるものである。
また、駆動モ−タの天井面とフレ−ム間に作られた風路の延長部は製氷皿の反転捩り動作の軌跡で使う空間としたものであるから、特別、駆動モ−タの上面と製氷室の天井面との間から入る冷気通路を作る必要がない。
また、冷却室ユニットに設けた上部吹出口及び冷気ダクトを経て、フレ−ム内に導びかれる冷気は駆動モ−タの天井面を案内部として製氷皿側に吹出されるようにしたものであるから、冷気は安定して製氷皿側に吹き出され、製氷皿と駆動部上面との位置を予め決めておけば最良の冷気風路が構成できるものである。
また、冷気ダクトと駆動モ−タの天井面の重合部はフレ−ム取付がズレても対応可能なようにほぼ駆動モ−タの厚さ分重合させておくようにしたものであるからダクトと駆動モ−タの重合寸法内であれば駆動モ−タの位置を例えば前方に位置させることができると云う効果が得られる。
また、駆動モ−タの天井面とフレ−ム間に作られた風路に対向して風路から出た冷気を製氷皿側に向けるガイド部材をフレ−ム天井に設けたものであるから、製氷皿上面と駆動モ−タ上面との間に落差があっても冷気は製氷皿上面をなめるようにして、後方に導びかれるので製氷時間は短縮されるものである。
更にまた、この実施の形態においては、少なくとも自動製氷機構部を有す製氷室等を有す多扉冷蔵庫において、開口が同じで奥行が異なる冷蔵庫に使用される奥行対応部品の一方端を相手部材に固着しない構造で庫内等に取付け固定するようにしたものであるから、間口(幅寸法)並びにレイアウトが同じで単に奥行寸法が異なる冷蔵庫にあって、奥行方向の部品の共用化が図れるので部品製作時の型治工具費、部品在庫費等の低減が図れるものである。
また、冷蔵庫に使用される奥行対応部品とは自動製氷機構部と冷凍室と冷却器室を区画する仕切部材との間を結ぶ冷気ダクト、或いは製氷室と第2冷凍室との間を区画する縦仕切板等とし、冷蔵庫の奥行方向に設置される部品の一方端のみを固着し、他方端をフリ−としたものであるから、奥行寸法が変わっても使用できることはもちろん、その使用に当っては縦仕切であれば室内の均温化、冷気ダクトであった場合には駆動モ−タの天井部を借りて安定した冷気供給並びにコ−ド収納部の確保と云った二次的効果も期待できるものである。
また、冷気ダクトは製氷室と冷却室との間を仕切る冷却室ユニットに設けた上部吹出口と駆動モ−タの天井面とフレ−ムとの間に作られた風路間とを接続する冷気ダクトとしたものであるから、冷気ダクトは駆動モ−タの天井面との重合寸法内で奥行寸法対応が容易に行えるものである。
また、冷気ダクトを経て、自動製氷機構部のフレ−ム内に導かれる冷気は駆動モ−タ天井面を案内部として製氷皿側に吹出されるようにしたものであるから、冷気を製氷皿の短手方向(従来例)から当てるものではなくて、長手方向の最初のキャビティ−より当て、それも製氷皿に沿って冷気を流すことが出来るので効率の良い製氷皿の冷却ができるものである。
また、縦仕切板は、製氷室と第2冷凍室を左右に仕切り、その上部を冷蔵室とを仕切る断熱仕切板、その下部を第1冷凍室とを仕切る仕切枠、後方を冷却室ユニットとすように配設され、前端部は上記仕切枠および断熱仕切板に固定され、後端部は冷却室ユニットとの間に間隙を置いて配設されるようにしたものであるから、露付防止パイプを含む縦仕切板及び冷却室ユニットを変更することなく奥行違いの冷蔵庫に使用できる。
また、縦仕切板の後端と縦仕切板との間にできる間隙を通し、製氷室と第2冷凍室の温度の均一化を促進するようにしたものであるから、例えば製氷室に冷気を多量に集めた時でも縦仕切後部に作られる隙間を通して製氷室の冷気が急冷凍室に流れるので両室の均温化が図れるものである。尚、これは第2冷凍室に冷気を集めた場合も同じである。
また、縦仕切板には、製氷室に取り付けられる引出ドアの支持枠の摺動部材と、第2冷凍室の引出ドアの支持枠の摺動部材とが摺動するレ−ルを備えたものであるから、製氷室側の押え枠を摺動させるレ−ルを後から縦仕切に取り付ける等の手間が省けるものである。更にこの縦仕切自体レ−ルを一体化することにより、自身の強度も強くなるものである。
次に、図14、図15を参照して、開閉ドアと引出ドアの構造及び引出機構部を説明する。図14は観音開き開閉ドアの部品展開図である。図15は第1冷凍室の引出機構部を示す正面方から見た断面図である。
図14において、この実施の形態では、観音開き開閉ドア52を一対の観音ドア52a、52bで構成している。そして、観音ドア52a、52bは、それぞれ、鋼板製の外板55と、樹脂材料で形成される内板56と、ハンドル部材54と、樹脂材料で形成される上板57と下板58と、これら部材で形成される空間内に充填される図示しない発泡ウレタン断熱材で形成される。内板56と外板55とは前後に空間を持って形成され、外板55は、観音ドア52aの場合、右側となる片側が丸み形状で形成され、左側となる中央側にはハンドル部材54が設けられる。これにより周囲を内板56と外板55とハンドル部材54で囲まれた空間が形成される。そして、この空間を上下方向から上板57と下板58で覆うことで、発泡ウレタン断熱材を充填する空間が形成され、この発泡ウレタン断熱材を充填することによって、これらの部材が堅牢に連結される。
この実施の形態では、観音ドア52aと52bを左右対称な形状としている。このため、外板55を矢印のように反転させることで左右の外板を共用することができる。
ここで、観音開き開閉ドア52の取り付けは、上板57と下板58に形成したヒンジ取付部59にヒンジ部53を取り付けて本体100に取り付けられる。ここで、ハンドル部材54には図示しない状態表示部やスイッチ類が設けられるが、これらスイッチ類と本体100との電気的な結線は前記ヒンジ取付部59を介して行う。
なお、ここでは詳細に説明しないが、シングル開閉ドア51もまた観音ドア52a(52b)と同様な構造を備えている。
また、ここでは詳細に説明しないが、各引出ドアもまた上記開閉ドアと同様な構造を備えている。即ち、両側を大きな丸み形状で形成した鋼板製の外板と、樹脂材料で形成される内板とで空間を形成し、この空間の上下を樹脂成型品の上板と下板とで覆い、これら部材で囲まれた空間に発泡ウレタン断熱材を充填することで、これら部材を堅固に連結したドアを形成している。
次に、図2及び図15を参照して、引出ドアの引出機構部を説明する。先ず、図15を参照して、第1冷凍室800の引出機構部810を具体的に説明する。この実施の形態では、第1冷凍室800は、3つの収納ケースを独自に引き出し可能に形成しているので、引出機構部810をそれぞれの収納ケース毎に設けている。
先ず、下部収納ケース820を保持する下部引出機構部811は、引出ドア80を前後方向(図面の奥行き方向)に移動させ、かつ、同時に下部収納ケース820を保持する。そこで、このような引出ドア80と下部収納ケース820を移動させる下部引出機構部811は、下部収納ケース820の両側に配置されて前後方向に長く形成される保持部材811aと、この保持部材811aを保持するために第1冷凍室の両側の内壁面に凹状に形成されるレール811bとから構成する。保持部材811aは左右方向に薄く、かつ、凹凸溝を形成することで強度を強くするとともに、ローラ811cを備えて、前記凹状のレールで保持されて、前後方向に移動させることができる。これら一対の保持部材811aは、前部を引出ドア80にネジなどを介して取り付け、後端部は図示しない連結部材で連結する。
この保持部材811aがレール811bを移動することにより、保持部材811aに取り付けた引出ドア80を開閉することができる。また、下部収納ケース820は、その両側を屈曲させて保持部811dが形成される。そして、下部収納ケース820は、この保持部811dを介して前記保持部材811aに支持される。したがって、引出ドア80を開閉する動作に伴って前記保持部材811aに支持される下部収納ケース820を第1冷凍室800から出し入れすることができる。
一方、引出ドア80の開閉動作に連動して出し入れしない中段収納ケース830と上段収納ケース840の中段引出機構部812と上段引出機構部813は前記下部引出機構部811の構造と異なっている。即ち、中段引出機構部812と上段引出機構部813は、中段収納ケース830と上段収納ケース840の両側に外側に張り出して形成した保持部812a、813aが、第1冷凍室の両側の内壁面に凹状に形成されるレール812b、813bに保持されて前後方向に移動可能に取り付けられる。即ち、保持部材811aを設けない点で下部引出機構部811と異なっている。
この実施の形態では、中段収納ケース830と上段収納ケース840の上端縁部を外側に屈折させる保持部812a、813aを形成しているが、これに限定されるものではない、例えば、収納ケースの両側の壁面に、前後方向に長い帯状の突起部を両側に張り出して設けるようにしても良い。
図2において、この実施の形態では、引出ドアとともに収納ケースを出し入れする引出機構部610と引出機構部710と下部引出開閉機構部911については、前記下部引出機構部811と同様な構造を備えている。また、引出ドアの出し入れと連動しない上部引出機構部912については中段引出機構部812と同様な構造を備えている。ここでは具体的な説明を省略する。
次に、図1、図5を参照して、この実施の形態の寸法体系の補足や収納容量について具体的に説明する。図5において、この実施の形態では、最近の冷凍需要の要望に答えて、冷凍室400の容量を増加させた冷蔵庫を提案している。この冷蔵庫を実現するために、野菜室の開口部の高さH40を第1の冷凍室800の高さH30と同じ高さに設定し、更に、製氷室600及び第2冷凍室の開口部の高さH20を設定している。具体的には、H40とH30を340mm、H20を170mmに設定している。更に、冷蔵室500の開口部の高さH10を732mmに設定している。この実施の形態では、横幅W0を650mmに統一しているので、開口部の横幅W1は600mmとなる。このような設定を規定して、奥行寸法D2が625mmの冷蔵庫1aの内容量を測定すると、冷蔵室500が210リッタ、冷凍室400が125リッタ、野菜室900が80リッタとなり、全体として415リッタの冷蔵庫1aを実現することができる。
一方、奥行寸法D3が675mmの冷蔵庫1cの場合は、冷蔵室500が233リッタ、冷凍室400が142リッタ、野菜室900が90リッタとなり、全体として465リッタの冷蔵庫1aを実現することができる。この実施の形態では、全体として、冷蔵室が5割、冷凍室が3割、野菜室が2割の比率の冷蔵庫群を提供することができる。
また、図1において、外観的に見ると、下段に配置した第1冷凍室800の引出ドア80の高さと野菜室900の引出ドア90の高さとを同じ長さに設定しているので、冷蔵庫の下方が安定した分割比率の外観デザインを提供することができる。この実施の形態では、高さH30とH40を340mmに設定しているので、床面から引出ドア80の上端部までの高さH5を標準的なシステムキッチンの高さ800mmに近似させることができるから、システムキッチンとの整合性を向上させることができる。しかも、最上部の引出ドア60(70)の上端部までの高さH6を1000mmに抑え、かつ、この最上部の引出ドアを底が浅い収納ケースを備えた製氷室600と第2冷凍室700に設定しているので、食品の出し入れも向上させることができる。
次に、図15から図23を参照して、各貯蔵室の操作性について更に詳細に説明する。図16は第1冷凍室の縦断面図である。
先ず、図15から図17を参照して第1冷凍室の操作性について説明する。図16は第1冷凍室の各収納ケースの出し入れの説明図である。図17は第1冷凍室の上段収納ケースの外観図であり、(a)図が平面図、(b)図が側面図、(c)図が正面図、(d)図が底面図である。
図15において、この実施の形態では、第2冷凍室800を3つの収納ケースで収納する3段式収納を実現している。即ち、この実施の形態では、最下部に引出ドア80とともに出し入れ可能な下部収納ケース820を設け、その上部に、独自に出し入れ可能な中段収納ケース830と上段収納ケース840を備えている。
この実施の形態では、冷凍室400を中段に配置したことで、第1冷凍室800を機械室130の影響を受けないほぼ直方体の収納空間とし、この収納空間に上下3段積の3つの収納ケースを収めている。この3つの収納ケースは、投影面積を略同じ大きさとするものであって、ケースの深さを変えることで、使い勝手を向上している。
つまり、この実施の形態では、下部収納ケース820と中段収納ケース830と上段収納ケース840のケースの深さを、約5対3対2に設定している。これにより、上段収納ケース840は、50mm程度の深さを備えた収納空間を確保することができ、例えば、立てて保存し難いフリージングバッグや第2冷凍室700で急速冷凍した薄めの食品など、薄めの食品の収納に適した収納空間とすることができる。
また、中段収納ケース830は、120mm程度の深さを備えた収納空間を確保することができ、例えば、500mLのアイスクリームやタッパ類の保存、袋物の冷凍食品、毎日のお弁当のおかずの保存など、中程度の大きさの食品の収納に適した収納空間とすることができる。更に、下部収納ケース820は、150mm程度の深さを備えた収納空間を確保することができ、例えば、食パンや背の高い冷凍食品の袋や箱物など、大きめの食品の収納に適した収納空間とすることができる。このように、この実施の形態では、食品の大きさに合わせて、区分け収納が可能である。
また、この実施の形態では、下部収納ケース820の両側上端部の縁部に、中段収納ケース830を支持する支持レール821を設けている。この支持レール821は、その両側に案内リブ822を立てて形成し、中段収納ケース830がこの支持レール821で支持された際に、左右に外れないようにしている。そして、中段収納ケース830は、下部収納ケース820に支持された状態を基本姿勢としている。
更に、この実施の形態では、下部引出機構部811が冷却室ユニット150の両側に食い込むように形成することで、下部引出機構部811のスライドする長さを長くして、引出ドア80を前方に大きく引き出しても、保持部材811aとレール811bのラップする長さを確保して強度を維持することができる。これによって、下部引出機構部811を第1冷凍室800から大きく前方に引き出して露出させることができるので、食品の出し入れを容易にすることができる。
一方、上段収納ケース840は、中段収納ケース830との間に僅かに隙間を空けた状態で上段引出機構部813を介して独自に保持される。したがって、上段収納ケース840はレール813bに保持部813aが保持される状態を基本姿勢としている。
また、図17に示すように、上段収納ケース840は、両側に形成した一対の保持部813aを後方に大きく角状に張り出して設けている。この後方に張り出した保持部813aは、第1冷凍室800に収納された状態で冷却室ユニット150の両側に入り込むような大きさに設定している。これにより、保持部813aとレール813bで構成される上段引出機構部813の長さを長くすることができるから、上段収納ケース840を前方へ大きく引き出しても保持部813aとレール813bのラップする長さを確保して強度を維持しながら食品の出し入れを向上させることができる。
図16を参照して、第1冷凍室の引出ドア80の開閉に伴う収納ケースの動作を説明する。先ず、(a)図に示すように、引出ドア80を閉めた状態では、ほぼ直方体の貯蔵空間内に3つの収納ケースが積層された状態となっている。
この状態から、(b)図に示すように、引出ドア80を前方へ引き出すと下部引出機構部811に保持された下部収納ケース820と、この下部収納ケース820の支持レール821に保持された中段収納ケース830が同時に引き出される。上段収納ケース840の底面には、下方に突出して形成される突起部841が設けられている。中段収納ケース830が引き出されて、中段収納ケース830の後部縁がこの突起部841に当たると、中段収納ケース830の前方への移動に伴って、上段収納ケース840が前方へ引き出されるように作用する。
(b)図に示すように、上段収納ケース840が前方に引き出される長さは、引出ドア80を最大に引き出した状態で、上段収納ケース840の前部の縁部が第1冷凍室800から露出する程度であり、この露出する長さは、前記突起部841の取り付け位置で設定される。
この(b)図の状態であれば、中段収納ケース830の内部が大きく露出しているので、中段収納ケース830の食品の出し入れが容易である。一方、下部収納ケース820から食品を出し入れする場合は、(c)図に示すように、中段収納ケース830を第1冷凍室800内に押し込むことで、中段収納ケース830の保持部812aが支持レール821からレール812bに乗り換えて第1冷凍室800内に収納されるので、下部収納ケース820の内部を大きく露出させることができる。
更に、(b)図の状態から、上段収納ケース840を引き出す場合は、第1冷凍室800の前面上部に上段収納ケース840の前部が露出しているので、この前部に形成される取っ手842を介して上段収納ケース840を引き出して、(d)図に示すように、その内部を大きく露出させて、食品の出し入れを行うことができる。
また、(d)図の状態から、引出ドア80を閉めると、下部収納ケース820は引出ドア80の閉める動作に伴って収納されるとともに、中段収納ケース830と上段収納ケース840は、その前部が引出ドア80の内部壁面に当たって引出ドア80の閉める動作に伴って第1冷凍室800内に収納され、(a)図の状態に戻すことができる。したがって、中段収納ケース830と上段収納ケース840は、どの位置の状態でも、引出ドア80を閉める動作に伴って(a)図の状態に戻すことができる。
次に、図4と図5を参照して、冷蔵室500の操作性について説明する。図4において、この実施の形態では、観音開き開閉ドア52の内面に設けた収納ポケット550で確保されるドア収納空間と、本体100側の仕切棚540で形成される収納棚空間と、最下部に横一列に配置される水タンク部510と第1引出ケース部520と第2引出ケース部530で確保される最下部収納空間570とで構成される。
前記ドア収納空間は、最下部にペットボトルなどを収納できる最も大きな下部収納ポケット551と、その上部に取り付けられる複数の小さな収納ポケットで構成される。前記収納棚空間は、収納空間を比較的楽に可変できる下部の可変棚542と、その上方に配置される複数の固定棚541とに分けられる。なお、固定棚541は固定棚といってもその位置を上下に移動させることができる。
そして、この実施の形態の特徴の1つは、前記最下部収納空間570を観音開き開閉ドア52に合わせて左右対称な分割構成とした点にある。即ち、この実施の形態では、片側に水タンク部510と第1引出ケース部520を配置し、水タンク部510の横幅に第1引出ケース部520の横幅を加えた横幅と同じ横幅の第2引出ケース部530を他の片側に配置した点を1つの特徴としている。
一般に、一対の観音ドア52a、52bで構成される観音開き開閉ドア52を採用する冷蔵庫では、観音ドアの一方を幅広く、他方を狭くしたものが一般的と成っている。これら非対称な冷蔵庫では、広いドア側にこの横幅に合わせて第2引出ケース部530を配置し、狭いドア側に水タンク部と第1引出ケース部を配置したものがある。しかし、このような従来例は、冷蔵庫の横幅が750mm前後の横幅のあるものに限られる。
一方、冷蔵庫の横幅が650mm前後の一対の観音ドアを左右対称に配置した従来例では、片側に幅の狭い水タンク部が配置され、他の片側には幅の広い引出ケース部が設けられており、これら従来例では左右対称な観音開き開閉ドアとの整合性が配慮されていなかった。
そこで、この実施の形態では、左右対称な観音開き開閉ドア52を採用した幅の狭い冷蔵庫において、この左右対称なドア分割に合わせて冷蔵室500の前記最下部収納空間570を工夫するとともに、製氷室600と第2冷凍室700の左右分割を左右対称にすることで、左右対称な分割収納による使い勝手が良好な冷蔵庫を実現している。更にまた、この実施の形態では、前記可変棚542を左右対称な分割収納として使い勝手を向上することで、左右対称な観音開き開閉ドア52を中心とした使い勝手の一層の向上を図っている。しかも、この左右対称な分割収納によればシングル開閉ドアを採用した冷蔵庫でも支障を来たすことなく採用できる。
以下、この内容を図18から図21を参照して更に説明する。図18は冷蔵庫の中段近傍の外観図であり、(a)図が正面図、(b)図は観音開き開閉ドアの平面図を示している。図19は冷蔵庫の中段付近の外観図である。図20は冷蔵庫の中段付近の外観図であり、(a)図から(c)図が正面図、(d)図は棚の外観図である。図21は第1引出ケース部の外観図であり、(a)図が平面図、(b)図が正面図、(c)図が側面図(d)図が使用状態図を示している。図22は野菜室の後部壁面の外観図である。図23は野菜室の使い勝手の説明図である。
先ず、図18から図20は、製氷室600と第2冷凍室700及び冷蔵室500の可変棚542の近傍を示している。図18において、この実施の形態では、断熱仕切板200を挟んで、一方の片側の下部に製氷室600、上部に水タンク部510と第1引出ケース部520を配置し、他の片側の下部に第2冷凍室700、上部に第2引出ケース部530を配置している。
この実施の形態では、最下部収納空間570は上部の仕切棚571によって可変棚542の収納空間の分離され、この仕切棚571と断熱仕切板200との間を縦仕切板572、573で左右に3分割して仕切っている。この縦仕切板573が観音開き開閉ドア52に合わせて左右の中心位置に配置され、縦仕切板572が水タンク部510と第1引出ケース部520とを仕切っている。縦仕切板573は、その両壁面に凹状の支持レール501が形成され、この縦仕切板573に対向する縦仕切板572の内壁面には同じ凹状の支持レール501が形成され、更に、この縦仕切板573に対向する冷蔵室500の内壁面にも同じ凹状の支持レール501が設けられる。この実施の形態では、それそれの対向して配置される前記一対の支持レール501を利用して第1引出ケース部520と第2引出ケース部530を出し入れするようにしている。
前記水タンク部510は第2冷凍室700に設けた自動製氷機構部630に水を供給するものであり、断熱仕切板200を挟んで、熱の影響を軽減して隣接配置している。前記第1引出ケース部520は、汎用的な収納部であるが、別体の卵固定板531(図21参照)を取り付けることにより卵収納ケースとすることができる。
図21に第1引出ケース部520の外観図を示す。図21において、この実施の形態に係る第1引出ケース部520は、その前部を冷蔵室500の前記最下部収納空間570の高さ寸法に合わせた前面板532を備えて、樹脂材料で形成される。前面板532は、上下2分割され、上部が下部を頂点として後方に傾斜して形成され、下部は後方に退避した垂直面で形成される。つまり、この前面板532は中央部分が張り出して形成され、この張り出した部分の底面に取っ手533が形成される。
第1引出ケース部520の前面板532以外の後方部分は浅い皿状に形成され、この皿部分の両側に、前記縦仕切板572、573に設けた支持レール501に支持される外側に張り出した帯状の支持部534が設けられている。また、第1引出ケース部520の浅い皿状の容器内には卵固定板531が装着可能である。
この第1引出ケース部520によれば、外観的にみて、前面板532の上部が上方に張り出し、平面形状が矩形状の浅い皿状としている。したがって、片手で前面板532の上部を保持し易い形状と成っているので、この第1引出ケース部520を冷蔵庫から取り外して持ち運ぶことが容易である。また、この片手で保持した際に、他の部分は浅い皿状としているので卵などの食品の取出しが容易である。特に、この食品の取り出しやすさは、この第1引出ケース部520を冷蔵庫に装着した状態でも、横方向から取り出しやすい。
図18に戻り、この実施の形態では、観音開き開閉ドア52の半分の横幅、即ち、観音ドア52bであって、かつ、製氷室600の引出ドア600の横幅と同じ幅に水タンク部510と第1引出ケース部520を配置することで左右均等分割の片側を構成している。
特に、この実施の形態では、横幅が狭い貯蔵空間であってもその狭い空間をうまく活用できる卵を主体とした貯蔵空間とすることで、この分割収納の片側を実現している。
一方、他の片側の分割収納を構成するのが第2引出ケース部530である。この実施形態では、第2引出ケース部530を、食材が凍る直前の約―1度Cで食品を保存する氷温室として利用している。この実施の形態では、断熱仕切板200を挟んで、氷温室となる第2引出ケース部530と急速冷凍が可能な第2冷凍室700を近接配置している。これにより、使用者は、温度を気にする貯蔵室が上下に近接配置されるので、使い勝手や識別が容易となる。しかも、それぞれの貯蔵室は断熱仕切板200によって仕切られているので、互いの温度が影響するのを軽減することができる。
このように、この実施の形態では、狭い横幅W0の冷蔵庫の最下部収納空間570を左右に分割するに当たり、横幅の調整が比較的容易な卵を主体に収納する第1引出ケース部520を横幅調整部材として、一方の片側に第1引出ケース部520と水タンク部510を配置し、他の片側に第2引出ケース部530を配置するとともに、水タンク部510には製氷室500、氷温室となる第2引出ケース部530には、温度を気にする第2冷凍室700を断熱仕切板200を挟んで下方に配置したので、使い勝手や識別が容易となる。
したがって、製氷室600を使っていて水の確認する際には観音ドア52bのみを開放すれば足りる。また、卵を取り出したい場合は、観音ドア52bのみを開放すれば足りる。また、氷温室となる第2引出ケース部530を使用する場合は観音ドア52aのみを開放すれば足りる。そして、第2引出ケース部530の下部が温度を気にする第2冷凍室700であることが識別しやすい。
図19において、この実施の形態では、断熱仕切板200の床面までの高さH6を約1000mmに設定している。この高さH6の近傍は使用者の目に触れ易い部分であるので、細かな食品の収納に適した位置である。一方、標準的な大人の背の高さを基準にすると、引出ドアは肘までの高さ850mm以下の方が操作し易く、850mm以上の高さは開閉ドアが望ましい。この実施の形態では、この断熱仕切板200の上下に引出ドアを集中配置しているので、その使い勝手を向上するために、それぞれの貯蔵室を小さな引出ドアで構成している。これによって、肘の高さ近傍の引出ドアの使い難い課題を改善している。しかも、各小さな引出ドアは観音開き開閉ドア52の分割に合わせてほぼ左右対称な分割収納となっているので、その使い易さを一層向上させることができる。
また、この実施の形態では、断熱仕切板200の内部に断熱材を設けているので、無駄なスペースを設けることなく、断熱仕切板200の上面をフラットにすることができる。この断熱仕切板200の上面に配置される水タンク部510と第1引出ケース部520及び第2引出ケース部530はいずれも前後方向に移動させることで、食品の出し入れや、水の補給などを行うものであるから、断熱仕切板200の上面をフラットにすることで、これら容器の前後方向への移動や着脱が容易となる。
また、この実施の形態の左右均等な分割収納は、最下部収納空間570や製氷室600と第2冷凍室700だけではない、最下部収納空間570の上部の可変棚542もまた、左右対称な分割収納を実現している。これを図20で更に説明する。
図20において、この実施の形態が採用する可変棚542は、左右非対称な最下部収納空間と組み合わせて従来の冷蔵庫でも採用されている。しかし、この可変棚542を左右対称な分割収納の最下部収納空間570や製氷室600と第2冷凍室700と組み合わせることで、その使い易さを一層向上させることができる。
図20において、この可変棚542は、最下部収納空間570の仕切棚571の上部に設置されるものであり、片側の固定棚部分543と、(d)図に示す着脱可能な棚544とから構成される。つまり、固定棚部分543と着脱可能な棚544が左右の横幅を共通にして形成される。固定棚部分543の天板棚545は中央の支持板546と壁面の支持部547によってその高さが固定される。一方、着脱可能な棚544は、天板部分の両側に脚部548を備えた断面がコ字状の形態を備えている。前記中央の支持板546及び対向する野菜室の内壁面には前記着脱可能な棚544の脚部548を支持する支持部549が設けられている。この支持部549は、(a)図に示すように、前記脚部548を支持した状態で、着脱可能な棚544の天板部分が天板棚545と同じ高さとなるように設けられる。この(a)図の状態では、その上部に配列される他の固定棚541と同様な使い勝手が得られる。
一方、(b)図のように、着脱可能な棚544を反転させて支持部549に取り付けると、天板部分の高さを脚部の高さ分低くすることができる。更に、(c)図に示すように、反転させた着脱可能な棚544を仕切棚571の上に設置すればその上方に縦長の広い収納空間を形成することができる。
このように、この実施の形態では、断熱仕切板200に隣接する貯蔵空間を、観音開き開閉ドア52の左右均等な分割に合わせて左右均等に分割し、更に、これらを上下に分割して、小さな貯蔵空間の集合体とすることにより、使い勝手を向上させることができる。
特に、この実施の形態では、前記左右均等な分割収納の部分を目線に近い中段に配置して、その上部を、幅一杯を使った棚を主体とした収納とし、下方は、横幅一杯を使った大型引き出し収納とすることで、食品の出し入れを容易にすることができる。
また、このような分割収納を採用する本体100は、観音開き開閉ドア52に変えてシングル開閉ドア51を採用することができる。即ち、シングル開閉ドア51によれば、この内壁面に設けた収納ポケット550を横幅一杯の収納とすることができる。
次に、図4及び図22及び図23を参照して、野菜室900の操作性を説明する。図22は、引出ドアや収納ケースを取り除いた状態の野菜室の外観図である。図23は引出ドアと収納ケースの出し入れを示すの縦断面図である。
図4において、この実施の形態では、野菜室900の上部背面部分を後方に大きく拡張することができる。これは、2つの断熱仕切板200、201の間に設けられる冷凍室400の後方に冷却室140を集中配置させ、機械室130を野菜室900の後方下部にコンパクトに集中配置したことに起因する。この配置構成により、機械室130と冷却室140との間に空間が生まれるので、その空間を野菜室900の収納空間とすることができる。
図22は、野菜室の後方に生まれた拡張された収納空間901を示している。この実施の形態では、下部の機械室130と上方の冷却室140との間に拡張された収納空間を形成し、その中央の後方に張出部171を形成し、この張出部171内に排水管147を通している。したがって、この実施の形態では、機械室130の上部に拡張された収納空間901の前部を、上部収納ケース930の収納空間として利用し、更に、機械室130の上部に拡張された収納空間901の後部を、断熱材で保護された排水管147と、引出開閉機構部910の配置面として利用している。
即ち、この実施の形態では、引出開閉機構部910を機械室130の上部に拡張された収納空間901の後部まで延長して設けることにより、引出開閉機構部910(下部引出開閉機構部911、上部引出機構部912)を構成する保持部材911aとレール911bを後方に長く設けることができる。これにより、図23に示すように、引出ドア90を前方に大きく引き出しても、保持部材911aとレール911bとのラップ部分を長くすることができるから、引出開閉機構部910の強度を維持することができる。
したがって、保持部材911aに支持される下部収納ケース920を野菜室900から大きく引き出すことができるから、下部収納ケース920の食品の出し入れを容易に行うことができる。なお、上部引出機構部912も同様な構造とすることにより上部収納ケース930も前方へ大きく引き出すことができる。
次に、図23を参照して、引出ドア90の出し入れに伴う2つの収納ケースの出し入れを説明する。
先ず、(a)図は上部収納ケース930の外観図を示している。この上部収納ケース930は、前部の片側を切り欠いており、この切欠部を介して、(b)図に示す引出ドア90を閉めた状態で、下部収納ケース920と上部収納ケース930のラップしない部分を形成することにより、上部が開放された縦長の収納空間を形成し、この収納空間にペットボトルや縦長野菜を収納できるようにしている。
また、上部収納ケース930の両側には前記レール912bに保持される帯状の保持部912aが設けられる
(b)図は、引出ドア90を閉めた状態を示している。この状態では、下部収納ケース920の上部に上部収納ケース930が配置される。この実施の形態では、下部収納ケース920の両側の縁部に、前記支持レール821と同様な支持レール921が形成される。つまり、上部収納ケース930は、その両側に設けた保持部912aを介して、下部収納ケース920の上部に設けた支持レール921と野菜室900の両壁面に設けたレール912bとに乗り移ることができる。(b)図の状態では、上部収納ケース930がレール912bによって保持されている。
また、上部収納ケース930は奥行き方向の長さが下部収納ケース920より長く形成され、(b)図の状態では、上部収納ケース930の後部が拡張された収納空間901に張り出して配置される。
(b)図の状態から、引出ドア90を前方へ引き出すと下部引出開閉機構部911に保持された下部収納ケース920が同時に引き出される。上部収納ケース930の底面には、下方に突出して形成される突起部931が設けられている。下部収納ケース920が引き出されて、下部収納ケース920の後部縁がこの突起部841に当たると、下部収納ケース920の前方への移動に伴って、上部収納ケース930が前方へ引き出されるように作用する。(c)図は下部収納ケース920の後部縁がこの突起部931に当った状態を示している。
(d)図に示すように、上部収納ケース930が前方に引き出される長さは、引出ドア90を最大に引き出した状態で、上部収納ケース930の前部の縁部が野菜室900から露出する程度であり、この露出する長さは、前記突起部931の取り付け位置で設定される。
この(d)図の状態であれば、下部収納ケース920の内部が大きく露出しているので、下部収納ケース920の食品の出し入れが容易である。更に、(d)図の状態から、上部収納ケース930を引き出す場合は、野菜室900の前面上部に上部収納ケース930の前部が露出しているので、この前部に形成される取っ手932を介して上部収納ケース930を引き出して、(e)図に示すように、その内部を大きく露出させて、食品の出し入れを行うことができる。
また、(e)図の状態から、引出ドア90を閉めると、下部収納ケース920は引出ドア90の閉める動作に伴って収納されるとともに、上部収納ケース930は、その前部が引出ドア90の内部壁面に当たって引出ドア90の閉める動作に伴って野菜室900内に収納され、(b)図の状態に戻すことができる。したがって、上部収納ケース930は、どの位置の状態でも、引出ドア90を閉める動作に伴って(a)図の状態に戻すことができる。
1、1a、1b、1c、1d…冷蔵庫、40…システムキッチン、51…シングル開閉ドア、52…観音開き開閉ドア、52a、52b…観音ドア、53…ヒンジ部、54…ハンドル部材、55…外板、56…内板、57…上板、58…下板、59…ヒンジ取付部、60…引出ドア、70…引出ドア、80…引出ドア、90…引出ドア、100…本体、100a…本体、100b…本体、101…外箱、102…内箱、103…発泡ウレタン断熱材、130…機械室、131…圧縮機、132…放熱部、140…冷却室、141…送風フアン、142…熱交換器、143…露受皿、144…ダンパ部、145…吸気部、146…除霜用ヒ−タ、150…冷却室ユニット、151…凹部、152…隙間部材、161、162、163,164、165、166…吹出口、167…仕切板、168…仕切壁、169、170…露付防止用のパイプ、171…張出部、200…断熱仕切板、201…断熱仕切板、202…仕切枠、203…縦仕切板、204…空間、205…天井、206…底板、400…冷凍室、450…戻り通路、460…野菜室供給通路、500…冷蔵室、501…支持レール、510…水タンク部、520…第1引出ケース部、530…第2引出ケース部、531…卵固定板、532…前面板、533…取っ手、534…支持部、540…仕切棚、541…固定棚、542…可変棚、543…固定棚部分、544…着脱可能な棚、545…天板棚、546…支持板、547…支持部、548…脚部、550…収納ポケット、551…下部収納ポケット、560…通風通路、570…最下部収納空間、571…仕切棚、572、573…縦仕切板、600…製氷室、610…引出機構部、611…レール、612…支持枠、620…製氷室ケース、630…自動製氷機構部、631…フレーム、632…製氷ユニット、633…駆動モ−タ、634…製氷皿、635…冷気案内ガイド、636…空間、637…天井面、638…隙間、639…冷気ダクト、640…製氷棚、641…製氷皿、642…電源コ−ド、643…前面壁、644…補助部材、645、646…吹出通路、647…仕切壁、700…第2冷凍室、710…引出機構部、711…レール、712…支持枠、720…第2冷凍室ケース、800…第1冷凍室、810…引出機構部、811…下部引出機構部、811a…保持部材、811b…レール、811c…ローラ、811d…保持部、812…中段引出機構部、812a…保持部、812b…レール、813…上段引出機構部、813a…保持部、813b…レール、820…下部収納ケース、821…支持レール、822…案内リブ、830…中段収納ケース、840…上段収納ケース、841…突起部、842…取っ手、851…傾斜面、852…三角形状の空間、853…戻り冷気空間、900…野菜室、910…引出開閉機構部、911…下部引出開閉機構部、911a…保持部材、911b…レール、911c…ローラ、911d…保持部、912…上部引出機構部、912a…保持部、912b…レール、920…下部収納ケース、921…支持レール、930…上部収納ケース、931…突起部、932…取っ手、D0、D1、D2、D3…奥行寸法、W0…横幅寸法、H0…全高寸法。