JP2007055365A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 距離スケールをヘッドアップディスプレイ表示する場合、道路の傾斜に応じてドライバの視点位置が変化しても、距離スケールが正しい距離を指し示すように距離スケールの表示位置を補正する。
【解決手段】 表示制御部33は、ナビゲーション装置20の地図データの中から、自車両が現在走行している走行地点情報と、自車両が走行するであろう走行予定地点情報と、を入力して、これらの情報から自車両が走行する道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数を用いて距離スケールの地面からの表示高さを補正する補正演算を行い、投影部にて距離スケール画像の表示高さを補正してフロントウィンドシールドに画像表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】 表示制御部33は、ナビゲーション装置20の地図データの中から、自車両が現在走行している走行地点情報と、自車両が走行するであろう走行予定地点情報と、を入力して、これらの情報から自車両が走行する道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数を用いて距離スケールの地面からの表示高さを補正する補正演算を行い、投影部にて距離スケール画像の表示高さを補正してフロントウィンドシールドに画像表示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両のフロントウィンドシールドに所望の画像をヘッドアップディスプレイアップディスプレイ表示するようにした車両用表示装置に関する。
近年、車両を運転するドライバの支援および交通事故の抑止などを図る手段として、カーナビゲーション装置を始めとする情報機器による情報提供・警告装置が種々考えられている。中でも、ヘッドアップディスプレイを使用して運転支援情報を表示するようにした装置によれば、ドライバの視線移動量が少なくなり、表示された運転支援情報の認知ミスを低減できるなどの利点があるため、広く普及しつつある。
このような車両用表示装置において、前方車両との追突事故を防止するために、車間距離の目安となる距離指示像(距離スケール)を、前景中の道路面上に運転支援情報として表示するものが特許文献1、2で提供されている。
特許文献1では、自動車等のフロントウィンドシールドに画像を表示するヘッドアップディスプレイにおいて、フロントウィンドシールドに設けられたスクリーン上に表示された基準点の表示位置と、スクリーンを通して確認されるボンネット上のマークの位置と、が重なって見えるようにすることで、視点の位置調整を行う手法が提案されている。また、特許文献2では、車両の傾斜度があらかじめ決められた程度以上である場合、表示動作を停止する手法が提案されている。
特開平10−176928号公報
特開平5−85223号公報
しかしながら、特許文献1に記載された手法では、ドライバの視点位置を検出するために使用するマーカは車両ボンネット上に設置するとしているが、1BOXカー等のボンネットが極端に短い車種や後付け機器に対して適用することが出来ず、このような場合では視点位置を補正して距離スケールの表示位置を調整することができない。
また、特許文献2に記載された手法では、直進度センサや傾斜度センサなど、カーブや坂を検出するための検出用センサが用いられているが、距離スケール投影のON/OFFしか制御しておらず、ドライバの視点に応じた距離スケールの表示位置を調整するものではない。
本発明は、上記点に鑑み、距離スケールをヘッドアップディスプレイ表示する場合、道路の傾斜角度に応じてドライバの視点位置が変化しても、搭載車両の形状に関係なく、距離スケール画像が正しい距離を指し示すように距離スケール画像の表示位置を補正することができる車両用表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、表示制御部(33)において、自車両(90)が水平な場所を走行するときの、地面からフロントウィンドシールド(WS)に表示される距離スケール画像(61〜63)までの鉛直方向の表示高さの値を、道路の傾斜角度に応じた補正係数で補正する際、地図データから得られる自車両が現在走行している走行地点情報と、自車両が走行するであろう走行予定地点情報と、を用いて道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数を用いて表示高さを補正し、投影部(34)にて距離スケール画像の表示高さを補正して画像表示することを特徴とする。
このように、地図データを用いて自車両が走行する道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数で距離スケール画像を表示する表示高さの値を補正する。これにより、自車両の傾斜角度に応じてドライバの視点位置が変化したとしても、変化した視点位置から距離スケール画像が正しい距離を指し示すように距離スケール画像の表示位置を補正することができる。また、自車両の傾斜角度と補正係数とを用いて補正演算を行うため、車両用表示装置を搭載する車種に関係なく、距離スケール画像の表示位置を補正することができる。
請求項2に記載の発明では、表示制御部は、自車両が走行する道路の傾斜角度が所定角度を超える場合、投影部に指令を出力して距離スケール画像の表示を停止させることを特徴とする。
このように、傾斜角度が所定角度を超えると距離スケール画像の表示を停止する。すなわち、傾斜角度が大きくなると、距離スケール画像が車間距離の目安にならないようになるので、傾斜角度が所定角度を超える場合には距離スケール画像を非表示にする。これにより、ドライバが間違って車間距離を認識してしまうことを防止できる。
請求項3に記載の発明では、投影部は、自車両から前方の距離に応じて距離スケール画像を複数表示するようになっており、表示制御部は、自車両が走行する道路の傾斜角度に応じて各距離スケール画像の表示高さの補正演算をそれぞれ行い、投影部にて各距離スケール画像の表示高さをそれぞれ補正して表示させることを特徴とする。
このように、複数の距離スケール画像を表示する場合であっても、各距離スケール画像の表示高さをそれぞれ補正演算する。これにより、複数の距離スケール画像を表示する場合であって、自車両が上り坂または下り坂を走行する場合であっても、それぞれの距離スケール画像の表示位置をそれぞれ補正することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される車両用表示装置は、自車両から前方の所定距離に応じたマーカを自車両のフロントウィンドシールドに表示することにより、ドライバに対して自車両の前方に位置する障害物(例えば前方車両)と自車両との車両間隔を認識させるものである。
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される車両用表示装置は、自車両から前方の所定距離に応じたマーカを自車両のフロントウィンドシールドに表示することにより、ドライバに対して自車両の前方に位置する障害物(例えば前方車両)と自車両との車両間隔を認識させるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用表示装置のブロック図である。この図に示されるように、車両用表示装置は、メータユニット10と、ナビゲーション装置20と、車両情報表示装置30と、を備えて構成されている。
メータユニット10は、メータ用ECUを内蔵しており、図示しない車速センサからのパルス信号に基づいて自車両の走行速度を示す車速信号Svの生成および出力処理を行うものである。
ナビゲーション装置20は、設定された目的地までの案内ルートを決定し、決定した案内ルートに基づいて自車両の走行を案内するものであり、図示しないGPS受信機や地図データが記憶された地図データ記憶媒体、方位センサや自車両の傾斜を検出するジャイロスコープなどを備えた周知構成のものである。このようなナビゲーション装置20は、上記メータユニット10から入力される車速信号Svを用いて自車両の走行情報を車両情報表示装置30に出力する。また、ナビゲーション装置20は、地図データを用いて自車両の走行地点情報と、自車両の前方の走行予定地点情報と、を出力するようになっている。
車両情報表示装置30は、上記ナビゲーション装置20から入力される自車両が走行中の道路についての道路種別情報、自車両の現在位置情報、周辺道路の規制・緊急情報、所定の画像情報(RGB信号)を、例えば図示しないモニタに画像表示するものである。また、車両情報表示装置30は、自車両と前方車両との間の車間距離の目安としての距離スケール画像(以下、距離スケールという)を画像表示する機能も有する。
なお、メータユニット10、ナビゲーション装置20、車両情報表示装置30の各間での信号や情報の授受は、車内LANを利用して行うシステム構成とすることも可能である。
このような車両情報表示装置30は、表示内容設定部31と、表示条件設定部32と、表示制御部33と、投影部34と、を備えて構成されている。車両情報表示装置30は、マイクロコンピュータを内蔵しており、上記表示内容設定部31、表示条件設定部32、そして表示制御部33の制御を行えるようになっている。
表示内容設定部31は、ドライバによる設定操作を受け付ける構成となっており、ナビゲーション装置20から入力される道路種別情報、現在位置情報、規制・緊急情報、画像情報のうち、表示させる項目を選択的に設定するためのものである。
表示条件設定部32は、上記表示内容設定部31と同様に、ドライバによる設定操作を受け付ける構成となっており、表示項目についての表示条件(明るさ、表示位置など)を設定するためのものである。
表示制御部33は、ナビゲーション装置20から入力される道路種別情報、車速情報、現在位置情報、規制・緊急情報、画像情報のうち表示内容設定部31で設定された情報を、表示条件設定部32で設定された表示条件で表示する制御を行うものである。
また、表示制御部33は、後述する投影部34にて自車両と前方車両との間の車間距離の目安としての距離スケールを画像表示させる機能を有すると共に、ナビゲーション装置20から入力される自車両の走行地点情報および自車両が走行するであろう走行予定地点情報の各情報を入力して、自車両が走行する道路の傾斜角度によって変化するドライバの視点(アイポイントEP、図2参照)に応じて距離スケールの表示位置を補正する機能を有する。
投影部34は、表示制御部33から入力される情報を画像表示するものであり、ヘッドアップディスプレイによって構成されている。この投影部34の具体的な構成を図2に示す。
図2に示されるように、投影部34は、情報表示機50を備えている。この情報表示機50は、単純形状の画像を車両のフロントウィンドシールドWSに投影することにより、当該画像を前景に重畳した虚像として表示するものであり、光源51と、所定の画像(後述する基準マーカ61、距離スケール62、63)が印刷された光導波路偏向板52と、この光導波路偏向板52の角度を調整するための偏向板角度変更ダイヤル53と、を備えた構成となっている。
この情報表示機50は、例えば自車両のダッシュボードにおける運転席対応位置に配置される。当該ダッシュボード上には、基準距離確認用の距離補正用アクリル板54が固定されている。この距離補正用アクリル板54には、所定形状の補正用マーカ54a(後述する図3参照)が印刷されている。
このような投影部34では、光源51から光が発せられると、光導波路偏向板52に印刷された基準マーカ61および距離スケール62、63がフロントウィンドシールドWSに投影される。これにより、ドライバは車両前方の障害物(例えば車両)70と自車両との間の距離を認識することができるようになっている。このような距離スケール62、63を図3に示す。
図3は、自車両の車室内から、すなわち図2に示されるアイポイントEPからフロントウィンドシールドWSを介して車両前方を見た模式図である。この図に示されるように、距離補正用アクリル板54には、2つの円弧形状の補正用マーカ54aが描かれている。そして、上記投影部34の作動に応じて、距離補正用アクリル板54の2つの補正用マーカ54aの中心位置に基準マーカ61が投影により表示され、アフロントウィンドシールドWSに2つの棒形状の距離スケール62、63が投影により表示される。
本実施形態では、図2に示されるアイポイントEPからフロントウィンドシールドWSを介して車両前方を見たとき、アイポイントEPから例えば50m先に基準マーカ61、100m先および150m先に距離スケール62、63がそれぞれ表示されるようになっている。
つまり、ドライバが、距離補正用アクリル板54上の補正用マーカ54aの中心に基準マーカ61が位置するように見える運転姿勢をとった状態(ドライバのアイポイントEPからの視線が補正用マーカ54aの中心及び基準マーカ61に重畳した状態)において、当該ドライバからフロントウィンドシールドWSを通して視認する距離スケール62、63の位置が、それぞれ正確に100m、150mの地点となるように制御される構成となっている。なお、基準マーカ61は、距離スケール62、63に含まれるものとする。
このような距離スケール62、63によって、自車両と障害物70との間の距離を知ることができるようになっている。以上が、本実施形態に係る車両用表示装置の構成である。
次に、自車両の傾斜に応じてドライバのアイポイントEPが移動することによって、距離スケール62、63が視認される場所が変わってしまう場合、その距離スケール62、63の表示位置(表示高さ)の補正について説明する。
まず、フロントウィンドシールドWSに表示させる基準マーカ61および2つの距離スケールの路面からの表示高さについて説明する。図4は、フロントウィンドシールドWSに表示される基準マーカ61および距離スケール62、63の地面からの表示高さを模式的に示した図である。
この図に示されるように、例えばアイポイントEPが地面から1m、フロントウィンドシールドWSから1m離れた場所にそれぞれ位置している場合、基準マーカ61、距離スケール62、63はそれぞれ地面からx、y、zの高さでそれぞれフロントウィンドシールドWSに表示されることとなる。
具体的に、基準マーカ61は、フロントウィンドシールドWSから50m先の地点を指すように表示されることとなるため、アイポイントEPと基準マーカ61とを結ぶ直線と、地面とのなす角度はθとなる。これにより、本実施形態では、tanθ=1/(1+50)=x/50となるので、地面から基準マーカ61までの高さxは、x=50/51=0.980mという俯角計算式として得られる。
同様に、距離スケール62、63の各高さy、zの俯角計算式は、それぞれtanθ’=1/(1+100)=y/100からy=100/101=0.990m、tanθ’’=1/(1+150)=z/150からz=150/151=0.993mとして得られる。
これらフロントウィンドシールドWSに表示される基準マーカ61および距離スケール62、63の高さx、y、zは、それぞれ自車両が水平な道路を運行中の場合の値である。すなわち、自車両が水平な場所を走行するときの、地面からフロントウィンドシールドWSに表示される距離スケール62、63までの鉛直方向の表示高さの値であり、これらの値は表示制御部33にそれぞれ記憶されている。
そして、自車両が道路の傾斜に応じて傾く場合、ドライバのアイポイントEPの場所が変化するため、上記の各高さx、y、zの値も変化する。そこで、これら高さx、y、zの補正について、図5〜図8を参照して説明する。
なお、図5〜図7において、破線は水平方向の直線を示しており、ドライバ81の背筋方向をZ軸、そのZ軸に垂直であって自車両90の進行方向側をX軸とし、ドライバ81が座るシート82の背筋方向をZ’軸、そのZ’軸に垂直であって自車両90の進行方向側をX’軸としている。
本実施形態では、ナビゲーション装置20から地図データを入力する表示制御部33が、この地図データに基づいて、基準マーカ61および距離スケール62、63の地面からの表示高さx、y、zに対する補正演算を行う。
図5は、傾斜している道路を通行する自車両90と、自車両90の傾斜に応じたドライバの姿勢の変化と、を示した模式図である。この図に示されるように、場所A0は上記図4に示される状態である。この場所A0では、シート82のZ’軸とドライバ81のZ軸とが水平方向を向いている。このように自車両90が水平な場所を走行している場合では、表示制御部33では補正演算を行わない。
一方、場所A1は上り坂、場所A2は下り坂になっており、自車両90も上り坂または下り坂に応じて傾斜する。図5に示されるように、場所A1は場所A0に対して例えば高さH10、場所A2は場所A0に対して例えば高さH20となっている。このような上り坂または下り坂において、表示制御部33は、自車両90が均一な傾斜の上り坂を上っているか否か、または均一な傾斜の下り坂を下っているか否かを判定し、その傾斜角度を取得する。
具体的には、表示制御部33はナビゲーション装置20から地図データを入力しているので、自車両の走行地点の高さ情報と、自車両の前方の走行予定地点の高さ情報と、を得ることができる。図6は自車両90が上り坂を上る場合の時間と高さ(標高)との相関関係を示した図、図7は自車両90が下り坂を下る場合の時間と高さ(標高)との相関関係を示した図である。
表示制御部33は、上り坂において、地図データのうち、現在走行している地点の地図情報と、この先自車両90が走行するであろう地点の地図情報と、を用いて図6に示されるように時間T10〜T13の間に高さH10からH13まで自車両90が上り坂を上ること、およびその傾斜角度を取得する。表示制御部33は、下り坂においても同様に、図7に示されるように時間T20〜T23の間にH20からH23まで自車両90が下り坂を下ること、およびその傾斜角度を取得する。
そして、表示制御部33は、図8に示される補正係数のマップを用いて、基準マーカ61および距離スケール62、63の各高さx、y、zをそれぞれ補正する。図8は、自車両90の上りまたは下りの傾斜角度に対する基準マーカ61および距離スケール62、63の各高さx、y、zを補正する補正係数との関係を示した補正係数のマップである。本実施形態では、自車両90の傾斜に応じて補正係数が線形になっているものを用いる。
具体的には、表示制御部33は、図8に示されるマップから自車両90の上りの傾斜角度または下りの傾斜角度に対応する補正係数を上記基準マーカ61および距離スケール62、63の地面からの表示高さx(=0.980)、y(=0.990)、z(=0.993)の各値にそれぞれ乗ずる。こうして得られた各表示高さとなるように、投影部34の偏向板角度変更ダイヤル53を駆動して光導波路偏向板52の角度調整を行う。
図5および図6に示される上り坂の場合では、ドライバ81がシート82に押し付けられた状態(Z軸およびZ’軸が車両後方側に回転)になるため、アイポイントEPがフロントウィンドシールドWSから遠ざかる状態となる。したがって、基準マーカ61および距離スケール62、62は、それぞれが示す各距離よりも遠くを指し示すようにドライバに認識されてしまう。そこで、上記のようにして補正演算を行い、基準マーカ61および距離スケール62、63の表示高さを、自車両が水平な場所を通行するときよりも小さくする。これにより、基準マーカ61が2つの補正用マーカ54aの中心に位置するように基準マーカ61および2つの距離スケール62、63が表示され、基準マーカ61および距離スケール62、63がそれぞれ正確な距離を指し示すこととなる。
また、図5および図7に示される下り坂の場合では、ドライバ81がシート82から浮き上がる状態(Z軸およびZ’軸が車両前方側に回転)になるため、アイポイントEPがフロントウィンドシールドWSに近づく状態となる。したがって、基準マーカ61および距離スケール62、62は、それぞれが示す各距離よりも近くを指し示すようにドライバに認識されてしまう。そこで、上記補正演算によって、基準マーカ61および距離スケール62、63の表示高さを、自車両が水平な場所を通行するときよりも大きくする。これにより、基準マーカ61が2つの補正用マーカ54aの中心に位置するように基準マーカ61および2つの距離スケール62、63が表示され、基準マーカ61および距離スケール62、63がそれぞれ正確な距離を指し示すこととなる。以上のようにして、自車両90の傾斜角度に応じて基準マーカ61および距離スケール62、63の表示高さを補正することができる。
本実施形態では、図8に示されるように、上り坂および下り坂の各傾斜角度が10°よりも大きな角度に対する補正係数が用意されていない。すなわち、表示制御部33は、上り坂および下り坂の各傾斜角度が10°よりも大きい場合、距離スケール62、63が参考にならなくなるため、基準マーカ61および距離スケール62、63の表示高さの補正演算を行わずに、基準マーカ61および距離スケール62、63の表示を停止する。
このように、距離スケール62、63が車間距離の目安にならないほどの傾斜角度の場合、距離スケール62、63の表示を停止する。これにより、ドライバ81が間違って車間距離を認識してしまうことを防止できる。
さらに、表示制御部33は、アップダウンが激しい道路では、基準マーカ61および距離スケール62、63を非表示にする。つまり、アップダウンが激しい道路状態では、距離スケール62、63によって正しい距離表示を行うことが困難になるため、非表示としてしまうことでドライバ81に誤解を与えないようにすることができる。
以上説明したように、本実施形態の車両用表示装置では、地図データを用いて自車両90が走行する道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数で基準マーカ61および距離スケール62、63を表示する表示高さの値を補正することを特徴としている。これにより、道路の傾斜角度に応じてドライバ81の視点位置が変化したとしても、変化した視点位置から距離スケール62、63が正しい距離を指し示すように表示位置を補正することができる。
また、自車両90の傾斜角度と補正係数により補正演算を行うため、車両用表示装置を搭載する車種に関係なく、自車両90の傾斜角度に応じて距離スケール62、63の表示位置を補正することができる。
本実施形態では、複数の距離スケール62、63を表示するようにしているが、このような場合であっても、距離スケール62、63の表示高さをそれぞれ補正演算している。これにより、自車両90が上り坂または下り坂を走行する場合であっても、それぞれの距離スケール62、63の表示位置をそれぞれ補正することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、1枚の光導波路偏向板52に基準マーカ61および2つの距離スケール62、63を印刷しているが、3枚の光導波路偏向板52を用意してそれぞれ1つずつ基準マーカ61や距離スケール62、63を印刷しても構わない。このような場合、複数の光導波路偏向板52に応じて複数の偏向板角度変更ダイヤル53を用意する。さらに、基準マーカ61屋距離スケール62、63の表示をそれぞれ調整できるので、基準マーカ61および距離スケール62、63それぞれに対応した補正係数マップを用意し、それぞれの表示の調整を行うようにしても構わない。
上記実施形態では、1枚の光導波路偏向板52に基準マーカ61および2つの距離スケール62、63を印刷しているが、3枚の光導波路偏向板52を用意してそれぞれ1つずつ基準マーカ61や距離スケール62、63を印刷しても構わない。このような場合、複数の光導波路偏向板52に応じて複数の偏向板角度変更ダイヤル53を用意する。さらに、基準マーカ61屋距離スケール62、63の表示をそれぞれ調整できるので、基準マーカ61および距離スケール62、63それぞれに対応した補正係数マップを用意し、それぞれの表示の調整を行うようにしても構わない。
上記のようにして、距離スケールごとに光導波路偏向板52および偏向板角度変更ダイヤル53を用意することで、自車両90の低速時と高速時に応じて表示する距離スケール62、63の数を制御することができる。具体的には、自車両90が低速時には図3に示されるように2つの距離スケール62、63を表示するようにする。一方、自車両90が高速時には図9に示されるように、1つの距離スケール63のみを表示するようにして、ドライバ81により遠方距離を認識させるようにすることも可能である。
上記実施形態では、車両用表示装置にナビゲーション装置20が含まれたものとして構成されているが、既に車両に搭載されているナビゲーション装置から表示制御部33に地図データを入力する構成としても構わない。
上記実施形態では、自車両90の傾斜に補正係数が比例した補正係数のマップを用いているが、自車両90の傾斜と補正係数との関係は線形でなくても良い。すなわち、自車両90の傾斜と補正係数とが非線形の関係を有するマップを用いても構わない。
また、上記実施形態では、図8に示される補正係数のマップでは、上り坂および下り坂の各傾斜角度がそれぞれ10°以下の補正係数が用意されているだけであるが、さらに大きな傾斜角度に対応した補正係数を用意しても良い。
上記実施形態では、車両用表示装置が起動している際、常に距離スケールを画像表示するようになっているが、車速信号Svにより示される車両速度が所定速度(例えば30km/h)以上あるときのみ距離スケールを表示するようにしても構わない。
上記実施形態で示された俯角計算式は一例を示すものであって、他の計算式を用いても構わない。
上記実施形態では、メータユニット10からナビゲーション装置20に速度信号Svを入力するようになっているが、この速度信号Svを車両情報表示装置30の表示制御部33に入力するようにして、表示制御部33にて車速をモニタさせ、車速に応じて基準マーカ61および距離スケール62、63の表示および非表示を切り替えるようにしても構わない。
20…ナビゲーション装置、33…表示制御部、34…投影部、61…基準マーカ、62、63…距離スケール、70…障害物、90…自車両、WS…フロントウィンドシールド、EP…アイポイント。
Claims (3)
- 自車両(90)と前方の障害物(70)との間の車間距離の目安となる距離スケール画像(61〜63)をフロントウィンドシールド(WS)にヘッドアップディスプレイ表示する車両用表示装置において、
前記自車両が水平な場所を走行するときの、地面から前記フロントウィンドシールドに表示される前記距離スケール画像までの鉛直方向の表示高さの値、および道路の傾斜角度に応じた補正係数が記憶されており、前記自車両に備えられた地図データの中から、前記自車両が現在走行している走行地点情報と、前記自車両が走行するであろう走行予定地点情報と、を入力して、これらの情報から前記自車両が走行する道路の傾斜角度を取得し、この傾斜角度に応じた補正係数を用いて前記表示高さを補正する補正演算を行う表示制御部(33)と、
前記表示制御部の演算結果に基づいて前記距離スケール画像の表示高さを補正して前記フロントウィンドシールドに画像表示する投影部(34)と、を有することを特徴とする車両用表示装置。 - 前記表示制御部は、前記自車両が上り坂または下り坂を走行する場合、道路の傾斜角度が所定角度を超えると判定すると、前記投影部に指令を出力して前記距離スケール画像の表示を停止させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
- 前記投影部は、前記自車両から前方の距離に応じて前記距離スケール画像を複数表示するようになっており、
前記表示制御部は、前記自車両が走行する道路の傾斜角度に応じて各距離スケール画像の表示高さの補正演算をそれぞれ行い、前記投影部にて各距離スケール画像の表示高さをそれぞれ補正して表示させるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用表示装置。
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