近年、映像や音声が含まれるAV(Audio/Video)データを記録するための記録再生装置として、磁気テープを記録媒体としたVTR(Video Tape Recorder)に替わり、記録型DVD(Digital Versatile Disc)およびHDD(Hard Disc Drive)を記録媒体としたHDD搭載型DVDレコーダといった記録再生装置が急速に普及してきている。このような記録再生装置には、例えばディジタルテレビジョン放送対応のチューナとEPG(Electronic Program Guide)情報を取得する機能とが設けられ、EPG情報に基づき自動的に予約録画を行うことができる。
HDD搭載型DVDレコーダでAVデータを記録する場合、ユーザは、HDDとDVDとから使用する記録媒体を指定して記録を行う。AVデータをHDDへ記録する場合、記録再生装置にHDDが予め搭載されているので、例えば、記録ボタンを押すだけで簡単に記録することができる。また、HDDの容量が十分に大きい場合には、記録可能時間を気にする必要がなく、多数のAVデータを記録することができる。
一方、AVデータをDVDへ記録する場合、記録媒体である記録型DVDを記録再生装置に設けられたディスクドライブに装着してAVデータを記録する。記録型DVDは、取り外し可能な記録媒体であるので、これまでVTRを記録再生装置として使用してきたユーザにとっては、VTRと同様に直感的に操作することができる。また、記録されたAVデータのタイトルや記録日時などを、例えば、記録媒体の表面や保存用のケースに記入することができるので、例えば、ユーザ毎やジャンル毎などに分けて記録することにより、記録したAVデータの分類や管理が容易である。
さらに、DVDに記録されたAVデータを再生する際には、DVDの表面や保存用のケースに記入された内容から、DVDに記録されたAVデータが確認できるため、記録再生装置の電源を入れることなく、目的のAVデータが記録されているDVDを選ぶことができ、そのDVDを記録再生装置に装着して再生を行うという単純な操作が可能である。
図8は、従来の記録再生装置100の一例の構成を示す。ここでは、記録再生装置100として、HDDおよび記録型DVDを記録媒体として用いるHDD搭載型DVDレコーダを用い、ディジタルテレビジョン放送を受信する場合を例にとって説明する。
記録時は、アンテナ101で受信したディジタルテレビジョン放送の電波から、AVデータおよびEPG情報をチューナ102で抽出し、抽出されたAVデータが記録信号処理部104に供給され、EPG情報がタイトル管理部103に供給される。
タイトル管理部103は、EPG情報や図示されない操作部に対する操作に応じて、記録信号処理部104における記録を制御する記録制御情報を生成し、記録信号処理部104に供給する。また、タイトル管理部103は、EPG情報に基づき、記録する番組の属性情報を示すタイトル情報と、DVDおよび/またはHDDに記録されるAVデータの一覧を示すプレイリスト情報を生成し、セレクタ117Aに供給する。
記録信号処理部104は、チューナ102から供給されるAVデータと、入力端子111を介して外部から供給されるAVデータとのうち一方のAVデータを選択し、記録制御情報に基づきAVデータに対して所定の信号処理を施し、セレクタ117Bに供給する。
セレクタ117Aおよび117Bは、例えば、図示されない操作部への操作によって選択された記録媒体に、供給された信号を出力するように切り替える。記録媒体としてHDD105が選択された場合、セレクタ117Aは、タイトル管理部103から供給されたタイトル情報およびプレイリスト情報をHDD105に出力する。また、セレクタ117Bは、記録信号処理部104から供給されたAVデータをHDD105に出力する。HDD105に供給されたタイトル情報、プレイリスト情報およびAVデータは、互いに関連付けられてHDD105に記録される。
一方、記録媒体としてDVD113が選択された場合、セレクタ117Aは、タイトル管理部103から供給されたタイトル情報およびプレイリスト情報をマルチプレクサ(MUX)部115に供給する。また、セレクタ117Bは、記録信号処理部104から供給されたAVデータをマルチプレクサ部115に供給する。
マルチプレクサ部115は、セレクタ117Aおよび117Bから供給されたタイトル情報、プレイリスト情報およびAVデータに対して所定の信号処理を施し、例えばDVD−VIDEOのフォーマットにマッピングし、ディスクドライブ106に供給する。ディスクドライブ106は、マルチプレクサ部115から供給されたデータに対して、エラー訂正符号化や記録符号化等の処理を施し、さらに変調して記録信号として記録媒体であるDVD113に記録する。
再生時は、記録媒体としてHDD105が選択された場合、HDD105から読み出されたタイトル情報およびプレイリスト情報がセレクタ117Cに供給され、AVデータがセレクタ117Dに供給される。
一方、記録媒体としてDVD113が選択された場合、ディスクドライブ106でDVD113からの再生信号が復調され、復調された信号に対して記録符号の復号化やエラー訂正符号の復号化処理を施したデータが読み出され、デマルチプレクサ(DeMUX)部116に供給される。デマルチプレクサ部116は、ディスクドライブ106から供給されたデータからタイトル情報およびプレイリスト情報とAVデータとを取り出す。タイトル情報およびプレイリスト情報は、セレクタ117Cに供給され、AVデータは、セレクタ117Dに供給される。
セレクタ117Cおよび117Dは、例えば、図示されない操作部への操作によって選択された記録媒体から信号が供給されるように切り替える。セレクタ117Cは、HDD105またはデマルチプレクサ部116から入力されたタイトル情報およびプレイリスト情報をタイトル制御部107に供給する。また、セレクタ117Dは、HDD105またはデマルチプレクサ部116から入力されたAVデータをデコーダ108に供給する。
タイトル制御部107は、操作部109に対する操作に応じて、セレクタ117Cから供給されたタイトル情報およびプレイリスト情報に基づき、AVデータのファイル名やタイトルなどの情報を一覧表示した画面を作成し、出力処理部114に供給する。また、タイトル制御部107は、ユーザが図示されない操作部に対して操作することにより選択されたAVデータの再生を制御する再生制御情報を生成し、デコーダ108に供給する。
デコーダ108は、タイトル制御部107からの再生制御情報に基づき、セレクタ117Dから供給されたAVデータをデコードし、出力処理部114に供給する。出力処理部114は、デコーダ108から供給されたAVデータやタイトル制御部107から供給された一覧表示画面を、出力端子112を介して外部に出力し、外部に接続されたテレビジョン受像機やモニタ装置などの表示装置により映像の表示や音声の出力が行われる。
このように、HDD搭載型DVDレコーダでは、テレビジョン番組や外部から供給されたAVデータを記録する際に、ユーザが記録媒体を選択して記録するようにしている。そのため、ユーザは、HDDおよびDVDのどちらの記録媒体を用いて記録しているのかを意識して使用する必要がある。また、記録媒体に記録されたAVデータを再生する場合においても、ユーザは、記録した番組がどの記録媒体に記録されているのかを意識して検索や再生を行う必要がある。特許文献1には、複数の記録系統から適切な記録系統を自動的に選択する技術が記載されている。
以下、この発明の実施の第1の形態について説明する。この発明は、映像や音声が含まれたAV(Audio/Video)データを、記録再生装置に搭載された大容量の記録媒体に記録し、記録再生装置とAVデータとの対応関係を示す情報を着脱可能な記録媒体に記録する。そして、記録再生装置に搭載された大容量の記録媒体に記録されたAVデータを再生する際には、記録再生装置に着脱可能な記録媒体を装着することにより、着脱可能な記録媒体に記録された管理情報に基づき、記録再生装置に搭載された大容量の記録媒体に記録されたAVデータを再生するようにしている。
図1は、この発明の実施の第1の形態による記録再生装置1の動作を説明するための一例の機能ブロック図である。この例では、記録再生装置1は、記録再生装置に搭載された大容量の記録媒体としてHDD(Hard Disc Drive)を用い、着脱可能な記録媒体として記録型DVD(Digital Versatile Disc)を用いたHDD搭載型DVDレコーダである場合について説明し、また、ディジタルテレビジョン放送を受信する場合について説明する。
アンテナ11は、ディジタルテレビジョン放送の電波を受信し、チューナ12に供給する。チューナ12は、アンテナ11から供給された電波を復調して、選択されたチャンネルの信号を取り出す。そして、チューナ12は、取り出された信号からAVデータとEPG情報とを抽出し、抽出されたAVデータを記録信号処理部14に供給し、EPG情報をタイトル管理部13に供給する。
タイトル管理部13は、チューナ12から供給されたEPG情報や、操作部19の操作に応じて、記録信号処理部14における記録を制御する記録制御情報を生成し、記録信号処理部14に供給する。また、タイトル管理部13は、EPG情報に基づき、記録する番組の属性情報を示すタイトル情報を生成し、生成されたタイトル情報をHDD15に供給する。さらに、タイトル管理部13は、HDD15に記録されるAVデータに関するプレイリスト情報を生成し、生成されたプレイリスト情報をディスクドライブ16に供給する。
記録信号処理部14は、チューナ12から供給されるAVデータと、入力端子21を介して外部から供給されるAVデータとのうち一方のAVデータを、例えば、操作部19への操作に応じて選択し、選択されたAVデータに対して所定の信号処理、例えばMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)方式に準じた圧縮符号化処理を施す。圧縮符号化処理が施されたAVデータは、タイトル管理部13から供給される記録制御情報に基づきHDD15に供給され、タイトル情報およびプレイリスト情報と関連付けられて記録される。
ディスクドライブ16は、タイトル管理部13から供給されたプレイリスト情報をDVD23に記録する。また、ディスクドライブ16は、DVD23に記録されたプレイリスト情報を読み出し、タイトル制御部17に供給する。
タイトル制御部17は、ディスクドライブ16から供給されたプレイリスト情報に基づき、AVデータのファイル名やタイトルなどの情報を一覧表示した画面を作成し、出力処理部24に供給する。また、タイトル制御部17は、ユーザの操作部19に対する操作により選択されたAVデータを再生するための再生制御情報を生成し、デコーダ18に供給する。
デコーダ18は、タイトル制御部17からの再生制御情報に基づき、HDD15から供給されたAVデータをデコードし、出力処理部24に供給する。出力処理部24は、デコーダ18から供給されたAVデータやタイトル制御部17から供給された一覧表示画面を、出力端子22を介して外部に出力する。外部には、テレビジョン受像機やモニタ装置などの表示装置が接続され、映像の表示や音声の出力が行われる。
操作部19は、記録再生装置1のパネルに設けられた操作部や、リモートコントロールコマンダなどが用いられ、録画予約や再生時の検索などの際に操作される。リモートコントロールコマンダは、例えば、赤外線信号を用いて記録再生装置1を操作することができる。リモートコントロールコマンダは、ユーザの操作により、操作に応じた制御信号を生成する。生成された制御信号は、赤外線信号に変調されて送信される。リモートコントロールコマンダから送信された赤外線信号は、記録再生装置1の図示されない赤外線受光部により受信され、制御信号に復調される。復調された制御信号は、CPU20に供給される。
CPU(Central Processing Unit)20は、図示されないROM(Read Only Memory)に予め記憶されたプログラムに従い、例えば操作部19から供給された制御信号に応じて、記録再生装置1の各部を制御する。
図2は、タイトル管理部13で生成されるプレイリスト情報の一例を示す。プレイリスト情報は、HDD15に記録されたAVデータそれぞれと、AVデータのアドレスとの関係を表す情報である。この図2の例では、プレイリスト情報は、「機器ID」、「タイトル」および「ファイル名(パス)」の項目からなる。「機器ID」は、記録再生装置を識別するための、記録再生装置に固有の情報を示す。「タイトル」は、HDD15に記録されたAVデータのタイトルを示す。タイトルは、例えば、EPG情報に基づく。「ファイル名(パス)」は、HDD15に記録されたAVデータのファイル名およびAVデータが記録されている場所を示す。
次に、この発明の実施の第1の形態による記録再生装置1の動作について説明する。ディジタルテレビジョン放送によるAVデータを記録する場合、アンテナ11で受信したディジタルテレビジョン放送の電波がチューナ12に供給され、チューナ12で復調されて、選択されたチャンネルの信号が取り出され、取り出された信号からAVデータとEPG情報が抽出される。抽出されたAVデータは、記録信号処理部14に供給される。また、EPG情報は、タイトル管理部13に供給される。
タイトル管理部13は、EPG情報に基づきタイトル情報を生成し、生成されたタイトル情報をHDD15に記録する。また、タイトル管理部13は、記録するAVデータに関するプレイリスト情報を生成し、生成されたプレイリスト情報をディスクドライブ16に供給し、ディスクドライブ16に装着されたDVD23に記録する。なお、タイトル情報は、DVD23に記録するようにしてもよい。
プレイリスト情報を記録するための記録型DVDとして、DVD−R(Digital Versatile Disc -Recordable)やDVD+R(Digital Versatile Disc +R format)を使用する場合は、例えば、インクリメンタルライト記録方式用いてプレイリスト情報を記録する。ディスクの排出時などにファイナライズ処理を行わないことで、後述するプレイリスト情報の追記や消去に対応することができる。もちろん、DVD23としてDVD−RW(Digital Versatile Disc -Rerecordable)やDVD+RW(Digital Versatile Disc +RW format)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc -Rewritable)などを用いることもできる。また、DVD23への記録方式として、パケットライト記録方式を用いることもできる。
さらに、タイトル管理部13は、供給されたEPG情報、操作部19対する操作、プレイリスト情報などに基づき、HDD15に対するAVデータの記録を制御するための記録制御情報を生成し、記録信号処理部14に供給する。記録信号処理部14は、供給されたAVデータに対して所定の信号処理を施し、タイトル管理部13から供給された記録制御情報に基づきAVデータをHDD15に記録する。
再生時の処理について説明する。ユーザは、ディスクドライブ16に対してプレイリスト情報が記録されたDVD23を装着し、操作部19に対してタイトル検索を指示する操作を行う。タイトル制御部17は、この指示に応じて、ディスクドライブ16に装着されたDVD23からプレイリスト情報を読み出し、プレイリスト情報に記述された機器IDと記録再生装置1の機器IDとの照合を行う。照合の結果、機器IDが合致した場合、タイトル制御部17は、プレイリスト情報に記述されたAVデータのタイトルやファイル名などの情報を一覧表示した画面を作成する。作成された一覧表示画面は、出力処理部24を介して外部の表示装置等に出力される。
ユーザが操作部19を操作して、一覧表示されたAVデータの中から目的のAVデータを選択すると、タイトル制御部17は、プレイリスト情報に記述されたパスに基づき、選択されたAVデータを再生するための再生制御情報を生成し、デコーダ18に供給する。デコーダ18は、タイトル制御部17から供給された再生制御情報に基づき、HDD15からAVデータを読み出し、読み出されたAVデータをデコードする。デコードされたAVデータは、出力処理部24に供給され、出力端子22を介して外部に出力され、表示装置等で再生される。
このように、記録時は、AVデータをHDD15に記録し、プレイリスト情報をDVD23に記録する。また再生時は、ディスクドライブ16に装着されたDVD23に記録されたプレイリスト情報に基づき、HDD15に記録されたAVデータを再生する。すなわち、ユーザには、恰もDVD23に記録されたAVデータを再生しているかのように見える。
なお、一覧表示画面を作成する際に、それぞれのAVデータの所定のフレーム画像からサムネイル画像を作成し、一覧表示画面にサムネイル画像とファイル名やタイトルなどの情報とを対応付けて表示すると、ユーザがAVデータの内容を容易に判別することができ、好ましい。
一覧表示の際にサムネイル画像を用いる場合、例えば、タイトル制御部17は、ディスクドライブ16に装着されたDVD23からプレイリスト情報を読み出し、プレイリスト情報に基づき、対応するAVデータの所定のフレーム画像をHDD15から読み出し、所定に間引いて縮小したサムネイル画像を作成する。そして、プレイリスト情報に基づき、AVデータのファイル名やタイトルといったAVデータの属性情報と作成されたサムネイル画像とを対応付けて表示させた一覧表示画面を作成する。
サムネイル画像を作成する時に読み出されるフレーム画像としては、例えば、AVデータの先頭フレームにあたるフレーム画像や、AVデータの先頭から5秒後や10秒後など、所定時間経過後のフレーム画像を用いることができる。
また、サムネイル画像は、再生時にDVD23からプレイリスト情報を読み出す際に作成されるように説明したが、これに限らず、例えば、AVデータをHDD15に記録する際に、サムネイル画像を予め作成し、HDD15に記録するようにしてもよい。また、これに限らず、DVD23に記録してもよい。
なお、一覧表示画面にサムネイル画像を用いる場合は、プレイリスト情報に記述されたパスに基づくAVデータの所定のフレーム画像がHDD15から読み出され、読み出されたフレーム画像からサムネイル画像を作成し、作成されたサムネイル画像とタイトルとを対応付けて表示させた一覧表示画面が表示される。ユーザが操作部19を操作して、一覧表示されたAVデータの中から目的のAVデータに対応するサムネイル画像を選択すると、プレイリスト情報に記述されたパスに基づき、選択されたサムネイル画像に対応するAVデータがHDD15から読み出され、デコードされて再生される。
また、サムネイル画像を予めHDD15またはDVD23に記録しておく場合は、サムネイル画像のファイル名およびパスをプレイリスト情報に記述しておく。そして、一覧表示画面を作成する際に、プレイリスト情報に記述されたサムネイル画像のパスに基づいてサムネイル画像をHDD15またはDVD23から読み出すようにする。
この発明の実施の第1の形態による記録再生装置1では、複数のDVDを用いてプレイリスト情報を生成し、AVデータをHDD15に記録することができる。例えば、図3に示すように、AVデータを記録するために、ユーザAがDVD23を用意し、ユーザBがDVD23’を用意した場合について考える。ユーザAがDVD23を用いてAVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」および「AAA.mpg」を記録する場合、DVD23には、AVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」および「AAA.mpg」に関するプレイリスト情報が記録される。また、ユーザBがDVD23’を用いてAVデータ「ZZZ.mpg」および「BBB.mpg」を記録する場合、DVD23’には、AVデータ「ZZZ.mpg」および「BBB.mpg」に関するプレイリスト情報が記録される。HDD15には、AVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」、「ZZZ.mpg」、「AAA.mpg」および「BBB.mpg」が記録されることになる。
再生時には、例えば、ユーザAがDVD23をディスクドライブ16に装着すると、DVD23に記録されたプレイリスト情報が読み出され、読み出されたプレイリスト情報に基づき、AVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」および「AAA.mpg」に関するタイトルやサムネイル画像が一覧表示される。そして、ユーザが操作部19を操作して目的のAVデータ、例えば「YYY.mpg」のタイトルやサムネイル画像を選択すると、プレイリスト情報に記述されたパスに基づきHDD15からAVデータ「YYY.mpg」が読み出され、デコードされて再生される。
また、例えば、ユーザBがDVD23’をディスクドライブ16に装着すると、上述と同様に、DVD23’に記録されたプレイリスト情報が読み出され、読み出されたプレイリスト情報に基づき、「ZZZ.mpg」および「BBB.mpg」に関するタイトルやサムネイル画像が一覧表示される。そして、ユーザが操作部19を操作して目的のAVデータ、例えば「ZZZ.mpg」のタイトルやサムネイル画像を選択すると、プレイリスト情報に記述されたパスに基づきHDD15からAVデータ「ZZZ.mpg」が読み出され、デコードされて再生される。
このように、AVデータを記録する際に用いたDVDをディスクドライブ16に装着することにより、当該DVDに記録されたプレイリスト情報に記述されているAVデータについてのファイル名やタイトル情報、サムネイル画像などが一覧表示されるため、ユーザには、恰も一覧表示されたAVデータが23に記録されているかのように見える。従って、ユーザは、実際にはHDD15に記録されているAVデータを、DVDを用いて再生することができる。即ち、ユーザはDVDに記録されたAVデータを再生するのと同じ感覚でHDD15を意識することなくHDD15に記録されたAVデータを再生することができる。
DVD23に記録されるプレイリスト情報は、AVデータに比べてデータサイズが非常に小さいので、DVD23に対して高速で記録することができる。HDD15の容量が大きい場合には、1枚のDVDに、多数のAVデータのプレイリスト情報を記録することができる。即ち、1枚のDVDに、多数のAVデータを仮想的に記録するすることができる。
さらに、HDD15に記録されたAVデータは、記録時に用いられたDVD23により分類・管理されるので、例えば、ユーザ毎にDVDを使用して、個別に管理することにより、AVデータに対する視聴制限を容易に行うことができる。
なお、記録再生装置1は、プレイリスト情報が記録されたDVD23だけでなく、DVD−VIDEO形式でAVデータが記録されたDVDを再生するようにできる。例えば、ディスクドライブ16は、DVDに記録されているデータのディレクトリや拡張子を示す情報をCPU20に供給する。DVD−VIDEOは、ディレクトリやファイルの構造が予め規定されているので、CPU20は、供給された情報に基づき、ディスクドライブ16に装着されたDVDがプレイリスト情報を記録したDVDであるか、DVD−VIDEO形式のDVDであるかを判断する。
ディスクドライブ16に装着されたDVDに記録されているデータが、DVD−VIDEO形式のディレクトリやファイル構造である場合、CPU20は、このDVDがDVD−VIDEO形式のDVDであると判断し、再生を行う。
HDD15に記録されたAVデータを消去する場合について説明する。HDD15に記録されたAVデータを直接消去した場合、HDD15に記録されているAVデータと、DVD23に記録されているプレイリスト情報との整合がとれなくなってしまう。そのため、HDD15に記録されたAVデータを消去する場合は、例えば、DVD23に記録されたプレイリスト情報を消去することにより、HDD15に記録された当該プレイリスト情報に対応付けられたAVデータを消去できるようにし、HDD15から直接AVデータを消去することを禁止するとよい。
例えば、タイトル制御部17は、ディスクドライブ16に装着されたDVD23からプレイリスト情報を読み出し、一覧表示画面を作成する。ユーザが操作部19を操作することにより、一覧表示画面に表示されたAVデータのタイトルやサムネイル画像の中から消去したいAVデータ選択する。タイトル制御部17は、プレイリスト情報から所定のAVデータに関する情報を消去するための消去情報を生成し、ディスクドライブ16に供給する。
ディスクドライブ16は、タイトル制御部17から供給された消去情報に基づき、ディスクドライブ16に装着されているDVD23に記録されたプレイリスト情報から、選択されたAVデータに対応するDVD23のプレイリスト情報から該当する項目を消去する。プレイリスト情報から該当する項目が消去されたことがタイトル制御部17で確認されると、HDD15に記録された対応するAVデータが消去される。
なお、DVD23として、例えば、DVD−RやDVD+Rを使った場合は、既に記録されたAVデータを消去することが物理上できない。そのため、HDD15に記録されたAVデータを消去する際には、AVデータの消去が反映されたプレイリスト情報を新たに作成し、次のボーダまたはセッションに書き込むようにするとよい。記録再生装置1は、常に最新のプレイリスト情報を用いるようにする。
また、DVD23として、例えば、DVD−RWやDVD+RW、DVD−RAMを使用する場合は、プレイリスト情報そのものを上書きするか、プレイリスト情報の変更箇所だけを上書きすることにより、プレイリスト情報から該当する項目を消去することができる。
記録再生装置の故障など、何らかの理由により、HDD15に記録されたAVデータが消去されてしまった場合には、消去されたAVデータに対応するプレイリスト情報が記録されたDVD23を装着しても、AVデータを再生することはできない。このような場合には、例えば当該AVデータが見つからないことを表示するとよい。
なお、例えば、PC(Personal Computer)に搭載されたディスクドライブにプレイリスト情報が記録されているDVD23を装着し、プレイリスト情報の内容やサムネイル画像を確認できるようにしてもよい。
図4は、図1に示す記録再生装置1の機能を実現するための一例の構成を示すブロック図である。バス33にCPU20が接続され、CPU20は、ROM30やHDD15に予め記憶されたプログラムに従い、RAM31をプログラム実行の際のワークメモリとして用いて、記録再生装置1の各部を制御する。
バス33にチューナ12が接続され、チューナ12は、アンテナ11で受信したディジタルテレビジョン放送の電波を復調し、選択されたチャンネルの信号を取り出し、取り出した信号からAVデータおよびEPG情報を抽出する。抽出されたAVデータおよびEPG情報は、バス33を介してCPU20に供給される。
CPU20は、EPG情報に基づき、タイトル情報およびプレイリスト情報を生成する。バス33には、HDD15およびディスクドライブ16が接続され、CPU20は、生成されたタイトル情報をバス33を介してHDD15に記録する。また、CPU20は、生成されたプレイリスト情報をバス33を介してディスクドライブ16に供給し、ディスクドライブ16に装着されたDVD23にプレイリスト情報を記録する。さらに、CPU20は、AVデータに対して所定の信号処理を施し、HDD15に記録する。なお、専用のハードウェアを用いて、AVデータに対して所定の信号処理を施すようにしてもよい。
再生時には、ディスクドライブ16にプレイリスト情報が記録されたDVD23が装着され、操作部19の操作に応じて検索が指示されると、CPU20は、ディスクドライブ16に装着されたDVD23からバス33を介してプレイリスト情報を読み出し、プレイリスト情報に基づき、AVデータのタイトルやファイル名などの情報を一覧表示した画面を作成する。作成された一覧表示画面は、バス33に接続された入出力インターフェース32を介して外部に出力され、外部に接続された表示装置等で表示される。
ユーザの操作部19に対する操作により、一覧表示されたAVデータの中から目的のAVデータが選択されると、CPU20は、プレイリスト情報に基づき、HDD15からAVデータを読み出し、読み出されたAVデータをデコードする。なお、専用のハードウェアを用いて、AVデータをデコードするようにしてもよい。デコードされたAVデータは、入出力インターフェース32を介して外部に出力され、表示装置で再生される。
次に、この発明の実施の第1の形態の変形例について説明する。この実施の第1の形態の変形例では、HDD15に記録されたAVデータに基づいてプレイリスト情報を生成し、生成されたプレイリスト情報をDVD23に記録するようにしている。
タイトル制御部17は、HDD15に記録されているタイトル情報に基づき、HDD15に記録されているAVデータのタイトルや内容の一覧表示画面を作成する。作成された一覧表示画面に表示されたAVデータの中から、ユーザが操作部19を操作することにより、新たにプレイリスト情報を生成するAVデータが選択される。タイトル管理部13は、ユーザによるAVデータの選択に基づき、選択されたAVデータに関するプレイリスト情報を生成し、ディスクドライブ16に供給する。ディスクドライブ16は、タイトル管理部13から供給されたプレイリスト情報をDVD23に記録する。
こうすることにより、HDD15に記録されたAVデータの中から、目的のAVデータを再生するためのDVDを作成することができる。また、新たにプレイリスト情報を生成してDVDに記録することにより、例えば、プレイリスト情報が記録されたDVDを紛失した場合や、破損等によりプレイリスト情報を読み出すことができなくなってしまった場合などに対応できる。さらに、ライブラリ的な使い方をすることもできる。
なお、プレイリスト情報は、AVデータをHDD15に記録する際に、DVD23に記録するだけでなく、HDD15にも記録するようにしてもよい。こうすることで、HDD15に記録されたプレイリスト情報に基づき、DVD23に記録するプレイリスト情報を生成することができる。
次に、この発明の実施の第2の形態について説明する。この発明の実施の第2の形態では、図5に示すように、記録再生装置1および1’に通信インターフェースを設け、記録再生装置1および1’をネットワーク2で接続し、ネットワーク2を介して記録再生装置1と記録再生装置1’との間でプレイリスト情報およびAVデータの通信を行うようにしている。
ネットワーク2は、例えば、LAN(Local Area Network)であって、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)をプロトコルとして用い、接続された記録再生装置間での送受信を行う。複数の記録再生装置をTCP/IPによるネットワーク2で接続した場合、例えば、ネットワーク2で接続された記録再生装置のうち、1台の記録再生装置がサーバの役割を担う。そして、サーバとしての記録再生装置は、ネットワーク2上で各記録再生装置を識別できるようにするため、各期録再生装置に設定されているMAC(Media Access Control)アドレスに対して固有なIPアドレスをそれぞれ割り当てる。なお、これに限られず、例えば、ネットワーク2上に新たにサーバを設け、各記録再生装置に対してIPアドレスを割り当てるようにしてもよい。
図6は、この発明の実施の第2の形態に適用可能なプレイリスト情報の一例を示す。機器IDには、例えば、各記録再生装置に割り当てられるIPアドレスを用いることができる。ファイル名およびパスは、例えば、URL(Uniform Resource Locator)により記述される。また、サムネイル画像を予め作成してHDD15やDVD23に記録しておく場合には、それぞれのAVデータに対応したサムネイル画像のファイル名およびパスをURLにより記述する。この図6の例では、異なる2台の記録再生装置1および1’で作成されたプレイリスト情報が1枚のDVD23に記録されている。
図7は、この発明の実施の第2の形態に適用可能な記録再生装置1’の一例の構成を示す。なお、上述の図1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。通信インターフェース40は、ネットワーク2を介して接続された外部の映像機器との通信を、所定のプロトコルに従い制御する。通信インターフェース40は、CPU20から供給されたデータをネットワーク2に送信する際の通信制御を行う。また、ネットワーク2を介して供給されたデータを受信し、受信したデータをCPU20に供給する。なお、図4においては、バス33に通信インターフェース40が接続された構成となる。
DVD23が記録再生装置1’のディスクドライブ16に装着されると、ディスクドライブ16は、DVD23からプレイリスト情報を読み出し、CPU20に供給する。CPU20は、ディスクドライブ16から供給されたプレイリスト情報に記述されている機器IDであるIPアドレスと、ネットワーク2に接続されている記録再生装置のIPアドレスとを照合する。照合の結果、ネットワーク2上に合致するIPアドレスの記録再生装置があった場合、プレイリスト情報に基づき、そのIPアドレスに対応するAVデータのタイトルやファイル名などの一覧表示画面をタイトル制御部17で作成し、出力処理部24を介して外部に接続された表示装置3に表示する。
なお、サムネイル画像を用いて一覧表示画面を作成する場合、通信インターフェース40を介してネットワーク2上の記録再生装置から所定のフレーム画像を受け取り、タイトル制御部17でフレーム画像を所定に間引いて縮小したサムネイル画像を作成し、作成したサムネイル画像を並べた一覧表示画面を作成する。
ユーザの操作部19に対する操作により、一覧表示されたAVデータの中から目的のAVデータのタイトルやサムネイル画像が選択されると、CPU20は、プレイリスト情報に記載されたAVデータのURLに基づき、対応するAVデータを通信インターフェース40を介して外部の記録再生装置(例えば、記録再生装置1)に対してAVデータを要求する。記録再生装置1は、要求に応じてAVデータを読み出し、ネットワーク2を介して送信する。記録再生装置1’は、記録再生装置1から送信されたAVデータを受信し、デコーダ18に供給する。デコーダ18は、受信したAVデータをデコードし、出力処理部24を介して外部に出力する。
ここで、ネットワーク2に接続された一方の記録再生装置から他方の記録再生装置に記録されたAVデータを再生する方法について、より具体的に説明する。例えば、図6に示すプレイリスト情報が記録されたDVD23を、記録再生装置1’に装着し、記録再生装置1に記録されたAVデータを再生する場合について考える。この時、記録再生装置1には、IPアドレス「192.168.11.1」が割り当てられ、記録再生装置1’には、IPアドレス「192.168.11.2」が割り当てられているものとする。
DVD23に記録されているプレイリスト情報には、記録再生装置1の機器ID「192.168.11.1」と記録再生装置1のHDD15に記録されたAVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」、「ZZZ.mpg」のパスとの対応関係、および記録再生装置1’の機器ID「192.168.11.2」と記録再生装置1’のHDDに記録されたAVデータ「AAA.mpg」、「BBB.mpg」、「CCC.mpg」のパスとの対応関係が記述されている。ユーザがDVD23を記録再生装置1’のディスクドライブ16に装着すると、ディスクドライブ16は、DVD23からプレイリスト情報を読み出し、CPU20に供給する。
CPU20は、プレイリスト情報に記述されている機器ID(IPアドレス)と、ネットワーク2に接続されている記録再生装置の機器ID(IPアドレス)とを照合する。照合の結果、例えば、記録再生装置1のIPアドレス「192.168.11.1」および記録再生装置1’のIPアドレス「192.168.11.2」がプレイリスト情報に記述されたIPアドレスと合致した場合、記録再生装置1’のタイトル制御部17は、プレイリスト情報に基づき、IPアドレス「192.168.11.1」に対応するAVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」、「ZZZ.mpg」、およびIPアドレス「192.168.11.2」に対応するAVデータ「AAA.mpg」、「BBB.mpg」、「CCC.mpg」のタイトルやファイル名といった情報の一覧表示画面を作成し、出力処理部24を介して、表示装置3に表示する。
なお、サムネイル画像を用いて一覧表示画面を作成する場合、プレイリスト情報に記述されているAVデータのURLに基づき、通信インターフェース40を介して記録再生装置1からAVデータ「XXX.mpg」、「YYY.mpg」および「ZZZ.mpg」の所定のフレーム画像を受け取り、タイトル制御部17で、フレーム画像からサムネイル画像を作成する。また、タイトル制御部17は、プレイリスト情報に記述されているAVデータのURLに基づき、HDD15に記録されているAVデータ「AAA.mpg」、「BBB.mpg」および「CCC.mpg」の所定のフレーム画像からサムネイル画像を作成する。そして、作成したサムネイル画像とタイトルとを対応付けて表示させた一覧表示画面を作成し、出力処理部24を介して、表示装置3に表示する。
ユーザが操作部19を操作し、一覧表示されたAVデータの中から目的のAVデータ、例えば「ZZZ.mpg」のタイトルやサムネイル画像を選択すると、CPU20は、プレイリスト情報に記述された当該AVデータ「ZZZ.mpg」のURLに基づき、通信インターフェース40を介して記録再生装置1に対してAVデータを要求する。記録再生装置1は、要求に応じてAVデータ「ZZZ.mpg」を読み出し、ネットワーク2を介して送信する。記録再生装置1’は、記録再生装置1から送信されたAVデータを受信する。受信されたAVデータは、デコーダ18に供給され、デコーダ18でAVデータをデコードされ、出力処理部24を介して表示装置3で再生される。
このように、複数の記録再生装置を互いにネットワークに接続することにより、ネットワークに接続された一方の記録再生装置に記録されているAVデータを、他方の記録再生装置から再生することができ、ユーザは、どの記録再生装置にAVデータが記録されているかを意識することなく、AVデータを再生することができる。
なお、上述では、2台の記録再生装置をネットワークで接続した場合について説明したが、これに限られず、例えば、2台以上の複数台の記録再生装置をネットワークで接続してもよい。
また、この発明の実施の第2の形態においてAVデータを記録する場合、AVデータは、DVDを装着した記録再生装置に搭載されたHDDに記録される。例えば、図5の例でいえば、記録再生装置1’にDVD23を装着すると、記録再生装置1’に搭載されたHDDにAVデータが記録される。
この発明は、上述したこの発明の実施の第1の形態、第1の形態の変形例および第2の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。上述では、ディジタルテレビジョン放送を記録する場合について説明したが、これに限らず、例えば、アナログテレビジョン放送を記録する場合にも適用可能である。また、例えば、記録再生装置1に磁気テープを記録媒体としたVTR(Video Tape Recorder)を接続し、磁気テープに記録されたAVデータをHDD15に記録することもできる。
また、上述では、着脱可能な記録媒体として、記録型DVDを例にとって説明したが、これはこの例に限られない。着脱可能な記録媒体として、例えば、CD−R(Compact Disc -Recordable)、CD−RW(Compact Disc -ReWritable)といった他の種類の光ディスクや磁気ディスク、不揮発性メモリ、着脱可能なHDDを用いてもよい。