JP2007053206A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クラックの発生が抑制された電子部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る積層セラミックコンデンサ36の製造方法においては、ビア孔18が形成された複数のセラミックグリーンシート12のビア孔18に、セラミックグリーンシート12の表面12aから溢れ出た接続パッド部26bと、接続パッド部26bを貫通してセラミックグリーンシート12の表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部27aとを有するビア電極27を形成するステップと、ビア電極27が形成されたビア孔18が重なるように、複数のセラミックグリーンシート12を積層するステップとを備えることを特徴とする。
【選択図】 図9
【解決手段】 本発明に係る積層セラミックコンデンサ36の製造方法においては、ビア孔18が形成された複数のセラミックグリーンシート12のビア孔18に、セラミックグリーンシート12の表面12aから溢れ出た接続パッド部26bと、接続パッド部26bを貫通してセラミックグリーンシート12の表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部27aとを有するビア電極27を形成するステップと、ビア電極27が形成されたビア孔18が重なるように、複数のセラミックグリーンシート12を積層するステップとを備えることを特徴とする。
【選択図】 図9
Description
本発明は、貫通電極を有する電子部品及びその製造方法に関し、特に、積層セラミック配線基板、積層セラミックパッケージ、積層セラミックコンデンサ、積層圧電素子等のセラミック積層電子部品及びその製造方法に関するものである。
この技術の分野における電子部品として、例えば、積層セラミックコンデンサが挙げられる。この積層セラミックコンデンサにおいては、等価直列抵抗、等価直列インダクタンスを低くするために、内部電極間をビア電極で接続する構造が増えてきている。このようなコンデンサの作製には、以下のような製造方法が用いられていた。
まず、セラミックグリーンシートに、レーザやマイクロドリル、パンチング等を用いて、例えば直径100μm程度の貫通孔を形成する。次に、スクリーン印刷法によって、上記セラミックグリーンシートに導電性ペーストを印刷して、セラミックグリーンシート上に内部電極を形成すると同時に上記貫通孔内に導電性ペーストを充填する。または、スクリーン印刷法によって、セラミックグリーンシート上への内部電極の形成と、貫通孔内への導電性ペーストの充填を別工程でおこなう。その後、複数のセラミックグリーンシートを、上下に重なるセラミックグリーンシートの貫通孔の位置が合致するように積層して、積層体を形成し、得られた積層体に対して切断処理及び焼成処理をほどこすことにより、積層セラミックコンデンサが完成する。
近年、上記積層セラミックコンデンサに代表される電子部品においては、小型化の要求がさらに高まっており、そのためにさらなる薄層多層化が必要となってきた。すなわち、この薄層多層化のために、内部電極をセラミックグリーンシート上に薄く印刷する必要が生じてきた。それにより、貫通孔を導電性ペーストで十分に充たすためには、内部電極のスクリーン印刷とは別工程で、貫通孔充填のためのスクリーン印刷がおこなわれるようになった。
特開平10−270282号公報
このとき、スクリーン印刷法の印刷精度の問題から、貫通孔充填のための印刷は、上記貫通孔の直径よりも大径のペースト透過孔を設けたスクリーンパターンでおこなう必要があった。すなわち、導電性ペーストは、セラミックグリーンシートの面方向においては、貫通孔の周縁のシート上にはみ出すように印刷されていた。
加えて、上記焼成処理の際に導電性ペーストは収縮するが、この収縮によって上下に重なるビア電極同士が接触せずに導通不良が発生してしまう事態を確実に回避するために、導電性ペーストは、セラミックグリーンシートの高さ方向においては、シート表面から盛り上がるように印刷されていた。
そして、このような導電性ペーストを印刷したセラミックグリーンシートを複数積層した場合には、ビア電極周辺がその他の場所よりも隆起してしまう。このような場合には、積層方向からのプレスをおこなった際に、ビア電極周辺に選択的に大きな圧力が加わってしまうため、その結果、ビア電極近傍にクラックが発生することがあった。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、クラックの発生が抑制された電子部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電子部品の製造方法においては、貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの貫通孔に、貫通孔内に充填された本体部と、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、本体部と一体的に形成された接続パッド部と、接続パッド部を貫通してセラミックグリーンシートの表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部とを有するビア電極を形成するステップと、ビア電極が形成された貫通孔が重なるように、複数のセラミックグリーンシートを積層するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る電子部品の製造方法は、貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの貫通孔に、貫通孔内に充填された本体部と、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、本体部と一体的に形成された接続パッド部とを有し、且つ、貫通孔の容積に関する充填率が100%未満であるビア電極を形成するステップと、ビア電極が形成された貫通孔が重なるように、複数のセラミックグリーンシートを積層するステップとを備えることを特徴とする。
これらの電子部品の製造方法においては、セラミックグリーンシートを積層した際に、その積層時のプレス圧によって、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置する接続パッド部の少なくとも一部が貫通孔内に入り込む。それにより、積層後におけるビア電極周辺の隆起が抑えられるため、クラックの発生が抑制された電子部品が得られる。
また、セラミックグリーンシートの厚さが20μm以下であることが好ましい。この場合、低背化が図られた電子部品が得られる。この電子部品が積層セラミックコンデンサである場合には、さらに静電容量の増大が図られる。
また、セラミックグリーンシートを積層する際、少なくとも50枚のセラミックグリーンシートを積層することが好ましい。この場合、例えば、電子部品として積層セラミックコンデンサを作製する場合には、静電容量の増大が実現される。
本発明に係る電子部品は、貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの貫通孔に、貫通孔内に充填された本体部と、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、本体部と一体的に形成された接続パッド部と、接続パッド部を貫通してセラミックグリーンシートの表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部とを有するビア電極を形成すると共に、ビア電極が形成された貫通孔が重なるように、複数のセラミックグリーンシートを積層した後に焼成されたことを特徴とする。
本発明に係る電子部品は、貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの貫通孔に、貫通孔内に充填された本体部と、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、本体部と一体的に形成された接続パッド部とを有し、且つ、貫通孔の容積に関する充填率が100%未満であるビア電極を形成すると共に、ビア電極が形成された貫通孔が重なるように、複数のセラミックグリーンシートを積層した後に焼成されたことを特徴とする。
これらの電子部品においては、セラミックグリーンシートを積層した際に、その積層時のプレス圧によって、セラミックグリーンシートの上面より上側に位置する接続パッド部の少なくとも一部が貫通孔内に入り込んでいる。それにより、積層後におけるビア電極周辺の隆起が抑えられているため、クラックの発生が抑制された電子部品が実現されている。
また、セラミックグリーンシートの焼成後の厚さが17μm以下であることが好ましい。この場合、低背化が図られた電子部品が得られる。この電子部品が積層セラミックコンデンサである場合には、さらに静電容量の増大が図られる。
また、少なくとも50枚のセラミックグリーンシートが積層された後に焼成された電子部品であってもよい。この場合、この電子部品が例えば積層セラミックコンデンサである場合、静電容量の増大が実現される。
本発明によれば、クラックの発生が抑制された電子部品及びその製造方法が提供される。
以下、添付図面を参照して本発明に係る電子部品及びその製造方法を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。なお、本実施形態では、本発明に係る電子部品として、積層セラミックコンデンサを例にとって説明する。
まず始めに、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサを作製する手順について説明する。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサを作製するにあたり、図1に示すように、表面10aに、正方形状を有し厚さ20μm以下(例えば、10μm)のセラミックグリーンシート(以下、単にグリーンシートと称す。)12が形成された複数枚のキャリアフィルム10を準備する。なお、図1(a)はキャリアフィルム10の厚さ方向に直交する方向における断面図であり、図1(b)は平面図である。
そして、その各キャリアフィルム10のグリーンシート12の表面12aに、図2及び図3に示すように、銀やニッケル等を含有した導体ペーストを用いて、公知の技術であるスクリーン印刷等により配線パターン電極14を形成する。配線パターン電極14として、図2(a)及び図2(b)に示すように、2種類のパターンが用意されており、以下、説明の便宜上、必要に応じて、一方を配線パターン電極14A、他方を配線パターン電極14Bと称す。
図2(a)に示した配線パターン電極14Aには、複数の円孔16が形成されている。それぞれの円孔16の直径D1は同一となっており、規則的に配列されている。具体的には、最も近接する円孔16同士の中心間距離がいずれも一定距離Lとなるように、斜め格子状に周期配列されている。
また、図2(b)に示した配線パターン電極14Bも、上記配線パターン電極14Aと同サイズの正方形状を有しており、複数の円孔16が、最も近接する円孔16同士の中心間距離がいずれも一定距離Lとなるように、斜め格子状に規則的に周期配列されている。ただし、この配線パターン電極14Bの円孔16の位置は、配線パターン電極14Aの円孔16の位置と相対的に半周期(長さL/2)だけズレている。そのため、配線パターン電極14Aの円孔16の位置は、配線パターン電極14Bでは円孔16のない位置に対応し、逆に、配線パターン電極14Bの円孔16の位置は、配線パターン電極14Aでは円孔16のない位置に対応している。
なお、8枚のキャリアフィルム10のうち、半分の4枚のキャリアフィルム10には配線パターン電極14Aを形成し、残りの半分の4枚のキャリアフィルム10には配線パターン電極14Bを形成する。以下、説明の便宜上、必要に応じて、キャリアフィルム10及びグリーンシート12のうち、配線パターン電極14Aが形成されたほうをキャリアフィルム10A及びグリーンシート12Aと称し、配線パターン電極14Bが形成されたほうをキャリアフィルム10B及びグリーンシート12Bと称す。同様に、適宜、配線パターン電極14Aに形成された円孔を円孔16A、配線パターン電極14Bに形成された円孔を円孔16Bと称す。
次に、配線パターン電極14が形成されたグリーンシート12に、図4及び図5に示すように、配線パターン電極14及びグリーンシート12を貫通する円形断面のビア孔(貫通孔)18をレーザ照射によって形成する。なお、このビア孔18の直径はD2(例えば、50μm)となっており、このD2は、上記配線パターン電極14の円孔16の直径D1よりも小さい。
このビア孔18の位置は、キャリアフィルム10Aにおいては、図4(a)に示すように、配線パターン電極14Aの円孔16Aの中心位置及び円孔16Aの中心位置から半周期(L/2)だけズレた位置(すなわち、配線パターン電極14Bの円孔16Bの中心位置)にそれぞれ形成されている。また、ビア孔18の位置は、キャリアフィルム10Bにおいても、図4(b)に示すように、配線パターン電極14Aの円孔16Bの中心位置及び円孔16Bの中心位置から半周期(L/2)だけズレた位置(すなわち、配線パターン電極14Aの円孔16Aの中心位置)にそれぞれ形成されている。
すなわち、ビア孔18は、両配線パターン電極14A,14Bとも同位置であって、配線パターン電極14Aの円孔16Aの位置及び配線パターン電極14Bの円孔16Bの位置のいずれか対応する位置に形成されており、その数も両配線パターン電極14A,14Bで同数である。
そして、ビア孔18それぞれに、公知のスクリーン印刷技術を用いて導電性ペースト20を充填する。なお、このスクリーン印刷に用いるスクリーンパターン22には、上記ビア孔18に対応する位置に、円孔16の直径D1より小さくビア孔18の直径D2より大きい直径D3の円形断面を有するペースト透過孔24が設けられている(図7参照)。従って、ビア孔18を導電性ペースト20で確実に充たすために、ビア孔18の容積よりも多くの導電性ペースト20をビア孔18に充填すると、その充填直後には図6及び図7に示すようなビア電極26が形成される。
ビア電極26は、ビア孔18内に充填されている本体部26aと、グリーンシート12の表面12a又は配線パターン電極14の表面14aより上側に位置する接続パッド部26bとによって構成されている。なお、配線パターン電極14の円孔16の中心位置に形成されたビア孔18のビア電極26は、その接続パッド部26bの直径が円孔16の直径D1よりも小さいために配線パターン電極14に接しておらず、このビア電極26と配線パターン電極14とは電気的に絶縁されている。一方、円孔16の外部に形成されたビア電極26は、配線パターン電極14と導通されている。
なお、上記導電性ペースト20は、その金属成分の体積比率(いわゆる、メタルコンテンツ)が所定の比率(例えば、70%)に調整されている。それにより、この導電性ペースト20によって形成されたビア電極26は、その乾燥時に、図8に示したような形状のビア電極27に変形する。つまり、ビア電極26は乾燥によって有機溶剤が蒸発し、接続パッド部26bを高さ方向に貫通する凹部27aを有するビア電極27となる。この凹部27aは、グリーンシート12の表面12aの高さ位置(図8の破線位置)よりも低い位置まで延びている。そのため、ビア孔18の容積に関するビア電極27の充填率は82%となっている。
以上のようなビア電極27を各ビア孔18に形成した後、グリーンシート12をキャリアフィルム10から剥がす。そして、図9に示すように、ビア電極27の接続パッド部26bが形成されている側を上向きにして複数枚のグリーンシート12を重ねる。このとき、グリーンシート12Aのビア孔18とグリーンシート12Bのビア孔18とが重なるように位置合わせして、グリーンシート12Aとグリーンシート12Bとを交互に積層する。その結果、上下に重なるグリーンシート12のビア電極27同士が導通される。
そして、積層されたグリーンシート12の上下を、上記ビア電極27の対応位置にビア電極28が形成された上カバー層30Aとビア電極のない平坦な下カバー層30Bとで挟んで積層体32を形成し、この積層体32を図10に示すように上下方向(つまり、積層方向)からプレスする。このプレスのとき、そのプレス圧によって、グリーンシート12の表面12aに溢れ出た接続パッド部26bの一部が、図11に示すようにビア孔18内に入り込む。それにより、グリーンシート12の表面に出ている接続パッド部26bの体積が減少すると共に、接続パッド部26bの高さも低くなる。
そして、この積層体32を、必要に応じてチップサイズに切断した後、図12に示すように脱脂/焼成装置34によって脱脂処理及び焼成処理する。最後に、端子電極35を得られた焼結体の上カバー層30Aのビア電極28の対応位置に形成し、さらに焼付けをおこなうことで、積層セラミックコンデンサ36の作製が完成する(図13参照)。
この積層セラミックコンデンサ36は、上カバー層30Aのビア電極28側の面36aを搭載基板38の主面38aに対面させた状態で、端子電極35を搭載基板38の主面38a上に形成されたバンプ電極40に接続する。ただし、配線パターン電極14Aに接続されている端子電極35は陽極のバンプ電極40に接続し、配線パターン電極14Bに接続されている端子電極35は陰極のバンプ電極40に接続する。
以上で説明したように、積層セラミックコンデンサ36の作製時にグリーンシート12に形成されるビア電極27には凹部27aが形成されており、それによって、グリーンシート12のビア孔18の容積に関するビア電極27の充填率が82%となっている。そのため、積層体32をプレスしたときは、図11に示したように、ビア電極27の接続パッド部26bの一部がビア孔18内に入り込むことができ、接続パッド部26bの高さがH1からH2に下げられる。一方、従来のビア電極のように上述したような凹部のないビア電極では、上記プレス時に、接続パッド部はグリーンシート12の表面12a上から移動できないため、接続パッド部の高さはほとんど下がらない。すなわち、ビア電極27が形成された積層体32では、ビア電極27周辺の隆起が従来に比べて有意に抑えられている。その結果、ビア電極周辺に選択的に大きな圧力が加わってしまう事態が抑制され、焼成後の積層セラミックコンデンサ36のビア電極近傍におけるクラックの発生が抑えられる。
加えて、積層セラミックコンデンサ36においては、上述した隆起の抑制に伴って、その表面のうねりも従来に比べて抑制されている。このうねりが大きいと、端子電極35と搭載基板38のバンプ電極40との全ての接続を確実におこなうことが困難となるため、積層セラミックコンデンサ36では、端子電極3528と搭載基板38のバンプ電極40との接続においても改善が図られている。
なお、ビア電極27の充填率は、82%に限らず、100%未満であれば適宜変更してもよい。ただし、積層体32を焼成処理した際に、グリーンシート12だけでなくビア電極27も収縮するため、ビア電極27が上下のビア電極27と確実に導通を図れるように、ビア電極27の充填率を例えば60%以上としてもよい。
なお、ビア電極27の充填率の調整は、導電性ペースト20の金属成分の体積比率を調整する以外に、以下のような方法を用いることもできる。すなわち、導電性ペースト20の他の物性値(例えば、共材含有率、粘度等)を変更したり、スクリーンパターン22を変更したり、印刷条件を変えたりすることによって、ビア電極27の充填率を調整することも可能である。
なお、積層セラミックコンデンサ36の作製に用いたグリーンシート12の厚さは20μm以下となっており、収縮率が0.85程度で換算すると焼成後のグリーンシート12の厚さは17μm以下となっているため、積層セラミックコンデンサ36においては静電容量の増大が図られている。加えて、このようにグリーンシート12を薄くすると、電子部品全般において低背化(すなわち、小型化)が実現される。さらに、積層セラミックコンデンサ36を、少なくとも50枚のグリーンシート12で構成することで、大きな静電容量を有する積層セラミックコンデンサが得られる。なお、この程度にまで薄いグリーンシート12において、上述した積層セラミックコンデンサ36の表面の隆起及びうねりの影響が顕著となってくる。
以下、本発明の効果をより一層明らかなものとするため、実施例および比較例を用いて説明する。
上述した積層体32と略同様であり、ビア孔18の容積に関する充填率の異なるビア電極27を備えた複数の積層体32試料(#1〜#6)をそれぞれ90個ずつ用意して、各積層体試料(積層数140枚)を焼成処理した際のクラックが発生した試料の割合(クラック発生率)を測定した。なお、ビア電極27の充填率の調整は、メタルコンテンツを変えることによりおこなった。
具体的なクラック発生率の測定方法は、各積層体試料を焼成処理した後、各試料をビア電極27が分断されるように積層方向に切断して、その断面のビア電極近傍にクラックが発生しているか否かを顕微鏡によって観察した。その測定結果は、図14の表に示したとおりである。
この測定結果から明らかなように、ビア電極27の充填率が100%以上である試料#1及び#2については、いくつかの試料においてクラックが観察された。一方、ビア電極27の充填率が100%未満である試料#3〜#6については、クラックが全く観察されなかった。以上のことから、ビア電極27の充填率が100%未満である試料#3〜#6では、クラックの発生が有意に抑制されることが確認された。
なお、図14の表には、各積層体32試料の焼成処理後におけるビア孔の充填状態も併せて示している。すなわち、ビア電極27の充填率が60%以上である試料#1〜#5については、焼成処理後のビア孔18にビア電極27が十分に充填されていたのに対し、ビア電極27の充填率が59%である試料#6では、焼成処理後のビア電極27の充填が不十分であった。この結果から、ビア電極27の充填率が60%以上である場合には、ビア電極27がビア孔18を十分に充填して、ビア電極27が上下のビア電極27と確実に導通を図れることが確認された。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、本発明が適用される電子部品としては、上記積層セラミックコンデンサの他に、積層セラミック基板、積層セラミックパッケージ、積層圧電素子等のセラミック積層電子部品が挙げられる。また、積層数は50層以上に限定されず、所望の積層数に適宜変更可能である。
12,12A,12B…セラミックグリーンシート、18…ビア孔、26,27…ビア電極、26b…接続パッド部、36,36A…積層セラミックコンデンサ。
Claims (8)
- 貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの前記貫通孔に、前記貫通孔内に充填された本体部と、前記セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、前記本体部と一体的に形成された接続パッド部と、前記接続パッド部を貫通して前記セラミックグリーンシートの表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部とを有するビア電極を形成するステップと、
前記ビア電極が形成された前記貫通孔が重なるように、前記複数のセラミックグリーンシートを積層するステップとを備える、電子部品の製造方法。 - 貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの前記貫通孔に、前記貫通孔内に充填された本体部と、前記セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、前記本体部と一体的に形成された接続パッド部とを有し、且つ、前記貫通孔の容積に関する充填率が100%未満であるビア電極を形成するステップと、
前記ビア電極が形成された前記貫通孔が重なるように、前記複数のセラミックグリーンシートを積層するステップとを備える、電子部品の製造方法。 - 前記セラミックグリーンシートの厚さが20μm以下である、請求項1又は2に記載の電子部品の製造方法。
- 前記セラミックグリーンシートを積層する際、少なくとも50枚の前記セラミックグリーンシートを積層する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子部品の製造方法。
- 貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの前記貫通孔に、前記貫通孔内に充填された本体部と、前記セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、前記本体部と一体的に形成された接続パッド部と、前記接続パッド部を貫通して前記セラミックグリーンシートの表面高さ位置より低い位置まで延びる凹部とを有するビア電極を形成すると共に、前記ビア電極が形成された前記貫通孔が重なるように、前記複数のセラミックグリーンシートを積層した後に焼成された、電子部品。
- 貫通孔が形成された複数のセラミックグリーンシートの前記貫通孔に、前記貫通孔内に充填された本体部と、前記セラミックグリーンシートの上面より上側に位置し、且つ、前記本体部と一体的に形成された接続パッド部とを有し、且つ、前記貫通孔の容積に関する充填率が100%未満であるビア電極を形成すると共に、前記ビア電極が形成された前記貫通孔が重なるように、前記複数のセラミックグリーンシートを積層した後に焼成された、電子部品。
- 前記セラミックグリーンシートの焼成後の厚さが17μm以下である、請求項5又は6に記載の電子部品。
- 少なくとも50枚の前記セラミックグリーンシートが積層された後に焼成された、請求項5〜7のいずれか一項に記載の電子部品。
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