JP2007060867A - 鉄道車両のブレーキ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 乗り心地の向上を図る。
【解決手段】 鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段1と、鉄道車両の速度を検出する速度検出手段4と、この速度検出手段4により所定の時間間隔で検出された速度の速度差から実減速度を演算する実減速度演算手段5と、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段6と、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段3に指令するブレーキ力指令手段2とを備えたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段1と、鉄道車両の速度を検出する速度検出手段4と、この速度検出手段4により所定の時間間隔で検出された速度の速度差から実減速度を演算する実減速度演算手段5と、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段6と、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段3に指令するブレーキ力指令手段2とを備えたものである。
【選択図】 図1
Description
この発明は、鉄道車両のブレーキ制御装置に関するものである。
従来の鉄道車両のブレーキ制御装置においては、実減速度と目標減速度との偏差に応じて指令するブレーキ力の一つを決定し、決定されたブレーキ力に応じてデジタル化されたブレーキ力指令信号を出力する(例えば、特許文献1参照)。
従来の鉄道車両のブレーキ制御装置では、一般に5〜7ステップのブレーキ力指令信号が設定されるので、ステップ間の目標減速度に対応したブレーキ力指令信号を得られないことが発生するため、減速度の過大または過小により乗り心地を低下させる恐れがあるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ブレーキ力指令信号を補正して目標減速度に対応した減速度を得ることができる鉄道車両のブレーキ制御装置を提供することを目的としたものである。
この発明に係わる鉄道車両のブレーキ制御装置は、ブレーキ力発生手段が発生した所定のブレーキ力により鉄道車両を所定の減速度で減速させるようにした鉄道車両のブレーキ制御装置において、鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、鉄道車両の速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段により所定の時間間隔で検出された速度の速度差から実減速度を演算する実減速度演算手段と、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段と、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段に指令するブレーキ力指令手段とを備えたものである。
この発明は、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段に指令することにより、適正な減速度で乗り心地の向上を図ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における構成を示すブロック図である。図1において、鉄道車両(図示せず)の走行中にブレーキ力を作用させるときは運転士がブレーキハンドル等の目標減速度設定手段1を操作して目標減速度を設定する。目標減速度設定手段1としてのブレーキハンドルは、最大5〜7段のステップ状のノッチ指令信号によりブレーキ力が減速度で指令されるのが一般的である。例えば最大7ノッチで4.2km/h/sとすると、各段のノッチ指令信号は0.6km/h/sの刻みとなる。ノッチ指令信号によりブレーキ力指令手段2からブレーキ力に対応したブレーキ力信号がVVVFインバータ(図示せず)等のブレーキ力発生手段3に入力される。なお、目標減速度の設定は、自動列車制御装置(ATC装置)、自動列車運転装置(ATO装置)等により行うようにしてもよい。
一方、鉄道車両の走行速度を速度発電機等の速度検出手段4で検出する。そして、実減速度演算手段5は速度検出手段4で所定の時間間隔をあけて検出した走行速度の速度差から実減速度を演算する。ブレーキ力補正率演算手段6は目標減速度と実減速度とに差があるときは実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における構成を示すブロック図である。図1において、鉄道車両(図示せず)の走行中にブレーキ力を作用させるときは運転士がブレーキハンドル等の目標減速度設定手段1を操作して目標減速度を設定する。目標減速度設定手段1としてのブレーキハンドルは、最大5〜7段のステップ状のノッチ指令信号によりブレーキ力が減速度で指令されるのが一般的である。例えば最大7ノッチで4.2km/h/sとすると、各段のノッチ指令信号は0.6km/h/sの刻みとなる。ノッチ指令信号によりブレーキ力指令手段2からブレーキ力に対応したブレーキ力信号がVVVFインバータ(図示せず)等のブレーキ力発生手段3に入力される。なお、目標減速度の設定は、自動列車制御装置(ATC装置)、自動列車運転装置(ATO装置)等により行うようにしてもよい。
一方、鉄道車両の走行速度を速度発電機等の速度検出手段4で検出する。そして、実減速度演算手段5は速度検出手段4で所定の時間間隔をあけて検出した走行速度の速度差から実減速度を演算する。ブレーキ力補正率演算手段6は目標減速度と実減速度とに差があるときは実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
このように構成された鉄道車両のブレーキ制御装置の動作について説明する。図2は減速度とブレーキ力補正率との対応を示す説明図である。
図1及び図2において、鉄道車両(図示せず)の走行中に運転士が目標減速度設定手段1により3ノッチの目標減速度に対応したブレーキ力を設定したとする。7ノッチで4.2km/h/sの減速度としたとき、3ノッチのノッチ指令信号は1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力が指令されたことになる。3ノッチのノッチ指令信号はブレーキ力指令手段2で1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力信号としてブレーキ力発生手段3に入力されて、鉄道車両にブレーキ力が作用する。
一方、実減速度演算手段5は速度検出手段4が検出した所定の時間間隔における鉄道車両の速度差から鉄道車両に作用している実減速度を演算する。目標減速度設定手段1からの目標減速度と、実減速度演算手段5からの実減速度が入力されたブレーキ力補正率演算手段6は、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算する。例えば、3ノッチのノッチ指令信号に対して実減速度が目標減速度の1.8km/h/sより0.3km/h/sだけ低い場合は、図2において−0.4km/h/s〜−0.2km/h/sの減速度差に対応したブレーキ力補正率は+25%となる。なお、ブレーキ力補正率25%は、3ノッチの目標減速度1.8km/h/sと4ノッチの目標減速度2.4km/h/sとの差である0.6k/h/sを100%としたときの比率である。従って、ブレーキ力指令手段2から目標減速度設定手段1で設定された目標減速度にブレーキ力補正率25%の0.6(km/h/s)×0.25=0.15km/h/sが加算されたブレーキ力(1.95km/h/s)が作用するようにブレーキ力発生手段3に指令される。
図1及び図2において、鉄道車両(図示せず)の走行中に運転士が目標減速度設定手段1により3ノッチの目標減速度に対応したブレーキ力を設定したとする。7ノッチで4.2km/h/sの減速度としたとき、3ノッチのノッチ指令信号は1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力が指令されたことになる。3ノッチのノッチ指令信号はブレーキ力指令手段2で1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力信号としてブレーキ力発生手段3に入力されて、鉄道車両にブレーキ力が作用する。
一方、実減速度演算手段5は速度検出手段4が検出した所定の時間間隔における鉄道車両の速度差から鉄道車両に作用している実減速度を演算する。目標減速度設定手段1からの目標減速度と、実減速度演算手段5からの実減速度が入力されたブレーキ力補正率演算手段6は、目標減速度と実減速度とに差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算する。例えば、3ノッチのノッチ指令信号に対して実減速度が目標減速度の1.8km/h/sより0.3km/h/sだけ低い場合は、図2において−0.4km/h/s〜−0.2km/h/sの減速度差に対応したブレーキ力補正率は+25%となる。なお、ブレーキ力補正率25%は、3ノッチの目標減速度1.8km/h/sと4ノッチの目標減速度2.4km/h/sとの差である0.6k/h/sを100%としたときの比率である。従って、ブレーキ力指令手段2から目標減速度設定手段1で設定された目標減速度にブレーキ力補正率25%の0.6(km/h/s)×0.25=0.15km/h/sが加算されたブレーキ力(1.95km/h/s)が作用するようにブレーキ力発生手段3に指令される。
なお、ブレーキ力補正率による減速度の更新は、一般に、20〜40ms毎に行われる。また、減速度の更新は鉄道車両の走行速度と対応させてもよい。例えば、走行速度が10km/s低下する毎に減速度の更新を行うようにしてもよい。
以上のように、目標減速度と実減速度に差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ発生手段3に指令することにより、適正な減速度が得られるので乗り心地の向上を図ることができる。
以上のように、目標減速度と実減速度に差があるときには実減速度を目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ発生手段3に指令することにより、適正な減速度が得られるので乗り心地の向上を図ることができる。
実施の形態2.
図3は、この発明を実施するための実施の形態2における構成を示すブロック図である。図3において、1〜3は実施の形態1のものと同様のものである。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行した実走行距離を実走行距離検出手段7が検出する。実走行距離S1(m)は、例えば車輪径をD(mm)、車輪の回転数をn(回)としたとき式(1)により求められる。
S1=n×π×D/1,000・・・・・(1)
また、走行区間距離記憶手段8には所定の走行区間における走行区間距離が記憶されている。そして、区間残距離演算手段9は実走行距離と走行区間距離との差を区間残距離として出力する。目標減速度と区間残距離とが入力されたブレーキ力補正率演算手段10は、目標減速度設定手段1で設定された目標減速度で区間残距離を減速しながら走行したときに、区間残距離で停止可能かを判断し、ブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
図3は、この発明を実施するための実施の形態2における構成を示すブロック図である。図3において、1〜3は実施の形態1のものと同様のものである。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行した実走行距離を実走行距離検出手段7が検出する。実走行距離S1(m)は、例えば車輪径をD(mm)、車輪の回転数をn(回)としたとき式(1)により求められる。
S1=n×π×D/1,000・・・・・(1)
また、走行区間距離記憶手段8には所定の走行区間における走行区間距離が記憶されている。そして、区間残距離演算手段9は実走行距離と走行区間距離との差を区間残距離として出力する。目標減速度と区間残距離とが入力されたブレーキ力補正率演算手段10は、目標減速度設定手段1で設定された目標減速度で区間残距離を減速しながら走行したときに、区間残距離で停止可能かを判断し、ブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
このように構成された鉄道車両のブレーキ制御装置の動作について説明する。図4は目標減速度で停止したときの推定停止距離と走行区間距離との差に対するブレーキ力補正率を示した説明図である。
図3及び図4において、推定停止距離は現在時刻の目標減速度で減速したときに鉄道車両が停止する距離である。なお、現在時刻での鉄道車両の速度v、目標減速度βで減速させたときの推定停止距離S3は、S=v2/2βである。ここで実施の形態1と同様に、例えば目標減速度設定手段1により3ノッチの目標減速度1.8km/h/sが設定されたとする。これにより、ブレーキ力指令手段2から1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力がブレーキ力発生手段3に指令されて所定のブレーキ力が作用する。
図4において、走行区間距離と推定停止距離との差は走行区間距離より手前に停止したときを負、走行区間距離を過ぎて停止したときを正で表している。区間残距離演算手段10は区間残距離を3ノッチのノッチ指令信号に対応した目標減速度1.8km/h/sで減速しながら鉄道車両が走行したとき、走行区間距離より15m手前で停止すると判断した場合、−20m〜−10mの範囲であるからブレーキ力補正率を−40%と決定する。従って、目標減速度1.8km/h/sのブレーキ力が40%低くなるように補正することにより走行区間距離に停止させることができる。
以上のように、目標減速度で減速しながら区間残距離を走行したときに走行区間距離に停止可能か否かを判断してブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段3に指令することにより、適正な減速度で走行区間距離に停止させることができる。
図3及び図4において、推定停止距離は現在時刻の目標減速度で減速したときに鉄道車両が停止する距離である。なお、現在時刻での鉄道車両の速度v、目標減速度βで減速させたときの推定停止距離S3は、S=v2/2βである。ここで実施の形態1と同様に、例えば目標減速度設定手段1により3ノッチの目標減速度1.8km/h/sが設定されたとする。これにより、ブレーキ力指令手段2から1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力がブレーキ力発生手段3に指令されて所定のブレーキ力が作用する。
図4において、走行区間距離と推定停止距離との差は走行区間距離より手前に停止したときを負、走行区間距離を過ぎて停止したときを正で表している。区間残距離演算手段10は区間残距離を3ノッチのノッチ指令信号に対応した目標減速度1.8km/h/sで減速しながら鉄道車両が走行したとき、走行区間距離より15m手前で停止すると判断した場合、−20m〜−10mの範囲であるからブレーキ力補正率を−40%と決定する。従って、目標減速度1.8km/h/sのブレーキ力が40%低くなるように補正することにより走行区間距離に停止させることができる。
以上のように、目標減速度で減速しながら区間残距離を走行したときに走行区間距離に停止可能か否かを判断してブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段3に指令することにより、適正な減速度で走行区間距離に停止させることができる。
実施の形態3.
図5は、この発明を実施するための実施の形態3における構成を示すブロック図である。図5において、1〜3は実施の形態1のものと同様のものである。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行開始してから現時点までの実走行時間t1を時計等の実走行時間検出手段11により検出する。また、所定の走行区間の発車から停車までの目標走行時間Tを目標走行時間記憶手段12に記憶させておく。そして、残走行時間演算手段15は実走行時間と目標走行時間との差を残走行時間t2として出力する。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行した実走行距離S1を実走行距離検出手段14が検出する。実走行距離S1は、実施の形態2と同様に式(1)で求められる。走行区間距離記憶手段15には所定の走行区間における走行区間距離Sが記憶されている。区間残距離演算手段16は実走行距離S1と走行区間距離Sとの差(S−S1)を区間残距離S2として出力する。
残走行時間演算手段13で演算された残走行時間t2と、区間残距離演算手段16で演算された区間残距離S2と目標減速度とがブレーキ力補正率演算手段17に入力される。ブレーキ力補正率演算手段17は、目標減速度設定手段1で設定された目標減速度で区間残距離S2を走行したときに、残走行時間t2で走行可能か否かを判断してブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
図5は、この発明を実施するための実施の形態3における構成を示すブロック図である。図5において、1〜3は実施の形態1のものと同様のものである。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行開始してから現時点までの実走行時間t1を時計等の実走行時間検出手段11により検出する。また、所定の走行区間の発車から停車までの目標走行時間Tを目標走行時間記憶手段12に記憶させておく。そして、残走行時間演算手段15は実走行時間と目標走行時間との差を残走行時間t2として出力する。
鉄道車両(図示せず)が所定の走行区間を走行した実走行距離S1を実走行距離検出手段14が検出する。実走行距離S1は、実施の形態2と同様に式(1)で求められる。走行区間距離記憶手段15には所定の走行区間における走行区間距離Sが記憶されている。区間残距離演算手段16は実走行距離S1と走行区間距離Sとの差(S−S1)を区間残距離S2として出力する。
残走行時間演算手段13で演算された残走行時間t2と、区間残距離演算手段16で演算された区間残距離S2と目標減速度とがブレーキ力補正率演算手段17に入力される。ブレーキ力補正率演算手段17は、目標減速度設定手段1で設定された目標減速度で区間残距離S2を走行したときに、残走行時間t2で走行可能か否かを判断してブレーキ力補正率を演算してブレーキ力指令手段2に入力する。
このように構成された鉄道車両のブレーキ制御装置の動作について説明する。図5において、実施の形態1と同様に、例えば目標減速度設定手段1により3ノッチの目標減速度が設定されたとする。そうすると、ブレーキ力指令手段2から1.8km/h/sの減速度に対応したブレーキ力信号がブレーキ力発生手段3に指令されて所定のブレーキ力が作用する。
実走行時間検出手段11が検出した実走行時間t1と、目標走行時間記憶手段12に記憶されている目標走行時間Tとの差(T−t1)を残走行時間演算手段13が演算して残走行時間t2として出力する。
一方、実走行距離検出手段14が検出した実走行距離S1と、走行区間距離記憶手段17に記憶された走行区間距離Sとの差(S−S1)を区間残距離演算手段16が演算して区間残距離S2として出力する。
ここで、現在時刻での目標減速度βで減速させたときの推定停止距離S3は、鉄道車両の速度をvとしたときv2/2β、停車するまでの推定走行時間t3はv/βとなる。
残走行時間t2と区間残距離S2と目標減速度とが入力されたブレーキ力補正率演算手段17は、区間残距離S2、推定停止距離S3、残走行時間t2、推定走行時間t3とからブレーキ力の補正を、例えば次のように行う。
(1)S2>>S3かつt2>>t3のとき、減速度をかなり大きく補正する。
(2)S2>S3又はt2>t3のとき、減速度を大きくする。
(3)S2≒S3又はt2≒t3のとき、現在時刻の減速度とする。
(4)S2<S3又はt2<t3のとき、減速度を小さくする。
(5)S2<<S3かつt2<<t3のとき、減速度をかなり小さくする。
なお、減速度の具体的な数値の設定は、線路上検討を考慮した実験データ等により決定する。
以上のように、目標減速度で区間残距離を走行したときに走行区間距離に停止可能か否かを判断してブレーキ力のブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段に指令することにより、適正な減速力で走行区間距離に停止させることができる。
実走行時間検出手段11が検出した実走行時間t1と、目標走行時間記憶手段12に記憶されている目標走行時間Tとの差(T−t1)を残走行時間演算手段13が演算して残走行時間t2として出力する。
一方、実走行距離検出手段14が検出した実走行距離S1と、走行区間距離記憶手段17に記憶された走行区間距離Sとの差(S−S1)を区間残距離演算手段16が演算して区間残距離S2として出力する。
ここで、現在時刻での目標減速度βで減速させたときの推定停止距離S3は、鉄道車両の速度をvとしたときv2/2β、停車するまでの推定走行時間t3はv/βとなる。
残走行時間t2と区間残距離S2と目標減速度とが入力されたブレーキ力補正率演算手段17は、区間残距離S2、推定停止距離S3、残走行時間t2、推定走行時間t3とからブレーキ力の補正を、例えば次のように行う。
(1)S2>>S3かつt2>>t3のとき、減速度をかなり大きく補正する。
(2)S2>S3又はt2>t3のとき、減速度を大きくする。
(3)S2≒S3又はt2≒t3のとき、現在時刻の減速度とする。
(4)S2<S3又はt2<t3のとき、減速度を小さくする。
(5)S2<<S3かつt2<<t3のとき、減速度をかなり小さくする。
なお、減速度の具体的な数値の設定は、線路上検討を考慮した実験データ等により決定する。
以上のように、目標減速度で区間残距離を走行したときに走行区間距離に停止可能か否かを判断してブレーキ力のブレーキ力補正率を演算し、目標減速度に対応したブレーキ力とブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力をブレーキ力発生手段に指令することにより、適正な減速力で走行区間距離に停止させることができる。
1 目標減速度設定手段、2 ブレーキ力指令手段、3 ブレーキ力発生手段、
4 速度検出手段、5 実現速度演算手段、
6,10,17 ブレーキ力補正率演算手段、7,14 実走行距離検出手段、
8,15 走行区間距離記憶手段、9,16 区間残距離演算手段、
11 実走行時間検出手段、12 目標走行時間記憶手段、
13 残走行時間演算手段。
4 速度検出手段、5 実現速度演算手段、
6,10,17 ブレーキ力補正率演算手段、7,14 実走行距離検出手段、
8,15 走行区間距離記憶手段、9,16 区間残距離演算手段、
11 実走行時間検出手段、12 目標走行時間記憶手段、
13 残走行時間演算手段。
Claims (3)
- ブレーキ力発生手段が発生した所定のブレーキ力により鉄道車両を所定の減速度で減速させるようにした鉄道車両のブレーキ制御装置において、上記鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、上記鉄道車両の速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段により所定の時間間隔で検出された速度の速度差から実減速度を演算する実減速度演算手段と、上記目標減速度と上記実減速度とに差があるときには上記実減速度を上記目標減速度に合わせるブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段と、上記目標減速度に対応したブレーキ力と上記ブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力を上記ブレーキ力発生手段に指令するブレーキ力指令手段とを備えていることを特徴とする鉄道車両のブレーキ制御装置。
- ブレーキ力発生手段が発生した所定のブレーキ力により鉄道車両を所定の減速度で減速させるようにした鉄道車両のブレーキ制御装置において、上記鉄道車両が走行する走行区間を走行した実走行距離を検出する実走行距離検出手段と、上記走行区間における走行区間距離を記憶した走行区間距離記憶手段と、上記実走行距離と上記走行区間距離との差を区間残距離として出力する区間残距離演算手段と、上記鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、上記目標減速度で減速しながら上記区間残距離を走行したときに上記区間残距離で停止可能か否かを判断して上記ブレーキ力のブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段と、上記目標減速度に対応したブレーキ力と上記ブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力を上記ブレーキ力発生手段に指令するブレーキ力指令手段とを備えていることを特徴とする鉄道車両のブレーキ制御装置。
- ブレーキ力発生手段が発生した所定のブレーキ力により鉄道車両を所定の減速度で減速させるようにした鉄道車両のブレーキ制御装置において、上記鉄道車両が走行する走行区間の実走行時間を検出する実走行時間検出手段と、上記走行区間を上記鉄道車両に走行させる目標走行時間を記憶した目標走行時間記憶手段と、上記実走行時間と上記目標走行時間との差を残走行時間として出力する残走行時間演算手段と、上記鉄道車両が上記走行区間を走行した実走行距離を検出する実走行距離検出手段と、上記走行区間の走行区間距離を記憶した走行区間距離記憶手段と、上記実走行距離と上記走行区間距離との差を区間残距離として出力する区間残距離演算手段と、上記鉄道車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、上記目標減速度で上記区間残距離を減速しながら走行したときに上記区間残距離を上記残走行時間で停止可能か否かを判断して上記ブレーキ力のブレーキ力補正率を演算するブレーキ力補正率演算手段と、上記目標減速度に対応したブレーキ力と上記ブレーキ力補正率に対応したブレーキ力とを加算したブレーキ力を上記ブレーキ力発生手段に指令するブレーキ力指令手段とを備えていることを特徴とする鉄道車両のブレーキ制御装置。
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- 2005-08-26 JP JP2005246083A patent/JP2007060867A/ja active Pending
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